JPH0577702A - アンチスキツド制御システムの安全装置 - Google Patents

アンチスキツド制御システムの安全装置

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JPH0577702A
JPH0577702A JP3241880A JP24188091A JPH0577702A JP H0577702 A JPH0577702 A JP H0577702A JP 3241880 A JP3241880 A JP 3241880A JP 24188091 A JP24188091 A JP 24188091A JP H0577702 A JPH0577702 A JP H0577702A
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yaw
fail
sensor
wheel
target slip
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JP3241880A
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Kenji Ota
健治 太田
Kosaku Shimada
耕作 嶋田
Toshie Kuroda
利枝 黒田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヨーフィードバックを行うアンチスキッド制御
システムにおいて、特にその制御中にヨーセンサ系統の
故障が発生した場合に起こる不安定な状態を解消するた
めのものである。 【構成】ヨー制御を行うアンチスキッド制御からヨー制
御を行わないアンチスキッド制御に移行する際、段階的
に制御が移行するようなフェールセーフモードを設定し
処理を行う。 【効果】これにより、過渡的に制御が変わることにより
発生していた不安定な車両挙動を安定にすることが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等に使用される、
特に制動時の安定性向上を計ったアンチスキッド制御シ
ステムの安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアンチスキッド制御システムは、
特に雪道や凍結路のような摩擦係数の低い路面におい
て、ブレーキの液圧を減少、または保持できるバルブ機
構を持つことにより、車輪のロックを防止し、かつ制動
距離を長くすることなく操縦安定性を確保することがで
きた。
【0003】しかし、すべての路面での操安性及び制動
力を確保できるわけではない。特に車両の左右の車輪が
通過する路面間で摩擦係数の差がある場合、左右の車輪
のスリップ率を一定に制御すれば、左右輪にかかる制動
力の大きさに差が生じ、この力のアンバランスが車両に
ヨーモーメントを発生させ走行を不安定にしている。従
来のアンチスキッド制御システムでは、上記の様なスプ
リットμ路での安定性を向上するために、ロックしやす
い車輪のブレーキ液圧に他のブレーキ液圧を一致させ
る、いわゆるセレクトロー制御を行っているが、制動力
は過少となり制動距離を犠牲にしていた。
【0004】特開平1−208256 号では一歩進んで車両の
ヨーレートが大きい不安定状態では後輪の目標スリップ
率を低めてコーナリングフォースを向上させる制御とな
っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平1−208
256 号に示す例ではシステムのフェールセーフについて
は考えられていなかった。
【0006】上記従来技術ではヨーレートを検出するセ
ンサが故障して誤った値を出力した場合、車両が不安定
状態でもないのに低い目標スリップ率で制御し続けて、
その結果、制動距離が長くなる恐れがあった。
【0007】また、一般に知られているフェールセーフ
の処理としては、故障部位を発見するとシステムのリレ
ーを切って制御弁を動作不可能にしてしまう方法があっ
た。この方法だと、制御弁が正常でもヨーセンサだけの
故障でシステムダウンするのでアンチスキッド制御シス
テムとしての基本動作さえ行えなくなる。
【0008】そこで、ヨーセンサ系統の故障のみの場
合、制御装置はヨーセンサの出力に依存されない目標ス
リップ率を固定としたアンチスキッド制御を行い、制御
