JPH0557603A - 球体研磨加工装置 - Google Patents

球体研磨加工装置

Info

Publication number
JPH0557603A
JPH0557603A JP3334966A JP33496691A JPH0557603A JP H0557603 A JPH0557603 A JP H0557603A JP 3334966 A JP3334966 A JP 3334966A JP 33496691 A JP33496691 A JP 33496691A JP H0557603 A JPH0557603 A JP H0557603A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface plate
ring
sphere
holding
held
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3334966A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Kinoshita
秀俊 木下
Eiji Sato
栄二 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to US07/872,343 priority Critical patent/US5214884A/en
Publication of JPH0557603A publication Critical patent/JPH0557603A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、上下の定盤に対してかじりを生じ
ることなく球体を高精度に研磨加工することができるよ
うにした研磨加工装置を提供することを目的とする。 【構成】内輪16と外輪17とに分割されこれらの境界
部分に球体29を転動自在に保持する保持部28が形成
された下定盤18と、上記外輪17を上記内輪16に対
して所定の位置関係となるよう磁気力によって浮揚状態
で保持した保持リング19および反発リング22と、上
記下定盤18に対向して配置され上記保持部28に保持
された球体29を押圧する上定盤31とを具備したこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は球体を高い形状精度で
研磨加工するための球体研磨加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、球体を研磨加工するには図7に示
すような研磨加工装置が用いられていた。つまり、同図
中1は回転駆動される下定盤である。この下定盤1の上
面にはワ−クとしてのセラミックボ−ルなどの多数の球
体2を転動自在に保持するV溝3が周方向に沿って形成
されている。
【0003】上記下定盤1の上面側には、この下定盤1
と逆方向に回転駆動される上定盤4が設けられている。
そして、この上定盤4を上記球体2に所定の荷重となる
よう圧接させた状態でこれらを互いに逆方向に回転させ
る。それによって、各球体2には自転、公転運動が与え
られるから、これら球体2が外部から供給された砥粒に
より研磨加工される。
【0004】ところで、一回の研磨加工において、下定
盤1のV溝3に供給される多数の球体2、つまり1ロッ
ト内の球体2には真球度にバラツキがあるばかりか、直
径にもバラツキがある(この直径のバラツキを相互差と
いう)。そのため、上定盤4によって球体2を所定の圧
力で押圧した状態で各定盤1、4を回転させると、各球
体2の真球度や直径のバラツキによって各球体2に対す
る加圧力が瞬間的に過大となったり、過小となるなど異
常な加圧力の発生を招く。
【0005】このように、加圧力に異常が生じると、下
定盤1と球体2との間にかじりが生じ、下定盤1の損傷
を招いたり、球体2の形状精度である真球度や相互差が
得られなくなるということがある。
【0006】また、下定盤1に形成されたV溝3の大き
さにより、研磨加工が可能な球体2の大きさが定まって
しまう。そのため、異なる大きさの球体2を研磨加工す
る場合には、その大きさに適したV溝3が形成された下
定盤1に交換しなければならない。しかしながら、下定
盤1を交換することは容易でないから、段取りに多くの
手間が掛かるということもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の研
磨加工装置は、ワ−クに対して異常な加圧力が発生し、
定盤とワ−クとの間にかじりが生じたり、ワ−クを相互
差のない状態で、しかも高い形状精度で加工することが
できないなどのことがあった。
【0008】この発明は上記事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、1ロット内のワ−クに
形状精度のバラツキがあっても、ワ−クと定盤との間に
かじりが生じることなく、上記ワ−クをバラツキのない
高い形状精度で研磨加工することができるようにした研
磨加工装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明の第1の手段は、内輪と外輪とに分割されこ
