JPH0572709U - 液体定量充填ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 液体定量充填ノズル 【目的】 充填ノズルの充填液押出ロッドに充填液が付
着することを防止する。 【構成】 筒状ノズルボディ33は、充填液が強制的に定
量ずつ送込まれる吸込口31を周壁の高さの中程に有し、
周壁下端開口を吐出口32としている。充填液押出ロッド
34を、吸込口31を開閉しうるようにノズルボディ33内に
摺動自在にはめ入れる。ロッド34外面の全体のうち、少
なくとも下端面に疎水処理44を施す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、高粘度液体、例えばカレー・ルーのような食品を容器に定量ずつ 充填するために用いられる充填ノズルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の充填ノズルとしては、充填液が強制的に定量ずつ送込まれる吸込口を 周壁の高さの中程に有し、周壁下端開口を吐出口とする筒状ノズルボディと、吸 込口を開閉しうるようにノズルボディ内に摺動自在にはめ入れられている充填液 押出ロッドとよりなるものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記ノズルにより液体を充填する場合、１サイクルの充填終了時、ノズルボデ ィ内の充填液はロッドにより全て押出されるが、押出される充填液の一部がロッ ドに付着して、そこに残存することがある。

【０００４】 残存した充填液は、次回の充填サイクルが始まるまで、残存したままであれば 問題が無いが、不用意に落下することがある。落下した充填液が容器のシール面 に付着すると、シール不良を発生するし、容器搬送用ホルダ等に付着すると、サ ニタリー性を低下させるという問題点があった。

【０００５】 この考案の目的は、上記問題点を解決した液体定量充填ノズルを提供すること にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案による液体定量充填ノズルは、充填液が強制的に定量ずつ送込まれる 吸込口を周壁の高さの中程に有し、周壁下端開口を吐出口とする筒状ノズルボデ ィと、吸込口を開閉しうるようにノズルボディ内に摺動自在にはめ入れられてい る充填液押出ロッドとよりなる液体定量充填ノズルにおいて、ロッド外面の全体 のうち、少なくとも下端面に疎水処理が施されていることを特徴とするものであ る。

【０００７】

【作用】

この考案による液体定量充填ノズルでは、ロッド外面の全体のうち、少なくと も下端面に疎水処理が施されているから、ロッドの少なくとも下端面には充填液 が付着しない。

【０００８】

【実施例】

この考案の実施例を、図面を参照してつぎに説明する。

【０００９】 充填装置は、容器搬送コンベヤ11の上方に配置されている充填液タンク12と、 タンク12の底壁に上端が接続されている垂直充填管13と、充填管13の上部に、こ れと直交状に設けられかつ貫通状流体通路14付ピストン15を内蔵している充填液 凝固防止ジャケット16付水平逆止シリンダ17と、充填管13の下部に左方突出状に 設けられかつピストン18を内蔵している水平定量シリンダ19と、充填管13の下端 部から揺動自在に吊下げられている充填液凝固防止ジャケット21付可動充填管22 と、充填管22の下端部に取付けられている充填ノズル23とよりなる。

【００１０】 充填管13の下端部には水平円柱状充填管吊下部材24が設けられている。吊下部 材24には、一端を充填管13に接続するように左向きに開口し、他端を下向きに開 口した充填液連通路25が形成されている。連通路25の下向き開口を被覆するよう に吊下部材24に水平回動筒26がはめ被せられ、これに充填管22の上端が接続され ている。

【００１１】 充填ノズル23は、充填管22の下端に接続された吸込口31を周壁の高さの中程に 有し、周壁下端開口を吐出口32とする筒状ノズルボディ33と、ノズルボディ33に 摺動自在にはめ入れられている充填液押出ロッド34とよりなる。

【００１２】 ノズルボディ33の上端には、ヨーク35を介して流体圧シリンダ36がそのピスト ンロッド37をヨーク35内に入りこませるように下向きに取付けられている。充填 液押出ロッド34の上端部はノズルボディ33から上方に突出し、その上方突出部に ピストンロッド37が連結されている。

【００１３】 図２に詳しく示すように、充填液押出ロッド34の下端面の外側には凸状テーパ 面41が設けられるとともに、その内側に凹状円錐面42が設けられている。また、 テーパ面41と円錐面42の境界には環状平坦面43が設けられている。そして、テー パ面41、円錐面42および平坦面43の全てにテフロン層44が形成されている。

【００１４】 図１は、逆止ピストン15が左限にあって逆止シリンダ17が開き、定量ピストン 18が右限にあり、充填液押出ロッド34が下限にあって吸込口31および吐出口32が 閉じた状態が示されている。この状態から定量ピストン18を左動させると、タン ク12から充填管13に充填液が流入する。定量ピストン18が左限に至ると、逆止ピ ストン15を右動させて逆止シリンダ17を閉じ、充填液押出ロッド34を上昇させて 吸込口31および吐出口32を開く。こうしておいて、定量ピストン18を右動させる と、充填管13から充填液が吸込口31を通じてノズル23に強制的に送り込まれ、送 り込まれた充填液は吐出口32から吐出されて、その下方に搬入された容器Ｃに充 填される。吐出口32から充填液が吐出されるとき、ノズル23を所定範囲で揺動さ せれば、充填液が容器Ｃ内で山盛りにならないで、平らになるように充填される 。定量ピストン18が右限に至ると、充填管13からの送り込みが停止される。そう すると、充填液押出ロッド34を下降させてノズル23内の充填液をノズル23内から 押出す。充填液押出ロッド34が下限に至ると、１サイクルの充填動作が完了する 。 テフロン層44は、充填液押出ロッド34の下端面にテフロンをコーティングす ることにより形成されたものである。テフロンは、疎水性を有している。そのた め、ロッド34の下端面に充填液が付着しようとしてもはじかれるから、同下端面 に充填液が付着することがない。

【００１５】 上記において、充填液押出ロッド34の側面には、図示しないクロムメッキ層が 形成されているが、これに代えて、テフロン層を形成してもよい。

【００１６】

【考案の効果】

この考案によれば、ロッドの少なくとも下端面には充填液が付着しないから、 ロッドに付着した充填液が不用意に落下することに基づく問題点、すなわち落下 した充填液が容器のシール面に付着すると、シール不良を発生し、容器搬送用ホ ルダ等に付着すると、サニタリー性を低下させるという問題点が解消される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案実施例を示す充填ノズルを含む充填装
置の垂直縦断面図である。

【図２】充填ノズルの下端部を拡大して示す断面図であ
る。

【符号の説明】

31 吸込口 32 吐出口 33 ノズルボディ 34 ロッド 44 テフロン層

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 充填液が強制的に定量ずつ送込まれる吸
   込口31を周壁の高さの中程に有し、周壁下端開口を吐出
   口32とする筒状ノズルボディ33と、 吸込口31を開閉しうるようにノズルボディ33内に摺動自
   在にはめ入れられている充填液押出ロッド34と、 よりなる液体定量充填ノズルにおいて、 ロッド34外面の全体のうち、少なくとも下端面に疎水処
   理44が施されていることを特徴とする液体定量充填ノズ
   ル。