JPH0586630B2 - - Google Patents

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JPH0586630B2
JPH0586630B2 JP60207702A JP20770285A JPH0586630B2 JP H0586630 B2 JPH0586630 B2 JP H0586630B2 JP 60207702 A JP60207702 A JP 60207702A JP 20770285 A JP20770285 A JP 20770285A JP H0586630 B2 JPH0586630 B2 JP H0586630B2
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JP
Japan
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electrolyte
cathode
chalcogen
nickel
sodium
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JP60207702A
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Jon Bonzu Rojaa
Ashurei Teiiguru Deiuitsudo
Donarudo Burutsukaa Suteiiun
Kurisuteii Gyarauei Roi
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Lilliwyte SA
Original Assignee
Lilliwyte SA
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Publication date
Application filed by Lilliwyte SA filed Critical Lilliwyte SA
Publication of JPS6182680A publication Critical patent/JPS6182680A/ja
Publication of JPH0586630B2 publication Critical patent/JPH0586630B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/36Accumulators not provided for in groups H01M10/05-H01M10/34
    • H01M10/39Accumulators not provided for in groups H01M10/05-H01M10/34 working at high temperature
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/58Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は広義には、電気化学電池に係り、より
特定的には電気化学電池用カソード、該カソード
を含む電気化学電池及び該カソードの容量低下進
行の防止方法に係る。 特開昭58−106770号に記載されているようなタ
イプの電気化学電池が知られている。つまり、電
池の作動温度で溶融するハロゲン化ナトリウムア
ルミニウムの溶融塩電解液が含浸されると共に活
性カソード物質を分散して含有する多孔性マトリ
ツクスからなるカソード(電子伝導性且つ電解質
透過性)と、電池の作動温度において液体である
ナトリウムアノードと、同様に電池の作動温度で
は溶融しているハロゲン化ナトリウムアルミニウ
ム溶融塩電解液と、アノード−電解質間にあり電
解質からアノードを分離しているナトリウムイオ
ンの固体伝導体あるいはナトリウムを中に吸着し
た微小分子篩とから成るようなタイプの電池が知
られている。 かかる電池において、活性物質としてNi/
NiCl2を使用した場合、充電放電サイクルの繰り
返しによつて、カソードの容量が迅速かつかなり
減少するという問題があつた。 本発明の目的は、この問題点を克服することに
ある。 本発明の1つの形態は、塩化物イオンを含み電
池の作動温度で溶融するハロゲン化ナトリウムア
ルミニウム溶融塩電解液が含浸されており電子伝
導性で電解質透過性であり少なくとも5000Åの孔
径の孔を有し、更に、その中に活性カソード物質
としてニツケル塩化物含有物質を分散して含有す
る多孔性マトリツクスと、充放電サイクルを繰り
返すことによつて進行する該カソードの容量低下
を防止するための、前記電解質及び前記活性カソ
ード物質の少くともどちらか1つに分散されたカ
ルコゲンから成り、分散されているカルコゲンの
割合は、電解質がカルコゲンを10重量%以下含
み、カソード中のニツケル:カルコゲンの重量比
が20:1〜4:1である電気化学電池用カソード
である。 カルコゲンはセレン及び/又はイオウ、好まし
くはイオウである。 カソード活性物質は、NiCl2そのもの、1種以
上の塩素化されたニツケル化合物あるいはそれ等
の両方を含み得る。ある特定の実施態様において
は、マトリツクス自体がニツケルより成り、
NiCl2より成る活性カソード物質を含有してい
る。また、マトリツクスはニツケルを含有しない
