JPH0561032B2 - - Google Patents

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JPH0561032B2
JPH0561032B2 JP62259771A JP25977187A JPH0561032B2 JP H0561032 B2 JPH0561032 B2 JP H0561032B2 JP 62259771 A JP62259771 A JP 62259771A JP 25977187 A JP25977187 A JP 25977187A JP H0561032 B2 JPH0561032 B2 JP H0561032B2
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JP
Japan
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cylinder liner
wear
laser
friction
dead center
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Hiroshi Hibino
Kazuo Tamada
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は舶用デイーゼルエンジンやコンプレツ
サ等に使用される鋳鉄製シリンダライナのレーザ
肉盛方法に関するものである。
[従来の技術] 内燃期間のシリンダは、第3図に示す如き円筒
状のシリンダライナ1を通常有しており、該シリ
ンダライナ1は、ピストンリングとの摺動摩擦に
よる摩耗を防止するために、一般に、普通鋳鉄に
特殊元素を添加して耐摩耗製及び耐焼付性を向上
させる特殊鋳鉄製としてある。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、上記従来のシリンダライナ1にあつ
ても、ピストンリングとの摩擦によつて、特に、
ピストンリング面圧の大きい上死点領域2に局部
的に大きな摩耗を生じる欠点があつた。すなわ
ち、シリンダライナ1は、第4図の摩耗パターン
に示す如く、トツプリングの上死点で最大摩耗と
なるため、上死点領域2の摩耗量が限界に達した
場合には、たとえ上死点領域2以外の部分に殆ど
摩耗が発生していなくても新しいシリンダライナ
と交換しなければならず、メンテナンスが大変
で、コストアツプとなつていた。殊に、最近では
燃料(重油)が粗悪化しているため、運転時間あ
たりの摩耗量が増加し、シリンダライナの寿命が
短くなる傾向があつた。
又、近年、低燃費を目的としたシリンダ内最高
圧力の増大により上死点領域2は潤滑条件が厳し
いため、シリンダライナ1とピストンリングとの
焼付(スカフイング)事故が突発し、これらの取
替えねば運転が続行できなくなる事態に至ること
があつた。
更に、シリンダライナに大して摺動するピスト
ンリングは約1年間の使用で摩耗限界に達するの
で、ピストンリングを取替える度にオーバーホー
ルを行う必要があつた。
上記諸問題を解決すべく、従来、シリンダライ
ナ1の内壁面に異種金属を溶着させ、上死点領域
2を二層金属化させることが考えられたが鋳鉄に
異種金属を溶着することが困難であるため、面圧
が高く局部的に摩耗の大きい部分の二層金属化が
実現できなかつた。
そこで、本発明は、従来困難とされていた鋳鉄
一体型シリンダライナの内壁面に耐摩耗性、耐焼
付性に優れた異種金属を溶着することを可能と
し、内壁面の耐摩耗性、耐焼付性を向上して内燃
機関を長時間安定した状態で運転させることがで
きるようにすると共に、保守費の低減化を図ろう
とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、シリン
ダライナ内面の最も摩擦の大きい領域を予熱した
後、該領域にエネルギー密度の高いレーザ光を照
射することにより、耐摩耗性、耐焼付性に優れ且
つ上記シリンダライナの母材よりも摩擦係数の小
さい材料からなる金属を溶着して材料溶着層を肉
盛形成する方法とする。
[作用] エネルギー密度の高いレーザ光を用いるため、
異種金属であつてもライナ母材に溶着して肉盛さ
れる。したがつて、肉盛形成された材料溶着層に
より、シリンダライナ内面は、摩耗しにくくな
り、ピストンリングとの焼付が防止される。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の方法を実施するための装置の
一例を示すもので、3は従来と同様に特殊鋳鉄を
使用したシリンダライナ1を支持ローラ4等によ
り水平に保持して回転駆動するための回転保持装
置、5はレーザ照射部6を前後方向に移動可能に
備えてなる5KWCO2発振器であるレーザ照射装
置、7は上記レーザ照射部6の移動に同期して肉
盛用ワイヤ8を供給できるようにしたワイヤ供給
装置、9はシリンダライナ1を予熱するための予
熱装置である。なお、上記肉盛用ワイヤ8として
は、たとえば、55%Ni−Fe合金、100%Ni、
20Ni−20Mn−Fe合金、T−700等の耐摩耗性、
耐焼付性に優れ且つ上記シリンダライナ1の母材
よりも摩擦係数の小さい材料を使用する。
かかる構成としてある装置を用いて本発明の肉
盛方法を実施する場合の一例を示すと、先ず、シ
リンダライナ1を回転保持装置3にセツトして、
予熱装置9によりシリンダライナ1の特に上死点
領域2を300〜500℃に予熱する。次いで、レーザ
照射装置5のレーザ照射部6をシリンダライナ1
内に挿入して、該シリンダライナ1の内壁面にお
ける上死点領域2の軸方向一端部位置に対向させ
た状態で、上記予熱部の表面に耐摩耗性、耐焼付
