JPH0571702B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0571702B2
JPH0571702B2 JP62160809A JP16080987A JPH0571702B2 JP H0571702 B2 JPH0571702 B2 JP H0571702B2 JP 62160809 A JP62160809 A JP 62160809A JP 16080987 A JP16080987 A JP 16080987A JP H0571702 B2 JPH0571702 B2 JP H0571702B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
fiber
twist
average
wet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62160809A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63264971A (ja
Inventor
Reimondo Muua Danii
Uiriamu Ooenzu Jeemuzu
Reon Shotsugen Hawaado
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Georgia Pacific Nonwovens LLC
Original Assignee
Buckeye Cellulose Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=26695294&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH0571702(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Buckeye Cellulose Corp filed Critical Buckeye Cellulose Corp
Publication of JPS63264971A publication Critical patent/JPS63264971A/ja
Publication of JPH0571702B2 publication Critical patent/JPH0571702B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F11/00Chemical after-treatment of artificial filaments or the like during manufacture
    • D01F11/02Chemical after-treatment of artificial filaments or the like during manufacture of cellulose, cellulose derivatives, or proteins
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06MTREATMENT, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE IN CLASS D06, OF FIBRES, THREADS, YARNS, FABRICS, FEATHERS OR FIBROUS GOODS MADE FROM SUCH MATERIALS
    • D06M13/00Treating fibres, threads, yarns, fabrics or fibrous goods made from such materials, with non-macromolecular organic compounds; Such treatment combined with mechanical treatment
    • D06M13/10Treating fibres, threads, yarns, fabrics or fibrous goods made from such materials, with non-macromolecular organic compounds; Such treatment combined with mechanical treatment with compounds containing oxygen
    • D06M13/12Aldehydes; Ketones
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L15/00Chemical aspects of, or use of materials for, bandages, dressings or absorbent pads
    • A61L15/16Bandages, dressings or absorbent pads for physiological fluids such as urine or blood, e.g. sanitary towels, tampons
    • A61L15/22Bandages, dressings or absorbent pads for physiological fluids such as urine or blood, e.g. sanitary towels, tampons containing macromolecular materials
    • A61L15/28Polysaccharides or their derivatives

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
発明の分野 本発明は、高い流体吸収性を有するセルロース
系繊維およびこのようなセルロース系繊維から作
られた吸収性構造物に関する。より詳細には、本
発明は、セルロース系繊維が個別化(individu−
alize)剛化加撚カール状態にある吸収性セルロ
ース系繊維およびこのような繊維から作られた構
造物に関する。 発明の背景 実質上個別化形態で剛化された繊維およびこの
ような繊維の各種の製法は、技術上記載されてい
る。個別化剛化繊維は、一般に、吸収性製品応用
で有用であるとみなされる。このような繊維の2
つの主要カテゴリーは、個別化架橋繊維および個
別化樹脂処理繊維である。「個別化架橋繊維」な
る用語は、主として繊維内化学架橋結合を有する
セルロース系繊維状を意味する。即ち、架橋結合
は、主として別個の繊維のセルロース分子間より
もむしろ単繊維のセルロース分子間にある。一般
に、繊維を剛化するのに使用された若干の樹脂が
架橋結合を形成するのに有用であることがある官
能性を有することも既知であるが、単量体架橋剤
が、個別化繊維の架橋に意図される。この議論の
目的で、このような樹脂で剛化された繊維は、
「樹脂処理繊維」なる用語に包含されるであろう。
一般に、個別化架橋繊維の製法の3つのカテゴリ
ーが、報告されている。後述のこれらの方法は、
ここで(1)乾式架橋法、(2)水溶液架橋法、および(3)
実質上非水溶液架橋法と称される。繊維それ自体
および個別化架橋繊維を含有する吸収性構造物
は、一般に、通常の未架橋繊維と比較して少なく
とも1つの有意な吸収性の改良を示す。しばし
ば、この吸収性の改良は、吸収能力によつて報告
される。追加的に、個別化架橋繊維から作られた
吸収性構造物は、一般に、未架橋繊維から作られ
た吸収性構造物と比較して増大された湿潤レジリ
エンスおよび増大された乾燥レジリエンスを示
す。「レジリエンス」なる用語は、以下、圧縮力
の解除時に膨脹した元の状態に戻るセルロース系
繊維製パツドの能力を意味するであろう。乾燥レ
ジリエンスは、明確に言えば、繊維が実質上乾燥
状態にある際に適用された圧縮力の解除時に膨脹
する吸収性構造物の能力を意味する。湿潤レジリ
エンスは、明確に言えば、繊維が加湿状態にある
際に適用された圧縮力の解除時に膨脹する吸収性
構造物の能力を意味する。本発明の目的および開
示の一貫性のため、湿潤レジリエンスは、飽和に
加湿された吸収性構造物について観察され報告さ
れるであろう。 乾式架橋テクノロジーを使用して個別化架橋繊
維を製造する方法は、米国特許第3224926号明細
書および米国特許第3440135号明細書に記載され
ている。個別化架橋繊維は、水溶液中で膨潤繊維
に架橋剤を含浸し、繊維を脱水し、機械的作用に
よつて離解し、繊維が実質上個別の
(indiviaual)状態にある際に繊維を高温で乾燥
して架橋することによつて製造される。繊維は、
固有に、架橋前の脱水の結果、非膨潤状態で架橋
される。繊維が非膨潤崩壊状態にある際に架橋を
生じさせる米国特許第3224926号明細書に例示の
ような方法は、「乾燥架橋」繊維の製法と称され
る、乾式架橋繊維は、低い保水値(ERV)によ
つて特徴づけられる。 水溶液架橋繊維の製法は、例えば米国特許第
2341553号明細書に開示されている。個別化架橋
繊維は、繊維を架橋剤と触媒とを含有する水溶液
中で架橋することによつて製造されている。この
ようにして製造された繊維は、以下、「水溶液架
橋」繊維と称される。水のセルロース系繊維への
膨潤効果のため、巣溶液架橋繊維は、膨潤状態に
ある際に架橋される。乾式架橋繊維と比較して、
米国特許第3241553号明細書に開示のような水溶
液架橋繊維は、より大きい可撓性およびより小さ
い剛性を有し、かつより高い保水値(WRV)に
よつて特徴づけられる。水溶液架橋繊維から作ら
れた吸収性構造物は、乾式架橋繊維から作られた
パツドよりも低い湿潤レジリエンスおよび乾式レ
ジリエンスを示す。 米国特許第4035147号明細書には、繊維を膨潤
させるのには十分ではない量の水を含有する実質
上非水溶液中で脱水非膨潤繊維を架橋剤および触
媒と接触させることによつて個別化架橋繊維を製
造する方法が開示されている。架橋は、繊維がこ
の実質上非水溶液中にある際に生ずる。この種の
方法は、以下、非水溶液架橋法と称されるであろ
うし、それによつて製造された繊維は、非水溶液
架橋繊維と称されるであろう。米国特許第
4035147号明細書に開示の非水溶液架橋繊維は、
膨潤剤として当業者に既知の溶液との長期の接触
時にさえ膨潤しないと主張されている。前記乾式
架橋繊維と同様に、このような繊維は、架橋結合
によつて高度に剛化されるであろうし、それから
作られた吸収性構造物は、比較的高い湿潤レジリ
エンスおよび乾燥レジリエンスを示すであろう。 前記のような架橋繊維は、おむつなどの低密度
吸収性製品、そしてまた生理用ナプキンなどの高
蜜度吸収性製品への応用を有すると信じられる。
しかしながら、このような繊維は、商業的意義を
達成していない。商業的成功の欠如の1つの理由
は、乾燥架橋繊維一般および多くの非水溶液架橋
繊維が文献において過度の剛性および乾燥レジリ
エンスによつて特徴づけられていることであるこ
とがる。このような繊維は、輸送のために緻密な
シートに成形することが困難であり、かつ繊維損
傷なしにその後に再毛羽形成することが困難であ
る。更に、乾燥状態での圧縮時に、これらの繊維
から作られたパツドは、湿潤に対する低い応答性
を示す。一旦安定度な高密度の乾燥パツドを与え
るのに十分な圧力に付したら、パツドは、湿潤時
に、それらの予備圧縮容量に向けて膨脹する感受
性が低い。湿潤に対する応答性のこの欠如は、繊
維の過度の剛性および高水準の圧縮への露出時の
繊維破壊によると信じられる。 特に非水溶液架橋繊維の商業的実行可能性は、
このようなプロセスを実施する高い資本コストの
ため、そして反応媒体および抽出に必要な溶剤の
追加の費用のため、厳しく制限されている。 水溶液架橋繊維は、或る高密度吸収性パツド応
用、例えば、密度が通常0.40g/ccであるタンポ
ンに有用であるが、湿潤状態にある時には過度に
可撓性であり、それ故低い湿潤レジリエンスを有
する吸収性構造物を生ずる。更に、湿潤時に、水
溶液架橋繊維は、余りに可撓性になるのでパツド
を低い繊維密度で構造的に支持することができな
い。それ故、湿潤パツドは、圧縮状態にある時に
湿潤時にその容量を保持するか膨脹する能力が限
定されており、最終吸収能力は減少する。 本発明の目的は、商業上実行可能な個別化剛化
繊維およびこのような繊維から作られた吸収性構
造物〔剛化繊維から作られた吸収性構造物は高い
吸収性、灯心作用(wicking)能力、湿潤レジリ
エンスおよび湿潤に対する応答性を有する〕を提
供することにある。 本発明の更に他の目的は、繊維および吸収性構
造物が湿潤時に膨脹する乾燥容量安定な形態で容
易に圧縮できるのに十分な程低い乾燥レジリエン
スと一緒に前記パラグラフに記載の特質を有する
吸収性構造物を提供することにある。 最近、特におむつおよび生理用品工業における
吸収性製品の薄さは、高度に望ましい製品特質に
なつてきた。良好な吸収性能は、依然として、こ
のような製品の重要な面である。今日まで、良好
な吸収性は、高分子ゲル生成物質の使用によつて
大部分達成されてきた。高分子ゲル生成物質の有
効性は、高分子ゲル化物質の膨潤のため、流体を
