JPH0570627A - 透明で強靱な板状成形品 - Google Patents
透明で強靱な板状成形品Info
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- JPH0570627A JPH0570627A JP23164791A JP23164791A JPH0570627A JP H0570627 A JPH0570627 A JP H0570627A JP 23164791 A JP23164791 A JP 23164791A JP 23164791 A JP23164791 A JP 23164791A JP H0570627 A JPH0570627 A JP H0570627A
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- glass fiber
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 (A)メチルメタクリレートを主体としたア
クリル樹脂10〜90重量%と、(B)スチレンとアク
リロニトリルとからなる共重合体90〜10重量%とか
らなる透明樹脂組成物25重量%ないし40重量%未満
とガラス繊維織布又はマット60重量%を越え、75重
量%以下とからなる板状成形品であり、ガラス繊維織布
又はマットが前記板状成形品の内部に、表面に対してほ
ぼ平行に配置された透明で強靱な板状成形品 【効果】 本発明により、軽量で透明な、高強度安全グ
レージング材等の高強度熱可塑性成形品をえることがで
きる。
クリル樹脂10〜90重量%と、(B)スチレンとアク
リロニトリルとからなる共重合体90〜10重量%とか
らなる透明樹脂組成物25重量%ないし40重量%未満
とガラス繊維織布又はマット60重量%を越え、75重
量%以下とからなる板状成形品であり、ガラス繊維織布
又はマットが前記板状成形品の内部に、表面に対してほ
ぼ平行に配置された透明で強靱な板状成形品 【効果】 本発明により、軽量で透明な、高強度安全グ
レージング材等の高強度熱可塑性成形品をえることがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂とガラス繊維か
ら基本的に成る、防弾ガラス等の高強度な安全グレージ
ング材等に使用できる透明で強靱な板状成形品に係る。
ら基本的に成る、防弾ガラス等の高強度な安全グレージ
ング材等に使用できる透明で強靱な板状成形品に係る。
【0002】
【従来の技術】防弾ガラス等の安全グレージングは一般
にガラスとガラスの間に樹脂層をはさんでつくられてい
る。弾丸等の激しい衝撃に対して有効な防弾ガラスをつ
くるにはその厚みを厚くして強度を上げている。この様
な安全ガラスを車輛等に使用するには軽いことが必要で
あり、軽量で、高強度の透明安全グレージングが要求さ
れている。従来、軽量な成形品にはガラス繊維(以後G
Fと略称することあり。)強化樹脂が使用されている。
にガラスとガラスの間に樹脂層をはさんでつくられてい
る。弾丸等の激しい衝撃に対して有効な防弾ガラスをつ
くるにはその厚みを厚くして強度を上げている。この様
な安全ガラスを車輛等に使用するには軽いことが必要で
あり、軽量で、高強度の透明安全グレージングが要求さ
れている。従来、軽量な成形品にはガラス繊維(以後G
Fと略称することあり。)強化樹脂が使用されている。
【0003】これまで、GF織布又は、GFマットを高
密度に積層した、GF含量が60重量%を越える高強
度、高剛性の積層成形品は、GF織布又はGFマットを
熱硬化性樹脂でかためてつくられてきた。しかし、エポ
キシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂
は、硬化後曲げ加工等の後加工が困難である。安全グレ
ージングの大きなマッーケットである車輛や航空機の窓
は個々の車輛等に合せた曲面状の板状成形品が要求さ
れ、後加工による曲面化が必要になる。熱硬化性樹脂は
これに対応できない。
密度に積層した、GF含量が60重量%を越える高強
度、高剛性の積層成形品は、GF織布又はGFマットを
熱硬化性樹脂でかためてつくられてきた。しかし、エポ
キシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂
