JPH0571449B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、果実・そ菜類（以下単に果実とい
う）を選別荷造りする選果場において、選果コン
ベアから仕分け排出された果実をパツク詰め箱詰
めして送り出す果実の自動パツク詰め箱詰め装置
に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、果実を自動的にパツク詰めする（トレー
パツクに詰める）装置として特公昭55−28930号
公報、特開昭61−11318号公報等のものが公知で
ある。

上記公知の特公昭55−28930号公報のものは、
コンベアのエンドレスベルト上に斜めに設けられ
たそらし板により果実を方向転換させ、該コンベ
アの側方に設けられた滑降走路（シユート）上に
果実を押せ押せ方式で巾一杯に拡がるように導
き、一方該シユートの先端に下方からトレーパツ
クを送り出し、上記シユートの先端から供給され
る果実がトレーパツクの穴に嵌まり込む如くなく
して自動的にパツク詰めするものである。

又、前記特開昭61−11318号公報に示される装
置は、果実を搬送体上に受けて移送しつつ進路切
替え装置により搬送体の進路を直進経路から斜行
経路へ斜行経路から直進経路へと切替えてパツク
の穴に自動供給するものである。

一方、果実を入れるトレーパツクは一般に柔ら
かくて剛性のない塩ビフイルムか又は、スチロー
ル等でできており、果実を入れたあとそのトレー
パツクを持ち上げて段ボール箱に入れることは極
めて困難である。

このようなことから、桃等の柔らかくて傷み易
い高級果実の箱詰め作業は、一般に、第１１図に
示す如く受箱の外側に設けられた箱詰め台上に空
の段ボール箱を置き、該段ボール箱内に空のトレ
ーパツクを入れたあと受箱から果実を１個ずつ取
り出して段ボール箱内のトレーパツクに入れてパ
ツク詰めし、該パツク詰めした製品箱５０１を箱
詰め作業者が抱えて後方に配置した製品搬送コン
ベア１３上に運んで送り出している。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、前記公知の特公昭55−28930号
公報のものは、そらし板により果実を方向転換さ
せるものであるので、果実がそらし板に衝突した
際に果実を傷めるという問題があつた。

又、前記公知の特開昭61−11318号公報のもの
は、果実を載せた搬送体が進行中に進路を切替え
るものであるので、進路が切替る際に転がり易い
果実が慣性により搬送体上から転がり落ちること
が生じて果実を傷めるという問題があつた。

更に、前記特公昭55−28930号公報のものは、
シユート巾一杯に果実を並べこの並んだ果実を後
続の果実によりプツシユする方式である為に、後
続の果実が少ない側は殆んど押されず、後続の果
実が多く流れる側だけが強くプツシユされるの
で、強くプツシユされる側は、過量供給になり易
くトレーパツクの穴と穴の間にも果実が押し出さ
れて乗り上げ、一方少ない側は、トレーパツクの
穴に満たない等の不良現象が多く発生しトレーパ
ツクの各穴に確実に詰めることができないという
問題があつた。

更に又、前記公知の公報のものは、いずれのも
のも、果実をトレーパツクに詰める技術を開示し
ているだけのものであるが、通常、この詰めた後
果実入りのトレーパツクを段ボール箱内に入れる
作業が必要であるところ、前述したように、この
作業は極めて困難であるため、段ボール箱の側方
からトレーパツクをずらして入れ得るように側面
が外方に開放できる特定構造の段ボール箱を用い
なければならないという問題があつた。

又、前記第１１図に示す方式では、箱詰め作業
者は、空のトレーパツクを段ボール箱内に入れる
作業や段ボール箱内に入れられたトレーパツクに
果実を詰める作業及びこのパツク詰めした製品箱
を抱えて後方のコンベア上に運ぶ作業を要求され
るが、これらの作業は重労働であると共に作業能
能率が悪いので、これらの作業をすべて自動化す
ることが選果場から強く要望されているという実
状にあつた。

本発明は、上記問題点及び実状に鑑みなされた
ものであり、果実を傷めることなくパツク詰めす
ることができると共にトレーパツクの各穴に１個
ずつ確実に詰めることができ、且つ側面が外方に
開放できるような特定構造の段ボール箱を用いる
必要がなく、しかも製品箱を複数段に積み重ねて
送り出すことができる果実の自動パツク詰め箱詰
め装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記目的を達成するために以下の技
術的手段を講じたものである。