高分子ゲル化物質または吸収性構造物の部分に輸
送する吸収性構造物の能力によつて限定されるこ
とがある。それ故、本発明の別の目的は、通常の
非剛化繊維の吸収性構造物と比較して小さいカリ
パー(caliper)を有するが優れた灯心作用能力
および吸収能力を有する吸収性構造物、およびこ
のような吸収性構造物を製造するのに有用なセル
ロース繊維を提供することにある。 本開示を読むと、本発明によつて提供される他
の目的および利益は、当業者に現在または後に明
らかになる。 発明の概要 前記目的は、本発明のセルロース系繊維もよつ
て満たすことができることが見出された。繊維
は、化学処理によつて剛化された個別化剛化カー
ル状高加撚セルロース系繊維であり、ヨリノード
(twist node)少なくとも4.5個/mmの平均乾燥繊
維ヨリカウント(twist count)、保水値約28%〜
約50%および乾燥繊維ヨリカウントよりもヨリノ
ードが少なくとも約0.5個/mm少ない平均湿潤繊
維ヨリカウントを有する。好ましくは、繊維は、
ヨリノード少なくとも約3.0個/mmの平均湿潤繊
維ヨリカウントを有する。また好ましくは、繊維
は、イソプロピルアルコール保持値約30%未満を
有する。 前記のような繊維は、吸収性構造物において湿
潤時の高水準の膨脹と湿潤レジリエンスを兼備し
ている。更に、灯心作用能力および湿潤状態にあ
る際の折重ね時の耐離層性の予想外の改良が、前
記繊維から作られた吸収性構造物の場合に得られ
た。意義のあることに、これらの繊維は、非水溶
液硬化法でもたらされる高い加工材料および資本
設備を回避する乾式架橋法による製造できる。 発明および好ましい態様の具体的説明 本発明の繊維は、カール化された高加撚され脱
水され脱水された実質上完全に非膨潤の状態にあ
る際に化学的に剛化する。本発明の範囲を限定せ
ずに、繊維のこれらの物理的特性は、繊維から作
られた圧縮構造物の優れた吸収性、湿潤に対する
容量的応答性、および繊維から作られた構造物の
灯心作用能力に寄与し、かつ応答できると信じら
れる。これらの吸収特性に加えて、本発明の高加
撚繊維から作られた構造物は、湿潤状態にある際
に折重ね時の耐離層性を予想外に改善した。化学
的手段によつて剛化された従来既知の繊維は、こ
れらの性能領域の或るものにおいて本発明の繊維
に匹敵することがあるが、いずれも、これらの性
能領域のすべての3つにおいて本発明の繊維に匹
敵しない。追加的に、従来既知の繊維の最良のも
のの多くは、剛化工程を乾燥状態で行う方法より
も原料費並びに資本費の点から高価である液体非
水溶液中で行われる繊維剛化工程を包含する方法
によつて製造されてきた。追加的に、これらの非
水溶液剛化法に従つて製造された従来既知の繊維
は、本発明の繊維によつて与えられる灯心作用能
力程高い灯心作用能力を繊維に与えなかつた。従
来既知の乾式化学剛化法によつて製造された繊維
は、本発明の繊維の湿潤に対する容量的応答性よ
りも劣るものを構造物に与えるか、吸収性構造物
の飽和密度よりも高い安定な密度に圧縮すること
は極めて困難であつた。 本発明の繊維は、カールされかつ高度に加撚さ
れていて湿潤時にヨリを戻す限定されているが比
較的高い能力を有し、更に湿潤時に膨潤する限定
能力とともに実質上非膨潤乾燥繊維幾何学的形状
を兼備しているので、優れた湿潤に対する容量的
応答性および灯心作用能力を有する吸収性構造物
を与えると信じられる。 膨潤時に膨脹するセルロース系繊維製吸収性構
造物の能力は、湿潤時に繊維マトリツクス内また
は繊維マトリツクスによつて形成または開放され
た膨脹力および容量膨脹状態で構造物の構造一体
性に関連する繊維の剛性度に依存する。換言すれ
ば、吸収性構造物は、膨脹することができ、かつ
膨脹状態にある時に繊維および吸収流体の重量を
支持するのに十分な構造一体性を有していなけれ
ばならない。 湿潤のため、繊維がより低いヨリカウント水準
にヨリを戻す時には、膨脹力は、本発明の吸収性
構造物の繊維マトリツクス内で形成または解放さ
れる。このヨリ戻しは、カール状繊維幾何学的形
状の存在と一緒に、繊維の前の静置位置からの繊
維の並進運動を生ずる。このことが十分に高い乾
燥密度を有する繊維マトリツクス内で繊維塊に起
こると、繊維は、圧力を互いにかけて、膨脹に対
立する荷重をかけて時でさえマトリツクスを膨脹
させることができる繊維マトリツクス膨脹力を形
成する傾向がある。 湿潤時に完全にヨリを戻す繊維は、吸収性構造
物に低い構造一体性を与えることが観察された。
湿潤時に完全にヨリを戻す繊維は、吸収性構造物
に高い湿潤レジリエンスを与えるのには十分では
ない繊維剛性を保持することが観察された。本発
明の繊維はヨリを戻すが高い湿潤レジリエンスに
十分な剛性を保持することが望ましい。 吸収性構造物の灯心作用能力は、繊維マトリツ
クスの繊維直径および繊維間毛管サイズによつて
影響されることが見出された。当業者は、消費応
用における吸収性構造物の場合には、灯心作用速
度と流体の灯心作用量とのバランスが最適である
毛管断面の或る最適範囲があるであろうことを認
識するであろう。このような吸収性構造物は、流
体排泄物を迅速に灯心作用して吸収性構造物全体
にわたつての排泄流体の輸送を容易にし、それに
よつて、皮膚のぬれに伴う不快を最小限にするこ
とが望ましい。消費応用、限定しないが例えば、
おむつ、生理用品、およびタンポン用の剛化セル
ロース系繊維から作られた吸収性構造物の場合に
は、大きい繊維間毛管を有する実質上非膨潤セル
ロース系繊維は、高膨潤形状を有する繊維から作
られた吸収性構造物よりも良好な灯心作用および
全吸収性を与えることが見出された。しかしなが
ら、非膨潤繊維壁を有する技術上既知の剛化繊維
は、多量の剛化剤を使用して製造されているの
で、繊維は極めて剛性であり、圧縮することが困
難であり、かつ一旦圧縮すると湿潤時に膨脹する
能力が低い。圧縮時に繊維損傷をこうむることに
加えて、このような繊維は、ヨリを戻す能力が低
く、それによつて前記繊維マトリツクス膨脹力の
形成または解放を限定すると信じられる。一方、
高い湿潤に対する応答性を示す繊維は、膨潤状態
にある際に剛化されている(膨潤は繊維剛性を減
少するが、より小さい繊維間毛管のため、灯心作
用能力を減少する)。これらの繊維も、比較的多
量の剛化物質を使用して製造されている。追加的
に、このような繊維は、経済的に実行可能ではな
い非水溶液架橋法によつて製造されている。 本発明によれば、高い湿潤に対する応答性と高
い灯心作用能力との組み合わせを示す繊維が、開
発された。このことは、実質上非膨潤状態にある
際に繊維を従来既知の剛化繊維と比較して少量の
化学剛化物質で剛化することによつて行われた。
更に、剛化前に、繊維を個別化高加撚形状で用意
する。この実質上非膨潤繊維状態のため、これら
の繊維から作られた吸収性構造物は、高い灯心作
用能力を示す傾向がある。繊維の高加撚実質上非
膨潤状態のため、繊維から作られた吸収性構造物
に所望水準の構造一体性および湿潤レジリエンス
を与える繊維を与えるのに架橋剤が少なくてす
む。更に、高加撚繊維は、低化学剛化処理の結果
として湿潤時にヨリ戻しに対して高度に感受性で
あり、このヨリ戻しは湿潤時に膨脹する吸収性構
造物の能力に寄与すると信じられる。本発明の好
ましい態様の繊維は、ヨリノード少なくとも4.5
個/mmの平均乾燥ヨリカウント、ヨリノード少な
くとも3.0個/mmの平均湿潤繊維ヨリカウント
(湿潤繊維ヨリカウントは、また乾燥繊維ヨリカ
ウントよりもヨリノードが少なくとも0.5個/mm
少ない)、平均イソプロピルアルコール保持値約
30%未満および平均保水値約28%〜約50%を有す
るカール状剛化個別化繊維である。 好ましくは、繊維は、イソプロピルアルコール
保持量約27%未満および保水値約30%〜約45%を
有する。最も好ましくは、保水値は、約35%〜約
42%である。また、好ましくは、繊維は、ヨリノ
ード少なくとも約5.5個/mmの乾燥ヨリカウント
およびヨリノード少なくとも約4.0個/mmの湿潤
ヨリカウントを有する。最も好ましくは、繊維
は、ヨリノード約6.5個/mmの乾燥繊維ヨリカウ
ントおよびヨリノード少なくとも約5.0/mmの湿
潤繊維ヨリカウトを有する。追加的に、繊維は、
好ましくは、カール因子(curl factor)少なく
とも約0.30、好ましくは少なくとも約0.50を有す
る。カール因子は、繊維中のよじれ(kink)、ヨ
リおよび/または曲りのため繊維の実際の長さ
(astual length)の分数短縮(fractional
shortening)として計算される。 ここで使用する「ヨリカウント」なる用語は、
繊維の或る長さに存在するヨリノードの数を意味
する。ヨリカウントは、繊維をその縦軸の回りに
回転させる程度を測定する手段として利用され
る。「ヨリノード」なる用語は、繊維の縦軸の回
りの180°の実質的軸回転を意味し、そして繊維の
一部分(即ち、「ノード」)は透過光で顕微鏡下に
見た時の繊維の残りと比較して暗色に見える。ヨ
リノードは、透過光が前記回転のため追加的の繊
維壁を通過する位置において暗色に見える。ノー
ド間の距離は、180°の軸回転に相当する。繊維の
或る長さ中のヨリノードの数(即ち、ヨリカウン
ト)は、繊維の物理的パラメーターである繊維ヨ
リ度を直接示す。ヨリノードの外観および量は、
繊維が夏材(summerwood)繊維または春材
(springwood)繊維であるかに応じて変化するで
あろう。乾燥春材繊維2の顕微鏡写真が第1図に
示されている。本発明の範囲内の乾燥夏材繊維フ
ラグメント6の顕微鏡写真が、第2図に示されて
いる。春材繊維2は、特定的にマークされた例示
のヨリノード4を有する。夏材繊維6は、特定的
にマークされた例示のヨリノード8を有する。ヨ
リノードおよび全ヨリカウントは、開示の実験法
のセレクシヨンに記載のヨリカウント画像分析法
によつて測定する。当業者は、第1図、第2図の
顕微鏡の顕微鏡写真が前記ヨリカウント画像分析
法を利用して得ることができる詳細の鮮明さを有
していないことを認識するであろう。それ故、第
1図、第2図は繊維ヨリを例示する目的でのみ提
示されている。本発明の繊維を説明する際に言及
された平均ヨリカウントは、適当には前記ヨリカ
ウント法によつて測定する。ヨリノードを数える
時に、繊維損傷または繊維圧縮のため暗色化され
た繊維の部分は、繊維加撚のため暗色に見える繊
維の部分と区別すべきである。例示の目的で、第
2図を参照すると、ここに記載のような繊維ヨリ
ノードとはみなせない繊維圧縮部9が示されてい
る。 繊維の所定試料の実際のヨリカウントは、春材
繊維対夏材繊維の比率に応じて変化するであろ
う。また、特定の春材または夏材繊維のヨリカウ
ントは、繊維に応じて変化するであろう。本発明
を規定するのに利用する前記平均ヨリカウント限
定およびこれらの限定は、春材繊維と夏材繊維と
の特定の組み合わせに無関係にあてはまる。他の
限定が満たされる限り、前記ヨリカウント限定に
よつて包含されるヨリカウントを有するいかなる
繊維塊も、本発明の範囲内に包含するつもりであ
る。 繊維試料のヨリカウントの測定においては、変
わりやすい個別の繊維ヨリ水準の平均ヨリ水準を
正確に表わすのに十分な量の繊維を調べること
が、重要である。繊維塊の代表的試料の累積繊維
長少なくとも5インチ(約127mm)を試験して代
表的繊維ヨリカウントを与えることが、示唆され
る。 湿潤繊維ヨリカウントは、乾燥繊維ヨリカウン
トと同様に記載され測定される。前記方法は処理
前に繊維を水でぬらし、次いで湿潤である際にヨ
リノードをヨリカウント画像分析法に従つて数え
る点でのみ異なる。 好ましくは、平均乾燥繊維ヨリカウントは、ヨ
リノード少なくとも約5.5個/mmであり、平均湿
潤繊維ヨリカウントはヨリノード少なくとも約
4.0個/mmであり、かつ乾燥繊維ヨリカウントよ
りもヨリノードが少なくとも1.0個/mm少ない。
最も好ましくは、平均乾燥繊維ヨリカウントはヨ
リノード少なくとも約6.5個/mmであり、平均湿
潤繊維ヨリカウントは、ヨリノード少なくとも約
5.0個/mmであり、かつ乾燥繊維ヨリカウントよ
りもヨリノードが少なくとも1.0個/mm少ない。 加撚に加えて、本発明の繊維は、カールする。
繊維カールは、繊維中のよじれ、ヨリおよび/ま
たは曲がりのため、繊維の分数短縮として記載で
きる。この開示の目的で、繊維カールは、2次元
平面よつて想定するであろう。繊維カールの水準
は、繊維カール因子によつて言及されるであろ
う。繊維カール因子、カールの2次元測定は、繊
維を2次元平面で見、繊維の投影長さ(繊維を囲
む長方形の最長寸法LRとして)および繊維の実
際の長さLAを測定し、次いで繊維カール因子を
次式から計算することによつて求める。 (1) カール因子=(LA/LR)−1 繊維カール因子画像分析法は、LRおよびLA
測定するのに利用される。この方法をこの開示の
実験法のセクシヨンで説明する。この方法の背景
情報は、1979年インターナシヨナル・ペーパー・
フイジツクス・コンフエレンス・シンポジウム
(ザ・ハリソン・ホテル・ハリソン・ホツト・ス
プリングズ、ブリテイツシユ・コロンビア、1979
年9月17〜19日)、「パルプ繊維特性化への画像分
析の適用、パート1」という名称の論文(B.D.
