JPH059115Y2 - - Google Patents

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JPH059115Y2
JPH059115Y2 JP1988067037U JP6703788U JPH059115Y2 JP H059115 Y2 JPH059115 Y2 JP H059115Y2 JP 1988067037 U JP1988067037 U JP 1988067037U JP 6703788 U JP6703788 U JP 6703788U JP H059115 Y2 JPH059115 Y2 JP H059115Y2
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granular activated
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この考案は水を電気分解して、アルカリ水と酸
性水とに分離する装置に関する。
【従来の技術】
水を電気分解してアルカリ水と酸性水とに分離
すると、分離水は、極めて特異な性質を示す。ア
ルカリ性イオン水は、物を柔らかくする豊潤作用
に加えて、溶解力や浸透力に優れた特性を示す。
酸性イオン水は、洗浄作用、殺菌作用、漂白作用
に優れた特性を示す。これ等の作用が生かされ
て、アルカリ性イオン水は、飲料水、水割り用の
水、コーヒーやお茶の水に使用されている。ま
た、酸性イオン水は、麺類のゆで水、豆類を煮炊
きする水、果物野菜の洗浄水、卵のゆで水、掃除
水等に使用されている。 アルカリ水と酸性水とは水を電気分解して得ら
れる。水の流路に、プラスとマイナスの電極を設
けると、マイナス電極の近傍にアルカリ水が、プ
ラス電極の近傍に酸性水が集まる。マイナス電極
に集まるアルカリ水は、プラスの電解質を含んで
いる。プラス電極に集まる酸性水はマイナスの電
解質を含んでいる。水には、カルシウムイオン、
ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カリウ
ムイオン等のプラスの電解質と、塩素や硫黄、あ
るいは珪酸等のマイナスイオンが含まれている。 ところで、電解イオン水の生成装置は、更に優
れたアルカリ水と酸性水とを得る為に、活性炭槽
で水を濾過した後、電気分解する。活性炭槽に
は、水の濾過効率を向上する為に、粒状活性炭が
使用される。ところが、粒状活性炭は、水と一緒
に濾過手段から流出し、電解槽に流入し易い欠点
がある。電解槽に流入した粒状活性炭が、プラス
電極とマイナス電極との間に推積すると、電解槽
で内部シヨートして過大な電流を流し、電極を過
負荷とすると共に、水をアルカリ性イオン水と酸
性イオン水とに電離できなくなる。とくに、安全
のために、プラス電極とマイナス電極の電圧を低
くして電流を増加する装置は、電極間隔を狭くす
る必要がある。この装置は、電極間隔を狭くして
電流を増加し、アルカリ性イオン水のpHを高く
できる特長がある。しかしながら、狭い電極間に
粒状活性炭が侵入してブリツジになると、内部シ
ヨートが発生しやすい欠点がある。また、濾過手
段から粒状活性炭が流出されて、アルカリ性イオ
ン水等と一緒に装置から排出されると、飲み水に
粒状活性炭が混入して、水の品質を著しく低下さ
せる。このため、濾過手段からの粒状活性炭の流
出は極力皆無にすることが大切である。 濾過手段からの粒状活性炭の流出は、実開昭55
−115395号公報に記載されるように、粒状活性炭
の出口にフイルターを設けて防止できる。フイル
ターには、例えば、連続気泡の軟質合成発泡体と
不織布とを積層したシート材を使用することがで
きる。シート材には、粒状活性炭の通過できない
細かい隙間を有するものが使用される。
【考案が解決しようとする課題】
このフイルターは、粒状活性炭の流出を防止す
るように、細かい隙間のものを使用すると、実質
的な水の透過損失が大きく、水の流出流量が減少
する欠点がある。フイルターに粗目のものを使用
すると、水の透過抵抗は減少するが、粒状活性炭