弁の故障があった場合、制御装置はアンチスキッド制御
そのものを行わない、というフェールセーフ処理なとが
考えられていた。
【0009】しかし、この場合においてもアンチスキッ
ド制御実行前に故障を検知していれば問題ないのだが、
アンチスキッド制御実行中の場合には過渡的に制御が変
わってしまうため、車両が不安定になるおそれがあっ
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
には、アンチスキッド制御実行中にヨーセンサの出力に
異常が生じた場合は、すぐに、ヨーセンサの出力に依存
されない目標スリップ率を固定としたアンチスキッド制
御を行うフェールセーフモードに入らず、あらかじめ設
定しておいたヨーセンサの仮出力値によりヨー制御を含
むアンチスキッド制御を行うフェールセーフモードに入
り、段階的にヨーセンサの出力に依存されない目標スリ
ップ率を固定としたアンチスキッド制御を行うフェール
セーフモードに移行していくことで解決できる。
【0011】
【作用】前述した安全装置を付加したアンチスキッド制
御装置を備える車両が低μ路でブレーキをかける場合に
ついて説明する。
【0012】まず、ヨー制御を行うアンチスキッド制御
実行中にヨーセンサ系統の故障が発生した場合、制御装
置は特別なフェールセーフモードに入り、あらかじめ設
定しておいたヨーセンサの仮出力値によってヨー制御を
含むアンチスキッド制御を行う。その後段階的にヨーセ
ンサ仮出力値を減じていき、発生していると考えている
ヨーがあらかじめ設定した範囲内になったときに、ヨー
センサの出力に依存されない目標スリップ率を固定とし
たアンチスキッド制御を行うフェールセーフモードに移
行する。
【0013】これにより、ヨー制御を行うアンチスキッ
ド制御実行中にヨーセンサ系統の故障が発生した場合に
おいても、すぐにヨー制御をやめるわけではなく過渡的
な制御の変更を伴わないため、車両の挙動を不安定にす
ることがなくなる。また、その後ヨー制御のない目標ス
リップ率を固定としたアンチスキッド制御を行うので、
従来制御と同等の制動性と安定性は保証される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1より説明す
る。図1は本発明を適用したアンチスキッド(ABSと
もいう)制御装置の構成図を示す。
【0015】前右輪1a,前左輪1b,後右輪1c,後
左輪1dにはそれぞれブレーキ液圧を車輪に伝達するホ
イールシリンダ2a〜2d,車輪速センサ3a〜3dが
設置されている。
【0016】ホイールシリンダ2a〜2dに供給するブ
レーキ液圧は、ブレーキペダル10から操作されること
によってマスターシリンダ4内で圧力が発生し、これを
油圧ユニット5に伝達し、この油圧ユニット5を介して
各ホイールシリンダ2a〜2dへ油圧を伝える。
【0017】油圧ユニット5には、各車輪1a〜1dへ
伝えるブレーキ液圧の増圧,保持,減圧を行う電磁弁5
a〜5dが配置され、制御装置6から駆動を受けてい
る。また、制御装置6への入力信号を与えるセンサは車
輪速センサ3a〜3dと、ハンドル9の回転位置を検出
する操舵角センサ8、車両のヨーレートを検出する角速
度センサ7、車両の前後G、または横Gを検出する加速
度センサ11a,11bがある。
【0018】次に、アンチスキッド制御装置の基本動作
について説明する。
【0019】従来よりABSの動作については種々のシ
ステムがあり報告されているが、基本となる動作として
は、各車輪速センサ3a〜3dによって得られる各車輪
速値、ここで仮に Vfr:前右輪の車輪速値 Vf1:前左輪の車輪速値 Vrr:後右輪の車輪速値 Vr1:後左輪の車輪速値 V :車体の速度 Sfr=(V−Vfr)/V: 前右輪のスリップ率 …(数1) Sf1=(V−Vf1)/V: 前左輪のスリップ率 …(数2) Srr=(V−Vrr)/V: 後右輪のスリップ率 …(数3) Sr1=(V−Vr1)/V: 後左輪のスリップ率 …(数4) とすると、図3で示すμ−S特性で摩擦係数が最大とな
るように各車輪のスリップ率を0.2 付近に設定し、ス
リップ率が大きな時には電磁弁5a〜5dを動作させ、
ホイールシリンダ2a〜2dの液圧を減圧する。この結
果、車輪速は車体の速度まで次第に引き上げられるた
め、スリップ率は小さくなる。
【0020】また、スリップ率がきわめて小さな値の時
