JPH058191A - ロボツト・ハンドの制御方法 - Google Patents

ロボツト・ハンドの制御方法

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JPH058191A
JPH058191A JP30103891A JP30103891A JPH058191A JP H058191 A JPH058191 A JP H058191A JP 30103891 A JP30103891 A JP 30103891A JP 30103891 A JP30103891 A JP 30103891A JP H058191 A JPH058191 A JP H058191A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロボット・アームとコンプライアンス機構部で
接続されたロボット・ハンドの振動を抑制し、整定時間
を短縮する。 【構成】ロボット・アームとロボット・ハンドとの相対
変位を補償するためのフィードバック・ループ(コンプ
ライアンス機構部の共振周波数成分をカットするフィル
タを含む)とは逆符号のフィードバック・ループを新た
に設け、さらに二つのフィードバック・ループにそれぞ
れ比例補償器を付加することにより構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボット・アームとコ
ンプライアンス機構部で接続されたロボット・ハンドを
位置制御およびコンプライアンス制御する際の制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、コンプライアンス機構部の概略
を示したものである。ロボット・アーム1とロボット・
ハンド2との間のコンプライアンス機構部3は、ロボッ
ト・ハンド2を力制御あるいはコンプライアンス制御す
る際、剛体と接触したときでも制御系が不安定にならな
いようにするために設けられたもので、これにより安定
した力制御とコンプライアンス制御とが行えるようにな
っている。
【0003】コンプライアンス機構部3は、ばね要素4
とダンパ要素5と変位センサ6とから構成されている。
変位センサ6は、ロボット・アーム1とロボット・ハン
ド2との相対変位、すなわちばね要素4の伸縮量を検出
するためのもので、その信号は、位置制御の際にはロボ
ット・アーム1とロボット・ハンド2との位置ずれ信号
として、力制御あるいはコンプライアンス制御の際には
ロボット・ハンド2に加わる力信号として用いられてい
る。
【0004】図4は、従来のロボット・ハンドの位置制
御系のブロック線図である。従来のロボット・ハンドの
位置制御系は、ロボット・アームの位置18を制御する
ためのブロック100と、コンプライアンス機構部の特
性を示すブロック19と、ロボット・アームとロボット
・ハンドとの相対変位21を補償するためのフィードバ
ック・ループ101とから構成されている。なお、ブロ
ック19において、sはラプラス演算子、mはロボット
・ハンドとワークとの合計質量、cはコンプライアンス
機構部のダンパ要素の粘性係数、kはコンプライアンス
機構部のばね要素の弾性係数である。
【0005】位置指令値11から、ロボット・アームの
位置18と、ロボット・アームとロボット・ハンドとの
相対変位21を補償するための位置指令値変更量23と
が加減算され、位置偏差12を得る。位置偏差12は比
例補償器13に入力され、速度指令値14となって、速
度制御系15に入力される。ロボット・アームの速度1
6は、積分器17を通り、ロボット・アームの位置18
を得る。ロボット・アームの位置18とロボット・ハン
ドの位置20との差、すなわち変位センサの出力21
は、ロー・パス・フィルタ22に入力され、その出力2
3は位置指令にポジティブ・フィードバックされる。
【0006】ロー・パス・フィルタ22は、コンプライ
アンス機構部の共振周波数成分を取り除く効果のあるフ
ィルタで、共振周波数成分をフィードバックすることに
よる制御系の発振を防ぐために設けられている。ロー・
パス・フィルタ22は、フィルタのカットオフ周波数以
下の周波数帯域においては“1”と見なせるため、この
周波数帯域においては、ロボット・アームとロボット・
ハンドとの相対変位21が直接位置指令にフィードバッ
クされることになる。このようにロー・パス・フィルタ
22の働きにより、共振による制御系の発振の防止とロ
ボット・ハンドの位置制御との両方が実現されている。
