JPH0563652U

JPH0563652U - ねじ付きノズルチップ

Info

Publication number: JPH0563652U
Application number: JP1340592U
Authority: JP
Inventors: 洋山崎
Original assignee: Rix Corp
Current assignee: Rix Corp
Priority date: 1992-02-10
Filing date: 1992-02-10
Publication date: 1993-08-24

Abstract

(57)【要約】【目的】ホルダーへのノズルチップの着脱を簡単な手
順で手早く正確に行うことができるようにした技術の提
供。【構成】ホルダーに設けたセット穴に嵌着しウォータ
ージェットの噴射方向の心出しを行うための心出し部２
を有するノズルチップ本体部１に、ホルダー側雌ねじと
螺合してノズルチップ本体部１をホルダーに固定する雄
ねじ３０を一体に備えた構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はノズルチップに関し、特に噴射した超高圧ウォータージェットでワークの微細部位をねらい打ちしてバリ取りや洗浄等を行うのにも適したノズルチップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、超高圧ウォータージェットでワークの微細部位をねらい打ちするようにしたノズルチップでは、ウォータージェットの心出しが容易にできるように、ノズルチップ本体部はストレートの円筒状に形成され、これをホルダー側に設けたセット穴に挿入後、ノズルチップ本体部と別体に製作した貫通穴付きねじ部を、ホルダーのセット穴先端であって該セット穴と同一軸心上に設けたねじ部に締付けることによって、ノズルチップ本体部をセット穴に固定するようにしていた。そして、超高圧ウォータージェットの噴射により、微細なオリフィスが摩耗したり目詰まりしてねらい打ちの精度が落ちた場合は、ノズルチップ本体部を交換する作業があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この従来のノズルチップ本体構造では、このノズルチップ本体部が、ホルダー側のセット穴に奥深く挿入された状態となっており、交換時に貫通穴付きねじ部を取外すだけでは、ノズルチップ本体がセット穴から抜け出ることはないので、ホルダー側からエアを吹込んだり低圧の水を供給したりすることで外部に押し出さなければならず大変手間がかかり、また部品点数も増えて管理も余分な注意が必要になる等という問題があった。また、部品点数が増えることから、製作にも余分な手間がかかりコストアップになるし、ノズルチップ本体が小さなものでは、狭い装置内での交換作業では取扱い難く、また、挿入方向を取り違えたりする恐れがあるという問題があった。

【０００４】本考案は、かかる従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、ホルダーへの着脱を簡単な手順で手早く正確に行うことができるようにしたノズルチップを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するための手段として本考案のねじ付きノズルチップでは、ホルダー側嵌合部に嵌着しウォータージェットの噴射方向の心出しを行うための心出し部を有するノズルチップ本体部に、ホルダー側ねじ部と螺合してノズルチップ本体部をホルダーに固定するねじ部を一体に備えている構成とした。

【０００６】

【作用】

まず、ホルダー側嵌合部に、ノズルチップに有する心出し部を嵌着すると共に該ノズルチップを捩じることによりノズルチップに備えたねじ部をホルダー側ねじ部に螺合させる。この場合、ホルダー側嵌合部に心出し部を嵌着することにより、ノズルチップの噴射方向の心出しを行い、また、ノズルチップを捩じることにより、該ノズルチップ自体をそのままホルダーに固定することになる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図１は本実施例のねじ付きノズルチップを示す断面図、図２は同上のねじ付きノズルチップを示す右側面図、図３は同上のねじ付きノズルチップを示す底面図、図４は同上のねじ付きノズルチップをホルダーに取付けた状態を示す断面図である。本実施例のねじ付きノズルチップＡは、ノズルチップ本体部１と、心出し部２と、雄ねじ部３とを主要な構成としている。前記ノズルチップ本体部１は、ホルダー４側からの超高圧ウォータージェットを噴射させるためのものであって、図１に示すように、筒状体１０の軸心上にウォータージェットの通り穴１１が開設され、その一端側の穴径を小さく絞ってチップ受け部１２が形成されている。また、中心に略０．２ｍｍ程度のオリフィス１３を開設したダイヤモンドチップ１４が、前記チップ受け部１２に焼結合金１５で強固に固定されている。そして、この焼結合金１５の中心に超高圧水の導入穴１６が開設され、該導入穴１６とオリフィス１３，通り穴１１が一体に連通した状態となるように形成されている。

【０００８】前記心出し部２は、該ねじ付きノズルチップＡの取付や交換時に超高圧ウォータージェットの心出しをねじ付きノズルチップＡとホルダー４とで行わせるためのものであって、前記筒状体１０の外周面が精密な滑面を有するストレートの軸状に形成されている。そして、前記ダイヤモンドチップ１４が、オリフィスの軸心を該心出し部２の軸心と一致するようにして固定されている。

【０００９】前記雄ねじ部３は、該ねじ付きノズルチップＡをホルダー４に固定するためのものであって、ノズルチップ本体部１の他端側であって前記心出し部２の直径より大きなねじ外径の雄ねじ３０が一体に設けられている。そして、その軸心に前記ノズルチップ本体部１の通り穴１１と連通する六角状の工具穴３１が先端部に設けられている。

【００１０】該ねじ付きノズルチップＡを取付けるホルダー４は、図４に示すように、バリ取り装置側にボルト固定するフランジ部４０に軸部４１を突設して形成されており、軸部４１の軸心であってフランジ部４０側に設けた接続口４２に高圧水供給管４３が接続され、また、軸部４１の端面から前記ノズルチップＡの雄ねじ３０と螺合する雌ねじ４４が設けられている。また、該雌ねじ４４に続いて前記ノズルチップＡの心出し部２を挿入してがたつきなく嵌着するセット穴４５が設けられ、該セット穴４５と接続口４２とが貫通穴４６で連通されている。また、図中４７はオーリング、４８は段付のスペーサであって、オーリング４７がスペーサ４８の段付部分に嵌め込まれた状態でノズルチップＡの心出し部２端面で押圧されることにより、嵌合部分を封止するように組込まれる。