には、ホイールシリンダ2a〜2dの液圧を増加させ、
車輪に制動トルクをかけスリップ率を上昇させている。
【0021】このように、ホイールシリンダ2a〜2d
の液圧を変化させることを繰り返し、スリップ率を所定
の値に近づけ、制動力を最大とし、かつ、走行時の安定
に寄与する横抗力をも低めることなく安定に制動するこ
とができるのである。
【0022】しかしながら、上述の動作は、4つの車輪
が同じ路面であることを想定している。すなわち、各々
の車輪から得られる制動力、ここで Ffr:前右輪の制動力 Ff1:前左輪の制動力 Frr:後右輪の制動力 Fr1:後左輪の制動力 とすると、車輪にかかる垂直荷重Wf,Wrに左右の差が
ない時で路面μが同じであるとすれば Ff1=Ffr=μ・Wf …(数5) Fr1=Frr=μ・Wr …(数6) となり、差を持たないので、車両に横方向に働く力が発
生せず、車両の操向安定性は得られる。
【0023】路面μが左右輪で差がある場合、例えば右
側の路面μが高い場合、つまりμr>μ1の場合を図2に
示すと、 Ffr=μr・Wf>Ff1=μ1・Wf …(数7) Frr=μr・Wr>Fr1=μ1・Wr …(数8) となり車両の重心位置回りに Mb=Lr(Ffr+Frr)−L1(Ff1+Fr1) −La(Cfr+Cf1)−Lb(Crr+Cr1) …(数9) なるモーメントが発生する。
【0024】ここで、Cfr,Cf1,Crr,Cr1は前右,
前左,後右,後左の車輪が発生するコーナリングフォー
スでその最大値は図3における横抗力の値以下となって
いる。
【0025】ここで、 Lr(Ffr+Frr)−L1(Ff1+Frr) <La(Cfr+Cf1)+Lb(Crr+Cr1) …(数10) の時には、左右輪の制動力差によるモーメントの発生
は、タイヤの横抗力によって打ち消され、実際、車両に
ヨーモーメントすなわちヨーが発生することはない。
【0026】しかし、左右のμの差が大きくなるに従い Lr(Ffr+Frr)−L1(Ff1+Frr) >La(Cfr+Cf1)+Lb(Crr+Cr1) …(数11) となり、ヨーが発生する。
【0027】このヨーは、運転者のハンドル操作によっ
て発生したものではなく、路面の状態によって発生した
ものであるため、運転者の意志に反するものである。
【0028】また、運転者にとって予期せぬことである
ので、突然のヨー発生により事故を引き起こすケースも
ある。
【0029】この対策として、特開平1−208256号では
車両のヨーレートが大きい不安定状態では後輪の目標ス
リップ率を低めてコーナリングフォースを向上させる制
御となっていた。
【0030】しかし、ヨーレートを検出するセンサが故
障して誤った値を出力した場合、車両が不安定状態でも
ないのに低い目標スリップ率で制御し続けて、その結
果、制動距離が長くなる恐れがあった。
【0031】そこで、ヨーレートを検出するセンサが故
障した場合には、各輪の目標スリップ率はヨーによらず
一定とする従来のABSと同様な制御を行うフェールセ
ーフモード処理を行うこととした。だが、ABS制御開
始前にセンサ故障が検知できていれば良いが、ABS制
御中に故障検知した場合には過渡的に制御が変わってし
まうため車両を不安定な状態にしてしまう可能性があっ
た。そこでABS制御中に故障検知した場合にはすぐに
従来のABS制御に入らず、あらかじめ設定しておくヨ
ーセンサ仮出力によって制御し、段階的にヨー制御無し
のABSに移行するフェールセーフモードを設定する事
で問題解決を図った。
【0032】以下の実施例では、 (1) ヨー角速度,ヨー角加速度の検出法 (2) ヨー運動量によるフィードバック制御 (3) ヨー検出器故障判定とフェールセーフ内容 に分けて詳細な説明をする。
【0033】(1) ヨー角速度,ヨー角加速度の検出
法 本発明では、車両のヨーモーメントをヨー角速度、また
はヨー角加速度としてとらえ、左右の制動力のアンバラ
ンスを、左右の車輪の目標スリップ率を変化させること
で積極的に打ち消すものである。
【0034】ヨー運動量を得る方法の1つには光ファイ
バージャイロ,振動ジャイロ等の角速度センサを用いる
方法があり、車体に設置した角速度センサ7でヨー角速
度を計測する。
【0035】この方法では、計測したヨー角速度を微分
すればヨー角加速度を得ることが可能である。
【0036】ヨー運動量を得る別の方法は、加速度セン