の流出を防止できない。フイルターに粗目のもの
を使用し、粒状活性炭の粒度をこれより大きくす
ると、粒状活性炭は流出しないが、活性炭の濾過
能力が低下し、電解されたアルカリ水と酸性水の
水質が低下する。 細目のフイルーは、水の透過損失が大きくな
る。とくに、使用状態に於ては、フイルターが水
圧で押し潰されて実質的な水の透過損失が増大す
る。即ち、出口の蛇口を開くと、フイルターが水
圧で押し潰されて水の通過損失が大きくなる。蛇
口を開いた時に、排出側の圧力が低下し、水道管
に連結された流入側の圧力は高いので、この圧力
差がフイルターに作用し、フイルターが水圧で押
し潰される。粗目のフイルターは、もともと水が
通過し易いので、水圧で押し潰されることは少な
いが、細目のフイルターは、水が通過し難いの
で、両面に大きな圧力差ができ、この圧力差がフ
イルターを押し潰し、更に、押し潰されたフイル
ターは水が通り難くなつて圧力差が大きくなり、
この悪循環が繰り返されて、フイルターの水透過
損失が著しく増加する。 この欠点は、多孔質の焼結金属をフイルターに
使用して解消できる。多孔質である焼結金属のフ
イルターは、水圧や水が通過しても形状が変化す
ることがない。このため、粒状活性炭の流出を防
止して、圧力損失を少なくできる特長がある。し
かしながら、焼結金属のフイルターを通過した水
を電解槽で電離すると、電解槽の電極に悪影響を
与える。それは、金属を焼結したフイルターは、
焼結金属が金属イオンとなつて水に溶解するのを
皆無にできないからである。フイルターから電離
した鉄等の金属イオンは、プラスに帯電している
ので、その一部が電解槽でマイナス電極の表面に
析出する。マイナス電極の表面に析出した金属
は、酸化されて酸化物となり、電極表面を汚して
電気抵抗を増加させる。マイナス電極の表面に析
出した金属は、プラス電極とマイナス電極とに反
対の電圧をかけてマイナス電極から除去すること
ができる。しかしながら、洗浄工程において、マ
イナス電極から電離した鉄等の金属はプラス電極
の表面に析出する。プラス電極の表面に析出した
金属は、大切なプラス電極の表面を汚す。とく
に、プラス電極の表面は、水をアルカリ性イオン
水と酸性イオン水とに電離する使用状態において
は、酸素や塩素等が発生して、極めて厳しい条件
に晒されるので、チタンの表面を二酸化イリジウ
ムでコーテイングしたもの等が使用される。ここ
に鉄等が析出すると、二酸化イリジウムの表面が
鉄等でメツキされ、表面特性が著しく低下する。
このため、濾過手段に設けたフイルターは、粒状
活性炭の流出を阻止することは大切であるが、電
解槽の性能を低下させないことはさらに大切なこ
とである。 この考案は、これらの欠点を解決することを目
的に開発されたもので、この考案の重要な目的
は、蛇口を開くと、良質のアルカリ水と酸性水と
が勢いよく流出し、さらに、電解槽のプラス電極
とマイナス電極とが水を効率よく電離できる電解
イオン水生成装置を提供することにある。
【従来の課題を解決する為の手段】
この考案の電解イオン水生成装置は、前述の目
的を達成するために、下記の構成を備える。すな
わち、この考案の電解イオン水生成装置は、水を
濾過する濾過手段1と、この濾過手段1を通過し
た水をプラス電極とマイナス電極とで電解して、
アルカリ性イオン水と酸性イオン水とに分離する
電解槽2と、この電解槽2の出口に連結されてい
る弁とを備えている。濾過手段1は、耐圧タンク
3に粒状活性炭4を収納しており、耐圧タンク3
を電解槽2に連結する流出管6には、粒状活性炭
4が通過しないフイルター7を連結している。 さらに、この考案の電解イオン水生成装置は、
フイルター7が、石を粒状にした無機質粒体7A
を接点で焼結した多孔質の焼結体である。濾過手
段1の粒状活性炭4で濾過された水は、フイルタ
ー7で濾過され、水に含まれる粒状活性炭4が除
去された後、電解槽2で電離してアルカリ性イオ
ン水と酸性イオン水として排出される。
【作用】
この考案の好ましい実施例を示す第1図に基づ
いて、水通過状態を説明する。 加圧された水は、流入管を通つて耐圧タンク
