JPH0569739B2 - - Google Patents

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JPH0569739B2
JPH0569739B2 JP84254784A JP25478484A JPH0569739B2 JP H0569739 B2 JPH0569739 B2 JP H0569739B2 JP 84254784 A JP84254784 A JP 84254784A JP 25478484 A JP25478484 A JP 25478484A JP H0569739 B2 JPH0569739 B2 JP H0569739B2
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JP
Japan
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vehicle speed
speed
engine
vehicle
target
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JP84254784A
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JPS61132438A (ja
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Kazutoshi Nobumoto
Shizuo Tsunoda
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Priority to JP59254784A priority Critical patent/JPS61132438A/ja
Publication of JPS61132438A publication Critical patent/JPS61132438A/ja
Publication of JPH0569739B2 publication Critical patent/JPH0569739B2/ja
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車輌のエンジンから駆動輪に至る動
力伝達径路に設けられた無断変速機構における変
速比の制御を行う変速比制御装置に関する。
(従来技術) 車輌においては、エンジンの出力を被駆動体で
ある車輪に効率的に伝達すべく、エンジンと車輪
との間に変速機構を配してエンジンの出力を変速
機構を介して車輪に伝達するようにされるが、こ
の変速機構として、変速比を所定の範囲で連続的
に変化することができる無段変速機構を採用した
ものが知られている。このような車輌に搭載され
る無段変速機構は、例えば、特開昭55−76709号
公報にも記載されている如く、車速もしくはエン
ジン回転数と、アクセルペダル等のアクセル調整
部の操作により調整されるスロツトルバルブ開度
とに基づいての変速比制御を受けるものとされ
る。斯かる場合、通常、無段変速機構の変速比
は、スロツトルバルブ開度に対してエンジン回転
数、従つて、無段変速機構の入力回転数が一義的
に定められるものとなるように制御される。即
ち、各スロツトルバルブ開度の値に対して、一定
のエンジン回転数が得られ、従つて、一定のエン
ジン出力が得られるように、変速比が制御される
のである。
ところで、車輌の運転者は、走行中、アクセル
ペダルを踏込みスロツトルバルブ開度を増やして
加速を行い、所望する速度への移行をはかるが、
斯かる場合の加速度は、アクセルペダルの一定の
踏込み、即ち、スロツトルバルブ開度の一定の増
加に対して、所定の大きさで継続的に得られるこ
とが、加速感を持続させるうえで望まれる。
しかしながら、上述の如くの無段変速機構が搭
載された車輌の場合には、無段変速機構が、各ス
ロツトルバルブ開度の値に対してエンジン回転数
が一定に保たれるようになる変速比制御が行われ
るものとなるので、アクセルペダルが踏込まれた
直後にエンジン回転数が所定の値にまで上昇し、
それに伴つてエンジン出力が増加した後には、そ
の増加せしめられたエンジン出力が継続的に保た
れて、定エンジン出力での走行が行われることに
なる。そして、この加速後のエンジン出力での走
行中に、車速は上昇し、これに伴つて走行抵抗が
増加する。斯かる車速の上昇に伴う走行抵抗の増
加にもかかわらず、エンジン出力は一定に維持さ
れるので、運転者によるアクセルペダルの一定の
踏込みが継続されていても、車輌の走行駆動力が
低下していき加速度は次第に低減してしまう。従
つて、運転者は加速感に不満をもつことになる。
さらにまた、加減速時に、直ちに、エンジン回転
数が一定になるような無段変速機構の変速比制御
が行われるので、エンジン音がダイナミツクな変
化をせず、運転者は聴感上の不満をも感じること
になる。
そこで、本出願人は、上述の如くの問題を解消
すべく、先に、特願昭58−205043号において、ア
クセルペダル等のアクセル調整部の操作に応じて
目標車輌加速度を設定し、この設定された目標車
輌加速度を継続的に達成すべく、無段変速機構の
変速比の制御を行うようにされた電子制御式無段
変速装置を提案した。斯かる、電子制御式無段変
速装置によれば、加速期間中、車速の上昇による
走行抵抗の増加に伴つて走行駆動力が増大せしめ
られ、それにより、この電子制御式無段変速装置
が搭載された車速の運転者に、加速のためのアク
セルペダル踏込時において充分に満足し得る加速
感をもたらすことができる。
ところで、上述の如くに、アクセル調整部の操
作に応じて目標車輌加速度を設定し、この目標車
輌加速度を継続的に維持させる制御を行う場合、
目標車輌加速度を如何に設定するかが重要な事柄
の一つとなり、目標車輌加速度が継続的に維持さ
れる状態に至るにあたり、アクセルペダルの踏込
み等の加速のためのアクセル調整手段の操作量を
変化させる動作の開始直後に俊敏に加速がなされ
て良好な加速応答性が得られるように、あるい
は、過度な高車速の抑制やいわゆるエンジンのオ
ーバーランの防止ができるように、目標車輌加速
度が設定されることが望まれる。
(発明の目的) 斯かる点に鑑み本発明は、アクセルペダル等の
要求エンジン出力設定手段の操作状況や車速に基
