JPH0581056A - 電子計算機の二重化方式 - Google Patents

電子計算機の二重化方式

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JPH0581056A
JPH0581056A JP3239356A JP23935691A JPH0581056A JP H0581056 A JPH0581056 A JP H0581056A JP 3239356 A JP3239356 A JP 3239356A JP 23935691 A JP23935691 A JP 23935691A JP H0581056 A JPH0581056 A JP H0581056A
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JP3239356A
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Chikayoshi Takahashi
力良 高橋
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、複数のモジュール間が異なるプロト
コルで接続されているCPUを用いたフォールトトレラ
ント・コンピュータシステムを構築する際に、モジュー
ルエラーやバスエラーの発生によりシステム停止を招く
ことなく、大規模且つ高速化を達成し高信頼性を確保す
ることを目的とする。 【構成】演算制御プロセッサ(ACP)、システムコン
トロールユニット(SCU)、主メモリ(メモリ)、バ
スコントロールユニット(BCU)をそれぞれ二重化さ
せ、さらに、上記演算制御プロセッサ31,32のそれ
ぞれに対して2つのacpモジュール311,312を
備えさせ、該演算制御プロセッサ31,32から2本ず
つの信号ラインを各システムコントロールユニット2
1,22から主メモリ11,12及びバスコントロール
ユニット41,42のそれぞれに対して並列配設し、2
本の信号ラインデータの一致/不一致を比較判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォールトトレラント
・コンピュータシステムを構築する際に、CPUを中心
とする構成要素を二重化することによりシステムの信頼
性及び可用性を向上させる電子計算機の二重化方式に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フォールトトレラント・コンピ
ュータシステムを完全なハードウエア構成により実現す
るには、CPUを中心とする構成機器の内部を二重化す
ることが行なわれる。
【0003】このシステム二重化の一例としては、シス
テムを構成する各モジュールをそれぞれ2台用いると共
に、この二重化された各モジュール間を結合するバスラ
インを二重化したものが実用されているが、最近では、
CPUを始め、各主要モジュールの内部回路までも二重
化して、その二重化回路間の処理結果を比較することが
行なわれている。
【0004】図6は従来の二重化方式によるフォールト
トレラント・コンピュータシステムの構成を示すもの
で、CPU61を始めメモリ62,磁気ディスク制御装
置63及び磁気ディスク装置64,通信制御装置65か
らなる1組のコンピュータシステムがそのまま二重化さ
れ、そのそれぞれが二重化されたバスラインにより結合
されている。そして、各CPU61,61の内部には、
さらに2つのACP(演算制御モジュール)66a,6
6bが設けられると共に、メモリ62,磁気ディスク制
御装置63,通信制御装置65の各内部回路も二重化さ
れている。この場合、上記バスラインの二重化に伴い、
各モジュールにおけるバスへの出力は2系統、また、バ
スから各モジュールへの入力も2系統あることになる。
【0005】このフォールトトレラント・コンピュータ
システムにおいて、通常、各モジュールにおける処理結
果の比較は、そのそれぞれのモジュールの最終出力段に
おいて実施されるので、当該モジュールで発生するエラ
ーは略確実に検出することができる。
【0006】すなわち、例えばCPU61と磁気ディス
ク制御装置63との間のデータ転送を想定した場合に、
CPU61が磁気ディスク装置64からデータの読出し
を行なうときは、磁気ディスク制御装置63はバスに対
して出力の動作モードにある。
【0007】このとき、磁気ディスク制御装置63にお
ける処理結果はバスへの出力直前に比較され、2系統の
データが一致することを確認した後に両方のバスに対し
て出力される。
【0008】また、CPU61が磁気ディスク装置64
に対してデータの書込みを行なうときは、CPU61は
バスに出力を行なう最終段で各ACP66a,66bか
らのデータ比較を行ないそのエラーチェックを実施す
る。
【0009】この場合、CPU61においてデータエラ
ーが検出されなければ、磁気ディスク制御装置63の入
力段に伝送されたデータには、バス上におけるノイズ等
の要因以外にエラーが発生することは殆どない。
【0010】したがって、CPU61から2本のバスを
介して伝送されたデータを、磁気ディスク制御装置63
の入力段における比較はせずに、該磁気ディスク制御装
置63から次段のモジュール、つまり、磁気ディスク装
置64への出力段で上記二重化データの比較が行なわれ
る。
【0011】この場合、1度の比較処理で、バスから磁
気ディスク制御装置63へのデータ入力に伴うエラー、
及び磁気ディスク制御装置63内でのデータ処理に伴う
エラーを検出することができる。ここで、バスライン上
でのエラー発生要因について説明する。
【0012】例えば、出力モードにあるモジュールは、
バスに出力するデータに関してエラーチェックを実施し
ている。したがって、本来なら、バス上に誤ったデータ
が出力されることはない。
【0013】しかし、この出力モードにあるモジュール
のバスに直接接続されているゲートの故障や、バス上の
信号のクロストークノイズ等に起因するエラーの場合に
は、該出力モジュールにおけるエラー検出に掛からず、
入力モジュール側の処理結果比較段階で検出されること
になる。このようなバス上でのデータエラーは、二重化
したモジュールの両方でエラーを発生させてしまう致命
傷である。
【0014】すなわち、2本あるバスの両方でデータエ
ラーが発生した場合には、各システムモジュールが2台
あろうと、各モジュール内部が完全に二重化してあろう
とも、何れのモジュールに入力されるデータにも誤りが
生じ、その処理結果が異常になってこのコンピュータシ
ステムはエラーになる。
【0015】また、2本あるバスのうち一方のバスのみ
でデータエラーが発生した場合には、入力モジュールに
おいて、その内部で二重化している回路のうち一方の回
路が誤ったデータを用いて処理を行なうため、該二重化
