JPH0570615U - 工作機械等の集塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工作機械等のオイルミスト発生源より発生し
たオイルミストを外部へ漏洩させることなく的確に集塵
処理することができる小型の工作機械等の集塵装置を提
供すること。 【構成】 オイルミスト発生源を覆うボックス状のカバ
ー体１と、排気口がカバー体１内への還流排気口４と高
性能オイルミストコレクタ接続用排気口4aとに分岐され
たオイルミストコレクタ２と、前記カバー体１の外部に
清浄ガス出口６を位置させて前記高性能オイルミストコ
レクタ接続用排気口4aに接続させた高性能オイルミスト
コレクタ５とを備えたもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、工作機械等のオイルミスト発生源から発生したオイルミストを小型 で経済性に優れたオイルミストコレクタを用いて外部へ漏洩させることなく、し かも、効率的に集塵処理することができる工作機械等の集塵装置に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来から工作機械等の集塵装置としては、オイルミスト発生源である工作機械 等の全体をボックス状のカバー体で囲ったうえ発生したオイルミストをオイルミ ストコレクタにより集塵処理するものが知られており、広く一般に使用されてい る。

【０００３】 ところが、従来のこの種集塵装置においては、オイルミストコレクタが連結用 ダクトを介してカバー体の外部に設置されているものであり、発生したオイルミ ストは一旦カバー体の外部へ導かれた後に集塵処理されるものであったため、完 全な集塵処理を行うには大型で高性能のものを使用する必要があり、オイルミス トコレクタが複雑かつ高価なものになるとともにランニングコストも高くなると いう問題点があった。また、前記オイルミストコレクタを長時間使用して性能ダ ウンが発生したりフィルタの破損等が生じたりした場合には、オイルミストを含 んだまま排気されることとなって作業環境を著しく悪化させるという問題点もあ った。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記のような従来の問題点を解決して、工作機械等のオイルミスト発 生源より発生したオイルミストを小型で経済性に優れたオイルミストコレクタを 用いて効率的に集塵処理することができるとともに、万が一オイルミストコレク タの性能ダウンやフィルタ破損等が発生した場合にも外部へオイルミストを漏洩 させることがなくクリーンな作業環境を維持することができる工作機械等の集塵 装置を提供することを目的として完成されたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するためになされた本考案の工作機械等の集塵装置は、オイ ルミスト発生源を覆うボックス状のカバー体と、排気口がカバー体内への還流排 気口と高性能オイルミストコレクタ接続用排気口とに分岐されたオイルミストコ レクタと、前記カバー体の外部に清浄ガス出口を位置させて高性能オイルミスト コレクタ接続用排気口に接続された高性能オイルミストコレクタとを備えたこと を特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

このように構成されたものにおいては、オイルミスト発生源ををボックス状の カバー体で覆って内部で発生したオイルミストをオイルミストコレクタにより集 塵処理することは従来のこの種工作機械等の集塵装置と同様であるが、前記オイ ルミストコレクタは２つに分岐されていてそのうちの一つがカバー体内への還流 排気口としてカバー体内部に開口されているので、発生したオイルミストの大部 分はカバー体内部で効率よく循環処理され、残りの一部のみが高性能オイルミス トコレクタにより再濾過されて清浄ガスとして清浄ガス出口より外部へ排気され る。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案を図示の実施例について詳細に説明する。 図中１は工作機械２０を覆うボックス状のカバー体、1aはその一側面部に形成 された外気取入口、２は工作機械２０の加工機部分２１より発生するオイルミス トを集塵処理するためのオイルミストコレクタである。

【０００８】 前記のオイルミストコレクタ２はその吸引口３を通常のオイルミストコレクタ と同様のものとしているが、排気口はカバー体１内への還流排気口４と高性能オ イルミストコレクタ接続用排気口4aとに分岐されたもので、カバー体１内で発生 したオイルミストを含むガスを吸引口３より吸引したうえその大部分を還流排気 口４よりカバー体１の内部に還流循環させて集塵処理するが、一部は高性能オイ ルミストコレクタ接続用排気口4aに接続された高性能オイルミストコレクタ５で 処理したうえカバー体１の外部に位置させた清浄ガス出口６より外部に清浄ガス として排出するように構成されている。

