JPH0561039U - 缶充填物の取出し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 缶充填物を容易確実に取り出すと共に、ガス
の損耗を防止する。 【構成】 缶容器Ａの本体側に向けたノズル部１の押圧
動作によってノズル１の弁２が開かれる充填物が泡状に
噴き出す缶容器Ａと、この缶容器Ａのノズル部１を下向
きに支承する保持具Ｂとで構成し、この保持具Ｂに、該
缶容器Ａのノズル部１を支承し、しかもノズル１ａが下
方に突き出される孔３を有する下部受部４と、缶容器Ａ
の底部Ａ’が上方に露呈する状態で、この缶容器Ａの胴
部Ａ”を支承する上部受部５とを一体に連設し、しかも
壁面Ｄ等に対する取付け手段を設けて構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は各種の整髪手段、クレンジング手段、スキンパック手段等として用 いられるム−スタイプの缶容器から封入充填物を容器に取り出す装置の提供に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

内封充填物を泡状にして取り出す所謂ムース缶は取扱いが容易であり、しかも この缶容器から生ずる整髪料等が泡状に保形されていることから、手、髪あるい は顔等の面に付着した際に、通例の液状の整髪料と異なって流下せず、適量を手 、髪あるいは顔等に付着した後に両手を用いて、この泡状の整髪料等を髪、顔、 手指等に充分にすり込むことが可能で整髪手段、クレンジング手段、スキンパッ ク手段等として各方面で用いられている。

【０００３】 又、この種のムース缶に封入された整髪料等は叙上の液状の整髪料等の不都合 のない、例えばペースト状あるいは粘性の高い液状の整髪料等の有するベタつき 感がなく、髪全体を自然な風合いに整えると共に、クレンジングあるいはスキン パック時のベタつき感を無くし、さっぱりとした使用感、仕上り感を有する特長 を有している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この種のムース缶は、逐一手でムース缶を握り、指先でノズル 部を押圧しながら目的とする、例えば髪、手等に吐出されたム−スを受取った後 、缶を別途戻して、これらのムースを髪、顔等にすりこむ必要があり、ムースの 取り出しが必ずしも容易でない不都合を有していた。 又、この種のムース缶は充填されているガス圧を利用して充填物を泡状に吐出 することが多く、缶容器を上向きにした状態で充填物を吐出させた場合、缶容器 内のガスが先に流出してしまい封入充填物を泡状に押出すに必要なガス圧を比較 的早期に失ってしまう不都合を有していた。

【０００５】 本考案はかかる従来のムース缶における不都合に鑑み、逐一缶容器を手にする ことなく一方の手で単純に缶容器の底部を下方に押すのみで、他方の手で吐出さ れたムースを受け得るようにした取扱性に、優れた取出し装置の提供を目的とし ている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る缶充填物の取出し装置は、叙上の目的を達成するものとして装置 の構成を、缶容器Ａの本体側に向けたノズル部１の押圧動作に伴って、ノズル１ ａの弁２が開かれて充填物Ｃが泡状に吐出する缶容器Ａと、この缶容器Ａのノズ ル部１を下向きにした状態で支承する保持具Ｂとで構成してあり、この保持具Ｂ には、前記缶容器Ａのノズル部１を支承すると共に、ノズル１ａが下方に突き出 される孔３を有する下部受部４と、前記缶容器Ａの底部Ａ’が上方に露呈する状 態で該缶容器Ａの胴部Ａ”を支承する上部受部５とが一体に連設して設けてある と共に、壁面Ｄ等への取付け手段を有する構成としてある。

【０００７】

【作用】

本考案に係る取出し装置は、缶容器Ａがノズル部１を下向きにした状態で保持 具Ｂに支承されていると共に、この缶容器Ａのノズル部１が、そのノズル１ａを 下方に突き出した状態で下部受部４に支承され、しかも上部受部５から底部Ａ’ が上方に露呈するように、該上部受部５に胴部Ａ”が支承されていることから、 缶容器Ａの底部Ａ’を単に下方に押すのみでノズルの１ａからムースを取り出す ことができる。

【０００８】

【実施例】

以下本考案に係るムース缶容器における封入充填物の典型的な取出し装置を添 付の図面について説明する。 図１〜図３は、この取出し装置の典型的な実施例であって、図１は缶容器Ａの 吐出部を破断で示した装置要部を断面で示してあり、図２は装置の取付け状態を 断面で示してある。又、図３は装置の一部を 断した斜視の状態で示してある。

【０００９】 ここで用いられる缶容器Ａは、ノズル１ａを有するノズル部１を缶容器Ａの本 体側に向けた押圧動作によって、ノズル１ａの弁２が開かれて充填物Ｃが泡状に 噴き出す構成を有しているものであれば良く、図示例では、缶容器Ａのノズル部 １の側に凹陥部６をシールパッキン１６を介在して一体に連設すると共に、この 凹陥部６の底部６ａにノズル１ａの先端に連設される弁２を受ける受け部７を組 付けるための保持部８が一体に設けられている。

