JPH0585705A - 酸化物超電導薄膜 - Google Patents
酸化物超電導薄膜Info
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- JPH0585705A JPH0585705A JP3274717A JP27471791A JPH0585705A JP H0585705 A JPH0585705 A JP H0585705A JP 3274717 A JP3274717 A JP 3274717A JP 27471791 A JP27471791 A JP 27471791A JP H0585705 A JPH0585705 A JP H0585705A
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 MgO基板4上の3単位格子の約3.5nmの厚さ
のPr1Ba2Cu3O7-y酸化物層31上に積層された1単位格子
のY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結晶層11と、酸化物超
電導体結晶層11上に形成された2単位格子の約2.5nmの
厚さのPr1Ba2Cu3O7-y酸化物層32と、酸化物層32上に積
層された1単位格子のY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結
晶層12と、酸化物超電導体結晶層12上に形成された2単
位格子の厚さのPr1Ba2Cu3O7-y酸化物層33とで構成され
ている酸化物超電導薄膜。 【効果】 超電導電流は、Y1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導
体結晶層11および12のCu−O面にしか流れない。酸化物
超電導体結晶層の数、酸化物層の数および厚さを調整す
ることにより、酸化物超電導薄膜の単位断面積当たりの
Cu−O面の数が決定でき、実質的にキャリア密度を制御
できる。
のPr1Ba2Cu3O7-y酸化物層31上に積層された1単位格子
のY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結晶層11と、酸化物超
電導体結晶層11上に形成された2単位格子の約2.5nmの
厚さのPr1Ba2Cu3O7-y酸化物層32と、酸化物層32上に積
層された1単位格子のY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結
晶層12と、酸化物超電導体結晶層12上に形成された2単
位格子の厚さのPr1Ba2Cu3O7-y酸化物層33とで構成され
ている酸化物超電導薄膜。 【効果】 超電導電流は、Y1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導
体結晶層11および12のCu−O面にしか流れない。酸化物
超電導体結晶層の数、酸化物層の数および厚さを調整す
ることにより、酸化物超電導薄膜の単位断面積当たりの
Cu−O面の数が決定でき、実質的にキャリア密度を制御
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導薄膜に関
する。より詳細には、キャリア密度を制御可能な酸化物
超電導薄膜に関する。
する。より詳細には、キャリア密度を制御可能な酸化物
超電導薄膜に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化物超電導体の応用の研究の進行によ
り、各種超電導電子装置、超電導素子の実現性が高まっ
てきた。超電導現象を利用した素子は、従来の半導体素
子に比較して高速であり、消費電力も小さく、飛躍的に
素子の高性能化を図ることができると考えられている。
り、各種超電導電子装置、超電導素子の実現性が高まっ
てきた。超電導現象を利用した素子は、従来の半導体素
子に比較して高速であり、消費電力も小さく、飛躍的に
素子の高性能化を図ることができると考えられている。
【0003】図2に、3端子の超電導素子である超電導
電界効果型素子の一例の概略図を示す。図2の超電導電
界効果型素子は、基板10上に配置された酸化物超電導薄
膜による超電導チャネル20と、超電導チャネル20の両端
付近にそれぞれ配置された超電導ソース領域23および超
電導ドレイン領域24と、超電導チャネル20上にゲート絶
縁層27を介して配置されたゲート電極25とを具備する。
この超電導電界効果型素子は、ソース電極23およびドレ
イン電極24間の超電導チャネル20を流れる超電導電流を
ゲート電極25に印加する電圧で制御する。
電界効果型素子の一例の概略図を示す。図2の超電導電