3に流入する。濾過手段1に流出した水は、粒
状活性炭4を底から上方に通過して濾過され
る。 濾過水は、フイルター7を通つて流出管6か
ら流出される。フイルター7は、石を粒状にし
た無機質材を多孔質に焼結した焼結材で、圧力
差で変形しない。変形しないフイルター7は、
無数の空隙を通つて濾過水がスムーズに透過す
る。粒状活性炭4はフイルター7で濾過水から
分離されて耐圧タンク3に蓄えられる。 濾過手段1を通過した上質の水は、電解槽2
で電気分解されて、アルカリ水と酸性水とに分
離される。 アルカリ水と酸性水とは弁を通つて排出され
る。 〜の工程で、アルカリ水と酸性水とに電気
分解する電解イオン水生成装置は、電解槽2の排
出側の弁を開いてアルカリ水と酸性水とを排出す
る状態に於て、濾過手段1のフイルター7が粒状
活性炭4を濾過水から分離して、上質の水を電解
槽2に供給する。即ち、無機質粒体を多孔質に焼
結したフイルター7は、弁を開いた時に、フイル
ター7が高い水圧差で押し潰されることがなく、
一定の形状を保持して、水をスムーズに透過さ
せ、粒状活性炭4の通過を効果的に阻止する。フ
イルター7の優れた分離特性は、粒状活性炭4の
平均粒子径の小粒子化を実現し、水の濾過能力を
向上して、上質のアルカリ水と酸性水とを排出す
る。 また、この種の装置は、例えば数カ月毎に粒状
活性炭4を交換する必要がある。粒状活性炭4を
交換する時に、フイルター7が簡単に脱着でき、
また、フイルター7には粒状活性炭4が混入しな
いので、フイルター7の洗浄も簡単に出来る特長
がある。 ウレタンフオームと不織布とを積層した柔軟な
従来のフイルターは、積層間に金属製の多孔板を
挟んで、水圧で変形しない強度を持たせている。
このフイルターは、積層間に粒状活性炭が侵入す
る。粒状活性炭の交換時には、数枚のものを別々
に分離して洗浄するので、洗浄に手間が掛かり、
粒状活性炭の入換構造が複雑化する欠点がある。
【実施例】
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明
する。 但し、以下に示す実施例は、この考案の技術思
想を具体化する為の装置を例示するものであつ
て、この考案の装置は、構成部品の材質、形状、
構造、配置を下記の構造に特定するものではな
い。この考案の装置は、実用新案登録請求の範囲
に記載の範囲に於て、種々の変更が加えられる。 更に、この明細書は、実用新案登録請求の範囲
が理解し易いように、実施例に示される部材に対
応する番号を、「実用新案登録請求の範囲の欄」、
「従来の課題を解決する為の手段の欄」および
「作用効果の欄」に示される部材に付記している。
ただ、実用新案登録請求の範囲に示される部材
を、実施例の部材に特定するものでは決してな
い。 第1図に示す電解イオン水生成装置は、水の濾
過手段1と、この濾過手段1を通過した水を電解
して、プラスのイオンを含むアルカリ性イオン水
と、酸性イオン水とに分離する電解槽2と、この
電解槽2の出口に連結されている弁とを備えてい
る。 濾過手段1は、供給された水道水を粒状活性炭
4で濾過して電解イオン水に供給するもので、耐
圧タンク3と、粒状活性炭4と、流入管と、流出
管と、フイルター7とを備えている。 耐圧タンク3は、アルカリ水と酸性水の出口が
閉塞された状態で、水道の水圧が掛かる。従つ
て、耐圧タンク3は、水道水の供給圧力に耐える
強度、例えば10気圧に耐える強度を有する。上端
は、粒状活性炭4の交換が出来るように、開閉蓋
で気密に閉塞されている。耐圧タンク3の内容積
は、アルカリ水と酸性水の供給水量と、粒状活性
炭4の濾過能力を考慮して決定される。アルカリ
水と酸性水の供給水量がそれぞれ500/分の場
合、耐圧タンク3の内容積は、好ましくは、約3
〜10程度に設計され、ここに約1〜5Kgの粒状
活性炭4が充填される。 粒状活性炭4は、水道水が能率良く濾過できる
ように、平均粒子径が1〜3mmに粉砕された活性
炭が使用される。 水道水の供給管5は、供給水を耐圧タンク3の
底部に供給する。底部に供給された水道水は、粒