れらの境界部分に球体を転動自在に保持する保持部が形
成された下定盤と、上記外輪を上記内輪に対して所定の
位置関係となるよう磁気力によって浮揚状態で保持した
磁気保持手段と、上記下定盤に対向して配置され上記保
持部に保持された球体を押圧する上定盤とを具備したこ
とを特徴とする。
【0010】また、この発明の第2の手段は、上下方向
に所定間隔で離間対向して配置されているとともに上方
向にゆくにしたがい順次大径に形成された複数の内定盤
と、各内定盤の外周部に配置され上記内定盤との境界部
分に球体を保持する保持部を形成したリング状の外定盤
と、各外定盤を上記内定盤に対して所定の位置関係とな
るよう磁気力によって浮揚状態で保持した磁気保持手段
とを具備したことを特徴とする。
【0011】また、この発明の第3の手段は、駆動軸
と、この駆動軸の回転に連動するとともに駆動軸に対し
て揺動および軸方向に変位自在に連結された下定盤と、
この下定盤を磁気力によって所定の浮揚状態で保持した
磁気保持手段と、上記下定盤の上面に形成された球体を
転動自在に保持する保持部と、上記下定盤に対向して設
けられこの下定盤の保持部に保持された球体を押圧する
上定盤とを具備したことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記第1の手段によれば、球体の形状のバラツ
キに応じて下定盤の外輪が磁気力に抗して変位するか
ら、球体に作用する加圧力をほぼ一定とすることができ
る。
【0013】上記第2の手段によれば、保持部に保持さ
れた球体の形状のバラツキに応じて外定盤が磁気力に抗
して変位するから、球体に作用する加圧力をほぼ一定と
することができるとともに、上記保持部が上下方向に複
数設けられるから、それぞれの保持部に保持された球体
を同時に加工することもできる。
【0014】上記第3の手段によれば、球体の形状のバ
ラツキに応じて下定盤が磁気力に抗して変位しながら揺
動するから、球体に作用する加圧力をほぼ一定とするこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0016】図1と図2はこの発明の第1の実施例を示
す研磨加工装置で、図1中11はベ−スである。このベ
−ス11上には円筒状の回転体12がスラスト軸受13
を介して回転自在に設けられている。この回転体12の
内部には第1の駆動源14が設置されている。この第1
の駆動源14は、その駆動軸15の軸線を上記回転体1
2の回転中心と一致させている。
【0017】上記駆動源14は円盤状の内輪16とリン
グ状の外輪17とからなる下定盤18の上記内輪16を
回転駆動する。この内輪16の下面には軸部16cが垂
設され、この軸部16cが上記駆動源14の駆動軸15
に連結されている。
【0018】上記外輪17は、上記内輪16の外周部に
所定の間隔を介して設けられている。この外輪17は磁
気力によって浮揚状態に保持されている。つまり、外輪
17は下面側がN極になるよう磁化された保持リング1
9の上面の内周側に取着されている。この保持リング1
9の上面の外周側には、図2に示すように円周方向に沿
ってN極およびS極に交互に磁化された従動リング21
が設けられ、また保持リング19の下面側には、上面側
がN極になるよう磁化された反発リング22が所定の間
隔で対向して配設されている。
【0019】上記反発リング22と保持リング19とは
それぞれ対向面を同極に磁化されているから、これらの
間には磁気反発力が生じ、その反発力によって上記保持
リング19は上記外輪17とともに浮揚状態で保持され
る。上記保持リング19と反発リング22との間に発生
する磁気反発力は、上記外輪17が上記内輪16とほぼ
面一の状態で浮揚する大きさに設定されている。
【0020】なお、上記反発リング22は保持機構36
により保持されていて、必要により上記保持リング19
との間隔を調節し、この保持リング19との間に発生す
る磁気反発力を制御できるようになっている。
【0021】上記回転体12の内周面上部には段部23
が形成されている。この段部23には、図2に示すよう
に上記従動リング21に形成されたN極部位とS極部位
に対し、異極同志が対向するように円周方向に沿ってN
極およびS極に交互に磁化され上記従動リング21との
間で磁気吸引力を生じる駆動リング24が設けられてい
る。つまり、駆動リング24と上記従動リング21とで
マグネットカップリングを形成している。
【0022】上記段部23の上方の内周面には内歯車2
5が形成されている。この内歯車25には、天板37に
取付けられた第2の駆動源26によって回転駆動される
駆動歯車27が噛合している。
【0023】したがって、上記第2の駆動源26を作動
させて駆動歯車27を介して内歯車25とともに回転体
12を回転させれば、駆動リング24と磁気吸引力によ
って結合した従動リング21が回転するから、この従動
リング21と一体的に設けられた外輪17も回転する。
【0024】上記内輪16の外周上端縁と上記外輪17
の内周上端縁とはそれぞれ所定の角度、たとえば45度
の角度で傾斜した斜面16a、17aに形成されてい
る。これら一対の斜面16a、17aは、断面ほぼV字
状の保持部28を形成し、この保持部28には後述する