材料と、例えばニツケルの炭化物、窒化物、リン
化物、ホウ化物、ケイ化物といつたハロゲン化に
よつて活性化されるニツケルの耐火硬質金属化合
物中間体より成る活性カソード物質から構成され
てもよい。活性カソード物質を形成する塩素化さ
れたニツケルは、鉄、クロム、コバルト、マンガ
ンの中の少くとも1種を低モル比率で含有する合
金であつてもよく、これ等の合金あるいはニツケ
ルそのものを単独で使用する場合は、低モル比率
でリン、ホウ素、ケイ素、窒素及び炭素の中の少
くとも1種を含有してもよい。 電解液は好ましくは5重量%、より好ましくは
2重量%を超えないカルコゲンを含有し得る。さ
らにカソード中のニツケルとカルコゲンの重量比
は16:1〜12:1とする。 本発明のもう一つの形態は、上述したようなカ
ソード、電池の作動温度において液体であるナト
リウムアノード、カソード外側部と接触しカソー
ドマトリツクス中に含侵した電解液と同じ組成を
有するハロゲン化ナトリウムアルミニウム溶融塩
電解液、及びアノードと電解質の間にあり電解質
からアノードを分離しているナトリウムイオンの
固体伝導体あるいはナトリウムを中に吸着した微
小分子篩から成る電気化学電池である。 「分離」という用語は、その場合に応じてアノ
ードから電解質へあるいはその逆に移動するイオ
ン状ナトリウムあるいは金属ナトリウムは全て前
記固体伝導体の内部構造あるいは前記篩の微孔性
内部を通過しなければならないということを意味
する。 さらに本発明によれば、塩化物イオンを含みカ
ソードの作動温度で溶融するハロゲン化ナトリウ
ムアルミニウム溶融塩電解液が含浸されており電
子伝導性で電解質透過性であり、その中に活性カ
ソード物質として塩素化ニツケル含有物質を有す
るマトリツクスから成るカソードの作動におい
て、電解液及び活性カソード物質の少なくとも一
つにその中に分散するようにカルコゲンを添加
し、その場合に、電解質がカルコゲンの10重量%
以下含み、カソード中のニツケル:カルコゲンの
重量比が20:1〜4:1であるようにすることか
ら成る、充放電の繰返しにより進行する該カソー
ドの容量低下防止方法が提供される。 カルコゲンは例えば微細粉末のような非常に微
細に粉砕してあることが好ましく、カルコゲンあ
るいはそれと電解液との反応物あるいは1種以上
の電解液の成分は電解質中に溶解しているとみな
し得る程度まで微細に粉砕されていてもよい。実
際上、電解液へのイオウあるいはセレンの添加
は、一種以上の適当なイオウあるいはセレン含有
化合物をそれに加えることにより、その添加によ
る不純物の混入が電解質において許容できるもの
であることを条件として行なうことができ、従つ
て本発明はこの方法による添加にも及びものであ
る。従つて硫化ニツケル及び鉄硫化物(Feは電
解質中の不純物として許容され得る)あるいは対
応するセレン化物が使用できる。この添加によ
り、当該のカルコゲンあるいは上述のカルコゲン
と電解液との反応生成物もしくは1種以上の電解
質成分が電解液中に存在することになり、カルコ
ゲンを直接添加するのと等価である。 電解質は塩化ナトリウムアルミニウムとするの
が便利であり、その中に含有されるナトリウム及
びアルミニウムの比率に依り融点を150℃程度あ
るいはそれ以下とすることができ、さらにその組
成に依りカソード物質を事実上不溶とすることが
できる。この電解質は、例えば20質量%以下の少
い割合で塩化ナトリウム以外のアルカリ金属ハロ
ゲン化物を含有し得る。従つて添加物をアルカリ
金属フツ化物とすることができるが、但し電解質
の成分の比率を、活性カソード物質の電解質中で
の溶解度を最小に保つように選択しなければなら
ない。 塩化ナトリウムアルミニウム電解質(これは上
述のように他のアルカリ金属ハロゲン化物を含有
し得る)中における活性カソード物質の最小溶解
度は、アルカリ金属ハロゲン化物のアルミニウム
ハロゲン化物に対するモル比が1:1である時、
即ちアルカリ金属イオン、アルミニウムイオン及
びハロゲン化物イオンの相対量が、実質的に化学
量論的生成物MAlX4(式中、Mはアルカリ金属カ
チオン、Xはハロゲン化物アニオンを示す)と一
致する時に得られることを本出願人は発見した。 電解質中における少量の添加金属ハロゲン化物
は許容され得る。例えば溶融塩電解質中でイオン
化し、電解質の電解的作用を示すイオンを供給す
るが、その性質及び量は塩化ナトリウムアルミニ
ウム電解質としての電解質の本質的な特徴を変え
るのには十分でなく、MAlX4生成物が維持され
るような物質である。 電池がナトリウムイオンの固体伝導体を有する
場合、該固体伝導体はβ−アルミナあるいはナジ
コン(nasicon)でよく、その場合ナトリウムは
電解液中に存在する唯一のアルカリ金属でなけれ
ばならない。 また電池が微小分子篩担体を有する場合は、こ
の担体はその中をナトリウムが移動するメカニズ
ムに依る金属ナトリウム及び/又はナトリウムイ
オンの伝導体とすることができる。 「微小分子篩」は、内部に連結した空洞及び/
又は通路及びその空洞及び通路を開孔させる窓及
び/又は孔を表面に有し、それ等の窓、孔、空洞
及び/又は通路が50オングストローム、好ましく
は20オングストロームを超えない大きさである分
子篩である。これ等の孔の大きさはカソードの多
孔性マトリツクスの大きな孔に対比されるもので
後者が前者の少なくとも2倍、典型的には3ある
いは4倍の大きさを有する。 適当な微小分子篩は無機微小分子篩であり、即