内部回路の処理結果に相違が生じる。したがって、両方
の入力モジュールともその出力段での比較結果は異常に
なり、このコンピュータシステムはエラーになる。
【0016】近年、電子計算機における処理性能の向上
は著しく、システム動作の基本クロックはより高周波に
なり、使用する素子も信号の立上り/立下がりが急峻な
ものになっている。
【0017】しかも、コンピュータシステムの大規模化
は、バスに接続されるモジュール数の増加をもたらすば
かりでなく、バスそのものの延長をもたらし、バス上に
おいて信号の信頼性を損ない易い傾向にある。
【0018】すなわち、バス上において、クロストーク
や信号の反射等による断続的なエラーを発生し易く、し
かも、CPUが高速化するのに伴い、多数のモジュール
をバスを介して接続するのは困難になっている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来のフォ
ールトトレラント・コンピュータシステムは、システム
規模の小さいマイクロコンピュータを対象として構成す
るのに適するが、システムの大規模化や高速処理の要求
によりミニコンピュータクラス以上の計算機を構築する
場合には、プロトコルの異なる複数のバスをシステムコ
ントロールユニット(SCU)を介して接続する必要が
あるため、そのままの二重化バス構成では適用すること
ができない。
【0020】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、
複数のモジュール間が異なるプロトコルで接続されてい
るCPUを用いたフォールトトレラント・コンピュータ
システムを構築する際に、モジュールエラーやバスエラ
ーの発生によりシステム停止を招くことなく、大規模且
つ高速化を達成し高信頼性を確保することが可能になる
電子計算機の二重化方式を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係わ
る電子計算機の二重化方式は、そのそれぞれに少なくと
も2個の演算制御モジュールが備えられた2つの演算制
御プロセッサと、この2つの演算制御プロセッサそれぞ
れの一方の演算制御モジュール同士と他方の演算制御モ
ジュール同士とにそれぞれ2本の信号線を介して接続さ
れた一方及び他方のシステムコントロールユニットと、
この2つのシステムコントロールユニットのそれぞれに
おいて上記2本の信号線に個々に接続された第1及び第
2のプロトコル変換制御部と、上記2つのシステムコン
トロールユニットそれぞれにおける第1及び第2のプロ
トコル変換制御部にそれぞれ2本の信号線を介して接続
された一方及び他方の主メモリと、上記2つの演算制御
プロセッサのそれぞれにおける2つの演算制御モジュー
ル相互間及び上記2つのシステムコントロールユニット
のそれぞれにおける上記第1,第2のプロトコル変換制
御部相互間及び上記2つの主メモリのそれぞれにおける
2本の信号線の入出力部相互間に設けられその相互に入
出力されるデータ信号の一致/不一致を判定する比較部
と、上記2つの演算制御プロセッサと上記2つのシステ
ムコントロールユニットとを接続する一方側及び他方側
それぞれの2本の信号線に介在され一方の演算制御プロ
セッサにおける2個の演算制御モジュール相互間に設け
た上記比較部にてデータ信号の不一致判定がなされた場
合に該一方の演算制御プロセッサとの接続を断ち他方の
演算制御プロセッサを上記2本の信号線に共通に接続す
る切替回路と、上記2つの演算制御プロセッサのそれぞ
れにおける2個の演算制御モジュールの各入出力部及び
その相互間に介在され一方側又は他方側のシステム状態
に応じてその信号通過状態及び遮断状態が選択的に設定
されるゲート回路とを備えて構成したものである。
【0022】
【作用】つまり、上記各比較部におけるデータ信号の不
一致判定をそのモジュールエラーとして検出し、上記切
替回路あるいはゲート回路を制御して該エラーモジュー
ルの存在する一方のシステムとの接続を遮断すると共
に、その接続遮断部に他方のシステムを共通に接続させ
ることにより、システム全体の停止が防止されるように
なる。
【0023】
【実施例】以下図面により本発明の一実施例について説
明する。
【0024】図1は本発明の電子計算機の二重化方式に
基づくフォールトトレラント・コンピュータシステムの
構成を示すもので、同図において、11,12は二重化
された主メモリ(メモリL ,メモリR )、21,22は
二重化されたシステムコントロールユニット(SCUL
,SCUR )、31,32、33,34、35,3
6、37,38はそれぞれ二重化された4組の演算制御
プロセッサ(ACP)、41,42は二重化されたバス
コントロールユニット(BCUL ,BCUR )、51,
52,…はそれぞれ分散制御プロセッサ(DCP)であ
る。
【0025】図2は上記演算制御プロセッサ(ACP)
31〜38の内部構成を示すもので、演算制御プロセッ
サ31〜38には、それぞれさらに二重化されたacp
モジュール311,312が備えられ、一方のacpモ
ジュール311はゲート回路313を介して一方のポー
トに、他方のacpモジュール312はゲート回路31
4を介して他方のポートに接続される。そして、上記二
重化acpモジュール311,312の相互間には、比
較回路315及びゲート回路316が並列に接続され
る。
【0026】比較回路315は、2つのacpモジュー
ル311,312のそれぞれに入出力されるデータを比
較し、各データ一致の場合にのみそのデータ入出力を許
可するもので、各ポートそれぞれのゲート回路313,
314は、正常時において両方向通過状態にセットさ
れ、また、ゲート回路316は正常時において遮断状態
にセットされる。
【0027】ここで、二重化された1組の演算制御プロ
セッサ(ACP)31,32のうち、第1の演算制御プ
ロセッサ31の2つの入出力ポートは、それぞれ対応す
るシステムコントロールユニット(SCUL )21,
(SCUR)22の各切替回路214,224から信号
ライン21e,22eを介して第1の制御中枢212,
222に接続される。
【0028】また、第2の演算制御プロセッサ32の2
つの入出力ポートは、それぞれ対応するシステムコント
ロールユニット(SCUL )21,(SCUR )22の
各切替回路214,224から信号ライン21j,22
jを介して第2の制御中枢213,223に接続され
る。
【0029】そして、2組目〜4組目それぞれの演算制
御プロセッサ33,34、35,36、37,38にお
いても、上記1組目の演算制御プロセッサ31,32の
場合と同様にして、それぞれ対応するシステムコントロ
ールユニット(SCUL )21,(SCUR )22の切
替回路215,225、216,226、217,22
7を介して、第1の演算制御プロセッサ33、35、3