状活性炭4内を下から上に通過して濾過される。
従つて、供給管5は、耐圧タンク3の開閉蓋を気
密に貫通して、下端が耐圧タンク3の底部に延長
されている。 配水管は、粒状活性炭4を透過して濾過された
水を耐圧タンク3から排水して電解槽2に送る。
従つて、この配水管は、開閉蓋を気密に貫通し
て、流入口が耐圧タンク3の上部に開口してい
る。流入端は、フイルター7が取り付け易いよう
に、開閉蓋の下面からタンク内に突出している。 フイルター7は流出管の流入口を塞ぐ状態で取
り付けられている。フイルター7は下端が閉塞さ
れた円筒状に成型されている。この形状のフイル
ター7は、流出管に挿入して取り付けられる。フ
イタルー7は、粒状活性炭4と水とを分離し、粒
状活性炭4が流出管から流れ出すのを防止する。
このフイルター7は、第3図に示すように、無機
質粒体7Aが多孔質状態に焼結されている。無機
質粒体7Aには、天然石を粒状に粉砕した物が使
用される。 無機質粒体7Aは、焼成される時に、それ自体
の一部が溶融して接点で互いに溶着される場合
と、別のバインダーで接点を溶着する場合と、両
方で接点が接着される場合とがある。 無機質粒体の一部と溶融して接着する焼結材
は、無機質の粒体7Aとバインダーとを混合して
焼成する。 バインダーには、焼成時の熱で焼失するが、焼
成する迄は無機質粒体7Aを一定の形状に保つこ
とが出来る合成樹脂バインダー、あるいは、無機
質粒体7Aの融点を低くする融剤を使用する。 別のバインダーで無機質粒体7Aを焼結されて
いるフイルター7は、焼成される時に溶融されて
無機質粒体7Aを結合する粒体と、無機質粒体7
Aとを混合成型して焼成する。 焼成されるフイルター7に形成される空隙の大
きさは、無機質粒体7Aの粒子径と、これに混合
されるバインダーの粒径とで調整できる。 フイルター7は、粒状活性炭4が流れ出すのを
阻止する為のものであるから、フイルター7の空
隙は、粒状活性炭4の平均粒子径よりも充分に小
さく決定される。 第1図に示すように、円筒状でこれを流出管の
下端に挿通して取り付けできるフイルター7は、
最も簡単に脱着できる特長がある。 電解槽2は、流入する水から酸性水を得るプラ
ス電極8と、アルカリ水を得るマイナス電極9
と、得られたアルカリ水排出管10と、酸性水排
出管11とを備えている。 マイナス電極9はケースに兼用される。ケース
は、ステンレス等の、導電性と、耐腐食性の金属
でもつて、水道水の圧力に耐える強度の円筒タン
ク型に作られている。ケースは、下端に濾過手段
1の流出管が連結され、上端にアルカリ水排出管
10と酸性水排出管11とが連結されている。 プラス電極8は、円柱状に形成されて、ケース
の中心に設けられている。プラス電極8には、電
気分解時に、塩素イオン等のマイナスイオンが集
まる。プラス電極8は、塩素イオンに対して充分
な耐腐食性の材質、例えば、チタンの表面が、二
酸化イリジウムでコーテイングされたものが使用
される。プラス電極8は、両端が絶縁されてケー
スの外部に突出している。ケースのプラス電極8
の支持部材は、非導電材が使用される。 プラス電極8とマイナス電極9とは、直流電源
(図示せず)に連結される。両電極間の電圧は、
アルカリ水および酸性水の流量、電極面積、アル
カリ水と酸性水とに含まれる要求イオン濃度とを
考慮して決定する。通常、両電極間の電圧は、20
〜100ボルトの範囲に調整する。電解槽2で電離
されるイオンの含有量は、電極間の電流に比例す
る。電極間の電流は、電圧にほぼ比例する。従つ
て、アルカリ水と酸性水とに含まれるイオン濃度
は、電極の電圧で調整できる。電極間の電圧を高
くすると、アルカリ水と酸性水とに含まれるイオ
ン濃度は高くなる。 アルカリ水と酸性水のイオン濃度は用途によつ
て最適値が異なる。電極間の電圧を調整して、用
途に最適のイオン水が得られる。従つて、電極に
直流電力を供給する電源には、好ましくは、出力
電圧が変更できるタイプが使用される。 電源は、イオン水を排出する時に限つて電極に
直流をかけ、イオン水を排出しない状態に於て
は、電極に電圧をかけない。イオン水を排出しな