ち例えばゼオライト13X,3A,4A等のごと
きテクトケイ酸塩のような無機格子あるいは骨格
であるが、ある種の状況においてはクラスレート
のようなある種の本質的に有機質の微小分子篩も
適当である。 活性カソード物質は好ましくはマトリツクス全
体に均一に分散していなければならず、微細に粉
砕すること及び/又は微細粒子あるいは薄層とし
てマトリツクスに固着させることにより、活性カ
ソード物質の大きな粒子あるいは厚い層がないよ
うにし、例えばマトリツクス中の大きな空洞のよ
うな余分の空間により活性カソード物質が集電体
として作用するマトリツクス材料の空間を物理的
に奪わないようにすることが好ましい。言い換え
ると、活性カソード物質は好ましくはマトリツク
ス材料に接近しているか、固着しており、できる
限り薄く展延されて、マトリツクスの有孔性とカ
ソード物質の必要存在量を損なわないようにされ
ているべきである。活性カソード物質の大きな粒
子あるいは厚い層は電池の作動を妨たげはしない
が、活性カソード物質の一部をマトリツクス材料
から引き離すことになり、マトリツクスは無効な
活性カソード物質を保有していることになり、非
効率となる。 本発明のカソードの便利な製造方法としては、
Ni及びNaCl粉末混合物を、便宜的には例えばニ
ツケル金網のようなニツケル集電体の周囲を包む
ように圧縮してH2のような還元雰囲気下で焼成
する。これによりニツケル集電体と電子的に接触
し、本発明に依るカソードの放電により生成され
るNaClを含有する多孔性ニツケル金属マトリツ
クスが生成される。次にこの多孔性マトリツクス
に電解液を含浸させて、放電した状態の本発明の
カソードを製造することができる。 AlCl3とNaClのモル比率が好ましくは上記した
ように1:1であるNaAlCl4電解液をマトリツク
スへ含浸する前に微細粉末状のカルコゲンを溶融
塩電解液に分散させその後含浸することができ
る。同様に、マトリツクスの外部にありカソード
に接触してカソードと固体ナトリウムイオン伝導
体あるいは微小分子篩の間にある、本発明による
電池中の電解液は微細に破砕したカルコゲンを同
じ比率あるいは濃度で分散して含有し得る。 以下、非限定的な具体的な実施例及び添付の図
面により本発明をより詳細に説明する。 実施例 1 3つの実質的に同じカソードを製造し、テスト
用電池に装着した。各カソードの製造においては
17.2gの2〜5ミクロンの粒子サイズを有するニ
ツケル粉末(Inco Ni グレード255、インター
ナシヨナルニツケル社(International Nickel
Company Limited)より市販のもの)を11.25g
の53〜125ミクロンの粒子サイズを有する乾燥
NaClと均一に混合した。混合物を中央ニツケル
網集電体を入れた多孔性モールドに入れ水素還元
雰囲気下、790℃で30分間焼成し、焼成多孔性ニ
ツケルマトリツクスを製造した。その後マトリツ
クスに80gの溶融NaAlCl4(等モルのNaCl及び
AlCl3)を真空含浸させた。NaAlCl4はこの場合
0.8gの微細に粉砕した元素状イオウ粉末を分散し
て含有する。これ等のカソードの理論的能力は下
記式 Ni+2NaCl充電 ――→ ←―― 放電NiCl2+Na の電池反応に従い、5.2Ahである。 上記のように形成された製造物を、溶融ナトリ
ウムアノード、アノードに接触するNaAlCl4(等
モルのNaCl及びAlCl3)電解液及びアノードを電
解液から分離するβ−アルミナセパレーターから
成るテスト用電池にカソードとして装着した。電
解液は該カソードに接触している。該電池はカソ
ードにイオウを含有するが、カソード外部の電解
液中にも同じ比率(1%m/m)のイオウを含有
する。β−アルミナを中空円筒形状とし、一方の
電池電極をβ−アルミナの内部に置き他方を外部
に置く。アノードのナトリウムと接触するβ−ア
ルミナの表面積は50cm2であり、β−アルミナと電
解液が接触する面積の方が大きい。 この点につき、第1A図に本発明によるテスト
用電池の典型的な形のものの概略図を示した。こ
のような電池はアルゴン雰囲気下に設置され、全
体としては番号10で示される。電池は、ナトリ
ウムアノード14を溶融塩電解液から隔絶分離す
る。β−アルミナ固体電解質セパレーター12及
びカソードから成る。カソードは、電解質を含浸
されており、β−アルミナ固体電解質セパレータ
ー12に接触する電解質に取り囲まれており、1
6で示される。アノード14及びカソード16は
それぞれ18及び20で示される適当な集電体を
有する。β−アルミナセパレーター12は、カソ
ード/電解質16間に連続的な障壁を形成するよ
うに設置されており、一方アノード14は電池外
壁22の内側にある。 2.8Vを上限として0.2A(約4mAcm-2)の充電に
よる活性化即ち予備充電の後3つの組立て済電池
を250℃に加熱し、第1B,2,3及び4図に示
した様に多数回充放電を行なつた。 2つの電池はイオウを添加されておらず、コン
トロールとなる。第1B図はその電池の多数回の
充放電サイクル数に対する容量をプロツトしたも
のである。このサイクルにおいては5mAcm-2
充電し、20mAcm-2で放電させた。電池の充放電
は約1日に1回行なつたが、これ等のコントロー
ルのうち1つは5番目の放電サイクルにおいて中
断し、5日間250℃で開放回路電圧で維持した。
この電池のカーブは第1B図においてAで示さ
れ、他方のサイクルを中断しなかつた電池のカー