7は信号ライン21f,22f、21g,22g、21
h,22hから第1の制御中枢212,222に接続さ
れ、第2の演算制御プロセッサ34、36、38は信号
ライン21k,22k、21m,22m、21n,22
nから第2の制御中枢213,223に接続される。
【0030】ここで、切替回路214,224、21
5,225、216,226、217,227は、それ
ぞれ対応する演算制御プロセッサ31,32、33,3
4、35,36、37,38それぞれの正常/異常の状
態に応じて切替動作するもので、例えば1組目における
第1の演算制御プロセッサ(ACP)31に異常が生じ
た場合には、第2の演算制御プロセッサ(ACP)32
と第1及び第2の制御中枢212,213、222,2
23とが共通に接続されるよう切替えられる。
【0031】各システムコントロールユニット(SCU
L )21,(SCUR )22における第1の制御中枢2
12,222及び第2の制御中枢213,223は、演
算制御ユニット(ACP)31〜38と上記二重化され
た主メモリ(メモリL )11,(メモリR )12あるい
はバスコントロールユニット(BCUL )41,(BC
UR )42との間のアクセス制御を行なうもので、上記
第1の制御中枢212,222と第2の制御中枢21
3,223との間には、それぞれ比較回路211,22
1が接続される。
【0032】この比較回路211,221は、それぞれ
対応する第1の制御中枢212,222と第2の制御中
枢213,223とによるそれぞれの処理結果データを
比較しその一致/不一致を検証するもので、この比較回
路211,221により各制御中枢212,222対2
13,223の処理データ一致がみられた場合に、その
処理結果データは、アクセス対象となる第1及び第2の
演算制御プロセッサ31〜38、または信号ライン21
a,22a、21b,22bを介して主メモリ(メモリ
L )11,(メモリR )12に、あるいは信号ライン2
1c,22c、21d,22dを介してバスコントロー
ルユニット(BCUL )41,(BCUR )42に出力
される。主メモリ(メモリL )11,(メモリR )12
は、それぞれゲート・比較回路111,121及び制御
・記憶部112,122を備えている。
【0033】ゲート・比較回路111,121は、信号
ライン21a,21b、22a,22bを介して各シス
テムコントロールユニット(SCUL )21,(SCU
R )22の第1及び第2の制御中枢212,213、2
22,223との間で入出力されるデータの一致/不一
致を比較するもので、データ一致の場合にのみ、制御・
記憶部112,122に対するデータ入出力が許可され
る。
【0034】制御・記憶部112,122は、それぞれ
RAMを有し、上記ゲート・比較回路111,121を
通してデータの書込み/読出し制御が行なわれると共
に、誤り訂正信号(ECC)の生成/チェック等が行な
われる。図3はバスコントロールユニット(BCUL )
41の内部構成を示すもので、同図には第1外部バス4
1aに係わる構成のみ示している。
【0035】バスコントロールユニット(BCUL )4
1,(BCUR)42は、それぞれ2本の外部バス41
a,41b、42a,42bに対応させた2つのシーケ
ンス制御部411,412、421,422を有し、上
記システムコントロールユニット(SCUL )21、
(SCUR )22からの二重化信号ライン21c,21
d、22c,22dとの間でデータ入出力制御及びプロ
トコル変換制御を行なうもので、第1のシーケンス制御
部411,421からの一方の信号ライン41c,42
cは第1外部バス41a,42a用のゲート回路41
3,423に接続され、他方の信号ライン41d,42
dは第2外部バス41b,42b用のゲート回路41
4,424に接続される。また、第2のシーケンス制御
部412,422からの一方の信号ライン41e,42
eは第1外部バス41a,42a用のゲート回路41
3,423に接続され、他方の信号ライン41f,42
fは第2外部バス41b,42b用のゲート回路41
4,424に接続される。
【0036】ここで、第1のシーケンス制御部411,
421からの一方の信号ライン41c,42cと第2の
シーケンス制御部412,422からの一方の信号ライ
ン41e,42eとの間には第1比較回路415,42
5が設けられ、また、第1のシーケンス制御部411,
421からの他方の信号ライン41d,42dと第2の
シーケンス制御部412,422からの他方の信号ライ
ン41f,42fとの間には第2比較回路416,42
6が設けられる。
【0037】第1比較回路415,425は、第1ゲー
ト回路413,423に接続された各一方の信号ライン
41c,42cと41e,42eとのデータの一致/不
一致を比較するもので、その比較判定信号は信号ライン
41h,42hを介して各シーケンス制御部411,4
12、421,422に、あるいは信号ライン41g1,
42g1を介して第1ゲート回路413,423に出力さ
れる。
【0038】この場合、信号ライン41h,42hを介
して一致判定信号が出力された際に、各シーケンス制御
部411,412、421,422からそれぞれ対応す
る第1ゲート回路413,423へのデータ出力が可能
となり、また、信号ライン41g1,42g1を介して一致
判定信号が出力された場合には、第1ゲート回路41
3,423から各シーケンス制御部411,412、4
21,422へのデータ出力が可能となる。
【0039】第2比較回路416,426は、第2ゲー
ト回路414,424に接続された各他方の信号ライン
41d,42dと41f,42fとのデータの一致/不
一致を比較するもので、その比較判定信号は信号ライン
41h,42hを介して各シーケンス制御部411,4
12、421,422に、あるいは信号ライン41g2,
42g2を介して第2ゲート回路414,424に出力さ
れる。
【0040】この場合、信号ライン41h,42hを介
して一致判定信号が出力された場合に、各シーケンス制
御部411,412、421,422からそれぞれ対応
する第2ゲート回路414,424へのデータ出力が可
能となり、また、信号ライン41g2,42g2を介して一
致判定信号が出力された場合には、第2ゲート回路41
4,424から各シーケンス制御部411,412、4
21,422へのデータ出力が可能となる。
【0041】分散制御プロセッサ(DCP)51,52
は、それぞれ2つの入出力ポート51L ,51R 、52
L ,52R を有し、2つのバスコントロールユニット
(BCUL )41,(BCUR )42からの各第1外部
バス41a,42aと図示しない周辺装置(ディスク
等)との接続を行なうもので、この分散制御プロセッサ
51,52において、各入出力ポート51L ,51R 、
