JPH0575451A - 位相同期回路 - Google Patents

位相同期回路

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JPH0575451A
JPH0575451A JP3235976A JP23597691A JPH0575451A JP H0575451 A JPH0575451 A JP H0575451A JP 3235976 A JP3235976 A JP 3235976A JP 23597691 A JP23597691 A JP 23597691A JP H0575451 A JPH0575451 A JP H0575451A
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signal
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phase
phase difference
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JP3235976A
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Ryutaro Hotta
龍太郎 堀田
Shoichi Miyazawa
章一 宮沢
Kenichi Hase
健一 長谷
Akihiko Hirano
章彦 平野
Hiroshi Kimura
博 木村
Ken Uragami
憲 浦上
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】周波数位相比較方式で検出された位相差信号を
受け取り,この信号を平滑電流もしくは平滑電圧に変換
し,次の位相差信号が入力されるまでその値をホールド
し,出力し続けることのできるチャージポンプ回路を具
備した周波数位相比較対応の位相同期回路を提供し,リ
ップルのない安定したフィルタ出力電圧を実現し,ジッ
タのない電圧制御発振器の出力信号と広いキャプチャ・
レンジを実現する。 【構成】位相比較回路で検出された位相差信号TU,T
Dを,オペアンプOP1と積分コンデンサCOとからな
る積分回路で積分して電圧VCに変換し,位相差信号発
生ごとにオンとなるホールド信号TSにより積分電圧V
Cをホールド電圧VSとして,次の位相差信号の発生ま
でホールドコンデンサCSに保持させ,電圧VSがコン
デンサCSに保持された後にリセット信号TRにより積
分コンデンサCOの両端を短絡させることで積分電圧V
Cを初期状態のバイアス電圧値VBに戻す構成のチャー
ジポンプ回路とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相同期回路に係り,特
に,平滑電流出力方式で,かつ,周波数位相比較方式に
対応可能なチャージポンプ回路を有する位相同期回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来,位相同期回路は,入力信号と電圧
制御発振器の出力信号との位相差を検出する位相比較回
路,検出された位相差に比例した時間だけ一定電流を流
し出すか,もしくは引き込むチャージポンプ回路,チャ
ージポンプ回路の出力電流を積分して電圧に変換するル
ープフィルタ,ループフィルタの出力電圧に従い,出力
信号の周波数を変化させる電圧制御発振器で構成され,
入力信号のn倍の周波数に電圧制御発振器の出力信号を
同期させる場合には,この構成に電圧制御発振器の出力
信号をn分周するn分周器を追加して構成していた。こ
のような構成の位相同期回路,及びその中で使用されて
いるチャージポンプ回路構成は,特開昭60−2243
30,特開昭64−18316等に記載されている。こ
の回路構成を,位相同期回路については図13に,チャ
ージポンプ回路については図14に示す。これらの図を
用いて従来回路の動作を説明する。位相比較回路は,入
力信号と電圧制御発振器の出力信号もしくは電圧制御発
振器の出力信号をn分周した信号の位相を比較し,入力
信号の位相が電圧制御発振器の出力信号もしくは電圧制
御発振器の出力信号をn分周した信号の位相より進んで
