JPH0565580A - 高強度高延性TiAl系金属間化合物 - Google Patents

高強度高延性TiAl系金属間化合物

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JPH0565580A
JPH0565580A JP25725891A JP25725891A JPH0565580A JP H0565580 A JPH0565580 A JP H0565580A JP 25725891 A JP25725891 A JP 25725891A JP 25725891 A JP25725891 A JP 25725891A JP H0565580 A JPH0565580 A JP H0565580A
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JP
Japan
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tial
intermetallic compound
based intermetallic
volume fraction
strength
Prior art date
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Pending
Application number
JP25725891A
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English (en)
Inventor
Yoshinari Fujiwara
良也 藤原
Toshio Tokune
敏生 徳根
Sakae Tsunashima
栄 綱島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高強度高延性TiAl系金属間化合物を提供
する。 【構成】 金属組織が、α2 相p1およびγ相p2を交
互に積層した層状組織Lとγ等軸晶cとよりなるTiA
l系金属間化合物である。γ等軸晶cの体積分率Vfは
3%≦Vf≦90%である。また金属組織の少なくとも
一部に層状組織Lの集合体Gが分散している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高強度高延性TiAl系
金属間化合物、特に、金属組織が、α2 相およびγ相を
交互に積層した層状組織とγ等軸晶とよりなるTiAl
系金属間化合物の改良に関する。
【0002】この種TiAl系金属間化合物は、軽量
で、且つ優れた耐熱性を有するためエンジン部品等の構
造材料として着目されている。
【0003】
【従来の技術】従来のTiAl系金属間化合物において
は、各層状組織が相互に独立して存在している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種TiAl系金属
間化合物において、その強度は、主としてγ等軸晶が分
担し、一方、常温延性は、主として層状組織が分担して
いる。
【0005】従来のTiAl系金属間化合物は高強度で
はあるが、各層状組織が相互に独立して存在しているこ
とに起因して各層状組織のもつ異方性が強く現われるた
め、その常温延性が極めて低い、という問題がある。
【0006】本発明は前記に鑑み、γ等軸晶の量および
層状組織の形態を特定することによって、強度および常
温延性を向上させた前記TiAl系金属間化合物を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属組織が、
α2 相およびγ相を交互に積層した層状組織とγ等軸晶
とよりなるTiAl系金属間化合物において、γ等軸晶
の体積分率Vfを3%≦Vf≦90%に設定し、前記金
属組織の少なくとも一部に前記層状組織の集合体を分散
させたことを特徴とする。
【0008】
【実施例】図1は、本発明に係るTiAl系金属間化合
物の金属組織を模型的に示したものである。このような
TiAl系金属間化合物は、36原子%≦Al≦60原
子%および残部Tiといった組成を有する。
【0009】前記金属組織は、γ等軸晶(TiAl相)
cと層状組織Lとより構成される。各層状組織Lは、α
2 相(Ti3 Al相)p1とγ相(TiAl相)p2と
を交互に積層したものである。
【0010】γ等軸晶cは高比強度を有するもので、T
iAl系金属間化合物の強度向上に寄与する。そのため
には、金属組織全体におけるγ等軸晶cの体積分率Vf
は3%≦Vf≦90%に設定される。なお、微量のα2
等軸晶がγ等軸晶と共に析出している場合には、γ等軸
晶の体積分率Vfはα2 等軸晶を含む値である。
【0011】一方、層状組織Lの少なくとも一部は相互
に結合して集合体Gを形成しており、その集合体Gは金
属組織の少なくとも一部に分散する。金属組織全体にお
ける集合体Gの体積分率Vfは、TiAl系金属間化合
物の延性向上の観点から30%≦Vf≦90%であるこ
とが望ましい。
【0012】金属組織において、γ等軸晶cの体積分率
Vfを前記のように特定するとTiAl系金属間化合物
の強度を向上させることができる。また集合体Gの形成
により、各層状組織Lがもつ異方性を緩和することがで
き、これによりTiAl系金属間化合物の常温延性を向
上させることができる。
【0013】図2は、従来のTiAl系金属間化合物に
おける金属組織を模型的に示したもので、各層状組織L
は相互に独立して存在している。その結果、各層状組織
Lのもつ異方性が強く現われるため、その常温延性が極
めて低くなる。
【0014】次に、具体例について説明する。 (a) 純度99.5%、粒径50μmのTi粉末と純
度99.9%、粒径20μmのAl粉末とを、Al含有
量が48原子%となるように秤量し、それら粉末をV型
ブレンダにて十分に混合した。この場合、分散助剤は加
えなかった。 (b) 混合粉末を用い、加圧力4000kgf/cm2
条件下でCIP処理(冷間静水圧プレス処理)を行うこ
とにより、直径20mm、長さ60mmで相対密度75%以
上の圧粉体を成形した。 (c) 圧粉体をTi製缶体に入れ、5Torr以下の条件
下で真空脱ガス処理を行った後その缶体を封緘した。 (d) 圧粉体封入缶体に、1200℃、3時間、15
00kgf/cm2 の条件下でHIP処理(熱間静水圧プレ
ス処理)を施して、焼結体よりなる本発明TiAl系金
属間化合物を得た。
【0015】次に、以下の方法によって比較例TiAl
系金属間化合物を得た。 (a) 前記(b)工程で得られた圧粉体に、6Torr以
下の条件下で真空焼結処理を施してスポンジ状焼結体を
得た。 (b) スポンジ状焼結体を粉砕して粉末を製造し、そ
の粉末を用いて前記(b)〜(d)工程を実施すること
により焼結体よりなる比較例TiAl系金属間化合物を
得た。