52L ,52R は、それぞれ対応するゲート・比較回路
511,521に接続される。
【0042】ゲート・比較回路511,521は、入出
力ポート51L ,51R 、52L ,52R を介して各第
1外部バス41a,42aとの間で入出力されるデータ
の一致/不一致を比較するもので、データ一致の場合に
のみ、制御部512,522に対するデータ入出力が許
可される。
【0043】制御部512,522は、図示しない各種
周辺装置との通信制御を行なうもので、すなわち、上記
二重化された1組の演算制御プロセッサ31,32に4
つ備えられたacpモジュール311×2,312×2
から同時出力される同一のデータが、それぞれ2データ
ずつ並行してシステムコントロールユニット(SCUL
)21及び(SCUR )22を通しバスコントロール
ユニット(BCUL )41及び(BCUR )42に与え
られ、その第1ゲート回路413及び423においてそ
れぞれ1データに変換された後、各第1外部バス41
a,42aを介して分散制御プロセッサ(DCP)5
1,52に与えられ、周辺装置との通信制御が実行され
る。
【0044】ここで、上記それぞれ二重化された演算制
御プロセッサ(ACP)31,32、33,34、3
5,36、37,38、システムコントロールユニット
(SCUL )21,(SCUR )22、主メモリ(メモ
リL)11,(メモリR )12、バスコントロールユニ
ット(BCUL )41,(BCUR )42、そして、分
散制御プロセッサ(DCP)51,52は、何れもその
相互間でハード的なクロック同期がとられ、同一のOS
(オペレーションシステム)により動作することにな
る。
【0045】また、演算制御プロセッサ31〜38は、
それぞれ同一動作する2つのacpモジュール311,
312とその出力データを比較する比較回路315とを
備え、該acpモジュール311,312に生じたエラ
ーを瞬時的に検出するもので、この4組からなる二重化
演算制御プロセッサ31,32、33,34、35,3
6、37,38の何れか一方にエラー検出があった場合
には、他方の演算制御プロセッサのみにより制御動作は
継続され、相互に補完しあうことになる。
【0046】また、上記構成のフォールトトレラント・
コンピュータシステムでは、4組の演算制御プロセッサ
31,32、33,34、35,36、37,38を備
えるので、機能的には4台のマルチプロセッサ構成が得
られる。
【0047】システムコントロールユニット(SCUL
)21,(SCUR )22においてプロトコル変換処
理を行なう二重化制御中枢212,213、222,2
23の各相互間に比較回路211,221を設け、ま
た、バスコントロールユニット(BCUL )41,(B
CUR )42においてプロトコル変換処理を行なうシー
ケンス制御部411,412、421,422の各相互
間に比較回路415,425及び416,426を設け
ることで、プロトコル変換における誤りは、精度よく且
つ瞬時的に検出される。そして、分散制御プロセッサ
(DCP)51,52は、OSのサポートにより入出力
管理され、2台1組として二重化される。次に、上記構
成によるフォールトトレラント・コンピュータシステム
の動作について説明する。
【0048】ここで、4組の演算制御プロセッサ(AC
P)のうち1組目の演算制御プロセッサ31,32を中
心として処理が実行される場合について説明する。ま
た、各二重化構成モジュールにおいて、一方及び他方の
モジュールが同一動作する場合には、主メモリ(メモリ
L )11、システムコントロールユニット(SCUL )
21、バスコントロールユニット(BCUL )41側の
動作を主として説明する。
【0049】図4は演算制御プロセッサ(ACP)31
内部の動作状態を示すもので、同図(A)はシステム正
常時の動作状態を示し、同図(B)はシステムコントロ
ールユニット(SCUL )21異常時の動作状態を示
し、同図(C)は主メモリ(メモリL )11故障回復時
のメモリコピーに伴う動作状態を示している。まず、上
記フォールトトレラント・コンピュータシステムの正常
動作時について説明する。
【0050】この場合、図4(A)で示すように、演算
制御プロセッサ(ACP)31,32における中継ゲー
ト回路316は遮断状態にセットされ、また、入出力ポ
ートそれぞれのゲート回路313,314は何れも双方
向通過状態にセットされる。
【0051】すなわち、システムコントロールユニット
(SCUL )21,(SCUR )22から演算制御プロ
セッサ31の各ポートゲート回路313,314を介し
て信号が入力されると、比較回路315によりその一致
/不一致が比較判定されるもので、この比較回路315
において各システムコントロールユニット(SCUL)2
1,(SCUR )22からの信号の一致判定がなされた場合に
は、それぞれ対応するacpモジュール311,312
において並列に処理が実行される。
【0052】一方、上記比較回路315において、各シ
ステムコントロールユニット(SCUL )21,(SC
UR )22からの信号の不一致判定がなされた場合に
は、「ACP31故障」として該比較回路315からシ
ステムコントロールユニット(SCUL )21,(SC
UR )22に対し故障の通知が行なわれる。
【0053】すると、各システムコントロールユニット
(SCUL )21,(SCUR )22の切替回路21
4,224において第1の演算制御プロセッサ31との
接続が遮断され、第2の演算制御プロセッサ32が信号
ライン21e,22e、21j,22jを介し第1及び
第2の制御中枢212,222、213,223の両者
に接続されるようになる。この場合、異常のある第1の
演算制御プロセッサ31のみ分離して継続処理を行なう
ことができる。
【0054】次に、演算制御プロセッサ(ACP)3
1,32から主メモリ(メモリL )11,(メモリR )
12にデータ書込みを行なう場合に、acpモジュール
311,312から出力されるデータは比較回路315
により一致確認がなされるもので、この比較回路315
において一致判定が得られると、例えばacpモジュー
ル311からの出力データはポートゲート回路313を
介してシステムコントロールユニット(SCUL )21
の切替回路214に送られる。この切替回路214に送
られた第1の演算制御プロセッサ31のacpモジュー
ル311からのデータは信号ライン21eを介して第1
の制御中枢212に送られる。この際、第2の演算制御
プロセッサ32からのデータも切替回路214から信号
ライン21jを介して第2の制御中枢213に送られ
る。
【0055】一方、例えば上記第1の演算制御プロセッ
サ31の比較回路315においてデータ不一致と判定さ
れた場合には、「ACP31故障」として上記同様に処
