JPH059539A - 溶銑精錬作業調整方法 - Google Patents

溶銑精錬作業調整方法

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JPH059539A
JPH059539A JP32456591A JP32456591A JPH059539A JP H059539 A JPH059539 A JP H059539A JP 32456591 A JP32456591 A JP 32456591A JP 32456591 A JP32456591 A JP 32456591A JP H059539 A JPH059539 A JP H059539A
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モーゼル ロベール
Andre Bock
ボツク アンドレ
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    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作が簡単で、精錬時間を短縮できる、効率
のよい溶銑精錬作業調整方法を提供する。 【構成】 精錬すべき浴の表面に、所定の全流量の少な
くとも2個の超音速一次酸素ジェットを上方から吹付け
ることにより、製鋼用転炉内の溶銑精錬作業を制御する
方法である。回転しないランスから出るジェットの各々
を所定のエネルギーで浴の同一環状区域内に衝突させる
ことにより、金属の脱炭速度とスラグの酸化速度との間
に所要の割合を達成する。浴の物理的化学的状態に応じ
て、ジェットの衝撃エネルギーを上限と下限との間で変
化させるとともに、同時に浴の表面から上のランスの高
さと、浴に送られる酸素の流れの全容積とを実際上一定
のレベルに維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコークスその他の補助可
燃物とともに鉄鋼石を還元することによって高炉内に得
られた溶銑を精錬する作業を、従来よりはるかに容易で
柔軟な方法で調整する溶銑精錬作業調整方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】製鋼施設では、鋼に変換しようとする溶
銑を収容する転炉内に向け、中心の垂直な金属製のラン
スを通じて、上部から酸素ガスを噴射することによっ
て、上述の溶銑精錬作業を主に行っている。中間生産物
としての液相の溶銑を通じて生産される全世界の年間の
鋼生産トン数の大部分は、LD法、LD−AC法、OL
P法及びBOF法として知られる酸素精錬法により生産
されている。これ等の方法は、すべて精錬材として工業
用純酸素を使用している。この酸素は、中心ランスを通
じて流れる1個又はそれ以上のジェットとして、ガス状
態で非常に高速で、転炉内の浴に向け噴射される。1個
の転炉のバッチに相当する大量の装入物を精錬するに
は、15分程度の短時間に、大量の酸素ガスを必要とす
ることは勿論である。その装入物は300トンを越える
こともあり、装入された溶銑の外に、スクラップ、他の
金属添加物又は非金属添加物もある。
【0003】少なくとも1個の一次ジェットの形で精錬
用酸素を下方に噴射している間、浴の移動を十分強く維
持することは中でも重要である。この浴の移動は、一部
は浴の表面上の一次酸素ジェットの衝撃エネルギーから
生じ、一部は溶銑に随伴する炭素の酸化に貢献する一酸
化炭素(CO)の泡の放出から生ずる。衝撃点におい
て、噴射された酸素を金属とスラッグとに好適に分配す
ることは正に重要であり、これにより精錬作業の全工程
で、金属とガスとの不平衡と、金属とスラグとの不平衡
とを正しく維持し、これ等の不平衡によって精錬反応を
進行させるのである。精錬反応を誘導することと、溶銑
の脱炭速度とスラグの酸化速度との間に良好な関係をい
かなる瞬間にも正しく維持することとは、実際上、同じ
ことを意味する。このことを達成するため、製鋼業者
は、主に2個の明確な作動パラメータに依存している。