ブはBで示される。 第1B図の2つのカーブは、10サイクルの後理
論的容量の約50%の特異的容量ロスを示してい
る。容量ロスは再充電半サイクルにおいて起り、
また第1B図カーブAにより示されるように放電
ロスは充電/放電サイクルの関数であり、単に
250℃において放置された時間とは関連がないこ
とが判明した。 容量ロスの前後の多孔性金属マトリツクスの顕
微鏡写真撮影により、容量ロスは多孔性金属マト
リツクスの形態的変化に関連しており、ニツケル
金属粒子あるいは結晶子は充放電の開始時には比
較的小さいニツケル結晶が容量ロスの後には比較
的大きいニツケル結晶となるという粒子成長を
経、活性表面の減少及びマトリツクスの多孔性の
変化(細密化あるいは粗大化)を引き起すことに
なることが判明した。あるいは又はそれに加え
て、容量ロスはニツケル結晶の集電体からの分離
にも関連し得るものであつた。 容量ロスは不可逆的なものであり、300℃〜400
℃のより高い温度においてより速く起ることがわ
かつた。この容量ロスは、カソードあるいはシー
ルのような他のテスト用電池部材の内部抵抗の増
加には関連がないようであつた。 第2図は同様に充放電サイクルの回数に対して
容量をプロツトしたものであり、第1B図におい
てBとして示したテスト用電池のプロツト(第2
図においてもBで示した)カソードに含浸した電
解液中に上記のようにイオウを添加した本発明に
依る電池において第1B図と同じ充放電速度によ
る容量のプロツトを比較したものである。この電
池においては、カソードに含浸されておらずカソ
ード空間中でカソードを取り囲んでおり、β−ア
ルミナと接触しているNaAlCl4電解液は上記した
通り、イオウを同じ比率で分散して含有してい
る。 第2図は、Cで示されるように本発明によるイ
オウ含有カソードの優秀な容量保持を示してい
る。 第3及び4図は、本発明に依るカソード、即ち
第2図においてCのプロツトで示されたカソード
の充放電サイクルの一部を示すものである。第3
図は第1と第2の充電サイクル、第2、第3及び
第4の放電サイクルを示し、第4図は21番目の充
電サイクル、21番目及び30番目の放電サイクルを
示している。 第3図及び第4図においては、本発明によるカ
ソードにイオウを含有する電池は50cm2のβ−アル
ミナを基準として4mAcm-2の速度で充電し、
20mAcm-2の速度で放電したが、絶対量は20mA
cm-2の時合計約1A,4mAcm-2の時0.2Aとなる。 上記の実施例1は低エネルギー密度のカソード
(約0.17Ah/c.c.)についての本発明の有用性を示
しているが、次の実施例2においてはさらにテス
トを行ないより高いエネルギーあるいは容量密度
(例えば約0.3Ah/gあるいは0.33Ah/c.c.)にお
ける本発明の有用性を示すものである。 実施例 2 おおむね実施例1と同様のカソードを別に作成
し、本発明のカソードとコントロールのカソード
とした。 それぞれ25.73gのニツケル(Inco Niグレード
287)を53〜125ミクロンの粒子サイズを有する
NaCl16.48gと混合し、ニツケル網中央集電体を
入れて水素還元雰囲気下、790℃で30分間焼成し
た。 それぞれの焼成マトリツクスに80gのNaACl4
(等モルのNaCl及びAlCl3)を真空含浸させた。
本発明のカソードは4gの元素状イオウを
NaAlCl4中に含有し(約5質量%)、含有しない
ものをコントロールとした。実施例1に記載した
電池反応に依る該電池の理論的容量は7.7Ahであ
り、これ等のカソードは実施例1のものよりもよ
り密度が高く、従つてより高いエネルギー密度を
有することを示している。これ等のカソードを、
溶融ナトリウムアノード、β−アルミナセパレー
ター及びカソードをβ−アルミナセパレーターと
連結するNaAlCl4(等モルのNaCl及びAlCl3)電
解液から成るテスト用電池に装着した。カソード
空間中のマトリツクスの外側のNaAlCl4電解液は
カソードマトリツクスに含浸した電解質と同じ比
率(5%m/m)のイオウを含有する。活性ナト
リウム/β−アルミナ接触表面積はやはり50cm2
ある。 これ等の3つの電池(コントロールを含む)
を、実施例1と同様に250℃に加熱し、2.8Vを上
限として0.2Aで充電して活性化した。これ等の
3つの電池について第5及び6図に示すように充
放電サイクルを繰り返した。 第5図は第2図と同様に、コントロールと本発
明に依る電池の1つ(後記する表のNo.2)につい
て、多数のサイクルに対して容量を示したもの
で、本発明による電池に対するプロツトをD、コ
ントロールをEで示す。コントロールにおいて
は、やはり実質的で急激な容量の低下が見られる
が、本発明のカソードにおいてはそのような低下
は見られず、実際には理論的容量よりもかすかに
上昇している。この容量の上昇は充放電を受ける
カソード中に含浸されたカソード陰極反応に役立
つイオウの割合に帰因するものである。 第6図は、カソードにイオウを含有する本発明
の他の電池(後記表のNo.4)の充放電の半サイク
ルの一部について、容量に対して電池電圧をプロ
ツトしたものである。第35,36,39及び45番目の
放電サイクル及び第35番目の充電サイクルを示す
ものである。 第5図に関しては、充電は4mAcm-2、放電は
20mAcm-2(それぞれ絶対電流で約0.2A及び1.0A
に等しい)で行なつた。第6図においては種々の