界効果型素子は、基板10上に配置された酸化物超電導薄
膜による超電導チャネル20と、超電導チャネル20の両端
付近にそれぞれ配置された超電導ソース領域23および超
電導ドレイン領域24と、超電導チャネル20上にゲート絶
縁層27を介して配置されたゲート電極25とを具備する。
この超電導電界効果型素子は、ソース電極23およびドレ
イン電極24間の超電導チャネル20を流れる超電導電流を
ゲート電極25に印加する電圧で制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の超電導電界効果
型素子では、超電導チャネル20のキャリア密度が重要で
あり、それを調整することにより超電導電界効果型素子
に様々な特性を付与することができる。
型素子では、超電導チャネル20のキャリア密度が重要で
あり、それを調整することにより超電導電界効果型素子
に様々な特性を付与することができる。
【0005】しかしながら、従来は酸化物超電導薄膜の
キャリア密度を調整することが不可能であり、上記の超
電導電界効果型素子の特性は、超電導チャネルに使用す
る酸化物超電導体により決まってしまっていた。
キャリア密度を調整することが不可能であり、上記の超
電導電界効果型素子の特性は、超電導チャネルに使用す
る酸化物超電導体により決まってしまっていた。
【0006】そこで本発明の目的は、上記従来技術の問
題点を解決し、キャリア密度の調整が可能な酸化物超電
導薄膜を提供することにある。
題点を解決し、キャリア密度の調整が可能な酸化物超電
導薄膜を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、1単位
格子分の厚さの酸化物超電導体結晶層と、該酸化物超電
導体と類似の結晶構造を有する酸化物層とが積層されて
構成されていることを特徴とする酸化物超電導薄膜が提
供される。
格子分の厚さの酸化物超電導体結晶層と、該酸化物超電
導体と類似の結晶構造を有する酸化物層とが積層されて
構成されていることを特徴とする酸化物超電導薄膜が提
供される。
【0008】
【作 用】本発明の酸化物超電導薄膜は、1単位格子分
の厚さの酸化物超電導体結晶層と、酸化物超電導体と類
似の結晶構造を有する酸化物層とが積層されて構成され
ているところにその主要な特徴がある。本発明の酸化物
超電導薄膜では、酸化物超電導体に類似の結晶構造を有
する酸化物層と酸化物超電導体結晶層とが積層されてい
るので、酸化物超電導体結晶層が1単位格子分の厚さで
あっても超電導性を示す。従って、1単位格子分の厚さ
の酸化物超電導体結晶層の数により、酸化物超電導薄膜
の実質的なキャリア密度を調整できる。
の厚さの酸化物超電導体結晶層と、酸化物超電導体と類
似の結晶構造を有する酸化物層とが積層されて構成され
ているところにその主要な特徴がある。本発明の酸化物
超電導薄膜では、酸化物超電導体に類似の結晶構造を有
する酸化物層と酸化物超電導体結晶層とが積層されてい
るので、酸化物超電導体結晶層が1単位格子分の厚さで
あっても超電導性を示す。従って、1単位格子分の厚さ
の酸化物超電導体結晶層の数により、酸化物超電導薄膜
の実質的なキャリア密度を調整できる。
【0009】本発明の酸化物超電導薄膜が、複数の単位
格子分の厚さの酸化物超電導体結晶層でなく、1単位格
子分の厚さの酸化物超電導体結晶層を上記の酸化物層を
介して、必要な数だけ積層する構成であるのは、単位断
面積当たりの電流容量を制御するためである。即ち、半
導体装置で反対極性のキャリアをドープして、キャリア
密度を制御するのと同様な考え方である。
格子分の厚さの酸化物超電導体結晶層でなく、1単位格
子分の厚さの酸化物超電導体結晶層を上記の酸化物層を
介して、必要な数だけ積層する構成であるのは、単位断
面積当たりの電流容量を制御するためである。即ち、半
導体装置で反対極性のキャリアをドープして、キャリア
密度を制御するのと同様な考え方である。
【0010】本発明の酸化物超電導薄膜では、1単位格
子分の厚さの酸化物超電導体結晶層の上下に酸化物超電
導体に類似の結晶構造を有する酸化物層が配置されてい
ることが好ましい。図3に代表的な酸化物超電導体であ
るY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結晶の構造図を示す。
図3に示すよう、一般に酸化物超電導体は、結晶の最上
部と最下部に超電導電流が流れるCu−O面(図3のAで
示す)が存在する。酸化物超電導体で、このCu−O面が
完全な状態のときは、このCu−O面において、1個のCu
原子に4個のO原子が配位されており、この場合にのみ
酸化物超電導体に超電導電流が流れる。
子分の厚さの酸化物超電導体結晶層の上下に酸化物超電
