JPH0594117U - 展示兼用収納箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】スタンド部材の形状を検討して、商品を見やす
い形態にし展示効果を充分に発揮できる展示兼用収納箱
を提供する。 【構成】展示兼用収納箱(35)であって、底面板(10)に形
成したスタンド部材(15)に連設した突上げ板(20)に突出
部(20a) を設けたもので、展示の際には、スタンド部材
(15)で展示兼用収納箱を傾斜して静置することができる
とともに載置した商品収納枠体(40)を突上げ板(20)及び
突出部(20a) で押し上げるように支持して優れた展示効
果を発揮する展示兼用収納箱である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は缶類、瓶類等を収納して保管輸送し、小売店の店頭でそのまま蓋を開 けて展示できるようにした展示兼用収納箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から展示兼用の収納箱は数多く知られており簡単なものでは、例えば図５ (a) に示すように、蓋板(54)の略中央付近から折り曲げて表示板(53)を起立させ 収納した缶類、瓶類を展示する際には、図５(b) に示すように、裏面から見ると 展示兼用の収納箱(60)の底面板(50)には、切込みにより形成したスタンド部材(5 1)を折り立て、スタンド部材に連設した突上げ板(52)が商品収納枠体(45)を裏側 から起こすようにしたもので、スタンド部材(51)が箱全体を傾斜させ、突上げ板 (52)が更に商品収納枠体(45)を押し上げて収納した商品を見やすくしたものであ る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら前述の展示兼用の収納箱(60)では、図４(a) に示すような商品収 納枠体(40)に収納段差（収納する深さの差）がある場合は、充分に枠体を起こす ことができず、特に深い部分に収納した商品は見えにくく展示効果が不充分であ った。

【０００４】 そこで本考案はスタンド部材の形状を検討して商品を見やすい形態にして、展 示効果を充分に発揮できる展示兼用収納箱を提供することを目的としたものであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は課題を解決するために、図１に示すように、底面板(10)の端部には係 合用切欠き(A,A) 及び引き出し用切欠き(c) を設け、切込み線(19,19) によりス タンド部材(15)を形成して、前記底面板(10)の上下側辺に、係止凹部(25,25) を 設けた内側壁板(12,12) と外側壁板(13,13) を連設して、前記底面板(10)の左側 辺には係止凸片(24,24) を設けた内側壁板(12a) とフラップ(F,F) を備えた外側 壁板(13a) を設け、右側辺にはフラップ(F,F) を備えた側壁(12b) を設けて、該 側壁(12b) には切込み線(14)による半円形状の表示板(23)を形成した蓋板(11)と 切取り線(21)を介して差し込み片(22)を連設してなるブランク板(30)において、 該ブランク板(30)の横折線(17,17) 及び縦折線(18,18) に沿って内側壁板(12,12 ,12a) を内側に折り込み、外側壁板(13,13,13a) 及び側壁(12b) を折り立てて係 止凹部(25,25) に係止凸片(24,24) を係合して、図４(a) に示すような商品収納 枠体(40)を載置して蓋板(11)に連設した差し込み片(22)を挿入してなる三方が２ 重側壁構成の展示兼用収納箱(35)であって、前記展示兼用収納箱の底面板(10)に は展示する際に箱を傾斜するためのスタンド部材(15)と、商品収納枠体(40)を起 こすための突上げ板(20)に突出部(20a) を設けたことを特徴とした。

【０００６】

【作用】

本考案の展示兼用収納箱(35)は、展示をする際に図３(a),(b) に示すように蓋 板(11)に設けた差し込み片(22)を切り取り、中央部附近に設けた折れ線(16,16) から２つ折りして蓋板(11)の先端を箱体に差し込むことで蓋板天部に起立した半 円形状の表示板(23)が形成され、また、底面板(10)に形成したスタンド部材(15) を折れ線(18a) から折り曲げ切欠き(A,A) に切欠き(B,B) を係合することで展示 兼用収納箱(35)が傾斜して置かれ商品を見やすくするとともに、図４(a),(b) に 示すように、スタンド部材(15)に連設した突上げ板(20)先端の突出部(20a) によ り段差のある商品収納枠体(40)に対しても平均して押し上げてしっかりと支える ことができる。

【０００７】

【実施例】

図に基づき実施例を詳細に説明する。図１は本考案の一実施例による展示兼用 収納箱のブランク板である。また図２は底面板に形成したスタンド部材を裏面側 よりみた平面図である。図３(a),(b) は、組立てた展示兼用収納箱の斜視図であ り、展示をするために表示板及びスタンドを組立てた斜視図である。