まず第1に、転炉内の浴のレベルに対するランスの高さ
の変更であり、第2に、ランスを通じて運ばれる酸素の
流量即ち単位時間当たり噴射される酸素ガスの容積を制
御することである。製鋼業者は、これ等のパラメータの
1個に従って作業を行ってもよいし、同時に両方のパラ
メータに従ってもよい。これは、製鋼業者が、工程に多
少ともハードブローで溶銑に貫入するジェットを駆使す
るか、又はソフトブローではあるが主にスラグに対し強
力な酸化性のジェットを使用するかによることである。
【0004】吹込みスタンドに設置して、浴内への酸素
の噴射を制御するために使用する装置は、基本的に垂直
に移動できるランス本体から成る。ランス本体は、複数
個の導管と、これに同心の回路とから成り、酸素ガスを
送給し、冷却水の供給と排出とを行い、これ等の全ての
操作を適切な調整装置によって制御する。このランスの
最下端は鋳造又は機械加工で作った特別の交換できる銅
製ランスヘッドで構成する。このランスヘッドにも、冷
却水のための回路と、ガスを導き加速するための所定数
の羽口とを設ける。羽口の数は、一次酸素ジェットの数
に対応し、ある時は製鋼設備によっては予測できる二次
酸素ジェットにも対応する。一般に、多数孔ランスは、
ランス本体の軸線に対し7°〜10°の傾き角を有する
2個〜5個の超音速一次羽口を持つ。羽口の数が少なく
なれば、ジェットは一層ハードブローになる。これ等一
次羽口に加えて、大きい傾斜角で亜音速で酸素ガスを分
配することと、更に脱炭の段階で浴から放出される一酸
化炭素(CO)の後燃焼を行わせることとに鑑み、二次
羽口も設けることができる。
【0005】転炉の外部の上方にあって水平方向と垂直
方向に移動できる支持台にランス本体を懸垂し、まず精
錬作業の始めに、転炉の口部を通じて、ランスのヘッド
を導入できるようにするとともに、第2に、精錬操作
中、ランスのヘッドと浴の表面との間の距離を変化させ
得るようにしている。従って、溶銑のブローの段階で、
明確なダイアグラムに従って、ランスヘッドをくり返し
て浴の表面に接近させたり、離間したりしている。
【0006】少し異なる類似の方法では、転炉内に生ず
る化学的物理的過程の進行を考慮する目的で、明確な特
定のダイアグラムに従って、酸素の瞬間流量を変更して
いる。弁の開度をリセットすることによって定まる酸素
流量の変更のための応答時間は、感知される程のもので
ない。しかし、一方ランスを新しい位置に動かすのに必
要な時間は、はるかに長い時間になっている。
【0007】例えば、200トンの容量を有する転炉の
場合、酸素の流量は通常400〜700Nm3 /min
の間で変化する。 浴のレベルとランスヘッド先端との間
の最大距離は、 酸素吹込み期間中、170〜350cm
の間で変化する。唯1回の精錬期間中でも、これ等2個
のパラメータのおのおのを、少なくとも6回は変化させ
ている。
【0008】上述したところから明らかなように、従
来、製鋼業者は浴の上方のランスの位置即ち高さと、精
錬酸素ガスの瞬間流量とを互いに調整することを行って
いる。そのようにする際、製鋼業者は、精錬作業を行っ
て希望する方向に反応を進行させる既知の予め確立した
吹込みダイアグラムに従って作業を行う。勿論製鋼業者
は、できるだけランスの移動を避けるように、最善を尽
す。しかし、実際には、輸送車両と、冷却水を含むラン
スの大きな慣性のため、このパラメータに対する応答時
間は寧ろ相当に長いものとなる。一方、ハードジェット
を得るためランスを下げ過ぎると、浴の表面に浮かぶま
だ溶けていないスクラッグのために、ランスヘッドを損
傷する危険がある。またソフトジェットを得るため酸素
の流量を余りにも少なくすると、ガススクリーンによる
ランスのヘッドの自己保護性の効果が無くなり、防護さ
れていた金属とスクラップ粒子とがランスヘッドに接触
して、ランスヘッドを損傷させることが起こり得る。
【0009】従来の方法では、全ての努力を払うにも拘
わらず、現在までのところ精錬中、ランスを繰返し移動
させることを完全に中止することができず、このランス
の移動の回数を僅かだけ少なくすることによって精錬プ