導体に類似の結晶構造を有する酸化物層が配置されてい
ることが好ましい。図3に代表的な酸化物超電導体であ
るY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結晶の構造図を示す。
図3に示すよう、一般に酸化物超電導体は、結晶の最上
部と最下部に超電導電流が流れるCu−O面(図3のAで
示す)が存在する。酸化物超電導体で、このCu−O面が
完全な状態のときは、このCu−O面において、1個のCu
原子に4個のO原子が配位されており、この場合にのみ
酸化物超電導体に超電導電流が流れる。
【0011】一方、本発明者等の低速イオン散乱分析
(ISS)法による分析によれば、酸化物超電導薄膜の
表面には、上記のCu−O面が露出している。この露出し
ているCu−O面のCu原子に配位されるO原子の数は4個
にならず、超電導電流が流れない。Cu−O面が露出して
いなくても、上層に積層された物質の結晶構造が酸化物
超電導体のそれと異なっていたり、Cu−O面を有さない
場合は同様である。1単位格子分の厚さの酸化物超電導
体結晶層には、そのままでは上記の完全なCu−O面が存
在しないので超電導電流が流れない。
(ISS)法による分析によれば、酸化物超電導薄膜の
表面には、上記のCu−O面が露出している。この露出し
ているCu−O面のCu原子に配位されるO原子の数は4個
にならず、超電導電流が流れない。Cu−O面が露出して
いなくても、上層に積層された物質の結晶構造が酸化物
超電導体のそれと異なっていたり、Cu−O面を有さない
場合は同様である。1単位格子分の厚さの酸化物超電導
体結晶層には、そのままでは上記の完全なCu−O面が存
在しないので超電導電流が流れない。
【0012】本発明の酸化物超電導薄膜では、酸化物超
電導体と類似の結晶構造を有する酸化物層と酸化物超電
導体結晶層とを積層するので、酸化物超電導体結晶層が
1単位格子分の厚さであっても、Cu−O面が完全な状態
になる。従って、全ての酸化物超電導体結晶層のCu−O
面に超電導電流が流れる。本発明の酸化物超電導薄膜の
酸化物層に使用する酸化物としては、Pr1Ba2Cu3O7-y等
が好ましい。酸化物層は、Pr1Ba2Cu3O7-y等の酸化物の
結晶層を必要な数だけMBE法等で積層して形成するこ
とが好ましい。Pr1Ba2Cu3O7-yは、Y1Ba2Cu3O7-X酸化
物超電導体と等しい結晶構造を有し、格子定数が非常に
近い。また、Pr1Ba2Cu3O7-yと酸化物超電導体との間で
相互拡散等我少ないので界面が安定している。さらに、
Cu−O面を有するので酸化物超電導体のCu−O面を補償
し、完全な状態にすることが可能である。
電導体と類似の結晶構造を有する酸化物層と酸化物超電
導体結晶層とを積層するので、酸化物超電導体結晶層が
1単位格子分の厚さであっても、Cu−O面が完全な状態
になる。従って、全ての酸化物超電導体結晶層のCu−O
面に超電導電流が流れる。本発明の酸化物超電導薄膜の
酸化物層に使用する酸化物としては、Pr1Ba2Cu3O7-y等
が好ましい。酸化物層は、Pr1Ba2Cu3O7-y等の酸化物の
結晶層を必要な数だけMBE法等で積層して形成するこ
とが好ましい。Pr1Ba2Cu3O7-yは、Y1Ba2Cu3O7-X酸化
物超電導体と等しい結晶構造を有し、格子定数が非常に
近い。また、Pr1Ba2Cu3O7-yと酸化物超電導体との間で
相互拡散等我少ないので界面が安定している。さらに、
Cu−O面を有するので酸化物超電導体のCu−O面を補償
し、完全な状態にすることが可能である。
【0013】以下、本発明を実施例により、さらに詳し
く説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過
ぎず本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
く説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過
ぎず本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
【0014】
【実施例】図1に、本発明の酸化物超電導薄膜の一例の
断面図を示す。図1の酸化物超電導薄膜は、基板4上に
形成された第1の酸化物層31と、酸化物層31上に形成さ
れた第1の酸化物超電導体結晶層11と、酸化物超電導体
結晶層11上に形成された第2の酸化物層32と、酸化物層
32上に形成された第2の酸化物超電導体結晶層12と、第
3の酸化物層33とを具備する。即ち、図1の酸化物超電
導薄膜は、酸化物層31および32の間に形成された酸化物
超電導体結晶層11と、酸化物層32および33の間に形成さ
