JPH0578098U - 無指向性スピーカシステムのグリル構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで作製することができ、さらに音波
の放射、拡散効果に優れた無指向性スピーカシステムの
グリル構造を提供する。 【構成】 スピーカユニット３の前方にディフューザＤ
を配置して構成される無指向性スピーカシステムＳにお
いて、スピーカユニット保護用のグリル１と前記ディフ
ューザＤとを一体形成したものである。また、ディフュ
ーザＤを、金属製のパンチンググリル１３の前記スピー
カユニット３の前方対応位置に取り付けて構成しても良
い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は無指向性スピーカシステムのグリル構造に係り、特にスピーカの前 方にディフューザを配置して構成される無指向性スピーカシステムのグリル構造 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

スピーカの前方にディフューザを配置してなる無指向性スピーカシステムにお いて、前回我々が提案したものには、図３に示すものがあった。 図において、Ｓは無指向性スピーカシステムであり、上部に開口部２１を有す るキャビネット２と、該開口部２１に振動板３１が上向きになるように取付けら れたスピーカユニット３と、橋脚部材４により橋架け構造にてスピーカ振動板３ １の前方に配置されるディフューザＤと、スピーカユニット保護用のグリル１と で構成されている。グリル１は、樹脂製の張り枠部１１と、該張り枠部１１に取 付けられたグリルネット１２とで構成されている。 上記の構成により、スピーカ振動板３１から放射された音波は、ディフューザ Ｄにより反射、拡散され、無指向性を呈するようになされていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来の無指向性スピーカシステムＳにおいては、ディフューザＤ を支持するための橋脚部材４を設ける必要があるため、組立て工数が増加し、ま た、材料費等が掛かっており、コストアップとなっていた。 さらに、橋脚部材４は、スピーカ振動板３１、及びディフューザＤ近傍に配置 されているため、音波の反射、拡散にも影響を与えており、無指向性の阻害とな っていた。

【０００４】 この考案の目的は、上記の点を改善し、低コストで作製することができ、さら に音波の放射、拡散効果に優れた無指向性スピーカシステムのグリル構造を提供 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る無指向性スピーカシステムのグリル構造は、スピーカユニット の前方にディフューザを配置して構成される無指向性スピーカシステムにおいて 、スピーカユニット保護用のグリルと前記ディフューザとを一体形成したもので ある。 また、ディフューザを、金属製のパンチンググリルの前記スピーカユニ ットの前方対応位置に取り付けて構成しても良い。

【０００６】

【作用】

スピーカユニット保護用のグリルと一体形成されたディフューザが、スピーカ 振動板からの音波を反射、拡散する。また、グリルが金属製のパンチンググリル の場合は、スピーカ前方の対応する位置に取り付けたディフューザが、スピーカ 振動板からの音波を反射、拡散する。

【０００７】

【実施例】

この考案に係る無指向性スピーカシステムのグリル構造を図１及び図２に基づ いて説明する。図１はこの考案に係る実施例を示す断面図、図２はこの考案に係 る他の実施例を示す断面図である。 図１において、Ｓは無指向性スピーカシステムであり、ディフューザＤと、ス ピーカ３保護用のグリル１のグリルネット１２の張り枠部１１とを樹脂成形品で 一体的に形成することにより構成されている。 上記の構成により、ディフューザＤはスピーカ３の前方に配置されることとな り、スピーカ振動板３１からの音波を反射、拡散し、無指向性とすることができ る。また、この際、スピーカ振動板３１及びディフューザＤの近傍には、音波の 反射、拡散を阻害するものは形成されていないため良好な指向特性を得ることが できる。 さらに、ディフューザＤは、樹脂製のグリルネット１２の張り枠部１１と一体 的に形成されているため、低コストで作製することができ、また、組立てに際し てもグリルネット１１を、キャビネット２に取付ければ、ディフューザＤをスピ ーカ３の前方に配置することとなるため、工数を大幅に削減することが可能とな る。

【０００８】 図２は、グリル１を金属製のパンチンググリル１３とし、該パンチンググリル １３のスピーカ３前方対応位置にディフューザＤを取付けたものである。なお、 図中１４はパンチンググリル１３のキャビネット２への取付け部である。 この場合も図１の無指向性スピーカＳと同様の効果を得ることができる。

【０００９】

【考案の効果】

この考案に係る無指向性スピーカシステムのグリル構造によれば、スピーカ保 護用のグリルとディフューザとを一体形成して、若しくは取付けて構成されるた め、組立て工数の削減を図ることができ、また、製作コストのダウンを図ること ができる。 さらに、スピーカ振動板、及びディフューザの近傍に音波の反射、拡散を阻害 するものが形成されていないので、良好な指向特性を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る実施例を示す断面図である。

【図２】本考案に係る他の実施例を示す断面図である。

【図３】従来例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ グリル １１ 張り枠部 １２ グリルネット １３ パンチンググリル １４ 取付け部 ２ キャビネット ２１ 開口部 ３ スピーカユニット ３１ スピーカ振動板 Ｄ ディフューザ Ｓ 無指向性スピーカシステム

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スピーカユニット（３）の前方にディフ
   ューザ（Ｄ）を配置して構成される無指向性スピーカシ
   ステム（Ｓ）において、スピーカユニット保護用のグリ
   ル（１）と前記ディフューザ（Ｄ）とを一体形成したこ
   とを特徴とする無指向性スピーカシステムのグリル構
   造。
2. 【請求項２】 ディフューザ（Ｄ）と、グリル（１）の
   グリルネット用の張り枠部（１１）とを樹脂成形品で一
   体形成したことを特徴とする請求項１記載の無指向性ス
   ピーカシステムのグリル構造。
3. 【請求項３】 ディフューザ（Ｄ）を、金属製のパンチ
   ンググリル（１３）の前記スピーカユニット（３）の前
   方対応位置に取り付けたことを特徴とする無指向性スピ
   ーカシステムのグリル構造。