ロセスの制御を或る程度だけ簡単化することに留まって
いた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、回転
しない実質的に動かないランスを所定のレベルに保持
し、ガスの全流量を変化させる頻度を最少にし、一方、
転炉内部の一次精錬酸素の分布を悪くすることなく、転
炉内の浴に噴射されたガスが衝突することによる衝撃に
より浴に伝わる機械的混合エネルギーを更に増大させる
ことができ、酸素による精錬作業の操作を簡単化でき
る、溶銑精錬作業調整方法を得るにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明溶銑精錬作業調整方法は、精錬すべき浴の表
面に所定の全流量の少なくとも2個の超音速一次酸素の
ジェットを上方から吹込んで製鋼転炉内で溶銑を精錬す
る操作を調整するにあたり、回転しないランスから出る
数個のジェットのおのおのが所定のエネルギーで前記浴
上の同一の環状区域内で衝突することによって、金属の
脱炭速度とスラグの酸化速度との間に所要の割合を達成
し、前記エネルギーを前記浴の物理的及び化学的条件に
応じて上限と下限との間で変化させ、同時に前記浴の表
面から上方の前記ランスの高さと前記浴に送る酸素の流
れの全容積とを事実上一定のレベルに維持させることを
特徴とする。
【0012】本発明方法によって精錬作業を行うため、
一次精錬酸素の少なくとも2個の個々の別個の超音速ジ
ェットを使用する。予め限定した環状区域内の浴の表面
に接触させるため、このジェットをランスの軸線から所
定角度だけ拡開させる必要がある。本発明の一実施例に
よれば、このジェットを可変の調整自在の回転速度でラ
ンスの軸線の周りに自由に回転させる。精錬ランスの概
念と形態とは、その内部で一次酸素の主要な流れを少な
くとも2個の区別されたジェットに分割し、このジェッ
トは超音速でランスを去り、このジェットにはランスの
軸線の周りに必要な可変の速度を与えることができるも
のである。しかし、この精錬ランスは本発明の一部を構
成しない。このようなランスは、ルクセンブルグ特許第
87855号に開示されている。本発明の他の実施例に
よれば、主要なガスの流れを複数個の傾斜した偏向する
ジェットに分割する固定羽口の自由通路は、ランスの旋
回する回転体によって交互に一部閉塞され、主に異なる
ジェットの個々の流量を所定の周期的パターンに従って
変調させる。環状区域の同一の数個のスポットに加わる
これ等ジェットの各々の一定に変化する衝撃エネルギー
に起因し、変調周波数の一種のポンピング効果によって
この浴は攪拌される。
【0013】多くの場合、所定のランスの垂直線に対す
るこのような一次酸素ジェットの平均偏向角度は、精錬
操作中、浴の表面の上方にランスヘッドを維持しようと
する平均距離とともに、ランスを使用する転炉の幾何学
的形状を考慮して、本発明により常に選択される。個々
のジェットの各々が浴に衝突する環状区域の中心が、転
炉の垂直軸線に一致する浴の表面の中心と転炉のライニ
ングの内壁との間のほぼ中間の点の半径上にあるように
この偏向角度を決定する。概して、この角度は、この垂
直線に対して10°〜30°の値を有する。従来の多孔
ランスヘッド(ヘッド当たり2〜5個の一次開口を有す
る)の羽口の軸線もまたランスの中心軸線に対する偏向
を示している。しかし、古くからの多孔ランスと浴レベ
ルとの間の距離は恒久的に修正したものであり、また操
作者は転炉ライニングの摩耗が最少になるように試みる
ものであるため、一般に平均偏向角度は少なく発表さ
れ、10°〜15°を越えることはない。この場合も、
噴射される酸素の歩どまりはよくない。そして実際上、
酸素の流量とランスの高さとの最適な組合わせは、その
固有の噴射角度と相俟って、通常の精錬作業の全持続時
間のほんの一部の間だけ実現されるに過ぎない。
【0014】これに反し、本発明により改良された精錬
作用を行う制御されたエネルギーのジェットを与えるラ
ンスは、全精錬作業中、浴の表面からほぼ同一の距離に
維持されるから、転炉のライニングは最良の状態に保護