異なる充放電速度を使用した。第6図に関して
は、イオウによる電池容量に対する貢献はYで示
されるカーブの2つの平坦域において観察され
る。 Inco Niグレード287のニツケルと53〜125ミク
ロンの粒子サイズを有するNaClからさらに同一
のカソードを2つ製造し、等モルのNaClとAlCl3
から調製し、5質量%のイオウを含有する
NaAlCl4電解質を使用した同一の電池に装着し
た。これにより合計5つの電池(コントロールを
含む)を製造した。カソードにイオウを含む電池
の2つについては寿命のテストをするために低速
度状態に固定して作動させ、他の2つは広範囲の
温度条件及び充放電速度で作動させた。テストの
結果を下表に要約した。
【表】 これ等の電池の試験結果は上記の第5図、第6
図及び第7〜12図に示した。第7〜12図は大
部分己ずと理解し得るものである。表及び第7〜
12図においてはイオウを含有しないコントロー
ルの電池をNo.1とし、寿命テストをした2つの電
池を電池2及び3とし、残りを電池4及び5とし
た。第5図のカーブD及びEは比較を容易にする
ため第7図でカーブ1及び2として示した。第5
図のカーブDは電池No.2から得られたものであ
る。 第7図は、実施例1に記載した電池反応に従い
約7.5〜7.7Ahの理論的容量を有する全ての電池に
関して、サイクル数に対してアンペア・時間で示
した容量及びohm−cm2で示した電池内部抵抗をプ
ロツトしたものである。連続的プロツトはサイク
ル数に対する容量を示しており、個々のプロツト
はサイクル数に対する電池内部抵抗を示してい
る。 第7図において電池を作動させた条件は大体表
に記載したものであるが、電池No.4の場合は15番
目の充電サイクル以後、温度と放電速度を15番目
のサイクルにおける250℃、20mAcm-2から最大
350℃で160mAcm-2(8.0A)まで段階的に上昇さ
せた。この電池の最初の15サイクルの部分だけを
第7図に示した。 電池No.5の場合は、第7図においては300℃で
作動させた最初の動作期間のみ示している。 第8図は電池No.2について、充放電半サイクル
の一部に関しAhで示される放電容量に対し電池
電圧をプロツトしたものである。第9図は電池No.
3について、第10図は電池No.4についての300
℃における同様のプロツトであり電池No.4におけ
る300℃から350℃への変化は第30番目と31番目の
放電サイクルの間に起り、350℃の電池No.4につ
いてのプロツトは第6図に示したものである。 第11図及び第12図は電池No.5に関するもの
であり、第11図はサイクル回数に対してAhで
示される容量及びohm−cm2で示される電池内部抵
抗をプロツトしたものであり、第12図は半サイ
クルの一部についての%理論的容量に対して電池
電圧をプロツトしたものである。予備充電の後、
この電池を300℃で最初の期間作動させ、その後
350℃で作動させた。300℃から350℃への変化は
38番目と40番目のサイクルの間に行なつた。 実施例2からの結論として、カソードへのイオ
ウを添加は350℃までの温度での作動において非
常に耐久性のあるカソード容量保持に顕著な影響
を有することが示される。160mAcm-2までの放
電速度では350℃において50%以上のカソード容
量で2.25V以上の動作電圧の良好な充放電カーブ
が得られる。(第6,10及び12図)。電池抵抗
はかなり低く、一定であり、40mAcm-2(第11
及び12図)までの充電率が許容可能で使用し得
ることがわかつた。 電池のカソードにおけるシールはアルミニウム
よりもむしろグラフアイトシールとするべきであ
り、これはカソード中のイオウが一般にアルミニ
ウムのガスケツト及びシールを侵すからである。 本発明の目的におけるイオウの代りとしてのセ
レンの有用性を示すためにさらにテストを行なつ
た。これ等のテストは下記実施例3に記載する。 実施例1及び2のイオウを含有する電池から得
たカソードマトリツクスをさらに観察した結果、
低いイオウの存在量(実施例1におけるNaAlCl4
の1質量%及び実施例2におけるNaAlCl4の約5
%)でもニツケル金属マトリツクスの形態に実質
的に影響することが判明した。マトリツクスの顕
微鏡写真から、イオウを添加した場合ニツケル粒
子の成長は起らず、微小な結晶子(最初のニツケ
ル結晶子よりもさらに小さい)の大きな凝集が形
成される。このような結晶子のそれぞれが痕跡量
のイオウをNi3S2として含有することが判明し
た。 実施例 3 ニツケル粉末(Inco Niグレード255)及び125
ミクロン以下の粒子サイズを有する塩化ナトリウ
ム粉末から実施例1及び2に記載したのと同様の
方法により2つの同一なカソードを製造した。該
カソードは実施例1に示した電池反応に基づき
0.3Ah/gの理論的容量を有する。これ等のカソ
ードの1つのイオウあるいはセレンを含有しない
NaAlCl4(等モルのNaCl及びAlCl3)電解液を含
浸させてコントロールとし、他方には2質量%の
セレンを含有する前記電解質の溶融物を含浸させ
た。両カソードを実施例1に記載した型の電池に
装着し、予備充電の後同一の温度、電流密度等に
より充放電サイクルにかけた。セレンを添加した
電解質を陰極に有する電池は、カソード外のカソ
ード空間中の電解質も同様に2質量%のセレンを
添加されている。これ等のテストの結果を第1
3,14及び15図に示す。第13図はコントロ