いたら,その時間だけ位相進み信号INCを出力し,逆
に入力信号の位相が電圧制御発振器の出力信号もしくは
電圧制御発振器の出力信号をn分周した信号の位相より
遅れていたら,その時間だけ位相遅れ信号DECを出力
する。チャージポンプ回路は流し出し用電流源と引き込
み用電流源と,それぞれの電流源を出力端子に接続する
か否かを切り替える流し出し用電流源スイッチSW6及
び引き込み用電流源スイッチSW7で構成され,位相比
較回路の出力信号に従い,位相進み信号INCが入力さ
れるとその時間だけ流し出し用電流源スイッチSW6を
閉じてループフィルタに対し一定電流を流し出し,逆に
位相遅れ信号DECが入力されるとその時間だけ引き込
み用電流源スイッチSW7を閉じてループフィルタから
一定電流を引き出す。ループフィルアはチャージポンプ
回路から流し込まれた電流及び引き出された電流を積分
して電圧制御発振器の制御電圧を生成する。また,ルー
プフィルタは位相同期回路の応答特性を決定する役割も
果たす。電圧制御発振器はループフィルタから出力され
る制御電圧に従い,出力信号の周波数を変化させる。さ
らに,広いキャプチャ・レンジを得るため周波数位相比
較方式の位相比較器を用いる場合や,入力信号と電圧制
御発振器の出力信号の周波数比を切り替える必要がある
場合などには,電圧制御発振器の出力信号をn分周して
位相比較器にフィードバックするn分周回路を電圧制御
発振器と位相比較回路の間に挿入する。このように,各
回路ブロックを動作させることにより電圧制御発振器の
出力信号の位相を入力信号の位相に同期させていた。
【0003】以上述べたような従来の基本的な位相同期
回路では,チャージポンプ回路の出力は位相差が入力さ
れるとその時間だけ電流を出力する電流パルス出力方式
であった。このため,図15に示すように,入力信号と
電圧制御発振器の出力信号が同期した安定状態であって
も,チャージポンプ回路の流し出し用電流源と引き込み
用電流源の電流値の不一致や,流し出し用電流源スイッ
チと引き込み用電流源スイッチの応答特性の不一致か
ら,ループフィルタの出力電圧にはリップルが生じてお
り,このリップル電圧により電圧制御発振器の出力信号
の周波数が振られ,その結果,電圧制御発振器の出力信
号がジッタを持ち,位相同期回路の性能を劣化させてい
た。
【0004】この問題点を解決するため,特開昭63−
217719に記載されているように,電流パルス出力
方式の代わりに平滑電流出力方式を用いたチャージポン
プ回路が提案されている。図16にこの平滑電流出力方
式のチャージポンプ回路例を示し,図17に電流パルス
出力方式と平滑電流出力方式の比較を示す。平滑電流出
力方式では,位相比較回路から出力される位相差の値に
応じた値を持つ電流を生成し,この電流値を次の位相差
が入力されるまで保持し出力する。このため,位相差に
相当する短い時間だけ一定電流を出力し,それ以外の時
間は出力電流がゼロもしくはゼロ近くになる電流パルス
出力方式に比べて,平滑電流出力方式は出力電流値の切
り替わり周期が位相差を検出する周期に等しく,また,
電流値の変化もゆるやかであり,入力信号と電圧制御発
振器の出力信号が同期した安定状態ではループフィルタ
の出力電圧にリップルは生じない。故に,電圧制御発振
器は出力信号の周波数がリップル電圧で振られることも
なく,安定した動作が可能となり,従来の基本的な位相
同期回路の問題点を解決している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63−2177
19に記載されている平滑電流出力方式は,電圧制御発
振器の出力信号のジッタの原因となるループフィルタの
出力電圧のリップルを生じさせず,安定した電圧制御発
振器の出力信号を得るための優れた回路である。しかし
その一方,位相同期回路の他の特性の一つである,同期
可能な入力信号の周波数範囲を表すキャプチャ・レンジ
についての考慮がなされていなかった。つまり,キャプ
チャ・レンジを確保する手段としては,位相比較器の動
作を位相のみの比較方式から位相及び周波数の比較方式
にすることが挙げられるが,この平滑電流出力方式が位
相及び周波数比較方式に対応できないため,実際に使用