される。実際上、この場合のライニングは、ガスとの相
互作用に対し極端に露出せず、ライニングの付近に生ず
る強く酸化した腐食性スラグに接触しない。先行技術に
比較し、本発明は、溶銑の脱炭速度とスラグの酸化速度
との間の関係を制御するから、ランスの位置を変化させ
る必要がない利点がある。
【0015】本発明のその他の利点及びその利点から生
ずる新しい効果は、従来のようにランスの高さと酸素流
量とのパラメータを制御する代わりに、環状表面内の浴
の表面に数個の個々のジェットが接触する際のエネルギ
ーから成る単一の新しいパラメータに依存し、自由に旋
回するジェットの回転速度の変更によるか、個々の細分
ジェットの流量の変調によってこのエネルギーを変化さ
せ、いずれの場合でも酸素の主流の流量は一定に留める
ことによって達成される。実際上、この新しいパラメー
タは、精錬作業の進行の機能、又はスラグの発泡、予定
した後燃焼程度のようなその他の抑制作用の機能とし
て、容易にエネルギーの変換を行うことができ、更に浴
の表面の上の酸素の再分配や、ジェットの真の回転速度
又はシミュレートした回転速度を変化させることによっ
て浴に伝えられる機械的攪拌エネルギーとして変換する
ことができる。このことは、今まで従来のLD精錬法で
ソフト酸素ジェット及びハード酸素ジェットと一般に呼
ばれていたものに相当する効果を、それと全く異なる手
段で達成したことを意味する。
【0016】ランスの全体を回転することによって、所
定のランスの走査する表面を増大させることは従来既に
試みられた。これを達成するため、真っ直ぐなランスを
回転機構に同心に緊締できるようにし、中心がずれたラ
ンスによって生ずる遠心力をこの回転機構によって支持
する。しかし、下端を中心軸線の方向から外して曲げた
中心ランスの場合には、その位置決めはあまり容易では
ない。それは、本体が20m又はそれ以上の長さの回転
するランスの自由端に作用する反発力も中立化させる必
要があるからである。また、いかなる場合でも、旋回す
るランスの回転速度は、非常に低く維持される。これに
反し、本発明により操作を行う場合には、ランスの回転
機械素子のために単位時間当たりの他の回転数を単に選
択することによって非常にソフトなジェット又は非常に
ハードなジェットを容易に発生させることができる。実
際上、この回転速度は、非常に大きな範囲で任意に変え
ることができる。しかも、実際には、殆ど瞬間的な応答
で、広い調整の許容範囲内で行われる。この調整の許容
範囲は非常に広いので、酸素の全流量を変化させる必要
は無い。ボーダーラインのケースで、この発明は、酸素
ダクトを完全に開いたり閉じたりできる非常に簡単な弁
を使用するだけでよい。
【0017】本発明においては、実際上、酸素ガスの全
流量を変化させる代わりに、一層大きな表面又は一層小
さい表面を単位時間当たり酸素シャワーに露出すること
により、又は変調周波数を変化させてジェットの衝撃エ
ネルギーのポンピング効果を変化させることにより、ガ
スの瞬間再分割の早さを単に変化させる。このポンピン
グ効果を変化させるのは、フリージェット又は羽口閉塞
手段の回転速度を変更することによって実現できる。こ
のようにすることによって、浴の中心から所定の距離に
おいて浴に作用する複数個のジェットに直ちに効果を有
する速度の単なる調整で済むように、溶銑精錬の作業を
減らすことができる。この速度は非常に遅く、毎分当た
り数回転に限定されるが、非常に速くもでき、この遅い
速度の10倍にもすることができる。上記の迅速な回転
は、何らの問題もなく、毎分当たり60回転又はそれ以
上にも達せしめることができる。日常の実際において、
自由な回転ジェットの場合及び各ジェットの周期的エネ
ルギー変化を生ずる閉塞装置の場合、最も一般的に使用
される速度は、毎分当たり0〜10回転の間にある。こ
のプロセスは、このようにして最大酸素流量で実施する
ことができるが、同時にガス流量の高度の利用を実現で
きるから、その割合で真の吹込み時間を短縮することが
できる。全部の酸素吹込み時間の1分から1分半の間の
範囲での吹込み時間短縮が可能である。従って、上記の