ールについてサイクル数に対して容量Ahをプロ
ツトしたもの、第14図はセレンを含有する電解
質を含浸したカソードを有する電池について同様
にプロツトしたもの、第15図はセレンを含有す
るカソードを有する電池についてアンペア時間で
示される容量に対して電池電圧を半サイクルの一
部においてプロツトしたものである。それぞれの
電池について8mAcm-2(0.5A)で充電し、16mA
cm-2(1.0A)で放電した。コントロールは300℃
の温度で作動させ、他の電池は当初250℃で作動
させ22番目のサイクルの頃に300℃に加熱しその
後この温度を維持した。第15図は300℃におい
てプロツトしたもので理論的電池容量は約7.5〜
7.7Ahであつた。 これ等の結果より、コントロールの電池は5サ
イクルから20サイクルの間にかなり急速にカソー
ド容量をロスし、40番目のサイクル以後は理論的
容量の約40%しか有しないことが判明した。 第14図においては、カソードはセレンを含有
しているが、250℃から300℃への温度の上昇に対
応して容量が増加しているのが指摘される。第1
4図においては温度の上昇の前では容量はほぼ一
定のままであり、温度の上昇の後容量はその理論
値の約82%まで上昇している。 実施例3より、塩化ナトリウムアルミニウム電
解質が何も添加されていない問題の型のNi/
NiCl2カソードにおいて見られる急速なカソード
容量の低下に対してセレンがイオウと同様にその
防止効果を有することが判る。セレンは当該溶融
物にわずかしか溶解しないが、第15図のZにお
いて、約2.25Vにおける充電サイクル上の小さな
肩部によりその存在が検知される。 実施例 4 ニツケル粉末(Inco Niグレード287)及び125
ミクロン以下の粒子サイズを有する塩化ナトリウ
ム粉末から実施例1と同様の方法によりカソード
を製造した。該カソードは実施例1に示した電池
反応に基づき、0.3Ah/g(0.33Ah/cm2)の理論
的容量を有する。該カソードに2質量%のイオウ
を含有するNaAlCl4(等モルのNaCl及びAlCl3
電解液を含浸した。実施例3と同様にカソードの
外部の電解質はカソードに含浸した電解質と同じ
比率でカルコゲン添加物を含有している。この電
池中のニツケルとイオウの質量比は16.2:1であ
り、300℃で作動させて、カソードマトリツクス
の内外部の電解質が5質量%のイオウを含有し、
ニツケルとイオウの質量比が4.75:1であり、理
論的容量が0.3Ah/g(0.22Ah/cm3)である同一
の電池と直接比較した。 第16図は2つの電池の容量をサイクル回数に
対してプロツトしたもので、2%のイオウを含有
しているする電池(カーブA)は5%のイオウを
含有する電池(カーブB)よりもサイクル数に対
してゆつくりと容量を損失することを示してい
る。第17及び18図は2%のイオウを含有する
電池の充放電サイクルの一部について、容量に対
する電池電圧のプロツトを示すものである。これ
等のサイクル中、電池は300℃で作動させ、1A
(20mA/cm3)で放電させ、0.5Aで充電した。こ
のテストにより、2質量%のイオウを含有する電
池は5%のイオウを含有する電池より長い良好な
容量持続を有し得ることが示された。このことは
イオウの含量が高い程、腐食の問題が集中する点
から見て有利な点である。本電池はまだテスト作
動中である。 実施例 5 実施例4のコントロールと実質的に同一の電池
を製造し、300℃において充放電の両方を大体
100mA/cm3(5A)(1時間の速度)で1750サイ
クル以上行なつた。第19図は、電池が約1750サ
イクルを終えた後の充放電サイクルの一部につい
て、容量に対して電池電圧をプロツトしたもので
ある。容量は高く持続され、その持続は1時間の
放電速度に近い充放電速度に実質的に依存しない
ことが判明した。1750サイクル後の電池抵抗は
3.5ohmcm3以下であつた。本電池はまだテスト作
動中である。 実施例 6 Inco Niグレード287ニツケル粉末及び125ミク
ロン以下の粒子サイズを有する塩化ナトリウムを
使用してさらに2つの電池を製造した。これ等は
実施例2に記載したのと同様の方法で製造し、イ
オウに対するニツケルの質量比が7.5であるが、
このカソードは焼成前に2400psi(514.31kpa)で
均等に加圧し、焼成後の理論的容量をそれぞれ
0.37Ah/cm3(0.3Ah/g)及び0.46Ah/cm3
(0.3Ah/g)とした。これ等の電池の容量持続
カーブは、密度の低い方のカソード(0.37Ah/
cm3)のものを第20〜22図に、密度の高い方の
カソード(0.46Ah/cm3)のものを第23〜25
図に示した。第20図及び23図はサイクルに対
して電池容量をプロツトしたものであり、第2
1,22,24及び25図は300℃での充放電サ
イクルの一部について容量に対して電池電圧をプ
ロツトしたものである。 カソードの密度が0.37Ah/cm3の電池は、最初
の10サイクルは54mA/cm3(3.0A)、10〜170サイ
クルは90mA/cm3、170〜180サイクルは18mA/
cm3、180〜190サイクルは54mA/cm3で放電させ、
充電速度は全サイクル9mA/cm3とした。100サイ
クル後においても完全な理論的容量が得られ、
165サイクル後においては理論的容量の83%が得
られた。カソードの密度が0.46Ah/cm3の電池は
わずかに速い速度で容量を損失するが、50サイク
