JPH0578232U - スチームサウナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】噴出湯管の各々の湯噴出口からの湯の放散を均
一にして、熱交換促進部材での熱交換効率を向上させ、
蒸気発生能力を高める。 【構成】噴出湯管１１０の各々の湯噴出口１１０ａを異
なる穴径、またはピッチ、あるいは異なる穴径Ｄ及びピ
ッチＬの組合せにて配列する。また、前記噴出湯管１１
０の中央部付近の湯噴出量を増大させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば一般家庭の浴室などに設置される湯水膜式のスチームサウ ナ装置に関し、特に、熱交換促進部材に湯を放散する噴出湯管に改良を施すこと により、噴出湯管の各々の湯噴出口から放散する湯量を均一にし、熱交換効率の 向上を図るようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近、例えばマンション等の集合住宅などにおけるユニットバスルーム内にス チームサウナユニットを設置して、バスルームをサウナルームとして兼用してな るものが注目されている。

【０００３】 従来、この種のスチームサウナ装置においては、スチームサウナユニット本体 の外装体の前面側上部にスチーム吹出口を開口させ、その下部に空気吸入口を開 口させる一方、前記外装体の内部に、給湯配管系に接続された噴出湯管と熱交換 促進部材を上方から順に配置し、かつ、噴出湯管の下部に左右方向に配列させて 設けた複数の湯噴出口から湯を前記熱交換促進部材の上端部に向け放散させるこ とにより発生する蒸気を、前記スチーム吹出口からファンユニットの吸引作用ま たは吹上作用により前記スチーム吹出口から吹き出させてなる構成を有するもの がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来構造のスチームサウナ装置では、図８に示すよ うに、噴出湯管（イ）の下部に左右方向に配列させて設けた複数の湯噴出口（ロ ）の穴径が同径で均等な間隔（Ｌ）で開口させてなるために、例えば噴出湯管（ イ）の左右方向の中央部に給湯配管系（ハ）を接続した場合、噴出湯管（イ）の 湯の流出し易い中央部及び水圧の高い左右両端部での湯（Ｈ・Ｗ）の放散量が多 く、これによって、熱交換促進部材（ニ）への放散が不均一になり、熱交換効率 が悪いという問題があった。

【０００５】

【考案の目的】

この考案の目的は、噴出湯管の各々の湯噴出口からの湯の放散を均一にして、 熱交換促進部材での熱交換効率の向上を図ることができるようにしたスチームサ ウナ装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記した課題を解決するために、この考案は、前面側の上部にスチーム吹出口 が開口しかつその下部に空気吸入口が開口するスチームサウナユニット本体の外 装体の内部に、給湯配管系に接続された噴出湯管と熱交換促進部材とを上方から 順に配置し、かつこの噴出湯管の下部に複数の湯噴出口を左右方向に配列させて 設けて、この噴出湯管の各々の湯噴出口から湯を前記熱交換促進部材の上端部に 向け放散させることにより発生する蒸気を、前記スチーム吹出口からファンユニ ットの作用により吹き出させてなるスチームサウナ装置において、前記噴出湯管 の左右両側端部及び給湯配管系との接続部近傍の湯噴出口の穴径を他の穴径より も小さくするか、または穴間隔（ピッチ）を他の部分よりも大きくしてなる構成 としたものである。

【０００７】 また、この考案は、前記噴出湯管の中央部付近の湯噴出口の穴径を、その両端 部の穴径よりも大きくしてなる構成としたものである。

【０００８】 さらに、この考案は、前記噴出湯管の中央部付近の湯噴出口の穴間隔を、その 両端部の穴間隔よりも小さくしてなる構成としたものである。

【０００９】

【作用】

すなわち、この考案は、上記の構成を採用することにより、噴出湯管の左右両 側端部及び給湯配管系との接続部近傍の湯噴出口の穴径を他の穴径よりも小さく するか、または穴間隔（ピッチ）を他の部分よりも大きくしてなるために、噴出 湯管の各々の湯噴出口からの湯の放散量が均一になり、熱交換促進部材の熱交換 効率が向上し、蒸気発生能力を高めることが可能になる。