【0007】図5は、従来のロボット・ハンドのコンプ
ライアンス制御系のブロック線図である。従来のロボッ
ト・ハンドのコンプライアンス制御系は、ロボット・ア
ームの位置18を制御するためのブロック100と、コ
ンプライアンス機構部の特性を示すブロック19と、コ
ンプライアンス動作のためのフィードバック・ループ1
02と、ロボット・アームとロボット・ハンドとの相対
変位21を補償するためのフィードバック・ループ10
3とから構成されている。なお、ブロック19は図4に
おいて示したものと同様であり、説明は省略する。
【0008】位置指令値11から、ロボット・アームの
位置18と、コンプライアンス動作のための位置指令値
変更量27と、ロボット・アームとロボット・ハンドと
の相対変位21を補償するための位置指令値変更量29
とが加減算され、位置偏差12を得る。位置偏差12は
比例補償器13に入力され、速度指令値14となって、
速度制御系15に入力される。ロボット・アームの速度
16は、積分器17を通り、ロボット・アームの位置1
8を得る。ロボット・アームの位置18とロボット・ハ
ンドの位置20との差、すなわち変位センサの出力21
は、力算出部(=k)24とコンプライアンス・フィル
タ28とに入力される。力算出部24により算出された
力25は、コンプライアンス・モデル26に入力され、
その出力27は、位置指令にネガティブ・フィードバッ
クされる。また、コンプライアンス・フィルタ28の出
力29は、位置指令にポジティブ・フィードバックされ
る。
【0009】コンプライアンス・モデル26は、図6に
示すばね・ダンパ系をモデル化したフィルタで、入力を
外力f、出力を変位xとすると、その伝達関数(s領
域)は、次のように表される。
【数1】 ここで
【数2】 の部分は、ばね・ダンパ系をモデル化した部分、
【数3】 の部分は、コンプライアンス制御系の安定性を高めるた
めの補償要素の部分である。パラメータKc 、ζd 、ω
d は、ばね・ダンパ系のパラメータmm、cm、kmと
次のような関係がある。
【数4】 このようにコンプライアンスの大きさ(1/km)は、
コンプライアンス・モデル26のゲインKc によって決
定される。
【0010】コンプライアンス・フィルタ28は、コン
プライアンス・モデル26の定常ゲインを1(Kc =
1)にしたフィルタで、その伝達関数(s領域)は、次
のように表される。
【数5】 コンプライアンス・フィルタ28は、図4の位置制御系
におけるロー・パス・フィルタ22と同様、コンプライ
アンス機構部の共振周波数成分を取り除く効果のあるフ
ィルタで、共振周波数成分をフィードバックすることに
よる制御系の発振を防ぐために設けられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のロボット・ハン
ドの位置制御系は、ロボット・アームとロボット・ハン
ドとの相対変位を補償するためのフィードバック・ルー
プにロー・パス・フィルタを設け、コンプライアンス機
構部の共振周波数成分をカットする(フィードバックし
ない)ことで、共振による制御系の発振を防止してい
る。しかしながら、制御系に振動を減衰させる働きがな
いため、振動が生じた場合、コンプライアンス機構部の
機械的な摩擦によってでしか振動を減衰させることがで
きない。このため、コンプライアンス機構部の摩擦が小
さい場合は、振動の収束に時間がかかり、その結果ロボ
ット・ハンドの整定時間が長くなるという課題がある。
【0012】また、従来のロボット・ハンドのコンプラ
イアンス制御系も、位置制御系と同様、ロボット・アー
ムとロボット・ハンドとの相対変位を補償するためのフ
ィードバック・ループに1種のロー・パス・フィルタで
あるコンプライアンス・フィルタを設け、コンプライア
ンス機構部の共振周波数成分をカットしている。コンプ
ライアンス制御系は、コンプライアンス動作のためのフ
ィードバック・ループに振動を減衰させる働きがあり、
位置制御系のときに比べれば振動的な挙動を抑えること
ができるが、この働きの程度は、フィードバック・ルー
プ・ゲイン、すなわちコンプライアンス・モデルのゲイ
ンに依存するため、このゲインが小さいときには、位置
制御系と同様、ロボット・ハンドの整定時間が長くなる
という問題がある。
【0013】本発明は以上の課題に鑑みなされたもの
で、その目的は、ロボット・アームとコンプライアンス
機構部で接続されたロボット・ハンドの振動を抑制し、