【０００９】 なお、図１に示した実施例においては、前記オイルミストコレクタ２をカバー 体１の内部に配設したものとしてあるが、工作機械２０の形状や加工条件などに よってカバー体１の内部空間に制限が加えられる場合には、図２に示されるよう に、吸引口３および還流排気口４のみをカバー体１の内部に開口させてオイルミ ストコレクタ２をカバー体１の外部に配設したものとすることも可能である。

【００１０】 このように構成されたものは、工作機械２０において発生したオイルミストを オイルミストコレクタ２により集塵処理することは従来のこの種工作機械等の集 塵装置と同様であるが、前記オイルミストコレクタ２の排気口がカバー体１内へ の還流排気口４と高性能オイルミストコレクタ接続用排気口4aとの２つに分岐さ れていてその一方の還流排気口４のみが吸引口３とともにカバー体１の内部に開 口して配設されたものであるので、工作機械２０の加工機部分２１で発生したオ イルミストはオイルミストコレクタ２の吸引口３で吸引されて集塵処理されたう え再び還流排気口４よりカバー体１内部に向けて排気され、カバー体１の内部に おいて効率よく循環処理されることとなり、従って、このような循環処理方式を 採用することにより前記オイルミストコレクタ２は小型で処理能力の小さいもの であっても十分に集塵処理が行えることとなる。そして、清浄ガス出口６より外 部へ排出されるものはオイルミストコレクタ２の他方の排気口である高性能オイ ルミストコレクタ接続用排気口4aに接続された高性能オイルミストコレクタ５に より再濾過された清浄ガスのみとなるので環境汚染の虞は全くなく、また、前記 したような駆動方式としてあるためカバー体１の内部は常時負圧状態に維持され た状態に保持されることとなるので、オイルミストの外部への漏洩が確実に防止 され、また、前記オイルミストコレクタ２に破損等を生じた場合にも高性能オイ ルミストコレクタ５によりオイルミストの集塵処理が行われたうえで排気される ので作業環境を汚染悪化させるおそれもない。更には、前記高性能オイルミスト コレクタ５はオイルミストコレクタ２の処理済ガスの一部を処理するのみでよい から、小型のものでよく経済的にも優れたものとなる。

【００１１】

【考案の効果】

以上の説明からも明らかなように、本考案は工作機械等のオイルミスト発生源 より発生したオイルミストを小型で経済性に優れたオイルミストコレクタを用い て効率的に集塵処理することができるとともに、万が一オイルミストコレクタの 性能ダウンやフィルタ破損等が発生した場合にも外部へオイルミストを漏洩させ ることがなくクリーンな作業環境を維持することができるものであり、更には、 装置が小型かつ簡単な構造で従来のものに対しても若干の設計変更を施すのみで 容易に組み込むことができるという利点も有する。 よって、本考案は従来の問題点を一掃した工作機械等の集塵装置として、その 実用的価値は極めて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す正面図である。

【図２】その他の実施例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ カバー体 ２ オイルミストコレクタ ３ 吸引口 ４ 還流排気口 4a 高性能オイルミストコレクタ接続用排気口 ５ 高性能オイルミストコレクタ ６ 清浄ガス出口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 オイルミスト発生源を覆うボックス状の
   カバー体(1) と、排気口がカバー体(1) 内への還流排気
   口(4) と高性能オイルミストコレクタ接続用排気口(4a)
   とに分岐されたオイルミストコレクタ(2) と、前記カバ
   ー体(1) の外部に清浄ガス出口(6) を位置させて前記高
   性能オイルミストコレクタ接続用排気口(4a)に接続され
   た高性能オイルミストコレクタ(5) とを備えたことを特
   徴とする工作機械等の集塵装置。