理され、各システムコントロールユニット(SCUL )
21,(SCUR )22の切替回路214,224にお
いてその接続が遮断されると共に、第2の演算制御プロ
セッサ32のみ生かされるようになる。
【0056】そして、第1及び第2の制御中枢212,
213は、それぞれACP/主メモリ間のプロトコル変
換処理を実施するもので、この第1及び第2の制御中枢
212,213におけるプロトコル変換処理後のデータ
は、比較回路211においてその一致確認がなされ、各
対応する信号ライン21a,21bを介して主メモリ
(メモリL )11に出力される。
【0057】ここで、上記比較回路211において、第
1及び第2の制御中枢212,213におけるプロトコ
ル変換処理後のデータ不一致と判定された場合には、信
号ライン21a,21bに対するデータ出力は禁止さ
れ、演算制御プロセッサ31,32を始め主メモリ(メ
モリL )11及びバスコントロールユニット(BCU
L)41に対し「SCUL エラー」が通知される。
【0058】そして、主メモリ(メモリL )11のゲー
ト・比較回路111に対し、上記信号ライン21a,2
1bを介してデータが与えられると、その一致確認がな
された後、1系統分のデータが制御・記憶部112に出
力される。これにより、制御・記憶部112では、与え
られたデータにECC(エラーチェックコード)が付与
されてRAMに書込まれる。
【0059】一方、上記ゲート・比較回路111におい
て、信号ライン21a,21bを介して得られるデータ
が不一致と判定された場合には、そのデータの制御・記
憶部112に対する出力が禁止されると共に、該信号ラ
イン21a,21bを介してシステムコントロールユニ
ット(SCUL )21に「メモリエラー」が通知され
る。
【0060】次に、主メモリ(メモリL )11,(メモ
リR )12から演算制御プロセッサ(ACP)31,3
2に対しデータを読出す場合に、制御・記憶部112に
おいてRAMから読出されたデータがゲート・比較回路
111に送られると、その読出しデータは同一の2つの
データに分離されると共に、一致/不一致が判定され
る。
【0061】このゲート・比較回路111において、一
致判定が得られた場合には、その読出しデータは信号ラ
イン21a,21bを介してシステムコントロールユニ
ット(SCUL )21に出力され、また、不一致判定が
得られた場合には、上記データ出力は禁止されると共
に、同信号ライン21a,21bを介して「メモリエラ
ー」が通知される。
【0062】そして、上記主メモリ(メモリL )11か
ら信号ライン21a,21bを介してシステムコントロ
ールユニット(SCUL )21に送られたデータあるい
はエラー通知信号は、第1の制御中枢212及び第2の
制御中枢213においてそれぞれプロトコル変換処理が
なされ、比較回路211においてその一致/不一致が判
定される。
【0063】この比較回路211において、プロトコル
変換処理後のデータ一致判定がなされた場合には、第1
及び第2の制御中枢212,213からのデータ信号
は、それぞれ信号ライン21e,21jから切替回路2
14を介して第1及び第2の演算制御プロセッサ31,
32に送られる。
【0064】一方、比較回路211において、プロトコ
ル変換処理後のデータ不一致判定がなされた場合には、
第1及び第2の制御中枢212,213からのデータ信
号の出力は禁止され、代わって「SCUエラー」が上記
同様の信号経路を介して第1及び第2の演算制御プロセ
ッサ31,32に対して通知されるようになる。
【0065】次に、システムコントロールユニット(S
CUL )21,(SCUR )22からバスコントロール
ユニット(BCUL )41,(BCUR )42を経由し
て分散制御プロセッサ(DCP)51,52との間でデ
ータ転送を行なう場合について説明する。
【0066】まず、演算制御プロセッサ31,32から
のデータ信号、あるいは主メモリ(メモリL )11から
のデータ信号は、前記演算制御プロセッサ31,32と
主メモリ(メモリL )11との間のデータ転送動作時と
同様の信号経路を経由して第1及び第2の制御中枢21
2,213に与えられるもので、この制御中枢212,
213に与えられたデータ信号は、バスコントロールユ
ニット(BCUL )41に対応させてプロトコル変換処
理され、比較回路211によりその一致/不一致が比較
判定される。
【0067】この比較回路211において、データ信号
の一致判定がなされると、上記第1及び第2の制御中枢
212.213からのデータ信号は、信号ライン21
c,21dを介してバスコントロールユニット(BCL
L )41の各シーケンス制御部411,412に送られ
る。
【0068】一方、比較回路211において、データ信
号の不一致判定がなされると、上記第1及び第2の制御
中枢212,213からのデータ信号の出力は禁止さ
れ、代わって「SCUエラー」が第1及び第2の演算制
御プロセッサ31,32に対して通知されるようにな
る。
【0069】バスコントロールユニット(BCUL )4
1は、2つのシーケンス制御部411,412を有し、
そのそれぞれが2本の外部バス41a,41bに対応さ
せた2系統の出力信号ライン41c,41d、41e,
41fを備えるもので、信号ライン41c及び41eを
第1外部バス41aに対応させ、信号ライン41d,4
1fを第2外部バス41bに対応させる。この場合、上
記第1外部バス41aと第2外部バス41bとは、周辺
装置アクセス時におけるアドレスに応じて区別される。
【0070】すなわち、上記各シーケンス制御部41
1,412において外部バス41a,41bに対応させ
るべくプロトコル変換処理がなされた状態で、そのデー
タ信号の転送先アドレスとして第1外部バス41aに接
続された周辺装置が選択されている場合には、該データ
信号は信号ライン41cと41eとに出力されゲート回
路413に送られる。
【0071】このゲート回路413に送られた2つのデ
ータ信号は比較回路415により一致/不一致が判定さ
れるもので、この比較回路415においてデータ信号の
一致判定がなされた場合には、ゲート回路413に対し
信号ライン41g1を介して一致判定信号が出力され、1
系統分のデータ信号が第1外部バス41aを介し分散制
御プロセッサ(DCP)51,52に出力される。
【0072】一方、上記比較回路415において、デー
タ信号の不一致判定がなされた場合には、ゲート回路4
13から第1外部バス41aに対するデータ信号の出力
は禁止され、「BCUL エラー」がシステムコントロー
ルユニット(SCUL )21を通して演算制御プロセッ
サ(ACP)31,32に通知される。
【0073】この場合、分散制御プロセッサ51,52
では、他方のバスコントロールユニット(BCUR )4
2から他方の第1外部バス42aを介して転送されるデ
