JPH0577279B2 - - Google Patents

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JPH0577279B2
JPH0577279B2 JP62083595A JP8359587A JPH0577279B2 JP H0577279 B2 JPH0577279 B2 JP H0577279B2 JP 62083595 A JP62083595 A JP 62083595A JP 8359587 A JP8359587 A JP 8359587A JP H0577279 B2 JPH0577279 B2 JP H0577279B2
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powdered
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Hiromitsu Irie
Taku Ootani
Hiroshi Nagai
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Ebara Corp
Toshiba Corp
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Ebara Corp
Toshiba Corp
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は原子力発電所の水処理設備に係り、と
りわけ一次水中の不純物除去を適切に制御するこ
とができる原子力発電所の水処理設備に関する。
(従来の技術) 第7図に、従来の原子力発電機の概略系統図を
示す。原子炉圧力容器21の一次水から発生した
主蒸気は、タービン22に導かれ、タービン22
を駆動した後、主復水器23にて凝縮され復水と
なる。この復水は、低圧復水ポンプ24により、
復水ろ過装置25及び復水脱塩装置26に移送さ
れる。
このうち復水ろ過装置25および復水脱塩装置
26で原子力発電所の水処理設備を構成する。
この水処理設備でプラント構成材の腐蝕により
発生して復水中に混入するクラツド(主として粒
子状の金属不純物)は除去される。この水は高圧
復水ポンプ27により、給水加熱器28に移送さ
れて加熱され、さらに給水ポンプ29にて原子炉
圧力容器21内へ給水され原子炉水30となる。
原子炉水30の一部は、原子炉水浄化ポンプ3
2により原子炉水浄化ろ過脱塩装置33に運ばれ
る。そしてこの原子炉水浄化ろ過脱塩装置33で
原子炉水30に含まれているクラツドが除去され
る。
このようにして、プラント運転が安定状態にな
ると、原子炉水30のクラツド濃度は、給水から
送り込まれるクラツド濃度が一定であれば、ほぼ
一定となる。
ところで、原子力発電設備の放射線レベル上昇
に寄与する物質は、長半減期の放射性コバルトあ
るいは放射性ニツケルであることが知られてい
る。すなわち、これらの物質は、プラント構成材
料の腐蝕により発生した非放射性コバルトあるい
は非放射性ニツケルが原子炉水30中に混入し、
これらが炉心部31に運ばれ中性子を浴びて放射
性コバルトあるいは放射性ニツケルとなり、原子
炉水30の移動に伴つて拡散して原子力発電所の
放射線レベルを上昇させる。また、炉心部31の
構成材料に含まれる非放射性コバルトあるいは非
放射性ニツケルが中性子を浴びて放射性となり、
これらが構成材料の腐蝕により原子炉水30に混
入し拡散することも考えられる。
上記の放射性コバルトあるいは放射性ニツケル
の拡散を防ぐには、原子炉水30のコバルト量あ
るいはニツケル量の2倍程度のクラツド鉄を原子
炉水30に供給し、コバルトと鉄およびニツケル
と鉄の金属酸化物(CoFe2O4、NiFe2O4)とし
て、炉心部31の燃料表面に付着させ炉心部31
にとじこめておくことが必要である。
一方、原子炉水30にクラツド鉄を持ち込み過
ぎた場合、コバルトと鉄およびニツケルと鉄の金
属酸化物は燃料表面に安定付着せずに燃料表面か
ら原子炉水30へ混入し、炉心部31より原子力
発電設備内の各所へ拡散し、プラント放射線レベ
ルを上昇させることも知られている。
コバルトおよびニツケルの原子炉水30への混
入量は、コバルトおよびニツケルを含むプラント
構成材料の腐蝕速度が経時的に変化するので、こ
