JPH059529U - 生理用ナプキン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 いわゆるウイングタイプの生理用ナプキンを
使用するとき、その粘着部を着用ショーツに対して位置
決めし易いように離型保護片を構成する。 【構成】 粘着部５を設けた主体部分３及び粘着部６を
設けた両翼部分４から成るナプキンの離型保護片８は、
粘着部５を被覆する第１部分８ａと、粘着部６を被覆す
る第２部分８ｂとから、しかもこれらを一連に結合する
ことで、全体として十字形に構成してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、経血を吸収保持するためのいわゆるウイングタイプの生理用ナプ キン、特にその着用ショーツに対する粘着部の配置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、主体部分の両側に翼部分を有するいわゆるウイングタイプの生理用ナプ キンが知られている。このナプキンにおいては、主体部分と両翼部分の非肌当接 裏面に、着用ショーツに対する粘着部をそれぞれ設け、互いに分離した３枚の離 型保護片をそれぞれに被覆してある。そして、通常、このナプキンは、少なくと も両翼部分を非肌当接裏面の側へ折り畳んだうえ、それぞれを個別包装してある 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記公知のナプキンの使用に際しては、着用者は、各離型保護片を各粘着部か ら剥離する必要があるが、その手順の一例として、各離型保護片を一度に剥離す ることがある。この場合、ナプキンには両翼部分の前記折り畳み筋目が生じてい るから、両翼部分が非肌当接裏面の側へ折り曲がる。そのため、両翼部分の粘着 部の一方及び／又は両方が主体部分の粘着部分と接着してしまうとともに、その ようにいったん接着してしまうと、両翼部分を正常に戻すため、それら主体部分 から剥離しようとしても、簡単には剥離することができないし、仮にそれができ たとしても、結局、それらの部分が破損したり、接着力が著しく低下したりして 、ナプキン自体を使用することができなくなってしまうことが少なくない。

【０００４】 この考案は、両翼部分における粘着部が主体部分における粘着部と接着しない ようにするため、離型保護片をどのように構成し、かつ、各粘着部の配置をどの ようにするか、という点を課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するためのこの考案は、肌当接表面と非肌当接裏面との間に吸 収体が介在する主体部分と、前記吸収体の中央領域の対向縁から横外側へ延出す る翼部分とから構成し、前記主体部分と前記両翼部分の非肌当接裏面に、着用シ ョーツに対する粘着部をそれぞれ設け、それら粘着部を離型保護片で被覆する生 理用ナプキンを前提とする。

【０００６】 前記前提の構成において、前記離型保護片は、前記主体部分における前記粘着 部を被覆する縦長の第１部分と、その縦長部分のほぼ中央両側縁に一体的に連な って横外側へそれぞれ延出し、前記翼部分における前記粘着部を被覆する第２部 分とから構成する。

【０００７】 前記主体部分における前記粘着部は、前記翼部分における前記粘着部の間を結 ぶ領域には位置させないように配置する。

【０００８】

【作用】

前記構成を有するこの考案に係るナプキンにおいては、例えば、先ず主体部分 における離型保護片の第１部分の前部を剥離して、その前部における粘着部を露 出し、その粘着部を着用ショーツの股当て部に止着してナプキンを位置決めする ことができる。したがって、その位置決め後、離型保護片の第１部分の残余部分 及びその第２部分は、その第１部分の前部を摘持して更に引き離すことで同時に 剥離して、その他の各粘着部を露出し、これらをその股当て部の所要部位に接着 することができる。

【０００９】 また、例えば、離型保護片を一度に剥離してもよく、この場合には、ナプキン に生じた両翼部分の折り畳み筋目によって両翼部分が非肌当接裏面の側へ折り曲 がっても、両翼部分の粘着部が接触することが多い主体部分の非肌当接裏面にお ける中央領域、即ち、両翼部分における両粘着部の間を結ぶ領域やその近傍には 、両翼部分の粘着部が接着してしまうことがない。

【００１０】

【実施例】

図面を参照して、この考案に係るナプキンの実施例を説明すると、以下のとお りである。

【００１１】 図１及び図２に示すように、ナプキンは、肌当接表面１（図５参照）と非肌当 接裏面２とを有する主体部分３と、その中央領域の両側縁から横外側へ延出する 両翼（ウイング）部分４とから構成してある。主体部分３の非肌当接裏面２にお ける中央領域を除いてその前後には、粘着部５を二つずつ並列に設けてある。両 翼部分４の、非肌当接裏面２の側の面には、粘着部６を一つずつ設けてある。

【００１２】 主体部分３における前後両粘着部５は、両翼部分４における両粘着部６の間を 結ぶ領域７には位置させていない。図示するように、主体部分３の前後に対向す る両粘着部５の内端間の間隔は、領域７の幅よりも大きいことが好ましい。図示 してないが、領域７及びその近傍には、多数のエンボスを付与したり、シリコン 樹脂を塗布したりして、粘着部５，６、特に粘着部６による接着性を低下させて あってもよい。ただし、図３に示すように、主体部分における粘着部５は、前記 領域７を介在させることなく、前後に連続させて設けてもよい。

【００１３】 各粘着部５，６は、離型保護片８で被覆してある。離型保護片８は、粘着部５ 用の縦長の第１部分８ａと、その中央領域の両側縁から横外側へ延出する両粘着 部６用の第２部分８ｂとから構成し、それらを粘着剤９（図５参照）で一連に結 合してある。ただし、両第２部分８ｂは一枚に連続していてもよい（図６参照） 。また、離型保護片８は、第１及び第２部分８ａ，８ｂを結合しなくてすむよう に一枚で形成してあってもよい。