ごとく研磨加工される多数のセラミック製の球体29が
転動自在に保持される。
【0025】上記下定盤18の上方には上定盤31が配
設されている。この上定盤31は、上記下定盤18の内
輪16よりも大径に形成された円盤部32と、この円盤
部32の中央部に形成された嵌合孔32aに下端部を嵌
合させた軸部33とから形成されている。この軸部33
はスリ−ブ34内に挿入され、図3に示すように軸受3
4aによって回転自在に支持されている。このスリ−ブ
34の上部外周面には図1に示すようにおねじ35が形
成され、このおねじ35は上記天板37に設けられため
ねじ体38に螺合されている。上記スリ−ブ34の上端
には第3の駆動源39が一体的に設けられ、この駆動源
39によって上記軸部33が回転駆動されるようになっ
ている。
【0026】上記スリ−ブ35の上端部には従動歯車9
1が設けられている。この従動歯車91には駆動歯車9
2が噛合している。この駆動歯車92は上記天板37上
に設けられた第4の駆動源93によって回転駆動される
ようになっている。上記スリ−ブ35が駆動歯車92お
よび従動歯車91を介して上記第4の駆動源93によっ
て回転駆動されれば、そのおねじ35と上記めねじ体3
8との螺合によって上記スリ−ブ35は上下方向に移動
する。それによって、上記下定盤18と上定盤31との
間隔を変えることができる。
【0027】上記第4の駆動源93はコントロ−ラ94
によって制御される。このコントロ−ラ94には上記上
定盤31に加わる加工(研磨)荷重が入力される。つま
り、上記上定盤31は図4に示すように中心部31aと
周辺部31bとが周方向に90度間隔で配置された4本
のア−ム93によって連結されている。各ア−ム93の
上面中途部にはそれぞれ歪みゲ−ジ95が取付けられて
いる。各歪みゲ−ジ95には第1のリ−ド線96の一端
がそれぞれ接続されている。
【0028】各リ−ド線96は上記周辺部31bに立設
されたピン36aを介して上記軸部33の下端部に設け
られた4つの導電帯97にそれぞれ電気的に接続されて
いる。各導電帯97には、ブラシ98の一端がそれぞれ
接触している。これらブラシ98の他端部は上記スリ−
ブ35の下端部から突設されたブラケット99に支持さ
れている。また、各ブラシ98の他端には第2のリ−ド
線100の一端が接続されている。これら第2のリ−ド
線100は上記コントロ−ラ94に導かれ、内部で上記
4つの歪みゲ−ジ95がブリッジ回路(図示せず)を構
成するよう接続されている。このブリッジ回路からの出
力信号は設定値と比較され、出力信号と設定値とに差が
生じると、コントロ−ラ94から上記第4の駆動源93
に駆動信号が出力される。それによって、上記スリ−ブ
35が回転駆動されて上方あるいは下方へ移動するか
ら、その動きに上定盤31が連動し、下定盤18との間
隔が制御される。
【0029】さらに説明を加えると、上定盤31が球体
29を研磨加工する際、球体29との接触力(加工荷
重)に応じて歪みゲ−ジ95がなすブリッジ回路からの
出力が変動する。たとえば、球体29の荒加工を長時間
にわたって無人で継続すると、加工の進行にともなって
加工荷重が低下する。その場合、ブリッジ回路からの出
力が零に近付き、設定値との差が大きくなるから、その
場合は上定盤31が下降する方向に駆動される。それに
よって、上記上定盤31が球体29に加える加工荷重が
所定値に維持される。
【0030】逆に、上定盤31と球体29との間でかじ
りが生じてブリッジ回路からの出力が設定値よりも大き
くなった場合には、上定盤31が上昇方向に駆動されて
加工荷重が一定に維持されるから、上記上定盤31が損
傷するのを防止できる。なお、上記保持部28には図示
しないノズルからラップ剤が供給されるようになってい
る。つぎに、上記構成の研磨装置によって球体29を研
磨加工する作用について説明する。
【0031】まず、保持部28に多数の球体29を保持
したならば、第1乃至第3の駆動源14、28、34を
作動させ、下定盤18の内輪16と上定盤31とを逆方
向に回転させるとともに、回転体12を下定盤18の内
輪16と同方向に回転させる。回転体12を回転させれ
ば、駆動リング24と従動リング21との磁気結合によ
って外輪17が上記内輪16と同方向に回転する。つま
り、下定盤18の内輪16と外輪17とは一体的に回転
する。
【0032】上記内輪16と外輪17とがなす保持部2
8に保持された球体29には、回転する上定盤31の円
盤部32を所定の加工荷重で当接させる。それによっ
て、球体29は上記保持部28の斜面16a、17aと
上定盤31の円盤部32との3点接触によって自転と公
転運動が与えられるから、研磨加工されることになる。
【0033】上記保持部28に供給保持された多数の球
体29は真球度や大きさなどの形状精度にバラツキがあ
り、そのバラツキに応じて各球体29に加わる加工荷重
が変化する。加工荷重が変化すると、その変化に応じて
下定盤18の外輪17が反発リング22との磁気反発力
に抗して変位する。
【0034】たとえば、各球体29に相互差、直径不同
がある場合、直径の大きな球体29に対しては外輪17
が反発リング22との磁気反発力に抗して下方へ変位