ジヨルダンおよびD.H.ページ)、第104頁〜第114
頁、カナデイアン・パルプ・エンド・ペーパー・
アソシエーシヨン(加国ケベク、モントレール)
に記載されている。第3図には、2次元平面内の
カール状繊維10を示す。繊維10は、長方形A
−B−C−Dによつて囲まれ、長方形の辺A−B
またはC−Dに対応する寸法LRを有する。 好ましくは、繊維は、カール因子少なくとも約
0.30を有し、より好ましくはカール因子少なくと
も0.50を有する。 繊維を化学剛化物質で剛化する効果は、少なく
とも2つである。第一に、好ましい化学剛化物質
は、繊維壁を剛化し、それによつて湿潤時に膨潤
する繊維の能力を減少する。第二に、化学剛化物
質は、繊維の耐変形性、例えば曲げ抵抗性を増大
するような方式で繊維構造物を剛化する傾向があ
る。或いは、この後者の効果は、減少された繊維
可撓性と特徴づけることができ、吸収性構造物の
文脈においては増大された耐圧縮性と認めること
ができる。ここで使用する時、耐変形成に関連す
るので、この後者の剛性効果は、「繊維剛性」と
称されるであろう。剛性は、繊維壁膨潤に対する
抵抗性に関連するので、特定的には「繊維壁剛
性」と称されるであろう。セルロース系繊維に適
用される化学剛化物質の量は、繊維の保水値
(WRF)によつて記載できる。水で湿潤する時、
セルロース系繊維は、水を吸収しかつ膨潤する固
有の傾向を有する。繊維に適用される化学剛化物
質は、膨潤する繊維の能力を抑制する。 水中で全く膨潤しない繊維は、湿潤時にヨリを
戻す能力を欠いており、重大なことに、過度に剛
化する傾向がある。本発明の場合には、膨潤は繊
維のヨリ戻し(untwisting)を惹起すので、或る
限定量の膨潤は、望ましい。しかしながら、水と
の接触時に高度に膨潤するようになる繊維は余り
に可撓性になるので、所望水準の剛性または吸収
性構造物一体性または湿潤に対する応答性および
湿潤レジリエンスを与えながら、余り高い膨潤は
望ましくない。本発明の繊維のWRV範囲は、前
記ARV値を有する繊維の場合にヨリ戻し能力と
剛性と灯心作用能力とのバランスを表わす。 前記のように、本発明の繊維のWRVは、約28
%〜約50%である。好ましい態様においては、繊
維のWRVは、約30%〜約45%である。最も好ま
しくは、WRVは、約35%〜約42%である。後者
の範囲内のWRVを有する繊維は、膨潤惹起のヨ
リ戻しと繊維剛性との最適のバランスを与えると
信じられるので、特に好ましい。 セルロース繊維を化学的に剛化する膨潤度は、
繊維が実質上すべての繊維間流体の除去時に保持
するであろう流体の容量によつて記載できる(こ
の流体はセルロース繊維を膨潤させないであろう
種類を有する)。この開示の目的で、この目的で
利用する流体は、イソプロピルアルコール
(IPA)であり、保持される流体の容量はイソプ
ロピルアルコール保持値(ARV)と称されるで
あろう。ここで使用するARVは、以下の実験法
のセクシヨンに記載のイソプロピルアルコール保
持値測定法によつて計算できる。本発明の繊維が
ARV約30未満を有するという限定は、剛化プロ
セス時の繊維の脱水非膨潤状態を示す。前記のよ
うに、ARVは、好ましくは約30未満である。最
も好ましくはは、ARVは、約27%未満である。 異なる天然源のセルロース系繊維、例えば広葉
樹および針葉樹セルロース系繊維源から繊維が、
本発明に適応できる。針葉樹からの繊維が、好ま
しくは利用される。当業者は、ナザーン針葉樹が
サザーン針葉樹よりも高い春材/夏材比を有する
であろうことを確認するであるろうし、そして繊
維ヨリについての前の議論に鑑みて、ナザーン針
葉樹繊維の試料がより高い平均繊維ヨリカウント
を有することがあることも認識するであろう。本
発明は、このようなヨリカウントおよび他の適用
可能な限定が満たされる限り、春材/夏材料繊維
比率に無関係に個別化剛化加撚繊維を包含するつ
もりである。繊維は、スラリー、非シート形態ま
たはシート形態で供給できる。湿潤ラツプ(lap)
乾燥ラツプまたは他のシート形態として供給され
る繊維は、好ましくはシートを機械的に離解する
ことにり(好ましくは繊維を架橋材と接触する前
に)非シート形態にさせる。また、好ましくは、
繊維を湿潤または加湿状態で用意する。最も好ま
しくは、繊維は、未乾燥繊維である。乾燥ラツプ
の場合には、機械的離解前に繊維を加湿して繊維
の損傷を最小限にすることが、有利である。 本発明と共に利用する最適の繊維源は、意図さ
れる特定の最終用途に依存するであろう。一般
に、ケミカルパルプ化法によつて作られたパルプ
繊維が、好ましい。完全漂白繊維、部分漂白繊維
および未漂白繊維が、適用できる。その優れた白
色度および消費者アピールのため、晒パルプを利
用することが、しばしば望ましことがある。以下
に詳述の本発明の1つの新規な態様いおいては、
繊維を部分的に漂白し、架橋し、次いで完全に漂
白する。製品、例えばペーパータオルおよびおむ
つ、生理用品ナプキン、生理用品および他の同様
の吸収性製品用の吸収性パツドの場合には、この
ようなパルプの優れた吸収性のため、サザーン針
葉樹パルプらの繊維を利用することが、特に好ま
しい。 セルロース系繊維は、実質上個別の形態である
際に剛化し、乾燥する(繊維対繊維接触は乾燥時
に最小限にされる)。一般に、繊維を剛化物質と
接触し、1以上の追加の工程に付す。この追加の
工程において、繊維を乾燥し、剛化物質を活性化
する。当業者は、ミクロフイブリル超構造を有す
る天然セルロース系繊維が水または他の繊維膨潤
流体を乾燥しているので加撚する傾向を有するこ
とを理解するであろう。繊維の加撚度は、各種の
因子に依存する。そのうちの最も重大なものの1
つは、乾燥繊維の繊維対繊維接触の水準である。
繊維対繊維接触を乾燥時に最小限にして湿潤また
は加湿繊維の繊維間水素結合(これはこのような
繊維の加撚を抑制する)を最小限にすることが望
ましい。 本発明に適用可能な化学剛化物質としては、各
種の単量体架橋剤、限定しないが例えば、C2
C8ジアルデヒドおよび酸官能価を有するC2〜C8
モノアルデヒドが挙げられる。本発明に適用でき
る他の剛化物質としては、限定しないが、重合
体、例えば尿素ホルムアルデヒド樹脂および変性
デンプンが挙げられる。 本発明に適用可能な好ましい架橋剤としては、
C2〜C8ジアルデヒド、並びに酸官能価を有する
C2〜C8モノアルデヒドが挙げられる。これらの
化合物は、単一のセルロース鎖中または単繊維中
の最も近くに配置されたセルロース鎖上の少なく
とも2個の水酸基と反応することができる。この
ような化合物は溶液中に各種のオリゴマー形態で
存在できること、そして前記化合物のように架橋
するこのような化合物の化学類似体が存在できる
ことが認識されるべきである。このようなオリゴ
マーおよび化学類似体は、前で使用したような
C2〜C8ジアルデヒドおよびび酸官能価を有する
C2〜C8モノアルデヒド内に包含しようとする。
本発明で使用することができ意図される好ましい
架橋剤は、グルタルアルデヒド、グリオキサー
ル、およびグリオキシル酸である。グルタルアル
デヒドは、繊維に高水準の吸収性およびレジリエ
ンスを与え、セルロースとの架橋時に安全であ
り、かつヒトの皮膚に刺激しないと信じられ、か
つ最も安全な架橋結合を与えるので、特に好まし
い。追加のカルボキシル基を有していないモノア
ルデヒド化合物、例えば、ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒドおよびフルフラールも、本発明に
適用できるが、安全問題を含めて数種の理由でそ
れ施好ましくない。 好ましい架橋剤は、反応して単一のセルロース
鎖の水酸基間または単一のセルロース系繊維の最
も近くに配置されたセルロース鎖の水酸基間に架
橋結合を形成する。これらの架橋結合は、吸収性
構造物の膨張に必要な不可欠の剛性を与えると信
じられる。本発明の範囲を限定することを提示ま
たは意図しないが、架橋剤は、セルロースの水酸
基と反応してヘミアセタールおよびアセタール結
合を形成すると信じられる。安定な架橋結合を与
える望ましい結合の種類であると信じられるアセ
タール結合の形成は、酸性反応条件下で好都合で
ある。それ故、酸触媒作用架橋条件は、好ましい
架橋剤を硬化するのに高度に好ましい。 一般に、架橋機構を触媒するいかなる物質も、
利用できる。適用可能な触媒としては、有機酸お
よび酸性塩が挙げられる。特に好ましい触媒は、
塩、例えばアルミニウム、マグネシウム、亜鉛お
よびカルシウムの塩化物、硝酸塩または硫酸塩で
ある。好ましい塩の1つの特定例は、硝酸亜鉛6
水和物である。他の適用可能な触媒としては、有
機酸および硫酸、塩酸などの鉱酸が挙げられる。
所定の触媒は、単独の触媒作用剤として、または
1以上の他の触媒との組み合わせで利用できる。
触媒作用剤としての酸性塩と有機酸との組み合わ
せは、優れた架橋反応効率を与えると信じられ
る。予想外に高水準の反応完了は、硝酸亜鉛塩と
クエン酸などの有機酸との触媒組み合わせの場合
に観察された。このような組み合わせの使用が好
ましい。鉱酸は、溶液中で架橋剤と接触させなが
ら繊維のPHを調節するのに有用であるが、好まし
くは主触媒としては利用されない。 触媒の接触上有効な量が使用されるべきであ
る。勿論、好ましくは触媒の使用量は、架橋剤の
特定の種類および量、および反応条件、特に、温
度およびPHに依存する。一般に、技術的考慮およ
び経済的考慮に基づいて、セルロース系繊維に加
えられる架橋剤の重量に対して約10重量%〜約60
重量%の触媒量が、好ましい。例示の目的で、利
用する触媒が硝酸亜鉛6水和物であり、かつ架橋
剤がグルタルアルデヒドである場合には、グルタ
ルアルデヒドの添加量に対して約30重量%の触媒
量が、好ましい。最も好ましくは、グルタルアル
デヒドの重量に対して約5%〜約30%のクエン酸
などの有機酸も、触媒として加える。追加的に、
セルロース系繊維スラリーまたは架橋剤溶液の水
性部分を架橋剤と繊維との接触時にPH約2〜PH約
5、より好ましくはPH約2.5〜PH約3.5のターゲツ
トPHに調節することが望ましい。 架橋剤を含有する溶液との接触後、セルロース
系繊維を脱水し、好ましくは部分的に乾燥する。
好ましい態様においては、セルロース系繊維を脱
水し、繊維コンシステンシー約30%〜約80%に部
分的に乾燥する。より好ましくは、繊維を脱水
し、コンシステンシー水準約40%〜約60%に乾燥
する。繊維をこれらの好ましい範囲に乾燥するこ
とは、一般に、高含水量に伴うノツトの過度の形
成なしで、かつ低含水量に伴う高水準の繊維損傷
なしに繊維の個別化形態への離解を容易にするで
あろう。 例示の目的で、脱水は、パルプを機械的にプレ
スする方法、遠心分離する方法、風乾する方法な
どの方法によつて達成できる。追加の乾燥は、好
ましくは長時間高温の利用が必要ではないような
条件下での風乾、フラツシユ乾燥などの技術上既
知の方法によつて実施される。本法のこの段階で
の過度の高温は、架橋の早期開始を生ずることが
ある。好ましくは、約160℃を超える温度は、2
〜3秒を超える時間維持されない。 脱水後、場合によつて部分乾燥後、繊維を実質
上個別化形態に分離する。このことは、架橋剤と
繊維との反応前に「毛羽」として既知の底密度個
別化繊維状形態に機械的に離解することによつて
達成できる。機械的離解は、技術上現在既知であ
るか以下で知られるようになる各種の方法によつ
て達成できる。機械的離解は、好ましくはノツト
(knot)形成および繊維損傷を最小限にする方法
によつて達成される。セルロース系繊維を離解す
るのに特に有用であることが見出された1種の装
置は、米国特許第3987968号明細書に記載の3段