づいて目標車輌加速度を設定し、この目標車輌加
速度を継続的に達成する状態を得べく無段変速機
構の変速比を制御するようになされ、斯かる、目
標車輌加速度を継続的に達成する状態に至るに際
して、目標車輌加速度が、優れた加速応答性が得
られ、かつ、車輌が過度な高車速に達すること、
あるいは、エンジンのオーバーランの発生等の不
都合が回避されるように設定される無段変速機の
変速比制御装置を提供することを目的とする。
(発明の構成) 本発明に斯かる無段変速機の変速比制御装置
は、第1図にその基本構成が示される如く、車輌
のエンジンから車輪に至る動力伝達経路に設けら
れた無段変速機構の変速比を変化させる変速比調
整部と、エンジンの負荷を変化させるアクセルパ
ダル等の要求エンジン出力設定手段の操作量を検
出する操作量検出部と、車輌の車速を検出する車
速検出部と、操作量検出部の操作量及び車輌の車
速をもとにして目標車輌加速度を設定し、これを
達成すべく変速比調整部を制御する変速比制御部
とを具備して構成され、この変速比制御部が、操
作量検出部により検出された要求エンジン出力設
定手段の実際の操作量もしくは車速検出部により
検出された実際の車速に基づいて、目標車速もし
くは要求エンジン出力設定手段の基準操作量を設
定する設定手段、目標車速と車速検出部により検
出された実際の車速との間の差、もしくは、要求
エンジン出力設定手段の基準操作量と操作量検出
部により検出された要求エンジン出力設定手段の
実際の操作量との間の差を算出する演算手段、こ
の演算手段により算出される差に応じて目標車輌
加速度を設定する目標車輌加速度設定手段、及
び、設定された目標車輌加速度を達成すべく上述
の変速比調整部に制御信号を送出する制御信号供
給手段を含むものとされる。
このように構成されることにより、車輌の加速
時に継続的に達成されることとなる目標車輌加速
度を、加速応答性が向上され、過度な高車速状態
やエンジンのオーバーラン状態が回避されるよう
に設定することができることになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。
第2図は本発明に係る無段変速機の変速比制御
装置の一例が適用される車輌の駆動制御部の概要
を示す。第2図において、エンジン1の吸気通路
2にはエンジン1の負荷を変化させるスロツトル
バルブ3が配設されている。このスロツトルバル
ブ3はスロツトルアクチユエータ4により開閉駆
動され、その開度はスロツトルポジシヨンセンサ
5で検出されるようになされている。なお、吸気
通路2のスロツトルバルブ3下流側の末部は、分
岐路2a,2b,2c,2dとなつて各気筒に連
通するようにされており、これら各分岐路2a,
2b,2c,2dには、図示されていない燃料噴
射弁が配設されている。
エンジン1の出力軸6はクラツチ7及び切換歯
車列8を介して無段変速機9に接続され、この無
段変速機9の出力軸10はデイフアレンシヤルギ
ア11を介して駆動輪12に接続されている。
また、エンジン1の出力軸6の回転数を検出す
るエンジン回転数検出センサ13、クラツチ7の
出力軸14の回転数を検出するクラツチ出力軸回
転数検出センサ15、無段変速機9の入力軸16
の回転数を検出する変速機入力軸回転数検出セン
サ17、さらに無段変速機9の出力軸10の回転
数、従つて、車速を検出する変速機出力軸回転数
検出センサ18が、夫々、所定の位置に設置され
ている。そして、前述のスロツトルポジシヨンセ
ンサ5からのスロツトルポジシヨン信号P5、上
述のエンジン回転数検出センサ13からのエンジ
ン回転数信号P2、クラツチ出力軸回転数検出セ
ンサ15からのクラツチ出力軸回転数信号P4、
変速機入力軸回転数検出センサ17からの変速機
入力軸回転数信号P6、変速機出力軸回転数検出
センサ18からの変速機出力軸回転数信号P8の
夫々は、インターフエース部19とCPU20と
メモリ21とを主要構成要素として構成される電
子制御回路部22に入力される。
さらに、運転者により操作されるアクセルペダ
ル23の踏込量、即ち、アクセル開度がアクセル
開度検出センサ24により検出され、ブレーキペ
ダル25の踏込状態がブレーキ作動検出センサ2
6により検出され、さらに、シフトレバー27の
変速位置がシフトレバーポジシヨン検出センサ2
8により検出され、またさらに走行路面の勾配が
勾配センサ55により検出されて、アクセルペダ
ル23の踏込量に応じたアクセル開度信号P1、
ブレーキペダル25が踏込まれることによつて得
られるブレーキ作動信号P3、シフトレバー27
のポジションに応じたシフトレバーポジシヨン信
号P7及び路面勾配に応じた勾配信号P9が、
夫々、電子制御回路部22に入力される。
そして、電子制御回路部22からは、各センサ
から得られて入力される信号P1〜P9に基づい
て、諸制御信号S1,S2,S3,S4,S5及
びS6が送出される。
第3図は、本発明に係る無段変速機の変速比制
御装置の一例を、それが適用されて、上述のエン
ジン1から駆動輪12に至る動力達成系に介設さ
れたクラツチ7、切換歯車列8、無段変速機9及
び電子制御回路部22を含んで構成された電子制
御式無段変速装置全体とともに概略的に示す。
ここで、電子制御回路22からの諸制御信号S
1〜S6は、クラツチ接続制御信号S1がクラツ
チ制御弁29の接続ソレノイド30にこれを励磁
すべく、クラツチ遮断制御信号S2がクラツチ制
御弁29の遮断ソレノイド31にこれを励磁すべ
く、シフトアツプ制御信号S3が変速制御弁32
の増速ソレノイド33にこれを所定のデユーテイ
で励磁すべく、シフトダウン制御信号S4が変速
制御弁32の減速ソレノイド34にこれを所定の
デユーテイで励磁すべく、ライン圧制御信号S5
がライン圧制御弁37にこれを後述する如くに作
動させるべく、そして、スロツトル制御信号S6
がスロツトルアクチユエータ4にこれを作動させ
てスロツトルバルブ3の開度を調整すべく、
夫々、供給されるものとされている。
そして、クラツチアクチユエータ41、無段変
速機9及びシフトアクチユエータ44には、上述
のクラツチ制御弁29、変速制御弁32及び運転
者のマニユアル操作によつてシフトレバー27が
リバースR、ニユートラルN、ドライブD、ロー
Lの各変速位置に切換えられて制御されるシフト
制御弁43の各々を介して、オイルポンプ36に