ル後でも理論的容量の90%以上の容量が得られ、
100サイクル後で理論的容量の71%が得られる。
この電池については全サイクルを通じて90mA/
cm3(5.0A)で放電させ、9mA/cm3で充電した。
これ等の電池はまだテスト作動中である。 実施例4〜6は、カソード中のニツケル:イオ
ウの質量比がそれぞれ16.2:1、4.75:1及び
7.5:1である電池の有用性を示している。これ
等の結果及び出願人が行なつた他のテストの結果
から、その比が20:1から4:1の間のいずれに
おいても充放電サイクルによる容量低下の防止に
対する有用性が達成されると出願人は確信する
が、典型的にはニツケル:イオウの比が16:1〜
12:1の間で作動させることが意図される。この
点については、低比率(例えば4:1付近以下)
での過剰のイオウは、長期間の作動においてカソ
ード中のニツケルの腐蝕を引き起すことになり望
ましくないポリ硫化ナトリウム及び硫化ニツケル
の形成に関する問題の原因となることが指摘され
る。 実施例 7 72.5gのInco Niグレード287のニツケル粉末、
47.5gの180ミクロン以下の粒子サイズを有する塩
化ナトリウム粉末及び2gの微細に粉砕した硫化
ニツケルの均質な混合物からカソードを形成し
た。この混合物を104gの電解液(等モルのNaCl
及びAlCl3)により飽和し、β−アルミナセパレ
ータ及び液体ナトリウムアノードを有する実施例
1に記載した型の電池に、ニツケルストリツプ/
ニツケル網カソード集電体を利用して装着した。 この電池を充電して活性化し、250℃において
充放電サイクルを繰り返した。該電池は0.3Ah/
g(0.26Ah/cm3)の理論的容量を有し、1A
(10mA/cm2)で充電し、4Aで放電させた。活性
化の後、カソード混合物は多孔性ニツケルマトリ
ツクスを形成し、その中でNiCl2は活性カソード
物質として分散し、NiSからのイオウは電解液中
にも分散する。 23サイクルの間、理論的容量の80%の不可逆的
一定容量が得られた(電池はまだテスト中であ
る)。 NiSによるイオウの添加は電解液中で0.7質量
%となり、即ち電解質中に0.7質量%のイオウを
添加したものとして作用し、0.7質量%の純粋イ
オウを添加したのと等価である。 電池の容量持続カーブは第26及び27図に示
した。第27図はサイクル数に対して電池容量を
プロツトしたのであり、第26図は放電サイクル
の一部について容量に対して電池電圧をプロツト
したものである。 実施例7は、カルコゲン含有化合物による本発
明の添加が可能であることを示している。このよ
うに硫化ニツケルあるいは鉄、クロム、コバル
ト、マンガン等の硫化物、あるいはそれ等の2種
以上の混合物のような適当な添加化合物が、焼成
及び電解液の含浸の前のニツケル/塩化ナトリウ
ム混合物への添加物として使用できる。これは純
粋なイオウでは気化圧力の問題により実用化でき
ないものである。 理論に拘束されることなく上記の実施例1,2
及び7を参照すると、本発明の有用性は、カルコ
ゲンが活性カソード物質中で結晶子中あるいは粒
子又は結晶子境界において部位を占領し、それに
より結晶子の生長の進行を防止し、それにより充
放電サイクル中に起る容量ロスを防止するように
作用するということに帰因し得ると出願人は確信
する。このカルコゲンは実施例7に記載したよう
に、活性カソード物質を形成する時にその中へ分
散することもでき、あるいは電解質を介して、充
放電サイクル進行中に活性カソード物質中へ導入
することもできる。 この点に関し、電解質を介して導入した場合、
電解質中のカルコゲンは活性カソード物質中への
移動に従つて徐々に消耗し、また実施例7のよう
に活性カソード物質中に直接導入した場合は到達
するであろう平衡のもとにカルコゲンの一部が電
解質中へ移動する。従つて多数回のサイクルを経
た古い電池におけるカルコゲンの分布は新しく製
造した電池のものとは異つている。従つて電解質
を介して導入した場合、新しい電池においてはほ
とんどのカルコゲンが電解質中にあるが、古い電
池ではほとんどが活性カソード物質中にあり、そ
の間の過渡的な状態の分布は電池のサイクル中に
あるということになる。 このことについては、部分的あるいは完全に充
電された電池においては活性カソード物質は実際
マトリツクスの一部あるいは拡張部分を形成して
おり、実施例2及び3に記載したような活性カソ
ード物質の放電中に形成する結晶子及びこのよう
に形成されたマトリツクスの一部を形成している
ことが指摘される。さらに、製造中に電解質ある
いは活性カソード物質に導入した全てのカルコゲ
ンが電解質中に存在しない時は、少くともその一
部は他に行く所がないので活性カソード物質中に
必ず移動するということも指摘される。
【図面の簡単な説明】
第1A図は本発明の電池の概略図であり、第1
B図及び第2〜27図は実施例中に記載した電池
の種々の作動特性を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化物イオンを含み電池の作動温度で溶融す
    るハロゲン化ナトリウムアルミニウム溶融塩電解
    液が含浸されており、また電子伝導性で電解質透
    過性であり少なくとも5000Åの孔径の孔を有し、
    更に、その中に活性カソード物質としてニツケル
    塩化物含有物質を分散して含有する多孔性マトリ
    ツクスと、充放電サイクルを繰り返すことによつ