れた酸化物超電導体結晶層12とを具備する。酸化物超電
導体結晶層11および12は、いずれも1単位格子の厚さの
酸化物超電導体結晶層であり、酸化物層31は、3単位格
子の厚さの酸化物層で、酸化物層32および33は、いずれ
も2単位格子の厚さの酸化物層である。
断面図を示す。図1の酸化物超電導薄膜は、基板4上に
形成された第1の酸化物層31と、酸化物層31上に形成さ
れた第1の酸化物超電導体結晶層11と、酸化物超電導体
結晶層11上に形成された第2の酸化物層32と、酸化物層
32上に形成された第2の酸化物超電導体結晶層12と、第
3の酸化物層33とを具備する。即ち、図1の酸化物超電
導薄膜は、酸化物層31および32の間に形成された酸化物
超電導体結晶層11と、酸化物層32および33の間に形成さ
れた酸化物超電導体結晶層12とを具備する。酸化物超電
導体結晶層11および12は、いずれも1単位格子の厚さの
酸化物超電導体結晶層であり、酸化物層31は、3単位格
子の厚さの酸化物層で、酸化物層32および33は、いずれ
も2単位格子の厚さの酸化物層である。
【0015】上記本発明の酸化物超電導薄膜では、酸化
物超電導体結晶層11と酸化物層31および32との界面、酸
化物超電導体結晶層12と酸化物層32および33との界面
に、それぞれ超電導電流が流れるCu−O面があり、酸化
物層の厚さにより単位断面積当たりの超電導電流が流れ
るCu−O面の数を調整することにより、キャリア密度を
制御する。
物超電導体結晶層11と酸化物層31および32との界面、酸
化物超電導体結晶層12と酸化物層32および33との界面
に、それぞれ超電導電流が流れるCu−O面があり、酸化
物層の厚さにより単位断面積当たりの超電導電流が流れ
るCu−O面の数を調整することにより、キャリア密度を
制御する。
【0016】図1に示した構成の本発明の酸化物超電導
薄膜を作製した。まず、MgO基板4の(100)面上
に、MBE法により、第1の酸化物層31となるPr1Ba2Cu
3O7-y薄膜をMBE法で形成した。主な成膜条件を以下
に示す。 基板温度 650℃ 圧力 5×10-5Torr 膜厚 約 3.5nm(3単位格子)
薄膜を作製した。まず、MgO基板4の(100)面上
に、MBE法により、第1の酸化物層31となるPr1Ba2Cu
3O7-y薄膜をMBE法で形成した。主な成膜条件を以下
に示す。 基板温度 650℃ 圧力 5×10-5Torr 膜厚 約 3.5nm(3単位格子)
【0017】次に、Pr蒸発源をY蒸発源に切り換え、上
記の如く形成された酸化物層31上に連続して第1の酸化
物超電導体結晶層11となるY1Ba2Cu3O7-X薄膜をMBE
法で形成した。 基板温度 700℃ 圧力 5×10-5Torr 膜厚 約1nm(1単位格子)
記の如く形成された酸化物層31上に連続して第1の酸化
物超電導体結晶層11となるY1Ba2Cu3O7-X薄膜をMBE
法で形成した。 基板温度 700℃ 圧力 5×10-5Torr 膜厚 約1nm(1単位格子)
【0018】次いでY蒸発源をPr蒸発源に切り換え、こ
の酸化物超電導体結晶層11上に連続して第2の酸化物層
32となるPr1Ba2Cu3O7-y薄膜をMBE法で形成した。主
な成膜条件を以下に示す。 基板温度 650℃ 圧力 5×10-5Torr 膜厚 約 2.5nm(2単位格子)
の酸化物超電導体結晶層11上に連続して第2の酸化物層
32となるPr1Ba2Cu3O7-y薄膜をMBE法で形成した。主
な成膜条件を以下に示す。 基板温度 650℃ 圧力 5×10-5Torr 膜厚 約 2.5nm(2単位格子)
【0019】再び、Pr蒸発源をY蒸発源に切り換え、酸
化物層32上に連続して第2の酸化物超電導体結晶層12と
なるY1Ba2Cu3O7-X超電導薄膜をやはりMBE法で形成
した。成膜条件は、第1の酸化物超電導体結晶層11を形
成した条件と等しくした。
化物層32上に連続して第2の酸化物超電導体結晶層12と
なるY1Ba2Cu3O7-X超電導薄膜をやはりMBE法で形成
した。成膜条件は、第1の酸化物超電導体結晶層11を形
成した条件と等しくした。
【0020】最後に再びY蒸発源をPr蒸発源に切り換
え、酸化物超電導体結晶層12上に連続して第3の酸化物
層33となるPr1Ba2Cu3O7-y薄膜をMBE法で形成した。
成膜条件は、第2の酸化物層32を形成した条件と等しく
した。
え、酸化物超電導体結晶層12上に連続して第3の酸化物
層33となるPr1Ba2Cu3O7-y薄膜をMBE法で形成した。
成膜条件は、第2の酸化物層32を形成した条件と等しく
した。
【0021】上記のように作製した本発明の酸化物超電
導薄膜は、85Kで超電導状態になり、酸化物超電導体結
晶層11および12に超電導電流が流れることが確認され