【０００８】 本考案の展示兼用収納箱(35)の基材としては、片側のライナーに白地のコート ボールを貼り合わせたＢ段ボールを用いたものである。 図１及び図２に示すように、底面板(10)にはスタンド係止用の切欠き(A,A) 及 びスタンドを組立てる際の引き出し用切欠き(c) を設け、切込み線(19,19) によ りスタンド部材(15)を形成したもので、このスタンド部材(15)には突上げ板(20) が連設されており、更に、突上げ板先端には突出部(20a) を設けたものである。 また、底面板(10)の上下側辺には係止凹部(25,25) を設けた内側壁板(12,12) と 天板(26,26) を挟んで外側壁板(13,13) を連設して、更に底面板(10)の左側辺に は係止凸片(14,14) を設けた内側壁板(12a) と天板(26a) を挟んでフラップ(F,F ) を備えた外側壁板(13a) を連設し、一方、右側辺にはフラップ(F,F) を備えた 側壁板(12b) を設け、この側壁板(12b) には、切込み線(14)による半円形状の表 示板(23)を形成した蓋板(11)を連設し、この蓋板(11)先端には切取り線(21)を介 して差し込み片(22)を設けて展示兼用収納箱のブランク板(30)とした。

【０００９】 前記展示兼用収納箱(35)の組立ては、図１のブランク板(30)を内面として、横 折れ目線(17,17) 及び縦折れ目線(18,18) に沿って、内側壁板(12,12,12a) を内 側に折り込み、外側壁板(13,13,13a) 及び側壁板(12b) を折り立てて、係止凹部 (25,25) に係止凸片(24,24) を係合し、蓋板(11)に設けた差し込み片(22)を箱体 内側に差し込むことで、三方が２重側壁を持った展示兼用収納箱ができ上がる。

【００１０】 次に、図４(a) に示すように、商品を収納する枠体(40)は基材としてＥ段ボー ルを用い、片側のライナーの替わりに着色コートボールを貼り合わせたものであ る。この商品収納枠体(40)の片側は角筒状にして貼り合わせ、中央部分に切り込 みを入れ缶類(K) 、例えば缶ビール等が載置できるようにした缶収納部(41)、一 方には瓶類(P) が置けるようにした瓶収納部(42)を設けたものである。この商品 収納枠体(40)を前述の展示兼用収納箱(35)にセットし、商品を収納することで輸 送にも耐えうる収納箱とすることができる。

【００１１】 次に、商品を展示する際には、前記底面板(10)に形成したスタンド部材(15)を 切欠き(c) を使って引き出し、折れ線(18a) から外側に折り、切欠き(B,B) を切 欠き(A,A) に係止することで、スタンドとなり展示兼用収納箱を傾斜して静置す ることができる。また、スタンド部材(15)に連設した突上げ板(20)と突出部(20a ) が、図４(b) に示すように段差のある商品収納枠体(40)の底部を押し上げるよ うに支持して収納した商品である缶や瓶を一層見やすくした。

【００１２】

【考案の効果】

本考案の展示兼用収納箱は、基材に段ボール部材を用いて三方が２重側壁とし たことで、商品として缶類や瓶類が入っていても安全に輸送することができる。 更に、展示する際にスタンド部材に連設した突上げ板に突出部を設けたので、底 の浅い商品収納枠体を確実に押し上げるように支持して、表示板とともに優れた 展示効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による展示兼用収納箱のブラ
ンク板である。

【図２】本考案の展示兼用収納箱の底面板に形成したス
タンド部材を裏面側よりみた平面図である。

【図３】(a)(b)は組立た展示兼用収納箱と展示をするた
め表示板及びスタンドを組立てた斜視図である。

【図４】(a) 商品収納枠体の一例を示す説明図である。
(b) 商品収納枠体を突上げ板及び突出部が支えている状
態を示す説明図である。

【図５】(a) 従来の展示兼用収納箱の一例を示す説明図
である。(b) 従来のスタンド部材の組立て状態の一例を
示す説明図である。

【符号の説明】

10,50 …底面板 11,54 …蓋板 12,12a …内側壁板 12b …側壁板 13,13a …外側壁板 14,19 …切込み線 15,51 …スタンド部材 16 …折れ線 17 …横折れ目線 18 …縦折れ目線 20,52 …突上げ板 20a …突出部 21 …切取り線 22 …差し込み片 23,53 …表示板 24 …係止凸片 25 …係止凹部 26,26a …天板 35,60 …展示兼用収納箱 40,45 …商品収納枠体 41 …缶収納部 42 …瓶収納部 A,B,C …切欠き K …缶類 P …瓶類

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】底面板(10)の端部に切込み線(19,19) によ
   るスタンド部材(15)を形成し、該底面板(10)上下側辺に
   内側壁板(12,12) 外側壁板(13,13) と、左側辺には内側
   壁板(12a) 外側壁板(13a) と右側辺には側壁板(12b) を
   連設し、該側壁板(12b) には切込み線(14)による半円形
   状の表示板(23)を形成してなる蓋板(11)を連設したブラ
   ンク板(30)において、該ブランク板(30)の横折れ目線(1
   7,17) 及び縦折れ目線(18,18) に沿って内側壁板(12,1
   2,12a) 外側壁板(13,13,13a) 及び側壁板(12b)を折り立
   て係合してなる構成の展示兼用収納箱(35)であって、前
   記底面板(10)に形成したスタンド部材(15)に連設した突
   上げ板(20)に突出部(20a) を設けたことを特徴とする展
   示兼用収納箱。