した場合,電圧制御発振器の出力信号が入力信号に同期
しないという問題点があった。本発明の目的は,位相及
び周波数比較方式に対応可能な平滑電流出力方式のチャ
ージポンプ回路を考案し,広いキャプチャ・レンジを持
ち,かつ,ループフィルタの出力電圧にリップルが乗ら
ず,ジッタの無い電圧制御発振器の出力信号を得ること
ができる位相同期回路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】入力信号と電圧制御発振
器の出力信号との周波数及び位相差を検出する周波数位
相比較回路,周波数位相比較回路から出力される位相差
検出結果を電流もしくは電圧に変換するチャージポンプ
回路,チャージポンプ回路の出力をフィルタリングして
電圧制御発振器の制御電圧に変換するループフィルタ,
ループフィルタの出力電圧に従い,出力信号の周波数を
変化させる電圧制御発振器で構成される位相同期回路に
おいて,広いキャプチャ・レンジを持ち,かつ,ループ
フィルタの出力電圧にリップルが乗らず,ジッタの無い
電圧制御発振器の出力信号を得るために,チャージポン
プ回路を位相差電圧変換回路と,電圧ホールド回路と,
電圧電流変換回路もしくは電圧電圧変換回路と,位相差
電圧変換回路を初期状態に戻すスイッチと,で構成す
る。
【0007】
【作用】位相差電圧変換回路は周波数位相比較回路の位
相差検出結果をコンデンサへの一定電流の流し込み,引
き出し動作により電圧に変換する。電圧ホールド回路は
位相差電圧変換回路の出力電圧をコンデンサにサンプリ
ング&ホールドする。電圧電流変換回路は電圧ホールド
回路にホールドされた電圧を出力電流に変換してループ
フィルタへ出力する。電圧電圧変換回路は電圧ホールド
回路にホールドされた電圧を増幅及びインピーダンス変
換してチャージポンプ出力電圧としてループフィルタへ
出力する。スイッチは位相差電圧変換回路のコンデンサ
の両端を短絡して変換結果の初期化を行なう。
【0008】
【実施例】以下,本発明の実施例について図を用いて説
明する。図1及び図2に本発明の特徴を表すブロック構
成図を示す。また,図3及び図4には本発明の別の手段
を用いた実現方法を示すブロック構成図を示す。まず,
図1について説明する。本発明による位相同期回路は,
入力信号と電圧制御発振器の出力信号との周波数及び位
相差を検出する周波数位相比較回路と,周波数位相比較
回路の出力位相差を平滑電流に変換して出力する平滑電
流出力方式チャージポンプ回路と,平滑電流出力方式チ
ャージポンプ回路の出力平滑電流を積分して電圧制御発
振器の制御電圧を生成するループフィルタと,ループフ
ィルタの出力電圧に従い,その出力信号の周波数を変化
させる電圧制御発振器とで構成され,平滑電流出力方式
チャージポンプ回路はリセット信号TRとホールド信号
TSにより動作する。図2は,図1において電圧制御発
振器の出力信号の周波数を入力信号の周波数のn倍で同
期させる場合に必要になるn分周回路を電圧制御発振器
の後に接続したブロック図である。この場合,周波数位
相比較回路は入力信号と電圧制御発振器の出力信号をn
分周回路でn分周した信号との位相差を検出する。それ
以外の動作は図1と同様である。図3はチャージポンプ
回路を除いて図1と同等である。本ブロック図のチャー
ジポンプ回路は平滑電圧出力方式であり,周波数位相比
較回路の出力位相差を平滑電圧に変換して出力する。よ
ってループフィルタの入力は電圧となり,具体的な構成
は図1のループフィルタとは異なるが,チャージポンプ
回路の出力をフィルタリングして電圧制御発振器の制御
電圧を生成するという基本的な動作は同じである。図4
は,図3において電圧制御発振器の出力信号の周波数を
入力信号の周波数のn倍で同期させる場合に必要になる
n分周回路を電圧制御発振器の後に接続したブロック図
であり,図1と図2の関係と同様である。つまり,周波
数位相比較回路は入力信号と電圧制御発振器の出力信号
をn分周回路でn分周した信号との位相差を検出し,そ
れ以外の動作は図3と同様である。
【0009】次に,図9を用いてチャージポンプ回路へ
の入力信号及び制御信号を生成する周波数位相比較回路
の実施例を示す。周波数位相比較回路はDタイプフリッ
プフロップDFF1,DFF2,NANDゲートNA,