よりオイルタンクからフイルタ35を介して吸引
されて吐出される作動圧油が油路を通じて供給さ
れる。
このように作動圧油が供給されて制御される電
子制御式無段変速装置は、以下に述べるようにし
て、エンジン1の出力の駆動輪12への伝達及び
それに関する制御を行うことができるように構成
されている。
即ち、エンジン1の出力軸6の回転は、先ず、
出力軸6の端部に設けられたフライホイール38
に断続的に圧接結合し、出力軸6と同軸的に回動
するクラツチ7に伝達される。このクラツチ7は
フライホイール38に圧接する摩擦板39と、こ
の摩擦板39を押圧する押圧板が固着されたダイ
アフラム状のクラツチスプリング40とを有して
おり、クラツチ接続制御信号S1がクラツチ制御
弁29の接続ソレノイド30に送出されるときに
は、接続ソレノイド30が励磁されてオン状態と
なり、これにより、作動圧油が開口ポートからク
ラツチアクチユエータ41に供給されて、その内
部でピストンがスプリングの弾力に抗して移動
し、レバー42を反時計回りに回動せしめる。こ
の結果、開状態のクラツチスプリング40が閉じ
る状態に動かされて、摩擦板39を押圧し、クラ
ツチ7が接続状態とされる。これにより、エンジ
ン1の出力軸6の回転がクラツチ7の出力側に伝
達される。
また、クラツチ遮断制御信号S2がクラツチ制
御弁29の遮断ソレノイド31に送出されるとき
には、遮断ソレノイド31が励磁されてオンとさ
れ、クラツチアクチユエータ41から作動圧油が
排出されるとともに、その内部でスプリングの弾
力によりピストンが戻されて、クラツチスプリン
グ40が開く状態となる。これにより、摩擦板3
9のフライホイール38に対する押圧状態が解除
されて、クラツチ7が切断状態とされる。この状
態では、エンジン1の出力軸6の回転はクラツチ
7の出力側に伝達されない。
さらに、クラツチ制御弁29の接続ソレノイド
30及び遮断ソレノイド31に対して、クラツチ
接続制御信号S1及びクラツチ遮断制御信号S2
のいずれも送出されないときには、クラツチ制御
弁29の開口ポートが閉ざされ、クラツチアクチ
ユエータ41内のピストンはその直前の状態に維
持され、従つて、摩擦板39のフライホイール3
8に対する押圧状態が保持される。
このように作動するクラツチ7の出力側には、
無段変速機9の入力軸16へ、シフトレバー27
の前述した各変速位置に応じて、エンジン1の出
力軸6の回転が伝達されるように切換歯車列8が
設けられている。この切換歯車列8は、シフトレ
バー27がドライブDもしくはローLの位置にさ
れると、シフトアクチユエータ44のピストンが
図のD方向に移動し、クラツチ7の出力軸14に
固着された前進用の歯車45に無段変速機9の入
力軸16に設けられた歯車46が係合して、無段
変速機9の入力軸16をクラツチ7の出力軸14
と逆方向に回転せしめる。一方、シフトレバー2
7がリバースRの位置にされると、シフトアクチ
ユエータ44のピストンが図のR方向に移動し、
無段変速機9の入力軸16に設けられた歯車47
がクラツチ7の出力軸14に固着された後退用の
歯車48に係合している遊び歯車49と係合し
て、無段変速機9の入力軸16を上述のドライブ
Dの場合とは、逆方向、即ち、クラツチ7の出力
軸14と同方向に回動せしめる。さらに、シフト
レバー27がニユートラルNの位置にされるとき
には、シフトアクチユエータ44のピストンがシ
リンダの中央部に保持され、クラツチ7の出力軸
14の回転が無段変速機9の入力軸16に伝達さ
れないようになされる。
クラツチ7の出力軸14の回転が伝達される無
段変速機9は、切換歯車列8の出力軸と同軸的に
回転する入力軸16と、この入力軸16と一体的
に回転駆動される駆動プーリ50と、この駆動プ
ーリ50の回転がVベルト51を介して伝達され
る従動プーリ52と、この従動プーリ52と一体
的に回動する出力軸10とを有している。
駆動プーリ50は、可動円錐板50aと固定円
錐板50bとを有しており、これら可動円錐板5
0aと固定円錐板50bとは、互いにその円錐状
の面を対向してV字状のプーリ溝を形成してい
る。可動円錐板50aは、その背後にシリンダ室
50cが設けられており、このシリンダ室50c
への作動圧油の供給状態により固定円錐板50b
と近接もしくは離隔するように軸方向に摺動可能
であり、また、固定円錐板50bは入力軸16に
固着されている。一方、従動プーリ52も上述の
駆動プーリ50と同様な構成であつて、可動円錐
板52aと固定円錐板52bによりV字状のプー
リ溝を形成しており、可動円錐板52aは、その
背後に設けられたシリンダ室52cへの作動圧油
の供給状態により固定円錐板52bと近接するよ
うに軸方向に摺動可動であり、また、固定円錐板
52bは出力軸10に固着されている。
これら、駆動プーリ50と従動プーリ52に形
成された各プーリ溝に対してVベルト51が張架
され、これにより、駆動プーリ50の回転が従動
プーリ52に伝達される。そして、駆動プーリ5
0の回転を従動プーリ52へ伝達する際には、駆
動プーリ50のプーリ溝の幅で定まるVベルト5
1の駆動プーリ50側における回転半径と、従動
プーリ52のプーリ溝の幅で定まるVベルト51
の従動プーリ51側における回転半径とを変更す
ることにより駆動プーリ50と従動プーリ52と
の回転比を変えることができるものとなつてい
る。
駆動プーリ50及び従動プーリ52の夫々のプ
ーリ溝の幅の変更は、夫々の可動円錐板50a及
び52aを軸方向に摺動させることにより行わ
れ、斯かる可動円錐板50a及び52aの摺動制
御が、前述した電子制御回路部22からのシフト
アツプ制御信号S3及びシフトダウン制御信号S
4を受ける変速制御弁32により行われる。即
ち、電子制御回路部22からのシフトアツプ制御
信号S3が変速制御弁32の増速ソレノイド33
に供給されたときには、増速ソレノイド33が間
歇的に通電励磁されてオン・オフ状態にされ、こ
れによりシフトアツプ制御信号S3の制御デユー
テイに応じて駆動プーリ50のシリンダ室50c
作動圧油が供給されるとともに従動プーリ52の
シリンダ室52cから作動圧油が排除され、一
方、シフトダウン制御信号S4が減速ソレノイド
34に供給されたときには、減速ソレノイド34
が間歇的に励磁されてオン・オフ状態にされ、こ
れにより、シフトダウン制御信号のS4の制御デ
ユーテイに応じて従動プーリ52のシリンダ室5
