JPH057299U - 磁石玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁石の移動操作により動作する物体に意外性
ある動きを行なわせることが可能な磁石玩具を提供す
る。 【構成】 ケース体外部にて操作可能な磁石とを具え、
前記ケース体には、磁力により互いに連結して針状連結
体を構成可能な多数の磁石粒と、非磁性体からなる流動
体と、が同時に封入されており、前記多数の磁石粒を体
の一部とする物体を前記磁石によって動かし得るように
されている。 【効果】 磁石を近付けた場合には、寝ていた前記針状
連結体が磁石対応部分を中心に起立することとなり、さ
らに、その起立状態は常に一様とはならないので、動き
に意外性が生まれることになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ケース体内部に封じ入れられた物体をケース体外部の磁石の移動 によって動かすようにされた磁石玩具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

磁石玩具として、例えば、相撲取りなどを模倣した１対の物体を土俵を模倣し た板上に載せ、前記板裏側で一対の磁石を移動させることにより、前記物体に相 撲を取らせ、その勝ち負けを競わせるようにしたものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような磁石玩具では下記のような問題があった。

【０００４】 即ち、前記磁石玩具では、磁石の移動操作によって物体自体は形態変化を起こ さず、当該物体は板上で前記磁石に追従して平面的な動きをするだけあるので、 動きが全体的に単純であり、意外性に欠けるという問題があった。 また、砂鉄、鉄粉などをケース体内部に封じ入れ、ケース体外部の磁石によっ て前記砂鉄、鉄粉を移動させるような磁石玩具も考えられるが、このような磁石 玩具では、砂鉄、鉄粉などの集合状態によってその集合体の形態を多少変えられ るという利点はあるものの、その形態変化は通常予想できる範囲内のものである ことから、意外性が少ない。また、この磁石玩具では、ケース体外部の磁石を当 該ケース体から離した場合、集合体を形成していた前記砂鉄、鉄粉が全く無秩序 に前記ケース体内に広がり易く、再度、磁石を近付けてもうまく吸引されないと いう問題がある。

【０００５】 本考案は、かかる点に鑑みなされたもので、磁石の移動操作により動作する物 体に意外性ある動きを行なわせることが可能な磁石玩具を提供することを目的と している。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る磁石玩具は、主面の少なくとも一部が透明に構成されたケース 体と、ケース体外部にて操作可能な磁石とを具え、前記ケース体には、磁力によ り互いに連結して針状連結体を構成可能な多数の磁石粒と、非磁性体からなる流 動体と、が同時に封入されており、前記多数の磁石粒を体の一部とする物体を前 記磁石によって動かし得るようにされているものである。

【０００７】

【作用】

上記した手段によれば、磁石を近付けた場合には、寝ていた前記針状連結体が 磁石対応部分を中心に起立することとなり、さらに、その起立状態は常に一様と はならないので、動きに意外性が生まれることになる。また、そのときの前記針 状連結体は、恰も、じっとしていた刺のある生命体が起き上ったような動きをす るので、看者にとって、より興趣性の高いものとなる。

【０００８】 また、前記磁石粒とともに非磁性の流動体がケース体内部に封入されているの で、磁石粒と前記非磁性の流動体との相対的移動によって、看者に様々なイメー ジを引き起こさせることができる。例えば、当初砂の中に埋っていた刺のある生 命体が起き上がって砂からでるなどのイメージを看者に引き起こさせることが可 能となる。

【０００９】 さらに、磁石粒同士が小さな針状に連結され、さらに、その針状連結体同士が 連結されて群れを構成するので、磁石を近付けない場合であっても、全体が全く 無秩序にばらけることはなく、その後、磁石を近付ける際、その群れ全体が容易 に吸引できる。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案に係る磁石玩具の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１１】 先ず、図１に基づいて実施例の磁石玩具の遊び方の説明をする。

【００１２】 紐２が取り付けられている側を上としてケース体１を立てておくとともに、ケ ース体１に紐２を介して取り付けられた磁石３をケース体１裏面に近付ける。す ると、木屑４に埋まり通常は群れをなし寝ている針状連結体５が前記磁石３の磁 力線に沿うように起立し、当該針状連結体５の先端が前記木屑４から突き出す。 最初のうちは、針状連結体５の立ち形も弱々しいが、磁石３がケース体１裏面に 近付くにつれて、針状連結体５の立ち形も力強いものとなる。次に、磁石３をケ ース体１裏側で木屑（非磁性の流動体）４から離れる方向つまり上方へ動かすと 、前記針状連結体５が磁石３に追従して上方へ移動する。このとき、木屑４は非 磁性体なので磁石３に引かれず、針状連結体５のみが上方へ移動し、遂には、針 状連結体５の群れおよび目玉体７を持つ物体８（図２の側面図）が木屑４より出 て全貌を現わす。これによって、当初は砂など（木屑４）に潜んでいたウニのよ うな刺（針状連結体５）のある生命体（物体８）が突然活動を始めエサなどの収 集のために砂などの上に出現するかのようなイメージが醸しだされる。

【００１３】 また、ケース体１裏側での磁石３の操作により、例えば前記物体８を開口９ａ を通じて被覆体９内に導くと、正面からは被覆体９に遮られて前記物体８を見る ことができなくなる。これによって、生命体（物体８）が住家や隠家に入り、姿 を眩ませたかのようなイメージが醸しだされる。さらに、被覆体９内に物体８を 導いた後、ケース体１裏側の磁石３を円筒体１０の周りに回転させると、前記物 体８も磁石３の動きに追従しようとして被覆体９内面を押すので、被覆体９は円 筒体１０とともにガイドリング６の周りに回転することになる。これを正面から 見たときのイメージは、恰も、被覆体９が円筒体１０とともに自動的に回転して いるかのイメージとなる。

