JPH0577456U - 構築用階段養生材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄骨造等で使用する鉄鋼製の階段の踏面部よ
り上方に突出した段鼻部を養生すると共に、段鼻部と踏
面部との段差をなくして作業者がより安全に通行するこ
とができ、取付けが容易で、持ち運びに便利な階段養生
材を提供することを目的とする。 【構成】 上下両面の短辺方向に連続する大小の凹凸部
２、３を形成した養生材本体１の先端に階段の段鼻部に
嵌着する取付部４を合成樹脂製により長手方向に一体に
形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、特に鉄鋼材により製作された階段の踏面部より上方に突出する段 鼻部の養生材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ＳＲＣ造、Ｓ造等の階段の構築工事において、鉄鋼材により予め製作し た階段を所定の場所に据え付け、踏面部にメッシュ筋等を敷設し補強してコンク リートを打設して階段を構築する方法が一般的であるが、鉄鋼製の階段は、踏面 部がコンクリート打設用に蹴上部の上端より低く設定されているために、踏面部 と蹴上部の交差する段鼻部が踏面部より上方に突出した形状になっており、その ため、建築現場で適宜大きさに加工した桟木、型枠材等を敷設して突出する段鼻 部と踏面部との段差をなくしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の方法では、建築現場で作業員が桟木、型枠材等を突出する段鼻部と 踏面部との段差分の高さで、踏面部の大きさに合わせて、しかも、階段の段数分 だけ加工するために非常に手間である。 また、型枠材等を敷設後、作業員の通行により加工した型枠材等が踏面部上で 横ズレを生じるため安全性に乏しく、しかも、雨天時は雨水に濡れて型枠材が非 常に滑りやすく、不安定なために作業者の通行に支障をきたすなどの問題点を有 する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記従来の課題に鑑みなされたもので、その目的は、建築現場で加 工する手間がなく、取扱いが容易である。 また、本体が踏面部上で横ズレを生じることなく、しっかりと固定でき、しか も、雨水等に濡れても作業員が足を滑らすことのない安全な階段養生材を提供す るものである。

【０００５】 その手段として、養生材本体の先端に階段の段鼻部に嵌着する取付部を、上下 両面の短辺方向に連続する大小の凹凸部を、共に長手方向に沿って合成樹脂製に より一体に形成することを特徴とする。

【０００６】 上記構造により、養生本体の先端に階段の段鼻部に嵌着する取付部を長手方向 に沿って形成しているために、取付部を階段の段鼻部に嵌着することで、養生材 本体がしっかり固定され、踏面部上での横ずれを防止することができる。 また、養生材本体の上下両面の短辺方向に連続する凹凸部を長手方向に沿って 一体に形成してあるために、上記と同様に踏面部での横ずれを防止すると共に、 作業者が足を滑らすことなく通行することができる。 しかも、養生材本体は合成樹脂製により一体に形成してあるために、軽量で、 取扱いも容易であるなど、前記従来の課題を解消するものである。

【０００７】

【実施例】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図であり、第２図は本考案の実施例を示す 断面図である。 適宜角度に傾斜した養生材本体１の上面に、短辺方向に所要の間隔で凹凸部２ を連続して形成すると共に、下面に所要の間隔で下向きに凹凸部３を形成する。 養生材本体１の先端に、下面側の下向きの凹凸部３の最先端の凸部３ａを一片 として断面逆Ｕ状になるように突出片４ａを形成して取付部４とし、上記構成部 分は合成樹脂製により長手方向に一体に形成する。 また、突出片４ａの内側の所要位置に段鼻部に対する滑止め用の凹凸部５を形 成して、段鼻部の厚みに追従して嵌着できるようにすることもできる。

【０００８】 第３図は本考案の実施例の使用状態を示す断面図であり、第４図は本考案の実 施例の使用状態を示す全体図である。 第３図に示すように階段の踏面部Ｂと蹴上部Ｃの接合部において、踏面部Ｂよ り上部に突出する段鼻部Ａに沿って本考案の養生材を取付部４を嵌着して、踏面 部Ｂ上に養生材本体１を配置し、第４図に示すように同様に階段のそれぞれの段 鼻部Ａに嵌着して、踏面部Ｂに本考案の養生材を配置する。

【０００９】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、この考案の構築用階段養生材によれば、養生材本 体の先端に階段の段鼻部に嵌着する取付部を長手方向に沿って形成しているため に、取付部を階段の段鼻部に嵌着することで、養生材本体がしっかり固定され、 踏面部上での横ずれを防止することができ、また、養生材本体の上下両面の短辺 方向に連続する大小の凹凸部を長手方向に沿って一体に形成してあるために、上 記と同様に踏面部での横ずれを防止すると共に、作業者が足を滑らすことなく通 行することができることにより、作業の安全性を確保できる。 しかも、養生材本体は合成樹脂製により一体に形成してあるために、軽量で、 取扱いも容易であり、作業性の向上が期待できるなど実用上有益な構築用階段養 生材を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例を示す斜視図

【図２】 本考案の実施例を示す断面図

【図３】 本考案の実施例の使用状態を示す断面図

【図４】 本考案の実施例の使用状態を示す全体図

【符号の説明】 １ 養生材本体 ２ 上面の凹凸部 ３ 下面の凹凸部 ３ａ 先端の凸部 ４ 取付部 ４ａ 突出片 ５ 凹凸部 Ａ 段鼻部 Ｂ 踏面部 Ｃ 蹴上部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 養生材本体の先端に階段の段鼻部に嵌着
   する取付部を、上下両面の短辺方向に連続する大小の凹
   凸部を、共に長手方向に沿って合成樹脂製により一体に
   形成することを特徴とした構築用階段養生材。