毛羽形成装置である。米国特許第3987968号明細
書に記載の毛羽形成装置は、加湿セルロース系パ
ルプ繊維を機械的衝撃と機械的攪拌と空気攪拌と
限定量の風乾との組み合わせに付して実質上ノツ
トを含まない毛羽を作る。 セルロース系繊維を離解するのに適用可能な他
の方法としては、限定しないが、ウオーリング
(Waring)ブレンダーでの処理法および繊維を回
転デイスクリフアイナーまたはワイヤーブラシと
接線方向に接触する方法が挙げられる。好ましく
は、気流をこのような離解時に繊維に向けて、繊
維を実質上個別の形態に分離するのを助長する。 また、高コンシステンシーの繊維または部分乾
燥繊維の機械的リフアイニングは、機械的離解の
結果として付与されるカールまたはヨリに加え
て、カールまたはヨリを繊維に与えるのに利用で
きる。 繊維は、好ましくは、最初に繊維損傷を最小限
にするために水分少なくとも約20%、好ましくは
水分約40%〜約60%を含有しながら、機械的に処
理する。 繊維を乾燥時および架橋時に実質上個別の形態
に維持することは、繊維を乾燥時に加撚するとを
可能にし、それによつてこのような加撚カール状
で架橋させる。他の繊維との接触は繊維の加撚お
よびカール形成の相対発生を抑制するので、繊維
が加撚しかつカールすることができるような条件
下で繊維を乾燥することは、繊維を実施上非拘束
条件下で乾燥することとここでは称される。 離解された繊維を有効な時間温度に加熱して架
橋剤をセルロース系繊維と反応させる。架橋速度
および架橋度は、繊維の乾燥度、温度、触媒およ
び架橋剤の量および種類および架橋を行いながら
繊維を加熱し、かつ/または乾燥するのに利用す
る方法に依存する。特定の温度での架橋は、静的
オーブン中で乾燥/加熱に付す時よりも、連続通
風乾燥によつて達成する時に或る初期含水量の繊
維の場合には高速で生ずるであろう。当業者は、
多数の温度−時間関係が架橋剤と繊維との反応の
場合に存在することを認識するであろう。静的大
気条件下での約30分〜60分の期間の通常の紙・乾
燥温度〔例えば、120℃〜約150℃〕は、一般に含
水量約5%未満を有する繊維に許容可能な反応効
率を与えるであろう。また、当業者は、より高い
温度および空気対流が架橋反応に必要な時間を短
縮することを認識するであろう。しかしながら、
約160℃を超える高温への繊維の露出が繊維の黄
変または他の損傷をもたらすことがあるので、反
応温度は、好ましくは約160℃未満に維持される。 架橋工程後、繊維を好ましくは洗浄する。パル
プに残存しているかいかなる酸も中和するに十分
な量の苛性などの塩基物質を洗浄工程において添
加できる。洗浄後、繊維を脱流動化し
(defluidize)、乾燥する。繊維は、依然として加
湿状態にある際に、脱流動化工程と乾燥工程との
間で、架橋繊維を加撚しかつカールさせる第二機
械的離解工程に付することができる。繊維を離解
するのに使用したのと同じ前記装置および方法
が、この第二機械的離解工程に適用できる。この
パラグラフで使用する「離解(defibration)」な
る用語は、繊維を既に実質上個別の形態で用意で
きるとしても、繊維を実質上個別の形態に機械的
に分離するのに使用できる方法のいずれかも意味
する。それ故、「離解」は、個別の形態またはよ
り圧密な形態のいずれかの繊維を機械的に処理す
る工程(このような機械的処理はa繊維がまだ実
質上個別の形態ではなかつたならば、繊維をこの
ような形態に分離するであろうし、bカールおよ
びヨリを乾燥時に繊維に付与する)を意味する。 この第二離解工程は、繊維が架橋した後に、パ
ルプの加撚カール状特性を増大すると信じられ
る。繊維の加撚カール状の配置のこの増大は、吸
収性構造物の高められたレジリエンスおよび湿潤
に対する応答性をもたらす。 架橋繊維がヒトの皮膚の次またはその付近に配
置される製品応用の場合には、繊維を更に加工し
て過剰の未反応架橋剤を除去することが望まし
い。好ましくはは、未反応架橋剤の量は、セルロ
ース系繊維の乾燥重量に対して少なくとも約0.03
%未満に減少する。過剰の架橋剤を成功裡に除去
することが見出された一連の処理は、順次、架橋
繊維を洗浄し、繊維を水溶液に適当な時間浸漬さ
せ、繊維を篩分けし、例えば遠心分離によつてコ
ンシステンシー約40%〜約80%に脱水し、前記の
ように脱水繊維を機械的に離解し、繊維を風乾す
ることを含む。このプロセスは、残留遊離架橋剤
含量を約0.01%〜約0.15%に減少することが見出
された。 残留架橋剤を減少する別の方法においては、易
抽出性架橋剤をアルカリ洗浄液によつて除去す
る。アルカリ度は、水酸化ナトリウムなどの塩基
性化合物、或いは酸化剤、例えば漂白剤として常
用される化学薬品、例えば亜塩素酸ナトリウム、
およびアミノ含有化合物、例えば水酸化アンモニ
ウム(これらヘミアセタール結合を加水分解して
シツフ塩基を生成)の形態で導入できる。PHは、
好ましくはアセタール架橋結合の逆戻りを抑制す
るためにPH少なくとも約7、より好ましくはPH少
なくとも約9の水準に維持する。アセタール結合
に対して中性でありながら、ヘミアセタール結合
の分解を惹起させることが好ましい。それ故、高
アルカリ性条件で作動する抽出剤が、好ましい。
0.01N〜0.1N水酸化アンモニウム濃度での1回の
洗浄処理は、30分〜2時間の浸漬時間で残留含量
を約0.0008%〜約0.0023%に減少することが観察
された。最小限の追加の利益は、約30分を超える
浸漬時間、約0.01Nを超える水酸化アンモニウム
濃度の場合にもたらされると信じられる。 1段酸化と多段酸化との両方が、残留架橋剤を
抽出するのに有効な方法であることが見出され
た。次亜塩素酸ナトリウムの形態で供給される有
効塩素(av.Cl)0.1%〜av.Cl約0.8%(繊維の乾
燥重量に対して)での1段洗浄は、残留架橋剤量
を約0.0015%〜約0.0025%に減少することが観察
された。 架橋個別化繊維を製造する1つの新規のアプロ
ーチにおいては、繊維源を通常の多段漂白順序
(sequence)に付すが、順序の中間点にいて漂白
プロセスを中断し、繊維を本発明に従つて架橋す
る。硬化後、漂白順序の残りを完了する。許容可
能な程少ない架橋剤残留量約0.006%未満が、こ
のようにして得ることができることが見出され
た。追加の洗浄および抽出装置および追加のプロ
セスの資本費用および加工上の不便が漂白工程と
残留物減少工程との合併のための回避されるの
で、この方法は、架橋繊維を製造するのに好まし
い方法を具体化すると信じられる。当業者に自明
であるように、実施される漂白順序および架橋の
ための順序における中断点は、広く変化できる。
しかしながら、DEP*またはDEH*段階が架橋後
にある段階漂白順序は、望ましい結果を与えるこ
とが見出された(*D:二酸化塩素、E:苛性抽
出、P:過酸化物、H:次亜塩素酸ナトリウム)。
架橋後の漂白順序は、好ましくはPH約7よりも高
いPH、より好ましくはPH約9よりも高いPHで実施
されるアルカリ処理である。 本発明の個別化剛化繊維は、空気抄造吸収性芯
の製造において直接利用できる。追加的に、それ
らの剛性および弾性のため、架橋繊維は、圧密し
ない低密度シートに湿式抄造できる。この低密度
シートは、その後乾燥した時に、更に他の機械加
工なしで吸収芯として直接有用である。また、架
橋繊維は、安全または遠い場所への輸送のために
圧密パルプシートとして湿式抄造できる。 一旦個別化剛化繊維を作つたら、乾式抄造し、
吸収性構造物に直接成形するか、湿式抄造し、吸
収性構造物または緻密なパルプシートに形成する
ことができる。本発明の繊維は、各種の実質的性
能上の利点を与える。しかしながら、このような
繊維を通常の湿式シート形成法によつて平滑な湿
式抄造シートに形成することは、困難である。こ
れは、個別化加撚剛化繊維が、溶液中にある時に
迅速に凝集するからである。このようなフロキユ
レーシヨンは、ヘツドボツクス中および多孔フオ
ーミングワイヤー中への沈積時の両方において生
ずることがある。通常のパルプシート化法によつ
て個別化架橋繊維をシート化しようとする試み
は、複数の凝集繊維塊を形成することがある。こ
のことは、繊維の剛化加撚特性、およびシートフ
オーミングワイヤー上に一旦沈積された繊維の高
い水切り性に関連すると信じられる。 従つて、溶液中で凝集する傾向がある個別化加
撚剛化繊維をシート化する新規の方法が、開発さ
れた。この新規の方法においては、個別化剛化繊
維を含有するスラリーを最初に通常のパルプシー
ト化法と同様の方法でフオードリニール・ワイヤ
ー(Fourdrinier wire)などの多孔フオーミング
ワイヤー上に沈積させる。繊維の性状のため、こ
れらの繊維は、複数の繊維塊でフオーミングワイ
ヤー上に沈積する。少なくとも1つの流体流(好
ましくは水)を沈積された塊状繊維に向ける。好
ましくは、一連のシヤワーが、フオーミングワイ
ヤー上に沈積された繊維に向けられる。連続シヤ
ワーは、容量的流量が減少する。シヤワーは、繊
維に対する流体の衝撃が繊維のフロキユレーシヨ
ンの形成を抑制しかつ既に形成された繊維のフロ
キユレーシヨンを分散させるように作用するのに
十分な速度を有しているべきである。繊維固定工
程は、好ましくはダンデイロールなどの円筒スク
リーンで、または技術上既知であるか知られるよ
うになる機能類似の別の装置で実施する。次い
で、一旦固定したら、繊維状シートを乾燥し、場
合によつて所望に応じて圧密することができる。
シヤワーの間隔は、特定の繊維フロキユレーシヨ
ン速度、フオーミングワイヤーのライン速度、フ
オーミングワイヤーを通しての水切り、シヤワー
の数、およびシヤワーを通しての速度および流量
に応じて変化するであろう。好ましくは、シヤワ
ーは、実質的水準のフロキユレーシヨンがもたら
されないように十分な程一緒に近い。 繊維のフロキユレーシヨンの形成を抑制し、か
つ分散することに加えて、繊維上にシヤワーをか
ける流体は、追加の液体媒体(それに、その後の
シート形成のめに繊維を分散できる)を与えるこ
とによつて個別化架橋繊維の極めて速い水切りも
補償する。容量的流量が減少する複数のシヤワー
は、繊維のフロキユレーシヨンに対する反復分
散/抑制硬化を与えながら、スラリーコンシステ
ンシーの体系的正味増大を容易にする。このこと
は、繊維の比較的平滑な一様な沈積を形成する。
次いで、これらの繊維は、流体を水切りし、繊維
を多孔ワイヤーに対してプレスすることによつて
迅速、即ち、再フロキユレーシヨン前にシート形
態に固定する。 通常のセルロース系繊維から作られたパルプシ
ートと比較して、本発明の個別化加撚繊維から作
られたパルプシートは、通常のパルプシート密度
に圧縮することがより困難である。それ故、この
ような剛化繊維を通常の繊維と組み合わせること
が望ましいことがある。本発明の繊維を含有する
パルプシートは、シートの全乾燥重量に対して約
5%〜約90%の通常のセルロース系繊維を含有で
きる。シートの全乾燥重量に対して約5%〜約30
%の通常の高精砕セルロース系繊維を配合するこ
とが、特に好ましい。このような高精砕繊維は、
ろ水度水準CSF約300ml未満、好ましくはCSF100
ml未満に精砕または叩解する。次いで通常の繊維
は、水性スラリー中で個別化剛化加撚繊維と混合
できる。次いで、このスラリーは、その後の離解
および吸収性パツドの成形のために緻密なパルプ
シートに成形できる。通常の繊維の配合は、吸収
性の驚異的な程小さい損失をその後に形成される
吸収性パツドに付与しながら、パルプシートの緻
密形態への乾式圧縮を容易にする。通常の繊維
は、パルプシートの引張強さを増大する。個別化
剛化加撚繊維と通常の繊維とのブレンドを先ずパ
