JPH0588510U - 歯科医療用集塵装置 - Google Patents

歯科医療用集塵装置

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JPH0588510U
JPH0588510U JP8928291U JP8928291U JPH0588510U JP H0588510 U JPH0588510 U JP H0588510U JP 8928291 U JP8928291 U JP 8928291U JP 8928291 U JP8928291 U JP 8928291U JP H0588510 U JPH0588510 U JP H0588510U
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diffusion chamber
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blower
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JP8928291U
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Inventor
正明 今井
和彦 原田
Original Assignee
正明 今井
甲陽工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯科の診療室の環境を改善するための歯科治
療用集塵装置において、室内型の吸引ユニットを実現
し、ビルなどに設置された診療室においても、容易に環
境の改善を図ることの可能な集塵装置を提供する。 【構成】 底部に設置されたブロワー40、その上部に
設置された拡散室50、フィルター60により室内ユニ
ットを構成し、省スペース、低騒音で、回収された汚染
空気から汚染物質を除去して再放出することが可能な室
内ユニット1を実現する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、歯科治療時に口腔より発生する塵埃、唾液などの含まれた汚染空気 を吸入し、除塵する集塵装置に関し、特に、診療室などの室内に設置することの できる集塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5に、従来、歯科の診療室などにおいて、口腔から発生する塵埃、唾液など が混入した汚染空気を放出するために用いられている排出装置を示してある。こ の装置は、治療を受ける患者の近傍に置かれる吸入スタンド2と、このスタンド 2とフレキシブルパイプなどからなる連結管8により接続された屋外ユニット9 から構成されている。吸入スタンド2の本体23上部から、患者の口腔の近傍に 設置される吸入マスク21とこの吸入マスク21に付随する吸入パイプ22が延 びており、スタンド本体23の下部には、屋外ユニット9に繋がる連結パイプ8 が接続されている。そして、屋外ユニット9は、その上部に設置されたブロワー 40とブロワー40の吸入口に取り付けられた網状のストレーナ69から構成さ れている。
【0003】 このような構成の排出装置においては、歯の治療時に発生する切削粉塵、唾液 などを含んだ汚染空気を患者の口腔近傍から吸入マスク21により吸入し、屋外 ユニット9から外部に放出するようになっている。このため、治療時に使用され るエアータービンなどのエアーにより口腔から飛散し、術者などが大量に浴びて 問題となっている汚染物質を含んだ汚染空気が診療室内に充満することを防止で き、診療環境を健全に保つことができるのである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このような排出装置により診療室内の環境が保たれるのであるが、従来の排出 装置は屋外ユニット9を用いて汚染空気を排出しているので、屋外ユニット9と 吸入スタンド2を連結するパイプ8の貫通する穴6を診療室などの壁面7に開け る必要がある。しかしながら、ビルやマンションに開設される診療室においては 、このような貫通穴6を開けることが困難であり、また、屋外ユニット9から排 出される汚染空気が診療室付近の環境に与える影響も無視できない。このため、 ブロワーの搭載された吸引ユニットを室内に設置することが望ましいのであるが 、吸引ユニットからの騒音、また、吸引ユニットから排出される汚染空気の処理 などの問題がある。そして、このような問題を解決するためには吸引ユニットが 大きくなり、室内での設置スペースの問題、および装置の高価格化といった問題 もある。