性に優れ且つライナ母材よりも摩擦係数の小さい
材料をレーザ肉盛する。この場合、回転保持装置
3を駆動してシリンダライナ1を定速回転させる
と共に、上記レーザ照射部6を一定速度で上死点
領域2の軸方向他端部へ向けて移動させつつ、レ
ーザ照射部6よりエネルギー密度の高いレーザ光
を照射し、且つ該レーザ光中に、レーザ照射部6
の移動に同期させてフラツクスの送給と共にワイ
ヤ供給装置7から肉盛ワイヤ8を供給する。これ
により、肉盛用ワイヤ8をシリンダライナ1の上
死点領域2の表面に連続的に溶着して肉盛させて
行き、第2図に示す如く、上記上死点領域2に材
料溶着層10を形成する。
このように、熱影響領域が小さく、エネルギー
密度の高いレーザ光を用いることにより、鋳鉄一
体型シリンダライナ1の上死点領域2の内壁面に
耐摩耗性、耐焼付性に優れた異種金属を溶着させ
て材料溶着層10を肉盛形成することができて、
シリンダライナ1の内壁面の摩耗の大きい部分
に、二層金属化を実現させることを可能としたの
で、シリンダライナ1の内壁面は、トツプリング
等の集中摩擦を受けたとしても極めて摩耗しにく
くなり、焼付を起さなくなる。したがつて、シリ
ンダライナ1の寿命が長くなり、保守費を低減す
ることができ、しかも粗悪燃料に対しても充分耐
えることができる。又、上記肉盛用ワイヤ8とし
てシリンダライナ1の母材より摩擦係数の小さい
材質を選定してあるため、ピストンリングの摩耗
も減少し、ピストンリング取替えのためのオーバ
ーホール間隔を大幅に延長することが可能とな
り、3〜4年間無開放運転が可能となる。
次に、本発明の方法を実施する場合の他の例を
説明する。前記の実施例では、レーザ光の照射に
より、肉盛用ワイヤ8をシリンダライナ1の上死
点領域2の表面に直接溶着させて肉盛させるよう
にした場合であるが、かかる方法に代えて、シリ
ンダライナ1を300〜500℃に予熱した後、肉盛用
ワイヤ8を溶着させる前に、シリンダライナ1の
上死点領域2の表面に予め鉄ニツケル又はニツケ
ルをレーザ肉盛して母材への溶着に対するなじみ
をよくし、その上に耐摩耗性、耐焼付性に優れた
材料のレーザ光の照射によつて溶着し、肉盛する
ようにする。
なお、上記実施例では、シリンダライナ1の上
死点領域2に材料溶着層10を形成するために異
種金属を溶着させたが、シリンダライナ1の母材
である特殊鋳鉄はもともとある程度耐摩耗性を有
しているので、同種金属により材料溶着層10を
形成するようにしてもよく、又、材料溶着層10
を形成するために肉盛用金属としてワイヤ8を使
用したが、粉末金属を用いてもよく、更に内燃機
関に限らずコンプレツサ等で使用されるシリンダ
ライナに対して同様に実施してもよく、その他本
発明の要旨を逸脱しない限り種々変更を加え得る
ことは勿論である。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明の鋳鉄製シリンダライ
ナのレーザ肉盛方法によれば、エネルギー密度の
高いレーザ光の照射により、シリンダライナの内
壁面における最も摩耗量の多い領域に耐摩耗性、
耐焼付性に優れ且つシリンダライナの母材よりも
摩擦係数の小さい材料からなる金属を溶着して材
料溶着層を肉盛形成して部分的に多層化するよう
にしたので、次の如き効果を発揮する。
(i) シリンダライナの局部的摩耗の減少により寿
命を長くすることができ、内燃機関を長期間安
定した状態で運転させることができ、保守費を
低減することができる。
(ii) 多層化となる材料溶着層にライナ母材より耐
焼付性に優れた金属を採用することにより、シ
リンダライナとピストンリングの焼付事故防止
に極めて有利となる。
(iii) 局部的に摩耗限界に達したため従来、廃却を
余儀なくされていたような中古のシリンダライ
ナを安価に再生することが可能となる。
(iv) 多層化となる材料溶着層にライナ母材より摩
擦係数の小さい金属を採用することにより、ピ
ストンリングの摩耗も減少させることができ、
ピストンリング取替えのためのオーバーホール
間隔を従来より大幅に延長することが可能とな
り、メンテナンスコストの低減、機関の稼動率
の向上を図り得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施するための装置の
一例を示す概略図、第2図は本発明の方法により
シリンダライナの内面に材料が溶着された状態を
示すシリンダライナの断面図、第3図は従来のシ
リンダライナの断面図、第4図はシリンダライナ
の摩耗パターンを示す図である。 1……シリンダライナ、2……上死点領域、5
……レーザ照射装置、8……肉盛用ワイヤ、10
……材料溶着層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シリンダライナ内面の最も摩擦の大きい領域
    を予熱した後、該領域にエネルギー密度の高いレ
    ーザ光を照射することにより、耐摩耗性、耐焼付
    性に優れ且つ上記シリンダライナの母材よりも摩
    擦係数の小さい材料からなる金属を溶着して材料
    溶着層を肉盛形成することを特徴とする鋳鉄性シ
    リンダライナのレーザ肉盛方法。
JP62259771A 1987-10-16 1987-10-16 鋳鉄製シリンダライナのレーザ肉盛方法 Granted JPH01104487A (ja)

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JP5101838B2 (ja) * 2006-05-16 2012-12-19 ヤンマー株式会社 金属部材の表面硬化方法
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