れに伴つて経時的に変化する。また、コバルトお
よびニツケルを含むプラント構成部品の消耗によ
る部品交換によつても変化することとなる。
上述のように、原子炉水30のクラツド鉄混入
量は、原子炉水30へのコバルトおよびニツケル
の混入量の2倍程度にすることが必要なため、原
子炉水30へのコバルトおよびニツケル変化に対
応して原子炉水30へクラツド鉄を混入する必要
がある。
原子炉水30へのクラツド鉄混入量の大半は、
給水ポンプ29より原子炉圧力容器21に送り込
まれる給水中に混入しているクラツド鉄である。
この給水中のクラツド鉄の混入量を適切に制御す
るためには、復水中に混入しているクラツド鉄を
復水ろ過装置25および復水脱塩装置26からな
る水処理設備で除去して復水脱塩装置26の出口
クラツド鉄濃度を適切に制御することが求められ
ている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、この復水脱塩装置26の出口ク
ラツド鉄濃度の制御は、様々な問題がある。
すなわち、復水中のクラツド鉄の性状は以下の
ような変化を示し、このため復水脱塩装置26の
出口クラツド鉄濃度の制御は困難となつている。
(1) 復水中のクラツド鉄の性状は経時的に変化す
る。従つて、復水ろ過装置25が粉末樹脂圧力
プリコート式である場合、プリコート条件が同
一であれば同じようなプリコート層を常に形成
するので、これによる除鉄性能が変化し復水ろ
過装置25の出口クラツド鉄濃度が変化する。
(2) 上記(1)の原因等により復水脱塩装置26の出
口クラツド鉄濃度が変化する。
(3) 前述のとおり、必要給水クラツド鉄濃度が経
時的に変化する。
これらの変化のうち、一般的には変化(1)と変化
(2)は経時的に増加傾向、変化(3)は経時的に減少傾
向を示すので、必要給水クラツド鉄濃度に対する
復水脱塩装置26出口クラツド鉄濃度制御は難し
いと考えられている。このような問題を解決する
ものとして、復水ろ過装置25の大がかりなバイ
パス流量制御設備、給水復水系へのクラツド鉄注
入設備、さらには復水脱塩装置26のバイパス流
量制御設備等が考えられる。
しかし、復水ろ過装置25のバイパス流量制御
設備としては、0%〜100%まで広範囲に連続的
に制御する必要があるが、原子力発電設備のよう
に復水流量が数千m3/時程度だと、流量調整弁で
広範囲に連続的に流量を制御することは困難であ
る。また、3本以上の復水ろ過装置25のバイパ
スラインにそれぞれ流量調整弁を設けることも考
えられるが、バイパス流量制御設備が煩雑になつ
てしまう問題がある。
さらに、給水復水系へのクラツド鉄注入設備を
設けることは設備全体が大がかりになる。また、
復水脱塩設備26のバイパス操作等は本質的に実
施すべきではないといわれている。
他方、復水脱塩装置26の樹脂クラツド鉄の除
去特性が、復水ろ過装置25の出口クラツド鉄濃
度によつて変化することを利用して、復水脱塩装
置26の出口クラツド鉄濃度を制御することも考
えられる。
ここで、第8図において、従来の復水ろ過装置
25について説明する。
復水ろ過装置25は、複数個の復水ろ過器1、
プリコートバツフアタンク3およびプリコートポ
ンプ4を順次配管で環状に接続してプリコートル
ープ5を形成し、このプリコートループ5にスラ
リ作成タンク6を接続して構成されている。この
スラリ作成タンク6には粉末アニオン樹脂7およ
び粉末カチオン樹脂8が供給され、内蔵攪拌機9
によりスラリ状の粉末樹脂フロツク27が作成さ
れる。
復水ろ過器1内にはエレメント2が設けられ、
このエレメント2上に粉末樹脂フロツク27で形
成されたプリコート層26によつて、復水中の不
純物が除去される。
次に従来の復水ろ過器1内におけるエレメント
2上へのプリコート層26の形成作用を示す。
初めに所定のレベルに水を張つたスラリ作成タ
ンク6内に粉末アニオン樹脂7を入れ、攪拌機9
を回転して攪拌し粉末アニオン樹脂7のスラリを
作成する。次に攪拌機9を回転し続けたまま、粉
末カチオン樹脂8を結合させた粉末樹脂フロツク
27のスラリを作成する。この粉末樹脂フロツク
27を、復水ろ過器1とプリコートバツフアタン
ク3とプリコートポンプ4を順次環状に配管で接
続して形成したプリコートループ5に供給する。
このようにして、復水ろ過器1のエレメント2上
に粉末樹脂ブロツク27を運ぶことによつて、プ
リコート層26を形成する。