ロボット・ハンドの整定時間を短縮する制御方法を提案
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では次のような手段を講じる。まず位置制御
系については、ロボット・アームとロボット・ハンドと
の相対変位を補償するためのフィードバック・ループ
(フィードバック・ループ1a)に加えて、これとは逆
符号で相対変位を位置指令にフィードバックするループ
(フィードバック・ループ1b)を新たに設け、フィー
ドバック・ループ1bにはゲイン“α(0<α≦1)”
の比例補償器を、フィードバック・ループ1aにはゲイ
ン“1+α”の比例補償器をそれぞれ付加する。
【0015】また、コンプライアンス制御系について
も、位置制御系と同様、ロボット・アームとロボット・
ハンドとの相対変位を補償するためのフィードバック・
ループ(フィードバック・ループ2b)に加えて、これ
とは逆符号で相対変位を位置指令にフィードバックする
ループ(フィードバック・ループ2c)を新たに設け、
フィードバック・ループ2cにはゲイン“β(0<β≦
1)”の比例補償器を、フィードバック・ループ2bに
はゲイン“1+β”の比例補償器をそれぞれ付加する。
なお、βの値は、コンプライアンス動作のためのフィー
ドバック・ループ(フィードバック・ループ2a)中の
コンプライアンス・モデルのゲインに応じて変更する。
【0016】
【作用】位置制御系については、新たにロボット・アー
ムとロボット・ハンドとの相対変位を補償するためのフ
ィードバック・ループとは逆符号のフィードバック・ル
ープを設けることにより、ロボット・ハンドの振動を速
やかに減衰させている。また、双方のフィードバック・
ループにそれぞれ比例補償器を付加することにより、新
たに設けたフィードバック・ループがロボット・ハンド
の位置制御機能を損なわないようにしている。
【0017】コンプライアンス制御系についても、位置
制御系と同様、新たにロボット・アームとロボット・ハ
ンドとの相対変位を補償するためのフィードバック・ル
ープとは逆符号のフィードバック・ループを設けること
により、ロボット・ハンドの振動を速やかに減衰させて
いる。また、双方のフィードバック・ループにそれぞれ
比例補償器を付加し、かつそれらのゲインをコンプライ
アンス・モデルのゲインに応じて変更することにより、
新たに設けたフィードバック・ループがロボット・ハン
ドのコンプライアンス制御機能を損なわないようにして
いる。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照しな
がら説明する。図1は本発明のロボット・ハンドの位置
制御系のブロック線図を示したものである。ここで、実
線で示されている経路およびブロックは、図4において
示したものと同様であるから、その説明は省略する。
【0019】本発明のロボット・ハンドの位置制御系
は、従来の位置制御系に、新たにフィードバック・ルー
プ101とは逆符号のフィードバック・ループ104を
設け、さらに二つのフィードバック・ループ101、1
04に、それぞれ比例補償器30、32を付加した制御
系である。ロー・パス・フィルタ22の出力23は、ゲ
イン“1+α”の比例補償器30に入力され、その出力
31は位置指令にポジティブ・フィードバックされる。
また、変位センサの出力21は、ゲイン“α”の比例補
償器32に入力され、その出力33は位置指令にネガテ
ィブ・フィードバックされる。
【0020】フィードバック・ループ104は、ロボッ
ト・ハンドの振動を減衰させるために設けられたもの
で、ロボット・アームをコンプライアンス機構部のばね
要素の伸縮量が小さくなる方向、すなわちロボット・ハ
ンドの振動を減衰させる方向に動作させる働きがある。
また、二つの比例補償器30、32は、ロボット・ハン
ドの位置補償機能を維持するために付加されたもので、
ロー・パス・フィルタ22のカット周波数以下の周波数
帯域において、フィードバック・ループ104を打ち消
す働きがある。
【0021】コンプライアンス機構部の共振周波数のよ
うにロー・パス・フィルタ22のカットオフ周波数より
高い周波数帯域においては、ロー・パス・フィルタ22
の働きによってフィードバック・ループ101が消え、
フィードバック・ループ104だけが残るため、ロボッ
ト・ハンドの振動は速やかに減衰される。また、ロー・
パス・フィルタ22のカットオフ周波数以下の周波数帯
域においては、両方のフィードバック・ループが有効で