【００１４】 一方、ケース体１裏側での磁石３の操作により、例えば前記物体８を開口１０ ａを通じて円筒体１０内に導くと、ケース体１主面側の円筒体１０対応部分がレ ンズＬ（図３）となっているので、前記物体８の拡大状態が見られることになる 。これによって、生命体（物体８）を虫眼鏡または顕微鏡などで観察しているイ メージが醸しだされる。

【００１５】 以下、本実施例の磁石玩具の具体的構成を説明する。

【００１６】 ケース体１は、例えば、有色不透明な下枠１ａと、無色透明な上枠１ｂとから 構成されており、ケース体１の上枠１ａ裏には、図１および図３に示すように、 一部切り欠かれたガイドリング６が固設され、このガイドリング６には物体８の 観察室となる円筒体１０が回動可能に外嵌されている。この円筒体１０周壁の一 部には、物体８の出入口となる開口１０ａが形設されている。また、この円筒体 １０周面には、物体８の住家や隠家となる有底円筒状の被覆体９が天地逆にして 一体的に付設されている。この被覆体１０周壁の一部には、物体８の出入口とな る開口１０ａが形設されている。なお、上枠１ａにおける前記円筒体９内部分は レンズＬとなっている。

【００１７】 以上のように構成されたケース体１内部には、例えば亜鉄酸塩（フェライト） からなる着色磁石粒５ａ（図４）が多数封入されている。この各磁石粒２はＮ極 ，Ｓ極を持つので、ケース体１内の磁石粒５ａは直線的に連なり、図５に示すよ うに針状連結体５を構成することになる。また、磁石粒５ａ同士が直線的に連な ってできた針状連結体５自体も引き合うので、針状連結体５はケース体１内で群 れをなして存在することになる。

【００１８】 また、ケース体１内には木屑４が封入されている。この木屑４は非磁性体であ るので磁石３には吸引されない。木屑４の代わりにプラスチック粒などの非磁性 体を入れるようにしても良い。さらに、ケース体１内には目玉体７が封入されて いる。この目玉体７は、図６に示すように、目玉ケース７ａ内に目玉７０を組み 込み、一方、前記目玉ケース体７ａ裏面に一体的に付設された磁石ケース７ｂに 磁石７１を組み込んだ構造となっている。ここで、目玉ケース７ａ、磁石ケース ７ｂおよび目玉７０は特に制限はされないがプラスチックなどの非磁性体からな る。

【００１９】 一方、ケース体１における下枠１ａには図１に示すように丸環１１ａが付設さ れ、当該丸環１１ａには紐２の一端が取り付けられ、さらにその紐２の他端には 磁石ケース３０が取り付けられている。そして、その磁石ケース３０には円形の 磁石３が組み込まれている。

【００２０】 このように構成された磁石玩具によれば下記のような効果が得られる。

【００２１】 即ち、前記磁石玩具によれば、磁石３を近付けた場合には、寝ていた前記針状 連結体５が磁石対応部分を中心に起立することとなり、さらに、その起立状態は 常に一様とはならないので、動きに意外性が生まれることになる。また、そのと きの前記針状連結体５は、恰も、じっとしていた刺のある生命体が起き上ったよ うな動きをするので、看者にとって、より興趣性の高いものとなる。

【００２２】 また、磁石粒５ａとともに非磁性の木屑４がケース体１内部に封入されている ので、磁石粒５ａから構成された針状連結体５と木屑４との相対的移動によって 、看者に様々なイメージを引き起こさせることができる。例えば、当初砂（木屑 ４）の中に埋っていた刺（針状連結体５）のある生命体（物体８）が起き上がっ て砂からでるなどのイメージを看者に引き起こさせることが可能となる。

【００２３】 さらに、磁石粒５ａ同士が小さな針状に連結され、さらに、その針状連結体５ 同士が連結されて群れを構成するので、磁石３を近付けない場合であっても、全 体が全く無秩序にばらけることはなく、その後、磁石３を近付ける際、その群れ 全体が容易に吸引できる。

【００２４】 以上本考案者によってなされた考案を実施例に基づき具体的に説明したが、本 考案は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々 変更可能であることはいうまでもない。

【００２５】

【考案の効果】

この考案に係る磁石玩具は、主面の少なくとも一部が透明に構成されたケー ス体と、ケース体外部にて操作可能な磁石とを具え、前記ケース体には、磁力に より互いに連結して針状連結体を構成可能な多数の磁石粒と、非磁性体からなる 流動体と、が同時に封入されており、前記多数の磁石粒を体の一部とする物体を 前記磁石によって動かし得るようにされているので、動きに意外性が生まれ、よ り興趣性の高いものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の磁石玩具の全体斜視図である。

【図２】実施例の磁石玩具の磁石とケース体内部に封入
された物体とを示す側面図である。

【図３】実施例の磁石玩具の上枠の一部を示す縦断面図
である。

【図４】実施例の磁石玩具のケース体内部に封入された
磁石粒の図である。

【図５】実施例の磁石玩具のケース体内部に封入された
磁石粒が連なってできた針状連結体の概略構成図であ
る。

【図６】実施例の磁石玩具の目玉体の分解斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ ケース体 ３ 磁石 ４ 木屑（非磁性の流動体） ５ 針状連結体 ５ａ 磁石粒

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 主面の少なくとも一部が透明に構成され
   たケース体と、ケース体外部にて操作可能な磁石とを具
   え、前記ケース体には、磁力により互いに連結して針状
   連結体を構成可能な多数の磁石粒と、非磁性体からなる
   流動体と、が同時に封入されており、前記多数の磁石粒
   を体の一部とする物体を前記磁石によって動かし得るよ
   うにされていることを特徴とする磁石玩具。