JPH0580026A - 半導体イオンセンサ - Google Patents

半導体イオンセンサ

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JPH0580026A
JPH0580026A JP3243430A JP24343091A JPH0580026A JP H0580026 A JPH0580026 A JP H0580026A JP 3243430 A JP3243430 A JP 3243430A JP 24343091 A JP24343091 A JP 24343091A JP H0580026 A JPH0580026 A JP H0580026A
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JP
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ion
gate
layer
electrode
semiconductor
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JP3243430A
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Inventor
Kazuo Matsuzaki
一夫 松崎
Koichi Hashimoto
孝一 橋本
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス電極構造のゲート電位印加電極の必要
性をなくすことによって、メンテナンスフリー化、小型
軽量化および低コスト化が可能な半導体イオンセンサを
実現すること。 【構成】 半導体イオンセンサ1は、第1および第2の
ISFET5,6のうち第2のISFET6の側のイオ
ン感応層65は、その被検液接触面67の表面基密度を
低下させて第2のISFET6のイオン感応度を低下さ
せる島状ポリシリコン層10aを備える。また、表面側
には、ゲート部5a,6aに対し、ゲート電位を被検液
を介して印加すべき白金電極からなるゲート電位印加電
極9を有し、第1および第2のISFET5,6の差動
出力からpHが計測される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体イオンセンサに関
し、特に、そのイオン感応型FET部の構造技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】被検液中のイオンに感応する最も代表的
なセンサとしては、ガラス電極および比較電極を組み合
わせて、液中の水素イオン活量を測定するガラス電極式
pHメーターがある。その構成は、図6に示すとおり、
容器11の内部の被検液12に、塩化カリウム飽和水溶
液などのpH既知の溶液13が入った比較電極14およ
びガラス電極15を浸漬し、それらの電極間に発生する
電位差から被検液12のpHを測定するものである。そ
のpHメーターにおいて、比較電極14の内部電極14
aおよびガラス電極15の内部電極15aが、各々、単
極電位e1 ,e2 を有する一方、比較電極14は、その
先端側に液絡部14b(ジャンクション部)を介して被
検液12に導通している。従って、これらの比較電極1
4およびガラス電極15の間には(e1 +EpH)−e2
なる電位が測定される。なお、EpHは被検液12のpH
x に相当する起電力である。ここで、内部電極14a,
15aは同じ塩化カリウム飽和溶液に浸漬しているた
め、e1 =e2 であり、(e1 +EpH)−e2 =EpH
なる。従って、ガラス電極15および比較電極14を、
pHx の被検液12に浸漬すると、ガラス電極15およ
び比較電極14の間にpHx に対応する起電力EpHが発
生し、それを測定することによってpHX を求めること
ができる。
【0003】ここで、起電力EpHとpHj ,pHx との
間には下式の関係がある。
【0004】 EpH=k・(2.303RT/F)・(pHj −pHx )+Ea 上式において、Rは気体定数、Tは絶対温度、Fはファ
ラデー定数、kは勾配係数、Ea は不斉電位、pHj
ガラス電極の内部液のpH値を表す。なお、勾配係数k
は、通常0.98〜1.00の値を示し、1.0に近い
程良好な電極であることを示し、特性が劣化する伴って
低下していく。また、不斉電位Ea は、比較電極14お
よびガラス電極15の各内部電極14a,15aの電位
差、内部液のpHが規定値からずれることに相当する起
電力、電極内外のひずみ等に起因する電位差、比較電極
14の液絡部の液間電位差などによって発生するもので
あり、定期的なpHメーターの較正などによって、Ea
