JPH058272Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は複数種の紙葉類を複数個の着脱可能な
収納カセツトに種別分類して収容し、これより必
要種の紙葉類をカセツトより繰出して各種処理を
行う通帳証書発行装置等における紙葉類カセツト
の装着構造に関する。

〔従来の技術〕

第６図は、この種の紙葉類カセツトの装着構造
の従来例を示す側面図である。

図において１は装置フレーム、２ａ，２ｂ，２
ｃ，２ｄ，２ｅ，２ｆ，２ｇはカセツト装着部、
３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ，３ｅ，３ｆ，３ｇは該
カセツト装着部２ａ〜２ｇに着脱可能なカセツト
であり、該カセツト３ａ〜３ｇはそれぞれに異な
る種類の紙葉を収納するようになつている。

４は複数のローラ群より構成され、前記カセツ
ト３ａ〜３ｇより繰出した紙葉を図示せぬ処理部
へと搬送する紙葉搬送メカニズム紙葉搬送路であ
り、前記カセツト装着部２ａ〜２ｇのうちカセツ
ト装着部２ａ〜２ｄは該紙葉搬送メカニズム４を
はさんで右側に、カセツト装着部２ｅ〜２ｇは左
側に位置している。

５ａ，６ａは、カセツト装着部２ａにあつてカ
セツト３ａを、５ｂ，６ｂは、カセツト装着部２
ｂにあつてカセツト３ｂを、５ｃ，６ｃは、カセ
ツト装着部２ｃにあつてカセツト３ｃを、５ｄ，
６ｄは、カセツト装着部２ｄにあつてカセツト３
ｄを、５ｅ，６ｅは、カセツト装着部２ｅにあつ
てカセツト３ｅを、５ｆ，６ｆはカセツト装着部
２ｆにあつてカセツト３ｆを、５ｇ，６ｇはカセ
ツト装着部２ｇにあつてカセツト３ｇを着脱する
ガイドとしてのレールであり、該レール５ａ，６
ａ〜５ｇ，６ｇは装着フレーム１に固設されてい
る。

カセツト３ａ〜３ｇは製造コストを低減する目
的ですべて同一規格、同一構造となつている。

すなわち、紙葉搬送メカニズム４をはさんだ左
右どちらの側の装着部にも装着可能なように前後
対称構造とすることでカセツト相互何れの装着部
においても使用できるようになつている。たとえ
ば、カセツト３ａは紙葉搬送メカニズム４の右側
の装着部２ａ〜２ｄのみならず、左側の装着部２
ｅ〜２ｇの位置にも装着することができる。

また、前記紙葉搬送メカニズム４の右側のカセ
ツト装着部２ａ〜２ｄへのカセツト３ａ〜３ｄの
挿入と、左側のカセツト装着部２ｅ〜２ｇへのカ
セツト３ｅ〜３ｇの挿入は前記紙葉搬送メカニズ
ム４の面に沿つて同方向から行われ、カセツト３
ａ〜３ｇはすべてその先端が紙葉搬送メカニズム
４と対向するように装着されるものとなつてい
る。

以上の構成により、カセツト３ａ〜３ｇにそれ
ぞれ所定の種類の紙葉を収納し、各カセツト３ａ
〜３ｇを各々装着されるべき装着部２ａ〜２ｇに
装着し、装置の運用に供していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら上述した構成の従来技術において
は、カセツトはいずれの装着部にも装着可能なの
で、種類の異なる紙葉を収納したカセツトを誤ま
つた装着部に装着してしまつた場合でも、そのま
ま装着を運用することができ、誤まつて装着され
たカセツトから所望されていない種類の紙葉が繰
出され処理されてしまうという問題があつた。

