JPH0562051B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成樹脂発泡体を芯材とし、その表、
裏両面に種々の断面形状に成形した部材を一体に
形成した発泡体を任意厚さに連続して製造するの
に有用な発泡体の製造装置に関するものである。 〔従来の技術〕 一般にこの種発泡体を成形するには、スチー
ルベルトローラ、キヤタピラ（登録商標名）
の３方式のいずれかを採用して製造し、かつ板
厚、形状は単一品を専用ラインで製造していた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 特に、キヤタピラ（登録商標名）方式ではチエ
ーンとリンク板によつてスラツトを支持する構造
となつているため、複雑な構造となり、しかも連
結個所が多くガタが多く発生する不利があつた。
また、下型材は弛みを防止するためフリーローラ
か、レール等を設置していたため、スラツトの形
状が限定されるばかりでなく、表面に傷がつく等
多の不利があつた。さらに、上型材は全くの固定
ガイド上に型材が装着されていたため、単一品し
か生産できず、厚さの変更、形状の変更ができ
ず、しかも機構が複雑で、重く、エネルギ、コス
ト等で不利があつた。さらに従前の装置ではガイ
ドローラと型材を受けるローラが同じであつたた
め、より摩耗が激しかつた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は下型部材を固定し、かつ上下型部材を
スラツトとリンク板のみで連結してチエーンを排
除し、その上ガイドローラと型受けローラを別個
に装着し、型材のガタを抑制し、さらに、上型材
を上下に変位できるようにして任意厚さの発泡体
を容易に製造できるようにした発泡体の製造装置
を提案するものである。 〔実施例〕 以下に図面を用いて本発明に係る発泡体の製造
装置の一実施例について詳細に説明する。 第１図は上記発明に係る装置の概略を示す側面
図、第２図は第１図Ａ−Ａ線における切断面図で
ある。図において、１は上型部材で多数の上型部
片２をリンク板連結用プレート３を介してリンク
板４，５を固定し、このリンク板間にガイド兼用
のフリーローラ６を支承し、ガイド兼用のフリー
ローラ６の主軸７の一端にカラー８を介して弛み
防止用ベアリング９を介して装着したものであ
る。なお、これらの組み立て状態は第２図、第３
図、第４図のように構成したものである。特に、
リンク板４，５はチエーン的な機能とリンク連結
用プレート装着材、上型部片２の装着材として機
能するものである。１０は下型部材で上型部材１
と同様の構成であり、部材を識別するために、１
１は下型部片、１１ａはリンク板連結用プレー
ト、１２，１３はリンク板、１４はガイドオーラ
兼用のフリーローラ、１５はカラー、１６は主
軸、１７は弛み防止用ベアリングからなるもので
ある。１８，１９はガイドレール、２０，２１は
ボツクス台のダクト２２，２３と上、下型部材
１，１０を装着するのに役立つものである。２３
ｂは固定片でトンネル状架台２４にボツクス台２
１を固定するものである。特に、２２ａ，２３ａ
はガイド片であり弛み防止ローラのガイドとして
機能するものである。２５は型で上、下型部材
１，１０によつて形成される空間であり、２６は
ボツクス台ガイド片で第５図ａ〜ｃに示すように
適宜個所に上下動する支持棒２７を支承する構成
とし、さらにトンネル状架台２４にはスライドケ
ース２８をボツクス台ガイド片２６に対応して多
数個、装着するものである。なお、ボツクス台２
０，２１の長さは２〜５ｍスパンである。２９，
３０は原動輪、３１，３２は従動輪、３３はカバ
ー、３４，３５は搬送機で発泡体の表面材Ｓ、裏
面材Ｒ、発泡体Ｂをそれぞれの部位で次工程に搬
送するものである。 次に本発明に係る発泡体の製造装置の動作につ
いて説明する。いま、第６図ａに示す発泡体を製
造すると仮定する。なお、図においてＳはカラー