ータ信号に応じて処理が継続されるようになる。
【0074】次に、例えば第1外部バス41a,42a
からのデータ信号を演算制御プロセッサ(ACP)3
1,32あるいは主メモリ(メモリL )11,(メモリ
R )12に対して転送する場合に、該第1外部バス41
aからバスコントロールユニット(BCUL )41のゲ
ート回路413に対しデータ信号が与えられると、この
データ信号は同一2系統のデータ信号に分離され信号ラ
イン41c及び41eに出力されると共に、比較回路4
15によりそのデータ信号の一致/不一致が判定され
る。
【0075】この比較回路415において上記ゲート回
路413から分離出力されたデータ信号の一致判定がな
された場合には、その一致判定信号が信号ライン41h
を介して各シーケンス制御部411,412に出力さ
れ、上記ゲート回路413からのデータ信号はシステム
コントロールユニット(SCUL )21に対応させるべ
くプロトコル変換処理され、信号ライン21c,21d
に出力される。
【0076】一方、上記比較回路415において、デー
タ信号の不一致判定がなされた場合には、その不一致判
定信号が信号ライン41hを介して各シーケンス制御部
4111,412に出力され、上記プロトコル変換処理
に伴うデータ信号の出力が禁止されると共に、「BCU
L エラー」がシステムコントロールユニット(SCUL
)21を通して演算制御プロセッサ(ACP)31,
32に通知される。
【0077】ここで、上記システムコントロールユニッ
ト(SCUL )21から演算制御プロセッサ31,32
に対するデータ信号あるいはエラー信号の転送手順は、
前記主メモリ(メモリL )11から演算制御プロセッサ
31,32に対するデータ転送手順と同様にして行なわ
れる。
【0078】次に、前記演算制御プロセッサ31,32
から分散制御プロセッサ(DCP)51へのデータ転送
に伴い、各バスコントロールユニット(BCUL )4
1,(BCUR )42から第1外部バス41a,42a
及び信号ライン51L ,51Rを介してゲート・比較回
路511にデータ信号が入力されると、その2系統の外
部バス41a,42aを介して得られたデータ信号の一
致/不一致が比較判定され、一致判定がなされた場合に
は1系統分のデータ信号が制御部512に送られる。
【0079】すると、制御部512では、上記ゲート・
比較回路511から与えられたデータ信号に応じて、そ
の先に接続されている図示しない周辺装置の制御処理が
実行されるようになる。
【0080】なお、上記分散制御プロセッサ(DCP)
51では、そのゲート・比較回路511及び制御部51
2を単一の構成として示したが、さらに、エラー検出精
度を向上させるのに、バスコントロールユニット(BC
UL )41,(BCUR )42同様二重化構成としても
よい。
【0081】一方、上記ゲート・比較回路511におい
てデータ信号の不一致判定がなされた場合には、該デー
タ信号の制御部512に対する出力が禁止され、その先
に接続された図示しない周辺装置の制御処理は実行され
なくなると共に、「DCPエラー」が第1外部バス41
a,42aからバスコントロールユニット(BCUL)
41,(BCUR )42、システムコントロールユニッ
ト(SCUL )41,(SCUR )42を経由して演算
制御プロセッサ(ACP)31,32に通知される。
【0082】次に、分散制御プロセッサ51を中継し、
図示しない周辺装置からのデータ信号を第1外部バス4
1a,42aに送出させるのに、該データ信号が制御部
512からゲート・比較回路511に送られると、2系
統ある信号ライン51L ,51R に対応させるのに2つ
の同一データ信号に分離され、その一致/不一致が比較
判定される。
【0083】このゲート・比較回路511において、一
致判定がなされた場合には、上記2系統分離されたデー
タ信号は、それぞれ信号ライン51L ,51R を通して
各第1外部バス41a,42aに送出されるようにな
る。
【0084】一方、ゲート・比較回路511において、
不一致判定がなされた場合には、上記2系統分離された
データ信号の信号ライン51L ,51Rに対する出力が
禁止されると共に、代わって「DCPエラー」が第1外
部バス41a,42aからバスコントロールユニット
(BCUL )41,(BCUR )42、システムコント
ロールユニット(SCUL )21,(SCUR )22を
経由して演算制御プロセッサ(ACP)31,32に通
知されるようになる。次に、前記演算制御プロセッサ
(ACP)31が故障した場合について説明する。
【0085】演算制御プロセッサ31の第1及び第2の
acpモジュール311,312からのデータ信号の出
力に際し、比較回路315においてデータ不一致判定が
なされ、「ACPエラー」信号がシステムコントロール
ユニット(SCUL )21の切替回路214に与えられ
ると、この故障ACP31と信号ライン21eとの接続
が遮断され、第1の制御中枢212との接続が断たれる
と共に、該故障ACP31と二重化の関係にある演算制
御プロセッサ32が上記信号ライン21eを介して第1
の制御中枢212にも接続される。
【0086】この場合、演算制御プロセッサ32からの
データ信号が2つの信号ライン21e,21jに対し分
離出力されるもので、これにより第1及び第2の制御中
枢212,213におけるプロトコル変換処理は正常に
実施され、このシステムコントロールユニット(SCU
L )21から主メモリ(メモリL)11あるいはバスコ
ントロールユニット(BCUL )41に対する2つの信
号系統はそのまま確保されるようになる。
【0087】したがって、上記システムコントロールユ
ニット(SCUL )21以降のデータ信号の転送手順に
は何等変化が生じないので、各比較部におけるプロトコ
ル変換処理のエラー検出精度が低下することはない。ま
た、上記故障ACP31は切替回路214,224にお
いて完全に遮断されているので、該ACPボードの交換
に際しノイズの影響が生じることはない。
【0088】次に、主メモリ(メモリL )11、システ
ムコントロールユニット(SCUL)21、バスコント
ロールユニット(BCUL )41の何れかが故障した場
合について説明する。
【0089】例えば主メモリ(メモリL )11からの
「メモリL エラー」、またはバスコントロールユニット
(BCUL )41からの「BCUL エラー」、あるいは
システムコントロールユニット(SCUL )21そのも
のからの「SCUL エラー」に応じて、該システムコン
トロールユニット(SCUL )21から演算制御プロセ
ッサ(ACP)31,32に対しエラー通知がなされる
と、図4(B)で示すように、一方のゲート回路313
が遮断状態にセットされSCUL 側との入出力が断たれ