は、硬化後曲げ加工等の後加工が困難である。安全グレ
ージングの大きなマッーケットである車輛や航空機の窓
は個々の車輛等に合せた曲面状の板状成形品が要求さ
れ、後加工による曲面化が必要になる。熱硬化性樹脂は
これに対応できない。
【0004】また、従来、GF配合熱可塑性樹脂は、一
般に射出成形や押出成形等で成形されており、従って、
GF含量は5〜50重量%が一般に使用される量であ
り、60重量%を越えることはなかった。熱可塑性樹脂
とGFから成る透明な組成物の発明について、我々はす
でに特願昭58−205885号で出願を行ったが、G
F含量は60重量%以下であり、GF含量が60重量%
を越えた高強度な成形品を得るにはGF織布又は及びG
Fマットを積層して、それを樹脂で接着する、いわゆる
ガラス繊維織布/エポキシ樹脂系リジッドプリント基板
の様な物が使用されてきた。
般に射出成形や押出成形等で成形されており、従って、
GF含量は5〜50重量%が一般に使用される量であ
り、60重量%を越えることはなかった。熱可塑性樹脂
とGFから成る透明な組成物の発明について、我々はす
でに特願昭58−205885号で出願を行ったが、G
F含量は60重量%以下であり、GF含量が60重量%
を越えた高強度な成形品を得るにはGF織布又は及びG
Fマットを積層して、それを樹脂で接着する、いわゆる
ガラス繊維織布/エポキシ樹脂系リジッドプリント基板
の様な物が使用されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】曲面加工等の後加工が
可能な、透明で強靱な板状成形品は無く、これまで要求
されてきた課題であった。本発明の目的は、この課題を
解決することにある。
可能な、透明で強靱な板状成形品は無く、これまで要求
されてきた課題であった。本発明の目的は、この課題を
解決することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A) メチ
ルメタクリレートが84重量%以上であるメチルメタク
リレートを主体としたアクリル樹脂10〜90重量%と
(B) スチレン90〜73重量%、アクリロニトリル
10〜27重量%からなる共重合体90〜10重量%と
からなる透明樹脂組成物25重量%ないし40重量%未
満とガラス繊維織布又は/及びガラス繊維マット60重
量%を越え、75重量%以下とからなる板状成形品であ
り、前記樹脂組成物とガラス繊維との屈折率が実質的に
一致しており、ガラス繊維織布又は/及びガラス繊維マ
ットが前記板状成形品の内部に表面に対してほぼ平行に
配置された透明で強靱な板状成形品である。
ルメタクリレートが84重量%以上であるメチルメタク
リレートを主体としたアクリル樹脂10〜90重量%と
(B) スチレン90〜73重量%、アクリロニトリル
10〜27重量%からなる共重合体90〜10重量%と
からなる透明樹脂組成物25重量%ないし40重量%未
満とガラス繊維織布又は/及びガラス繊維マット60重
量%を越え、75重量%以下とからなる板状成形品であ
り、前記樹脂組成物とガラス繊維との屈折率が実質的に
一致しており、ガラス繊維織布又は/及びガラス繊維マ
ットが前記板状成形品の内部に表面に対してほぼ平行に
配置された透明で強靱な板状成形品である。
【0007】本発明は、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂組
成物を用いた成形品に係る。更に詳細には、メチルメタ
クリレート(以後、MMAと略称)系重合体(以後、P
MMAと略称)、スチレン(以後、Stと略称)−アク
リロニトリル(以後、ANと略称)系共重合体(以後、
SANと略称)GFの3成分から基本的に成る組成物を
用いた透明で強靱な安全グレージング材等の板状成形品
である。
成物を用いた成形品に係る。更に詳細には、メチルメタ
クリレート(以後、MMAと略称)系重合体(以後、P
MMAと略称)、スチレン(以後、Stと略称)−アク
リロニトリル(以後、ANと略称)系共重合体(以後、
SANと略称)GFの3成分から基本的に成る組成物を
用いた透明で強靱な安全グレージング材等の板状成形品
である。
【0008】本発明に述べる強靱な板状成形品とは、車
輛、銀行、公共施設等で使用される強靱な安全グレージ
ング材等であり、投石、スポーツ用ポール、弾等の激突