即ち、本発明は、選果コンベアから仕分け排出
された果実を一列で相互に離隔して搬送する果実
搬送手段と、該果実搬送手段から供給された果実
を挟持しつつ搬送し始端部を基点として終端部を
左右方向に寸動首振りさせて該終端部から下方に
果実を供給する振り分けコンベアと、搬送路上で
待機する空の段ボール箱内にその上方に設けられ
た空パツク供給装置から空のトレーパツクが供給
されるとこれを搬送するパツク入り箱搬送手段
と、前記振り分けコンベアの下方に設けられ、前
記パツク入り箱搬送手段から供給されたトレーパ
ツク入り段ボール箱を、そのトレーパツクの各列
の穴が振り分けコンベアの終端部に順次臨むよう
に寸動送りし、振り分けコンベアからトレーパツ
クの各穴に果実が供給された製品箱を送り出す寸
動コンベアと、該寸動コンベアから送り出された
製品箱を急速送りする急速送り出し装置と、該急
速送り出し装置から送り出された製品箱を一箱受
け入れる毎に箱支持部材が一箱の高さ分降下し所
定の複数段に達すると該複数段の製品箱を下方に
降ろす降下装置と、該降下装置により降ろされた
複数段の製品箱を所定の位置に搬送する製品箱搬
送手段とを具備したことを特徴とする果実の自動
パツク詰め箱詰め装置の構成としたものである。

〔実施例〕

以下、本発明の好ましい実施例を図面に基づい
て説明する。

第１図および第２図において、１は選果コンベ
ア、２は引き出しベルトコンベア、３は定速ベル
トコンベア、４は振り分けコンベア、５は空箱搬
送コンベア、６は空パツク供給装置、７は送り出
し装置、８は搬送コンベア、９は寸動コンベア、
１０は急速送り出し装置、１１は降下装置、１２
は製品送り出し装置、１３は製品コンベアであ
る。

選果コンベア１は、図面では４条に並設されて
おり、コンベア上で移送される果実の重量又は形
状寸法を測定して階級別に所定の仕分け排出部１
０１から排出するようになつている。

引き出しベルトコンベア２は、前記仕分け排出
部１０１から排出された果実１０２をＶ型トラフ
状に形成されたベルト面で受けて中央路側にセン
タリングさせ機外に搬出するようになつている。

定速ベルトコンベア３は、前記引き出しベルト
コンベア２に続いて設けられており、該引き出し
ベルトコンベア２で搬出される果実１０２を一列
で相互に離隔して搬送するものであつて、後工程
のパツク詰めする能力に合わせた速度で且つ引き
出しコンベア２の搬送速度よりも速い速度で搬送
するようになつている。

この定速ベルトコンベア３は、乗り継ぎ時の落
差を少なくするため前後のプーリは小径にするこ
とが好ましい。尚、上記引き出しベルトコンベア
２と定速ベルトコンベア３とで果実搬送手段が構
成される。

振り分けコンベア４は、第２図〜第６図に示さ
れている如く、定速ベルトコンベア３に続いて設
けられており、定速ベルトコンベア３から供給さ
れた果実１０２を一列で搬送しつつ始端部４０３
を基点として終端部４０５が左右方向に寸動首振
りして終端部４０５からその下方のトレーパツク
６１の各穴に果実１０２を一個ずつ順次供給して
パツク詰めすることが可能な搬送コンベア４０１
と、該搬送コンベア４０１上の果実１０２を搬送
コンベア４０１と対向する側のベルト面が上から
柔らかく押さえて搬送コンベア４０２の搬送面と
で果実を挟持しつつ該搬送面と同一方向に同一速
度で走行する押さえコンベア４０２とが組み合わ
されて構成されている。この押さえコンベア４０
２により、寸動首振りする際に搬送コンベア４０
１上の果実１０２が転がつたり、側方に振り落と
されたりすることがないようになつている。尚、
果実１０２を柔らかく包み押さえるために、搬送
コンベア４０１及び押さえコンベア４０２の夫々
のベルト面には、植毛又は短繊維状のクツシヨン
材が備えられている。