吹込み時間の短縮は通常約15分は継続する酸素吹込み
期間の約10%前後に達する。
【0018】酸素ジェットの真の回転又はシミュレート
した回転に依存するこの新しい精錬プロセスはヘマタイ
ト銑鉄又は燐含有溶銑の装入物の精錬又は高い割合でス
クラップを含む装入物の処理に、特に適している。可能
な操作に融通性があるため、同一の組成の変化や、相次
ぐ装入物の変化及び特定の条件にマッチするために困難
を感ずることはない。スクラップの投入が非常に増大し
た時は、後燃焼技術を実施するとともに、本発明による
精錬作業を行うのが有利である。これを実現するには、
それ自身既知の方法で、一次酸素噴射におけるよりも低
い圧力で少ない流量で炉内に二次酸素を噴射すればよ
い。この二次酸素は、浴の脱炭の際発生する一酸化炭素
を燃焼させるとともに、スクラップを溶かすため過剰な
熱を浴に与えるためのものである。この後燃焼の巧みな
方法ができないとしても、本発明方法におけるスクラッ
プ熔融能力は、LD法におけるそれよりも一層優れてい
る。このように優れているのは、浴に衝突する単一の主
要な酸素ジェットがあることと、互いに最大で180°
(大部分の場合4個のジェットで90°)の距離にあっ
て側方にずれた少なくとも2個の個々のジェットで、浴
の表面の大きな環状区域を攪拌することとに起因する。
【0019】同様に、任意の既知の吹み方法等に関連さ
せてこの新規な本発明方法を実施することができる。そ
の既知の方法とは、上方からの浴への酸素吹込みに起因
する反応を、ガスの噴射によって達成される泡立てによ
って強め、好適にする方法であり、この場合のガスの噴
射は、転炉のライニングの底部に配置したインゼクタを
通じて、下方から浴内に吹込まれる。グラフを参照して
本発明を一層詳細に説明する。
【0020】
【実施例】本発明の説明の前に、従来の方法を説明す
る。図2(a),(b)は完全に標準のLD法における
装入物の場合である。図2(b)に示すように、まず石
灰を溶解し、反応を開始させるため、最初の段階の期間
では酸素のどちらかと言えば穏やかな噴射、即ちソフト
ブローを、寧ろ高い位置にあるランスを通じて吹込むこ
とが明らかである。次に、図2(a)に示すように、ハ
ードブローの一層貫入する酸素の噴射によってこの浴の
精錬を行うため、流量を増大する。またスラグの形成を
促進するため作業の始めに一層高い位置に保持していた
ランスを、図2(b)に示すように、段歩的に最も低い
位置まで下げ、脱炭を行わせる。これはスラッグ除去に
好適なコンシステンシーをスラグに与えるため酸素吹込
み期間の終わりに向け、ランスを再び上昇させる前のこ
とである。図2(a),(b)のグラフの縦座標と横座
標とに示す線図は、100トンのLD転炉で通常に処理
するヘマタイト銑鉄の装入物の際に生ずる状態である。
【0021】図1(a),(b),(c)は、本発明方
法により精錬作業の際に生ずる変化を示す。図1(b)
から、精錬の始めから終わりまで、全酸素流量は不変に
同一値に維持されることが明らかである。しかし、この
場合、第1段階で毎分噴射される酸素の量は、従来より
多い。調整可能な速度で、ジェットを回転し、即ち変調
することによって、精錬を非常に良く制御し、その結
果、精錬時間を一層短くできるという事実に起因して起
こり得ることである。
【0022】本発明においては、図1(c)に示すよう
に、ランスの高さを同一レベルに一定に維持する。スク
ラップの相当な量を熔融しなければならず、浴のレベル
からまだ突出しているスクラップによってランスの頭部
が損傷する恐れがある作業の初期段階では、点線によっ
て表される折線の部分により示されているように、ラン
スの高さを高くする。次ぎに説明するように、このよう
にランスの高さを高くするという予防策は、本発明方法
ではこれ以外の効果は全くない。本発明では、例えばス
ラグのコンシステンシー又は反応性に影響を与えようと
して、特別な即席の方法として、ランスの高い位置を選
択することはない。スラッグのコンシステンシー又は反
応性への影響は、従来のLD作業の場合に、ランスの位