に耐える物であり、更には激しい衝撃例えば各種銃弾等
に耐える防弾ガラスとしての性能を有する物である。本
発明の成形品には板状物、曲面状板状物が良好に使用で
きる。
輛、銀行、公共施設等で使用される強靱な安全グレージ
ング材等であり、投石、スポーツ用ポール、弾等の激突
に耐える物であり、更には激しい衝撃例えば各種銃弾等
に耐える防弾ガラスとしての性能を有する物である。本
発明の成形品には板状物、曲面状板状物が良好に使用で
きる。
【0009】本発明はGF織布又は/及びGFマット等
が板状成形品の内部に、その表面方向に対して平行方向
に配置された透明で強靱な成形品である。ここに表面方
向とは板の表面にほぼ平行な方向のことである。本発明
に述べるアクリル樹脂とは、MMAが84重量%以上の
MMAが主体の樹脂であり、共重合できるモノマーとし
ては、アルキルアクリレート(アルキル基がメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、2エチルヘキシル等)が良好
に使用できる。好ましくはMMAが90〜98重量%の
共重合体である。MMAが98重量%以上の重合体は成
形中に熱分解が起りやすく、90重量%以下の重合体は
PMMAの特性が現れにくい。
が板状成形品の内部に、その表面方向に対して平行方向
に配置された透明で強靱な成形品である。ここに表面方
向とは板の表面にほぼ平行な方向のことである。本発明
に述べるアクリル樹脂とは、MMAが84重量%以上の
MMAが主体の樹脂であり、共重合できるモノマーとし
ては、アルキルアクリレート(アルキル基がメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、2エチルヘキシル等)が良好
に使用できる。好ましくはMMAが90〜98重量%の
共重合体である。MMAが98重量%以上の重合体は成
形中に熱分解が起りやすく、90重量%以下の重合体は
PMMAの特性が現れにくい。
【0010】アクリル樹脂として、MMAとアルキルア
クリレートの共重合体が一般に広く使用されており、本
発明に於いても、この共重合体が良好に使用できる。し
かし、MMAに共重合できるモノマーとしては、アクリ
ルアクリレート以外のモノマ−を加えることもでき、例
えば、若干のアクリロニトリル、スチレン、無水マレイ
ン酸、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリルアミド、
アクリルアミド等の一種あるいは二種以上を共重合させ
ることができる。
クリレートの共重合体が一般に広く使用されており、本
発明に於いても、この共重合体が良好に使用できる。し
かし、MMAに共重合できるモノマーとしては、アクリ
ルアクリレート以外のモノマ−を加えることもでき、例
えば、若干のアクリロニトリル、スチレン、無水マレイ
ン酸、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリルアミド、
アクリルアミド等の一種あるいは二種以上を共重合させ
ることができる。
【0011】本発明に使用できるSANはSt90〜7
3重量%AN10〜27重量%から基本的に成るランダ
ム共重合体であり、この組成領域からはずれるとアクリ
ル樹脂と均一に相溶できなくなる。特に好ましいSAN
組成はSt78〜74重量%、AN22〜26重量%か
ら成る共重合体である。StにANを共重合してゆく
と、ポリスチレンに対するSANの特性(耐化学薬品性
等)が現れてくるのはAN含有率が22重量%以上であ
り、事実現在市販されているSANに於てはAN含有率
22〜30重量%のものがほとんどである。従ってAN
22〜30重量%の範囲のSANとPMMAから均一に
相溶した組成物が得られることは、性能的にも経済的に
も重要な意味を持つものである。
3重量%AN10〜27重量%から基本的に成るランダ
ム共重合体であり、この組成領域からはずれるとアクリ
ル樹脂と均一に相溶できなくなる。特に好ましいSAN
組成はSt78〜74重量%、AN22〜26重量%か
ら成る共重合体である。StにANを共重合してゆく
と、ポリスチレンに対するSANの特性(耐化学薬品性
等)が現れてくるのはAN含有率が22重量%以上であ
り、事実現在市販されているSANに於てはAN含有率
22〜30重量%のものがほとんどである。従ってAN
