JPH0571908U - 温度制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】あらかじめ設定したＯＮ、ＯＦＦ温度の中で、
たとえ雰囲気温度がＯＮ温度以下であっても、雰囲気温
度と発熱素子が平衡する形でＯＮ、ＯＦＦを自動的に繰
り返すようにする。また、非常に簡単な構造で、しかも
配線や実装が要らずに、コンセントに差し込むだけで、
被監視物の温度制御の精度を向上するとともに、任意に
ＯＦＦ温度を設定できるようにする。 【構成】熱平衡素子３の中に既知のサーマルリードスイ
ッチ又はバイメタル式サーモスタットからなる感熱素子
１を設け、感熱素子１の感温部１８に発熱素子２を設け
る。そして熱平衡素子３を介して、外部に発熱素子２の
リード線４、５及び感熱素子１のリード線６、７を設け
る。さらに、リード線４、６をプラグ１４に、リード線
５、７を雌プラグ８に接続する。

Description

【考案の詳細な説明】 この実用新案は、感熱素子と発熱素子をもち、感熱素子でＯＮ制御をし、発熱 素子で感熱素子のＯＦＦ制御をする温度スイッチに、プラグと雌プラグを接続し た温度制御装置に関する。

従来、バイメタル式サーモスタットやサーマルリードスイッチなどはあったが 、これに配線や実装をして使わなければならず、又ＯＮ（動作）温度とＯＦＦ（ 復帰）温度とが異なる特性をもち、しかもその差、すなわち温度ディファレンシ ャルが大きく、バイメタル式サーモスタットで約１０°Ｃ、サーマルリードスイ ッチで約６°Ｃあった。又ＯＮ（動作）温度は任意に設定できるが、ＯＦＦ（復 帰）温度は前述した温度ディファレンシャルで決る為、任意に設定することはで きなかった。更に雰囲気温度がＯＮ（動作）温度以下であれば、当然のことなが ら、ずっとＯＮ（動作）しっぱなしであった。

本考案は、その欠点を除く為に考案されたもので、これを図面について説明す れば、 （イ） 熱平衡素子（３）の中に既知のサーマルリードスイッチ又はバイメ タル式サーモスタットからなる感熱素子（１）を設け、該感熱素子（１）の感温 部（１８）に発熱素子（２）を設ける。