い時に、電極に電圧をかける必要はない。イオン
水の排出時に電極に電圧をかけ、電極でもつて水
を電離して、アルカリ水と酸性水とに分離する。
水を排水しない状態で、水を電気分解すると、電
解槽2内の水のイオン濃度が短時間で著しく高く
なり、プラス電極8から塩素等の有害ガスが発生
する。 プラス電極8とケースとの間には、鎖線で示す
ように、多孔板15が配設される。多孔板15
は、円筒状に形成され、プラス電極8とマイナス
電極9の近傍に分離された、酸性水と、アルカリ
水とが混合するのを防止している。多孔板15の
上端板の中心に酸性水排出管11が連結されてい
る。 電解槽2から流出されるアルカリ水の酸性水と
は、同時に排出する。一方のイオン水のみを排水
すると、他方のイオン水濃度が次第に高くなる。
従つて、アルカリ水と酸性水の何れか片方のみを
排出するのは好ましくない。 また、プラス電極8とマイナス電極9は、使用
するに従つて、水中の電解物質を電気的な吸引力
で吸着して、電気抵抗が増加する。電極表面の抵
抗が高くなると、水を流れる電流が低下して、イ
オン濃度が低下する。電極に反対の電圧をかけ
て、電極表面の付着物を除去できる。この状態で
電極は電気抵抗が低下し、水の通電電流を大きく
回復できる。 第1図に示す装置は、電解槽2の排出側に電磁
弁12A,12B,12Cが連結されている。電
磁弁は、常にアルカリ水と酸性水の両方を排出す
ると共に、電極表面の付着物を除去して洗浄す
る。 酸性水排出管11は2分岐されて、分岐路に電
磁弁12Bが連結されている。一方の分岐路は電
磁弁12A,12Cを介してアルカリ水排出管1
0に連結されている。アルカリ水排出管10の出
口には蛇口13が連結されている。アルカリ水排
出管10の途中と、流出管6の途中にはフローセ
ンサー14,16が連結されている。フローセン
サー16はアルカリ水が排出されることを検出し
て、電源を自動制御する。 フローセンサー14,16と電磁弁12とは、
次の動作で制御される。 アルカリ水排出管10の蛇口13が開かれる
と、アルカリ水が排出される。アルカリ水の排
水はフローセンサー16で検出される。フロー
センサー16は、電磁弁12Bを開弁すると共
に、電源をオン状態に制御する。この時、電磁
弁12A,12Cは閉弁されている。閉弁され
た電磁弁12Bを通つて、酸性水が排水され
る。電極には電源から直流電圧がかけられ、こ
れが水を電離する。この状態で、アルカリ水と
酸性水とが一緒に排水される。 蛇口13を閉じると、アルカリ水の排水が停
止される。フローセンサー14はこのことを検
出して、電磁弁12Bを閉弁すると共に、電源
をオフ状態に切り換える。この状態で、電磁弁
12A,12Cは閉弁されている。 電極8,9に反対の電圧をかけて洗浄すると
きには、第2図に示すように、電極弁12Bを
閉じて、電磁弁12A,12Cを開き、分岐路
から洗浄水を排水する。この状態に於ては、ケ
ースをプラスに、中心の電極をマイナスとす
る。
【考案の効果】
この考案の電解イオン水生成装置は、濾過手段
の流出管にフイルターを連結し、フイルターでも
つて、粒状活性炭が電解槽に流入するのを防止し
ている。さらに、この考案の装置は、濾過手段の
フイルターに、石を粒状にした無機質粒体を多孔
質に焼結したものを使用している。石に粒状にし
た無機質粒体を焼結したフイルターは、濾過手段
から粒状活性炭が流出するのを効果的に阻止でき
ることに加えて、ここを通過する水への金属イオ
ンの溶出を皆無にできる特長がある。電解イオン
水生成装置は、濾過手段から電解槽に粒状活性炭
が流入するのを皆無にし、フイルターによる水の
通過抵抗が少なく、さらに、フイルターが電解槽
の電極に悪影響を与えないことが大切である。そ
れは、濾過手段から粒状活性炭が電解槽に流入す
ると、粒状活性炭が電解槽における内部シヨート
の原因となり、フイルターの通過抵抗が変動し
て、電解槽に流入する流量が大幅に変化すると、
アルカリ性イオン水と酸性イオン水のpHが変動
し、また、フイルターから金属イオンが電解槽に
流入すると、電極の性能を著しく低下させるから