の補償が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、ガラス電
極構造のpHメーターにおいては、比較電極14の内部
に塩化カリウム飽和水溶液などの液体が充填されてお
り、先端側の液絡部12により塩化カリウム飽和水溶液
を少量ずつ浸出させ、被検液12との電気的導通状態を
保持する原理になっているため、以下の問題点を有す
る。
【0006】 塩化カリウム飽和水溶液の浸出量が多
い場合には、液間起電力が小さくなるが、被検液を汚染
してしまう。また、塩化カリウム飽和水溶液の消費量が
多く、比較電極14の内部への補充頻度が高くなる。
【0007】 これに対し、塩化カリウム飽和水溶液
の浸出量が少ない場合には、メンテナンスが容易になる
一方、液間起電力が大きくなり、被検液12の種類、流
速、温度などの影響が大きくなって、測定誤差などの原
因になる。
【0008】従って、地球環境の監視用、ホームセキュ
リティまたは個人医療などの分野における計測などに対
し、高信頼性化、高感度化に加えて、小型軽量化、低コ
スト化、メンテナンスフリー化などが求められる状況下
にあって、従来のガラス電極式のpHメーターも改良さ
れつつあるが、ガラス電極構造の比較電極を用いている
限り、その改良には限界があり、市場の要請には程遠い
のが現状である。
【0009】かかる問題点を解消するため、本願発明者
は、溶液や気体中の各種物質の濃度を検出する化学セン
サの分野のうち、イオン感応型FET(イオン感応型電
界効果型トンジスタ:Ion Sensitive F
ield Effect Transistor;以
下、ISFETと称する。)、CHEMFET(Che
mically Sensitive FET)などに
代表されるCSSD(Chemically Sens
itive Semiconductor Devic
e)における技術を利用して、高信頼性および高感度を
備えることは勿論のこと、さらに、小型軽量化、低コス
ト化、メンテナンスフリー化を実現可能な半導体イオン
センサをpH検出器などに用いることを提案するもので
ある。ここで、一般的なISFETを利用したpH検出
器としては、図5(b)に、図5(a)に示すガラス電
極構造のpH検出器と比較して示すように、半導体領域
21の上に、イオン感応部としてのゲート部22を備え
るISFET23を形成し、このゲート部22と被検液
24との間に発生する界面電位差を利用して、被検液2
4のpHを測定するものがあり、ガラス電極および高入
力インピーダンスバッファー増幅器とを一体化した構成
になっている。詳細は後述するが、この構成のpH検出
器においては、ISFET23のゲート部22に対し、
ゲート電位印加電極25によって、被検液24を介して
ゲート電位を印加した状態で使用する。
【0010】このような状態における電位分布を図3に
示す。図3における横軸は、ゲート電位印加電極25,
被検液24,ゲート部22,半導体領域21の各領域に
対応する。この図に示すように、印加されたゲート電位
g0のうち、ゲート部22に作用する真のゲート電位V
giは、ゲート部22の表面と被検液との界面で発生する
界面電位差ψi よって変化する状態にあり、この界面電
位差ψi の変化をソース電極23aとドレイン電極23
bとの間に発生する電圧変化または電流変化として検出
する。ここで、界面電位差ψi は、図4に実線Aで示す
ように、被検液24中の水素イオン活量すなわちpHと
一定の相関性を有しており、図5(a)に示すようなイ
オン選択膜31を備えるガラス電極32を用いることな
く、pHを測定できる。従って、ガラス電極32に対し
て塩化カリウム飽和水溶液などを補充する必要性がな
い。しかしながら、この構成においても、ゲート電位印
加電極25を被検液24の中に浸漬しているため、この
ゲート電位印加電極25と被検液24との境界面にも界
面電位差ei が発生する。従って、この界面電位差e
が変化すると、真のゲート電位Vgiも変化するた
め、ゲート電位印加電極25としては、既知の界面電位
差ei を発生させる電極、または、一定の界面電位差e
i を発生させる電極、たとえば、図5(a)に示すよう
なガラス電極構造の比較電極33、すなわち、内部に塩
化カリウム飽和溶液などを有するものを使用する必要が
ある。従って、従来のガラス電極構造のpH検出器にお
ける問題点を解決するものとして、未だ不十分である。
【0011】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
ゲート電位印加電極と被検液との接触界面における界面
電位差の影響が直接には発現しない測定原理を採用する
ことによって、ガラス電極構造のゲート電位印加電極を