【0005】 そこで、本考案においては、上記の問題に鑑みて、低騒音、省スペースであり ながら汚染空気の処理のできる吸引ユニットを有する歯科医療用の集塵装置を実 現することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本考案においては、汚染空気を吸引する吸引手 段の排出口を上部に向け、そこに拡散室とフィルター手段を設置するようにして いる。すなわち、本考案に係る歯科医療用集塵装置においては、口腔近傍に設置 された吸入手段を介して歯科治療中に発生する汚染空気を吸引する吸引手段と、 この吸引手段の上部放出口に設置される拡散室と、この拡散室に面して設置され 、拡散室において分配された汚染空気を外部に放出する際に汚染空気中の汚染物 質を除去するフィルター手段とを有することを特徴としている。そして、このフ ィルター手段は、拡散室の上部に設置されていることが望ましく、上部放出口に は、吸引手段により吸引され拡散室に放出される汚染空気を分配する分配手段が 取り付けられていることが望ましい。
【0007】 また、拡散室に、少なくともフィルター手段の吸入面に吸着した汚染物質の殺 菌が可能な殺菌手段を具備することが有効であり、この殺菌手段としては、少な くともフィルター手段の吸入面を照射することの可能な殺菌灯を用いることがで きる。
【0008】
【作用】
このような歯科医療用集塵装置により、治療時に発生する汚染空気は、口腔近 傍に設置される吸入マスクなどの吸入手段を介して、ブロワーなどの吸引手段に より排出される。そして、この吸引手段により吸引された汚染空気は、その上部 放出口に設けられた拡散室によりフィルター手段に略均等に排出される。従って 、汚染空気に含まれる汚染物質は、フィルター手段により除去され、除塵された 空気が放出される。また、吸引手段の放出口に設置された拡散室およびフィルタ ー手段により消音器が構成されているので、吸引手段において発生する騒音が吸 収され、フィルター手段から外部に放出される騒音の減少が図られる。また、フ ィルター手段が吸引手段の上部に設置されているので、フィルター手段の交換、 メンテナンスが容易であり、集塵性能の維持・発揮が図られる。そして、吸引手 段の上部に設置されたフィルター手段により消音効果も得られているので、本考 案に係る歯科医療用集塵装置は非常にコンパクトに纏められる。従って、騒音が 小さく、汚染された空気の除塵が可能で、設置スペースの小さい、屋内設置に適 した歯科医療用集塵装置を実現される。
【0009】 フィルター手段の交換、メンテナンスをより容易とするためには、拡散室の上 部にフィルター手段を設置することが有効である。また、拡散室の上部放出口に 分配手段を設置し、吸引手段から放出された汚染空気を一層均等にフィルター手 段に供給することにより、除塵効果および消音効果の向上が図られる。
【0010】 また、フィルター手段の吸入面に吸着した汚染物質を殺菌することにより、取 り除かれた汚染物質中の気菌の繁殖が抑制され、除塵された空気への気菌の再混 入が防止できるので、さらに確実に診療環境の保全が図られる。
【0011】
【実施例】
以下に図面を参照して、本考案の実施例を説明する。
【0012】 図1に、本実施例に係る歯科治療用集塵装置の概要を示してある。本装置は、 患者の近傍に設置され、患者の口腔から発生する汚染空気を回収する吸入スタン ド2と、この吸入スタンド2と接続パイプ3により接続された室内ユニット1か ら構成されている。吸入スタンド2の構成は、上述した従来の吸入スタンドとほ ぼ同様であり、吸入スタンドの本体23の上部には吸入パイプ22に接続された 吸入マスク21が設置されており、この吸入マスク21を介して汚染空気が回収 される。また、本体23の底面には、キャスター24が設置されており、診療室 内を自由に移動できるようになっている。室内ユニット1は、略直方体の外形を しており、その側面13の下部に吸入スタンド2から延びる接続パイプ3が接続 されている。そして、室内ユニット1の上カバー11には、メッシュ状の開口1 2が形成されており、この開口12から回収された汚染空気が除塵された後、排 出される。
【0013】 図2および図3に室内ユニット1の構成を示してある。室内ユニット1の本体 10は、板材により構成された直方体であり、その上部がフィルター支持板68 により仕切られて、フィルター60の設置されたフィルター室71と、このフィ ルター室71の下方の拡散室50およびブロワー40の設置されたブロワー室7 2が構成されている。本体10の上カバー11、フィルター室71の側面の一面 14、ブロワー室72の側面の一面15、さらに、フィルター室13からブロワ ー室72にかけた側面の一面13はフィルター60の交換、あるいはブロワー4 0などのメンテナンスのために、本体10から取り外しができるようになってい る。この室内ユニット1のブロワー室72の底面30には、汚染空気を吸引する ブロワー40が設置されている。このブロワー40の吸引口41と対峙した側面 13には、吸入スタンド2にて吸入された汚染空気が供給される接続パイプ3が 貫通する穴17が形成されており、この穴17を通って接続パイプ3がブロワー 40の吸引口41に接続されいる。そして、ブロワー40の排出ダクト42は、 ブロワー40の上部に設置された拡散室50に向かって延びており、拡散室50 の排出口52に接続されている。また、ブロワー40が発生する熱を放出するた めに、側面15には放熱用の空気穴16が用意されている。