2cに作動圧油が供給されるとともに駆動プーリ
50のシリンダ室50cから作動圧油が排除され
る。また、増速ソレノイド33及び減速ソレノイ
ド34が共にオフ状態とされたときには、駆動プ
ーリ50及び従動プーリ52の夫々のシリンダ室
50c及び52cに対する作動圧油の供給及び排
除が停止される。
従つて、増速ソレノイド33がシフトアツプ制
御信号S3によりオン・オフ状態とされる場合に
は、可動円錐板50aが固定円錐板50bに近接
する方向に移動せしめられて、可動円錐板50a
と固定円錐板50bとで形成されるプーリ溝の幅
が縮小され、Vベルト51の駆動プーリ50側に
おける回転半径が拡大する。また、これと同時
に、可動円錐板52aが固定円錐板52bから離
隔する方向に移動せしめられて、可動円錐板52
aと固定円錐板52bとで形成されるプーリ溝の
幅が拡大され、Vベルト51の従動プーリ52側
における回転半径が縮小される。従つて、無段変
速機9における変速比が小となる。一方、減速ソ
レノイド34がシフトダウン制御信号S4により
オン・オフ状態とされる場合には、上述の場合と
逆に、駆動プーリ50のプーリ溝の幅が拡大され
て、Vベルト51の駆動プーリ50側における回
転半径が縮小され、これと同時に、従動プーリ5
2のプーリ溝の幅が縮小されて、Vベルト51の
従動プーリ52側における回転半径が拡大され
る。従つて、この場合には、無段変速機9におけ
る変速比が大とされる。さらに、増速ソレノイド
33及び減速ソレノイド34に対して、シフトア
ツプ制御信号S3及びシフトダウン制御信号S4
のいずれもが送出されず、各ソレノイドがオフ状
態とされる場合には、駆動プーリ50及び従動プ
ーリ52の夫々のプーリ溝の幅は変化せしめられ
ずに維持され、従つて、Vベルト51の駆動プー
リ50側及び従動プーリ52側における夫々の回
転半径が維持されて、無段変速機9における変速
比が、増速ソレノイド33及び減速ソレノイド3
4がオフ状態とされた直前のものに保たれる。
このように、駆動プーリ50及び従動プーリ5
2の夫々のシリンダ室50c及び52cに対する
作動圧油の供給状態が変化せしめられることによ
り、変速比を連続的に変え得るようにされた無段
変速機9においては、要求される走行駆動力が大
である程、Vベルト51に対する可動円錐板50
a及び52aの押圧力を増大させて、Vベルト5
1によるベルト伝達力(Vベルト51の伝達トル
ク容量)を増加させる必要がある。このため本例
においては、オイルポンプ36から変速制御弁3
2を介してシリンダ室50cもしくは52cに供
給される作動圧油の油圧、即ち、ライン圧が、電
子制御回路部22からのライン圧制御信号S5を
受けるライン圧制御弁37によつて調整されるよ
うになされている。即ち、ライン圧制御弁37
は、例えば、ソレノイド37aに供給されるライ
ン圧制御信号S5のレベルの大小に応じて、そこ
を通過して排出される油量を変化させることがで
きるようにされており、この場合、ライン圧制御
信号S5のレベルが大である程排出される油量が
減少せしめられてライン圧が大とされる。
上述の如く本発明に係る無段変速機の変速比制
御装置の一例においては、車輌の加速時に、電子
制御回路部22により、アクセル開度検出センサ
24から得られるアクセル開度信号P1に基づい
て、加速のためアクセルペダル23の踏込みがな
されている状態及びその後の保持状態でのアクセ
ル開度αが検出されるとともに、変速機出力軸回
転数検出センサ18から得られる変速機出力軸回
転数信号P8に基づいて実際の車速VCが検出さ
れる。そして、電子制御回路部22において、第
4図において縦軸に目標車速VTがとられ、横軸
にアクセル開度αがとられて示される如くの予め
定められた関係に従つて、アクセルペダル23の
踏込状態及び保持状態における各時点でのアクセ
ル開度αに対応する目標車速VTが設定され、次
に、この設定された目標車速VTと実際の車速VC
との間の差ΔVが算出され、第5図において縦軸
に目標車輌加速度GTがとられ、横軸に目標車速
VTと実際の車速VCとの間の差VT−VC=ΔVがと
られて示される如くの予め定められた関係に従つ
て、そのときの差ΔVに応じた目標車輌加速度GT
が設定されて、このようにして設定された目標車
輌加速度GTが、アクセルペダル23の踏込期間
では逐次、また、その後のアクセルペダル23の
保持期間においては継続的に、しかも、最小燃料
消費量のもとに達成されるようにされる。そのた
め、斯かる設定された目標車輌加速度GTを達成
するために必要となるエンジン回転数Ne及びス
ロツトルバルブ開度Thが、目標エンジン回転数
TNe及び目標スロツトルバルブ開度TThとして
夫々設定され、斯かる目標エンジン回転数TNe
が得られるように変速制御弁32にシフトアツプ
制御信号S3もしくはシフトダウン制御信号S4
が供給されて無段変速機9の変速比の制御が行わ
れるとともに、斯かる目標スロツトルバルブ開度
TThが得られるようにスロツトルアクチユエー
タ4にスロツトル制御信号S6が供給されてスロ
ツトルバルブ3の制御が行われる。
この場合、アクセル開度αの増加に対する目標
車速VTの増加が、実際の車速VCの増加に比して
小となるように設定され、アクセルペダル23の
踏込開始直後においては、アクセルペダル23の
踏込開始時におけるアクセル開度αの値にかかわ
らず、それ以後に比して、目標車速VTと実際の
車速VCとの差が大となるので、目標車輌加速度
GTが大とされることになり、従つて、車輌の加
速応答生が良好なものとされる。
このようになされたもとで、車輌の走行中にア
クセルペダル23が踏込まれて、加速状態にはい
り、アクセルペダル23の踏込期間中に、例え
ば、第6図にて横軸に車速Vがとられ、縦軸に走
行駆動Feがとられて示される走行駆動力特性に
おいて、走行駆動力特性カーブF1上の点d1から走
行駆動力特性カーブF2上の点d2に移行し、この点
d2においてアクセルペダル23が踏込まれた位置
で保持される保持期間にはいるとすると、この点
d2とカーブF1上点d2′の間の走行駆動力Feの差
が、そのとき設定された目標車輌加速度GTに応
じたものとなる。そして、この目標車輌加速度
GTを、車輌の加速状態が解除されて、再びカー
ブF1上の点d4に戻るまでの間継続的に保つには、