22〜30重量%の範囲のSANとPMMAから均一に
相溶した組成物が得られることは、性能的にも経済的に
も重要な意味を持つものである。
【0012】GFは一般にFRP、FRTPと云われて
いるGF強化樹脂に使用されるものである。本発明に用
いられるGFとしては、従来公知のものであればよく、
形状は、ロービング、サーフエーシング、マット、チョ
ップドストランドマット、朱子織、格子織、平織、目抜
平織、綾織、ネットなど、いずれの形状でも可能であ
り、種類もE−GF(無アルカリガラス繊維)、C−G
F(含アルカリガラス繊維)など、いずれの種類でも可
能であり、例えば、E−GF(無アルカリガラス繊維、
屈折率、約1.55)の屈折率と合わせるにはPMMA
15〜30重量部、SAN85〜70重量部の組成割合
で混合することにより、屈折率をGFの屈折率に合せる
ことができ、透明なGF強化樹脂を得ることができる。
いるGF強化樹脂に使用されるものである。本発明に用
いられるGFとしては、従来公知のものであればよく、
形状は、ロービング、サーフエーシング、マット、チョ
ップドストランドマット、朱子織、格子織、平織、目抜
平織、綾織、ネットなど、いずれの形状でも可能であ
り、種類もE−GF(無アルカリガラス繊維)、C−G
F(含アルカリガラス繊維)など、いずれの種類でも可
能であり、例えば、E−GF(無アルカリガラス繊維、
屈折率、約1.55)の屈折率と合わせるにはPMMA
15〜30重量部、SAN85〜70重量部の組成割合
で混合することにより、屈折率をGFの屈折率に合せる
ことができ、透明なGF強化樹脂を得ることができる。
【0013】GFは通常に使用される直径のものが使用
でき、1〜50μmの直径のGFが一般に使用できる。
GF直径が小さい程、本発明のGF強化樹脂の透明性は
良くなり、4〜15μmのGFが特に好ましい。また、
GFは樹脂と密着している程、本発明のGF強化樹脂の
透明性は良くなり好ましい。GFと樹脂を密着性を良く
するため、GF表面を、ビニルシラン、アミノシラン、
クロム化合物等の一般に使用される表面処理剤で処理す
ることは有効である。
でき、1〜50μmの直径のGFが一般に使用できる。
GF直径が小さい程、本発明のGF強化樹脂の透明性は
良くなり、4〜15μmのGFが特に好ましい。また、
GFは樹脂と密着している程、本発明のGF強化樹脂の
透明性は良くなり好ましい。GFと樹脂を密着性を良く
するため、GF表面を、ビニルシラン、アミノシラン、
クロム化合物等の一般に使用される表面処理剤で処理す
ることは有効である。
【0014】GFの添加量は組成物全体に対して60重
量%を越え、75重量%以下である。一般には、GFが
多い程、成形品の強度は大きくなるが、GFが多くなる
程成形品中の気泡が多くなり、75重量%を越えると成
形品に気泡が入り、透明性が低下する。好ましくは63
重量%以上70重量%以下更に好ましくは65重量%以
上70重量%以下である。
量%を越え、75重量%以下である。一般には、GFが
多い程、成形品の強度は大きくなるが、GFが多くなる
程成形品中の気泡が多くなり、75重量%を越えると成
形品に気泡が入り、透明性が低下する。好ましくは63
重量%以上70重量%以下更に好ましくは65重量%以
上70重量%以下である。
【0015】本発明の組成物には透明性を保持できる範
囲で各種添加物を加えることができる。例えば、染顔
料、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤等は必要に応じて
添加される。本発明に述べる、樹脂成分とGFの屈折率
が実質的に一致するとは、透明性が確認できる範囲に一
致することを示し屈折率が±0.01の範囲、更に好ま
しくは±0.005の範囲で一致することが好ましい。
樹脂成分とGFは光りの波長により屈折率が変化し、そ
の変化率が一致しない。又、温度によっても屈折率が変
化し、その変化率が一致しない。
囲で各種添加物を加えることができる。例えば、染顔
料、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤等は必要に応じて
添加される。本発明に述べる、樹脂成分とGFの屈折率
が実質的に一致するとは、透明性が確認できる範囲に一
致することを示し屈折率が±0.01の範囲、更に好ま
しくは±0.005の範囲で一致することが好ましい。