た。
導薄膜は、85Kで超電導状態になり、酸化物超電導体結
晶層11および12に超電導電流が流れることが確認され
た。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従うと、
キャリア密度を制御できる酸化物超電導薄膜が提供され
る。本発明の酸化物超電導薄膜は、例えば、超電導電界
効果型素子の超電導チャネルに使用すると、従来は得ら
れなかった特性の素子を実現することが可能である。本
発明により、超電導技術の電子デバイスへの応用がさら
に促進される。
キャリア密度を制御できる酸化物超電導薄膜が提供され
る。本発明の酸化物超電導薄膜は、例えば、超電導電界
効果型素子の超電導チャネルに使用すると、従来は得ら
れなかった特性の素子を実現することが可能である。本
発明により、超電導技術の電子デバイスへの応用がさら
に促進される。
【図1】本発明の酸化物超電導薄膜の一例の断面図であ
る。
る。
【図2】超電導電界効果型素子の構成を説明する図であ
る。
る。
【図3】Y1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結晶の構造図で
ある。
ある。
4 基板 11、12 酸化物超電導体結晶層 31、32、33 酸化物層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】 本発明の酸化物超電導薄膜では、1単位
格子分の厚さの酸化物超電導体結晶層の上下に酸化物超
電導体に類似の結晶構造を有する酸化物層が配置されて
いることが好ましい。図3に代表的な酸化物超電導体で
あるY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結晶の構造図を示
す。図3に示すよう、一般に酸化物超電導体は、結晶の
最上部と最下部にCu−Oチェーン(図3のAで示す)が
存在する。酸化物超電導体で、Cu−O面が完全な状態で
あるためには、このCu−Oチェーンにおいて、1個のCu
原子に4個のO原子が配位されなければならず、この場
合にのみ酸化物超電導体に超電導電流が流れる。
格子分の厚さの酸化物超電導体結晶層の上下に酸化物超
電導体に類似の結晶構造を有する酸化物層が配置されて
いることが好ましい。図3に代表的な酸化物超電導体で
あるY1Ba2Cu3O7-X酸化物超電導体結晶の構造図を示
す。図3に示すよう、一般に酸化物超電導体は、結晶の
最上部と最下部にCu−Oチェーン(図3のAで示す)が
存在する。酸化物超電導体で、Cu−O面が完全な状態で
あるためには、このCu−Oチェーンにおいて、1個のCu
原子に4個のO原子が配位されなければならず、この場
合にのみ酸化物超電導体に超電導電流が流れる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 一方、本発明者等の低速イオン散乱分析
(ISS)法による分析によれば、酸化物超電導薄膜の
表面には、上記のCu−Oチェーンが露出している。この
露出しているCu−OチェーンのCu原子に配位されるO原
子の数は4個にならず、超電導電流が流れない。Cu−O
チェーンが露出していなくても、上層に積層された物質
の結晶構造が酸化物超電導体のそれと異なっていたり、
Cu−Oチェーンを有さない場合も同様である。1単位格
子分の厚さの酸化物超電導体結晶層には、そのままでは
上記の完全なCu−O面が存在しないので超電導電流が流
れない。
(ISS)法による分析によれば、酸化物超電導薄膜の
表面には、上記のCu−Oチェーンが露出している。この
露出しているCu−OチェーンのCu原子に配位されるO原
子の数は4個にならず、超電導電流が流れない。Cu−O
チェーンが露出していなくても、上層に積層された物質
の結晶構造が酸化物超電導体のそれと異なっていたり、
Cu−Oチェーンを有さない場合も同様である。1単位格
子分の厚さの酸化物超電導体結晶層には、そのままでは
上記の完全なCu−O面が存在しないので超電導電流が流
れない。
Claims (1)
- 【請求項1】 1単位格子分の厚さの酸化物超電導体結
晶層と、該酸化物超電導体と類似の結晶構造を有する酸
化物層とが積層されて構成されていることを特徴とする
酸化物超電導薄膜。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3274717A JPH0585705A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 酸化物超電導薄膜 |