ルプシートとし、次いで吸収性パツドに成形する
か、吸収性パツドに直接成形するかどうかに無関
係に吸収性パツドは、前記のように空気抄造また
は湿式抄造できる。 ここに記載の個別化剛化加撚繊維は、各種の吸
収性物品、限定しないが例えばテイシユシート、
使い捨ておむつ、生理用品、生理用ナプキン、タ
ンポン、および包帯に有用である。前記物品の
各々は、本発明の繊維を含有する吸収性構造物を
有する。例えば、液体浸透性トツプシートとトツ
プシートに連結された液体不浸透性バツクシート
と、本発明の繊維を含有する吸収性構造物とを有
する使い捨ておむつまたは同様の物品が、特に意
図される。このようなおむつは、一般に米国特許
第3860003号明細書に記載されている。 吸収性構造物応用における本発明の繊維の驚異
的な予想外の利益は、増大された耐離層生が湿潤
状態にある際にこのような構造物の折重ね時に得
られることである。この利益は、おむつ、生理用
品などの応用における吸収性構造物の性能に特定
の意義を有する。(吸収性構造物は湿潤である際
に少なくとも部分的に折られた形状であるか湿潤
後にこのような形状に付される)。このような場
合には、通常の繊維から作られた吸収性構造物の
折り重ねは、吸収性構造物を離層させる。個別化
繊維から作られた乾燥吸収性構造物は、連続的に
一体化された繊維マトリツクス(繊維密度の比較
的小さい変動しかマトリツクス全体にわたつて存
在しない)を有することによつて特徴づけること
ができる。しかしながら、湿潤吸収性構造物は、
一般に、折重ね時または他の構造変形時に離層す
るか、繊維を含まない実質上平行な領域によつて
分離された繊維の1以上の成層となる傾向があ
る。離層の発生は、繊維を含まない領域内の灯心
作用のための毛管ルートの不在のため吸収性構造
物の灯心作用能力に悪影響を及ぼす。本質的に、
離層された吸収性構造物によつて吸収される流体
は、灯心作用方向に繊維を含まない領域に垂直で
ある点において、灯心作用する。繊維を含まない
領域は、灯心作用に対してバリヤーとして作用
し、それによつて吸収性構造物の有効性を減少す
る。本発明の吸収性構造物は、従来既知の通常の
繊維または従来既知のヨリの少ない個別化剛化繊
維から作られた吸収性構造物と比較して高められ
た耐離層性を予想外に示した。 個別化剛化加撚繊維から、または通常の繊維も
含有する混合物から作られたシートまたはウエブ
は、好ましくは坪量約800g/m2未満および密度
約0.60g/m3未満を有するであろう。本発明の範
囲を限定しようとはしないが、坪量300g/m2
約600g/m2および密度0.15g/cm2〜約0.30g/
cm3を有する湿式抄造シートは、使い捨て物品、例
えばおむつ、タンポンおよび他の生理製品中の吸
収性芯としての直接適用に特に意図される。これ
らの水準よりも高い坪量および密度を有する構造
物は、吸収体応用により有用である体密度/坪量
構造物を形成するために、その後の微粉砕/空気
抄造または湿式抄造に最も有用であると信じられ
る。しかしながら、このような高坪量/密度構造
物も、驚異的に高い吸収性および湿潤に対する応
答性を示し、そして前記の好ましい態様の説明は
本発明の範囲または応用を限定しようとはしな
い。本発明の繊維に意図される他の応用として
は、0.10g/cc未満であることがきる密度を有す
る低密度テイシユシートが挙げられる。 1つの応用においては、個別化剛化加撚繊維
は、空気抄造または湿式抄造(その後乾燥)吸収
性芯に成形し、この吸収性芯をパツドの平衡湿潤
密度よりも低い乾燥密度に圧縮する。密度または
飽和密度は、パツドが流体で十分に飽和された時
に乾燥繊維基準で計算したパツドの密度である。
繊維を平衡湿潤密度よりも高い乾燥密度を有する
吸収性芯に成形するときには、飽和への湿潤時
に、芯は、平衡湿潤密度に膨脹するであろう。本
発明の繊維から作られたパツドは、通常の毛羽繊
維から作られたパツドよりも実質上低い平衡湿潤
密度を有する。本発明の繊維は、平衡湿潤密度よ
りも高い密度に圧縮して薄いパツドを形成するこ
とができ、このパツドは、湿潤時に、膨脹するこ
とによつて吸収能力を通常の繊維の場合に得られ
たものよりも有意に高い程度に増大するであろ
う。 本発明の繊維に所望水準の保水度を与えるのに
利用する架橋剤の量は、好ましくは、繊維と反応
された好ましい架橋剤約0.75モル%〜約2.0モル
%(セルロースアンヒドログリコースモル基準で
計算)である。より好ましくは、繊維と反応され
た好ましい架橋剤約1.0%〜約2.0%、最も好まし
くは約1.2%〜約1.6%(セルロースアンヒドログ
リコースモル基準で計算)が、利用される。 実験法 輸送吸収法 以下の方法を使用して、例で試験された繊維か
ら作られた吸収性構造物の輸送数を測定した。 14インチ×14インチ(約356mm×約356mm)の抄
造吸収性構造物を用意し、わずかに圧縮し、大体
4.5インチ×4.5インチ×(約114mm×約114mm)の
9個のスクエアに切断し、ターゲツト密度にプレ
スし、4インチ×4インチ(約102mm×約102mm)
にトリムし、坪量する。吸収性構造物スクエアを
中心オリフイスを有する平底板と上板との間に入
れる。上板は、一旦所定位置に設定したら、底板
に関して不動であり、これによつて吸収し無関係
に乾燥繊維密度をターゲツト密度に保つ。 ビユレツトを用意し、測定すべき流体輸送指数
に応じて水またはシソプロピルアルコールを満た
す。管は、ビユレツトから底板のオリフイスまで
のび、それ故、管中の流体は吸収性構造物の底面
と接触している。流体を構造物に大体零の静圧頭
で供給する。一旦灯心作用が開始したら、タイマ
ーを始動する。吸収された液体の容量を周期的時
間間隔でビユレツトから読む。吸収された流体容
量vs時間の平方根の傾きを回帰分析によつて計算
する。この傾きを輸送指数と称する。 ヨリカウント画像分析法 以下の方法を使用して、この開示で分析された
繊維のヨリカウントを測定した。 乾燥繊維を浸漬油の薄膜で被覆されたスライド
上に置き、対でカバースリツプで覆つた。浸漬油
の効果は、膨潤を惹起させずに繊維を透明にさせ
ることであり、それによつて、ヨリノードの同定
を助長した(後述)。湿潤繊維は、繊維の低コン
システンシースラリーをスライド上に注ぐことに
よつてスライド上に置いた。次いで、それをカバ
ースリツプで覆つた。水は、ヨリノード同定を容
易にするように繊維を透明にさせた。 ケンブリツジ・インストルーメンツ・ミリテツ
ド(英国ケンブリツジ:ニユーヨーク州バツフア
ロー)から入手できるコンピユータ繊維顕微鏡、
ビデオカメラ、ビデオスクリーン、およびクイツ
プス(QUIPS)ソフトウエアで負荷されたコン
ピユータを含む画像アナライザを使用してヨリカ
ウントを測定した。 倍率200倍での顕微鏡スライドの特定の領域内
の繊維の全長を画像アナライザによつて測定し
た。ヨリノードをオペレータによつて同定し、マ
ークした。繊維全長5インチ(約127mm)が分析
されるまで、この操作を続けて繊維長を測定し、
ヨリノードをマークした。1mm当たりのヨリノー
ドの数は、繊維全長で、マークされたヨリノード
の全数を割ることによつて、このデータから計算
した。 カール因子画像分析法 以下の方法を利用して繊維カール因子を測定し
た。 乾燥繊維を顕微鏡スレイド上に置いた。カバー
スリツプを繊維上に置き、縁において所定位置で
接着した。ソフトウエア制御顕微鏡、ビデオカメ
ラ、ビデオモニタおよびコンピユータを含む画像
アナライザを利用して、実際の長さLAおよび最
大投影長さLR(繊維を囲む長方形の最長辺の長さ
に等しい)を測定する。利用したソフトウエア
は、前記ヨリカウント画像分析法のセクシヨンで
記載したものと同じであつた。第3図は、最大投
影長さLRを有する長方形A−B−C−Dによつ
て囲まれたカール状繊維10を示す。 一旦LA,LRを得たら、各々個別の繊維のカー
ル因子を前記式(1)に従つて計算する。繊維の各試
料のカール因子を個別の繊維少なくとも250本に
ついて計算し、次いで平均して試料の平均カール
因子を求める。LA0.25mm未満を有する繊維を計算
から除外する。 保水値の測定法 以下の方法を利用してセルロース系繊維の保水
値(WRV)を測定した。 繊維試料約0.3g〜約0.4gを室温の蒸溜水また
は脱イオン水約100mlを有するカバー付き容器に
約15〜約20時間浸漬する。浸漬された繊維を過
器上で捕集し、遠心管の60メツシユ篩底よりも約
1.5インチ(約38.1mm)上に支持された80メツシ
ユワイヤーバスケツトに移す。管をプラスチツク
カバーで覆い、試料を相対遠心力1500〜1700Gで
19〜21分間遠心分離する。次いで、遠心分離され
た繊維をバスケツトから取り出し、秤量する。秤
量された繊維を105℃で恒量に乾燥し、再秤量す
る。保水値を次式から計算する。 (1) WRV=(W−D)/D×100 (式中、Wは遠心分離された繊維の湿潤重量、
Dは繊維の乾燥重量、W−Dは吸収された水の重
量である)。 イソプロピルアルコール保持値の測定法 以下の方法を利用してセルロース系繊維のイソ
プロピルアルコール保持値(ARV)を測定した。 繊維試料約0.3g〜約0.4gを室温のイソプロピ
ルアルコール(IPA)約100mlを有するカバー付
き容器に約15〜約20時間浸漬する。浸漬された繊
維を過器上に捕集し、遠心管の60メツシユ篩底
よりも約11/2インチ(約38.1mm)上に支持され た80メツシユワイヤーバスケツトに移す。管をプ
ラスチツクカバーで覆い、試料を相対遠心力1500
〜1700Gで19〜21分間遠心分離する。次いで、遠
心分離された繊維をバスケツトから取り出し、秤
量する。秤量された繊維を105℃で恒量に乾燥し、
再秤量する。イソプロピルアルコール保持値を次
式から計算する。 (1) ARV=(W−D)/D×100 (式中、Wは遠心分離された繊維の湿潤重量、
Dは繊維の乾燥重量、W−Dは吸収されたイソプ
ロピルアルコールの重量である)。 ドリツプ容量の測定法 以下の方法を利用して吸収性芯のトリツプ
(drip)容量を測定した。ドリツプ容量は、芯の
吸収能力と吸収速度との組み合わせ尺度として利
用した。 4インチ×4インチ(約102mm×約102mm)の吸
収性パツド約7.5gを篩メツシユ上に置く。合成
尿をパツドの中心に8ml/秒の速度で適用する。
合成尿の第一滴がパツドの底または側面から逃げ
る時に、合成尿流を停止させる。トリツプ容量を
合成尿の導入前後のパツドの質量差÷繊維の質量
(絶乾基準)によつて計算する。 湿潤圧縮性の測定法 以下の方法を利用して吸収性構造物の湿潤圧縮
性を測定した。湿潤圧縮性は、吸収性芯の耐湿潤
圧縮性、湿潤構造一体性および湿潤レジリエンス
の尺度として利用した。 4インチ×4インチ(約102mm×約102mm)平方
のパツド7.5gを調製し、その厚さを測定し、密
度を計算する。パツドを合成尿でその乾燥重量の
10倍まで、またはその飽和点まで(いずれか少な
い方)負荷する。0.1PSI圧縮荷重をパツドに適用
する。約60秒の平衡期間後、パツドの厚さを測定
する。次いで、圧縮荷重を1.1PSIに増大し、60秒
の平衡期間後、厚さを測定する。次いで、圧縮荷
重を0.1PSIに減少し、60秒の平衡期間後、厚さを
再度測定する。密度を元の0.1PSI荷重〔0.1PSIR
(PSI再結合)荷重と称す〕におけるパツドにつ
いて計算する。次いで、ボイド容量(cc/g)を
各々のそれぞれの圧力荷重について測定する。ボ
イド容量は、湿潤パツド密度−繊維容量
(0.95cc/g)の逆数である。0.1PSIおよび
1.1PSIボイド容量は、耐湿潤圧縮性および湿潤構
造一体性の有用な指示物である。普通の初期パツ
ド密度の場合のより高いボイド容量は、より大き