樹脂成分とGFは光りの波長により屈折率が変化し、そ
の変化率が一致しない。又、温度によっても屈折率が変
化し、その変化率が一致しない。
【0016】従って、本発明では成形品が使用される室
温(0°〜30℃)で屈折率が一致する様に合せた物で
ある。また、光の波長は、可視光の波長域のほぼ中央の
波長で屈折率を合せる。本発明で述べる成形品の透明性
は、ASTM D1003で測定した全光線透過率が5
0%以上、が好ましく、更に好ましくは70%以上であ
り、ヘーズ(拡散光線透過率/全光線透過率)は好まし
くは40%以下、更に好ましくは20%以下である。
温(0°〜30℃)で屈折率が一致する様に合せた物で
ある。また、光の波長は、可視光の波長域のほぼ中央の
波長で屈折率を合せる。本発明で述べる成形品の透明性
は、ASTM D1003で測定した全光線透過率が5
0%以上、が好ましく、更に好ましくは70%以上であ
り、ヘーズ(拡散光線透過率/全光線透過率)は好まし
くは40%以下、更に好ましくは20%以下である。
【0017】この範囲に入る様に成形品の厚みを適度に
選択するが、とくに好ましい成形品の厚みは0.5〜1
0mmの範囲である。本発明の透明で強靱な、板状成形
品は、単独でも使用されるが、他材質と組合せて使用す
ることもできる。例えば、本発明の成形品とガラス板と
のラミネートにして、安全グレージングとして良好に使
用できる。本発明の成形品にはGFが60重量%を越え
て含まれるので、熱膨張係数が合成樹脂のそれより大巾
に小さくなっており、ガラス板の熱膨張係数に近い。従
って、ラミネートにしても冷熱サイクルテストでガラス
板が割れることは非常に少くなり、車輛、航空機等の安
全グレージング材として良好に使用できる。
選択するが、とくに好ましい成形品の厚みは0.5〜1
0mmの範囲である。本発明の透明で強靱な、板状成形
品は、単独でも使用されるが、他材質と組合せて使用す
ることもできる。例えば、本発明の成形品とガラス板と
のラミネートにして、安全グレージングとして良好に使
用できる。本発明の成形品にはGFが60重量%を越え
て含まれるので、熱膨張係数が合成樹脂のそれより大巾
に小さくなっており、ガラス板の熱膨張係数に近い。従
って、ラミネートにしても冷熱サイクルテストでガラス
板が割れることは非常に少くなり、車輛、航空機等の安
全グレージング材として良好に使用できる。
【0018】ガラス板と本発明によるシートとのラミネ
ートは、ガラス板/本発明によるシートの2層ラミネー
ト、ガラス板/本発明によるシート/ガラス板の3層ラ
ミネート及び、これ等の各層間にポリビニルブチラー
ル、エチレン−ビニルアセテート共重合体等の中間層を
更に入れた多層ラミネートなどである。該ラミネートの
厚みはガラス板が0.1〜5mm、本発明によるシート
が、0.1〜10mm、中間層が0.1〜5mmの範囲
から選択されることが好ましい。
ートは、ガラス板/本発明によるシートの2層ラミネー
ト、ガラス板/本発明によるシート/ガラス板の3層ラ
ミネート及び、これ等の各層間にポリビニルブチラー
ル、エチレン−ビニルアセテート共重合体等の中間層を
更に入れた多層ラミネートなどである。該ラミネートの
厚みはガラス板が0.1〜5mm、本発明によるシート
が、0.1〜10mm、中間層が0.1〜5mmの範囲
から選択されることが好ましい。
【0019】本発明の成形品は、種々の成形法で成形で
きるが、GF織布又はGFマット等が板状成形品の表面
に平行方向に配置される成形法が用いられる。最も好ま
しい成形法は,GF織布に樹脂成分の溶液を含浸し、あ
るいは塗布して乾燥し、GF織布に樹脂成分の所定量が
付着した織布をつくり、それを所定量積層し、樹脂成分
の軟化温度以上に加熱して圧縮して一体化し、次いで冷
却して取り出す方法である。この場合、積層加熱圧縮成
形は真空下に行うことが好ましい。
きるが、GF織布又はGFマット等が板状成形品の表面
に平行方向に配置される成形法が用いられる。最も好ま
しい成形法は,GF織布に樹脂成分の溶液を含浸し、あ
るいは塗布して乾燥し、GF織布に樹脂成分の所定量が
付着した織布をつくり、それを所定量積層し、樹脂成分
の軟化温度以上に加熱して圧縮して一体化し、次いで冷
却して取り出す方法である。この場合、積層加熱圧縮成
形は真空下に行うことが好ましい。
