JPH0580905B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は尿計量器に関する。

発明の背景 尿流量は拍出量および腎機能の両方に影響を及
ぼす。したがつて、尿流量測定は、例えば大手術
後或いはシヨツクまたは火傷の治療中の患者の生
理的状態を判断するのに重要な検査技術である。
蓄尿に公知の装置は、所定時間内に通過した尿の
量を記録するための監視員を考慮した測定チヤン
バーを有する。

尿計量器を使用する場所では、患者の膀胱は通
常、カテーテルが差し込まれ、該カテーテルの開
口端は該計量器の入口部分に接続される。先行技
術としての計量器は、引続いて運転するように配
置した数多くの測定チヤンバーを使用する。例え
ば、第１の測定チヤンバーは容量が小さいけれど
も、少ない膀胱排出量を非常に正確に測定するた
めに目盛りを定めており、該第１のチヤンバーは
30mlの容量を有し、かつ１ml間隔で目盛つてあ
る。オーバーフロー測定チヤンバーは、第１のチ
ヤンバーからオーバーフローするものであり、
200mlの容量を有しかつ10ml間隔で目盛つてある。
第２のオーバーフローチヤンバーは捕集袋を構成
要素としかつ100ml間隔で目盛り、2000mlの容量
を有する。

該第１のチヤンバーおよびオーバーフローチヤ
ンバーは計量器を構成要素とし、各々の量の記録
を行つた後、捕集袋に移す。このようにして、医
局員により尿流量の正確な測定値が記録できる。

尿計量器は他の所望の特性を有するべきであ
る。例えば、該計量器はバクテリアがカテーテル
を通して膀胱に侵入し、感染を起こすのを予防す
るために、その入口にドリツプチヤンバーを包含
すべきである。第１のチヤンバーは、分析のため
にサンプルを引き出すことができる出口を有する
べきである。捕集袋は、該袋を空にするための排
水栓を有するべきである。

先行技術としての尿計量の１つの問題点は、第
１の測定チヤンバーの寸法が、ある種の物理的圧
迫を受けねばならず、その結果として第１のチヤ
ンバーは所望するよりも目盛りは少々不正確にな
ることである。理想的には、第１のチヤンバーは
小さい断面積で長い経路を有するべきであり；こ
のようなチヤンバーは正確な量の測定を可能にす
る。しかしながら、該第１のチヤンバーは非常に
長くかつ細いので、こわれやすく、製造するのに
は困難かつ不経済である。好ましくは、第１のチ
ヤンバーは、堰打からの物理的保護および所望の
オーバーフロー特性を得るため、オーバーフロー
チヤンバー内に配置する。尿計量器および補集袋
のアセンブリーは重力排水を考慮して患者のベツ
ドの充分に低いレベルに吊るさなければならない
ので、過度に大きく或いはかさばるべきではな
い。

先行技術としての尿計量器のもう１つの問題点
は、第１のチヤンバーがオーバーフローチヤンバ
ー内に少量だけオーバーフローしたとすると、該
オーバーフローチヤンバーはそれと同一の目盛で
目盛つていないので正確な流量を測定するのが難
しいということである。

発明の目的 本発明は前記のパラメーターを受けるにかかわ
らず、正確な目盛定めが可能な、大きい第１の捕
集チヤンバーを有する改良された尿計量器を提供
する。

本発明によれば、第１の測定チヤンバーおよび
オーバーフローチヤンバーを有し、該第１のチヤ
ンバーが、該オーバーフローチヤンバーの周辺部
の回りに拡がる尿計量器が提供される。

このようにして、第１のチヤンバーの長さはオ
ーバーフローチヤンバーの寸法により決定する
が、それでも先行技術としての第１のチヤンバー
の少なくとも２倍の長さである。第１のチヤンバ
ーの制度は従来より小さい断面積により決定され
るので、長さを増加するため更に正確となる。そ
の他に、第１のチヤンバーは同一の測定精度で大
きい容量を有することができる。

好ましくは、第１のチヤンバーは略「Ｖ」形状
であり、２つの直立したリム（limbs）を有す
る。該リムはその上部端で開口し、一方のリムは
入口を形成し、他方のリムはオーバーフローチヤ
ンバー内にオーバーフローする。該リムは、比較
的簡単かつ経済的な構造を与える堅いプラスチツ
クモールド製の２つの部分の間の隔壁により限定
される。

第１のチヤンバーは、好ましくは平面部がな
く、その最下部に出口を設ける。この配置は、サ
ンプリングの目的のために第１のチヤンバーを完
全に排水することを確実にする。

オーバーフローチヤンバーは、続いて第１のチ
ヤンバーからオーバーフローする２つの測定用補
助チヤンバーを限定するため、堰によつて細分割
する。

前記のごとく、尿計量器は好ましくは「Ｖ」形
状である。オーバーフローチヤンバーは、このよ
うにしてその底部に向かつて細くなり、少なくと
も第１のチヤンバーが最初にオーバーフローする
時、より卓越した測定精度となる可能性を与え
る。オーバーフローチヤンバーを細分解した場所
では、断面積の深さに対する比率が減少するので
測定精度は改良される。