このプリコート層26内に復水を通すことによ
つて復水に含入しているクラツド鉄を除去するわ
けであるが、粉末樹脂フロツク27のサイズの大
小によつてクラツド鉄の除去率は変化する。また
クラツド鉄と粉末樹脂フロツク27の電子化学的
な正負の状態差を変化することによつて、クラツ
ド鉄の除去率は変化する。
しかし、粉末樹脂フロツク27のサイズに影響
をおよぼすスラリ作成タンク6の攪拌機9の回転
数および攪拌時間は固定されている。また、電気
化学的な正負の状態差に影響をおよぼす粉末樹脂
フロツク25の粉末樹脂混合比も固定されてい
る。
このため、復水ろ過装置25のクラツド鉄の除
去率は大きく変化することはないが、原子力発電
設備の一次水のクラツド性状は経年的に難ろ過性
となつていくので、クラツド鉄の除去率は経年的
に徐々に低下していく。
従つて、従来の復水ろ過装置25を備えた原子
力発電所の水処理設備では、そのクラツド鉄の除
去率を制御することは困難となつている。
本発明はこのような点を考慮してなされたもの
であり、復水ろ過器のクラツド鉄の除去率を制御
して復水ろ過器の出口クラツド鉄濃度を変化さ
せ、このことによつて復水脱塩装置の出口クラツ
ド鉄濃度も制御することができる原子力発電所の
水処理設備を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明は、復水ろ過器、プリコートバツフアタ
ンクおよびプリコートポンプを順次環状に配管で
接続してプリコートループを形成し、このプリコ
ートループに粉末アニオン樹脂と粉末カチオン樹
脂が供給されて内蔵攪拌機によりスラリを作成す
るスラリ作成タンクを接続してなる復水ろ過装置
を、備えた原子力発電所の水処理設備であつて、
前記粉末アニオン樹脂および前記粉末カチオン樹
脂は供給制御装置によつて供給制御されるととも
に、前記攪拌機は自動変速機により変速可能とな
つていることを特徴としている。
(作用) 本発明によれば、供給制御装置によつて粉末ア
ニオン樹脂と粉末カチオン樹脂の混合割合を変化
させることにより、また自動変速機によつて攪拌
機の回転数および攪拌時間を変化させることによ
り、復水ろ過装置のクラツド鉄除去率を制御する
ことができる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例について
説明する。
第1図乃至第6図は本発明による原子力発電所
の水処理設備の一実施例を示す図である。
水処理設備は復水ろ過装置および復水脱塩装置
からなつているが、本発明は従来設備と復水ろ過
装置の構成のみ異なつており、復水脱塩装置につ
いては従来設備と同一の構成をなしている。
第1図によつて復水ろ過装置10を説明する。
復水ろ過装置10は、複数個の復水ろ過器1、プ
リコートバツフアタンク3およびプリコートポン
プ4を順次配管で環状に接続してプリコートルー
プ5を形成し、このプリコートループ5にスラリ
作成タンク6を接続して構成されている。このス
ラリ作成タンク6には粉末アニオン樹脂7および
粉末カチオン樹脂8が供給され、内蔵攪拌機9に
よりスラリが作成される。
また、スラリ作成タンク6の上方には供給制御
装置11が設置され、粉末アニオン樹脂7および
粉末カチオン樹脂8は、この供給制御装置11に
よつて自動的に粉末樹脂混合比を変えることがで
きる。さらに、内蔵攪拌機9は自動変速機13に
よつて駆動され、この自動変速機13によつて内
蔵攪拌機9の回転数および回転時間を変更するこ
とができる。
供給制御装置11および自動変速機13は、さ
らに主制御器12に接続されており、内蔵攪拌機
9の回転数および攪拌時間、粉末樹脂混合比等が
自動的にこの主制御器12によつて制御される。
次にこのような構成からなる本実施例の作用に
ついて説明する。
所定レベルに水を張つたスラリ作成タンク6内
に粉末アニオン樹脂7を入れ、攪拌機9を回転し
て攪拌し粉末アニオン樹脂7のスラリを作成す
る。次に攪拌機9を回転し続けたまま粉末カチオ
ン樹脂8を入れる。このようにして、スラリ状の
粉末樹脂フロツクを作成し、この粉末樹脂フロツ
クをプリコートループ5に供給して復水ろ過器1
のエレメント2上にプリコート層を形成する。
続いて、復水ろ過器1のプリコート層に復水を
通水することによつて、復水に含入しているクラ
ツド鉄を除去する。
粉末樹脂フロツクのサイズは、スラリー作成タ