用いる必要性をなくし、メンテナンスフリー化、小型軽
量化および低コスト化を可能とする半導体イオンセンサ
を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の半導体イオンセンサにおいて講じた手段
は、半導体領域の表面側に形成された同一導電型の第1
および第2のイオン感応型FETが、被検液を介してゲ
ート電位が印加されるべき各ゲート部に略同等面積の被
検液接触面をもつイオン感応層を有しており、第2のイ
オン感応型FET側のイオン感応層は、その被検液接触
面側の酸解離定数または表面基密度を変えて第1および
第2のイオン感応型FETのイオン感応度を不等、すな
わち互いに異なるレベルとすべきイオン感応度規定層を
備えることである。本発明において、イオン感応度と
は、検出すべきイオン活量の変化に対するISFETか
ら得られるソース−ドレイン間電圧などの出力信号レベ
ルの変化の度合いを意味しており、同じイオン活量を有
する被検液に対し、各ISFETから異なるレベルの出
力信号が得られることを意味する。従って、イオン感応
度が低いとは、検出すべきイオン活量の変化に対するI
SFETから得られる出力信号レベルの変化が小さいこ
とを意味する。
【0013】ここで、たとえば水素イオンなどに対する
イオン感応度のレベルを全体的に高めておくことなどの
ために、イオン感応層として、ゲート部のゲート酸化膜
上に窒化シリコン層を形成しておくことが好ましい。ま
た、被検液接触面が、半導体領域の表面側に形成された
表面保護層としてのポリシリコン層の非形成領域として
画定されている場合には、イオン感応度規定層として、
この表面保護層と同時に形成されて、第2のイオン感応
型FET側のイオン感応層の被検液接触面を部分的に覆
うポリシリコン層を利用することができ、このポリシリ
コン層によって、第2のイオン感応型FETのイオン感
応度を、第1のイオン感応型FETのイオン感応度に比
して低くすることが好ましい。
【0014】なお、第1および第2のイオン感応型FE
Tの各ゲート部に被検液を介してゲート電位を印加すべ
きゲート電位印加電極を、半導体領域の表面側に白金電
極などとして形成しておくことによって、ゲート電位印
加電極を一体化し、これを別途設ける必要がないように
することが好ましい。
【0015】
【作用】本発明に係る半導体イオンセンサの作用を説明
するまえに、ISFETの動作原理を、被検液pHを測
定する場合を例に説明しておく。ISFETの基本動作
は、MOSFETと同様な電気的挙動、および、FET
のゲート部と被検液との界面における電気化学的挙動の
2つの挙動に基づくものとされている。
【0016】最初に、FETとしての電気的挙動につい
て説明する。
【0017】まず、ISFETおよびゲート電位印加電
極を被検液中に浸漬し、この状態で、ゲート電位印加電
極を用いて被検液を介してISFETのゲート部に対し
てゲート電位を印加する。この状態における各領域の物
理化学系のポテンシャルは、図3に模式的に示すとおり
である。
【0018】この図に示すように、この系においては、
ゲート電位印加電極25,被検液24,ゲート部22お
よび半導体領域21が存在し、ゲート電位印加電極25
と半導体領域21との間にゲート電位Vg0が印加された
状態にある。この状態で、ゲート電位印加電極25と被
検液24との間には界面電位差ei が存在し、また、被
検液24とゲート部22との間にも界面電位差ψi が存
在するため、ゲート部22に印加される電位、すなわ
ち、真のゲート電位はVgiは下式で示される。
【0019】 Vgi = Vg0−ei −ψi ・・・ 式(1) 一方、ISFETにおけるソース・ドレイン電流ID
真のゲート電位Vgi、およびソース−ドレイン間電圧V
SDとの間には下式の関係がある。
【0020】0<VSD<Vgi−Vthのとき ID = β〔(Vgi−Vth)VD −(VSD 2 /2)〕・・・ 式(2) 0<Vgi−Vth<VSDのとき ID = (β/2)(Vgi−Vth2 ・・・ 式(3) ただし、 β=(εox・μ・W)/(L・tox) 式中、VthはFETの閾値,Lはチャネル長,toxはゲ
ート酸化膜厚,εoxはゲート酸化膜の誘電率,μはチャ
ネルのキャリヤ移動度,Wはチャネル幅を示す。すなわ
ち、一般のMOSFETと同様な構成である。
【0021】従って、ソース−ドレイン間電圧VSDを一
定に保持した場合には、ソース−ドレイン間電流ID
真のゲート電位Vgiに規定される一方、ソース−ドレイ
ン間電流ID を一定に保持した場合には、ソース−ドレ
イン間電圧VSDは、真のゲート電位Vgiに規定される。
通常、後者のソース−ドレイン間電圧VSDが計測対象と
される。ここで、式(1)のとおり、ゲート電位Vg0
