JPH0558300U - テープ状印字媒体のカット装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、板バネの圧力により可動刃の逃げを
防ぎテープ印字媒体のカット不良を防止することを目的
とする。 【構成】本考案は、可動刃２の回動中心付近を圧力バネ
５で押圧し、更に圧力バネ４で回動中心から可動刃２の
端までの長さの中央近傍が押圧される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、テープ状印字媒体のカット装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種のテープ状印字媒体のカット装置は、図４に示すように、モータに よって駆動されるカム溝を有した駆動カム７と、駆動カム７の駆動を伝える継ぎ 手を有して可動するハサミ状の可動刃８と、固定されているハサミ状の固定刃９ と、ハサミ状の可動刃８の中央付近側面を圧する板バネ１０で構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前述の従来技術では図５（ａ）に示すように、ハサミ状の可動刃８が 可動した時、板バネ１０の圧する位置が変わる為ハサミ状の可動刃８の圧力方向 が矢印ア方向から矢印イ方向へ変わる。その為、ハサミ状の可動刃８の刃部が矢 印ウ方向へ逃げる力が働き図６に示すようにテープ状印字媒体がカットされない 現象が発生する。 本考案はこのような欠点を解決するためになされたものであり、目的とすると ころは、可動刃の逃げによるテープ状印字媒体の未カット防止を実現するところ にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のテープ状印字媒体のカット装置は、そのような問題を解決するものと して、メインフレームに軸支された駆動カムと、メインフレームに固定されたハ サミ状の固定刃と、駆動カムにより回動駆動されるハサミ状の可動刃と、可動刃 を固定刃方向に押圧するバネ部材とを有し、可動刃はバネ部材により回動中心近 傍と回動中心から可動刃の端までの長さの中央近傍が押圧されることを特徴とす る。

【０００５】

【作用】

本考案の上記の構成によれば、ハサミ状の可動刃が回動中心近傍と中央近傍が 押圧されることにより可動刃の逃げを防止しテープ状印字媒体の未カットを防ぐ ことができる。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の一実施例における構造を示す図であり図１（ｂ）は動作する前 のテープ状印字媒体１２が送られてくる状態を示す正面図、図１（ａ）は板バネ ５とカッターブレード２の位置を示す説明図である。

【０００７】 １はモータによって駆動されるカム溝を有した駆動カム、２は駆動カム１に連 動した可動可能なハサミ状のカッターブレード、３はメインフレームに固定され たカッターブレード、４はカッターブレードを圧する板状の圧力バネ、５は図２ （ｂ）に示すようにカッターブレード２の圧力位置がθ1＝θ2よりカッターブレ ード２を圧する板状の圧力バネ、６はカッターブレード２及びカッターブレード ３を固定している固定ネジである。

【０００８】 図３はテープ状印字媒体１２を切断した時のカッターブレード動作位置を示す 図である。

【０００９】 図２は図１の待機状態より図３のテープ状印字媒体の切断されるカッターブレ ード２の動作の１／２動作した図であり、図２（ｂ）は正面図、図２（ａ）は板 バネ５とカッターブレード２の位置を示す説明図である。

【００１０】 続いて本考案の動作説明をする。

【００１１】 モータにより駆動カム１は矢印方向へ回転する。駆動カム１に設けられた（図は 省略してある）カム溝に沿ってカッターブレード２は矢印オ方向及びカ方向の往 復運動をさせることによりテープ状印字媒体１２のカットを行う。

【００１２】 図６はテープ状印字媒体のカット不良を示す図であり１２はテープ状印字媒体 １３はカット不良部を示している。

【００１３】 続いて従来技術の構造について説明する。

【００１４】 図４は正面図を示す図である。 ７はメインフレームに軸支されたモータによって駆動されるカム溝（図は省略 してある）を有した駆動カム、８は駆動カム７に連動した可動可能なハサミ状の 可動刃、９はメインフレームに固定されたハサミ状の固定刃、１０は可動刃８を 圧する板状の圧力バネ、１１は可動刃８と固定刃９を固定している固定ネジであ る。１４はテープ印字媒体１２が送られてくるときの板バネ１０の圧力位置、１ ５はテープ状印字媒体を切断したときの板バネ１０の圧力位置を示す。

【００１５】 続いて従来技術の構造における動作説明をする。

【００１６】 モータにより７の駆動カムが矢印キ方向へ回転する。駆動カムに設けてあるカム 溝により可動刃８は矢印ク方向及び矢印ケ方向の往復運動をすることによりテー プ状の印字媒体１２のカットを行う。しかしながら、ここで問題となるのが可動 刃８の可動中の圧力位置である。可動刃８が矢印ク方向へ可動することにより圧 力バネ１０による圧力位置が１４から１５へ変わる為圧力方向も矢印ア方向から 矢印イ方向へ変わることにより可動刃８の刃部が矢印ウ方向へ逃げる力が働く。 その結果、可動刃８の刃部が矢印イ方向へ逃げ図６に示すようにテープ状印字媒 体１２の先端部１３がカットされない現象を発生させる。

【００１７】 本考案のテープ状印字媒体カット装置は上記の従来技術の構造による問題を解 決するもので、板バネ５の圧力をθ1＝θ2よりθ1＞θ2にかけて可動刃２を圧す ることにより矢印ウ方向への刃部の逃げを防いでいる。

【００１８】 本実施例では、圧力バネ４は回動中心から可動刃２の端までの長さの中央近傍が 押圧されるとしたが、１個所のみならず数カ所を押圧しても同様の効果が得られ るものである。

【００１９】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、可動刃を、少なくても二箇所以上押圧する ことにより、テープ状印字媒体の切断の不良防止が図られ実用的効果が大きいも のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すテープ状印字媒体が送
られてくる状態を示す正面図及び板バネ５とカッターブ
レード２の位置を示す説明図。

【図２】本考案の一実施例を示す図１の状態より図３の
状態になる可動刃が１／２可動した状態の正面図及び板
バネ５とカッターブレード２の位置を示す説明図。

【図３】本考案の一実施例を示すテープ状印字媒体を切
断した状態を示す正面図。

【図４】従来技術の例を示すテープ状印字媒体が送られ
てくる状態を示す正面図。

【図５】従来技術の例を示すテープ状印字媒体を切断し
た状態を示す正面図及び板バネ１０の圧力方向及び可動
刃の逃げを示す説明図。

【図６】テープ状印字媒体のカット不良を示す図。

【符号の説明】

１ 駆動カム ２ カッターブレード ３ カッターブレード ４ 圧力バネ ５ 圧力バネ ６ 固定ネジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープ状印字媒体に印字を行うプリンタ
   において、 メインフレームに軸支された駆動カムと、 前記メインフレームに固定されたハサミ状の固定刃と、 前記駆動カムにより回動駆動されるハサミ状の可動刃
   と、 前記可動刃を前記固定刃方向に押圧するバネ部材とを有
   し、 前記可動刃は前記バネ部材により回動中心近傍と前記回
   動中心から前記可動刃の端までの長さの中央近傍が押圧
   されることを特徴とするテープ状印字媒体のカット装
   置。