【0014】 ブロワー40の上部に設置された拡散室50は、直方体のトレイ状であって、 ステンレスなどの洗浄の容易な板材により構成されている。拡散室50の底面5 1にブロワー40の排出ダクト42が接続される箇所には、排出口52が形成さ れており、この排出口52にはターゲットプレート66が設置されている。ター ゲットプレート66は、逆L字型の断面を有する板部材であって、排出口52か ら放出された汚染空気がこのプレート66に衝突し、拡散室50内にできるかぎ り均等に分配されるようになっている。拡散室50にはさらに、紫外線を照射す る殺菌灯65と、この拡散室50内の圧力を監視する圧力スイッチ67とが設置 されている。
【0015】 拡散室50の上部はオープンであって、本体10の上部に設置されたフィルタ ー支持板68の下部に取り付けられるようになっている。このフィルター支持板 68には、拡散室50の上部と対峙した箇所に、拡散室50の断面と対応した方 形の開口61が形成されている。従って、拡散室50内に分配された汚染空気は 、この開口61上に設定されるフィルター60の吸入面62からフィルター60 内部を通って、上部の放出面63から放出される。そして、このフィルター60 により汚染空気内に含まれる切削粉塵、唾液、気菌などが取り除かれる。また、 フィルター60の放出面63に、フィルターメディア64に付着した水分を介し て気菌が移行し、除塵後の空気に再放出されることを防止するために、先に説明 した殺菌灯65により吸入面62が殺菌できるようになっている。
【0016】 また、本例に用いられている吸入スタンド2には、図4に示すように、プレフ ィルター部25が組み込まれており、ブロワー40のベーンの損傷の防止を図っ ている。また、フィルター60に大きな異物が衝突し、フィルター60が飛散す るなどの不具合の発生も防止している。本例のプレフィルター部25は、ステン レス製のメッシュにより構成されたコーン状のストレーナ27が装着された外筒 29と、これを支持するゴムパッキン26および固定フック28により構成され ている。従って、定期的にプレフィルター部25を開放し、ストレーナ27にト ラップされた異物を容易に取り除けるようになっている。
【0017】 このような構成の歯科治療用集塵装置においては、先ず、ブロワー40の吸引 力により、吸入マスク21から口腔近傍の汚染空気が回収される。この汚染空気 は、吸入スタンド2内に装着されたプレフィルター部25を通り、室内ユニット 1において問題となるような大きな異物の除去が行われる。そして、吸入スタン ド2から連結パイプ3を経て、室内ユニット1に導かれる。室内ユニット1にお いては、ブロワー40の吸入口41から吸入された汚染空気が、上部の拡散室5 0に放出される。この拡散室50内で、汚染空気はターゲットプレート66によ り、フィルター60全体にできる限り均等に供給されるように分配される。そし て、フィルター60により除塵され、クリーンな空気が室内に放出される。フィ ルター60の吸入面62は、殺菌灯65により、連続して、あるいは定期的に殺 菌されているので、再汚染の原因となるような気菌は滅菌され、診療室内の環境 を健全に保つことが可能である。また、圧力スイッチ67により拡散室50内の 圧力を監視することにより、フィルター60の目詰まり状態を判定できる。従っ て、フィルター60の差圧が吸着物質により上昇し、室内ユニット1の吸入効率 が所定値以下に低下する前に、圧力スイッチ67が働き、フィルター60の交換 、メンテナンスなどが可能なようになっている。同時に、フィルター60に過度 に汚染物質が吸着し、排出面から再放出されるような不具合も避けることができ る。
【0018】 また、本例の室内ユニット1においては、メンテナンスの必要なフィルター6 0がユニット1の上部に設置されており、交換、洗浄などに際して、フィルター 60が容易に取外しができる構造となっている。また、ブロワー40において発 生する騒音も、拡散室50とフィルター60により構成される消音機構により吸 収でき、室内に設置されても、診療室の環境の障害となることがない程度に騒音 を抑えることができる。さらに、ブロワー40、拡散室50、フィルター60と 縦積みの構造が採用されているので、ユニット1はコンパクトな形状であり、設 置スペースは少なくて良い。
【0019】 このように、本例の歯科治療用集塵装置を用いることにより、従来、屋外に設 置されていた吸引ユニットを室内に設置することが可能となり、壁などを貫通す る工事が不要となる。従って、ビル内部の診療室においても、室内の環境の改善 を容易に行うことができ、術者の健康などを保持することができる。さらに、本 装置においては、汚染物質を除去、殺菌しているので、室内を再汚染する心配が ない。また、低騒音で省スペースの室内ユニットを実現することができるので、 診療室の環境を大幅に改善することが可能となる。