一定の条件下において、真のゲート電位Vgiは、被検液
の液抵抗を無視するとして、界面電位差ei および界面
電位差ψi によって規定される性質のものであり、界面
電位差ei が一定であれば、真のゲート電位Vgiは界面
電位差ψi のみに規定され、それらの変化はISFET
のソース−ドレイン間電圧VSDの変化として計測でき
る。
【0022】ただし、先に説明したISFETの測定系
のように、界面電位差ei が変化する場合には、上記の
相関が成立しないため、ゲート電位印加電極25として
ガラス電極構造の比較電極が用いられる。
【0023】次に、被検液24とゲート部22との界面
における界面電位差ψi と、被検液の水素イオン活量a
H+との関係をISFETのゲート部22と被検液24と
の界面における電気化学的挙動として説明する。
【0024】まず、FETのゲート絶縁物と被検液との
界面においては、以下の解離平衡が成り立っている。
【0025】 M−OH = MO- + H+ ・・・ 式(4) ここで、上記の平衡が右方向に進むための自由エネルギ
ー変化ΔμH は、下式で与えられる。
【0026】 ΔμH = RT ln Ka ・・・ 式(5) 式(5)において、Ka は下式で示す表面基の酸解離定
数を表す。
【0027】 Ka = NM-O- ・aH+ / NM-OH ・・・ 式(6) 式(6)において、aH+は被検液中の水素イオン活量、
M-O- はゲート部22表面のM−O- 基密度、 N
M-OH はゲート部22表面のM−OH基密度を表す。
【0028】ここで、表面および液側の水素イオンの電
気化学的ポテンシャルをそれぞれμs ,μL とすると、
以下の式が成り立つ。
【0029】 μs = μM-O- + RT lnaH+ ・・・ 式(7) μL = ψ + ΔμH + μM-OH ・・・ 式(8) 式(7),(8)において、μM-O-=RTln NM-O-
、μM-OH=RTlnNM-OH である。
【0030】この系において、式(4)の反応は平衡状
態にあるため、μs=μL であり、下式が成り立つ。
【0031】 −ψ = RT ln ( NM-OH / NM-O- )・(Ka /aH+) ・・・ 式(9) 従って、界面電位差ψは被検液中の水素イオン活量aH+
によって規定される。
【0032】ここで、σ- max を完全解離したときの電
荷量σ- とし、表面基密度をNとすると、式(6)より
下式が求まる。
【0033】 σ- / σ- max = NM-O- / N = NM-O- /( NM-OH + NM-O- ) ・・・ 式(10) よって、式(7)より、下式が成り立つ。
【0034】 NM-OH / NM-O- = σ- max /σ- −1 ・・・ 式(11) ここで、界面における電気二重層容量を平行平板コンデ
ンサと仮定し、その容量をCH で表すと、ここに蓄積さ
れる電荷量σ- およびσ- max は、それぞれ、σ- =C
H ψ ,σ- max =CH ψmax の関係を有するから、式
(11)は下式で表される。
【0035】 NM-OH / NM-O- = ψmax /ψ −1 ・・・ 式(12) つぎに、式(9)に式(12)を代入すると、下式が求
まる。
【0036】 〔ψ/(ψmax −ψ)〕exp(−ψ/RT) = Ka /aH+ ・・・ 式(13) pH=x=−logaH+であるから x =−ψ/2.303RT+log〔ψ/(ψmax −ψ)〕−logKa ・・・ 式(14) 以上より、ゲート部22の被検液接触面の性状、すなわ
ち、その酸解離定数Ka および表面基密度Nが所定の値
に規定されていれば、界面電位差ψは水素イオンの活量
H+によって規定され、しかも、pH,酸解離定数
a ,界面電位差ψおよびゲート部22の表面基が完全
解離したときの界面電位差ψmax の関係は、式(14)
に示すような関係式で表される。
【0037】従って、上記の水素イオン活量aH+と界面
電位差ψとの関係は、ISFETのゲート部22の真の
ゲート電位Vgi、すなわち、ISFETのチャネル形成
領域の状態を規定する結果、ISFETからの出力信号
を規定する。ここで、界面電位差ψは、ゲート部22の
表面基の酸解離定数Ka または表面基密度Nによって規
定されるISFET毎の性質に因るものであり、その性
質によって、ISFETは固有のイオン感応度を示す。
たとえば、図4には、イオン感応度規定層によってゲー
ト部の表面基密度が異なるように構成された2つのIS
FETにおけるpHと界面電位差ψi との関係を示す。
この図において、実線Aはゲート部22の表面基密度が
高いISFETにおけるpHと界面電位差ψi との関係
を示し、実線Bはゲート部22の表面基密度が低いIS