ると共に、中継ゲート回路316が他方のacpモジュ
ール312から一方のacpモジュール311方向への
片方向転送モードにセットされる。
【0090】この場合、他方のシステムコントロールユ
ニット(SCUR )22からacpモジュール312に
送られるデータ信号が一方のacpモジュール311に
も同時分離入力されるもので、これにより、各acpモ
ジュール311,312では通常通り同一データ信号に
対する同一処理が実行されるようになる。そして、上記
各acpモジュール311,312からの処理結果デー
タは比較回路315により一致/不一致が判定され、一
致判定がなされた場合には、他方のacpモジュール3
12からのデータ信号のみゲート回路314を介しシス
テムコントロールユニット(SCUR )22に送出され
るようになる。
【0091】したがって、各演算制御プロセッサ31〜
38では、他方のシステムコントロールユニット(SC
UR )22を経由したデータ信号の入出力により、継続
して処理が実行されるようになる。
【0092】次に、上記一方の主メモリ(メモリL )1
1、システムコントロールユニット(SCUL )21、
バスコントロールユニット(BCUL )41の何れかが
故障復帰した際に、メモリアクセスが中断されていた上
記一方の主メモリ(メモリL)11に対し他方の主メモ
リ(メモリR )12の内容をコピーする場合について説
明する。
【0093】すなわち、例えば上記一方の主メモリ(メ
モリL )11の故障交換に伴い、前記図4(B)で示し
たように、一方のシステムコントロールユニット(SC
UL)21に対し遮断状態にセットされていたゲート回
路313は、図4(C)で示すように、この故障回復時
において、一方のacpモジュール311から一方のシ
ステムコントロールユニット(SCUL )21への片方
向転送モードにセットされる。
【0094】ここで、演算制御プロセッサ31,32の
各acpモジュール311,312により、主メモリ
(メモリL )11,(メモリR )12の全ての番地に対
する読出し/書込み制御が順次実施されるもので、この
場合、他方のシステムコントロールユニット(SCUR
)22側のゲート回路314は両方向転送状態に、中
継ゲート回路316は他方のacpモジュール312か
ら一方のacpモジュール311への片方向転送状態
に、そして、一方のシステムコントロールユニット(S
CUL )21側のゲート回路313は一方のacpモジ
ュール311から該一方のシステムコントロールユニッ
ト(SCUL )21への片方向転送状態にセットされて
いるので、そのデータ読出し時には他方の主メモリ(メ
モリR )12からのデータ信号のみが両方のacpモジ
ュール311,312に対して読出され、データ書込み
時には、上記読出しデータが両方の主メモリ(メモリL
)11,(メモリR )12に対して同時に書込まれる
ようになる。これにより、システム復帰時には、上記演
算制御プロセッサ31,32を中継にして容易に二重化
メモリのコピーが行なえるようになる。
【0095】したがって、上記構成のフォールトトレラ
ント・コンピュータシステムによれば、演算制御プロセ
ッサ(ACP)、システムコントロールユニット(SC
U)、主メモリ(メモリ)、バスコントロールユニット
(BCU)をそれぞれ二重化させ、さらに、上記二重化
演算制御プロセッサ(APC)31,32のそれぞれに
対して2つのacpモジュール311,312を備えさ
せ、該二重化演算制御プロセッサ31,32から2本ず
つの信号ラインを二重化システムコントロールユニット
(SCUL )21,(SCUR )22から二重化主メモ
リ(メモリL )11,(メモリR ) 12、二重化バスコ
ントロールユニット(BCUL )41,(BCUR )4
2のそれぞれに対して並列配設し、上記acpモジュー
ル311,312間及び個々のプロトコル変換部におけ
る2本の信号ラインから得られる処理結果を比較してそ
れぞれ個々のモジュールにおけるエラー発生を検出する
ので、エラー発生箇所を容易に特定することができる。
【0096】しかも、上記演算制御プロセッサ31,3
2のそれぞれの一方のacpモジュール311と一方の
システムコントロールユニット(SCUL )21との間
の入出力ポート、他方のacpモジュール312と他方
のシステムコントロールユニット(SCUR )22との
間の入出力ポート、及び上記acpモジュール311,
312の相互間には、データ信号の転送方向及び遮断を
選択的に設定するゲート回路313,314,316を
設けたので、エラー発生モジュール側のシステムコント
ロールユニット(SCU)を切離し且つ残りのシステム
コントロールユニット(SCU)からのデータ信号を2
つのacpモジュール311,312に共通に供給して
処理を継続することができる。
【0097】また、上記二重化したシステムコントロー
ルユニット(SCUL)21,(SCUR )22それぞ
れの二重化演算制御プロセッサ(ACP)31,32と
の2本の信号ラインによる並列接続部には、該信号ライ
ンの切替回路214,224を設けたので、一方の演算
制御プロセッサ(ACP)31が故障した場合に、該故
障ACP31との接続を断ち、他方の演算制御プロセッ
サ(ACP)32を2本の信号ラインに共通接続して処
理を継続することができる。このため、システム内の何
れのモジュールにエラーが生じても、システム全体を停
止させることはない。
【0098】そして、このフォールトトレラント・コン
ピュータシステムでは、演算制御プロセッサ(ACP)
に対しバスによる接続構成を用いないので、大規模な高
速処理システムを構築することができる。
【0099】なお、上記実施例では、二重化バスコント
ロールユニット(BCUL )41,(BCUR )42か
らの二重化外部バス41a,42aを分散制御プロセッ
サ51,52においてゲート・比較回路511を通して
接続し、DCP入出力段でのエラー検出も実施したが、
例えば図5で示すように、分散制御プロセッサ51,5
2,…が二重化データ信号の比較機能を有さない場合に
は、上記二重化バスコントロールユニット(BCUL )
41,(BCUR )42それぞれの第1外部バス41
a,42a同士、及び第2外部バス41b,42b同士
を共通バスとして構成してもよい。この場合、パリティ
信号によりエラー検出を行なうことになる。
【0100】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、そのそれ
ぞれに少なくとも2個の演算制御モジュールが備えられ
た2つの演算制御プロセッサと、この2つの演算制御プ
ロセッサそれぞれの一方の演算制御モジュール同士と他
方の演算制御モジュール同士とにそれぞれ2本の信号線
を介して接続された一方及び他方のシステムコントロー