【００１０】 受け部７はプラスチック成形物であって缶容器Ａ内方に向けて窄まる変形漏斗 状をなしており、ノズル部１ａの側が拡径Ｄの外向きに拡がる鍔状部７ａとしあ り、この鍔状部７ａに前記缶容器Ａの保持部８を圧変形して止着すると共に、こ の保持部８の中心に、ノズル１ａに連設されるノズルを有する弁桿２ａの通る孔 ８ａを設けてある。 又、この受け部７であって保持部８から缶容器Ａの内方に突き出している周壁 部分には適宜のスリット７ｂが設けてあって、充填物Ｃが該受け部７内に流入し 易い構成としてある。

【００１１】 次いで、この受け部７には前記の保持部８の孔８ａから突き出されている弁桿 ２ａの内部側が収まっており、この弁桿２ａは、該受け部７内のスプリング９に よって鍔２ｂを前記孔８ａ内側の保持部８にあるパッキン１０に密に接するよう に付勢されている。 又、この弁桿２ａは、前記の鍔２ｂより缶容器Ａの外方にある周側部分に孔２ ｅを有すると共に、この孔２ｅに連通する孔２ｄを該孔２ｃ部分から缶容器Ａの 外方側の桿端に向けて有している。

【００１２】 かかる弁部分の構成に対し、ノズル部１は前記の弁桿２ａの桿端に密に被嵌さ れると共に、該弁桿２ａの孔２ｄに連通する孔１ａ’を有するノズル１ａを有す るキャップ状部１ｂとからなっており、このキャップ状部１ｂは、缶容器Ａのノ ズル部１の側の周側に、装着される嵌着部１ｂ’と、この嵌着部１ｂ’に一部で 連設されており缶容器Ａの側に倒し込み自在とされる操作部１ｂ”とからなって いる。

【００１３】 ノズル１ａは、この操作部１ｂ”に一体に設けられていることから、この操作 部１ｂ”を缶容器Ａの側に押すことによって弁桿２ａがスプリング９の付勢に抗 して受け部７内に押し込まれ弁桿２ａの孔２ｅが受け部７内に開口することゝな り、泡状の充填物は缶容器内のガス圧によって孔２ｃ、孔２ｄ、孔１ａ’を通っ て噴き出される。

【００１４】 保持具Ｂは前記の缶容器Ａのノズル１ａの突き出す孔３を有する下部受部４と 、前記缶容器Ａの底部Ａ’が上方に露呈するように該缶容器Ａを倒立の状態で胴 部Ａ”を支承する大径の孔１１を有する上部受部４とが前板１２と背板１３とで 一体に、即ち枠状に形成されていると共に、この背板１３の上部が上方に延設さ れた化粧背板部１３ａとされている。 又、この背板Ｂと、化粧背板部１３ａにはダルマ穴１４が設けてあり壁面Ｄに 設けた螺子、釘等のフック１５に懸支し得る構成としてある。

【００１５】 かゝる構成からなる保持具Ｂに対し、缶容器Ａをノズル１ａを下部受部４の孔 ３に挿入し、ノズル部１を該下部受部４の面に接するように上部受部５の孔１１ から挿通して組付けると共に、ダルマ穴１４に壁面Ｄのフック１５を引っかけて 用意し、ノズル１ａの下方に片手を、位置づけながら他方の手をもって缶容器Ａ の底部Ａ’を押すことで、缶容器Ａのムースを取り出して使用する。

【００１６】

【考案の効果】

本考案に係る缶充填物の取出し装置は、叙上における特長ある構成、特に缶容 器Ａをノズル部１を下向きにして保持具Ｂに支承し、しかもノズル１ａを下部受 部４から下方に突き出し、缶容器Ａの底部Ａ’を上部受部５から上方に、露呈す る構成としていることから、片手操作で、単に缶容器Ａを下方に押すことのみで 適量のムースを取り出すことができると共に、ムース取り出し時のガスの流失を 必要最少現にとどめ得る特長を有している。 又、ムース缶を洗面化粧台の前面壁部等のように、使用場所の前方に固定して おくことによって、逐一ムース缶を収納ボックス等から探し出す必要がなく、又 使用後に逐一収納ボックス等に仕舞い込む必要がない特長を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る装置の一部を破断した要部側面
図。

【図２】同装置の使用取付け状態を側面から示す断面
図。

【図３】同装置の一部を破断で示した斜視図。

【符号の説明】

１ ノズル部 ２ 弁 ３ 孔 ４ 下部受部 ５ 上部受部 ６ 凹陥部 ７ 受け部 ８ 保持部 ９ スプリング 10 パッキン 11 孔 12 前板 13 背板 14 ダルマ穴 15 フック 16 シールパッキン Ａ 缶容器 Ｂ 保持具 Ｃ 充填物 Ｄ 壁面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 缶容器の本体側に向けたノズル部の押圧
   動作によってノズルの弁が開かれて充填物が泡状に噴き
   出す缶容器と、この缶容器のノズル部を下向きに支承す
   る保持具とからなり、 前記保持具には、前記缶容器のノズル部を支承すると共
   に、ノズルが下方に突き出される孔を有する下部受部
   と、前記缶容器の底部が上方に露呈する状態で該缶容器
   の胴部を支承する上部受部とが一体に連設して設けてあ
   ると共に、壁面等への取付け手段を有していることを特
   徴とする缶充填物の取出し装置。