遅延回路DLY1,DLY2とで構成され,入力信号を
DFF1のクロック入力端子に入力し,電圧制御発振器
の出力信号をn分周したn分周信号をDFF2のクロッ
ク端子に入力する。図10を参照しながらその動作を説
明する。図10はn分周回路を接続した図2に対応する
動作タイミングチャートであり,n分周回路が3分周の
場合(n=3)について示している。もちろん,nは3
に限らず任意の自然数をとることができる。入力信号の
立上がりエッジでDFF1のQ出力であるTU信号が
“H”になり,電圧制御発振器の出力信号を3分周回路
で3分周した3分周信号の立上がりエッジでDFF2の
Q出力であるTD信号が“H”になる。このTU信号が
周波数位相比較回路の出力する位相進み信号となり,T
D信号が位相遅れ信号となる。TU信号とTD信号がと
もに“H”になるとNAゲートの出力が“L”になり,
この信号がDLY1でdelay1時間だけ遅れてチャージ
ポンプ回路のホールド信号TSになる。TS信号が
“L”になるとDFF1及びDFF2がリセットされ,
TU信号及びTD信号は“L”になり,NAゲートを介
してTS信号は“H”になる。一方,このTS信号はD
LY2にも入力され,delay2時間だけ遅れてチャージ
ポンプ回路のリセット信号TRになる。周波数位相比較
回路は1回の位相比較について以上の一連の動作を1回
行なって元の状態に戻り,再び入力信号のエッジが入力
されると再度以上の一連の動作を行なう。このように動
作することにより入力信号と電圧制御発振器の位相差は
TU信号のパルス幅時間とTD信号のパルス幅時間の差
分として検出できる。
【0010】次に,図5と図6を用いて本発明の特徴で
あるチャージポンプ回路のブロック構成について説明す
る。図5は図1及び図2に用いられるチャージポンプ回
路のブロック構成図であり,位相差電圧変換回路と,電
圧ホールド回路と,電圧電流変換回路とから構成され
る。まず,周波数位相比較回路から入力される位相差検
出信号TU及びTDが位相差電圧変換回路へ入力され
る。そしてTU信号のパルス幅時間とTD信号のパルス
幅時間との差分時間を電圧VCに変換する。次に,電圧
ホールド回路がサンプリングタイミングを示すホールド
信号TSに従い電圧VCをサンプリング&ホールドし電
圧VSを生成する。この電圧VSは次のホールド信号T
Sが入力されるまでホールドされる。ホールド信号TS
が終了した後,位相差電圧変換回路はリセット信号TR
の入力により初期状態に戻る。このホールドされた電圧
VSを電圧電流変換回路で電流Ioに変換してループフ
ィルタへ出力する。図6は図3及び図4に用いられるチ
ャージポンプ回路のブロック構成図であり,位相差電圧
変換回路と,電圧ホールド回路と,電圧電圧変換回路と
から構成される。位相差電圧変換回路と電圧ホールド回
路は図5と同様の動作をし,ホールドされた電圧VSは
電圧電圧変換回路でVoに変換される。この電圧電圧変
換回路は出力インピーダンスの低減と変換利得設定の役
割を持つ。以上のような機能を持つチャージポンプ回路
を実現するための回路ブロック構成を図7に示す。本発
明によるチャージポンプ回路は,スイッチSW3の開閉
により電流パルスを出力できる電流源IDと,スイッチ
SW4の開閉により電流パルスを出力できる電流源IU
と,オペアンプOP1とコンデンサCOで構成される積
分回路と,コンデンサの両端を短絡し積分回路のリセッ
トを行なえるスイッチSW2と,積分回路の動作点を与
えるバイアス電圧VBと,積分電圧VCをサンプリング
&ホールドするコンデンサCSとスイッチSW1と,サ
ンプリング&ホールドされた電圧VSを出力電流IOに
変換する電圧電流変換回路V/Iで構成される。周波数
位相比較回路から位相差検出信号TUが入力されると,
そのパルス幅時間だけスイッチSW4が閉じ,電流IU
がコンデンサCOから引き出され,その結果,積分電圧
VCはIU×TU/COだけ上昇し,逆に,周波数位相
比較回路から位相差検出信号TDが入力されると,その
パルス幅時間だけスイッチSW3が閉じ,電流IDがコ
ンデンサCOへ流れ込み,その結果,積分電圧VCはI
D×TD/COだけ下降する。ここで,流し込み電流I
Dと引き出し電流IUの値が等しく,その値をIiとす