鋼板、Ｂはポリウレタンフオーム、Ｒはアルミク
ラフト紙からなる複合パネルである。そこで、
原、従動輪２９，３０，３１，３２（スプロケツ
ト）が矢印方向に回転し、型部片２、１１が50℃
に加温され、型２５が第６図ａに合致する厚さに
設定されている。この場合、下型部材１０は固定
されているため、上型部材１とボツクス台２０、
ダクト２２を支持棒２７によつて上昇したもので
ある。勿論、リンク板４，５，１２，１３は従前
のチエーン的機能も具備するものである。そこ
で、表面材Ｓ上にポリウレタンフオーム原料Ｂを
吐出し、その上に裏面材Ｒを積層してガイドロー
ラ、延展装置Ｔを介して型２５に送給し、この型
２５を通過中に原料Ｂが反応、発泡して成形さ
れ、その出口から第６図ａに示す発泡体として連
続して送出されるもである。この場合、上、下型
部材１，１０はガタがなく、規定寸法の発泡体が
製造できた。また、弛み防止用ベアリング９，１
７は上、下型部材１，１０の弛みを完全に防止し
ていると共に、上、下型部材１，１０の変位を抑
制していた。さらに、上、下型部材１，１０が従
前より軽量、かつ動力の伝動を直接的にしたた
め、エネルギーロスもなく、効率よく製造でき
る。また、第６図ｂに示すような発泡体を製造す
るには支持棒２７を左右、同じ高さまで上昇さ
せ、次に表面材Ｓ、裏面材Ｒ間に芯材Ｂを積層し
て型２５に送給するとその出口から第６図ｂに示
す発泡体が送出されるものである。 以上説明したのは本発明に係る発泡体の製造装
置の一実施例にすぎず、下型部材をスチールベル
ト、ローラ等の型材で構成することもできる。 〔発明の効果〕 上述したように本発明に係る発泡体の製造装置
によれば、動力の伝動が直接なため効率がよ
く、かつ各構成部のガタが発泡体の寸法に悪影響
を与えない。下型部材を固定し、上型部材を上
下動可能としたため任意厚さの発泡体を同一装置
で容易に製造できる。ダクトと上下型部材ガイ
ド用のボツクス台を同一物で構成したため、ダク
トカバー、型材ガイド用部材を別個に設ける必要
がなくコストダウンが図れる。上下型部材の表
面が発泡体以外と接触しないため、寿命が長く、
かつ美しい仕上面を得ることができる。等の特徴
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る発泡体の製造装置の一実
施例を示す概略側面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線
における切断面図、第３図、第４図はリンク板、
リンク板連結用プレート、ガイドローラ兼用のフ
リーローラの接着部を示す説明図、第５図ａ〜ｃ
は上型部材、ボツクス台ガイド片の構成を示す説
明図、第６図ａ，ｂは発泡体、例えば複合板の一
例を示す斜視図である。 １……上型部材、２……上型部片、３……リン
グ板連結用プレート、６……ガイドローラ兼用の
フリーローラ、１７……弛み防止用ベアリング、
２０，２１……ボツクス台、２２，２３……ダク
ト、２５……型、２８……スライドケース。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 二つの型部材をそれぞれ無端に形成して上下
   に配置し、順次この型部材が向い合つてほぼ水平
   面上で一方向へ移動する型を形成しその中で発泡
   体を形成する装置において、前記上下型部材はト
   ンネル状架台内部に上下に配設し、かつ下型部材
   はダクトと型材案内も兼ねるボツクス台をトンネ
   ル状架台に固定して載置し、また上型部材はダク
   トと型案内も兼ねる上下動可能なボツクス台に装
   着し、さらに上下型部材はリンク板と上下型部片
   のみによつて無端帯状に形成し、かつ上下型部材
   のガイドを前記ボツクス台に設けたガイドレール
   と、ガイドローラ兼用のフリーローラと弛み防止
   用ベアリングによつて行なうように構成したこと
   を特徴とする発泡体の製造装置。