尿計量器は柔軟な補修袋の前に吊るし、好まし
くは、該補修袋を充満し、続いて膨張させるよう
な計量器の傾斜を避けるのに充分な間隔を該計量
器と該袋との間に保つ堅いチユーブにより接続す
る。該チユーブは、捕集袋を吊るエルボー
（elbow）であつても良い。その他に、該袋と計
量器用に間隔を保つた吊り位置を提供するベツド
フツクを提供できる。計量器用のベツドフツク
は、計量器入口チユーブを配置しかつ支持する手
段と共に設けても良い。

図面の説明 本発明の他の状況は、添付図面において単に実
施例として示される好ましい具体例に関する後記
の記載より明らかとなる。

第１図は本発明の尿計量器アセンブリーの側面
図である。

第２図は第１図の尿計量器全体の横断面であ
り、点状の外形線は捕集袋を示す。

第３図は尿計量器から捕集袋に移す方法を示
す。

第４図は尿計量器アセンブリー或いはベツドフ
ツクを示す。

発明の詳説 第１図および第２図に、補修袋１２および連絡
口１３を有する尿計量器１１を示す。該補修袋１
２は排水栓１５により正規に閉じる出口１４を有
する。該尿計量器は使用時、膀胱排水のために患
者に挿入するカテーテルに接続する入口チユーブ
１６を有する。該入口チユーブは尿が流入する開
口１８を有するドリツプチヤンバー１７に通じて
いる。該ドリツプチヤンバーからの出口は図中の
矢印により示される逆止弁に通じている。ドリツ
プチヤンバーにより、尿の流れを確実に不連続と
するので、バクテリアは流路を膀胱への入口とし
て使用できない。

接続チユーブ１６、ひいては患者の膀胱におけ
る過度の背圧を防止するため、疏水性フイルター
２０をドリツプチヤンバーの側壁内に設ける。該
フイルターはバクテリアの侵入を防止する公知の
タイプであつても良い。尿は、逆止弁１９を通し
てドリツプチヤンバー１７から３つの仕切りを設
けた捕集チヤンバーが流入する。尿は最初に、図
示するごとく尿計量器本体周囲の回りに拡がる第
１のチヤンバー２１に流入する。該チヤンバー２
１は計量器の第１の測定チヤンバーを構成し、排
水栓２３により正規に閉じるサンプリング用の出
口２２を有する。

図示のごとく第１のチヤンバーの右側のリムは
開口し、また、第１のチヤンバーが充満すると、
尿がそれを越えてオーバーフロー補助チヤンバー
２５に流入する堰２４を構成する。

補助チヤンバー２５は、液体が補助チヤンバー
を越えてオーバーフローし得る他の堰２８を構成
する中央壁２７により、連絡した補助チヤンバー
２６と分離する。堰２４は、サンプリング用のバ
ルブ２２を開放する時にチヤンバー２５からチヤ
ンバー２１への逆流を避けるため、第２図に示す
寸法「ａ」だけ堰２８より高い。堰を配置するこ
とにより、引続いて起こる補助チヤンバーの充満
を確実にする。

捕集チヤンバーは、内容物を捕集袋１２に迅速
に移すことを確実にする第２の疏水性フイルター
３４により出口を与えられる。

一旦、補助チヤンバー２６が尿で充満すると、
尿が連絡口１３を通して捕集袋１２に流入するま
でそのレベルは増大する。該口１３はドリツプチ
ヤンバーのレベルより低い。該袋は捕集袋堅いエ
ルボーに接続し；該エルボーは、使用時、チヤン
バーを傾斜させることなしに袋を膨張させるのに
充分なように、チヤンバーと袋を分離する。

尿計量器アセンブリーは、適当な手段、例えば
第３図に示すようなフツク３２によつてベツドレ
ール３１に固定しても良い。該フツク３２は図示
するごとく、入口チユーブ１６を配置しかつ支持
するような形状である。

捕集袋が好ましくはPVC或いは類似の比較的
軟かく柔軟な材料であるのに反して、尿計量器は
好ましくは比較的硬剛性の熱可塑性材料、例えば
アクリル、ポリエチレンまたはポリカーボネイト
プラスチツクから製造する。該尿計量器は、その
壁を通して読み取りが行えるように充分に透明で
あるべきである。

使用時、尿はドリツプチヤンバー１７および逆
止弁１９を通して第１の測定チヤンバー２１に流
入する。該チヤンバーは先行技術としての測定チ
ヤンバーに比べて比較的長く、このようにして非
常に正確な量を測定するように目盛ることができ
る。明らかに、精度はチヤンバーの実際の長さお
よび断面積に依存するが、好ましい具体例におい
ては、チヤンバーの全容量は、先行技術としての
第１の測定チヤンバーを越える改良された容量お
よび精度が得られる50mlである。