【００１１】次に、実施例の作用を説明する。まず、ねじ付きノズルチップＡのセット時は、スペーサ４８がセット穴４５の底面側に装着されオーリング４７がその前面側に挿入されている状態で、ねじ付きノズルチップＡをその心出し部２側から雌ねじ４４内に挿入する。そして、雄ねじ部３の工具穴３１に装着した六角棒レンチでねじ付きノズルチップＡを捩じって雄ねじ３０を雌ねじ４４に螺着させる。この場合、図４に示すように、雄ねじ３０をねじ込むに従って心出し部２がセット穴４５に嵌入され、心出し部２とセット穴４５の軸心が一致することにより、心出し部２の軸心上に設けられたオリフィス１３がセット穴４５の軸心上に固定される。また、心出し部２の端面で押圧されたオーリング４７がスペーサ４８の段付部分に嵌め込まれることによりセット穴４５と心出し部２との間隙が封止されると共に、前記心出し部２の端面が段付部分に当接した状態となった後、適宜締付トルクにより固定される。

【００１２】そして、高圧水供給管４３で供給された超高圧水によって、オリフィス１３で形成された超高圧ウォータージェットが、通り穴１１と工具穴３１を介しホルダー４に対し一定方向に噴射されることになる。

【００１３】次に、ねじ付きノズルチップＡの交換時は、前記と逆の手順により工具穴３１に六角棒レンチを装着し雄ねじ３０をねじ戻すだけでノズルチップの本体１まで一体となって取り外すことができるので、再度前記要領で新しいねじ付きノズルチップと交換する。

【００１４】以上、説明してきたように本実施例のねじ付きノズルチップＡは、ウォータージェットの噴射方向と軸心を同じくした心出し部２を有し、該心出し部２の他端側であって同一軸心上に雄ねじ部３を設けたので、この雄ねじ部の雄ねじ３０をホルダー４の雌ねじ４４にねじ込むだけで心出し部２の軸心とホルダー４のセット穴軸心とが一致し、該ホルダー４に対し常に同一方向のウォータージェットを噴射させることができる。また、前記ノズルチップ本体部１と心出し部２および雄ねじ部３は同一軸心上に一体に設けたので、交換等が簡単な手順で短時間で行えるし、取付け方向を間違えることなく誰でも正確に交換することができる。また、部品点数も少く製作が容易であり、管理等も簡単となる。

【００１５】以上本考案の実施例を説明してきたが、本考案の具体的な構成はこの実施例に限定されるものではなく、考案の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本考案に含まれる。例えば、ねじ付きノズルチップＡは、心出し部２を有するノズルチップ本体部１にねじ部として雄ねじ３０を設けるとしたが、これに限らず、図５に示すように、ノズルチップ本体部１の一端側端面であってオリフィスの軸心上に同心円状の環状溝５を設け、この環状溝５の外周面側に雌ねじ５０を設けると共に内周面側をストレートの軸状に形成して心出し部５１を設け、ホルダー側には筒状突出部６を設け、この筒状突出部６の外周面に雄ねじ６０を設けると共に内周面側を前記心出し部５１に嵌着可能なセット穴６１に形成して前記環状溝５を筒状突出部６に嵌め合うように設けてもよい。この場合はねじ付きノズルチップＡがホルダーの外部に突出した形状となる。

【００１６】また、ねじ付きノズルチップＡのホルダー４への取付けは、雄ねじ部３に設けた六角状の工具穴３１に六角棒レンチを装着して行うとしたが、これに限らず、雄ねじ側端面にマイナスドライバー用のすり割り溝を設けたり六角頭を設けてもよい。

【００１７】また、実施例では、ダイヤモンドチップを有する超高圧用ノズルとして説明したが、これに限らず、オリフィス部構造等は任意に設定することができる。

【００１８】

【考案の効果】

以上、説明してきたように本考案のねじ付きノズルチップにあっては、前記構成としたため、心出し部をホルダー側の嵌合部に嵌着させるだけでホルダーに対しウォータージェットの噴射方向を常に一致させることができる。また、ノズルチップ本体に備えたねじ部を締付けてホルダーに固定できるので、取り替え等の作業手順が大変簡単であり、また、短時間で作業することができる。また、部品点数も少く製作や管理が容易であり、また誰でも正確に取付けることができる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例のねじ付きノズルチップを示す断
面図である。

【図２】同上のねじ付きノズルチップを示す右側面図で
ある。

【図３】同上のねじ付きノズルチップを示す底面図であ
る。

【図４】同上のねじ付きノズルチップをホルダーに取付
けた状態を示す断面図である。

【図５】他の実施例のねじ付きノズルチップを示す説明
図である。

【符号の説明】

Ａねじ付きノズルチップ１ノズルチップ本体部２心出し部３雄ねじ部（ねじ付きノズルチップ側のねじ部）４ホルダー３０雄ねじ（ねじ付きノズルチップ側のねじ部）４４雌ねじ（ホルダー側ねじ部）４５セット穴（ホルダー側嵌合部）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ホルダー側嵌合部に嵌着しウォータージ
ェットの噴射方向の心出しを行うための心出し部を有す
るノズルチップ本体部に、ホルダー側ねじ部と螺合して
ノズルチップ本体部をホルダーに固定するねじ部を一体
に備えていることを特徴とするねじ付きノズルチップ。