FETにおけるpHと界面電位差ψi との関係を示す。
いずれのISFETにおいても、pHと界面電位差ψi
との間には所定の関係があるが、表面基密度が低いIS
FET(実線B)の方が、表面基密度が高いISFET
(実線A)に比較して、pH変化に対する界面電位差ψ
i の変化が小さい。従って、pH変化に対するISFE
Tの出力信号の変化も、表面基密度が低いISFETの
方が、表面基密度が高いISFETに比較して小さなも
のとなる。すなわち、表面基密度が低いISFETの方
が、表面基密度が高いISFETに比較してイオン感応
度が低い。しかも、両者の界面電位差ψi の差もpH依
存性を有することを示しており、ISFETの出力信号
の差すなわち差動出力もpH依存性を有することにな
る。
【0038】本発明は上記のISFETの差動出力に基
づいてpHを計測するものであり、半導体イオンセンサ
の第1および第2のISFETのうち、第2のISFE
T側は、そのイオン感応層の被検液接触面に第1および
第2のイオン感応型FETのイオン感応度を不等とすべ
きイオン感応度規定層を備えているため、同じpHの被
検液中にセンサを浸漬しても、たとえば、第1のISF
ETは、図4における実線Aで示す界面電位差ψi −p
H特性を示す一方、第2のISFETは、図4における
実線Bで示す界面電位差ψi −pH特性を示す。ここ
で、ゲート電位印加電極と被検液との間における界面電
位差ei は、その影響をいずれのISFETに印加され
たゲート電位Vg0にも及ぼしており、界面電位差ei
影響はISFET間では相殺、補償された状態にある。
すなわち、これらのISFETにおける真のゲート電位
giの差は、界面電位差ei の影響が補償された状態で
変化する。従って、界面電位差ei の影響を無視できる
状態で、ISFETにおけるソース−ドレイン間電圧V
SDの差などの差動出力に基づいてpHを測定することが
できるため、ゲート電位印加電極としては、白金電極な
どの貴な電極で充分であり、塩化カリウム飽和溶液など
を内部に有するガラス電極構造のものを使用する必要が
ない。それ故、液補充などのメンテナンスを必要とせ
ず、しかも、小型化、軽量化を図れる。さらに、ISF
ETとゲート電位印加電極とを同じ半導体基板上などに
形成することによって、ゲート電位印加電極を一体化し
た半導体イオンセンサを構成することもできる。
【0039】
【実施例】次に、本発明の実施例に係る半導体イオンセ
ンサについて、図1および図2を参照して、説明する。
【0040】図1は本例の半導体イオンセンサの要部を
示す断面図(図2のI−I線における断面図)、図2は
その平面図であり、半導体イオンセンサ1は、シリコン
基板2の表面側にシリコン酸化膜3を介して形成された
p型ポリシリコン層4(半導体領域)を有し、このp型
ポリシリコン層4の表面側にnチャネル型FET構造の
第1のISFET5および第2のISFET6を有す
る。
【0041】第1のISFET5は、p型ポリシリコン
層4の表面側に形成されたn+ 型のソース拡散領域51
およびn+ 型のドレイン拡散領域52と、そのチャネル
形成領域53の表面上に形成されたシリコン酸化膜から
なるゲート酸化膜54と、このゲート酸化膜54の表面
上に形成されてチャネル形成領域53と対峙する窒化シ
リコンからなるイオン感応層55とを有しており、ゲー
ト酸化膜54およびイオン感応層55によってゲート部
5aが構成されている。ここで、ソース拡散領域51お
よびドレイン拡散領域52には、シリコン酸化膜からな
る第1の層間絶縁膜7の接続孔を介して、アルミニウム
合金からなるソース配線層51aおよびドレイン配線層
52aがそれぞれ導電接続しており、これらのソース配
線層51aおよびドレイン配線層52aの先端側が、そ
れぞれソース電極部51bおよびドレイン電極部52b
になっている。
【0042】第2のISFET6も、第1のISFET
5と略同一構造を有しており、p型ポリシリコン層4の
表面に形成されたn+ 型のソース拡散領域61およびn
+ 型のドレイン拡散領域62と、そのチャネル形成領域
63の表面上に形成されたシリコン酸化膜からなるゲー
ト酸化膜64と、このゲート酸化膜64の表面上に形成
されてチャネル形成領域63と対峙する窒化シリコンか
らなるイオン感応層66とを有し、ゲート酸化膜64お
よびイオン感応層65によってゲート部6aが構成され
ている。ここで、ソース拡散領域61およびドレイン拡
散領域62には、シリコン酸化膜からなる第1の層間絶
縁膜7の接続孔を介して、アルミニウム合金からなるソ
ース配線層61aおよびドレイン配線層62aがそれぞ
れ導電接続しており、これらのソース配線層61aおよ
びドレイン配線層62aの先端側が、それぞれソース電