い耐湿潤圧縮性およびより大きい湿潤構造一体性
を示す。0.1PSIボイド容量と0.1PSIRボイド容量
との間の差は、吸収性パツドの湿潤レジリエンス
を比較するのに有用である。0.1PSIボイド容量と
0.1PSIRボイド容量との間のより小さい差は、よ
り高い湿潤レジリエンスを示す。 また、乾燥パツドと圧縮前の飽和パツドとの間
のカリパー(caliper)差は、パツドの湿潤に対
する応答性の有用な指示物であることが見出され
た。 セルロース系繊維と反応されたグルタルアルデヒ
ドの量の測定法 以下の方法を利用して、個別化グルタルアルデ
ヒド架橋繊維のセルロース成分と繊維内架橋結合
を形成するために反応されたグルタルアルデヒド
の量を測定した。 個別化架橋繊維の試料を60℃において
1.0NHClで1時間抽出する。抽出物を繊維から
分離し、2,4−ジニトロフエニルヒドラゾン
(DNPH)の水溶液と混合する。反応を15分進行
させ、その後所定容量のクロロホルムを混合物に
加える。反応混合物を追加の45分間混合する。ク
ロロホルム層および水層を分液漏斗で分離する。
グルタルアルデヒドの量は、クロロホルム層を高
圧液体クロマトグラフイー(HPLC)によつて
DNPH誘導体について分析することによつて測
定する。 利用したHPLC分析用のクロマトグラフイー条
件は、次の通りであつた。カラム:C−18逆相、
検出器:360nmでのUV、可動相メタノール:水
80:20、流量1ml/分、想定:ピーク高さ。ピー
ク高さおよびグルタルアルデヒド含量の校正曲線
は、0〜25ppmの既知量のグルタルアルデヒドを
有する5種の標準液のHPLCピーク高さを測定す
ることによつて得られた。 各繊維試料のクロロホルム相をHPLCによつて
分析し、ピーク高さを測定し、グルタルアルデヒ
ドの対応量を校正曲線から求めた。グルタルアル
デヒド濃度を繊維試料重量(乾燥繊維基準)で割
つて繊維重量基準でグルタルアルデヒド含量を与
えた。 2個のグルタルアルデヒドピークが、HPLCク
ロマトグラムの各々について存在していた。同じ
ピークを方法全体にわたつて使用する限り、どち
らのピークも使用できる。 セルロース系繊維と反応されたホルムアルデヒド
の量の測定法 校正曲線をグルタルアルデヒドよりもむしろホ
ルムアルデヒド用に特定的に作成し、繊維試料を
60℃において1.0N HClで1時間抽出するよりも
むしろ90℃において12NH2SO4で2時間抽出した
こと以外は、セルロースと反応されたグルタルア
ルデヒドを測定するのに使用されたのと同じ方法
を使用して、セルロースと反応されたホルムアル
デドを測定した。1つのみのHPLCピークが、ホ
ルムアルデヒド含有クロロホルム層の場合に観察
された。 例 1 本発明の個別化剛化繊維は、架橋剤としてグル
タルアルデヒドを利用する乾式架橋法によつて製
造した。 各試料について、所定量の未乾燥サザーン針葉
樹クラフト(SSK)パルプを用意した。繊維は、
含水量約62.4%(コンシステンシ−37.6%に等し
い)を有していた。スラリーは、繊維をグルタル
アルデヒドの50%水溶液所定量と30%(グルタル
アルデヒドの重量に対して)の硝酸亜鉛6水和物
と脱イオン水とスラリーPHを約3.7に下げるのに
十分な量の1N HClとを含有する溶液に加えるこ
とによつて調製した。繊維をスラリーに20分間浸
漬し、次いで遠心分離によつて脱水して繊維コン
システンシー約34%〜約35%とした。次いで、脱
水された繊維を室温空気を利用する乾燥機を通し
てのブローで風乾して繊維コンシステンシー約55
%〜約56%とした。米国特許3987968号明細書に
記載のような3段毛羽形成装置を利用して、風乾
された繊維を離解した。離解された繊維をトレー
に入れ、145℃で本質状静的な乾燥オーブン中で
45分間硬化した。架橋は、前記期間でオーブン中
で完了した。架橋個別化繊維をメツシユ篩上に置
き、約20℃の水で洗浄し、1%コンシステンシー
で60℃の水に1時間浸漬し、篩分けし、約20℃の
水で再び洗浄し、遠心分離して繊維コンシステン
シー60%とし、前記のような3段毛羽形成装置中
で離解し、静的乾燥オーブン中で105℃において
4時間完全に乾燥した。反応されたグルタルアル
デヒドを乾燥繊維セルロースアンヒドログルコー
ス基準で計算したところ、1.41モル%であつた。
結果を例で論ずる。 例 米国特許第4035147号明細書の例2、試験6に
記載の方法に実質上従つた。未乾燥SSK繊維の
4%パルプスラリーを調製し、次いでアセトンで
の洗浄によつて脱水した。アセトン洗浄処理を4
回の連続パスの間続けた。各洗浄後、過した。
脱水された繊維を風乾ししてコンシステンシー約
50%とし、次いで空気抄造パツドメーカー中で非
拘束乾燥し、その後繊維をアセトン91.8重量%と
塩化水素0.9重量%とホルムアルデヒド0.8重量%
と水6.5重量%とを含有する50℃の溶液中で5分
間浸漬した。その際に、繊維とのホルムアルデヒ
ドの架橋が生じた。繊維を水洗して中性にし、風
乾し、次いで所望密度の吸収性構造物に成形し
た。繊維は、それと反応されたホルムアルデヒド
3.5モル%(セルロースアンヒドログルコースモ
ル基準で計算)を有していた。結果を例に論ず
る。 例 米国特許第3756913号の例に記載の方法に実
質上従つた。未乾燥SSK繊維の1%コンシステ
ンシーパルプスラリーを調製した。PHを硫酸の添
加によつてPH4に調節した。スラリーを混和に攪
拌しながら、繊維の乾燥重量に対して15%の尿素
ホルムアルデヒド樹脂〔オハイオ州コロンブスの
ボードン・インコーポレーテツド・ケミカル・デ
イビジヨン製のカスコ(Casco)樹脂PR−335〕
を加えた。スラリーのPHを連続的に調節して、PH
水準4.0〜4.5を4.7分間維持した。次いで、繊維を
追加の2分間浸漬し、水切りし、遠心分離して繊
維コンシステンシー37%とし、米国特許第
3987968号明細書に記載のような3段毛羽形成装
置で機械的に毛羽とし、122℃で2時間オーブン
乾燥した。乾燥された硬化製品を所望密度の吸収
性構造物とした。繊維は、それと反応された尿素
ホルムアルデヒド樹脂4.5モル%(セルロースア
ンヒドログルコース分子単位の尿素モル%基準で
計算)を有していた。結果を例に論ずる。 例 米国特許第3241553号明細余の例の方法に実
質上従つた。ホルムアルデヒド34.0重量%と硫酸
7.9重量%と水58.1重量%とを含有する溶液を調
製し、80℃に加熱した。パルプシート形態の
SSK繊維を溶液に10分間浸漬し、水切りし、先
ず熱水(45〜50℃)で完全にすすぎ、次いで冷水
で完全にすすいだ。洗浄された繊維から絞られた
水のPHは7.1であつた。洗浄された繊維を攪拌下
にコンシステンシー2重量%において冷水中で離
解し、次いで風乾した。繊維は、それと反応され
たホルムアルデヒド10.5モル%(セルロースアン
ヒドログルコースで計算)を有していた。結果を
例に論ずる。 例 グルタルアルデヒド架橋剤の量を繊維と反応さ
れたグルタルアルデヒド4.4モル%を与えるのに
十分な程増大した以外は、例に記載されたもの
と同じ方法に従つた。結果を例に論ずる。 例 繊維と反応されたグルタルアルデヒドの量が
1.36モル%であり、かつ毛羽形成前に繊維を乾燥
して繊維コンシステンシー81重量%とした以外
は、例に記載されたのと同じ方法に従つた。毛
羽形成前に乾燥を増大する目的は、ヨリ水準の低
い繊維を製造することであつた。結果を例に論
ずる。 例 繊維と反応されたグルタルアルデヒドの量が
1.25モル%であり、かつ毛羽形成前に繊維を乾燥
して繊維コンシステンシー91重量%とした以外
は、例に記載されたのと同じ方法に従つた。得
られた繊維は、例のものよりも低い繊維ヨリ水
準を有していた。結果を例に論ずる。 例 例〜例の繊維および吸収性構造物を試験
し、分析した。湿潤ヨリカウント、乾燥ヨリカウ
ント、乾燥カール指数、保水値およびイソプロピ
ルアルコール保持値をこの開示の実験法のセクシ
ヨンに記載の方法に従つて各例の繊維について測
定した。結果を以下に表に記載する。
【表】 例〜の繊維を乾燥繊維密度0.10g/cc、
0.20g/ccおよび0.30g/ccの4インチ×4イン
チ(約102mm×102mm)の長方形空気抄造吸収性パ
ツドとした。ドリツプ容量を0,20g/ccのパツ
ドについて測定し、湿潤圧縮性を0.10g/ccおよ
び0.20g/ccのパツドについて測定した。輸送指
数を0.10g/cc、0.20g/ccおよび0.30g/ccの
パツドパツドについて測定した。結果を以下に表
およびに報告する。
【表】
【表】
【表】 表は、例、、、、の繊維のみが
ARV30未満を有していたことを示す。これらの
例のARVは、高度に脱水された非膨潤状態にあ
る際に化学的に剛化した結果として他のものより
も低い。例の繊維は、脱水状態で化学的に剛化
する際に、大部分、風乾と比較してのアセトン脱
水から生ずる膨潤の減少のため、例、、、
の繊維と同じ程度には崩壊しなかつた。 表に記載のデータを第4図、第5図にプロツ
ト形態でグラフ的に示す。第4図は、イソプロピ
ルアルコール(IPA)の輸送指数vs吸収性パツド
の乾燥密度のプロツトである。第5図は、水の輸
送指数vs吸収性パツドの乾燥密度のプロツトであ
る。第4図、第5図において、ライン20,30
は未処理SSK毛羽に対応し、ライン22,32
は例に対応し、ライン24,34は例に対応
し、ライン26,36は例に対応し、ライン3
8は例に対応する。例、の繊維は、輸送指
数については測定しなかつた。セルロース系繊維
を膨潤しないIPAの輸送指数とセルロース系繊維
を膨潤する水との比較は、吸収性パツドの灯心作
用能力がイソプロピルアルコールが灯心作用流体
である時にはパツドの各々の場合と実質上同じで
あるが、パツド間の灯心作用の実質上より大きい
差は、水が灯心作用流体である時に観察される。
意義のあることに、低いARV値と低いWRV値と
の両方を有する繊維、例、の繊維から作られ
たパツドは、最高の輸送指数値を有していた。今
表を参照すると、例の繊維から作られたパツ
ドは、例の繊維から作られたパツドよりも湿潤
パツドの圧縮時および圧縮解除時に湿潤および再
結合に対する実質上より良好な応答性を有してい
たことがわかる。また、意義のあることに、例
、の繊維のARV値(表)は、例の繊維
のARV値よりも低い。前記のように、この差は、
例、の繊維を風乾され実質上脱水された非膨
潤状態で架橋しており、一方例の繊維を風乾繊
維よりも比較的高い膨潤度であるアセトン抽出ア
セトン抽出脱水状態で架橋しているためである。 前記データおよび議論を考慮して、本発明の新
規繊維は、溶液硬化個別化剛化繊維、例えば例
に提示のものと同様のベンチ試験吸収性およびレ
ジリエンス性能を有し、一方同時に実質上異なる
構造パラメーターを有する吸収性構造物を作るの
に利用できることが理解されるべきである。この
ような繊維間の構造差は、少なくとも2つの別個
のもの、第一にヨリの水準;第二にARV値によ
つて例示されるように乾燥状態での剛化繊維の膨
潤の水準によつて特徴づけることができる。更
に、本発明の新規の繊維は、例の繊維を製造す
るのに利用された非水溶液硬化法によりも実質上
経済的に実行可能である乾式架橋法によつて製造
できることが認識されるべきである。 例 パツドを例、、、、の繊維から作
る。パツドを密度0.20g/ccで4インチ×4イン
チ(約102mm×約102mm)の長方形に作る。パツド
を合成尿で、それらの重量の10倍湿潤し、圧力
1.1PSIで約60秒間圧縮し、圧力は、パツドが非拘
束で膨脹させるように解除し、湿潤パツドの全重
量を乾燥繊維重量の10倍に調節するのに十分な量