本考案は、カセツトの製造コストが低く、かつ
装置への装着ミスの生ずることのない紙葉類カセ
ツトの装着構造を得ることを目的とする。

〔問題を解決するための手段〕

この目的を達成するため、本考案は、カセツト
から繰出される紙葉を処理部に搬送する紙葉搬送
路の左右両側に複数のカセツト装着部を設け、
各々種類の異なる紙葉を収納した同一構造の複数
のカセツトを前記紙葉搬送路の面に沿つて左右両
側のカセツト装着部に同方向から挿入して、各カ
セツトの前端が前記紙葉搬送路と対向するように
装着する紙葉類カセツトの装着構造において、１
つの嵌合部を有し、この嵌合部の位置が前記紙葉
の種類に応じて異なるように円周方向に回転変化
させて各カセツト装着部に固定したカセツト挿入
阻止部材と、前記各カセツトの両側面の前記カセ
ツト挿入阻止部材と対向する位置に円周方向の配
列となるように設けられた複数の第１の取付孔
と、この取付孔とは異なる位置で前記カセツト挿
入阻止部材と対向するように前記各カセツトの両
側面に設けられた第２の取付孔と、前記カセツト
を前端が紙葉搬送路と対向するように向けたとき
前記嵌合部と対向する取付孔に取付けられた第１
の突出部材と、この第１の突出部材が取付けられ
た面と反対側の面にある第２の取付孔に取付けら
れた第２の突出部材とを備えたことを特徴とす
る。

〔作用〕

このような構成を有する本考案は、カセツトの
前端が紙葉搬送路側と対向する正規の向きで該カ
セツトを第１の突出部材からカセツト装着部に挿
入すると、そのカセツトがカセツト装着部に対応
する種類の紙葉を収納したカセツトの場合は、前
記第１の突出部材がカセツト挿入阻止部材の嵌合
部に嵌合してカセツトが装着されるが、前記カセ
ツトがカセツト装着部に対応する種類の紙葉を収
納したカセツトでない場合は、前記第１の突出部
材と嵌合部の位置が異なることから、前記第１の
突出部材がカセツト挿入阻止部材に突き当たり、
これによりカセツトの挿入が阻止される。

そして、カセツトの前端が紙葉搬送路側と対向
しない逆の向きで該カセツトをカセツト装着部に
挿入すると、このときは第２の突出部材がカセツ
ト挿入阻止部材に突き当たり、カセツトの挿入が
阻止される。

従つて、これによれば装着ミスを生じることな
くカセツトをその収納紙葉の種類の対応したカセ
ツト装着部に正確に装着できると共に、第２の突
出部材によりカセツトの逆向きの装着を防止する
ことができ、しかもカセツト挿入阻止部材はその
嵌合部の位置を円周方向に回転変化させて各カセ
ツト装着部に固定するものであるため、固定作業
が極めて容易である。

〔実施例〕

以下図面に従つて実施例を説明する。

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は同実施例のカセツト挿入阻止部を示す斜視
図、第３図は同実施例におけるカセツト筐体を示
す斜視図、第４図は同実施例のカセツトを示す斜
視図、第５図ａ，ｂ，ｃは同実施例における作用
を説明するための側面図である。

第１図において１は装置フレーム、７ａ，７
ｂ，７ｃ，７ｄ，７ｅ，７ｆ，７ｇはカセツト装
着部、８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄ，８ｅ，８ｆ，８
ｇは該カセツト装着部７ａ〜７ｇに着脱可能なカ
セツトであり、該カセツト８ａ〜８ｇはそれぞれ
に異なる種類の紙葉を収納するようになつてい
る。

４は複数のローラ群より構成され、前記カセツ
ト８ａ〜８ｇより繰出した紙葉を図示せぬ処理部
へと搬送する紙葉搬送メカニズムであり、前記カ
セツト装着部７ａ〜７ｇのうちカセツト装着部７
ａ〜７ｄは該紙葉搬送メカニズム４をはさんで右
側に、カセツト装着部７ｅ〜７ｇは左側に位置し
ている。

５ａ，６ａはカセツト装着部７ａにあつてカセ
ツト８ａを、５ｂ，６ｂはカセツト装着部７ｂに
あつてカセツト８ｂを、５ｃ，６ｃはカセツト装
着部７ｃにあつてカセツト８ｃを、５ｄ，６ｄは
カセツト装着部７ｄにあつてカセツト８ｄを、５
ｅ，６ｅはカセツト装着部７ｅにあつてカセツト
８ｅを、５ｆ，６ｆはカセツト装着部７ｆにあつ
てカセツト８ｆを、５ｇ，６ｇはカセツト装着部
７ｇにあつてカセツト８ｇを着脱するガイドとし
てのレールであり、該レール５ａ，６ａ〜５ｇ，
６ｇは装置フレーム１に固設されている。