サを使う方法で、図5a,図5bに示したように車体に
加速度センサを11a−11bまたは11c−11dの
ペアで設置し、その差信号からヨー角加速度を演算する
ものである。
【0037】これを、加速度センサ11a−11bのペ
アを使った例で説明すると、車体に図5に示した角加速
度ωが発生すると、加速度センサ11aでは正方向に、
加速度センサ11bでは負方向に加速度が発生する。発
生する加速度の絶対値は次式で表せる。
【0038】 G(ω)=(L*ω)/2 …(数12) G(ω)…ωにより発生する加速度 L …加速度センサ11a,11b間の距離 ω …ヨー角加速度 各々の加速度センサで検出する加速度は、実際には重心
点での前後方向角速度Gbを含んでいるので、次のよう
になる。
【0039】 G1=Gb+(L*ω)/2 …(数13) G1 …加速度センサ11aで計測される加速度 Gb …重心点での前後方向加速度 また、加速度センサ11bで検出する加速度は、第2項
目の符号だけが反対で次式となる。
【0040】 G2=Gb−(L*ω)/2 …(数14) ここで、測定したG1,G2を用いてヨー角加速度は求め
られる。
【0041】 ω=(G1−G2)/L …(数15) つまり、上式の演算を実行すればヨー角加速度は求めら
れる。
【0042】この方法では、計測したヨー角速度を積分
すればヨー角速度を得ることが可能である。
【0043】(2) ヨー運動量によるフィードバック
制御 つぎに、図4に示した制御ブロック図によりヨー制御A
BSの動作説明をする。
【0044】上記のようにして検出したヨー角加速度
は、ハンドル操舵速度をもとにしてつくられた目標ヨー
角加速度と比較される。
【0045】一般に、ハンドル操舵速度の2次遅れ成分
がヨー角加速度に比例すれことが知られており、比例分
をブロック41で、2次遅れをブロック42で発生させ
て、ハンドル操舵角度θの微分値から規範ヨー角加速度
ωRを生成する。
【0046】規範ヨー角加速度ωRは、前節(1)の方
法で計測されたωと比較し、その偏差をβとする。
【0047】次に、上記のようにして求めたヨー角加速
度偏差βにより各々の車輪の目標スリップ率Sfrt,S
f1t,Srrt,Sr1t をブロック図43,図44,図4
5,図46により求める。
【0048】これらのブロックにはβから目標スリップ
率を求めるテーブルがあり、図4に示したような形にな
っている。
【0049】このマップの本質的な意味は、車両に目標
ヨー各加速度ωRよりも右回りのヨー各加速度が発生し
たときには、右側の車輪の目標スリップ率を下げること
にある。この結果、図3に対応させると右側の車輪の目
標スリップ率は0.2 付近であったものが、0.1 以下
に下げられるもので右側の車輪の摩擦係数μは小さくな
り、車両に左回りのヨーモーメントを発生させる。
【0050】次に、ブロック47a〜47dでは推定車
体速V,目標スリップ率Sfrt ,Sf1t,Srrt
r1t 、及び各車輪速から目標車輪速値を次式にて算出
し、 Vfrt=V*(1−Sfrt) …(数16) 添字f1trrtr1tについても同じ 実際の車輪速値との差により電磁弁5a〜5dの増圧,
保持,減圧を決定する。
【0051】以下、各車輪を上記の目標スリップ率に制
御する演算について説明する。詳細の動作は、図6,図
7により説明する。
【0052】図6には、前記(数16)に目標スリップ
率を代入して得た目標車輪速Vfrt を制御する動作を示
した。図6中のA〜Dは油圧バルブ動作の条件を示して
いる。
【0053】 A条件 ・・・・ 車輪の加速度Gfr<GLで保持 B条件 ・・・・ 車輪速Vfr<目標車輪速Vfrtで減
圧 C条件 ・・・・ 車輪の加速度Gfr>GHで保持 D条件 ・・・・ A,B,C条件以外で増圧 上記の条件をフローチャートにて示すと図7のようにな
る。なお本ルーチンは例えばΔT(=10ms)毎に演
算される。
【0054】ブロック701では目標車輪速を演算す
る。
【0055】ブロック702では車輪加速度を演算する
が、1回前に演算したVfrとの差から求める。
【0056】ブロック703では図6中のB条件判定を
行う。
【0057】ブロック704では図6中のC条件判定を
行う。
【0058】ブロック705では図6中のA条件判定を
行う。
【0059】ここでA〜C条件にあてはまらなかったと
きはD条件となり電磁弁は増圧状態となる。
