JPH0591528U - 飲料製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コーヒー製造装置等の飲料製造装置におい
て、飲料濃度を調整できるようにする。 【構成】 散水板２１から出湯する湯量と出湯時間を変
化させるために、散水板２１に設けられた穴２２の開口
率を調整する調整板３０と散水板２１とを一体化して成
る散水調整装置４０を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はコーヒーメーカー等の飲料製造装置に関して、特に飲料濃度を調整で きる飲料製造装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

以下、図面に沿って飲料製造装置をコーヒー製造装置（以下従来装置）を用い て説明する。図２は従来装置の側面断面図である。

【０００３】 図２において、従来装置本体１は天部２と柱部３と底部４とから成り、略コ字 状に形成されている。本体天部２の上面には開口部５が設けられ、該開口部５に は開閉する蓋６が設けられている。又、開口部５下方には冷水を給水するための ホッパータンク７が設けられている。

【０００４】 柱部３内にはホッパータンク７からの冷水を貯水するため温水タンク８が設け られている。該温水タンク８はＬ字型の給水パイプ９を介してホッパータンク７ と連結され、該給水パイプ９は温水タンク８の下部に下端が開口しているステン レスパイプ１０と接続されている。該温水タンク８下方円周には円周ヒータ１１ が設けられ、底面には底面ヒータ１２が設けられている。又、本体１には、温水 タンク８下部の該ヒータ１１，１２をＯＮして温水タンク８内の水が適温になる と点灯する点灯ランプ（図示せず）が設けられている。

【０００５】 コーヒー液を抽出し終わった後に、該温水タンク８内に残った温水を排出する ために排水パイプ１３が設けられ、該排水パイプ１３は該温水タンク８底面中央 と本体１側方下部に接続されている。

【０００６】 又、天部２下方に着脱自在に取り付けられているバケット１４にはコーヒー粉 １５が具備されたペーパーフィルター１６が載置されている。該バケット１４へ 温水タンク８からの熱湯が出湯されるために、温水タンク８上端に設けられた吸 込口１７と天部２の下部に設けられた吐出口固定具１８の吐出口１９とが連結パ イプ２０で連結されている。該吐出口固定具１８には温水タンク８からの熱湯を バケット１４全体に吐き出すために散水板２１が嵌め込まれている。該散水板１ ２には１０数個の細かい穴加工がされている。

【０００７】 前記吐出口１９の位置は温水タンク８の上面より下方に配置され、前記吸込口 １７の位置は該吐出口１９の先端より上方に設けられており、温水タンク８内方 に向かって突き出ている。そして吸込口１７と吐出口１９の開口落差によりサイ ホン現象が働き、温水タンク８内の水は常に吐出口１９の位置の定水位となって いる。

【０００８】 又、バケット１４下方には、温水タンク８からの熱湯とコーヒー粉１４とで抽 出されたコーヒー液を滴下し貯溜するためのデカンタ２３が底部４に載置されて いる。

【０００９】 バケット１４からのコーヒー液がすべてデカンタ２３へ滴下し終わった後、デ カンタ２３内部のコーヒー液温度が低下しないように、底部４に設けられている 第１保温プレート２３か或は、天部２に設けられている第２保温プレート２３に デカンタ２２は載置されている。

【００１０】 次に従来装置本体１の動作について説明する。蓋６を図２の図面に示す破線位 置まで開き、ホッパータンク７に冷水を給水する。ホッパータンク７に供給され た水は給水パイプ９、スレンレスパイプ１０を通って温水タンク８の下部より流 入され、該冷水が吐出口１９の位置と同位置になると、温水タンク８の水は該タ ンク８下部に設けられている円周ヒータ１１と底面ヒータ１２を熱することによ って加熱されて熱湯となり、適温になると適温ランプ（図示せず）が点灯して温 水タンク８からバケット１４へ出湯する抽出待機状態を使用者に知らせる。

【００１１】 而して、ホッパータンク７にコーヒー液として抽出したい人数分の冷水すべて を供給すると、給水パイプ９を介してステンレスパイプ１０下方から温水タンク ８に一定の速度で、一定の流量が供給される。すると温水タンク８内の水位が上 昇し、温水タンク８内上方の熱湯が連結パイプ２０を通り、散水板２１の細かい 穴より散水され、予めバケット１４にセットされペーパーフィルター１６内に載 置されたコーヒー粉１５と混合される。