あるが、フィードバック・ループ104は、フィードバ
ック・ループ101中の比例補償器30のゲイン“1+
α”の“+α”の部分によって打ち消されてしまうた
め、結局従来のロボット・ハンドの位置制御系(図4)
と同じ形になる。
【0022】比例補償器30、32におけるαの値は、
ロボット・ハンドの振動抑制の効果という面から考える
と、大きいほうが望ましい。しかしながら、αの値が大
き過ぎると、制御系の遅れなどの影響によって制御系が
不安定になることがあるため、この値の決定に当たって
は実験を行う必要がある。以下にαの値の設定手順を示
す。
【0023】 αの値を0から1まで変化させ、制御
系の安定性が維持できるαの値の範囲を求める。(例:
0<α≦0.75) で求められたαの値の範囲の
最大値をαの設定値とする。(例:α=0.75)
【0024】図2は本発明のロボット・ハンドのコンプ
ライアンス制御系のブロック線図を示したものである。
ここで、実線で示されている経路およびブロックは、図
5において示したものと同様であるから、その説明は省
略する。
【0025】本発明のロボット・ハンドのコンプライア
ンス制御系は、従来のコンプライアンス制御系に、新た
にフィードバック・ループ103とは逆符号のフィード
バック・ループ105を設け、さらに二つのフィードバ
ック・ループ103、105に、それぞれ比例補償器3
4、36を付加した制御系である。コンプライアンス・
フィルタ28の出力29は、ゲイン“1+β”の比例補
償器34に入力され、その出力35は位置指令にポジテ
ィブ・フィードバックされる。また、変位センサの出力
21は、ゲイン“β”の比例補償器36に入力され、そ
の出力37は位置指令にネガティブ・フィードバックさ
れる。
【0026】フィードバック・ループ105は、ロボッ
ト・ハンドの振動を減衰させるために設けられたもの
で、ロボット・アームをコンプライアンス機構部のばね
要素の伸縮量が小さくなる方向、すなわちロボット・ハ
ンドの振動を減衰させる方向に動作させる働きがある。
また、二つの比例補償器34、36は、ロボット・ハン
ドの位置補償機能を維持するために付加されたもので、
コンプライアンス・フィルタ28のカット周波数以下の
周波数帯域において、フィードバック・ループ105を
打ち消す働きがある。
【0027】コンプライアンス機構部の共振周波数のよ
うにコンプライアンス・フィルタ28のカットオフ周波
数より高い周波数帯域においては、コンプライアンス・
フィルタ28の働きによってフィードバック・ループ1
03が消え、フィードバック・ループ105だけが残る
ため、ロボット・ハンドの振動は速やかに減衰される。
また、コンプライアンス・フィルタ28のカットオフ周
波数以下の周波数帯域においては、両方のフィードバッ
ク・ループが有効であるが、フィードバック・ループ1
05は、フィードバック・ループ103中の比例補償器
34のゲイン“1+β”の“+β”の部分によって打ち
消されてしまうため、結局従来のロボット・ハンドのコ
ンプライアンス制御系(図5)と同じ形になる。
【0028】コンプライアンス制御系においては、コン
プライアンス動作のためのフィードバック・ループ10
2に振動を減衰させる働きがあるが、この働きの程度
は、フィードバック・ループ・ゲイン、すなわちコンプ
ライアンス・モデル26のゲインに依存する。したがっ
て、このゲインに応じて、フィードバック・ループ10
5の働きを調整する必要がある。そこで、本発明では、
フィードバック・ループ105の働きの程度を決定する
比例補償器36のゲイン、すなわちβの値を、位置制御
系のような一定値ではなく、コンプライアンス・モデル
26のゲインに応じて変更できるようにしている。以下
にβの値の設定手順を示す。
【0029】 コンプライアンス・フィルタ28の周
波数応答特性を調べる。 で調べた周波数応答特性
から共振周波数におけるゲインGr を求める。(例:G
r =0.01) コンプライアンス・モデル26のゲインを0にした
状態で、βの値を0から1まで変化させ、制御系の安定
性が維持できるβの値の範囲を求める。(例:0<β≦
0.75) で求められたゲインGr と、で求められたβの
値の範囲の最大値βmax と、コンプライアンス・モデル
26のゲインKc と、力算出部24のゲインkとからβ
の値を決定する。ただし、計算値がマイナスになるとき
はβ=0とする。 β=βmax −Gr ×Kc ×k (例:βmax =0.75、Gr =0.01、Kc =0.