ルユニットと、この2つのシステムコントロールユニッ
トのそれぞれにおいて上記2本の信号線に個々に接続さ
れた第1及び第2のプロトコル変換制御部と、上記2つ
のシステムコントロールユニットそれぞれにおける第1
及び第2のプロトコル変換制御部にそれぞれ2本の信号
線を介して接続された一方及び他方の主メモリと、上記
2つの演算制御プロセッサのそれぞれにおける2つの演
算制御モジュール相互間及び上記2つのシステムコント
ロールユニットのそれぞれにおける上記第1,第2のプ
ロトコル変換制御部相互間及び上記2つの主メモリのそ
れぞれにおける2本の信号線の入出力部相互間に設けら
れその相互に入出力されるデータ信号の一致/不一致を
判定する比較部と、上記2つの演算制御プロセッサと上
記2つのシステムコントロールユニットとを接続する一
方側及び他方側それぞれの2本の信号線に介在され一方
の演算制御プロセッサにおける2個の演算制御モジュー
ル相互間に設けた上記比較部にてデータ信号の不一致判
定がなされた場合に該一方の演算制御プロセッサとの接
続を断ち他方の演算制御プロセッサを上記2本の信号線
に共通に接続する切替回路と、上記2つの演算制御プロ
セッサのそれぞれにおける2個の演算制御モジュールの
各入出力部及びその相互間に介在され一方側又は他方側
のシステム状態に応じてその信号通過状態及び遮断状態
が選択的に設定されるゲート回路とを備えて構成したの
で、複数のモジュール間が異なるプロトコルで接続され
ているCPUを用いたフォールトトレラント・コンピュ
ータシステムを構築する際に、モジュールエラーやバス
エラーの発生によりシステム停止を招くことなく、大規
模且つ高速化を達成し高信頼性を確保することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子計算機の二重化方式の一実施例に
係わるフォールトトレラント・コンピュータシステムの
構成を示すブロック図。
【図2】上記フォールトトレラント・コンピュータシス
テムにおける演算制御プロセッサ(ACP)の内部構成
を示すブロック図。
【図3】上記フォールトトレラント・コンピュータシス
テムにおけるバスコントロールユニット(BCU)の内
部構成を示すブロック図。
【図4】上記フォールトトレラント・コンピュータシス
テムにおける演算制御プロセッサ(ACP)内部の動作
状態を示す図。
【図5】本発明の他の実施例に係わるフォールトトレラ
ント・コンピュータシステムの構成を示すブロック図。
【図6】従来の二重化方式によるフォールトトレラント
・コンピュータシステムの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
11,12…主メモリ(メモリ)、21,22…システ
ムコントロールユニット(SCU)、31〜38…演算
制御プロセッサ(ACP)、41,42…バスコントロ
ールユニット(BCU)、51,52…分散制御プロセ
ッサ(DCP)、111,121、511,521…ゲ
ート・比較回路、112,122…制御・記憶部、21
1,221、315、415,416,425,426
…比較回路、212,213,222,223…制御中
枢、214〜217,224〜227…切替回路、21
a〜21n,22a〜22n、41c〜41h,42c
〜42h、51L ,51R ,52L ,52R …信号ライ
ン、311,312…acpモジュール、313,31
4,316、413,414,423,424…ゲート
回路、411,412,421,422…シーケンス制
御部、41a,41b,42a,42b…外部バス、5
12,522…制御部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のモジュール間が異なるプロトコル
    で接続されているCPUを用いたフォールトトレラント
    ・コンピュータシステムを構築する電子計算機の二重化
    方式において、 それぞれに少なくとも2個の演算制御モジュールが備え
    られた2つの演算制御プロセッサと、 この2つの演算制御プロセッサそれぞれの一方の演算制
    御モジュール同士と他方の演算制御モジュール同士とに
    それぞれ2本の信号線を介して接続された一方及び他方
    のシステムコントロールユニットと、 この2つのシステムコントロールユニットのそれぞれに
    おいて上記2本の信号線に個々に接続された第1及び第
    2のプロトコル変換制御部と、 上記2つのシステムコントロールユニットそれぞれにお
    ける第1及び第2のプロトコル変換制御部にそれぞれ2
    本の信号線を介して接続された一方及び他方の主メモリ
    と、 上記2つの演算制御プロセッサのそれぞれにおける2つ
    の演算制御モジュール相互間及び上記2つのシステムコ
    ントロールユニットのそれぞれにおける上記第1,第2
    のプロトコル変換制御部相互間及び上記2つの主メモリ
    のそれぞれにおける2本の信号線の入出力部相互間に設
    けられその相互に入出力されるデータ信号の一致/不一
    致を判定する比較部と、 上記2つの演算制御プロセッサと上記2つのシステムコ
    ントロールユニットとを接続する一方側及び他方側それ
    ぞれの2本の信号線に介在され一方の演算制御プロセッ
    サにおける2個の演算制御モジュール相互間に設けた上
    記比較部にてデータ信号の不一致判定がなされた場合に
    該一方の演算制御プロセッサとの接続を断ち他方の演算
    制御プロセッサを上記2本の信号線に共通に接続する切
    替回路と、 上記2つの演算制御プロセッサのそれぞれにおける2個
    の演算制御モジュールの各入出力部及びその相互間に介
    在され一方側又は他方側のシステム状態に応じてその信
    号通過状態及び遮断状態が選択的に設定されるゲート回
    路と、を具備したことを特徴とする電子計算機の二重化
    方式。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6334194B1 (en) 1997-11-07 2001-12-25 Nec Corporation Fault tolerant computer employing double-redundant structure

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6334194B1 (en) 1997-11-07 2001-12-25 Nec Corporation Fault tolerant computer employing double-redundant structure

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