前記振り分けコンベア４は、搬送コンベア４０
１の始端部４０３が定速コンベア３の終端部３１
に接続していると共に、押さえコンベア４０２
が、搬送コンベア４０１に取付けた支持部材によ
り、搬送コンベア４０１の上方に該コンベア４０
１と所定間隔をあけて平行に支持されている。
又、搬送コンベア４０１の始端部４０３は支点ピ
ン４０４により上部フレーム４１に軸支されてお
り、これにより搬送コンベア４０１はその終端部
４０５が始端部４０３を基点として押さえコンベ
ア４０２と共に左右に首振りするようになつてい
る。

前記搬送コンベア４０１の終端部４０５は、サ
イドフレーム４２間に掛け渡ししたスライドレー
ル４３により摺動可能に支持されている。

この搬送コンベア４０１の終端部４０５は、プ
ーリの外径を小さくしてコンベアが薄型に形成さ
れており、果実１０２をトレーパツク６１に供給
する際の落下距離を小さくする如く構成されてい
る。

４０６は小型ギヤードモーターであり、前記搬
送コンベア４０１の始端部４０３のフレーム内に
組み込まれており、駆動プーリ４０７を駆動する
ようになつている。

駆動プーリ４０７の軸と中間軸４０８とには、
平歯車４０９を取付けて組み合わせそれぞれが逆
方向に回転するようになつている。そして、この
中間軸４０８に取付けたプーリと前記押さえコン
ベア４０２の駆動プーリ４１０とにはベルトが張
設されており、前記小型ギヤードモーター４０６
の作動により、搬送コンベア４０１の搬送面と押
さえコンベア４０２の前記対向側ベルト面とが同
一方向に同一速度で走行するようになつている。

押さえコンベア４０２と共に搬送コンベア４０
１が左右方向に寸動首振りする首振り機構は、サ
イドフレーム４２に設けたアイドラー４１１と駆
動プーリ４１２との間に、搬送コンベア４０１の
フレームを貫通横断させて、首振りベルト４１３
を張設し、該首振りベルト４１３の両端部を、搬
送コンベア４０１の終端部４０５の一部に固着し
ている。

駆動プーリ４１２は、ベルト４１４を介して正
逆寸動駆動モーター４１５により寸動回転し、こ
の回転により搬送コンベア４０１が押さえコンベ
ア４０２と共に左又は右に支点ピン４０４を中心
として寸動首振りするようになつている。

首振りベルト４１３には、搬送コンベア４０１
をはさむ両側に、左右の折り返し点をセンサー４
１６で検出させるための検出マーク４１７が設け
られている。

搬送コンベア４０１の終端部４０５には、通過
する果実１０２を検出するセンサー４１８が備え
られている。

空箱搬送コンベア５は、前記選果コンベア１と
並行する方向で前記振り分けコンベア４の配置側
から該選果コンベア１を横断した側に設けられて
おり、空の段ボール箱５１を一列で搬送するのに
適合した巾のトツププレート付のチエンコンベア
やローラーコンベア等で構成されている。

５２は前記空箱搬送コンベア５の上面に出没す
る空箱ストツパーであり、コンベア上で搬送され
てくる段ボール箱５１を後述する空パツク供給装
置６と並ぶ位置（該コンベア５の進行方向に関し
て並ぶ位置）に停止させる如く設けられている。

５３は配函装置であり、前記空箱搬送コンベア
の側部に設けられており、前記空箱ストツパー５
２で停止した段ボール箱５１を空パツク供給装置
６の下方で且つ送り出し装置７の搬送路上の所定
位置に送り出すようになつている。

この配函装置５３は、エアーシリンダー等を用
いて押し出す方式のものを図示したが、アタツチ
付のチエンコンベアを前記空箱搬送コンベア５の
進行方向に対し直交する方向に設けるようにして
段ボール箱５１を送り出すこともできる。

空パツク供給装置６は前記空箱搬送コンベア５
と隣接して設けられており、切り離し爪６２の上
方に多数の空のトレーパツク６１が積み上げら
れ、該切り離し爪６２とストツパー６３とが交互
に出没することにより、積み上げられた空のトレ
ーパツク６１を最下部から１個ずつ取り出して下
方の前記所定位置で待機する段ボール箱５１内に
供給するようになつている。

送り出し装置７は、空パツク供給装置６の下方
に設けられており、前記配函装置５３によつて押
し出された空の段ボール箱５１を出没式のストツ
パー７１で停止させて搬送路上で待機させ、該待
機する空の段ボール箱５１内に上方の空パツク供
給装置６から空のトレーパツク６１が１個供給さ
れると先方の搬送コンベア８に向けて送り出すよ
うになつている。