【0020】また、別の好ましい成形法はGF織布又は
GFマットを積層してセルの中に入れ、該セルへSAN
と重合開始剤を溶解したMMA溶液を注入して満し、次
いでそれを加熱して重合させる方法である。この場合使
用するGFは屈折率がPMMAに近い物が好ましく、C
−ガラス等が好ましい。この様に成形された成形品は、
GF織布やGFマットが積層して成形されるため、GF
織布やGFマットは板状成形品の表面に平行方向に配置
される。
GFマットを積層してセルの中に入れ、該セルへSAN
と重合開始剤を溶解したMMA溶液を注入して満し、次
いでそれを加熱して重合させる方法である。この場合使
用するGFは屈折率がPMMAに近い物が好ましく、C
−ガラス等が好ましい。この様に成形された成形品は、
GF織布やGFマットが積層して成形されるため、GF
織布やGFマットは板状成形品の表面に平行方向に配置
される。
【0021】本発明の成形品の樹脂成分は熱可塑性樹脂
であり、前記成形法で成形される板状成形品を、加熱し
て軟化させて、真空成形又は/及び圧空成形、あるいは
圧縮成形等の方法で曲面状に後加工することができる。
安全グレージングの大きなマーケットである車輛の窓、
航空機の窓に使用する場合、曲面状シートが要求される
が、この場合にはこの様な後加工による曲面化が必要に
応じて使用できる。樹脂成分が熱硬化性樹脂の場合、こ
の様な後加工は困難であり、後加工ができ、曲面状にで
きることは熱可塑性樹脂から成る樹脂相の大きな特徴で
ある。
であり、前記成形法で成形される板状成形品を、加熱し
て軟化させて、真空成形又は/及び圧空成形、あるいは
圧縮成形等の方法で曲面状に後加工することができる。
安全グレージングの大きなマーケットである車輛の窓、
航空機の窓に使用する場合、曲面状シートが要求される
が、この場合にはこの様な後加工による曲面化が必要に
応じて使用できる。樹脂成分が熱硬化性樹脂の場合、こ
の様な後加工は困難であり、後加工ができ、曲面状にで
きることは熱可塑性樹脂から成る樹脂相の大きな特徴で
ある。
【0022】
【実施例】次の材料を使用した PMMA:旭化成工業(株)製、デルペット80N(屈
折率1.471) SAN :旭化成工業(株)製、スタイラックAS T
8707(屈折率1.574) GF織布:旭シュエーベル(株)GF織布、#1080
GF直径は5μm(屈折率1.550) PMMA/SAN=23.3/76.7(重量比)の割
合にして、アセトンに溶解し、該溶液にGF織布を浸漬
して、次いで乾燥した。浸漬−乾燥を繰り返して樹脂成
分が付着した、GFの割合が65重量%のGF織布を得
た。該GF織布を10枚重ね合せ、真空下で250℃で
圧縮し、圧縮しつつ冷却して本発明の透明で強靱な板状
成形品を得た。
折率1.471) SAN :旭化成工業(株)製、スタイラックAS T
8707(屈折率1.574) GF織布:旭シュエーベル(株)GF織布、#1080
GF直径は5μm(屈折率1.550) PMMA/SAN=23.3/76.7(重量比)の割
合にして、アセトンに溶解し、該溶液にGF織布を浸漬
して、次いで乾燥した。浸漬−乾燥を繰り返して樹脂成
分が付着した、GFの割合が65重量%のGF織布を得
た。該GF織布を10枚重ね合せ、真空下で250℃で
圧縮し、圧縮しつつ冷却して本発明の透明で強靱な板状
成形品を得た。
【0023】
【発明の効果】本発明により、軽量で透明な、高強度安
全グレージング材等の強靱な熱可塑性成形品を得ること
ができる。
全グレージング材等の強靱な熱可塑性成形品を得ること
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)メチルメタクリレートが84重量
%以上であるメチルメタクリレートを主体としたアクリ
ル樹脂10〜90重量%と(B)スチレン90〜73重
量%、アクリロニトリル10〜27重量%からなる共重
合体90〜10重量%とからなる透明樹脂組成物25重
量%ないし40重量%未満とガラス繊維織布又は/及び
ガラス繊維マット60重量%を越え、75重量%以下と
からなる板状成形品であり、前記樹脂組成物とガラス繊
維との屈折率が実質的に一致しており、ガラス繊維織布
又は/及びガラス繊維マットが前記板状成形品の内部
に、表面に対してほぼ平行に配置された透明で強靱な板