点D2を通るカーブF2上を点d4に対応する点d3
で移行することが必要となる。このためには、エ
ンジン1は、カーブF2上の点D2から点d3の間
を横切るエンジン出力をパラメータとした走行駆
動特性カーブWに従つて、そのエンジン出力を
ω1→ω2→ω3→ω4→ω5と順次変化せしめていくこ
とが要求される。そして、本例においては、斯か
るエンジン出力のω1→ω2→ω3→ω4→ω5という変
化が最小燃料消費量のもとに得られるようにエン
ジン回転数Ne及びスロツトルバルブ開度Thが制
御される。
ところで、第7図に示される如く、横軸にエン
ジン回転数Neをとり、縦軸にエンジントルクT
をとつて示すエンジン1の動力源特性には最適燃
料消費ゾーンZが存在するが、上述の制御にあた
つては、このゾーンZをエンジン出力をパラメー
タとする動力源特性カーブW′のうちのエンジン
出力がω1,ω2,ω3,ω4,ω5であるものが横切る
点e1,e2,e3,e4,e5におけるエンジン回転数
Ne1,Ne2,Ne3,Ne4,Ne5が夫々目標エンジン
回転数TNeとされ、また、スロツトルバルブ開
度Thをパラメータとする動力源特性カーブTH
のうちの、点e1,e2,e3,e4,e5を通るもののス
ロツトルバルブ開度Th1,Th2,Th3,Th4,Th5
が夫々目標スロツトルバルブ開度TThとされる。
そして、電子制御回路部22からのシフトアツプ
制御信号S3及びシフトダウン制御信号S4が、
所定の態様で変速制御弁32の増速ソレノイド3
3及び減速ソレノイド34に供給され、これによ
り、目標エンジン回転数TNeが順次達成されて
いくような無段変速機9の変速比制御が行われる
とともに、電子制御回路部22からのスロツトル
制御信号S6が所定の態様でスロツトルアクチユ
エータ4に供給され、上述の目標スロツトルバル
ブ開度TThが順次達成されるようなスロツトル
バルブ3の開度制御が行われる。これにより、車
輌の加速時、エンジン1は最適燃料消費状態でそ
のエンジン出力がω1→ω2→ω3→ω4→ω5と順次変
化するものとなり、その結果、アクセルペダル2
3が踏込まれた位置で保持されている保持期間に
おいて、設定された目標車輌加速度GTが継続的
に得られることになる。
そして、アクセルペダル23が踏込まれた状態
で保持され、上述の如くに、設定された目標車輌
加速度GTが継続的に達成されると、車速V及び
エンジン回転数Neが上昇して行き、過度な高車
速になるあるいはエンジン1がオーバーラン状態
となる虞れが生じる。
そこで、本例では、電子制御回路部22が、ア
クセルペダル23が踏込まれて保持されている状
態の加速期間に、目標車輌加速度GTが継続的に
得られて車速Vが上昇せしめられ、上述した目標
車速VTに到達すると、前述した目標車輌加速度
GTが新たに0に設定され、これを達成して加速
状態が解除されるようになされる。
このため、車速Vが目標車速VTに達成したと
きには、0に設定された目標車輌加速度GTを達
成する、即ち、実際の車輌加速度Gを0とするた
めのエンジン回転数Ne及びスロツトルバルブ開
度Thが、夫々、目標エンジン回転数TNe及び目
標スロツトルバルブ開度TThとして夫々設定さ
れ、斯かる目標エンジン回転数TNeが得られる
ように変速制御弁32にシフトアツプ制御信号S
3及びシフトダウン制御信号S4が供給されて無
段変速機9の変速比の制御が行われるとともに、
斯かる目標スロツトルバルブ開度TThが得られ
るようにスロツトルアクチユエータ4にスロツト
ル制御信号S6が供給されてスロツトルバルブ開
度Thの制御が行われる。
この場合、目標車速VTが前述した第6図にお
けるカーブF2上の点d3に対応する車速Vであつた
として、カーブF2上の点D3からカーブF1上の点
d4まで移行することが必要となる。このために
は、エンジン1は、カーブF2上の点d3からカーブ
F1上の点d4の間を横切るエンジン出力をパラメー
タとした走行駆動特性カーブWに従つて、その出
力をω5からω3まで順次変化せしめていくことが
要求される。
そして、本例においては斯かるエンジン出力の
変化も、最小燃料消費量のもとに得られるよう
に、エンジン回転数Ne及びスロツトルバルブ開
度Thが制御される。即ち、前述した第7図にお
いて、ゾーンZをエンジン出力をパラナータとす
る動力源特性カーブW′のうちのエンジン出力が
ω5であるものが横切る点e5におけるエンジン回
転数Ne5及びスロツトルバルブ開度Th5が目標車
速VT時におけるものであり、このエンジン回転
数Ne5及びスロツトルバルブ開度Th5から、
夫々、動力源特性カーブW′のうちのエンジン出
力がω3であるものが横切る点e3におけるエンジ
ン回転数Ne3及びスロツトルバルブ開度Th3にな
るべく、ゾーンZに沿いエンジン回転数Ne4及び
スロツトルバルブ開度Th4を経て減少せしめられ
るように目標エンジン回転数TNe及び目標スロ
ツトルバルブ開度TThが順次設定され、これら
の目標エンジン回転数TNe及び目標スロツトル
バルブ開度TThが達成されていくように無段変
速機9の変速比制御及びスロツトルバルブ開度
Thの制御が行われる。
このように変速比及びスロツトルバルブ開度
Thの制御が行われることにとにより、エンジン
1は、最適燃料消費状態でその出力が変化するも
のとなり、実際の車輌加速度Gが0にされて、目
標車速VTが維持される定車速走行状態とされる。
上述の如くの車輌の加速時における一連の制御
は、電子制御回路部22のCPU20の動作に基
づいて行われるが、斯かるCPU20が実行する
プログラムの一例を第8図,第9図及び第10図
A及びBに示されるフローチヤートを参照して説
明する。
まず、第8図に示される如く、スタート後、プ
ロセス60で各部の初期設定を行い、次に、プロ
セス61でまず各センサから得られる信号に基づ
いて得られるデータを入力してプロセス62に進
み、プロセス62でクラツチ制御のためのプログ
ラムを実行し、続いて、プロセス63で変速比及
びスロツトルバルブ開度制御のためのプログラム
を実行してプロセス61に戻る。
上述のプロセス62において実行されるクラツ
チ制御のためのプログラムの一例は、第9図に示
される如くものとされる。ここでは、スタート
後、デイシジヨン70で、現在、シフトレバー2
7がニユートラルレンジ(Nレンジ)の位置に置
かれている状態であるか否かを判断し、シフトレ