の合成尿をパツドに加える。次いで、パツドを半
分に折り、0.2PSIで60秒間圧縮し、広げ、離層の
サインについて調べる。ここで使用する離層は、
肉眼で目視上観察できる繊維の層が吸収性パツド
中に形成されることを意味する。パツドをこの折
重ね圧縮法に繰り返して付す。わずか2回の折重
ね後、例、の繊維から作られたパツドは、高
水準の離層をもたらした。例の繊維から作られ
たパツドは、2回の折重ね後、より少ないが依然
として観察可能な水準の離層をもたらした。例
の繊維から作られたパツドは、5回の折重ね後に
離層を示した。しかしながら、例の繊維から作
られたパツドは、5回の折重ね後にさえ、このよ
うな目視上観察可能な離層をもたらさなかつた。
このように、例に記載の本発明の繊維の利益に
加えて、本発明から作られたパツドは、増大され
た耐離層性の予想外の追加の利点を有する。この
優れた耐離層性は、例の繊維の高水準のヨリに
関連すると信じられる。 前記議論は、個別化剛化加撚繊維およびそれか
ら作られた吸収性構造物の或る態様および例を開
示しているが、本発明の範囲は特許請求の範囲に
よつて規定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図は透過光で200倍の倍率でとられた個別
化加撚剛化乾燥春材繊維の顕微鏡写真(顕微鏡写
真は繊維の膨潤またはヨリ戻しを惹起しない浸漬
油中の繊維で撮影した)、第2図は透過光で200倍
の倍率でとられた個別化加撚剛化乾燥夏材繊維フ
ラグメントの顕微鏡写真(繊維は第1図と同様に
浸漬油中で調製した)、第3図は最大投影長さLR
を有するカール状繊維の図面、第4図はイソプロ
ピルアルコール輸送指数vs吸収性構造物密度のグ
ラフ、第5図は水輸送指数vs吸収性構造物密度の
グラフである。 6……乾燥夏材繊維のフラグメント、8……ヨ
リノード、10……カール状繊維。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 個別化剛化カール状セルロース系繊維を含む
    セルロース系繊維状物質であつて、前記繊維が a ヨリノード少なくとも4.5個/mmの平均乾燥
    繊維ヨリカウント、 b 前記乾燥繊維ヨリカウントよりもヨリノード
    が少なくとも0.5個/mm少ない平均湿潤繊維ヨ
    リカウント、および c 平均保水値28%〜50%を有することを特徴と
    するセルロース系繊維状物質。 2 個別化剛化カール状セルロース系繊維を含む
    セルロース系繊維状物質であつて、前記繊維が a ヨリノード少なくとも4.5個/mmの平均乾燥
    繊維ヨリカウント、 b ヨリノード少なくとも3.0個/mmであつて前
    記乾燥繊維ヨリカウントよりもヨリノードが少
    なくとも0.5個/mm少ない平均湿潤繊維ヨリカ
    ウント、 c 平均イソプロピルアルコール保持値30%未
    満、および d 平均保水値28%〜50%を有することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載のセルロース系
    繊維状物質。 3 前記平均イソプロピルアルコール保持値が、
    27%未満である特許請求の範囲第1項に記載のセ
    ルロース系繊維状物質。 4 前記繊維が、平均保水値35%〜42%を有する
    特許請求の範囲第1項に記載のセルロース系繊維
    状物質。 5 平均乾燥繊維カール因子が少なくとも0.50で
    あり、前記平均乾燥ヨリカウントがヨリノード少
    なくとも6個/mmであり、平均湿潤ヨリカウント
    がヨリノード少なくとも5個/mmであつて前記平
    均湿潤ヨリカウントよりもヨリノードが少なくと
    も1個/mm少ない特許請求の範囲第1項に記載の
    セルロース系繊維状物質。 6 グルタルアルデヒドが架橋剤として用いられ
    る特許請求の範囲第1項に記載のセルロース系繊
    維状物質。 7 個別化剛化カール状セルロース系繊維塊を含
    む吸収性構造物であつて、前記繊維が a ヨリノード少なくとも4.5個/mmの平均乾燥
    繊維ヨリカウント、 b 前記乾燥繊維ヨリカウントよりもヨリノード
    が少なくとも0.5個/mm少ない平均湿潤繊維ヨ
    リカウント、および c 平均保水値28%〜50%を有することを特徴と
    する吸収性構造物。 8 前記構造物が、乾燥密度および平衡湿潤密度
    (両方とも乾燥繊維重量基準で計算)を有し、前
    記乾燥密度は前記平衡湿潤密度よりも高い特許請
    求の範囲第7項に記載の吸収性構造物。 9 個別化剛化カール状セルロース系繊維塊を含
    み、前記繊維が a ヨリノード少なくとも4.5個/mmの平均乾燥
    繊維ヨリカウント、 b 前記乾燥繊維ヨリカウントよりもヨリノード
    が少なくとも0.5個/mm少ない平均湿潤繊維ヨ
    リカウント、および c 平均保水値28%〜50%を有する吸収性構造物
    が、更に、前記吸収性構造物の少なくとも一部
    分に混入された高分子ゲル生成物質を含むこと
    を特徴とする。 10 前記構造物が、更に、前記吸収性構造物の
    表面に隣接して高分子ゲル生成物質を含む特許請
    求の範囲第9項に記載の吸収性構造物。 11 液体不浸透性バツクシート、該バツクシー
    トに連結された液体浸透性トツプシート、および
    前記バツクシートと前記トツプシートとの間に配
    置された吸収性芯を有する使い捨て吸収性物品で
    あつて、前記吸収性芯が個別化剛化カール状セル
    ロース系繊維塊を含み、前記繊維が a ヨリノード少なくとも4.5個/mmの平均乾燥
    繊維ヨリカウント、 b 前記乾燥繊維ヨリカウントよりもヨリノード
    が少なくとも0.5個/mm少ない平均湿潤繊維ヨ
    リカウント、および c 平均保水値28%〜50%を有する吸収性構造物
    を含むことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
JP62160809A 1986-06-27 1987-06-27 加撚剛化セルロ−ス系繊維およびそれから作られた吸収性構造物 Granted JPS63264971A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US87967186A 1986-06-27 1986-06-27
US879671 1986-06-27
US2195387A 1987-03-05 1987-03-05
US21953 1987-03-05

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63264971A JPS63264971A (ja) 1988-11-01
JPH0571702B2 true JPH0571702B2 (ja) 1993-10-07

Family

ID=26695294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62160809A Granted JPS63264971A (ja) 1986-06-27 1987-06-27 加撚剛化セルロ−ス系繊維およびそれから作られた吸収性構造物

Country Status (15)

Country Link
EP (1) EP0252650B1 (ja)
JP (1) JPS63264971A (ja)
KR (1) KR940004695B1 (ja)
AU (1) AU609402B2 (ja)
DE (1) DE3772874D1 (ja)
DK (1) DK172478B1 (ja)
EG (1) EG18236A (ja)
ES (1) ES2024509B3 (ja)
FI (1) FI94434C (ja)
GR (1) GR3003302T3 (ja)
IE (1) IE60168B1 (ja)
IL (1) IL82913A (ja)
MA (1) MA21018A1 (ja)
MX (1) MX169191B (ja)
NZ (1) NZ220855A (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1340434C (en) * 1986-06-27 1999-03-16 Carlisle Mitchell Herron Process for making individualized crosslinked fibers having reduced residuals and fibers thereof
CA1306894C (en) * 1986-06-27 1992-09-01 Robert Michael Bourbon Process for making wet-laid structures containing individualized stiffened fibers
US4822453A (en) * 1986-06-27 1989-04-18 The Procter & Gamble Cellulose Company Absorbent structure containing individualized, crosslinked fibers
US4935022A (en) * 1988-02-11 1990-06-19 The Procter & Gamble Company Thin absorbent articles containing gelling agent
US5124197A (en) * 1989-07-28 1992-06-23 Kimberly-Clark Corporation Inflated cellulose fiber web possessing improved vertical wicking properties
SE8903180D0 (sv) * 1989-09-27 1989-09-27 Sca Development Ab Saett att behandla fibrer av cellulosahaltigt material
US5348547A (en) * 1993-04-05 1994-09-20 The Procter & Gamble Company Absorbent members having improved fluid distribution via low density and basis weight acquisition zones
DE69433651T2 (de) * 1993-12-28 2004-08-19 Kao Corp. Vernetzte Zellulosefasern, absorbierende Papiere und absorbierende Elemente, Deckschicht und absorbierende Gegenstände, wobei diese Fasern Verwendung finden
EP0953324A1 (en) 1998-04-28 1999-11-03 The Procter & Gamble Company Apertured laminate web
US6627041B2 (en) 2000-03-06 2003-09-30 Georgia-Pacific Corporation Method of bleaching and providing papermaking fibers with durable curl