【００１２】 そして、バケット１４内でコーヒー成分を抽出したコーヒー液はバケット１４ の下方に載置されたデカンタ２３へ滴下される。その後、人数分のコーヒー液が デカンタ２３に貯溜された後、底部４或は天部２に設けられている保温プレート ２４上にデカンタ２３は載置され保温される。

【００１３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら従来の飲料製造装置では、飲料原料に対する水の量、又は目の粗 いペーパーフィルター或いは目の細かいペーパーフィルター、又は濃い味の飲料 原料或いは薄い味の飲料原料を変えない限り抽出された飲料水の味が均一である ため、濃い飲料、又は薄い飲料、又は該濃い飲料と薄い飲料の中間の飲料のよう に、飲料濃度を分けることができない。

【００１４】 又、従来の飲料製造装置では、出湯時間も均一であったため、使用者の時間の 都合により飲料抽出時間を選択することはできない。

【００１５】 以上のように従来のような飲料製造装置では好みにあった濃度や時間的都合に 合わせて飲料を提供することができない。

【００１６】 本考案では、水の量とペーパーフィルターと飲料原料を変えることなく、飲料 濃度や抽出時間を選択できる飲料製造装置を提供することを目的とする。

【００１７】

【課題を解決するための手段】 以上のような課題を解決するために、本体上部に形成され上面に開口を有する ホッパータンクと、本体の内部に配置され下部にヒータを有する温水タンクと、 該ホッパータンクと該温水タンクを連結する給水パイプに接続され下方が開口し ているステンレスパイプと、温水タンク内の水を上方より外側方に導く連結パイ プと、該連結パイプの先端が着脱可能に設けられた吐出口固定具と、該吐出口固 定具に取り付けられた散水板と、該吐出口固定具の下端に取り付けられる原料を セットするバケットと、を具備した飲料製造装置において、散水板から出湯する 湯量と出湯時間を変化させるために、散水板に設けられた穴の開口率を調整する 調整板と散水板とを一体化して成る散水調整装置を設ける。

【００１８】

【作用】

散水板に設けられた１２個の穴に調整板の２４個の穴を２５゜の範囲で調整す ることによって、抽出させる飲料の濃度を薄い、中間、濃いの３つのタイプに区 別させ、使用者の好みにあった飲料濃度及び抽出時間を選択することができる。

【００１９】

【実施例】

以下、図面沿って飲料製造装置をコーヒー製造装置（以下本考案装置）を用い て説明する。図１は本考案装置の側面断面図である。

【００２０】 又、従来技術と同一の部品は同一の符号で示している。

【００２１】 図１において、本考案装置本体１は天部２と柱部３と底部４とから成り、略コ 字状に形成されている。天部２の上面には開口部５が設けられ、該開口部５には 開閉する蓋６が設けられている。又、開口部５下方には冷水を給水するためのホ ッパータンク７が設けられている。

【００２２】 柱部３内にはホッパータンク７からの冷水を貯水するため温水タンク８が設け られている。該温水タンク８はＬ字型の給水パイプ９を介してホッパータンク７ と連結され、該給水パイプ９は温水タンク８の下部に下端が開口しているステン レスパイプ１０と接続されている。該温水タンク８下方円周には円周ヒータ１１ が設けられ、底面には底面ヒータ１２が設けられている。又、本体１には、温水 タンク８下部の該ヒータをＯＮして温水タンク８内の水が適温になると点灯する 点灯ランプ（図示せず）が設けられている。

【００２３】 又、コーヒー液を抽出し終わった後、該温水タンク８内に残った温水を排出す るために、該温水タンク８底面中央と本体側方下部に排水パイプ１３が接続され ている。

【００２４】 又、天部２下方に着脱自在に取り付けられているバケット１４にはコーヒー粉 １５が具備されたペーパーフィルタ１６が設けられている。該バケット１４へ温 水タンク８からの熱湯が散水されるために、温水タンク８上端に設けられた吸込 口１７と天部２の下部に設けられた吐出口固定具１８の吐出口１９とを連結パイ プ２０で連結している。

【００２５】 前記吐出口１９の位置は温水タンク８の上面より下方に配置されている。また 前記吸込口１７の位置は前記吐出口１９の先端より上方に設けられており、温水 タンク８内方に突き出している。そして吸込口１７と吐出口１９の開口落差によ りサイホン現象が働き、温水タンク８内の湯は常に吐出口１９の位置の定水位と なるよう設けられている。