９ａ，９ｂ，９ｃ，９ｄ，９ｅ，９ｆ，９ｇは
前記装着部７ａ〜７ｇの各々に設けられたカセツ
ト挿入阻止部である。該カセツト挿入阻止部９ａ
〜９ｇは、第２図に示す如く嵌合部１０を有した
カセツト挿入阻止部材１１をボルト１２により装
置フレーム１に固定することで構成されたもので
あり、各カセツト挿入阻止部９ａ〜９ｇのカセツ
ト挿入阻止部材１１は第１図に示す如く嵌合部１
０の位置が紙葉の種類に応じて異なるように円周
方向に回転変化させて固定してある。尚嵌合部１
０は、溝や切欠いずれによるものでも良い。

前記カセツト８ａ〜８ｇは、同一規格、同一構
造のカセツト筐体１３にカセツト識別ポール１４
及び装着方向限定ポール１５を取付けて構成され
るものであり、 該カセツト筐体１３は、第３図に示す如く前後
対称構造であり、かつ両側面にカセツト識別ポー
ル（第１の突出部材）１４を取付けるための複数
個の円周方向に配列されたカセツト識別ポール取
付孔（第１の取付孔）１６と、装着方向限定ポー
ル（第２の突出部材）１７を取付けるための前記
カセツト識別ポール取付孔列の中央部に位置する
１個の装着方向限定ポール取付孔（第２の取付
孔）１７を有している。尚、カセツト筐体１３は
このままではカセツト装着部７ａ〜７ｇいずれの
位置にも装着可能である。

このようなカセツト筐体１３をカセツト８ａ〜
８ｇに限定するためにまず、カセツト識別ポール
１４を、カセツト装着時にカセツト挿入阻止部９
ａ〜９ｇの嵌合部１０に嵌合する位置に取付け
る。

次にカセツト識別ポール１４を取付けた側面に
対し反対側の側面に、装着方向限定ポール１５を
取付ける。この状態を示したのが第４図である。
これによりカセツト筐体１３は、対応出来る装着
部を第１図に示す装着部７ａ〜７ｇのうちいずれ
かに限定されカセツト８ａ〜８ｇとなる。

すなわち、カセツト筐体１３をカセツト８ａに
限定するには、カセツト識別ポール１４をカセツ
トセレクト部９ａの嵌合部１０に嵌合する位置に
取付け、かつ、カセツト識別ポール１４を取付け
たのと反対の側面に装着方向限定ポール１５を取
付ける。

以下に上述の構成による作用を、カセツト装着
部７ａにカセツトを挿入する場合で説明する。

第５図ａにおいてカセツト装着部７ａに所定の
カセツト８ａを挿入するとカセツト識別ポール１
４はカセツト装着部７ａに固設されたカセツト挿
入阻止部９ａの嵌合部１０に嵌合し、カセツト８
ａは正規のセツト位置１８にセツトされる。

第５図ｂにおいて、カセツト装着部７ａにカセ
ツト８ａと同例の、たとえばカセツト８ｄを挿入
するとカセツト識別ポール１４がカセツト挿入阻
止部９ａの溝部と嵌合しない位置に取付けられて
いるので、カセツト挿入阻止部材１１に突当る。
従つてカセツト８ｄはカセツト装着部７ａにおい
ては正規のセツト位置１８までセツトすることが
できない。

第５図ｃにおいてカセツト装着部７ａに左側列
のカセツト、たとえばカセツト８ｇをその前後を
逆の向きにして挿入すると、装着方向限定ポール
１５がカセツト挿入阻止部材１１に突当る。従つ
てカセツト８ｇはやはり正規の位置１８までセツ
トすることができない。