バー27がニユートラルレンジの位置に置かれて
いる状態である場合には、プロセス71で車速フ
ラグをリセツト状態にして、続くプロセス72で
クラツチ制御弁29の遮断ソレノイド31にクラ
ツチ遮断制御信号S2を送出し、遮断ソレノイド
31をオン状態にするとともに接続ソレノイド3
0をオフ状態とする。これにより、クラツチ7
は、遮断状態とされる。
デイシジヨン70で、シフトレバー27がニユ
ートラルレンジの位置に置かれている状態でない
と判断された場合には、デイシジヨン73で、現
在の車速Vが、予め設定された所定の車速Vaよ
り大である否かを判断する。ここで、車速Vaは、
エンジン停止を起こす虞れが大である車速に設定
されており、車速Vが斯かる車速Vaより大であ
ると判断された場合には、続くプロセス74で車
速フラグをセツトしてデイシジヨン75に進む。
デイシジヨン75においては、エンジン回転数
Neの変化分Ne′が正か負かを判断し、エンジン
回転数Neの変化分Ne′が正である場合には、デ
イシジヨン76でエンジン回転数Neがクラツチ
出力軸回転数Ncより大であるか否かを判断する。
エンジン回転数Neがクラツチ出力軸回転数Ncよ
り大であると判断された場合には、プロセス77
でクラツチ制御弁29の接続ソレノイド30にク
ラツチ接続制御信号S1を送出し、接続ソレノイ
ド30をオン状態とするとともに遮断ソレノイド
31をオフ状態にする。これにより、クラツチ7
の摩擦板39がフライホイール38を押圧する状
態にせしめられ、クラツチ7の伝達トルク容量が
漸増していく。また、デイシジヨン76で、エン
ジン回転数Neがクラツチ出力軸回転数Ncより小
であると判断された場合にはプロセス79に進
み、プロセス79でクラツチ接続制御信号S1及
びクラツチ遮断制御信号S2がいずれも送出され
ないようにされ、接続ソレノイド30及び遮断ソ
レノイド31の両者がオフ状態にされる。これに
より、クラツチ7の摩擦板39のフライホイール
38に対する押圧状態が現状維持され、従つてク
ラツチ7の伝達トルク容量が現状維持される。
一方、デイシジヨン75において、エンジン回
転数Neの変化分Ne′が負であると判断された場
合には、デイシジヨン78に進み、そこで、エン
ジン回転数Neがクラツチ出力回転数Ncより小で
あるか否かを判断し、エンジン回転数Neがクラ
ツチ出力軸回転数Ncより小である場合には、プ
ロセス77に進む。これにより、上述同様にクラ
ツチ7の伝達トルク容量が漸増していく。デイシ
ジヨン78において、エンジン回転数Neがクラ
ツチ出力軸回転数Ncより小でないと判断された
場合には、プロセス79に進み、上述した如く
に、接続ソレノイド30及び遮断ソレノイド31
の両者がオフ状態にされる。
前述のデイシジヨン73で、現在の所定の車速
Vが車速Vaより大でないと判断された場合には、
デイシジヨン80に進み、そこでアクセルペダル
23がオン状態、即ち、アクセルペダル23が踏
込まれているか否かを判断し、アクセルペダル2
3がオン状態であると判断された場合には、デイ
シジヨン75に進み、以下、上述の如くのフロー
で進む。
一方、デイシジヨン80でアクセルペダル23
がオン状態でない判断された場合には、デイシジ
ヨン81で車速フラグがセツト状態であるか否か
を判断し、車速フラグがセツト状態である場合に
は、デイシジヨン82でブレーキペダル25がオ
ン状態、即ち、ブレーキペダル25が踏込まれて
いるか否かを判断して、ブレーキペダル25がオ
ン状態であると判断された場合には、デイシジヨ
ン83へ進む。また、デイシジヨン81におい
て、車速フラグがセツト状態にないと判断された
場合にはプロセス72に進み、上述した如くに遮
断ソレノイド31をオン状態にするとともに接続
ソレノイド31をオフ状態とする。
そして、デイシジヨン83において、エンジン
回転数Neが所定の値、例えば1500rpm以下であ
るか否かが判断される。ここで、エンジン回転数
1500rpmは、ブレーキペダル25のオン状態にお
いて、エンジン停止を起こす虞れがある回転数で
あり、エンジン回転数Neが斯かる1500rpm以下
でない場合には、デイシジヨン75へ進み、以
下、上述の如くのフローで進む。そして、エンジ
ン回転数Neが1500rpm以下である場合には、プ
ロセス71に進み、以下、上述の如くのフローで
進む。
デイシジヨン82による判断の結果、ブレーキ
ペダル25がオン状態でないと判断された場合に
は、デイシジヨン84に進み、そこで、エンジン
回転数Neが所定の値、例えば1000rpm以下であ
るか否かを判断する。ここで、エンジン回転数
1000rpmは、ブレーキペダル25のオフ状態にお
いて、エンジン停止を起こす虞れのある回転数で
あり、エンジン回転数Neが斯かる1000rpm以下
でない場合には、デイシジヨン75へ進み、以
下、上述の如くのフローで進む。一方、エンジン
回転数Neが1000rpm以下である場合には、プロ
セス71に進み、以下、上述の如くのフローで進
む。
次に、第8図に示されるプログラムのプロセス
63において実行される変速比及びスロツトルバ
ルブ開度制御のためのプログラムの一例は、第1
0図A及びBに示される如くのものとされる。こ
こでは、第10図Aに示される如く、スタート
後、デイシジヨン101でアクセル開度信号P1
に基づいてアクセル開度αの変化状況を判断し、
アクセル開度αが増加したと判断された場合に
は、プロセス102に進み、また、アクセル開度
αが変化していないと判断された場合にはデイシ
ジヨン103に進む。
そして、アクセル開度αが増加したと判断され
た場合に進むプロセス102では、加速要求を示
す変速フラグをセツトし、続くプロセス104で
アクセルペダル23が保持状態にあることを示す
Nフラグをリセツトして、デイシジヨン105に
進む。一方、アクセル開度αが変化していないと
判断された場合に進むデイシジヨン103では、
変速フラグがセツト状態にあるか否かを判断し、
セツト状態にあると判断された場合にはデイシジ
ヨン105に進む。
デイシジヨン105では、フラグNがリセツト
状態にある否かを判断し、リセツト状態にあると
判断された場合には、プロセス106に進み、第
4図を参照して前述した如くのアクセル開度αと
目標車速VTとの対応関係から、そのときの実際
のアクセル開度αに応じた目標車速VTを設定す