置を変化させることによって生ずるものである。
【0023】図1(a)は自由に回転する酸素のジェット
の場合の装入物の例を示すが、酸素の吹込みの初期の段
階では、非常に遅い回転速度でジェットを回転させてい
ることが明らかである。これは、スクラップがあるた
め、ランスを標準位置よりも一層高く維持しているから
である。実際上、ランスの先端と浴の表面との間の距離
が大きいか、ジェットの回転が遅い場合には、浴の表面
に加わるジェットの衝撃は比較的激しく(harder)、そし
て反応が開始される。このプロセスの開始の方法は、ま
た通常のLD法における装入物の組成を有する装入物、
即ち多少なりともスクラップを含んでいるか、スクラッ
プが殆ど無い装入物を処理する時、使用することができ
る。しかし、この後者の場合には、ランスの高さ及びジ
ェットの回転速度の値は、上に述べた例の場合より著し
く小さいものとなる。
【0024】反応が開始された後は、作動条件は、吹込
みの第1段階の条件である。この段階中、ランスの高さ
と精錬酸素の流量とは厳密に一定に維持され、一方ジェ
ットの回転速度は理想的な装入物の場合に、一定に維持
することができる。しかし装入物が理想的な挙動を示さ
ない場合には、状況に応じて、回転速度を増大又は減少
することにより、これに対応することができる。もしス
ラグが余りにも泡立つ傾向があり、転炉から流出する傾
向がある場合には、図1(a) に点線で示すように、ジェ
ットの回転速度をまず遅くし、次に再び増大する。精錬
処理の第2段階中は、ジェットの回転速度を段歩的に減
少させることによって、ジェットを再びハードブローに
するとともに、ランスの高さを同一の標準レベルに不変
に維持する。作動サイクルのまさに終わりにおいて、ス
ラグの注出に鑑みスラグの条件を整えるため、吹込みを
酸化性にする。これはジェットの回転速度のみを変化さ
せることによって、再び達成することができる。酸素上
吹作業の場合に、反応開始の遅延、悪いスラグの形成、
スラグの漏出等の問題が発生するが、これ等の問題は、
今や一層容易に制御され、さらに単一の回転速度につい
てだけ調整することによって一層迅速に制御することが
できる。上述したように、指令信号とこの信号に対する
応答との間に著しい遅延がなく、ジェット即ち回転体は
加速され、又は遅くされるので、この調整に対する応答
は、瞬間的である。指令信号に対する応答性は、浴に加
わる衝撃エネルギの変化と、それによる対応する攪拌効
率とに依存する。また、この新規なシステムは従来の精
錬操作より簡単であり、更に完全なオートメイションに
非常に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明方法を実施した場合のパラメ
ータを示すグラフで、一次酸素ジェットの、又はジェッ
トを発生する羽口を一部閉塞する回転体の真の回転速度
の変化(毎分の回転数)を、吹込み時間(分)に対する
関係で示すグラフであり、(b)は、主精錬酸素流の全
流量(毎分当たりのNm3 )を、吹込み時間(分)に対
する関係で示すグラフであり、(c)は、浴の上方のラ
ンスの高さ(cm)を、吹込み時間(分)に対する関係
で示すグラフである。
【図2】(a)は、従来のLD法を実施した場合のパラ
メータを示すグラフで、酸素の流量(毎分当たりのNm
3 )を、吹込み時間(分)に対する関係で示すグラフで
あり、(b)は、浴の上方のランスの高さ(cm)を、
吹込み時間(分)に対する関係で示すグラフである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精錬すべき浴の表面に所定の全流量の、
    少なくとも2個の超音速一次酸素のジェットを上方から
    吹込んで製鋼転炉内で溶銑を精錬する作業を調整するに
    あたり、回転しないランスから出る数個のジェットのお
    のおのが所定のエネルギーで前記浴上の同一の環状区域
    内で衝突することによって、金属の脱炭速度とスラグの
    酸化速度との間に所要の割合を達成し、前記エネルギー
    を前記浴の物理的及び化学的状態に応じて上限と下限と
