JPH0576701U - 鋸切断用治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋸で木材を切断する際に使用する治具にあっ
て、一体として組み入れた計測尺によって、木材の切断
長さを計測し得るようにすることを目的とする。 【構成】 握り部の一方端部側に鋸刃のガイドを取り付
けるとともに、他方側に向けて延出並びに巻き込み可能
な計測尺を組み込んだことを特徴とする鋸切断用治具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、鋸で木材の切断作業を行うに際して使用する鋸切断用治具の改良 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

複数の木材片を組み立てて木工製品を制作しようとする場合、各木材片が正確 な寸法に仕上がっており、しかも、各木材片の切口面が正確な角度に仕上がって いることが、製品を美しく仕上げる前提とるなるのであるが、鋸での切断作業に 際して、特定の寸法位置で鋸刃を真っ直ぐに切り下げていくという技術は熟練を ゆうする難しい作業である。 このような作業上の難しさを解消するため種々の形式の治具が案出されている のであるが、従来一般に使用されているのもは、握り部の端部に垂直状に配置さ せたガイド溝形成し、切断に際しては、該ガイド溝に鋸刃を差し入れた状態とし て切断作業を行うに構成したものが大部分を占めているのである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、鋸での木材切断作業を行うに際しては、その切断位置を特定して作業 を行うのが普通であり、従来のような治具を使用するにしても、予め曲尺等を用 いて木材の特定の位置に墨付けを行った後、その墨付け位置に治具のガイド溝が 位置するように治具全体を配置させ、その状態を保ったままで切断作業を行わな ければならないのである。ところが、従来のような構成の治具を使用する場合、 治具全体の構成上、木材の墨付け位置の真上に鋸刃のガイド部が位置する状態と なり、それが邪魔になって墨付け位置を読取りにくく、正確な位置での切断作業 を行うことができないという欠点があるのである。 この考案は、従来の構成のものにみられたこのような欠点を除去しようとする ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、鋸を用いて木材の切断作業を行うに際して使用する治具にあって 、握り部の端部に、鋸刃を差し入れ得る間隙部を有するガイドを配置させるとと もに、後方側に向けて引き延ばし可能な計測尺を一体として組み込んだ構成とす ることによって、面倒な墨付け作業を行うことなく、特定の位置での正確な切断 作業を行い得るようにしようとするものである。

【０００５】

【実施例】

図面に基づいて、この考案の一実施例を説明すると、鋸切断用治具本体１は、 握り部４、該握り部４の端部から上方に向けて立設した立上り部１２、該立上り 部１２から横方向に延出したガイドホルダー部１３、該ガイドホルダー部１３に 取り付けられるととにも、鋸刃１７を差し入れ得る垂直方向の間隙部１１を有す るガイド１０をもって構成せられるとともに、握り部４の内部に、計測尺３を巻 き込んだケース２を組み込み固定し、計測尺３の端部を握り部４の後方より延出 させた構成となっいるのである。 すなわち、握り部４は、内部に空間を有する蒲鉾形に形成せられており、その 内側部にケース２を取り付けるための突起部５と、計測尺３の上面を押圧するた めのリブ６が端部よりやや入り込んだ位置に形成せられた構成となっているとと もに、端部の下方位置に、計測尺３を外部に延出させるための切り込み部７が形 成せられた構成となっており、計測尺３を組み込むに際しては、計測尺３を巻き 込んだケース２の上面部を突起部５の下方面に当接させた形にして取り付け固定 した後、帯状の計測尺３を９０度程度ねじった状態として切り込み部７より外部 に取り出し、下方部に基盤板９を配置固定させるという手順によって行われるの である。従って、計測尺３がケース２の延出口から出る際には、その目盛面は垂 直状になっているのであるが、握り部４より外側に出た計測尺３の目盛面は水平 状態になり、作業者が上方部から計測尺３の目盛を読取ることが出るように構成 せられているのである。しかも、図３並びに図４に示すとおり、計測尺３の目盛 面が水平状となるようにガイドするリブ６は、計測尺３の出口となる切り込み部 ７よりも入り込んだ位置に配置せられ構成となっているととにも、切り込み部７ の高は、計測尺３の後端部に取り付けられた「Ｌ」字状の掛止め金具８の高さと 同じ程度になるように形成せられており、計測尺３を引き出すことなく板面上に 握り部４を押し当てた場合には、掛止め金具８の垂直部は上方向側に逃げ、切口 の歪んだ木材の端部の切り落とし作業等、計測尺３を使用する必要のないような 場合に、掛止め金具８が邪魔になるのを防止し得る構成となっているのである。 この考案にかかる鋸切断用治具本体１は上記のような構成となっており、その 使用に際しては、図５に示すような要領によって行われるのである。すなわち、 切断しようとする木材１６の端部の角に掛止め金具８を引っ掛た状態した後、目 的とする寸法目盛が現れるまで治具本体１を移動させるとともに、木材１６の上 面部に握り部の下面部を、また、木材１６の手前側垂直面部に握り部４の当ガイ ド１５を沿わせた状態として治具本体１を固定する一方、ガイド１０の間隙部１ １内に鋸刃１７を差し入れた状態とすることによって切断作業が行われるのであ る。

【０００６】

【考案の効果】

この考案にかかる鋸切断用治具本体１は、上記のうよな構成であって、治具を 使用しての木材の切断作業を行うに際して、面倒な墨付け作業を行うことなく、 所定の寸法位置での正確な切断作業を可能にするという利点があるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案にかかる治具の全体を示す斜視図であ
る。

【図２】この考案にかかる治具の内部構成を示す一部切
欠断面図である。

【図３】計測尺の引き込み時の内部構成を示す一部切欠
断面図である。

【図４】計測尺の引き込み時における掛止め金具の上方
への移動状態を示す一部切欠断面図である。

【図５】この考案にかかる治具の使用要領を示す斜視図
である。

【符号の説明】

１ 治具本体 ３ 計測尺 １０ ガイド１０ １１ 間隙部 １７ 鋸刃

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 握り部４の一方側に、鋸歯１７を差し入
   れ得る間隙部１１を有するガイド１０を配置させるとと
   もに、切断しようとする木材の端部側に向けて引き延ば
   し可能な計測尺３を一体として配置させたことを特徴と
   する鋸切断用治具。