ンク6内の攪拌機9の回転数を増減するか、ある
いはスラリの攪拌時間を変えることによつて変化
させることができる。また、粉末樹脂フロツクの
粉末アニオン樹脂7と粉末カチオン樹脂8の混合
比を変更することにより、クラツド鉄と粉末樹脂
フロツクとの電気化学的な正負の状態差を変化で
きる。
すなわち、自動変速機13によつて、攪拌機9
の回転数を増加させるかまたは攪拌時間を長くす
ることにより、粉末樹脂フロツクのサイズを小さ
くすることができる。粉末樹脂フロツクのサイズ
が小さくなれば、復水ろ過装置10のクラツド鉄
除去率は向上する。また、一般的にクラツド鉄は
カチオン樹脂8に付着しやすいので、粉末樹脂フ
ロツクのうち粉末カチオン樹脂8の混合割合を供
給制御装置11によつて増加させることにより、
復水ろ過装置10のクラツド鉄除去率を向上させ
ることができる。
このような粉末樹脂フロツク作成にあたつて用
いられる条件をプリコート条件という。
このように復水ろ過装置10のクラツド鉄除去
率を、主制御器12、供給制御装置11および自
動変速機13によつて自動的に変化させることが
できる。続いて復水ろ過装置10のクラツド鉄除
去率を制御することによつて復水ろ過装置10の
出口クラツド鉄濃度を変化させ、このことにより
復水脱塩装置の出口クラツド鉄濃度を制御するこ
とができる。
以下、復水ろ過装置10の出口クラツド鉄濃度
と復水脱塩装置の出口クラツド鉄濃度との関係を
説明する。
初めに、復水脱塩装置のクラツド鉄除去特性の
概要を第2図に示す。復水脱塩装置5は、粒径数
百ミクロンのイオン交換樹脂15を球形あるいは
円筒形の復水脱塩器(図示せず)に充てんし、そ
のイオン交換樹脂15の充てん層内に復水を流すこ
とにより、復水中の不純物を除去するものであ
る。復水中に含まれるクラツド鉄の除去は、クラ
ツド鉄とイオン交換樹脂15の電気化学的な正負
の状態差の違いによりクラツド鉄がイオン交換樹
脂15の表面に引き寄せられ付着する現象である
ことが知られている。
従つて、イオン交換樹脂15の表面にクラツド
鉄が付着して、イオン交換樹脂15の表面電位と
クラツド鉄の電位差が減少するとその除去率は低
下する。反対に、イオン交換樹脂15の表面の付
着鉄が少なくなれば、クラツド鉄との電位差が増
加してクラツド鉄の除去率は向上する。
イオン交換樹脂15のカチオン樹脂は固体酸で
あるから、イオン交換樹脂15表面上に付着した
クラツド鉄は溶解しイオン鉄16となる。このイ
オン鉄16は、樹脂内の鉄濃度差により内部に拡
散する。従つて、ある速度でイオン交換樹脂15
の表面上に付着したクラツド鉄は減少する。これ
により、イオン交換樹脂15表面の電位が変わり
クラツド鉄を付着しやすくなる。
以上より、イオン交換樹脂15に付着したクラ
ツド鉄が増加方向であれば、復水脱塩装置のクラ
ツド鉄除去率は低下し、減少方向であれば、復水
脱塩装置のクラツド鉄除去率は向上し、これには
ある境界が存在する。
この上記境界をなす付着クラツド鉄の量は、イ
オン交換樹脂15のカチオン樹脂量とアニオン樹
脂量の体積比が1:1、イオン交換樹脂15の充
てん層高が90cm、復水の線流速が120m/Hの復
水脱塩装置において、イオン交換樹脂15の粒間
鉄を除去した後の状態で約1ppbであることが判
明した。
このことにより、復水脱塩装置の入口クラツド
鉄濃度、すなわち復水ろ過装置の出口クラツド鉄
濃度を上下することによつて、適切な範囲内に復
水脱塩装置の出口クラツド鉄濃度を制御すること
ができる。
続いて第3図および第4図によつて、復水脱塩
装置のクラツド鉄除去特性および復水ろ過装置の
クラツド鉄除去特性を利用したクラツド鉄濃度の
制御方法について説明する。
第3図のとおり、原子炉水のコバルトおよびニ
ツケル混入量に対応する(2倍をなす)必要給水
クラツド鉄濃度は原子力発電所の運転時間によつ
て変化する。すなわち、任意の運転時間に、必要
給水クラツド鉄濃度が存在する。
この必要給水クラツド鉄濃度に合せるよう復水
ろ過装置10のプリコート条件を自動的に変更
し、復水ろ過装置10の出口クラツド鉄濃度を上
下させ、これに伴つて復水脱塩装置の出口クラツ
ド鉄濃度を上下させて平均的に目標給水クラツド
鉄濃度を得ることができる。
すなわち、この目標クラツド鉄濃度を得るため
には、第4図に示すように、目標給水クラツド鉄
濃度に対し、各系統のクラツド鉄濃度の上限およ