EP92402547A EP0533568A1 (en) | 1991-09-17 | 1992-09-17 | Superconducting thin film formed of oxide superconductor material, superconducting device utilizing the superconducting thin film and method for manufacturing thereof |
US07/946,086 US5430011A (en) | 1991-09-17 | 1992-09-17 | Crystal compensated superconducting thin film formed of oxide superconductor material |
CA002078540A CA2078540A1 (en) | 1991-09-17 | 1992-09-17 | Superconducting thin film formed of oxide superconductor material, superconducting device utilizing the superconducting thin film |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3274717A JPH0585705A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 酸化物超電導薄膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0585705A true JPH0585705A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17545593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3274717A Pending JPH0585705A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-26 | 酸化物超電導薄膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0585705A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6066598A (en) * | 1995-03-27 | 2000-05-23 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Superconducting multilayer electrode and method of producing same |
US6148221A (en) * | 1993-08-27 | 2000-11-14 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Thin film multilayered electrode of high frequency electromagnetic field coupling |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6413777A (en) * | 1987-07-07 | 1989-01-18 | Sharp Kk | Josephson element |
JPH01272171A (ja) * | 1988-02-02 | 1989-10-31 | Thomson Csf | 超伝導材料でできた薄層をもつ素子及びその製造方法 |
JPH0221676A (ja) * | 1988-07-08 | 1990-01-24 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 超伝導体のトンネル接合 |
JPH0278282A (ja) * | 1988-09-14 | 1990-03-19 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ジヨセフソン素子 |
JPH02125672A (ja) * | 1988-11-04 | 1990-05-14 | Sanyo Electric Co Ltd | ジョセフソン接合素子及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP3274717A patent/JPH0585705A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
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