25、k=100のときβ=0.5)
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明のロボット・
ハンドの制御方法によれば、位置制御系の場合、新たに
ロボット・アームとロボット・ハンドとの相対変位を補
償するためのフィードバック・ループとは逆符号のフィ
ードバック・ループを設けているので、ロボット・ハン
ドの振動を速やかに減衰させることができ、ロボット・
ハンドの整定時間が短くなるという効果がある。また、
双方のフィードバック・ループにそれぞれ比例補償器を
付加しているので、ロボット・ハンドの位置制御特性を
損なうことがなく、従来の方法と同等の位置制御ができ
るという効果もある。
【0031】コンプライアンス制御系の場合も、位置制
御系と同様、新たにロボット・アームとロボット・ハン
ドとの相対変位を補償するためのフィードバック・ルー
プとは逆符号のフィードバック・ループを設けているの
で、ロボット・ハンドの振動を速やかに減衰させること
ができ、ロボット・ハンドの整定時間が短くなるという
効果がある。また、双方のフィードバック・ループにそ
れぞれ比例補償器を付加し、かつそれらのゲインをコン
プライアンス・モデルのゲインに応じて変更するように
しているので、ロボット・ハンドのコンプライアンス制
御特性を損なうことがなく、従来の方法と同等のコンプ
ライアンス制御ができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロボット・ハンドの位置制御方法のブ
ロック線図である。
【図2】本発明のロボット・ハンドのコンプライアンス
制御方法のブロック線図である。
【図3】コンプライアンス機構部の概略図である。
【図4】従来のロボット・ハンドの位置制御方法のブロ
ック線図である。
【図5】従来のロボット・ハンドのコンプライアンス制
御方法のブロック線図である。
【図6】ばね・ダンパ系の概略図である。
【符号の説明】
1 ロボット・アーム 2 ロボット・ハンド 3 コンプライアンス機構部 4 ばね要素 5 ダンパ要素 6 変位センサ 30 比例補償器 32 比例補償器 34 比例補償器 36 比例補償器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボット・アームとロボット・ハンドと
    の間を少なくともばね要素を有するコンプライアンス機
    構部で結合し、ロボット・アームとロボット・ハンドと
    の相対変位を検出する変位センサと、前記コンプライア
    ンス機構部の共振周波数成分を取り除く効果のあるロー
    ・パス・フィルタと、前記変位センサの出力をこのロー
    ・パス・フィルタに入力する手段と、前記ロー・パス・
    フィルタの出力を位置指令にフィードバックする手段
    (フィードバック・ループ1a)とを備え、このフィー
    ドバック信号に基づいて位置制御を行うロボット・ハン
    ドの制御方法において、前記変位センサの出力を前記フ
    ィードバック・ループ1aとは逆符号で位置指令にフィ
    ードバックするループ(フィードバック・ループ1b)
    を設け、フィードバック・ループ1bにはゲイン“α
    (0<α≦1)”の比例補償器を、前記フィードバック
    ・ループ1aにはゲイン“1+α”の比例補償器をそれ
    ぞれ付加して行うことを特徴とするロボット・ハンドの
    制御方法。
  2. 【請求項2】 ロボット・アームとロボット・ハンドと
    の間を少なくともばね要素を有するコンプライアンス機
    構部で結合し、ロボット・アームとロボット・ハンドと
    の相対変位を検出する変位センサと、この変位センサの
    出力から前記ロボット・ハンドに負荷されている力を算
    出する手段と、ばね・ダンパ系をモデル化したフィルタ
    (コンプライアンス・モデル)と、このフィルタの定常
    ゲインを1にしたフィルタ(コンプライアンス・フィル
    タ)と、前記力の信号を前記コンプライアンス・モデル
    に入力する手段と、前記変位センサの出力を前記コンプ
    ライアンス・フィルタに入力する手段と、前記コンプラ
    イアンス・モデルの出力を位置指令にフィードバックす
    る手段(フィードバック・ループ2a)と、前記コンプ
    ライアンス・フィルタの出力を位置指令にフィードバッ
    クする手段(フィードバック・ループ2b)とを備え、
    この二つのフィードバック信号に基づいてコンプライア
    ンス制御を行うロボット・ハンドの制御方法において、
    前記変位センサの出力を前記フィードバック・ループ2
    bとは逆符号で位置指令にフィードバックするループ
    (フィードバック・ループ2c)を設け、フィードバッ
    ク・ループ2cにはゲイン“β(0<β≦1)”の比例
    補償器を、前記フィードバック・ループ2bにはゲイン
    “1+β”の比例補償器をそれぞれ付加し、βの値を前
    記コンプライアンス・モデルのゲインに応じて変更する
    ようにして行うことを特徴とするロボット・ハンドの制
    御方法。
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