    て進行する該カソードの容量低下を防止するため
    の、前記電解質及び前記活性カソード物質の少く
    ともどちらか1つに分散されたカルコゲンから成
    り、分散されているカルコゲンの割合は、電解質
    がカルコゲンを10重量%以下含み且つカソード中
    のニツケル:カルコゲンの重量比が20:1〜4:
    1であるようにされている電気化学電池用カソー
    ド。 2 カルコゲンがイオウである特許請求の範囲第
    1項に記載のカソード。 3 カルコゲンがセレンである特許請求の範囲第
    1項に記載のカソード。 4 ニツケル含有物質がNiCl2である特許請求の
    範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載のカソ
    ード。 5 ニツケル含有物質が、ニツケルと低モル比率
    の鉄、クロム、コバルト及びマンガンの少くとも
    1つを含むニツケル合金である特許請求の範囲第
    1項ないし第3項のいずれかに記載のカソード。 6 ニツケル含有物質が低モル比率のリン、ホウ
    素、ケイ素、窒素及び炭素の少くとも1つを含む
    ニツケルである特許請求の範囲第1項ないし第3
    項のいずれかに記載のカソード。 7 電解質が5質量%を超えないカルコゲンを含
    有する特許請求の範囲第1項ないし第6項のいず
    れかに記載のカソード。 8 電解液が2質量%を超えないカルコゲンを含
    有する特許請求の範囲第7項に記載のカソード。 9 カソード中のニツケル:カルコゲンの質量比
    が16:1〜12:1の間にある特許請求の範囲第1
    項ないし第8項のいずれかに記載のカソード。 10 カルコゲンが電解液中に微細に粉砕された
    形状で存在する特許請求の範囲第1項ないし第9
    項のいずれかに記載のカソード。 11 電解質が塩化ナトリウムアルミニウム溶融
    塩電解質である特許請求の範囲第1項ないし第1
    0項のいずれかに記載のカソード。 12 電解質がアルカリ金属ハロゲン化物とアル
    ミニウムハロゲン化物のモル比が1:1である混
    合物から成つており、該混合物中においてアルカ
    リ金属イオン、アルミニウムイオン及びハロゲン
    化物イオンの相対量が実質的に化学量論的生成物
    MAIX4(式中、Mはアルカリ金属カチオン、Xは
    ハロゲン化物アニオンを示す)と一致するような
    特許請求の範囲第11項に記載のカソード。 13 電解質が電解質の20質量%を超えないフツ
    化アルカリ金属添加物を含有する特許請求の範囲
    第11項あるいは第12項のいずれかに記載のカ
    ソード。 14 塩化物イオンを含み電池の作動温度で溶融
    するハロゲン化ナトリウムアルミニウム溶融塩電
    解液が含浸されており、また電子伝導性で電解質
    透過性であり少なくとも5000Åの孔径の孔を有
    し、更にその中に活性カソード物質としてニツケ
    ル塩化物含有物質を分散して含有する多孔性マト
    リツクスと、充放電サイクルを繰り返すことによ
    つて進行する該カソードの容量低下を防止するた
    めの、前記電解質及び前記活性カソード物質の少
    くともどちらか1つに分散されたカルコゲンから
    成り、分散されているカルコゲンの割合は、電解
    質がカルコゲンを10重量%以下含み且つカソード
    中のニツケル:カルコゲンの重量比が20:1〜
    4:1であるようにされている電気化学電池用カ
    ソード、電池の作動温度において液体であるナト
    リウムアノード、カソード外側部と接触しカソー
    ドマトリツクス中に含浸した電解液と同じ組成を
    有するハロゲン化ナトリウムアルミニウム溶融塩
    電解液、及びアノードと電解質の間にあり電解質
    からアノードを分離しているナトリウムイオンの
    固体伝導体あるいはナトリウムを中に吸着した微
    小分子篩から成る電気化学電池。 15 β−アルミナ及びナジコンから選択された
    ナトリウムイオンの固体伝導体により電解質がア
    ノードから分離されており、ナトリウムが電解液
    中に存在する唯一のアルカリ金属である特許請求
    の範囲第14項に記載の電池。 16 ゼオライト13X、ゼオライト3A及びゼ
    オライト4Aから選択された微小分子篩によりア
    ノードが電解質から分離されている特許請求の範
    囲第14項に記載の電池。 17 塩化物イオンを含みカソードの作動温度で
    溶融するハロゲン化ナトリウムアルミニウム溶融
    塩電解液が含浸されており、電子伝導性で電解質
    透過性であり、その中に活性カソード物質として
    塩素化ニツケル含有物質を有するマトリツクスか
    ら成るカソードの作動において、電解液及び活性
    カソード物質の少なくとも一つに分散するように
    カルコゲンを添加し、添加されたカルコゲンの割
    合は、液体電解質がカルコゲンを10重量%以下含
    み且つカソード中のニツケル:カルコゲンの重量
    比が20:1〜4:1であるようにする充放電の繰
    返しにより進行する該カソードの容量低下防止方
    法。
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