【0016】図3は、本発明TiAl系金属間化合物の
金属組織を示す顕微鏡写真(100倍)であり、多数の
層状組織を連鎖的に結合した多数の集合体が分散状態で
存在していることが判る。
【0017】この金属組織において、γ等軸晶の体積分
率Vfは50%であり、またそのγ等軸晶の平均粒径は
10μmである。一方、集合体の体積分率Vfは50%
であり、またその集合体を形成する層状組織の平均粒径
は50μmである。
【0018】図4は、比較例TiAl系金属間化合物の
金属組織を示す顕微鏡写真(100倍)であり、各層状
組織が相互に独立して存在していることが判る。
【0019】この金属組織において、γ等軸晶の体積分
率Vfは60%であり、またそのγ等軸晶の平均粒径は
50μmである。一方、層状組織の体積分率Vfは40
%であり、またその層状組織の平均粒径は50μmであ
る。
【0020】次に、本発明TiAl系金属間化合物およ
び比較例TiAl系金属間化合物の強度および常温延性
を調べるため、次のような曲げ試験を行った。
【0021】両金属間化合物より、縦3mm、横4mm、長
さ37mmの試験片を製作し、その試験片について常温下
で4点曲げ試験(JIS R1601)を行った。この
試験では、クロスヘッド速度を0.5mm/min に設定し
て、試験片の伸び側に貼着されたストレインゲージによ
るひずみと圧下荷重とを測定し、それら測定値より真ひ
ずみおよび曲げ強さを求めた。
【0022】図5は、両TiAl系金属間化合物におけ
る曲げによる真ひずみと曲げ強さとの関係を示す。この
場合、各金属間化合物におけるγ等軸晶の体積分率Vf
は50%、本発明における集合体の体積分率Vfは50
%、比較例における層状組織の体積分率Vfは40%で
ある。
【0023】図5から明らかなように、本発明TiAl
系金属間化合物は、比較例のものに比べて、曲げによる
真ひずみ、したがって常温延性および曲げ強さ共に優れ
ており、それら両特性の両立が図られていることが判
る。
【0024】図6は、本発明TiAl系金属間化合物お
よび比較例TiAl系金属間化合物において、γ等軸晶
の体積分率Vfと、曲げ強さおよび曲げによる真ひずみ
との関係を示す。図中、線x1 は本発明における曲げ強
さに、また線y1 は本発明における真ひずみにそれぞれ
該当する。さらに線x2 は比較例における曲げ強さに、
また線y2 は比較例における真ひずみにそれぞれ該当す
る。
【0025】γ等軸晶の体積分率は、各金属間化合物に
1200〜1300℃、1〜24時間の熱処理を施すこ
とによって制御され、これに伴い集合体および独立して
存在する各層状組織の体積分率Vfが逆比例的に制御さ
れる。
【0026】図6、線x1 およびy1 から明らかなよう
に、γ等軸晶の体積分率Vfを3%≦Vf≦90%の範
囲内に収めることによって強度および常温延性を両立さ
せた本発明TiAl系金属間化合物が得られる。このγ
等軸晶の体積分率Vfの規定範囲において、集合体の体
積分率Vfは10%≦Vf≦97%となる。
【0027】図6、線x2 およびy2 から明らかなよう
に、比較例のものは高強度、低常温延性であり、特に、
その常温延性が本発明に比べて著しく劣ることが判る。
これは、主として層状組織の形態に起因する。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、金属組織構造を前記の
ように特定することによって、強度および常温延性の優
れたTiAl系金属間化合物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明TiAl系金属間化合物の金属組織の一
例を示す概略図である。
【図2】比較例TiAl系金属間化合物の金属組織の一
例を示す概略図である。
【図3】本発明TiAl系金属間化合物の金属組織の一
例を示す顕微鏡写真である。
【図4】比較例TiAl系金属間化合物の金属組織の一
例を示す顕微鏡写真である。
【図5】本発明および比較例TiAl系金属間化合物に
おいて、曲げによる真ひずみと曲げ強さとの関係を示す
グラフである。
【図6】γ等軸晶の体積分率Vfと、曲げ強さおよび曲
げによる真ひずみとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
c γ等軸晶 L 層状組織 p1 α2 相 p2 γ相 G 集合体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属組織が、α2 相およびγ相を交互に
    積層した層状組織とγ等軸晶とよりなるTiAl系金属
    間化合物において、γ等軸晶の体積分率Vfを3%≦V
    f≦90%に設定し、前記金属組織の少なくとも一部に
    前記層状組織の集合体を分散させたことを特徴とする高
    強度高延性TiAl系金属間化合物。
JP25725891A 1991-09-10 1991-09-10 高強度高延性TiAl系金属間化合物 Pending JPH0565580A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08291378A (ja) * 1995-04-18 1996-11-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd TiAl系金属間化合物の熱処理法
AT514598B1 (de) * 2013-09-11 2015-02-15 Tg Mess Steuer Und Regeltechnik Gmbh Impact-Drucker mit einer Heizeinrichtung zum Erwärmen des Druckmediums

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08291378A (ja) * 1995-04-18 1996-11-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd TiAl系金属間化合物の熱処理法
AT514598B1 (de) * 2013-09-11 2015-02-15 Tg Mess Steuer Und Regeltechnik Gmbh Impact-Drucker mit einer Heizeinrichtung zum Erwärmen des Druckmediums
AT514598A4 (de) * 2013-09-11 2015-02-15 Tg Mess Steuer Und Regeltechnik Gmbh Impact-Drucker mit einer Heizeinrichtung zum Erwärmen des Druckmediums

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