る。そして、次にプロセス107に進み、変速機
出力軸回転数検出センサ18から得られる変速機
出力軸回転数信号P8に基づいて、車速Vとして
その時の実際の車速Vcを読み込むプロセス10
8に進む。プロセス108では、第5図を参照し
て前述した如くの目標車速VTと実際の車速Vcと
の差ΔVと目標車輌加速度GTとの対応関係から、
プロセス106で設定された目標車速VTとプロ
セス107で読み込まれた実際の車速Vcとの間
の差ΔVに応じた目標車輌加速度GTと設定し、続
くプロセス109でフラグNをセツトしてデイシ
ジヨン110に進む。一方、デイシジヨン105
においてフラグNがセツト状態であると判断され
が場合には、プロセス106〜プロセス109を
経ることなくデイシジヨン110に進む。このよ
うに、デイシジヨン105〜プロセス109で
は、アクセル開度αの増加中、即ち、アクセルペ
ダル23の踏込期間においては逐次目標車輌加速
度GTを設定し、アクセルペダル23の保持期間
に入るとそのときの目標車輌加速度GTを継続的
に維持する動作を行つているのである。
次に、デイシジヨン110では、実際の車速
Vcがプロセス106で得られた目標車速VTより
大であるか否かを判断する。ここで、実際の車速
Vcが目標車速VTより小であると判断された場合
には、プロセス108で設定された目標車輌加速
度GTを達成するための制御を行うべく、第10
図Bに示されるプロセス111に進み、一方、実
際の車速Vcが目標車速VTより大であると判断さ
れた場合には後述するプロセス122に進む。
プロセス111では、勾配信号P9に基づいて
得られる路面勾配Kとプロセス107で読み込ま
れた実際の車速Vcとに基づいて、その時の車輌
の走行抵抗FLを算出する。なお、この走行抵抗
FLは、勾配抵抗RKところがり抵抗Rrと空気抵抗
Riとから算出される。
続いて、プロセス112に進み、プロセス10
8で設定された目標車輌加速度GTを達成するた
めの走行駆動力Feを、プロセス111で得られ
た走行抵抗FLに加速抵抗Raを加算することによ
り算出する。そして、続くプロセス113におい
て、プロセス112で算出した走行駆動力Feを
最小燃料消費量で達成するために必要とされるエ
ンジン出力Pe、即ち、前述した第6図に示され
る如くのエンジン出力ω1,ω2,ω3,ω4,ω5を算
出し、プロセス114に進む。プロセス114で
は、第7図に示される如くの点e1,e2,e3,e4
e5においてプロセス113で算出されたエンジン
出力Peを発生させるに必要とされる、前述した
第7図においてエンジン回転数Ne1,Ne2,Ne3
Ne4,Ne5で示される如くの目標エンジン回転数
TNe及び同じく第7図においてスロツトルバル
ブ開度Th1,Th2,Th3,Th4,Th5で示される如
くの目標スロツトルバルブ開度TThを算出する。
そして、デイシジヨン115で、実際のエンジ
ン回転数Neがプロセス114で算出された目標
エンジン回転数TNeより高いか否かを判断する。
この判断の結果、実際のエンジン回転数Neが目
標エンジン回転数TNeより高い場合には、プロ
セス116で、シフトアツプ制御信号S3を変速
制御弁32の増速ソレノイド33に送出して増速
ソレノイド33をオン・オフ状態とし、減速ソレ
ノイド34をオフ状態とする。これにより、無段
変速機9における変速比が小とされ、その結果、
無段変速機9の入力軸回転数Npが低下せしめら
れ、このとき、クラツチ7は接続状態にあるので
エンジン回転数Neも低下せしめられる。
一方、デイシジヨン115での判断の結果、エ
ンジン回転数Neが目標エンジン回転数TNeより
低い場合には、プロセス117で、変速制御弁3
2の減速ソレノイド34にシフトダウン制御信号
S4を送出して減速ソレノイド34をオン・オフ
状態とし、増速ソレノイド33をオフ状態とす
る。これにより無段変速機9における変速比が大
とされ、その結果、無段変速機9の入力軸回転数
Np、従つて、エンジン回転数Neは上昇せしめら
れる。このようにして、プロセス116もしくは
117の動作により、実際のエンジン回転数Ne
を目標エンジン回転数TNeに一致させしめるよ
うにする。
続いて、デイシジヨン118に進み、そのとき
の実際のスロツトルバルブ開度Thがプロセス1
14で算出された目標スロツトルバルブ開度
TThより大であるか否かを判断し、大である場
合には、プロセス119でスロツトルアクチユエ
ータ4にスロツトルバルブ開度を減少させるスロ
ツトル制御信号S6を送出して、スロツトルバル
ブ開度Thを減少せしめ、また、小である場合に
は、プロセス120でスロツトルアクチユエータ
4にスロツトルバルブ開度を増加させるスロツト
ル制御信号S6を送出して、スロツトルバルブ開
度Thを増加せしめる。斯かるプロセス119も
しくは120の動作により、実際のスロツトルバ
ルブ開度Thを目標スロツトルバルブ開度TThに
一致せしめる。
このようにしてデイシジヨン101からプロセ
ス120に至る動作では、アクセル踏込期間及び
その後の保持期間中、最小燃料消費量で所定の目
標車輌加速度GTを得るべく変速比nとスロツト
ルバルブ開度Thの制御がなされる。
一方、第10図Aに示される前述したデイシジ
ヨン101においてアクセル開度αが減少してい
ると判断された場合には、プロセス121に進ん
で変速フラグをリセツトした後、前述したデイシ
ジヨン110において実際の車速Vcが目標車速
VTより大であると判断された場合に進むプロセ
ス122に進み、定車速走行の要求を示す車速フ
ラグをリセツトし、続いて、前述したデイシジヨ
ン103において変速フラグがセツト状態でない
と判断された場合とともにデイシジヨン123に
進む、デイシジヨン123では、シフトレバーポ
ジシヨン信号P7から判別されるシフトレバー2
7の位置がローレンジ(Lレンジ)か否かを判断
し、ローレンジ(Lレンジ)でないと判断された
場合には続くデイシジヨン124で車速フラグが
セツト状態か否かを判断する。ここで、車速フラ
グがセツト状態でないと判断された場合にはプロ
セス125に進み、前述したプロセス107にお
けると同様の車速Vとしてそのときの実際の車速
Vcを読込み、続くプロセス126で車速フラグ
をセツトしてプロセス127(第11図B)に進
む。一方、デイシジヨン124において車速フラ
グがセツト状態にあると判断された場合には直接