搬送コンベア８は、前記引き出しコンベア２の
下方で選果コンベア１を貫通させて設こられてお
り、前記送り出し装置７から送られるトレーパツ
ク６１入りの段ボール箱５１を寸動コンベア９上
に供給するようになつている。尚、上記送り出し
装置７と搬送コンベア８とでパツク入り箱搬送手
段が構成される。

又、実施例においては、トレーパツク６１入り
の段ボール箱５１を寸動コンベア９上に供給する
ための包装資材供給手段を、選果コンベア１に関
して果実のパツク詰め側とは反対側に設けて構成
したが、これに限定するものではなくパツク詰め
側と同一側であつてもよい。

寸動コンベア９は、前記振り分けコンベア４の
下方に設けられており、そのテールプーリ６１の
設けられている始端部が、前記搬送コンベア８の
終端部に接続し、搬送コンベア８から供給された
空のトレーパツク入り６１入り段ボール箱５１
を、そのトレーパツク６１の各列（この列とは進
行方向と直角な横方向に沿つた穴の並びのことを
いう）の穴が振り分けコンベア４の終端部４０５
に順次臨むように寸動送りし、振り分けコンベア
４からトレーパツク６１の各穴に果実１０２が供
給されて満たされるとその製品箱（段ボール箱５
１内に入れられたトレーパツク６１内の各穴に果
実１０２が満たされた状態の箱）５０１を急速送
り出し装置１０に送り出すものである。そして、
寸動コンベア９のヘツドプーリ９２は、テールプ
ーリ９１から進行方向に上り傾斜させた先で、振
り分けコンベア４の終端部４０５からトレーパツ
ク６１の略１個分相当延びた位置に設けられてい
る。

尚、この寸動コンベア９は、ベルトコンベアや
送り片付のチエンコンベア等を用いて構成するこ
とができる。

急速送り出し装置１０は、寸動コンベア９から
送り出された製品箱５０１を降下装置１１上に急
速送りするもので、トレーパツク６１の略１個分
程度の長さであり、そのテールプーリ１００１は
前記寸動コンベア９のヘツドプーリ９２と隣接し
て設けられている。

寸動コンベア９と急速送り出し装置１０は、第
３図に示すように、それぞれが単独で駆動可能な
ように寸動送り用モーター９３と急速送り出し用
モーター１００２を備えている。そして、寸動コ
ンベア９のヘツドプーリ９２の軸と急速送り出し
装置１０のテールプーリ１００１の軸とは、可逆
クラツチ９４を介して連動されており、寸動コン
ベア９の搬速面が寸動前進するとき、急速送り出
し装置１０の搬送面も同期して寸動前進するよう
になつている。このとき急速送り出し用モーター
１００２は電気的に停（OFF）している。そし
て、急速送り出し装置１０は、寸動コンベア９か
ら寸動送りされてくる果実入りの製品箱５０１
が、寸動コンベア９上から急速送り出し装置１０
上に乗り移り終わつたときこれをセンサー１００
３で検出するようになつており、このセンサー１
００３で検出された製品箱５０１は、急速送り出
し用モーター１００２が作動することにより降下
装置１１上に急速に送り出される。急速送り出し
装置１０が高速で運転するとき、テールプーリ１
００１と寸動コンベア９のヘツドプーリ９２との
連動部は可逆クラツチ９４がフリー状態となり、
寸動コンベア９とは無関係に急速送り出し装置１
０だけが運転するようになつている。

降下装置１１は、第１図と第２図に示すよう
に、急速送り出し装置１０の終端部に隣接して設
置し、第７図、第８図にその詳細を示すように、
上下方向に走行回転するチエン１１１が左右両側
に張設されており、このチエン１１１に、箱詰め
した製品箱５０１を受けとめる箱支持部材として
のアタツチメント１１２が左右対称な位置にそれ
ぞれ２個取り付けられている。１１３はアタツチ
メント１１２を定位置で停止させるための停止ス
イツチである。尚、図例では、停止スイツチ１１
３は１１３ａと１１３ｂの２個設けて製品箱５０
１を２段に積み重ねる場合を示したが、適宜所定
の複数停止スイツチ１３を設ければその所定の複
数段に製品箱５０１を積み重ねることができる。
１１４は連動軸であり、左右のチエン１１１を同
期連動させるようになつている。１１５は前記連
動軸１１４を駆動させるためのブレーキ付モータ
ーであり、製品箱５０１がアタツチメント１１２
上の所定位置に送り込まれたとき、この製品箱５
０１を検出するセンサー（図示せず）からの信号
により寸動駆動するようになつている。