    の間で変化させ、同時に前記浴の表面から上方の前記ラ
    ンスの高さと前記浴に送る酸素の流れの全容積とを事実
    上一定のレベルに維持することを特徴とする溶銑精錬作
    業調整方法。
  2. 【請求項2】 精錬のための前記一次酸素の個々の自由
    なジェットを可変の調整自在の速度で前記ランスの中心
    軸線の周りに連続的に回転させ、前記浴の表面を走査す
    るジェットの衝突エネルギーによる前記浴の攪拌強さを
    前記ジェットの回転速度によって調整することを特徴と
    する請求項1に記載の溶銑精錬作業調整方法。
  3. 【請求項3】 前記ランスを去る精錬用の前記一次酸素
    の数個の個々のジェットの流量を、所定の周期的パター
    ンによる所定の回転速度に応じて変調させ、同一の衝撃
    点における所定のジェットの衝撃エネルギーの周期的変
    化から生ずる前記浴の全体の攪拌強さを、前記回転速度
    を変化させることによって瞬時に調整することを特徴と
    する請求項1に記載の溶銑精錬作業調整方法。
  4. 【請求項4】 精錬のための前記一次酸素の個々のジェ
    ットを前記ランスの中心軸線から10°と30°との間
    の角度で拡開させ、前記転炉の垂直軸線とそのライニン
    グの内壁との間のほぼ途中における半径上に、各単一ジ
    ェットの衝撃帯域の中心がくるような前記浴の表面から
    の距離にこの浴の表面から上方の同一位置に前記ランス
    を維持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の溶銑精錬作業調整方法。
  5. 【請求項5】 調整方法の操作中、前記ジェットの回転
    速度を、又は部分的に閉塞作用をする回転体の回転速度
    を、精錬反応の物理的化学的要求に応じて毎分1〜60
    旋回の間で変化させることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の溶銑精錬作業調整方法。
  6. 【請求項6】 調整操作の始めに、精錬酸素の所定の全
    流量を選択し、吹込みの終わりまでこの流量を正しく不
    変に維持し、平均流量を通常の酸素精錬作業の対応する
    パラメータより多くすることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の溶銑精錬作業調整方法。
  7. 【請求項7】 調整操作の最初の段階でのみ、ランスの
    高さを標準高さから外すことを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の溶銑精錬作業調整方法。
  8. 【請求項8】 制御できる衝撃エネルギーを有する一次
    酸素のジェットとは別に、一次ジェットの方向に対して
    側方に二次後燃焼酸素の複数個のジェットをも噴射する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    溶銑精錬作業調整方法。
  9. 【請求項9】 転炉の底部の耐火ライニングを通じて射
    出した泡立ちガスの少なくとも1個の流れによって、一
    次ジェットにより浴内に導入される移動を強めることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の溶銑精
    錬作業調整方法。
JP32456591A 1990-12-10 1991-12-09 溶銑精錬作業調整方法 Pending JPH059539A (ja)

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CA2057093A1 (en) 1992-06-11
AU8811491A (en) 1992-06-11
LU87857A1 (fr) 1992-08-25
BR9105093A (pt) 1992-08-18

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