JPH0587794A - 液体クロマトグラフ−質量分析装置 - Google Patents

液体クロマトグラフ−質量分析装置

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JPH0587794A
JPH0587794A JP3250987A JP25098791A JPH0587794A JP H0587794 A JPH0587794 A JP H0587794A JP 3250987 A JP3250987 A JP 3250987A JP 25098791 A JP25098791 A JP 25098791A JP H0587794 A JPH0587794 A JP H0587794A
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Hiroyuki Murakita
宏之 村北
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LCの移動相にインターフェイスをつまらせ
る成分が含まれていても、移動相の変更なしに、MSに
導入できるようにする。 【構成】 LCの分離カラムとインターフェイスとの間
にGPC用カラムを設け、そこでインターフェイスをつ
まらせる成分を全て除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体クロマトグラフ−
質量分析装置(以下LC/MSという)の、特に、LC
とMSの連結部に関する。
【0002】
【従来技術】従来よりLC/MSにおいては、LCとM
Sの連結部にLCからの溶液を気化するためのインター
フェイスが設けられている。インターフェイスとして
は、例えば、サーモスプレー方式のものが汎用されてお
り、これは、LCとMSを連結するキャピラリーチュー
ブ自身に直接加熱電流を流し、試料成分を気化させるも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置では、LCの移動相にリン酸緩衝液、ホウ酸緩衝
液、酢酸、またはこれらの緩衝液と有機溶媒の混合溶媒
を用いた場合には、LCで分離された成分をMSへ導入
することができなかった。これは、リン酸緩衝液などは
難揮発性であるが故、気化されずインターフェイスをつ
まらせていたからである。
【0004】そのため、LC/MSで分析を行う場合に
は、前記移動相によりLCでの分離が高感度に行える対
象物であっても、これら移動相を使用しない分離条件の
再検討が必要となった。しかし、移動相をLC/MSに
望ましいものに変えると、当然LCの分離精度は悪くな
り、MSにLCを連結する当初の目的(いわゆるLCに
よる前分離)を達成できなくなる。
【0005】なお、かかる課題を解決するため、インタ
ーフェイスの前段に難揮発性成分を捕捉するメンブラン
フィルターを設けることが考えられる(特願昭63-80319
号)が、この方法だと、いかなる難揮発性物質も捕捉で
きるような孔径をもつフィルターの選択は非常に困難
で、しかもフィルターは直ぐつまるので、頻繁にフィル
ターの交換をしなければならず実用的でなかった。
【0006】そこで、本発明は、インターフェイスをつ
まらせるいかなる移動相にも適用でき、しかもつまりの
生じない新規な手段を提供することにより、上記課題を
解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、液体クロマトグラフの分離カラム後段の流
路にインターフェイスを介して質量分析装置を連結して
なる液体クロマトグラフ−質量分析装置において、分離
カラムとインターフェイスとの間の流路にイオン化促進
溶媒供給流路を介設するとともに、該介設部とインター
フェイスとの間にゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィ(以下GPCという)用カラムを設けてなることを特
徴とする。
【0008】ここで、イオン化促進溶媒とは、MSにお
けるイオン化を助ける溶媒で、例えば、酢酸アンモニウ
ムなどが挙げられるが、これらには限定されない。但
し、かかる溶媒は、後述するGPC用カラムの移動相と
しての役割も果たすものでなければならず、この点より
酢酸アンモニウム緩衝液が好ましい。また、かかる溶媒
は、インターフェイスをつまらせる物質を含まないこと
は言うまでもない。
【0009】イオン化促進溶媒は、GPC用カラムへの
影響および、イオン化促進の効果発揮という観点から、
濃度および、pHが決められる。
【0010】イオン化促進溶媒は、ポンプなどの公知の
送液手段によりLCの分離カラムとインターフェイスと
の間の流路(試料流路という)に供給される。イオン化
促進溶媒供給流路と試料流路の介設部には、サンプルル
ープを持った切り換えバルブを設けるのが好ましく、こ
れにより、LCの分離カラムからの溶出液をサンプルル
ープで計量した後、一定量をイオン化促進溶媒によりG
PCカラムへ押し出すことができる。
【0011】GPC用カラムは、インターフェイスをつ
まらせる全物質と試料成分を分離できるものならば何で
も良く、実験的には、分子量150以上の有機物と10
0以下の無機イオンとの分離を行える水系GPCカラム
が好適である。かかるカラムとしては、Asahipak GS-22
0 、Shim-pack OHなどを挙げることができる。なお、L
CとMSは、従来のものをそのまま使用できる。
【0012】
【作用】本発明によれば、インターフェイスをつまらせ
る物質は全てGPC用カラムにより除去され、しかもそ
のGPC用カラムの移動相としてMSでのイオン化を促
進する溶媒を使用しているので、MSでのイオン化効率
が非常に上がることとなる。
【0013】
【実施例】本発明に係るLC/MSの流路図を図1に示
す。図中1は、LC用移動相溜、2は送液ポンプ、3は
試料インジェクタ、4はLCの分離カラムをそれぞれ示
し、分離カラム4からの流路は二分されている。二分さ
れた流路の一方はLC用検出器(例えば、紫外可視吸光