【００１０】 また、前記噴出湯管の中央部付近の湯噴出口の穴径を、その両端部の穴径より も大きくするか、または、穴間隔を、その両端部の穴間隔よりも小さくしてなる ために、中央部付近の湯噴出量が増大し、風量及び風速の高い熱交換促進部材の 中央部での蒸気発生能力が向上する。

【００１１】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図１から図７に示す図面を参照しながら詳細に説明 すると、図２に示すように、図中１は例えばマンション等の集合住宅などに設置 された浴室内を形成するユニットバスルームである。

【００１２】 このバスルーム１の底面部には、浴槽本体２と洗い場本体３とが組合せ設置さ れ、それらの周面を天井板４及び側壁面５にて囲繞形成してなるとともに、この 側壁面５の下端部と前記浴槽本体２及び洗い場本体３の上端部との間には、カウ ンタ部６及び７がそれぞれ段付き形成されている。

【００１３】 また、図中８、９、１０は前記浴槽本体２側、洗い場本体３側及びシャワー装 置Ｓ側にそれぞれ設置した湯水混合供給装置で、これら各々の湯水混合供給装置 ８、９、１０は、前記カウンタ部６、７内に配管された図示しない給湯装置から 給湯される湯Ｈ・Ｗの給湯配管系１１及び水道等の給水装置から給水される水Ｃ ・Ｗの給水配管系１２にそれぞれ接続されている。

【００１４】 さらに、図中１３は、前記バスルーム１の天井板４に開口させた換気口で、こ の換気口１３に対応する天井裏には、換気扇装置１４が付設されている。

【００１５】 ところで、前記浴槽本体２の湯船２１の内底面と洗い場本体３の洗い場面３１ には、排水口２２及び３２がそれぞれ開口し、これら排水口２２及び３２は、図 示しない排水ドレンに配管接続されて、前記湯船２１及び洗い場面３１の排水を 行なうようになっている。

【００１６】 そして、前記バスルーム１の洗い場本体３側に形成したカウンタ部７の上部に 対応する側壁面５には、温水膜式のスチームサウナユニット本体１００が取り付 けられている。

【００１７】 このサウナユニット本体１００は、図３に示すように、外装体１０１の前面側 上部にはスチーム吹出口１０２が、その下部には、空気吸入口１０３、１０３が 開口形成されている。

【００１８】 また、前記サウナユニット本体１００の外装体１０１の内部には、上部に前記 スチーム吹出口１０２に対応させて駆動モータ１０４で駆動するファンユニット １０５と、このファンユニット１０５の下方に熱交換促進部材１０６とが配置さ れている。

【００１９】 この熱交換促進部材１０６は、図４及び図５に示すように、例えばエキスパン ドメタル等の多数の孔部１０８を有する板状部材１０７からなり、この板状部材 １０７を上下方向に沿って所定の角度θで前後にジグザグ状に連続的に折曲して なる構成を有するもので、前記板状部材１０７の左右両端部１０７ａ及び前後の 折曲端部１０７ｂは、前記外装体１０１の内壁面１０１ａとの間に間隙ａ、ｂを 有して組付けられ、前記板状部材１０７の板面に沿って流下する湯滴Ｐが、前記 外装体１０１の内壁面１０１ａに接触しないようになっている。

【００２０】 さらに、図中１１０は前記熱交換促進部材１０６の上部の左右方向に配置され た噴出湯管で、この噴出湯管１１０の左右方向の中央部には、前記外装体１０１ の下端部から前記バスルーム１への湯Ｈ・Ｗの給湯配管系１１に給湯管１１１及 び給湯口１１２を介して接続された給湯管１１３が定流量弁１１４及び電磁弁１ １５を介して接続されている。