ると,1回の位相差検出結果TU及びTDが入力された
ときの積分電圧VCの変化量は(TU−TD)×Ii/
COとなり,入力信号とn分周信号との位相差(TU−
TD)に比例する。これにより,積分電圧VCはバイア
ス電圧VBを基準にし,入力信号とn分周信号との位相
差(TU−TD)に比例した電圧だけ変化した電圧とな
る。次に,ホールド信号TSが入力されるとスイッチS
W1が閉じ,コンデンサCSに印加される電圧が積分電
圧VCと等しくなる。そしてホールド信号TSが終わる
とスイッチSW1が開き,コンデンサCSに積分電圧V
Cと等しい電圧VSがホールドされる。次にリセット信
号TRが入力されスイッチSW2が閉じ,積分電圧VC
はバイアス電圧VBに等しい値に初期化される。一方,
ホールド電圧VSは電圧電流変換回路V/Iにより電流
IOに変換されループフィルタへ出力される。このよう
な一連の動作を位相差検出信号が入力される度に繰返し
行なうことにより,周波数位相比較結果を平滑電流に変
換し,次の位相差検出結果が入力されるまでその電流値
をホールドできる平滑電流出力方式のチャージポンプ回
路を実現できる。
【0011】前述したチャージポンプ回路ブロック構成
をさらに具体的な回路構成で実現する実施例を図8に示
す。なお,周波数位相比較回路は前述した図9に示すも
のを使用し説明する。本発明の一実施例であるチャージ
ポンプ回路は,PMOSトランジスタM1及びM2で構
成される差動電流スイッチの切り替えにより電流パルス
を出力できる電流源IDと,NMOSトランジスタM3
及びM4で構成される差動電流スイッチの切り替えによ
り電流パルスを出力できる電流源IUと,オペアンプO
P1とコンデンサCOで構成される積分回路と,コンデ
ンサの両端を短絡し積分回路のリセットを行なえるアナ
ログスイッチを構成するPMOSトランジスタM5及び
NMOSトランジスタM6と,積分回路の動作点を与え
るバイアス電圧VBと,積分電圧VCをサンプリング&
ホールドするコンデンサCSとアナログスイッチを構成
するPMOSトランジスタM7及びNMOSトランジス
タM8と,サンプリング&ホールドされた電圧VSを出
力電流IOに変換する電圧電流変換回路V/Iを構成す
るNMOSトランジスタM9,M10,PMOSトラン
ジスタM11,M12,電流源IN,IH,スイッチS
WHと,で構成される。以下,図10を用いて,その動
作を説明する。位相差検出信号TU及びTDの生成方法
は既に図9の動作説明の中で記述してあるのでここでは
省略する。NMOSトランジスタM3及びM4で構成さ
れる差動電流スイッチは通常はM3トランジスタがオン
しているが,周波数位相比較回路から位相差検出信号T
Uが入力されると,そのパルス幅時間だけM4トランジ
スタがオンし,電流IUがコンデンサCOから引き出さ
れ,その結果,積分電圧VCはIU×TU/COだけ上
昇する。一方,PMOSトランジスタM1及びM2で構
成される差動電流スイッチは通常はM1トランジスタが
オンしているが,周波数位相比較回路から位相差検出信
号TDが入力されると,そのパルス幅時間だけM2トラ
ンジスタがオンし,電流IDがコンデンサCOへ流れ込
み,その結果,積分電圧VCはID×TD/COだけ下
降する。ここで,流し込み電流IDと引き出し電流IU
の値が等しく,その値をIiとすると,1回の位相差検
出結果TU及びTDが入力されたときの積分電圧VCの
バイアス電圧VBからの変化量は(TU−TD)×Ii
/COとなり,入力信号と3分周信号との位相差(TU
−TD)に比例する。これにより,まず,入力信号と3
分周信号との位相差(TU−TD)がバイアス電圧VB
を基準にした積分電圧VCに変換される。次に,ホール
ド信号TSが入力されるとPMOSトランジスタM7及
びNMOSトランジスタM8で構成されるアナログスイ
ッチがオンし,コンデンサCSに印加される電圧VSが
積分電圧VCと等しくなる。そしてホールド信号TSが
終わるとPMOSトランジスタM7及びNMOSトラン
ジスタM8で構成されるアナログスイッチがオフし,コ
ンデンサCSに積分電圧VCと等しい電圧VSがホール
ドされる。次にリセット信号TRが入力され,PMOS
トランジスタM5及びNMOSトランジスタM6で構成