（ロ） 熱平衡素子（３）を介して、外部に発熱素子（２）のリード線（４ ）、（５）及び感熱素子（１）のリード線（６）、（７）を設ける。

（ハ） リード線（４）、（６）をプラグ（１４）に、リード線（５）、（ ７）を雌プラグ（８）に接続する。

本案は、以上の様な構造であるから、これを使用せんとする時は、例えば図２ の様な温度制御を必要とするヒータ（１３）に於ては、ヒータ（１３）のプラグ （１０）を雌プラグ（８）に差し込み、プラグ（１４）をコンセント（１１）に 差し込めばよい。次に動作原理について説明する。例えば図２に示す被監視物（ １２）の温度を５°Ｃから５．１°Ｃに管理しようとすれば次の通りとなる。感 熱素子（１）のＯＮ（動作）温度は任意に設定できるから５°ＣでＯＮ（動作） する様にする。従って被監視物（１２）の温度が５°Ｃになれば感熱素子（１） がＯＮ（動作）し、接点（９）が閉じる。接点（９）が閉じれば、発熱素子（２ ）とヒータ（１３）に電流が流れ、被監視物（１２）はヒータ（１３）によって 温度が上昇し、感熱素子（１）は被監視物（１２）と発熱素子（２）により温度 が上昇する。発熱素子（２）は、接点（９）が閉じ電流が流れることにより、感 熱素子（１）のＯＦＦ（復帰）温度、つまりＯＮ（動作）温度５°Ｃに温度ディ ファレンシャル６°Ｃをたした１１°Ｃにすばやくなる様、その長さ、太さ、材 質が設計されている。従って感熱素子（１）は、被監視物（１２）の温度より先 に上昇する発熱素子（２）の温度に反応する。被監視物（１２）の温度が５．１ °Ｃになった時、感熱素子（１）がＯＦＦ（復帰）する為には、感熱素子（１） はもともと、ＯＮ（動作）温度５°Ｃに温度ディファレンシャル６°Ｃをたした １１°ＣにならなければＯＦＦ（復帰）しない構造だから、発熱素子（２）でま ずこの温度まで上げてやる必要がある。しかし被監視物（１２）の温度もヒータ （１３）により温度上昇するから、厳密には感熱素子（１）はこの影響も受ける 。従って、発熱素子（２）の発熱量から、被監視物（１２）の発熱量を引いた発 熱量を計算し、この発熱量が被監視物（１２）の温度が５．１°Ｃになった時、 感熱素子（１）のＯＦＦ（復帰）温度である１１°Ｃになる様に設計すれば良い 。つまり、被監視物（１２）の温度か感熱素子（１）のＯＦＦ（復帰）温度まで 上昇しなくても、発熱素子（２）がすばやくこのＯＦＦ（復帰）温度まで上昇し てくれるから、被監視物（１２）の温度は、わずか０．１°Ｃ上昇しただけで感 熱素子（１）はＯＦＦ（復帰）してくれる。つまり、被監視物（１２）の温度は ５°ＣでＯＮ（動作）し、５．１°ＣでＯＦＦ（復帰）することになり、このＯ Ｎ、ＯＦＦを繰り返すから、結果的に５°Ｃから５．１°Ｃに管理されることに なる。もし、従来の構造であると、被監視物（１２）の温度が感熱素子（１）の ＯＦＦ温度である１１°Ｃまで上らなければならず、自ずと被監視物（１２）の 温度を５°Ｃから５．１°Ｃに管理することは不可となる。種々の実験により、 温度ディファレンシャルは、発熱素子（２）の材質、太さ、長さにより無限の精 度まで上げることかできることが確認された。更に興味深いことは、言うまでも ないことであるが、従来のサーマルリードスイッチやバイメタル式サーモスタッ トは例えば雰囲気温度がＯＮ（動作）温度以下であれば当然のことながらＯＮ（ 動作）しっぱなしであったが本考案の温度スイッチは雰囲気温度がＯＮ（動作） 温度以下であっても、ＯＮ（動作）した後、発熱素子（２）により雰囲気温度と 反比例する形てＯＦＦ（復帰）したりＯＮ（動作）したりもする。つまりＯＮ、 ＯＦＦ時間は零囲気温度が低くなればＯＮ時間が長くなり雰囲気温度が高くなれ ば短くなる。

この様に、あらかじめ設定したＯＮ、ＯＦＦ温度の中で、たとえ雰囲気温度が ＯＮ温度以下であっても雰囲気温度と発熱素子が平衡する形でＯＮ、ＯＦＦを自 動的に繰り返し、更に非常に簡単な構造で、しかも配線や実装が要らず簡単にコ ンセントに差し込むだけで被監視物の温度制御を無限の精度に上げ、かつ、任意 にＯＦＦ温度を設定できる様になったことは画期的な技術と言える。従ってその 応用範囲は温度やセンサーを使用する産業分野において無限のものが予想される 。

【図面の簡単な説明】

図１は本考案の正面図 図２は本考案の実施例

【符号の説明】 （１）は感熱素子 （２）は発熱素子 （３）は熱平衡素子 （４）はリード線 （５）はリード線 （６）はリード線 （７）はリード線 （８）は雌プラグ （９）は接点 （１０）はヒータ（１３）のプラグ （１１）はコンセント （１２）は被監視物 （１３）はヒータ （１４）はプラグ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ） 熱平衡素子（３）の中に既知のサ
   ーマルリードスイッチ又はバイメタル式サーモスタット
   からなる感熱素子（１）を設け、該感熱素子（１）の感
   温部（１８）に発熱素子（２）を設ける。 （ロ） 熱平衡素子（３）を介して、外部に発熱素子
   （２）のリード線（４）、（５）及び感熱素子（１）の
   リード線（６）、（７）を設ける。 （ハ） リード線（４）、（６）をプラグ（１４）に、
   リード線（５）、（７）を雌プラグ（８）に接続する。 以上の如く構成された、温度制御装置。