である。この考案の装置は、フイルターに無機質
粒体の多孔質焼結体を使用して理想的な状態で濾
過手段から電解槽に水を流入させる。無機質粒体
を多孔質に焼結したフイルターは、水が通過して
も変形することがない。このため、フルイター
に、粒状活性炭よりも小さい隙間のものを使用す
ると、粒状活性炭がフイルターを通過して電解槽
に流入することがない。また、無機質粒体を焼結
したフイルターは、流入する水の圧力で押し潰さ
れて通過抵抗が増加することがなく、フイルター
の通過抵抗の変動による電解槽への流量変動を防
止できる。このため、この考案の装置は、粒状活
性炭が電解槽に流入することを起因する内部シヨ
ートを効果的に防止し、また、電解槽に流入する
水の流量変動を防止してアルカリ性イオン水と酸
性イオン水のpHが均一に保持し、フイルターの
水の通過損失を少なくして、アルカリ性イオン水
と酸性イオン水とを勢いよく排出できる特長があ
る。 さらに、この考案の装置の特筆すべき特長は、
フイルターに石を粒状にした無機質粒体を多孔質
に焼結したものを使用するので、フイルターを通
過する水に金属イオンが溶出してこれが電解槽の
電極に悪害を与えるのを皆無にできることにあ
る。フイルターから通過する水に金属イオンが溶
出すると、金属イオンの一部はマイナス電極の表
面に析出して電極表面を汚す。とくに、水に溶出
する金属イオンは、極めて安定な金属ではないの
で、酸化、あるいは腐食されてマイナス電極の表
面状態を悪化させる。表面状態が悪化して表面の
電気抵抗が増加すると、マイナス電極とプラス電
極とに流れる電流が減少し、アルカリ性イオン水
と酸性イオン水の濃度が低下して中性に近付く。
さらに、プラス電極とマイナス電極とに逆電圧を
印加して、電極を洗浄すると、マイナス電極の表
面に析出した金属は、表面を二酸化イリジウムで
メツキしたプラス電極の表面に移行してプラス電
極の表面を悪化させる。プラス電極は、通常の使
用状態で、酸素や塩素が集まり、表面に析出した
金属を酸化しあるいは腐食してプラス電極の性能
を著しく低下させることになる。ところが、この
考案の電解イオン水生成装置は、フイルターから
金属イオンが水に溶出することがなく、これが原
因で電解槽の電極を損傷することがない。このた
め、この考案の装置は、電解槽でもつて効率よく
水をアルカリ性イオン水と酸性イオン水とに電離
できる優れた特長を実現する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す電解イオン
水生成装置の概略断面図、第2図は第1図に示す
装置の電極洗浄状態を示す断面図、第3図はフイ
ルターの拡大断面図である。 1……濾過手段、2……電解槽、3……耐圧タ
ンク、4……粒状活性炭、5……供給管、6……
流出管、7……フイルター、7A……無機質粒
体、8……プラス電極、9……マイナス電極、1
0……アルカリ水排出管、11……酸性水排出
管、12……電磁弁、13……蛇口、14……フ
ローセンサー、15……多孔板、16……フロー
センサー。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 水の濾過手段1と、この濾過手段1を通過した
    水のプラス電極とマイナス電極とで電解して、ア
    ルカリ性イオン水と酸性イオン水とに分離する電
    解槽2と、この電解槽2の出口に連結されている
    弁とを備えており、濾過手段1が、耐圧タンク3
    に粒状活性炭4を収納しており、耐圧タンク3を
    電解槽2に連結する流出管6に、粒状活性炭4が
    通過しないフイルター7が連結されている電解イ
    オン水生成装置において、 フイルター7が、石を粒状にした無機質粒体7
    Aを接点で焼結した多孔質の焼結体で、粒状活性
    炭4で濾過された水が、フイルター7で濾過され
    た後、電解槽2で電離して排出されるように構成
    されたことを特徴とする電解イオン水生成装置。
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