製品箱５０１を所定の複数段に積み重ねて降下
させる機構は、前述したように停止スイツチ１１
３を第７図に示す如くその所定の複数段（図例で
は１１３ａと１１３ｂとの２段）に設けて一箱受
け入れる毎に製品箱５０１受け入れ側のアタツチ
メント１１２を一箱の高さ分寸動降下させ、所定
の複数段に達したとき下方に降ろすように構成さ
れている。

第９図は製品箱５０１を複数段に積み重ねたと
ころを示し、段積みする際に箱の上部角の突起部
５４と下部角の切欠き部５５とを嵌め合わせて箱
がズレないように積み重ねることもできる。尚、
この場合には、先行の製品箱５０１の突起部５４
に後行の製品箱５０１の下部がひつかからないよ
うに送り込むための適宜な手段を講じる（例え
ば、急速送り出し装置１０の搬送面を少し高くし
て先行の製品箱５０１上に急速に送り込むように
する）。

製品箱搬送手段としての製品送り出し装置１２
は、前記のように下方に降ろされた複数段の製品
箱５０１を所定の位置に設けられた製品コンベア
１３に搬送するものであり、降下装置１１の下部
から急速送り出し装置１０の下方で選果コンベア
１の方向に向けて多数のローラー１２１を配置し
たローラーコンベアで構成されており、出口部１
２２が上記製品コンベア１３と接続している。

この出口部１２２には、製品箱５０１を一時停
止させるための出没式のストツパー１２３が設け
られている。

この製品送り出し装置１２は、図例ではローラ
ーコンベアを用いたが、チエンコンベアやスラツ
トコンベア等他の搬送位置を用いることもでき
る。

１２４は印字装置であり、降下装置１１の上部
所定位置に設けられており、降下装置１１に送り
込まれた製品箱５０１に所定の印字をするように
なつている。尚、この印字装置１２４は製品送り
出し装置１２によつて送り出される製品箱５０１
をストツパー１２３で一時停止させて印字するよ
うに設けることもできる。

製品コンベア１３は、前記製品送り出し装置１
２の出口部１２２に、選果コンベア１と平行する
方向に設けられており、各階級別に送り出される
製品箱５０１を合流させて搬送するようになつて
いる。この製品コンベア１３は、製品箱５０１を
搬送するためのものであり、ベルトコンベアやス
ラツト板を取り付けたチエンコンベア等を用いて
構成することができる。

第１０図は、振り分けコンベアにおける寸動首
振り動作と寸動コンベア９における寸動前進動作
とに関し、パツク２個を１組とするパツクパター
ンの説明図であり、CPUを内蔵させた制御装置
（図示せず）にパツクパターンを予め設定してお
く。

このパツクパターンは、第１０図イ，ロに示す
如くNo.１とNo.２との２個のトレーパツクを１組と
し、各トレーパツクの各穴を進行方向に対し、前
から第１列、第２列……とし、第１０図イの如く
列数が奇数のときは、No.１の第１列の第１穴とNo.
２の第１列の第１穴とは左右方向が対称になるよ
うにする。即ち、No.２の第１列は、No.１の最後列
の次の列（第６列）と見なすように設定する。

このパツクパターンの設定は、各穴間のステツ
プ寸法に応じて、振り分けコンベア４の搬送コン
ベア４０１の寸動の首振りを作動させる正逆寸動
駆動モーター４１５と寸動コンベア９を寸動前進
させる寸動送り用モーター９３とを回転角をデジ
タル化して制御する如く制御装置（図示せず）に
電子回路が構成されている。

以上の構成による動作について説明する。

空箱搬送コンベア５上で搬送される空の段ボー
ル箱５１は、空箱ストツパー５２により該空箱搬
送コンベア５上で一時停止されて配函装置５３に
より、空パツク供給装置６の下方の送り出し装置
７の搬送路上に供給されストツパー７１により一
時停止させられて待機する。そして、この待機す
る空のボール箱５１内に空パツク供給装置６によ
り空のトレーパツク６１が１個供給されると、ス
トツパー７１の作動部が没して送り出し装置７に
よりトレーパツク６１入り段ボール箱５１を搬送
コンベア８上に送り出す。搬送コンベア８上に供
給されたトレーパツク６１入りの段ボール箱５１
は、寸動コンベア９上に送られて前進する。