【００２１】 そして、前記噴出湯管１１０の下部には、図１に第１実施例として示すように 、複数の湯噴出口１１０ａが左右方向に所定の間隔Ｌを存して配列させて設けら れていて、これら各々の湯噴出口１１０ａは、図示のように噴出湯管１１０の左 右方向の中央部に給湯配管系１１３を接続した場合、噴出湯管１１０の中央部及 び左右両端部の湯の流出し易い部位の穴径Ｄを小さくし、その間の湯の流出しに くい部位の穴径Ｄを大きくするようにして形成され、これによって、各々の湯噴 出口１１０ａからの湯Ｈ・Ｗの放散量を均一にしてなる構成となっている。

【００２２】 すなわち、前記電磁弁１１５のＯＮによって、前記給湯管１１３からの湯Ｈ・ Ｗを定流量弁１１４の作用で湯量を一定に制御しながら、前記噴出湯管１１０の 湯噴出口１１０ａから前記熱交換促進部材１０６の板状部材１０７の上端部に向 け湯Ｈ・Ｗを放散するようになっているもので、この熱交換促進部材１０６の上 端部に向け放散された湯Ｈ・Ｗは、下方に向け流下し、カウンターフローで熱交 換されて発生する蒸気を、前記ファンユニット１０５の吸引作用により上方に吸 引して、前記スチーム吹出口１０２から浴室内に向け噴出させるようになってい る。

【００２３】 一方、前記外装体１０１の内底面部に滞留する水は、前記給湯口１１２に隣接 させて設けた排水口１１６から排水管１１７を介して前記浴槽本体２及び洗い場 本体３側の排水口２２、３２が接続される図示しない排水ドレンに接続されて排 水されるようになっている。

【００２４】 また、図６はこの考案に係る第２実施例を示すもので、前記噴出湯管１１０の 各々の湯噴出口１１０ａからの湯Ｈ・Ｗの放散量を均一にする手段として、各々 の湯噴出口１１０ａを、図示のように噴出湯管１１０の左右方向の中央部に給湯 配管系１１３を接続した場合、噴出湯管１１０の中央部及び左右両端部の湯の流 出し易い部位の穴間隔（ピッチ）Ｌを大きくし、その間の他の部位のピッチＬを 小さくするようにして配列してなる構成を有するものである。

【００２５】 なお、前記噴出湯管１１０の各々の湯噴出口１１０ａからの湯Ｈ・Ｗの放散量 を均一にする手段として、図１及び図７に示すように、各々の湯噴出口１１０ａ を、噴出湯管１１０の各部で穴径ＤまたはピッチＬを変化させたが、各々の湯噴 出口１１０ａの穴径Ｄ及びピッチＬをそれぞれ変化させて組み合わせることによ り行なうことも可能である。

【００２６】 さらに、図６はこの考案に係る第３実施例を示すもので、上記第１及び第２実 施例による噴出湯管１１０の各々の湯噴出口１１０ａからの湯Ｈ・Ｗの放散量を 均一にしてなる構成において、実線矢印で示すような風量及び風速の高い熱交換 促進部材１０６の中央部に相当する噴出湯管１１０の中央部付近における湯噴出 口１１０ａの穴径を大きくしたり、ピッチを小さくすることにより、湯噴出量を 増大させてなるものである。

【００２７】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、この考案は、噴出湯管の各々の湯噴出口を水 圧に応じた異なる穴径、またはピッチ、あるいは異なる穴径及びピッチの組合せ にて配列してなることから、噴出湯管の各々の湯噴出口からの湯の放散量を均一 にすることができ、熱交換効率を向上させることができるために、蒸気発生能力 を高めることができる。

【００２８】 また、請求項３及び４において、前記噴出湯管の中央部付近の湯噴出量を増大 させてなるために、風量及び風速の高い熱交換促進部材の中央部での蒸気発生能 力を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るスチームサウナ装置の第１実施
例を示すスチームサウナユニットの噴出湯管の要部概略
的断面図。