【００２６】 前記吐出口固定具１８には温水タンク８からの熱湯をバケット１４全体に散水 するために図２に示すような散水板２１が嵌め込まれている。該散水板２１には φ２ｍｍ〜３ｍｍの穴２２が１２箇所設けられている。該穴２２のうち、該板２ １の外側においては中心から四方９０°間隔で直線上に２個づつ計８個の穴２３ 設けられ、又該板２１の内側には、前記８個の穴２３が設けられている線上から それぞれ４５°間隔が開けられた４個の穴２４設けられている。

【００２７】 該散水板２１には図４で示すように、該散水板２１と同心円の調整板３０が中 心でかしめ等で接続されている。

【００２８】 図３に示すように、該調整板３０には把手３１が設けられ、散水板２１に設け られている穴２２に合わせて穴３２が設けられている。該穴３２は、温水タンク ８からの熱湯をバケット内に載置されたコーヒー粉１５へ散水する量を調整する ためのものであり２４個設けられている。

【００２９】 そして、該調整板３０に設けられている穴３２の内、温水タンク８からの熱湯 を一度に多量、短時間にコーヒー粉へ出湯する場合、つまり、コーヒー液を薄く したい場合は、散水板２１の１２個の穴２２と全て同じ位置である外側の８個と 内側の４個の計１２個の穴３３が設けられている。

【００３０】 又、該調整板３０に設けられいる穴３２の内、温水タンク８からの熱湯を一度 に少量ずつしか出湯させない場合、つまり、抽出時間はかかるが、コーヒー成分 を十分に抽出し、コーヒー液を濃くしたい場合の調整板の穴３４の位置は、散水 板２１の１２個の穴のうちで外周に沿った外側の４個の穴に整合されるように、 前記コーヒー液を薄くする場合に設けた外側の穴３３からそれぞれ２５°右に間 隔を開けて穴３４を一個ずつ計４個設ける。

【００３１】 又、前記２つの薄いコーヒーと濃いコーヒーの中間のコーヒー液を抽出したい 場合には該調整板３０に、薄いコーヒー液を抽出する場合に設けられた外周に沿 った外側２個の穴３３からそれぞれ１２．５°右に間隔を開けて穴３５を２個ず つ計８個設ける。

【００３２】 上述のように調整板３０の把手３１を２５°の間隔で左右に動かし、散水板２ １上の穴２２と調整板３０上との穴３２を整合させることによってコーヒー液の 濃度及び出湯時間を調整することができるように、散水板２１と調整板３０とで 一体化した散水調整装置４０が形成されている。

【００３３】 又、バケット１４下方には温水タンク８からの熱湯とコーヒー粉１５とで抽出 したコーヒー液が滴下するように、デカンタ２３が設けられ、該デカンタ２３は 底部４上に載置している。

【００３４】 バケット１４からのコーヒー液がすべてデカンタ２３へ滴下し終わった後、デ カンタ２３内部のコーヒー液温度が低下しないように、底部４に設けられている 第１保温プレート２３か或は、天部２に設けられている第２保温プレート２３に デカンタは載置されている。

【００３５】 次に本考案装置本体１の動作について説明する。蓋６を図１に示す破線位置ま で開きホッパータンク７に冷水を給水する。すると、給水パイプ９を通りステン レスパイプ１０下方から温水タンク８内へ流水される。

【００３６】 使用者が温水タンク８内の水位が吐出口１９の位置となったのを確認すると、 温水タンク８に設けられいる円周ヒータ１１と底ヒータ１２をＯＮして熱し始め る。３０分程ヒータ１１，１２で温水タンク８を加熱して温水タンク８内の水が 沸騰されると、適温ランプは点灯し抽出待機状態となる。

【００３７】 この時、使用者はコーヒーの好みの濃度である濃い、普通、薄いの３つの内か らと又は都合のよい抽出時間から考慮して散水調整装置４０の調整板３０を左右 に移動させて調整する。