検出器)8に接続され、これらのものでLC系を構成す
る。
【0014】分離カラム4からのもう一方の流路は、6
方切換えバルブ9に接続される。なお、5、6、7は流
路抵抗調整用のコイルを示す。6方切換えバルブ9に
は、サンプルループ10、イオン化促進溶媒供給流路
I、試料流路S・S´、廃液流路Dが図示の様に接続さ
れる。イオン化促進溶媒供給流路Iには、送液ポンプ1
2によりイオン化促進溶媒(例えば、酢酸アンモニウム
緩衝液)溜11からの溶媒が供給される。
【0015】試料流路S´にはGPCカラム13が接続
され、GPCカラム13の後段の流路は分離カラム4か
らの流路と同様に二分されている。二分された流路の一
方は、モニタリング用検出器(例えば、紫外可視吸光検
出器)17に接続され、もう一方は、インターフェイス
19、MS20へと接続される。なお、14、15、1
6は流路抵抗調整用のコイルを示す。
【0016】また、流路抵抗調整用コイル16とインタ
ーフェイス19の間には、3方切換えバルブ18が設け
られ、バルブ切換えによりモニタリング用検出器17で
検出された必要試料成分のみインターフェイス19に入
るようにしてある。なお、21は、データ処理器を示
す。
【0017】以上の構成により、分析は次の様に行う。
まず、分析するに際し、送液ポンプ2、12を駆動して
LC用移動相、イオン化促進溶媒を流通させ、分離カラ
ム4、GPC用カラム13内を定常状態にする。このと
き、バルブ9は実線状態、バルブ18は点線状態にして
おく。
【0018】この状態で、試料インジェクタ3に試料を
注入すると、分離カラム4により試料の分離が行われ、
検出器8によりクロマトグラムが採取される。このとき
のクロマトグラムが、例えば図2に示すようなものとす
る。図2中のピークAの成分のみをMS20に導入した
い時は、7分後にバルブ9を点線状態に切換え、ピーク
Aの成分のみサンプルループ10に格納する。そして1
分後にバルブ9を実線状態に戻すと、サンプルループ1
0内に格納されたピークAを含む溶液は、イオン化促進
溶媒により、GPC用カラム13に送られ、インターフ
ェイスをつまらせる成分と分離される。
【0019】GPC用カラム13では、ピークAの成分
は分子量に対応した位置に溶出するが、これは、モニタ
リング検出器17でモニタ−されており、ピークAの成
分が溶出してくれば、バルブ19を実線状態に切換え、
ピークAの成分をインターフェイス19へ送る。インタ
ーフェイス19へ送られたピークAの成分は、そこでイ
オン化され、MS20で分析される。
【0020】ピークAの成分が全てインターフェイス1
9に入れば、バルブ18を点線状態に切換え、インター
フェイスをつまらせる成分など全て排出される。なお、
バルブ9、18は、検出器8、17の信号に応じて自動
的に切換えられる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、インターフェイスをつ
まらせる物質は全てGPC用カラムにより除去されるの
で、LCの移動相の内容の制限なく、質量スペクトルが
採取できることになる。また、GPC用カラムの移動相
としてMSでのイオン化を促進する溶媒を使用している
ので、MSでのイオン化効率が上がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のLC/MSの一実施例図
【図2】クロマトグラムを示す図
【符号の説明】
1:LC用移動相溜 4:分離カラム 9:6方切換えバルブ 11:イオン化促進溶媒溜 13:GPCカラム 19:インターフェイス 20:MS

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体クロマトグラフの分離カラム後段の
    流路にインターフェイスを介して質量分析装置を連結し
    てなる液体クロマトグラフ−質量分析装置において、 分離カラムとインターフェイスとの間の流路にイオン化
    促進溶媒供給流路を介設するとともに、該介設部とイン
    ターフェイスとの間にゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィ用カラムを設けてなる液体クロマトグラフ−質量
    分析装置。
JP3250987A 1991-09-30 1991-09-30 液体クロマトグラフ−質量分析装置 Expired - Lifetime JP3044864B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002004936A1 (en) * 2000-07-11 2002-01-17 Japan Science And Technology Corporation Probe for mass spectrometry of liquid sample
JP2010175467A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Nokodai Tlo Kk 液体クロマトグラフ分析方法及び装置

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WO2002004936A1 (en) * 2000-07-11 2002-01-17 Japan Science And Technology Corporation Probe for mass spectrometry of liquid sample
US7301018B2 (en) 2000-07-11 2007-11-27 Japan Science And Technology Corporation Probe for mass spectrometry of liquid sample
JP2010175467A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Nokodai Tlo Kk 液体クロマトグラフ分析方法及び装置

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