【図２】浴室内の全体構成を示す説明図。

【図３】スチームサウナユニットの内部構造を概略的に
示す説明図。

【図４】外装体の内壁面と熱交換促進部材の板状部材と
の組付け状態を示す説明図。

【図５】外装体の内壁面と熱交換促進部材の板状部材と
の組付け状態を示す説明図。

【図６】噴出湯管の第２実施例を示す要部概略的断面
図。

【図７】噴出湯管の第３実施例を示す要部概略的断面
図。

【図８】従来の噴出湯管を示す要部概略的断面図。

【符号の説明】

１１……給湯配管系、１００……スチームサウナユニッ
ト本体、１０１……外装体、１０２……スチーム吹出
口、１０３……空気吸入口、１０５……ファンユニッ
ト、１０６……熱交換促進部材、１１０……噴出湯管、
１１０ａ……湯噴出口、Ｄ……穴径、Ｌ……間隔（ピッ
チ）、Ｈ・Ｗ……湯。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前面側の上部にスチーム吹出口が開口しか
   つその下部に空気吸入口が開口するスチームサウナユニ
   ット本体の外装体の内部に、給湯配管系に接続された噴
   出湯管と熱交換促進部材とを上方から順に配置し、かつ
   この噴出湯管の下部に複数の湯噴出口を左右方向に配列
   させて設けて、この噴出湯管の各々の湯噴出口から湯を
   前記熱交換促進部材の上端部に向け放散させることによ
   り発生する蒸気を、前記スチーム吹出口からファンユニ
   ットの作用により吹き出させてなるスチームサウナ装置
   において、 前記噴出湯管の左右両側端部及び給湯配管系との接続部
   近傍の湯噴出口の穴径を他の穴径よりも小さくしたこと
   を特徴とするスチームサウナ装置。
2. 【請求項２】前面側の上部にスチーム吹出口が開口しか
   つその下部に空気吸入口が開口するスチームサウナユニ
   ット本体の外装体の内部に、給湯配管系に接続された噴
   出湯管と熱交換促進部材とを上方から順に配置し、かつ
   この噴出湯管の下部に複数の湯噴出口を左右方向に配列
   させて設けて、この噴出湯管の各々の湯噴出口から湯を
   前記熱交換促進部材の上端部に向け放散させることによ
   り発生する蒸気を、前記スチーム吹出口からファンユニ
   ットの作用により吹き出させてなるスチームサウナ装置
   において、 前記噴出湯管の左右両側端部及び給湯配管系との接続部
   近傍における湯噴出口の穴間隔を他の部分よりも大きく
   したことを特徴とするスチームサウナ装置。
3. 【請求項３】前面側の上部にスチーム吹出口が開口しか
   つその下部に空気吸入口が開口するスチームサウナユニ
   ット本体の外装体の内部に、給湯配管系に接続された噴
   出湯管と熱交換促進部材とを上方から順に配置し、かつ
   この噴出湯管の下部に複数の湯噴出口を左右方向に配列
   させて設けて、この噴出湯管の各々の湯噴出口から湯を
   前記熱交換促進部材の上端部に向け放散させることによ
   り発生する蒸気を、前記スチーム吹出口からファンユニ
   ットの作用により吹き出させてなるスチームサウナ装置
   において、 前記噴出湯管の中央部付近の湯噴出口の穴径を、その両
   端部の穴径よりも大きくしたことを特徴とするスチーム
   サウナ装置。
4. 【請求項４】前面側の上部にスチーム吹出口が開口しか
   つその下部に空気吸入口が開口するスチームサウナユニ
   ット本体の外装体の内部に、給湯配管系に接続された噴
   出湯管と熱交換促進部材とを上方から順に配置し、かつ
   この噴出湯管の下部に複数の湯噴出口を左右方向に配列
   させて設けて、この噴出湯管の各々の湯噴出口から湯を
   前記熱交換促進部材の上端部に向け放散させることによ
   り発生する蒸気を、前記スチーム吹出口からファンユニ
   ットの作用により吹き出させてなるスチームサウナ装置
   において、 前記噴出湯管の中央部付近の湯噴出口の穴間隔を、その
   両端部の穴間隔よりも小さくしたことを特徴とするスチ
   ームサウナ装置。