極部61bおよびドレイン電極部62bになっている。
【0043】かかる第1および第2のISFET5,6
の表面側には、さらに、シリコン酸化膜からなる第2の
層間絶縁膜8が形成されており、この第2の層間絶縁膜
8におけるイオン感応層55,65の表面側が窓開けさ
れて、ゲート部5a,6aの被検液接触面57,67が
開放状態になっている。また、第2の層間絶縁膜8の表
面側において、第1および第2のISFET5,6の形
成領域の中間位置に、白金電極からなるゲート電位印加
電極9が開放状態に形成されており、このゲート電位印
加電極9から延びるゲート配線層91の先端側が、ゲー
ト電極部92になっている。さらに、第2の層間絶縁膜
8の表面側には、ポリシリコンからなる表面保護層10
が形成されており、この表面保護層10は、ゲート電位
印加電極9およびゲート部5a,6aの被検液接触面5
7,67が窓開けされた状態にある。それ故、被検液接
触面57,67の開口面積は、表面保護層10の非形成
領域として画定されている。
【0044】本例においては、イオン感応層65の表
面、すなわち、被検液接触面67には、表面保護層10
の一部が残されてポリシリコンからなる9ヶ所の島状ポ
リシリコン層10a(イオン感応度規定層)が点在する
状態で形成されている。これにより、それらの下面側の
ゲート酸化膜54,64の形成面積は同等のままで、イ
オン感応層65の開放面積はイオン感応層55の開放面
積に比して小さくなっており、被検液接触面67におけ
る表面基密度が、被検液接触面57における表面基密度
に比して低くなっている。従って、図4に実線Bで示す
ように、第2のISFET6の側のイオン感応層65近
傍で発生する界面電位差ψi のpH依存性が、第1のI
SFET5の側のイオン感応層55近傍で発生する界面
電位差ψi (実線Aで示す)のpH依存性に比して小さ
く、第2のISFET6のイオン感応度が、第1のIS
FET5のイオン感応度に比して低くなっている。な
お、いずれの界面電位差ψi も、pHに対し負の依存性
を示している。
【0045】かかる構造の半導体イオンセンサ1の使用
態様について、説明する。
【0046】まず、各ドレイン電極部52b,62bを
介して、各ドレイン拡散領域52,62をアース状態と
する一方、各ソース電極部51b,61bを介して、ソ
ース拡散領域51,61に正の電位を印加して、ソース
ホロア回路を構成した状態で、半導体イオンセンサ1の
計測領域1aの側を被検液に浸漬する。
【0047】つぎに、被検液と各イオン感応層55,6
5とが所定の濡れ状態となった状態で、ゲート電位印加
電極9にゲート電位Vg0を印加し、被検液を介して第1
および第2のISFET5,6の各ゲート部5a,6a
にゲート電位を印加する。
【0048】つぎに、第1および第2のISFET5,
6に対する各ソース−ドレイン間電流ID を一定値に保
持した状態で、第1および第2のISFET5,6のソ
ース拡散領域51,61およびドレイン拡散領域52,
62の間の各ソース−ドレイン電圧間VSD1 ,VSD2
それぞれ検出する。
【0049】この状態における各領域における物理化学
系のポテンシャルは、図3に模式的に示すとおりであ
り、このうち、界面電位差ψi は(第1のISFET5
の側の界面電位差ψi=1 )<(第2のISFET6の側
の界面電位差ψi=2 )になっている。ここで、Vgi=V
g0−ei −ψi であるため、真のゲート電位Vgiは(第
1のISFET5の側の真のゲート電位Vgi=1)>(第
2のISFET6の側に真のゲート電位Vgi=2)とな
る。ここで、界面電位差ei は、第1および第2のIS
FET5,6のいずれの界面電位差ψi=1 ,ψi=2 およ
び真のゲート電位Vgi=1,Vgi=2に対しても等しく影響
しているため、真のゲート電位Vgiの差Vgi =1〜Vgi=2
は、界面電位差ei が補償された状態のものとして扱う
ことができる。従って、真のゲート電位Vgiの差Vgi=1
〜Vgi=2に基づいて得られる第1および第2のISFE
T5,6の出力信号、すなわち、ソース−ドレイン間電
圧VSD 1 ,VSD2 の差からpHを計測すると、その計測
結果に界面電位差ei が影響を及ぼさないものとなる。
本例において、真のゲート電位Vgiは(第1のISFE
T5の側の真のゲート電位Vgi=1)>(第2のISFE
T6の側の真のゲート電位Vgi=2)であるため、ソース
−ドレイン電流間ID を一定に保持した状態において、
ソース−ドレイン間電圧VSDは(第1のISFET5の
側のソース−ドレイン間電圧VSD1 )<(第2のISF
ET6の側のソース−ドレイン間電圧VSD 2 )となる。
そこで、ソース−ドレイン間電圧VSDの差VSD1 〜V
SD2 、すなわち、差動出力からpHを測定する。
