JPH0586795U - 水抜き孔を有する排ガス管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人手がかからず、確実に水抜きができ、機関
室内の主機、発電機用機関等に悪影響を及ぼさない水抜
き孔を有する排ガス管を提供しようとするものである。 【構成】 天板２に排水口７を有する煙突外筒１に内挿
され、後方に屈曲する吹出し部を有する排ガス管３にお
いて、排ガス管３の吹出し部の屈曲部後方の内部下面に
貫通して設ける水抜き孔５と、排ガス管３内の水抜き孔
５直前に水抜き孔５外縁から突出して設ける耐酸性不銹
鋼製の水止め用丸鋼６とからなり、排ガス管３の吹出し
口から浸入した雨水８を水抜き孔５から排ガス管３外へ
落下させて天板２上の排水口７に流入させてなるもので
ある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、船舶の煙突外筒に内挿している排ガス管吹出し口から、該船舶が 停泊時、風雨となって吹き込む雨水の水抜き孔を有する排ガス管に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の考案は、主機、発電機用機関等に連結している排ガス管の途中 からドレン抜き管およびドレン抜き弁を配設し、乗組員が排ガス管内に雨水が浸 入すると判断した場合には、手動でドレン抜き弁を開いて、浸入した雨水をビル ジタンクに落下させ、貯溜するものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたように、主機、発電機用機関等に連結している排ガス管に 接続しているドレン抜き管から乗組員の判断で雨水をビルジタンクに落下させる のは、乗組員に頼るため、乗組員の手間がかかり、また、乗組員がドレン抜き弁 の操作を忘れたりした場合に、雨水が排ガス管内を流通して主機、発電機用機関 等に浸入し、機関が故障するという問題点を有していた。

【０００４】 この考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであ り、その目的とするところは、人手がかからず、確実に水抜きでき、機関室内の 主機、発電機用機関等に悪影響を及ぼさない水抜き孔を有する排ガス管を提供し ようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案は、天板に排水口を有する煙突外筒に内 挿され、後方に屈曲する吹出し部を有する排ガス管において、該排ガス管の吹出 し部の屈曲部後方の内部下面に貫通して設ける水抜き孔と、該排ガス管内の該水 抜き孔直前に該水抜き孔外縁から突出して設ける耐酸性不銹鋼製の水止め用丸鋼 とから構成され、排ガス管の吹出し口から浸入した雨水を水抜き孔から該排ガス 管外へ落下させて天板上の排水口に流入させてなるものである。

【０００６】 また、排ガス管に設ける水抜き孔に接続して耐酸性不銹鋼製の水抜き管を垂直 下方に該天板を貫通して設け、該水抜き管の下部に耐酸性不銹鋼製の溜タンクを 配設してもよい。

【０００７】

【作用】

排ガス管の吹出し部に設ける水抜き孔は、排ガス管の後方屈曲部の近傍で自然 重力排出の水抜きを可能にする。

【０００８】 水抜き孔直前に設ける耐酸性不銹鋼製の水止め用丸鋼は、排気ガス中に含まれ る硫黄酸化物や窒素酸化物が雨水と混合し、各々生成される希硫酸および硝酸か らの腐食を防ぐ。

【０００９】

【実施例】

実施例について、図面を用いて説明すると、図１に示すように、煙突外筒１の 天板２には排水口７を設けており、天板２を貫通して排ガス管３を煙突外筒１に 内挿し、排ガス管３の吹出し部は後方に屈曲している。

【００１０】 排ガス管３の吹出し部の屈曲部後方の内部下面に、水抜き孔５を貫通して設け 、排ガス管３内の水抜き孔５直前に、図２に示すような耐酸性不銹鋼製の水止め 用丸鋼６を水抜き孔５外縁から突出して設ける。

【００１１】 この実施例において、排ガス管３の吹出し口４から雨水８が浸入すると、雨水 ８は水抜き孔５から排ガス管３外へ落下して、天板２上の排水口７に流入する。

【００１２】 また、図２に示す実施例は、煙突外筒２１に内挿された排ガス管２３の吹出し 部の屈曲部後方の内部下面に、水抜き孔２５を貫通して設け、排ガス管２３内の 水抜き孔２５直前に、耐酸性不銹鋼製の水止め用丸鋼２６を水抜き孔２５外縁か ら突出して設け、水抜き孔２５と接続して耐酸性不銹鋼製の水抜き管２７を垂直 下方に天板２２を貫通して設け、水抜き管２７の下部に耐酸性不銹鋼製の溜タン ク２８を配置し、浸入した雨水２９を水抜き孔２５から水抜き管２７に流通させ て溜タンク２８内に貯溜するものである。

【００１３】

【考案の効果】

この考案は、上記のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。 排ガス管内の水抜きは、乗組員に頼らず、自然に排ガス管直立部の手前ででき るので、乗組員の抜き忘れや判断ミスによる主機、発電機用機関等への雨水の浸 入を確実に防ぎ、機関の故障を少なくし、乗組員の手間も省ける。

【図面の簡単な説明】

【図１】天板の排水口を使用するこの考案に係る実施例
の側断面図を略示したものである。

【図２】図１のＸ−Ｘ線矢視断面図を略示したものであ
る。

【図３】溜タンクを有するこの考案に係る実施例の側断
面図を略示したものである。

【符号の説明】

１ 煙突外筒 ２ 天板 ３ 排ガス管 ４ 吹出し口 ５ 水抜き孔 ６ 水止め用丸鋼 ７ 排水口 ８ 雨水 ２１ 煙突外筒 ２２ 天板 ２３ 排ガス管 ２４ 吹出し口 ２５ 水抜き孔 ２６ 水止め用丸鋼 ２７ 水抜き管 ２８ 溜タンク ２９ 雨水

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 天板に排水口を有する煙突外筒に内挿
   し、後方に屈曲する吹出し部を有する排ガス管におい
   て、該排ガス管の吹出し部の屈曲部後方の内部下面に水
   抜き孔を貫通して設け、該排ガス管内の該水抜き孔直前
   に耐酸性不銹鋼製の水止め用丸鋼を該水抜き孔外縁から
   突出して設け、排ガス管の吹出し口から浸入した雨水を
   水抜き孔から該排ガス管外へ落下させ天板上の排水口に
   流入させることを特徴とする水抜き孔を有する排ガス
   管。
2. 【請求項２】 排ガス管に設ける水抜き孔に接続して耐
   酸性不銹鋼製の水抜き管を垂直下方に該天板を貫通して
   設け、該水抜き管の下部に耐酸性不銹鋼製の溜タンクを
   配設し、排ガス管の吹出し口から浸入する雨水を水抜き
   孔から水抜き管を流通させて溜タンク内に貯溜すること
   を特徴とする請求項１記載の水抜き孔を有する排ガス
   管。