されるアナログスイッチがオンし,積分電圧VCはバイ
アス電圧VBに等しい値に初期化される。一方,ホール
ド電圧VSとバイアス電圧VBはソースカップルされた
NMOSトランジスタM9及びM10にそれぞれ入力さ
れ,その差電圧が電流IOに変換され,ループフィルタ
へ出力される。この構成及び変換利得は基準電流INと
MOSトランジスタの特性で決まる一般的なものであ
る。さらに,本実施例ではこの変換利得を切り替えるた
めスイッチSWHと電流源IHを電流源INと並列に接
続して,スイッチSWHをオンさせることにより動作電
流を(IN+IH)に切り替えられるような構成になっ
ている。もちろん,これは応用的な使い方であり,必ず
しも必要なものではない。以上述べた一連の動作を位相
差検出信号が入力される度に繰返し行なうことにより,
周波数位相比較結果を平滑電流に変換し,次の位相差検
出結果が入力されるまでその電流値をホールドできる平
滑電流出力方式のチャージポンプ回路を実現できる。
【0012】本発明の別の実施例を図11に示し,その
動作タイミング説明図を図12に示す。なお,周波数位
相比較回路の構成は図9に示すものを用いる。もちろ
ん,チャージポンプ回路に必要な信号TU,TD,T
S,TRを生成できる周波数位相比較回路であれば別の
構成で実現したものでも良い。ホールド電圧VSを生成
するまでの回路構成は図8と同様のものを使用し,その
動作も同様である。この実施例ではホールド電圧VSを
電圧VOに変換して出力するため,オペアンプOP2を
ボルテージホロワとして用い,インピーダンス変換のみ
を行なって電圧VOを生成している。もちろん,ここで
変換利得を1以外に設定することは容易で一般的なオペ
アンプによる増幅回路を構成すればよい。また,ホール
ド電圧VSとバイアス電圧VBの差電圧が位相差検出結
果に比例しているため,バイアス電圧VBを参照電圧と
して電圧制御発振器へ出力する。出力電圧VOは図12
に示すように位相差に比例した平滑電圧となり,次の位
相差検出結果が入力されるまでホールドされる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば,チャージポンプ回路は
周波数位相比較回路の離散的な位相差検出結果出力に対
しても平滑電流もしくは平滑電圧を次の位相差検出結果
の信号が入力されるまでホールドし,かつ出力できるた
め,広いキャプチャ・レンジを持ち,さらにループフィ
ルタの出力電圧にリップルが乗らず,ジッタの無い電圧
制御発振器の出力信号を得ることができる位相同期回路
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図。
【図2】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図3】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図4】本発明の他の実施例を示すブロック図。
【図5】本発明におけるチャージポンプ回路のブロック
図。
【図6】本発明におけるチャージポンプ回路の他の実施
例ブロック図。
【図7】本発明におけるチャージポンプ回路の実施例回
路図。
【図8】図7を実現する具体的な回路図。
【図9】本発明で用いる周波数位相比較回路の実施例
図。
【図10】図7のチャージポンプ回路の動作説明図。
【図11】本発明におけるチャージポンプ回路の他の実
施例図。
【図12】図11のチャージポンプ回路の動作説明図。
【図13】従来の位相同期回路のブロック図。
【図14】従来のチャージポンプ回路のブロック図。
【図15】従来方式による回路動作説明図。
【図16】従来の平滑電流方式のチャージポンプ回路構
成図。
【図17】電流パルス方式と平滑電流方式の比較図。
【符号の説明】