【0050】以上のとおり、本例においては、第1およ
び第2のISFET5,6のイオン感応層55,65と
被検液との界面で発生する界面電位差ψi の差ψi=1
ψi= 2 に起因する真のゲート電位Vgiの差Vgi=1〜V
gi=2に対応して得られるソース−ドレイン間電圧VSD
差VSD1 〜VSD2 によって、pHを計測しているため、
ゲート電位印加電極92と被検液との界面で発生する界
面電位差ei の影響を無視できるので、ゲート電位印加
電極92として、白金電極を用いても精度の高い計測が
可能である。よって、ガラス電極構造のものを利用しな
いため、ガラス電極内部への液補充などの必要がなく、
メンテナンスフリー化、小型軽量化および低コスト化を
実現できる。また、被検液の振動や温度などの影響も補
償され、計測精度が向上する。さらに、ゲート電位印加
電極92を白金電極として、半導体基板2の表面側に形
成して、第1および第2のISFET5,6と一体化し
て形成しているため、極限まで小型化、軽量化を実現し
ている。そして、イオン感応度規定層としての島状ポリ
シリコン層10aは、別工程を追加して形成したもので
はなく、表面保護層としての表面保護層10の形成工程
を利用して形成したものであるため、工程数の増大もな
く、低コスト化が実現されている。さらに、イオン感応
層55,56として窒化シリコン層を利用しているた
め、全体的にイオン感応度が高いレベルにあることに加
えて、ゲート部5a,6aの内部にイオンが侵入するこ
ともないので、測定結果の信頼性が高い。
【0051】しかも、ISFETという入力電流を必要
としない能動素子を利用しているため、高入力インピー
ダンスかつ低出力インピーダンスのセンサを容易に実現
できること、ISFETの製造は半導体製造プロセスを
そのまま適用することができるので、それらの微細化お
よび多重化も容易であること、イオン感応層55,65
は極めて薄いものでよいため、応答速度が高く、被検液
の置換速度のみで規定されるレベルにまで向上可能であ
ることなど、ISFETの利点をそのまま保持してい
る。
【0052】なお、本例においては、第1および第2の
ISFET5,6から得られる信号の処理として、ソー
ス−ドレイン間電流ID を一定に保持した状態における
ソース−ドレイン間電圧の差VSD1 〜VSD2 からpHを
計測するものを示したが、これに限らず、第1および第
2のISFET5,6のソース−ドレイン間電流ID
よびソース−ドレイン間電圧VSD1 ,VSD2 を一定に保
持するように、ゲート電位Vg0を制御し、そのゲート電
位差を差動出力として利用してもよい。
【0053】なお、第1および第2のISFET5,6
が、それぞれ異なるレベルのイオン感応度を有し、その
差動出力を利用できる構成のものであれば、第1および
第2のISFET5,6のいずれの側にイオン感応度規
定層を設けてもよいものであり、そのイオン感応度の規
定作用は、その表面基密度を変えるもの、酸解離定数を
変えるものなど制限がなく、その種類などは、半導体イ
オンセンサの被検出イオン種、各部位の用いた材質など
に応じて最適な条件に設定されるべき性質のものであ
る。
【0054】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る半導体イオ
ンセンサにおいては、第1および第2のISFETのう
ち、第2のISFET側のイオン感応層は、その被検液
接触面側の酸解離定数または表面基密度を変えて第1お
よび第2のISFETのイオン感応度を不等とすべきイ
オン感応度規定層を備えることに特徴を有するため、以
下の効果を奏する。
【0055】 イオン感応度が異なる第1および第2
のイオン感応型FETを有しているため、それらの差動
出力を利用してpHを計測することができる。この差動
出力には、ゲート電位印加電極側の界面電位差が影響を
及ぼしにくいため、ゲート電位印加電極として、白金電
極などを使用でき、ガラス電極構造のものを使用する必
要がない。従って、ゲート電位印加電極に対するメンテ
ナンスが極めて容易になり、従来のISFETの利点を
活かしたままで、半導体イオンセンサの小型軽量化,低
コスト化およびメンテナンスフリー化を実現できる。し
かも、被検液の振動や温度などの影響も補償されるた
め、測定結果の信頼性も高い。
【0056】 イオン感応層に窒化シリコン層を用い
た場合には、水素イオンなどに対して高い感度を発揮す
るため、差動出力信号のレベルが高いので、計測精度の
高い半導体イオンセンサを実現できる。
【0057】 イオン感応度規定層として、表面保護
層と同時に形成されたポリシリコン層を利用した場合に
は、他のプロセスを援用して、イオン感応度の異なるI