計量器本体に設けた目盛りにより、第１のチヤ
ンバー中の尿量を記録できる。第１のチヤンバー
の両方のリムは等しく充満するので、該目盛りは
一方のリムにのみ設ける必要があり、好ましくは
図示するごとく右側のリムである。

もし第１のチヤンバーが堰２４のレベルを充満
させると、尿は補助チヤンバー２５内にオーバー
フローする。チヤンバー２５内の流体量を記録す
るために計量器上に目盛りを設ける。チヤンバー
２５の底面は傾斜しており、そのために補助チヤ
ンバー２５の底面の断面積が小さいので最初の尿
のオーバーフロー量を正確に測定できる。

補助チヤンバー２５が充満すると、尿は傾斜し
た底面を有する補助チヤンバー２６に流入する。
該補助チヤンバー２６が充満すると、尿は連絡口
を通して捕集袋１２に流入する。

正確な尿量の測定が必要である場所では、付き
添い人が一定の時間をおいて、第１のチヤンバー
中の尿量を記録する。一旦、読み取りを行うと、
第３図に示すごとく計量器は、該計量器を傾斜す
ることによつて捕集袋に移す。尿は連絡口を通し
て該計量器が空になるまで流す。

第１図において最も良く示されるように、該連
絡口１３は、尿を捕集袋に完全に移すことを確実
にする凹所を設けた補修チヤンバー３３の底面に
位置する。

第１のチヤンバー２１の左側のリムは、図示す
るごとく、完全排出を確実にするように開口して
いる。このリムの内壁は、例えば計量器が殴打さ
れたり或いは垂直に吊るされない場合に、第１の
チヤンバー２１からオーバーフローチヤンバー２
５，２６への尿の偶発的移動を防止するために連
絡口１３のレベルを越えて拡がる。尿計量器を垂
直に吊るし、フツクの配置および計量器の重量が
通常、この状態を確保するように注意を払わねば
ならない。計量器表面の目盛りはこの状態に依存
しているので、垂直状態でなければ明らかにどの
ような計量器でも全く正確ではあり得ない。本構
造物のさらに他の利点は、非垂直の計量器は、第
１のチヤンバーの２つのリム中の尿のレベルが異
なることから明らかであることである。

第４図は、袋を膨張させるのに充分な間隔を保
つた計量器および捕集袋を支持するための間隔を
設けた吊り位置を有する他のベツドフツクを示
す。

本発明の他の構造および配置が可能であり、本
明細書の範囲は添付のクレームを参照して決定さ
れることを意味する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の尿計量器アセンブリーの側面
図、第２図は第１図の尿計量器全体の横断面（点
状の外形線は捕集袋を示す。）、第３図は尿計量器
から捕集袋に移す方法、第４図は尿計量器アセン
ブリー或いはベツドフツクを示す。図面中の主な
符号は次のものを意味する。 １１……尿計量器、１２……捕集袋、１５……
排水栓、２１……第１のチヤンバー、２４……
堰、２５，２６……オーバーフローチヤンバー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一方の開口端に入口がある第１の測定チヤン
   バーと、オーバーフロー測定チヤンバーとを有す
   る尿計量器であつて、第１の測定チヤンバーが、
   その他方の開口端にオーバーフロー測定チヤンバ
   ーと流体連絡する出口を有し、第１の測定チヤン
   バーがオーバーフロー測定チヤンバーの周辺部の
   回りに広がることを特徴とする尿計量器。 ２ 第１の測定チヤンバーが実質的に「Ｖ」形状
   で、２つの略垂直なリムを有する特許請求の範囲
   第１項記載の尿計量器。 ３ 該リムの一方が入口リムであり、他方がオー
   バーフロー出口リムである特許請求の範囲第２項
   記載の尿計量器。 ４ 該出口リムが、第１測定チヤンバーの上部端
   で開口して、オーバーフロー測定チヤンバーと流
   体連絡する特許請求の範囲第３項記載の尿計量
   器。 ５ オーバーフロー測定チヤンバーが堰によつて
   細分割される特許請求の範囲第１項〜第５項いず
   れが１つ記載の尿計量器。 ６ 該堰のオーバーフローレベルが、第１の測定
   チヤンバーのオーバーフローレベルより下である
   特許請求の範囲第５項記載の尿計量器。 ７ 第１の測定チヤンバーに排水栓を設けた特許
   請求の範囲第１項〜第６項いずれか１つに記載の
   尿計量器。 ８ オーバーフロー測定チヤンバーの底面が傾斜
   している特許請求の範囲第１項〜第７項いずれか
   １つに記載の尿計量器。 ９ オーバーフロー袋にオーバーフロー出口パイ
   プを有し、使用時、該パイプが、袋の膨張を可能
   にするに充分に、計量器と袋の間隔を保つ特許請
   求の範囲第１項〜第８項いずれか１つに記載の尿
   計量器。