【００３８】 使用者が薄いコーヒーを希望する場合、該調整板３０の穴３３を散水板２１の 穴２２のすべてに整合させるように調整する。そして、人数分の冷水すべてをホ ッパータンク７へ注水することによって、ホッパータンク７に冷水が溜まり、給 水パイプ９からステンレスパイプ１０の下方から温水タンク８へ注水すると、温 水タンク８内で沸騰した熱湯の水位が上昇し温水タンク８上部の吸込口１７から 熱湯が吸い込まれ連結パイプ２０を通って吐出口固定具１８に送られ、該吐出口 固定具１８に具備している散水板２１から、散水板２１の下方に設けられ、コー ヒー粉１５を内部に設けているバケット１４へ散水する。この場合、調整板３０ の穴３２の内、穴３３は１２個の散水板２１の穴２２に整合されているため、熱 湯は散水板２１から勢いよくスピーディに出湯されるため、バケット１４内に設 けられたコーヒー粉１５に多量の熱湯が注がれるので、該バケット１４から該バ ケット１４の下方に載置されているデカンタ２３に滴下するコーヒー液は非常に 薄いものとなり、抽出時間は非常に速く、３〜４人分である１．５■では約３分 間の時間しか要さない。

【００３９】 又、使用者が前記調整板３０の把手３１を１２．５゜左に動かすと、散水板２ １の穴２２と該調整板３０の穴３２の内の穴３５が８個整合する。そして、上記 と同じように、ホッパータンク７に冷水すべてを注水すると温水タンク８から散 水板２１に熱湯が送湯され、該散水板２１から下方のデカンタ２３へ散水される 熱湯の量は、上記の１２個の穴３３から散水されるより２／３となり勢いがやや 弱くなり、抽出されるコーヒー液濃度もやや濃くなり、抽出時間もやや遅くなる 。

【００４０】 又、使用者がさらに調整板３０の把手３１を１２．５゜左に動かすと、散水板 ２１の穴２２と該調整板３０の穴３２の内の穴３４が４個整合する。そして、上 記と同じように、ホッパータンク７に冷水すべてを注水すると温水タンク８から 散水板２１に熱湯が送湯され、該散水板２１から下方のデカンタ２３へ散水され る熱湯の量は、上記の１２個の穴３３から散水されるより１／３となり少なくな るが、バケット１４内のコーヒー粉と十分混合され、つまり蒸らす時間が形成さ れるため濃いコーヒー液をデカンタ２３へ滴下することができる。

【００４１】 以上のようにしてデカンタ２３に抽出されたコーヒー液の温度を低下させない ように、保温プレート２４へ載置する。

【００４２】 又、散水調整装置４０の調整板３０と散水板２１の整合する穴は、整合する穴 の数をより増やしてより抽出時間を早く、より薄いコーヒー液を抽出したり、又 、逆に穴の数を減らして抽出時間はかかるがより濃いコーヒー液を抽出させるこ ともできる。

【００４３】

【考案の効果】

以上のように本考案は、出湯部分である散水板に出湯量並びに出湯時間を調整 する調整板を設けて散水調整装置を形成することによって、使用者が使用する場 合において、早く飲みたい場合、それとも濃いものを飲みたいか等の濃度及び時 間に合わせて、飲料を調整することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る飲料製造装置の一実施例を示す側
面視断面図である。

【図２】本考案に係る飲料製造装置の散水板を示す平面
図である。

【図３】本考案に係る飲料製造装置の調整板を示す平面
図である。

【図４】本考案に係る飲料製造装置の散水調整装置を示
す側面断面図である。

【図５】従来の飲料製造装置の一例を示す側面視断面図
である。

【符号の説明】

１ 本体 ７ ホッパータンク ８ 温水タンク ９ 給水パイプ １４ バケット ２０ 連結パイプ ２１ 散水板 ２２ 散水板用穴 ２３ デカンタ ２４ 保温プレート ３０ 調整板 ３１ 調整板の把手 ３２ 調整板の穴 ３３ 薄いコーヒー及び早くコーヒーを抽出する場合の
調整板の穴 ３４ 濃いコーヒーを抽出する場合の調整板の穴 ３５ 中間のコーヒーを抽出する場合の調整板の穴 ４０ 散水調整装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体上部に形成され上面に開口を有する
   ホッパータンクと、本体の内部に配置され下部にヒータ
   を有する温水タンクと、該ホッパータンクと該温水タン
   クを連結する給水パイプに接続され下方が開口している
   ステンレスパイプと、温水タンク内の水を上方より外側
   方に導く連結パイプと、該連結パイプの先端が着脱可能
   に設けられた吐出口固定具と、該吐出口固定具に取り付
   けられた散水板と、該吐出口固定具の下端に取り付けら
   れる原料をセットするバケットと、を具備した飲料製造
   装置において、 散水板から出湯する湯量と出湯時間を変化させるため
   に、散水板に設けられた穴の開口率を調整する調整板と
   散水板とを一体化して成る散水調整装置を設けることを
   特徴とする飲料製造装置。