SEFETを容易に形成できる。
【0058】 白金電極などのゲート電位印加電極を
半導体領域の表面側に形成した場合には、ISFETと
ゲート電位印加電極とを一体化した半導体イオンセンサ
を形成できるので、その小型軽量化および低コスト化を
より改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る半導体イオンセンサの要
部の断面図(図2のI−I線における断面図)である。
【図2】図1に示す半導体イオンセンサの平面図であ
る。
【図3】ISFETの測定原理を示す各半導体領域の物
理化学系のポテンシャルを模式的に示すグラフ図であ
る。
【図4】本発明の実施例に係る半導体イオンセンサの測
定原理を示す界面電位差のpH依存性を示すグラフ図で
ある。
【図5】(a)は従来のガラス電極を用いた測定系の概
略構成図、(b)はISFETの測定系の概略構成図で
ある。
【図6】従来のガラス電極構造のpHメーターの概略構
成図である。
【符号の説明】
1・・・半導体イオンセンサ 4・・・p型ポリシリコン層(半導体領域) 5・・第1のISFET 5a,6a・・・ゲート部 6・・第2のISFET 9・・・ゲート電位印加電極 10・・・表面保護層 10a・・・島状ポリシリコン層(イオン感応度規定
層) 51,61・・・ソース拡散領域 52,62・・・ドレイン拡散領域 54,64・・・ゲート酸化膜 55,65・・・イオン感応層 57,67・・・被検液接触面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体領域の表面側に形成された同一導
    電型の第1および第2のイオン感応型FETが、被検液
    を介してゲート電位が印加されるべき各ゲート部に略同
    等面積の被検液接触面をもつイオン感応層を有してお
    り、前記第2のイオン感応型FET側のイオン感応層
    は、その被検液接触面側の酸解離定数または表面基密度
    を変えて、前記第1および第2のイオン感応型FETの
    イオン感応度を不等とすべきイオン感応度規定層を備え
    ることを特徴とする半導体イオンセンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記イオン感応層
    は、前記ゲート部のゲート酸化膜上に形成された窒化シ
    リコン層であることを特徴とする半導体イオンセンサ。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記イオン感応層の
    各被検液接触面は、前記半導体領域の表面側に形成され
    た表面保護層としてのポリシリコン層の非形成領域とし
    て画定されており、前記イオン感応度規定層は、この表
    面保護層と同時に形成されて、前記第2のイオン感応型
    FET側のイオン感応層の被検液接触面を部分的に覆う
    ポリシリコン層であって、このポリシリコン層によっ
    て、前記第2のイオン感応型FETのイオン感応度が、
    前記第1のイオン感応型FETのイオン感応度に比して
    低いことを特徴とする半導体イオンセンサ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかの項
    において、前記第1および第2のイオン感応型FETの
    各ゲート部に被検液を介してゲート電位を印加すべきゲ
    ート電位印加電極が、前記半導体領域の表面側に形成さ
    れていることを特徴とする半導体イオンセンサ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかの項
    において、前記ゲート電位印加電極は、白金電極である
    ことを特徴とする半導体イオンセンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012168120A (ja) * 2011-02-16 2012-09-06 Yokogawa Electric Corp イオンセンサおよびイオン濃度測定方法
JP2020094913A (ja) * 2018-12-13 2020-06-18 国立大学法人豊橋技術科学大学 pH検出装置
US11029278B2 (en) * 2014-02-11 2021-06-08 Consejo Superior De Investigaciones Cientificas (Csic) Ion sensor based on differential measurement, and production method

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