【0060】以上、前右車輪を例にとり図4のブロック
47aについて説明したが、他のブロック47b〜47
dについても同様の処理を行い、車輪速を目標車輪速に
追従させる。
【0061】また、これらの処理,演算は制御装置6内
のマイクロコンピュータによって行われる。
【0062】(3) ヨーセンサ故障判定とフェールセ
ーフ内容 本発明は、ABS制御中におけるフェールセーフに関す
るものである。
【0063】まず、ヨーセンサの故障判定法を図8を使
い説明する。ここに示すフローチャートは、ヨーセンサ
としてジャイロ等、直接ヨー角速度を測定する場合のも
のについてである。
【0064】まず、ステップ801においてあらかじめ
設定しておいたヨーセンサ出力の絶対値での最大値(ω
H)と最小値(ωL)の範囲内にあるかどうかを判定し、
範囲内にある時にはヨーセンサは正常であると判定し、
フェールセーフモードに入らない。センサが正常な場
合、ステップ802によりヨー角速度の値をωn という
変数に記憶しておく。その後ステップ803に進み、フ
ェールフラグをクリアする。このフェールフラグがクリ
アされていると、センサが正常であると判定されヨー制
御を含むABSを行う。ヨーセンサ出力値があらかじめ
設定した範囲内にないときには、ステップ804に進み
異常なヨー検出値の代わりにωn の値を代入する。この
ときのωn にはセンサが異常値を出力する前のヨー角速
度が入っており、センサが故障する直前の値と考えるこ
とができる。次にステップ805でωn の符号判定を行
い、正の場合はステップ806に進みωn の値をΔωn
だけ減じて、新しいωn の値を作成する。また、負の場
合はステップ807に進みωn の値をΔωn だけ加算し
て、新しいωn の値を作成する。ステップ808では新
しいωn の絶対値とωL の値を比較し、ωL より大きい
間はステップ803に進みフェールフラグをクリアし、
ヨー制御ABSを継続する。しかし、ωn の値がωL
り小さくなったときには、ステップ809に進みフェー
ルフラグをセットし、ヨー制御を行わない従来のABS
を行う。ステップ806及び807においてωn を加減
する割合のΔωn の値が小さいほど、フェールセーフモ
ード内でのヨー制御を継続する時間が長くなる。
【0065】次にペアGセンサを利用したヨーセンサ方
式の場合の故障判定法について図9を使用し説明する。
ステップ901,902においてあらかじめ設定してお
いたGセンサ出力の絶対値での最大値(GH )と最小値
(GL )の範囲内にあるかどうかを判定し、範囲内にあ
る時にはGセンサは正常であると判定し、フェールセー
フモードに入らない。正常な場合ステップ903におい
て前述の(数15)に示す式によりGセンサの値からヨ
ー角加速度を求める。そしてステップ904に進み、ス
テップ903で求めたヨー角加速度ωをωn という変数
に記憶する。その後ステップ905に進み、フェールフ
ラグをクリアする。このフェールフラグがクリアされて
いると、センサが正常であると判定されヨー制御を含む
ABSを行う。Gセンサ出力のどちらか一方が異常の場
合、ステップ901か902からステップ906に進
み、Gセンサが故障する直前のヨー角加速度に相当する
ωn を、センサ故障時の仮ヨー角加速度としてωに代入
する。次にステップ907でωn の符号判定を行い、正
の場合はステップ908に進みωn の値をΔωn だけ減
じて、新しいωn の値を作成する。また、負の場合はス
テップ909に進みωn の値をΔωn だけ加算して、新
しいωn の値を作成する。ステップ910では、あらか
じめ設定しておくωn の絶対値の最小値であるωnLの値
と新しいωn の値を比較し、ωnLより大きい間はステッ
プ905に進みフェールフラグをクリアし、ヨー制御A
BSを継続する。しかし、ωn の値がωnLより小さくな
ったときには、ステップ911に進みフェールフラグを
セットし、ヨー制御を行わない従来のABSを行う。ス
テップ908及び909においてωn を加減する割合の
Δωn の値が小さいほど、フェールセーフモード内での
ヨー制御を継続する時間が長くなる。
【0066】以上説明してきてた図8及び図9のフロー
チャートに示した処理は、ABS動作の実行中に、ある
一定時間(たとえば10msec )毎のタスクにて実行さ
れる。図8の処理を行うか図9の処理を行うかはヨー運
動量の検出手段により選択する。ωn またはωn を加減
