JPH0559325B2

JPH0559325B2 -

Info

Publication number: JPH0559325B2
Application number: JP59099032A
Authority: JP
Inventors: Tatsuo Fujita; Kinichi Adachi
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1984-05-17
Filing date: 1984-05-17
Publication date: 1993-08-30
Also published as: JPS60243414A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、スターリング・エンジン等に用いら
れる燃焼装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点従来、ガスを燃料とする燃焼装置は、拡散燃焼
方式と予混合燃焼方式に大別できるが、拡散燃焼
方式において、その下流域に熱交換器を設ける構
成のものは、第１図に示すように、燃料であるガ
スをガス供給パイプ１、ガス制御弁２、ガス・ノ
ズル３を通過させ、燃焼室４に送り、一方、燃焼
用空気を空気供給パイプ５、空気孔噴出器６を経
て、燃焼室４に送り、両者を燃焼室４で混合、及
び燃焼させ、その燃焼ガスを下流側に設けられた
フイン７付きの熱交換パイプ８を通過させること
により、熱交換を行なつていた。ところが、この
ような形式では熱交換パイプ８を通過した燃焼ガ
スの排熱は回収されることなく捨てられるため、
熱効率も低く、また燃焼部に関してもガスと空気
の混合特性が悪いため、燃焼が不均一となり、燃
焼安定性も悪く、温度分布にも、むらがあつた。
特に、拡散燃焼方式においては、予混合燃焼方式
のように燃焼反応が速くないため、拡散律則とな
り、混合特性の悪さは、T.D.R.及び高負荷燃焼
性能の低下をも意味する。さらに、燃焼時の火炎
は、細長くなりやすく、熱交換器を均一に加熱し
にくく、熱交換器の位置を下げようとすると火炎
が付着してしまい、排ガス特性が劣悪になるとい
う欠点を有していた。故に、燃焼温度を高めよう
として、空気比を下げると火炎長が著しく増大す
るので、高効率化の点でも問題となつていた。

発明の目的本発明は、従来の問題点に鑑み、高負荷燃焼特
性と優れた燃焼安定性能を有し、熱交換器を設け
た場合にも高効率化を達成する燃焼装置を提供す
ることを目的とする。

発明の構成本発明は、複数のガス噴出孔を有するガス・デ
イストリビユータと、ガス噴出流に対し、空気流
を直交、平行、及び対向噴出させる複数の空気孔
を有する空気噴出器とで、燃焼室を形成し、下流
側の燃焼室径を上流側の燃焼室径に比べ、段差的
に大きくし、下流側の燃焼室から噴出する燃焼用
空気流をガス流に対し、平行になるように複数の
空気孔を下流側燃焼室に設け、熱交換後の排ガス
を排出する通路と燃焼用空気を取り入れる通路の
間に熱交換面を設け、燃焼用空気を取り入れる通
路の一部を燃焼室の外側に環状に設ける構成とし
た燃焼装置であり、上流側で部分予混合するも
の、及びガス・デイストリビユータと空気噴出器
の少なくとも一方を、セラミツクで構成したもの
も対象とする。

実施例の説明以下、図面を用いて具体的説明を行なう。

第２図は、本発明の一実施例を示す構成図であ
る。第２図において、ガス系統はガス供給パイプ
９、ガス制御弁１０、ガス・デイストリビユータ
１１、ガス噴出孔１２から成り、空気系統は空気
供給通路１３、空気流入孔１４、空気噴出器１
５、空気孔１６から形成されており、ガス・デイ
ストリビユータ１１と空気噴出器１５で、燃焼室
１７を構成する。燃焼室１７の下流側には着火の
ための点火プラグ１８が取り付けられており、熱
交換器として、スターリング・エンジンの加熱器
１９が設けられ、これに再生熱交換器２０、冷却
器２１、デイスプレーサ２２が備えられている。
そして、加熱器１９の下流には、排気通路２３
と、空気予熱面２４が設けられ、燃焼室１７の下
流壁、及び排気通路２３と空気供給通路１３の外
壁には、各々放熱を防ぐために、断熱材２５が装
着されている。