US6899790B2 (en) * 2000-03-06 2005-05-31 Georgia-Pacific Corporation Method of providing papermaking fibers with durable curl
DE10048681B4 (de) * 2000-09-30 2006-03-30 Zimmer Ag Verfahren zur Modifizierung der Anfärbbarkeit und der Erhöhung des Naßmoduls von Celluloseformkörpern
US8426670B2 (en) 2001-09-19 2013-04-23 Nippon Shokubai Co., Ltd. Absorbent structure, absorbent article, water-absorbent resin, and its production process and evaluation method
US6837970B2 (en) 2001-12-18 2005-01-04 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Wood pulp fiber morphology modifications through thermal drying
US6984447B2 (en) 2002-12-26 2006-01-10 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method of producing twisted, curly fibers
EP1504740B1 (en) 2003-08-07 2013-03-06 The Procter & Gamble Company Latex bonded acquisition layer having temperature insensitive liquid handling properties
US20050287208A1 (en) * 2004-06-22 2005-12-29 University Of Iowa Research Foundation Cross-linked powered/microfibrillated cellulose II
EP3097894B1 (en) 2015-05-28 2020-07-29 The Procter and Gamble Company Method of manufacturing unbonded, absorbent fibrous structures

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2971815A (en) * 1957-10-31 1961-02-14 Austin L Bullock Chemically modified textiles
US3241553A (en) * 1962-08-27 1966-03-22 Johnson & Johnson Surgical dressing
US3756913A (en) * 1971-06-18 1973-09-04 Scott Paper Co Modified cellulosic fibers and products containing said fibers
US3932209A (en) * 1969-02-24 1976-01-13 Personal Products Company Low hemicellulose, dry crosslinked cellulosic absorbent materials
US4035147A (en) * 1973-04-05 1977-07-12 Centre Technique De L'industrie Des Papiers, Cartons Et Celluloses Cellulosic materials capable of absorbing water of aqueous solutions, and their production

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH448960A (de) * 1965-05-10 1968-04-11 Raduner & Co Ag Verfahren zur Hochveredlung von Cellulosefasern enthaltendem Textilmaterial
US4488932A (en) * 1982-08-18 1984-12-18 James River-Dixie/Northern, Inc. Fibrous webs of enhanced bulk and method of manufacturing same
IL82915A (en) * 1986-06-27 1991-05-12 Buckeye Cellulose Corp Individualized,crosslinked fibers and their production
US4822453A (en) * 1986-06-27 1989-04-18 The Procter & Gamble Cellulose Company Absorbent structure containing individualized, crosslinked fibers
CA1340434C (en) * 1986-06-27 1999-03-16 Carlisle Mitchell Herron Process for making individualized crosslinked fibers having reduced residuals and fibers thereof

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2971815A (en) * 1957-10-31 1961-02-14 Austin L Bullock Chemically modified textiles
US3241553A (en) * 1962-08-27 1966-03-22 Johnson & Johnson Surgical dressing
US3932209A (en) * 1969-02-24 1976-01-13 Personal Products Company Low hemicellulose, dry crosslinked cellulosic absorbent materials
US3756913A (en) * 1971-06-18 1973-09-04 Scott Paper Co Modified cellulosic fibers and products containing said fibers
US4035147A (en) * 1973-04-05 1977-07-12 Centre Technique De L'industrie Des Papiers, Cartons Et Celluloses Cellulosic materials capable of absorbing water of aqueous solutions, and their production

Also Published As

Publication number Publication date
FI872845A (fi) 1987-12-28
IE60168B1 (en) 1994-06-15
DK330487D0 (da) 1987-06-26
IL82913A0 (en) 1987-12-20
FI94434B (fi) 1995-05-31
KR880000634A (ko) 1988-03-28
AU7475587A (en) 1988-02-04
EP0252650B1 (en) 1991-09-11
AU609402B2 (en) 1991-05-02
KR940004695B1 (ko) 1994-05-27
EG18236A (en) 1992-10-30
MX169191B (es) 1993-06-24
ES2024509B3 (es) 1992-03-01
DE3772874D1 (de) 1991-10-17
FI872845A0 (fi) 1987-06-26
EP0252650A3 (en) 1988-12-14
DK330487A (da) 1987-12-28
IL82913A (en) 1990-11-05
IE871716L (en) 1987-12-27
JPS63264971A (ja) 1988-11-01
EP0252650A2 (en) 1988-01-13
MA21018A1 (fr) 1987-12-31
NZ220855A (en) 1990-05-28
GR3003302T3 (en) 1993-02-17
FI94434C (fi) 1995-09-11
DK172478B1 (da) 1998-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4898642A (en) Twisted, chemically stiffened cellulosic fibers and absorbent structures made therefrom
US4822453A (en) Absorbent structure containing individualized, crosslinked fibers
JP2834310B2 (ja) 個体化ポリカルボン酸架橋繊維
US4889596A (en) Process for making individualized, crosslinked fibers and fibers thereof
US4888093A (en) Individualized crosslinked fibers and process for making said fibers
US4889595A (en) Process for making individualized, crosslinked fibers having reduced residuals and fibers thereof
JP2834311B2 (ja) 個体化ポリカルボン酸架橋繊維の製法
JP2834312B2 (ja) 個体化ポリカルボン酸架橋繊維を含有する吸収性構造物
JPH0571702B2 (ja)
AU618935B2 (en) Process for making individualized crosslinked fibers having reduced residuals and fibers thereof
JP2599721B2 (ja) 個別化架橋繊維の製法
CA1340299C (en) Process for marking individualized crosslinked fibers and fibers thereof
CA1292218C (en) Twisted, stiffened cellulosic fibers and absorbent structures made therefrom
JPH0813370A (ja) セルロース系繊維の製造方法及び吸収性構造物
MXPA96006405A (en) Individualized cellulose fibers, reticulated with polyacryl acid polymers

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071007

Year of fee payment: 14