プロセス127に進む。そして、プロセス127
で目標車輌加速度GTを0に設定してプロセス1
11に進み、以下、前述したと同様に、プロセス
111〜プロセス120を順次実行する。この場
合、目標車輌加速度GTを0に設定されるので加
速抵抗Raが0とされ、プロセス112で算出さ
れる車輌の走行駆動力Feが走行抵抗FLと等しく
なつて、車輌は定車速で走行し、さらに、この定
車速走行時においても最適燃料消費状態が維持さ
れる。
また、前述したデイシジヨン123においてロ
ーレンジLであると判断された場合には、プロセ
ス128に進み、ここで、車速Vに応じた目標変
速比nTを設定する。次にデイシジヨン129に進
んで、そのときの入力軸回転数Npと出力軸回転
数Nsとの比Np/Ns、即ち、そのときの実際の変速 比nがプロセス128で設定された目標変速比nT
より大であるか否かを判断し、大である場合には
プロセス130に進んで、変速比nを小となすべ
く、シフトアツプ制御信号S3を増速ソレノイド
33に送出し、一方、小である場合にはプロセス
131に進んで、変速比nを大となすべくシフト
ダウン制御信号S4を減速ソレノイド34に送出
して変速比の制御を行う。
そして、続くプロセス132においてスロツト
ルバルブ開度Thを減少せしめるべく所定の態様
でスロツトル制御信号S6をスロツトルアクチユ
エータ4に供給し、これを閉方向に作動させる。
このように、プロセス128〜プロセス132
においては、車速Vに応じて目標変速比nTが設定
され、この目標変速比nTを達成するように変速比
制御が行われるので、車輌に効果的なエンジンブ
レーキが作用して、減速がスムーズに行われる。
なお、上述の例においては、アクセル開度αに
応じて目標車速VTを設定し、この目標車速VT
実際の車速Vcとの間の差に応じて目標車輌加速
度GTを設定するようにしているが、本発明に係
る無段変速機の変速比制御装置は、これに限られ
ることなく、例えば、第11図において横軸に車
速Vがとられ、縦軸に基準アクセル開度αpがとら
れて示される如くの、車速Vと基準アクセル開度
αpとの対応関係を表わすマツプから、そのときの
実際の車速Vcに応じた基準アクセル開度αpを設
定し、この基準アクセル開度αpとそのときの実際
のアクセル開度αcとの間の差Δαを算出して、第
12図において横軸に上述の差のΔαがとられ、
縦軸に目標車輌加速度GTがとられて示される如
くの、基準アクセル開度αpと実際のアクセル開度
αcとの間の差Δαと目標車輌加速度GTとの対応関
係を表わすマツプから、基準アクセル開度αpとそ
のときの実際のアクセル開度αcとの差Δαに応じ
た目標車輌加速度GTを定めるようにしても良い。
そして、斯かる場合には、例えば、そのときの基
準アクセル開度αpに対する上限車速Vpを所定の
関係で設定し、実際の車速Vcが上限車速Vpに達
するまでは、目標車輌加速度GTを達成する制御
を行い、上限車速Vpに達すると、それ以後は、
上述の例と同様に目標車輌加速度GTを0として
定車速走行状態をとらせる制御を行うようにされ
る。
(発明の効果) 以上の説明から明らかな如く、本発明に係る無
段変速機の変速比制御装置によれば、アクセルペ
ダル等の要求エンジン出力設定手段の操作状況や
車速に基づいて目標車輌加速度が設定され、この
目標車輌加速度が継続的に達成される状態が得ら
れるように無段変速機構の変速比が制御され、こ
のため、加速期間中、車速の上昇による走行抵抗
の増加に伴つて走行駆動力が増大せしめられて、
運転者が充分な加速感を得ることができることに
加え、斯かる目標車輌加速度が継続的に達成され
る状態に至るに際して、その継続的に達成される
こととなる目標車輌加速度が、優れた加速応答性
が得られ、かつ、車輌が過度な高車速に達するこ
と、あるいは、エンジンのオーバーランの発生等
の不都合が回避されるように設定される利点が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る無段変速機の変速比制御
装置の基本構成図、第2図は本発明に係る無段変
速機の変速比制御装置の一例が適用される車輌の
駆動制御部を示す概略構成図、第3図は本発明に
係る無段変速機の変速比制御装置の一例をそれが
適用されて構成された電子制御式無段変速装置と
ともにを示す概略構成図、第4図、第5図、第6
図及び第7図は第3図に示される例の動作説明に
供される特性図、第8図、第9図、第10図A及
びBは第3図に示される例に用いられる電子制御
回路部における動作プログラムの一例を示すフロ
ーチヤート、第11図及び第12図は本発明に係
る無段変速機の変速比制御装置の他の例の説明に
供される特性図である。 図中、1はエンジン、3はスロツトルバルブ、
7はクラツチ、9は無段変速機、22は電子制御
回路部、23はアクセルペダル、24はアクセル
開度検出センサ、32は変速制御弁である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 車輌のエンジンから車輪に至る動力伝達経路
    に設けられた無断変速機構の変速比を変化させる
    変速比調整部と、 上記エンジンの負荷を変化させる要求エンジン
    出力設定手段の操作量を検出する操作量検出部
    と、 上記車輌の車速を検出する車速検出部と、 上記操作量検出部により検出された上記要求エ
    ンジン出力設定手段の実際の操作量もしくは上記
    車速検出部により検出された実際の車速に基づい
    て、目標車速もしくは上記要求エンジン出力設定
    手段の基準操作量を設定する手段、上記目標車速
    と上記車速検出部により検出された実際の車速と
    の間の差、もしくは、上記要求エンジン出力設定
    手段の基準操作量と上記操作量検出部により検出
    された上記要求エンジン出力設定手段の実際の操
    作量との間の差を算出する演算手段、該演算手段
    により算出される差に応じて目標車輌加速度を設
    定する手段、及び、該目標車輌加速度を達成すべ
    く上記変速比調整部に制御信号を送出する手段を
    含む制御部と、 を具備して構成される無断変速機の変速比制御装
    置。
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