燃料であるガスは、ガス供給パイプ９、ガス制
御弁１０を通り、ガス・デイストリビユータ１１
に設けられたガス噴出孔１２から水平方向に燃焼
室１７に流入し、これに対し燃焼用空気、空気供
給通路１３、空気流入孔１４を通り、空気噴出器
１５に設けられた空気孔１６から燃焼室１７に流
れこむ。この際、燃焼用空気は空気孔１６から鉛
直、及び水平方向に噴出し、ガス流に対し、直
交、平行、及び対向噴出する形態となり、混合を
効果的に促進するとともに、ガスと燃焼用空気の
対向衝突により、よどみ点で火炎を安定させるこ
とができる。特に、燃焼室１７の上流域は燃焼空
間も小さいため、ガスと空気の衝突速度も大き
く、しかもうずを発性し、拡散の均一化を達成す
るようになる。そして、始動時のみ、点火プラグ
１８により着火され燃焼するが、ここで、空気孔
１６から鉛直方向に噴出する空気流は、火炎の安
定化に貢献するものであり、T.D.R.の拡張にも
関連を持つ。燃焼ガスその後、スターリング・エ
ンジンの加熱器１９に熱を与え、排気通路２３か
ら排出されるが、その際、空気予熱面２４を通し
て空気供給通路１３を通過する燃焼用空気に熱を
与えることにより、排熱回収を行なつている。特
に、空気供給通路１３の一部を燃焼室１７の外側
に環状に設けているため、効率良く排熱を回収で
きるだけでなく、装置としてコンパクト化を図る
こともできる。一方、均一に加熱器１９に熱を与
えられたスターリング・エンジンは、デイスプレ
ーサ２２の動きとともに良好な作動を行なう。本
実施例の燃焼装置は、既述したように混合特性が
優れているだけでなく、段差状の燃焼室１７で、
ほぼ燃焼を完了し、短炎化を達成できるため、加
熱器１９の位置を下げることが可能となり、高効
率化にも貢献でき、また高負荷燃焼特性の向上に
もつながる。この内容を裏付けるのが、第３図の
燃焼安定領域である。第３図の横軸には空気比、
縦軸にはガス噴出位置（バーナ基準面）からの高
さがとつてあり、COが所定の値（ここでは、
0.02％）以下となる範囲を燃焼安定領域とし、縦
線部を第１図、横線部を第２図の燃焼装置の安定
領域として示した。第３図から分かるように本実
施例の燃焼装置は従来例に比して、燃焼安定領域
が広いだけでなく、ガス噴出位置からの高さが小
さいところでも、CO値を低く抑えられている。
すなわち、小さい空間で燃焼を完了し、短炎化を
実現できていることになるわけである。

また、本発明の燃焼装置において、着火を良好
にするため、ガス・デイストリビユータ１１の上
流側に空気バルブ２６、補助空気供給パイプ２７
を設け空気を部分予混合することも可能となる。
さらに燃焼用空気を予熱すると、燃焼室１７内の
温度も上昇するので、耐熱性の優れたセラミツク
をガス・デイストリビユータ１１と空気噴出器１
５の少なくとも一方に適用すれば、長寿命化を図
ることができることになる。

発明の効果以上説明したように、本発明の燃焼装置によれ
ば、優れた燃焼安定性能と高負荷燃焼特性（従来
の1.8倍）を達成できるだけでなく、短炎化を実
現できるため、熱交換器を設けた場合の小型化、
高効率化にも優れた効果を持つ。また、広いT.
D.R.を示すため、スターリング・エンジン等の
運転変化に対しても十分に対応できるものであ
り、さらに予熱により燃焼温度が急上昇しても、
多段燃焼方式の構成を成しているため、NO_xの
抑制にも効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の燃焼装置を示す構成図、第２図
は本発明の燃焼装置の一実施例を示す構成図、第
３図は従来例と本発明の一実施例の燃焼安定領域
を示す説明図である。１１……ガス・デイストリビユータ、１３……
空気供給通路、１５……空気噴出器、１７……燃
焼室、２３……排気通路、２４……空気予熱面、
２７……補助空気供給パイプ。

Claims

【特許請求の範囲】１複数のガス噴出孔を有するガス・デイストリ
ビユータと、前記ガス噴出孔から噴出するガス流
に対し、燃焼用空気流を直交、平行、及び対向噴
出させるような複数の空気孔を有する空気噴出器
で燃焼室を形成し、下流側の燃焼室径を上流側の
燃焼室径に比して段差的に大きくし、下流側の燃
焼室から噴出する燃焼用空気流をガス流に対し、
平行になるように複数の空気孔を前記下流側燃焼
室に設け、熱交換後の排ガスを排出する通路と燃
焼用空気を取り入れる通路の間に熱交換面を設
け、前記燃焼用空気を取り入れる通路の一部を燃
焼室の外側に環状に設けた燃焼装置。２ガス・デイストリビユータの上流側にて空気
を部分予混合する特許請求の範囲第１項記載の燃
焼装置。３ガス・デイストリビユータと、空気噴出器の
少なくとも一方を、セラミツクで形成した特許請
求の範囲第１項記載の燃焼装置。