【0020】 なお、本例においては、殺菌手段として殺菌灯を用いているが、定期的に拡散 室内に殺菌剤をスプレーするなどの手段を用いることも勿論可能である。また、 フィルターの目詰まりの監視手段としては、圧力スイッチの他に、ブロワーの消 費電力を監視するなどの方法を採用することも可能である。さらに、フィルター は一段に限らず、複数のフィルターを用いても良く、プレフィルター、中性能フ ィルター、ファインフィルターなどを組み合わせて構成しても良い。そして、フ ィルターとして、活性炭、シリカゲルなどのガス吸着部材を用いることにより、 笑気治療時などの笑気ガスの除去を行うことも可能である。勿論、吸引手段とし てはブロワーに限らず、ファンなどを用いて装置を構成することも可能である。
【0021】 そして、ターゲットプレートに代わり分配ベーンなどを空気の分配手段として設 置しても良い。また、フィルターからの空気の排出口に雨除けカバーを設置し、 あるいは、排出口の向きを変更するなどの措置を行うことにより、屋外ユニット を実現することも容易である。
【0022】
【考案の効果】
以上に説明したように、本考案に係る歯科医療用集塵装置においては、吸引手 段の上部に拡散室およびフィルター手段を設置することにより、省スペース、低 騒音、さらに、汚染物質の除去を同時に実現しており、室内設置の可能な吸引ユ ニットを構成することができる。従って、壁工事など設置に係る工事を必要とせ ずに、極めて容易に診療室内の環境を改善することができる。そして、術者およ び患者を汚染物質から守ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る歯科治療用集塵装置の概要を示
す外形図である。
【図2】本実施例に係る室内ユニットの構成を示すため
に、装置の一部を展開して示す外形図である。
【図3】図2に示す室内ユニットの構成を示す展開図で
ある。
【図4】本実施例に係る吸入スタンドの構成を示すため
に、装置の一部を展開して示す外形図である。
【図5】従来の歯科医療用集塵装置の一例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 ・・・ 室内ユニット 2 ・・・ 吸入スタンド 3 ・・・ 接続パイプ 6 ・・・ 壁貫通穴 7 ・・・ 壁 8 ・・・ 連結パイプ 9 ・・・ 屋外ユニット 10・・・ 室内ユニット本体 11・・・ 上カバー 12・・・ メッシュ状の開口 13、14、15・・・側面 16・・・ 空気穴 21・・・ 吸入マスク 22・・・ 吸入パイプ 23・・・ スタンド本体 24・・・ キャスター 25・・・ プレストレーナ部 26・・・ ゴムパッキン 27・・・ コーン状のストレーナ 28・・・ フック 29・・・ 外筒 30・・・ 底面 40・・・ ブロワー 41・・・ 吸入口 42・・・ 排出ダクト 50・・・ 拡散室 51・・・ 拡散室底面 52・・・ 排出口 60・・・ フィルター 61・・・ 開口 62・・・ 吸入面 63・・・ 放出面 64・・・ メディア 65・・・ 殺菌灯 66・・・ ターゲットプレート 67・・・ 圧力スイッチ 68・・・ フィルター支持板 69・・・ 網状ストレーナ 71・・・ フィルター室 72・・・ ブロワー室

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口腔近傍に設置される吸入手段を介して
    歯科治療中に発生する汚染空気を吸引する吸引手段と、
    この吸引手段の上部放出口に設置された拡散室と、この
    拡散室に面して設置され該拡散室において分配された前
    記汚染空気を外部に放出する際に該汚染空気中の汚染物
    質を除去するフィルター手段とを有することを特徴とす
    る歯科医療用集塵装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記フィルター手段
    が、前記拡散室の上部に設置されていることを特徴とす
    る歯科医療用集塵装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記上部放
    出口に、前記吸引手段により吸引され前記拡散室に放出
    される前記汚染空気を分配する分配手段が取り付けられ
    ていることを特徴とする歯科医療用集塵装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記拡散室に、少なくとも前記フィルター手段の吸入面
    に吸着した前記汚染物質の殺菌が可能な殺菌手段が具備
    されていることを特徴とする歯科医療用集塵装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記殺菌手段は、少
    なくとも前記吸入面を照射することの可能な殺菌灯であ
    ることを特徴とする歯科医療用集塵装置。
JP8928291U 1991-10-30 1991-10-30 歯科医療用集塵装置 Pending JPH0588510U (ja)

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