尚、パツク搬送コンベア８には、送り出し装置
７から送られるトレーパツク６１入りの段ボール
箱５１が満杯になつたことを検出するセンサー
（図示せず）を設けて配函装置５３の動作を規制
するように制御することが好ましい。

前記搬送コンベア８から寸動コンベア９上に供
給されたトレーパツク６１入りの段ボール箱５１
は、寸動コンベア９によりトレーパツク６１の第
１列の穴が振り分けコンベア４の終端部４０５に
臨むように前進させられる。前進するトレーパツ
ク６１の穴が終端部４０５に臨むと、寸動コンベ
ア９は一時停止し、同時に振り分けコンベア４の
小型ギヤードモーター４０６が駆動する。そし
て、該モーター４０６が駆動すると、搬送コンベ
ア４０１及び押さえコンベア４０２が作動し、定
速ベルトコンベア３から搬送コンベア４０１の搬
送面上に供給された果実１０２は、押さえコンベ
ア４０２のベルト面で柔らかく押さえられて、同
一方向に同一速度で走行する該ベルト面と該搬送
面とで挾持されつつ終端部４０５に搬送され、該
終端部４０５からその下方のトレーパツク６１の
第１列の第１穴に供給される。

こうして果実１０２が供給されると、この供給
の際通過する果実１０２を検出したセンサー４１
８からの信号により正逆寸動駆動モーター４１５
が駆動して振り分けコンベア４の搬送コンベア４
０１と押さえコンベア４０２とが共に寸動首振り
し、終端部４０５をトレーパツク６１の第１列の
第２の穴に臨ませる。このとき寸動コンベア９
は、引き続き停止している。尚、この寸動首振り
する際には、搬送コンベア４０１と押さえコンベ
ア４０２は引き続き走行回転して後続の果実１０
２を搬送しているが、該果実１０２は、押さえコ
ンベア４０２のベルト面で柔らかく押さえられ
て、同一方向に同一速度で走行する搬送コンベア
４０１の搬送面と押さえコンベア４０２のベルト
面とで挾持されたまま搬送されているので、搬送
面上で転がつたり、搬送面上から側方へ振り落と
されたりすることなく搬送される。そして、次の
果実１０２は第１列の第２の穴に供給される。同
様にして果実１０２が第１列の第３の穴に供給さ
れると、寸動コンベア９が作動して第２列の穴を
終端部４０５に臨ませ停止する。

このような供給動作については、CUPを内蔵
させた制御装置（図示せず）により、該制御装置
に予め設定されたパツクパターン（第１０図）に
基づいて、振り分けコンベア４における寸動首振
り動作と寸動コンベア９における寸動前進動作と
が制御される。そして、パツク詰めを完了した製
品箱５０１は、寸動コンベアから急速送り出し装
置１０に送り出されて該急速送り出し装置１０か
ら降下装置１１のアタツチメント１１２上に急速
に送り込まれ、印字装置１２により、予め設定し
た等級・階級の印字が行なわれてアタツチメント
１１２と共に一箱の高さ分降下し停止する。こう
して降下装置１１では製品箱５０１を一箱受け入
れる毎にアタツチメント１１２が一箱の高さ分降
下して複数段に積み重ねられ、所定の複数段に達
すると、この複数段の製品箱５０１は下方の製品
送り出し装置１２上に降下される。製品送り出し
装置１２上に降ろされた所定の複数段の製品箱５
０１はその出口部１２２から製品コンベア１３上
へ合流のタイミングをはかつて送り出される。