び下限を定めておく。そしてクラツド鉄濃度がこ
れら上限または下限のいずれかから外れた場合、
復水ろ過器10のプリコート条件を変更すること
によつてクラツド鉄濃度を適正値に修正する。
この場合、経年的な復水のクラツド性状に対し
ても対応できるようにプリコート条件を変更する
ことにより、原子力発電所のプラント寿命中の必
要給水クラツド鉄濃度に対する制御も行うことが
できる。また、原子炉圧力容器1の炉心部11に
既に必要以上のクラツド鉄量が付着している場合
は、上記目標給水クラツド鉄濃度より低目に制御
しておき、原子炉水10のニツケル及びコバルト
の放射能濃度を見て、上昇傾向を示した時に復水
ろ過装置5のプリコート条件を変更することもで
きる。
続いて第5図に、復水ろ過器10のプリコート
条件を変化させた場合のクラツド鉄濃度変化の実
績を示す。このプリコート条件は粉末樹脂比カチ
オン/アニオン=3/1、スラリ攪拌時間10分間
の場合と、粉末樹脂比カチオン/アニオン=6/
1、スラリ攪拌時間20分の場合の2つの場合に変
化し、それぞれについて所定のクラツド鉄濃度を
得ることができる。
このように、本実施例によれば、復水ろ過装置
10のプリコート条件を変化させることによつ
て、原子炉水に混入したコバルトおよびニツケル
の量に対応する必要クラツド鉄量を容易に原子炉
水に混入することができる。
第8図に示すように、原子炉水へのクラツド鉄
混入量が必要クラツド鉄量より多くても少なくて
も、従業者への被曝線量は増加する。従つて、必
要クラツド鉄量を原子炉水に混入することによつ
て、この従業者への被曝線量を容易に減少させる
ことができる。
また、クラツド鉄濃度の制御は、復水ろ過装置
10のプリコート条件を変更することによつて行
なうことができるので、例えば復水ろ過装置10
または復水脱塩装置等に対する複雑で大がかりな
バイパスラインを設ける必要がなくなる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、復水ろ過装置のクラツド鉄除
去率を制御させることにより、原子炉水へ必要ク
ラツド鉄量を容易に混入することができる。この
ため従業者に対する被曝線量を低下させることが
でき、安全な原子力発電設備を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による原子力発電所の水処理設
備の一実施例を示す図であり復水ろ過装置を示す
図、第2図は復水脱塩装置におけるクラツド鉄の
除去率フローおよび移行フローを示す図、第3図
は原子力発電所のプラント運転時間に対する必要
給水クラツド鉄濃度を示す図、第4図は各系統の
クラツド鉄濃度を示す図、第5図はプリコート条
件を定めた場合の各系統のクラツド鉄濃度の実績
値を示す図、第6図は原子炉のクラツド鉄混入量
に対するプラント定検時の従業者被曝線量を示す
図、第7図は従来の原子力発電所の概略系統図、
第8図は従来の復水ろ過装置を示す図である。 1……復水ろ過器、3……プリコートバツフア
タンク、4……プリコートポンプ、5……プリコ
ートループ、6……スラリ作成タンク、7……粉
末アニオン樹脂、8……粉末カチオン樹脂、9…
…攪拌機、10……復水ろ過装置、11……供給
制御装置、13……自動変速機、15……イオン
交換樹脂、16……イオン鉄。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 復水ろ過器、プリコートバツフアタンクおよ
    びプリコートポンプを順次環状に配管で接続して
    プリコートループを形成し、このプリコートルー
    プに粉末アニオン樹脂と粉末カチオン樹脂が供給
    されて内蔵攪拌機によりスラリを作成するスラリ
    作成タンクを接続してなる復水ろ過装置を、備え
    た原子力発電所の水処理設備において、前記粉末
    アニオン樹脂および前記粉末カチオン樹脂は供給
    制御装置によつて供給制御されるとともに、前記
    攪拌機は自動変速機により変速可能となつている
    ことを特徴とする原子力発電所の水処理設備。
JP62083595A 1987-04-04 1987-04-04 原子力発電所の水処理設備 Granted JPS63249099A (ja)

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