状成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23164791A JPH0570627A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 透明で強靱な板状成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23164791A JPH0570627A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 透明で強靱な板状成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0570627A true JPH0570627A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=16926777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23164791A Withdrawn JPH0570627A (ja) | 1991-09-11 | 1991-09-11 | 透明で強靱な板状成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0570627A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005008721A (ja) * | 2003-06-18 | 2005-01-13 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 透明frp |
WO2006121706A1 (en) * | 2005-05-10 | 2006-11-16 | 3M Innovative Properties Company | Method of manufacturing composite optical body containing inorganic fibers |
WO2006122131A1 (en) * | 2005-05-10 | 2006-11-16 | 3M Innovative Properties Company | Fiber reinforced optical films |
US7327923B2 (en) | 2006-03-31 | 2008-02-05 | 3M Innovative Properties Company | Spiral multilayer fibers |
WO2008038772A1 (fr) * | 2006-09-29 | 2008-04-03 | Zeon Corporation | Objet moulé, son procédé de fabrication et article moulé réticulé et stratifié enrobé de cuivre obtenus chacun à partir de celui-ci |
WO2010095436A1 (ja) * | 2009-02-18 | 2010-08-26 | 本田技研工業株式会社 | 複合材料の製造方法 |
WO2023012226A3 (de) * | 2021-08-05 | 2023-06-08 | Universität Stuttgart | Strukturelle transparente faser-matrix-komposite und verfahren zur deren herstellung |
-
1991
- 1991-09-11 JP JP23164791A patent/JPH0570627A/ja not_active Withdrawn
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WO2023012226A3 (de) * | 2021-08-05 | 2023-06-08 | Universität Stuttgart | Strukturelle transparente faser-matrix-komposite und verfahren zur deren herstellung |
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