【００１４】 図４に示すように、離型保護片８を所定部位に付着したナプキンは、少なくと も両翼部分４を主体部分３の非肌当接裏面２の側へ折り畳んだ後、個別包装する ことになる。

【００１５】 図５に示すように、ナプキンは、肌当接表面１を形成する透液性表面シート１ ０と、非肌当接裏面２を形成する不透液性裏面シート１１と、これらの中央領域 の間に介在させた吸収体１２とから構成してある。周知のように、こうした構成 は公知に属する。

【００１６】 図６に示すように、ナプキンを使用するに際しては、先ず主体部分３における 離型保護片８の第１部分８ａの前部８ａ’、即ち、第２部分８ｂの前縁８ｂ’ま でを剥離して、その前部８ａ’における粘着部５の一部を露出し、それを着用シ ョーツの股当て部に止着してナプキンを位置決めする。その位置決め後、第１部 分８ａの残余部分及び第２部分８ｂは、第１部分８ｂの前部８ｂ’を摘持して更 に引き離すことで同時に剥離して、粘着部５の残余部分及び粘着部６を露出し、 これらをその股当て部の所要部位に接着する。この場合、周知のように、両翼部 分４は前記股当て部の外面へ折り返しその股当て部の外面に両粘着部６をそれぞ れ接着し、又は、両翼部分４の一方の粘着部６をその股当て部の外面に接着する とともに、一方の翼部分４の外面に他方の翼部分４を重ね合わせてその他方の粘 着部６を接着する。

【００１７】 粘着部５，６にはホットメルトタイプの感圧性粘着剤、離型保護片８にはクラ フト紙の内面の少なくとも粘着部５，６と接触する部分にシリコン樹脂を塗布し たものなどをそれぞれ使用することができる。また、表面シート１０には繊維不 織布、多孔性プラスチックフィルム、裏面シート１１にはプラスチックフィルム 、防水処理した繊維不織布、吸収体１２には粉砕パルプに高吸収性ポリマー粒子 を混合したものなどをそれぞれ使用することができる。

【００１８】

【考案の効果】

請求項１に記載のこの考案に係るナプキンによれば、先ず主体部分における離 型保護片の第１部分の前部を剥離して、その前部における粘着部の一部を露出し 、それを着用ショーツの股当て部に接着してナプキンを位置決めすることができ る。仮にその位置決めが不正常である場合には、その位置決めで接着した粘着部 は主体部分用の粘着部の一部にすぎないから、容易に剥離して再接着することが できる。第１部分に第２部分が交差しているから、前記位置決めするときの第１ 部分の剥離範囲は、第２部分を目安とすることができ便利である。こうして位置 決めして主体部分の一部を股当て部に接着した後は、第１部分前部を摘持して更 に引き離すことにより、第１部分の残余部分及び第２部分を同時に剥離して、主 体部分における粘着部の残余部分及び両翼部分における粘着部を露出し、これら をその股当て部の所要部位に正常に接着することができる。

【００１９】 請求項２に記載のこの考案に係るナプキンによれば、ナプキンに生じた両翼部 分の折り畳み筋目によって両翼部分が非肌当接裏面の側へ折り曲がっても、両翼 部分における粘着部が主体部分における粘着部と接着してしまうことがないから 、両翼部分などが破損したり、接着力が著しく低下したりして、ナプキン自体を 使用することができなくなってしまうことがないばかりでなく、経血が急に流出 する虞れがあるような場合、迅速に着用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るナプキンの実施例を示すその非
肌当接裏面の平面図。

【図２】前記ナプキンにおける離型保護片を剥離して各
粘着部の配置例を示す平面図。

【図３】前記ナプキンにおける離型保護片を剥離して各
粘着部の別の配置例を示す平面図。

【図４】前記ナプキンの両翼部分をその非肌当接裏面の
側へ折り畳んだ状態の非肌当接裏面の平面図。

【図５】ナプキンの横断面図。

【図６】前記ナプキンにおける離型保護片の一部を剥離
した非肌当接裏面の平面図。

【符号の説明】

１ 肌当接表面 ２ 非肌当接裏面 ３ 主体部分 ４ 翼部分 ５，６ 粘着部 ７ 粘着部が位置しない領域 ８ 離型保護片 ８ａ 第１部分 ８ｂ 第２部分 １０ 表面シート １１ 裏面シート １２ 吸収体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】肌当接表面と非肌当接裏面との間に吸収体
   が介在する主体部分と、前記吸収体の中央領域の対向縁
   から横外側へ延出する翼部分とから構成し、前記主体部
   分と前記両翼部分の前記裏面に、着用ショーツに対する
   粘着部をそれぞれ設け、それら粘着部を離型保護片で被
   覆してある生理用ナプキンにおいて、 前記離型保護片は、前記主体部分における前記粘着部を
   被覆する縦長の第１部分と、その縦長部分のほぼ中央領
   域の両側縁に一体的に連なって横外側へそれぞれ延出
   し、前記翼部分における前記粘着部を被覆する第２部分
   とから構成してあることを特徴とする前記ナプキン。
2. 【請求項２】前記主体部分における前記粘着部は、前記
   翼部分における前記粘着部の間を結ぶ領域には位置させ
   てない請求項１記載のナプキン。