〔発明の効果〕

本発明は、上記の如く、選果コンベアから仕分
け排出された果実を果実搬送手段により搬送して
振り分けコンベアに供給し、一方パツク入り箱搬
送手段上で待機する空の段ボール箱内に、その上
方の空パツク供給装置から空のトレーパツクを供
給し、該供給された空のトレーパツク入り段ボー
ル箱を該パツク入り箱搬送手段により搬送し、該
搬送されて供給されたトレーパツク入り段ボール
箱を、前記振り分けコンベアの下方の寸動コンベ
アにより、そのトレーパツクの各列の穴が振り分
けコンベアの終端部に順次臨むように寸動送り
し、該寸動送りされる段ボール箱内のトレーパツ
クに、前記供給された果実を挾持しつつ搬送する
振り分けコンベアにより、その終端部を左右方向
に寸動首振りさせて供給し、そのトレーパツクの
各穴に果実が供給された製品箱を寸動コンベアに
より送り出し、この送り出された製品箱を急速送
り出し装置により降下装置上に急速送りし、該降
下装置では製品箱を一箱受け入れる毎に箱支持部
材を一箱の高さ分降下させて所定の複数段に達す
ると、この複数段の製品箱を製品箱搬送手段上に
降ろし、該降ろされた複数段の製品箱を該製品箱
搬送手段により所定の位置に搬送するので、選果
コンベアにより仕分け排出された果実の搬送工程
から製品箱の段積み搬送工程までもが自動化し得
たばかりでなく、システマテイツクで且つ能率的
な果実の自動パツク詰め箱詰め装置を得ることが
でき、又、空の段ボール箱内にその上方の空パツ
ク供給装置から空のトレーパツクを供給給するの
で、従来用いていたような、段ボール箱の側方か
らトレーパツクをずらして入れ得るように側面が
外方に開放できる特定構造の段ボール箱を用いる
必要がなく、更に、寸動送りされる段ボール箱内
のトレーパツクに、果実を挾持しつつ搬送する振
り分けコンベアにより、その終端部を左右方向に
寸動首振りさせて１個ずつ供給するので、果実が
振り分けコンベアの搬送面上で転がることがなく
果実を傷めることがないと共に、トレーパツクの
各穴に１個ずつ確実に詰めることができ、しかも
降下装置では、製品箱を一箱受け入れる毎に箱支
持部材が一箱の高さ分降下して所定の複数段にな
ると、その複数段の製品箱を降ろすので、人手に
より製品箱を抱えて段積みする必要がなく、製品
箱を複数段に積み重ねて送り出すことができる効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図から第１０図はいずれも本発明の一実施
例を示す説明図である。第１図は本発明を説明す
るための選別荷造り包装施設の要部斜視図、第２
図は第１図のＡ矢印方向の断面図、第３図は第１
図の平面図、第４図は振り分けコンベアを主に示
したその側面図、第５図は振り分けコンベアの斜
視図、第６図は第４図のＸ−Ｘに沿つた断面図、
第７図は第１図のＢ矢印方向の正面図、第８図は
第７図の平面図、第９図は段積みした製品箱の一
実施例説明図、第１０図のイ，ロはトレーパツク
２個を１組とするパツクパターンの説明図であ
る。第１１図は従来の選別荷造り包装施設を示す
平面略図である。 １…選果コンベア、２…引き出しベルトコンベ
ア、３…定速ベルトコンベア、４…振り分けコン
ベア、５…空箱搬送コンベア、６…空パツク供給
装置、７…送り出し装置、８…搬送コンベア、９
…寸動コンベア、１０…急速送り出し装置、１１
…降下装置、１２…製品送り出し装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 選果コンベアから仕分け排出された果実を一
   列で相互に離隔して搬送する果実搬送手段と、該
   果実搬送手段から供給された果実を挟持しつつ搬
   送し始端部を基点として終端部を左右方向に寸動
   首振りさせて該終端部から下方に果実を供給する
   振り分けコンベアと、搬送路上で待機する空の段
   ボール箱内にその上方に設けられた空パツク供給
   装置から空のトレーパツクが供給されるとこれを
   搬送するパツク入り箱搬送手段と、前記振り分け
   コンベアの下方に設けられ、前記パツク入り箱搬
   送手段から供給されたトレーパツク入り段ボール
   箱を、そのトレーパツクの各列の穴が振り分けコ
   ンベアの終端部に順次臨むように寸動送りし、振
   り分けコンベアからトレーパツクの各穴に果実が
   供給された製品箱を送り出す寸動コンベアと、該
   寸動コンベアから送り出された製品箱を急速送り
   する急速送り出し装置と、該急速送り出し装置か
   ら送り出された製品箱を一箱受け入れる毎に箱支
   持部材が一箱の高さ分降下し所定の複数段に達す
   ると該複数段の製品箱を下方に降ろす降下装置
   と、該降下装置により降ろされた複数段の製品箱
   を所定の位置に搬送する製品箱搬送手段とを具備
   したことを特徴とする果実の自動パツク詰め箱詰
   め装置。