する割合のΔωn またはΔωn の値は実車試験により車
両挙動を乱さない最適値を決定する。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、ABS制御中にヨーセ
ンサ系統の故障が発生した場合においても、段階的にヨ
ー制御ABSからヨーセンサの出力に依存されない従来
のABS制御に移行する、フェールセーフモードに入る。
【0068】これにより、従来のフェールセーフに見ら
れたヨーセンサ系統の故障を検知したと同時にABS制
御をヨー制御有りから無しに過渡的に切り替えることに
より発生していた不安定な車両挙動を安定にすることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンチスキッド制御装置の構成図である。
【図2】ヨーモーメント発生を示す図である。
【図3】μ−S特性図である。
【図4】制御ブロック図である。
【図5】加速度センサの配置図である。
【図6】車輪速制御の動作を示す図である。
【図7】車輪速制御のフローチャートである。
【図8】ジャイロを使用した場合のフェールセーフ処理
のフローチャートである。
【図9】ペアGセンサを使用した場合のフェールセーフ
処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1…車輪、5…油圧ユニット、5a…電磁弁、6…制御
装置、7…角速度センサ、11…加速度センサ、43…
目標スリップ率テーブル。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車における車輪の速度を検出する複数
    のセンサと、 該センサの信号から車輪速を検出する手段と、 車体のヨー運動(ヨー角速度またはヨー角加速度をさ
    す)を検出する手段と、 該ヨー運動により各車輪の目標スリップ率を変化させる
    演算手段と、 各車輪のスリップ率を目標スリップ率に追従させる制御
    手段と、 該制御手段で決定した信号によりブレーキ液圧を増・減
    または保持させる制御弁を備えたアンチスキッド制御シ
    ステムにおいて、 アンチスキッド制御実行中のヨー運動検出手段の故障時
    等に、各輪の目標スリップ率はヨー運動量によらず一定
    とするフェールセーフモードに段階的に移行していくた
    めのフェールセーフモードを備えることを特徴とするア
    ンチスキッド制御システムの安全装置。
  2. 【請求項2】前記ヨー運動検出手段つまりヨーセンサ
    は、振動ジャイロ,光ファイバージャイロ等の角速度セ
    ンサとすることを特徴とする請求項1記載のアンチスキ
    ッド制御システムの安全装置。
  3. 【請求項3】前記ヨー運動検出手段つまりヨーセンサ
    は、2つの加速度センサを各々の向きが平行となるよう
    に車体の一平面に固着し、該第一,第二の加速度センサ
    の出力の差分を測定し、この差分からヨー角加速度を求
    めることを特徴とした、請求項1記載のアンチスキッド
    制御システムの安全装置。
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JP3241880A Pending JPH0577702A (ja) 1991-09-20 1991-09-20 アンチスキツド制御システムの安全装置

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JP (1) JPH0577702A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005145338A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Mitsubishi Motors Corp アンチロックブレーキ装置

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JP2005145338A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Mitsubishi Motors Corp アンチロックブレーキ装置

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