DFF1,DFF2…D形フリップフロップ DLY1,DLY2…遅延回路 OP1,OP2…オペアンプ TU…位相進み信号 TD…位相遅れ信号 TS…ホールド信号 TR…リセット信号 IO…チャージポンプ出力電流 VC…積分電圧 VS…ホールド電圧 IU…引き出し電流 ID…流し込み電流 CO…積分コンデンサ CS…ホールドコンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷 健一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マイクロエレクトロニク ス機器開発研究所内 (72)発明者 平野 章彦 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マイクロエレクトロニク ス機器開発研究所内 (72)発明者 木村 博 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マイクロエレクトロニク ス機器開発研究所内 (72)発明者 浦上 憲 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体設計開発センター 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力パルス信号と,電圧制御発振器からの
    出力パルス信号もしくはそれを分周した信号との位相差
    を検出する位相比較回路と,検出された位相差を電流に
    変換するチャージポンプ回路と,チャージポンプ回路の
    出力電流を電圧に変換するループフィルタと,ループフ
    ィルタの出力電圧に応じた周波数のパルス信号を出力す
    る前記電圧制御発振器とで構成される位相同期回路にお
    いて,前記チャージポンプ回路は,前記位相比較回路の
    出力位相差を電圧に変換する位相差電圧変換回路と,こ
    の変換電圧を位相比較回路から次の位相差信号が発生す
    るまで保持する電圧保持回路と,この保持電圧を電流に
    変換する電圧電流変換回路とで構成され,前記位相差電
    圧変換回路の動作状態を,その変換電圧が前記電圧保持
    回路に保持された後に,初期状態に戻すリセット回路を
    備えたことを特徴とする位相同期回路。
  2. 【請求項2】請求項1記載の位相比較回路は,位相差を
    検出して位相差信号を発生するとともに,この位相差に
    応じた電圧を前記電圧保持回路にホールドさせるホール
    ド信号TSと,この電圧保持が終った後に前記位相差電
    圧変換回路の動作状態を初期化させるリセット信号TR
    とを生成して発生する周波数位相比較回路であることを
    特徴とする位相同期回路。
  3. 【請求項3】請求項2記載の周波数位相比較回路は,入
    力信号をクロック端子に受け,Q端子より位相進み信号
    TUを出力する第1のD形フリップフロップと,電圧制
    御発振器の出力のn分周信号をクロック端子に受け,Q
    端子より位相遅れ信号TDを出力する第2のD形フリッ
    プフロップと,上記TU信号とTD信号が共に立上がっ
    たことでLow信号を発生するNAND回路と,このLow
    信号を受けて所定時間だけ遅延させて上記第1,第2の
    D形フリップフロップをクリアさせる信号と,前記電圧
    保持回路に対する電圧保持指令信号TSとを発生する第
    1の遅延回路DLY1と,このTS信号発生時点からさ
    らに所定時点だけ遅れて前記位相差電圧変換回路に対す
    るリセット指令信号TRを発生する第2の遅延回路DL
    Y2とを備えて成ることを特徴とする位相同期回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08149002A (ja) * 1994-11-25 1996-06-07 Nec Corp Pll周波数シンセサイザおよびその周波数制御 方法
JP2011145790A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 電流ロック回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08149002A (ja) * 1994-11-25 1996-06-07 Nec Corp Pll周波数シンセサイザおよびその周波数制御 方法
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