JPH0567673U - ロータンクへの給水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水洗トイレのロータンクに給水する時の騒音
を低下させ、ロータンク内に溜めた水の水位も一定とな
るようにする。 【構成】 ロータンク式の水洗トイレにおいて、ボール
タップと止水栓の間に減圧弁を設け、該減圧弁をカバー
内に設置したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は水洗トイレのロータンクに給水するための配管に騒音等を低減させる ための技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来からロータンク式の水洗トイレは水道管等に接続された配管に止水栓を介 して給水管に接続され、該給水管からロータンクへ挿入されて給水されるのであ る。そして、便器の洗浄のためにロータンク内の水を流すと、ボールタップが開 いて給水され、一定量溜まるとボールタップの浮きがバルブを閉じて給水を停止 するのである。このロータンクへの給水時はその音が大きいために流量調整用の バルブを給水管に介装して騒音を低下させていたのである。例えば、実開平３− ４２８７６号公報の技術である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、給水するための流量を調整するだけでは騒音は小さくできても、水圧 を調整するわけではないので、ロータンク内に水が溜まるときに水面には波が生 じており、水圧が高いと水面が変動してボールタップによる給水の停止位置の変 動が大きくなり、給水時間にもバラツキが生じてしまうのである。そこで本考案 は騒音も小さくできて給水時間も一定になるようにしようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような問題点を解消するために、ロータンク式の水洗トイレにお いて、ボールタップと止水栓の間に減圧弁を設けたものである。また、ロータン クを覆うカバーを有するトイレにいて、前記減圧弁をカバー内に設置したもので ある。

【０００５】

【作用】 便器１洗浄のためにロータンク４内の水を流すと、浮き１７が下がってボール タップ１６の弁が開けられて、止水栓１５からの水は減圧弁１４にて水圧が所定 圧に調整されてロータンク４内へ常に一定の水圧で溜められるようになり、浮き １７が浮いて水面が所定高さになるとボールタップ１６の弁が閉じられて給水が 停止され、その水面高さは常に一定となるのであるのである。

【０００６】

【実施例】

本考案の解決すべき課題及び解決する手段は以上の如くであり、次に添付の図 面に示した実施例について説明すると、図１は洋風便器斜視図、図２は同じく側 面断面図、図３は減圧弁断面図である。

【０００７】 図１・図２において全体構成から説明すると、便器１前上部に鉢部１ａを形成 して水を溜めておくようにし、該鉢部１ａの底部から前部にトラップ１ｂが形成 され、該トラップ１ｂは排水管と接続する排水口１ｃに連通されている。該便器 １の鉢部１ａ上に後部を中心に回動可能に便座２と便蓋３が設けられ、便器１後 部上にロータンク４を収納したカバー５が配設され、該カバー５側面下部に洗浄 ハンドル７が配置され、該洗浄ハンドル７にはワイヤー８を介してソレノイド９ と接続され、該ソレノイド９に鎖１１を介してロータンク４底部の排水弁１２と 連結され、前記洗浄ハンドル７を回動するとソレノイド９が作動して鎖１１を引 っ張って排水弁１２が開けられてロータンク４内の水を鉢部１ａ内へ流すように しているのである。

【０００８】 前記ロータンク４内にはボールタップ１６と浮き１７とサービスタンク１９が 内装され、該ボールタップ１６には給水管１０の一端が接続され、該ボールタッ プ１６に浮き１７が接続されて、ロータンク４内の水が排出されると浮き１７が 下がってバルブを開き給水できるようにし、サービスタンク１９内にも給水でき るようにしている。そして、一定量水がロータンク４内に溜まるとボールタップ １６により給水を停止すべく構成している。前記サービスタンク１９下端には給 水ホース２０を介して温水タンク１３と連通され、該温水タンク１３内にはヒー タ２１とサーミスタ２２が挿入され、温水タンク１３の水を一定温度に温めてい る。そして、該温水タンク１３に吸入ホース２３・２４を挿入して電磁ポンプ２ ５・２６を介して洗浄ノズル２７に接続され、該洗浄ノズル２７はモーター２８ にて二段階に突出可能とし、おしり洗浄及びビデ洗浄できるようにしている。該 洗浄ノズル２７の側部には脱臭ファン２９が配設され、後部に温風ファン３０が 配設され、該温風ファン３０や洗浄ノズル２７からの吐水や便器洗浄等の操作は 壁に配設された遠隔操作装置３１にて操作可能としており、非常時のために便器 １後側部に副操作ボックス３２が設けられている。

【０００９】 前記ボールタップ１６に接続される給水管１０には中途部で本考案の減圧弁１ ４が介装され、ロータンク４及び給水管１０を覆うカバー５内に配設されており 、該給水管１０の他端は便器１後部側面より突出して止水栓１５に接続されてい る。前記減圧弁１４は図３に示すように、一次（吸入）側１４ａと二次（吐出） 側１４ｂの間に弁体３４が介装され、該弁体３４はダイヤフラム３５に連結され 、該ダイヤフラム３５の他側からはバネ３６が付勢され、調節ネジ３７にて圧力 を調節できるようにしており、調節ネジ３７を回動してバネ３６を加圧し、ダイ ヤフラム３５を下げて弁体３４が開くと、一次側１４ａから二次側１４ｂへ流れ ることになる。この場合、二次側の圧力はダイヤフラム３５下部に等分布過重と して働き、ダイヤフラムはバネからの圧力とバランスして二次側圧力を一定に保 つのである。

【００１０】 このような構成において、ロータンク４内の水が流されると、ボールタップ１ ６の弁が開けられて、止水栓１５から給水された水は減圧弁１４にて水圧が調整 され、ロータンク４内へは水が流されて溜められ、浮き１７が浮いて水面が所定 高さになるとボールタップ１６の弁が閉じられて給水が停止されるのである。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するものである。即ち 、減圧弁にて給水圧力が一定となるので、騒音を低下させると共に、ロータンク への吐出に乱れがなくなり給水時間が一定となり、水位も一定となり、水位が低 下してロータンク底部の排出弁から漏れたり、オーバーフロー管から余分に流れ 出たりすることがなく、この水位の調節は、施工時やメンテナンス等においても する必要がなくなり、施工時間の短縮とメンテナンスの簡便化も図ることができ たのである。また、減圧弁はカバーにより覆われているので、配管部分がむき出 しとならず外観をすっきりすることができたのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】洋風便器斜視図である。

【図２】同じく側面断面図である。

【図３】減圧弁断面図である。

【符号の説明】

１ 便器 ４ ロータンク ５ カバー １０ 給水管 １４ 減圧弁 １５ 止水栓 １６ ボールタップ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロータンク式の水洗トイレにおいて、ボ
   ールタップと止水栓の間に減圧弁を設けたことを特徴と
   するロータンクへの給水装置。
2. 【請求項２】 ロータンクを覆うカバーを有するトイレ
   にいて、請求項１記載の減圧弁をカバー内に設置したこ
   とを特徴とするロータンクへの給水装置。