このようにしてカセツト装着部７ａ〜７ｇに
各々所定のカセツト８ａ〜８ｇをセツトする。

カセツト８ａ〜８ｇが各々の装着部７ａ〜７ｇ
において正規のセツト位置１８まで挿入される
と、図示せぬマイクロスイツチを動作させ装置は
動作可能の状態となる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、１つの嵌合部を
有し、この嵌合部の位置が前記紙葉の種類に応じ
て異なるように円周方向に回転変化させて各カセ
ツト装着部に固定したカセツト挿入阻止部材と、
前記各カセツトの両側面の前記カセツト挿入阻止
部材と対向する位置に円周方向の配列となるよう
に設けられた複数の第１の取付孔と、この取付孔
とは異なる位置で前記カセツト挿入阻止部材と対
向するように前記各カセツトの両側面に設けられ
た第２の取付孔と、前記カセツトを前端が紙葉搬
送路と対向するように向けたとき前記嵌合部と対
向する取付孔に取付けられた第１の突出部材と、
この第１の突出部材が取付けられた面と反対側の
面にある第２の取付孔に取付けられた第２の突出
部材とを備えた構造として、カセツトの前端が紙
葉搬送路側と対向する正規の向きで該カセツトを
第１の突出部材からカセツト装着部に挿入する
と、そのカセツトがカセツト装着部に対応する種
類の紙葉を収納したカセツトの場合は、前記第１
の突出部材がカセツト挿入阻止部材の嵌合部に嵌
合してカセツトが装着されるようにしているた
め、装着ミスを生じることなくカセツトをその収
納紙葉の種類の対応したカセツト装着部に正確に
装着でき、これによりカセツト装着ミスによる誤
処理を未然に防止できるという効果が得られる。

また、カセツトの前端が紙葉搬送路側と対向し
ない逆の向きで該カセツトをカセツト装着部に挿
入すると、このときは第２の突出部材がカセツト
挿入阻止部材に突き当たり、カセツトの挿入が阻
止されるため、第２の突出部材によりカセツトの
逆向きの装着を防止することができるという効果
が得られる。

更に、カセツト挿入阻止部材はその嵌合部の位
置を円周方向に回転変化させて各カセツト装着部
に固定するものであるため、固定作業が極めて容
易であるという効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は同実施例のカセツト挿入阻止部を示す斜視
図、第３図は同実施例におけるカセツト筐体を示
す斜視図、第４図は同実施例のカセツトを示す斜
視図、第５図ａ，ｂ，ｃは同実施例における作用
を説明するための側面図、第６図は従来例を示す
側面図である。 ４……紙葉搬送メカニズム、７ａ〜７ｇ……カ
セツト装着部、８ａ〜８ｇ……カセツト、９ａ〜
９ｇ……カセツト挿入阻止部、１０……嵌合部、
１１……カセツト挿入阻止部材、１３……カセツ
ト筐体、１４……カセツト識別ポール、１５……
装着方向限定ポール、１６……カセツト識別ポー
ル取付孔、１７……装着方向限定ポール取付孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 カセツトから繰出される紙葉を処理部に搬送す
   る紙葉搬送路の左右両側に複数のカセツト装着部
   を設け、各々種類の異なる紙葉を収納した同一構
   造の複数のカセツトを前記紙葉搬送路の面に沿つ
   て左右両側のカセツト装着部に同方向から挿入し
   て、各カセツトの先端が前記紙葉搬送路と対向す
   るように装着する紙葉類カセツトの装着構造にお
   いて、 １つの嵌合部を有し、この嵌合部の位置が前記
   紙葉の種類に応じて異なるように円周方向に回転
   変化させて各カセツト装着部に固定したカセツト
   挿入阻止部材と、 前記各カセツトの両側面の前記カセツト挿入阻
   止部材と対向する位置に円周方向の配列となるよ
   うに設けられた複数の第１の取付孔と、 この取付孔とは異なる位置で前記カセツト挿入
   阻止部材と対向するように前記各カセツトの両側
   面に設けられた第２の取付孔と、 前記カセツトを前端が紙葉搬送路と対向するよ
   うに向けたとき前記嵌合部と対向する取付孔に取
   付けられた第１の突出部材と、 この第１の突出部材が取付けられた面と反対側
   の面にある第２の取付孔に取付けられた第２の突
   出部材とを備えたことを特徴とする紙葉類カセツ
   トの装着構造。