し、直径の小さな球体29に対しては反発リング22か
ら受ける反発力によって上方へ変位する。このように、
球体29の相互差、直径不同に応じて外輪17が磁気力
によって変位すれば、保持部28の球体29に過大な研
磨力が加わるのを避けられるから、下定盤18や上定盤
31との間にかじりが生じることがない。
【0035】また、上記外輪17は保持リング19と反
発リング22との磁気反発力によって内輪16および上
定盤31に対して所定の位置関係を保つよう付勢され続
けている。そのため、外輪17が内輪16および上定盤
31に対して所定の位置関係となるまで球体29の研磨
加工を継続すれば、保持部28に保持された各球体29
を相互差がなく、しかも均一の形状精度となるまで研磨
加工することができる。
【0036】上記上定盤31が球体29に加える加工荷
重は歪みゲ−ジ95によって検出されてコントロ−ラ9
4に入力され、このコントロ−ラ94で設定値と比較さ
れる。上記歪みゲ−ジ95からの検出信号と上記コント
ロ−ラ94の設定値とに差が生じると、その差がなくな
るように上記上定盤31が上下駆動されて球体29に対
する加工荷重が制御される。そのため、長時間にわたっ
て荒加工などを無人運転するような場合、加工が進行し
ても、加工荷重は常に適正な値に維持されることになる
から、無人運転による精密加工が可能となる。
【0037】図5はこの発明の第2の実施例を示す。同
図中41は上面が開口した有底状の第1の筒状体であ
る。この第1の筒状体41の底部中央部分には第1の中
空軸42の上端が連結されている。この第1の中空軸4
2の下端は図示しない第1の駆動源に連結されている。
それによって、上記第1の筒状体41は回転駆動される
ようになっている。
【0038】上記第1の筒状体41内には、この筒状体
41とほぼ相似形状に形成された第2の筒状体44が配
設されている。この第2の筒状体44の底部中央部分に
は上記第1の中空軸42よりも小径な第2の中空軸45
の上端が連結されている。この第2の中空軸45は上記
第1の中空軸42に挿通され、下端部は図示しない第2
の駆動源に連結されている。そして、この第2の中空軸
45は上記第1の中空軸42と逆方向に回転駆動される
ようになっている。
【0039】上記第2の筒状体44内には円盤状の第1
の内定盤46が設けられている。この第1の内定盤46
の下面には第1の駆動軸46aが垂設されている。この
第1の駆動軸46aは上記第2の中空軸45に挿通さ
れ、下端は図示しない第1の駆動源に連結されている。
また、上記第1の駆動軸46aは上記第2の中空軸45
と同方向に回転駆動されるようになっている。
【0040】上記第1の内定盤46の外周部にはリング
状に形成された第1の外定盤47が配設されている。こ
の第1の外定盤47は、N極に磁化されたリング状の第
1の保持リング48の上面の内周部分に取着されてい
る。この保持リング48の外周部分には円周方向に沿っ
てS極およびN極に交互に磁化された第1の従動リング
49が設けられている。
【0041】上記第2の筒状体44の内底部には上記第
1の保持リング48と対向してN極に磁化された第1の
反発リング51が設けられている。この反発リング51
と上記保持リング48との磁気反発力によって上記第1
の外定盤47が浮揚状態で保持されている。
【0042】上記第1の内定盤46の外周部上端縁と上
記第1の外定盤47の内周上端縁とはそれぞれ所定の角
度で傾斜した斜面46a、47aに形成され、これら斜
面によってワ−クであるセラミック製の球体29を転動
自在に保持する第1の保持部52がリング状に形成され
ている。
【0043】上記第2の筒状体44の内周面上部には、
上記第1の保持リング48および上記第1の従動リング
49に対応する位置に、第1の従動リング49のS極部
位およびN極部位とでマグネットカップリングを形成す
るよう、異極同志が対向するように円周方向に沿ってS
極およびN極に交互に磁化された第1の駆動リング53
が設けられている。これら駆動リング53と、上記第1
の保持リング48および上記第1の従動リング49とは
磁気吸引力によって結合されている。したがって、第2
の筒状体44が上記第1の内定盤46とともに回転駆動
されれば、上記第1の駆動リング53と磁気的に結合さ
れた上記第1の外定盤47が同方向に回転駆動されるよ
うになっている。
【0044】上記第1の内定盤46の上方には、上記第
1の保持部52がなす直径よりも大径な円盤状に形成さ
れた第2の内定盤54が下面を上記第1の内定盤46の
上面に平行に対向させて配設されている。この第2の内
定盤54の上面には第2の駆動軸55が突設されてい
る。この第2の駆動軸55は図示しない第3の駆動源に
よって上記第1の内定盤46と逆方向に回転駆動される
ようになっている。
【0045】上記第2の内定盤54の外周部にはリング
状に形成された第2の外定盤56が配設されている。こ
の第2の外定盤56はN極に磁化されたリング状の第2
の保持リング57の上面の内周部に設けられている。こ
の第2の保持リング57の上面の外周部には円周方向に
沿ってS極およびN極に交互に磁化された第2の従動リ
ング58が設けられている。
【0046】上記第2の保持リング57は上記第2の筒
状体44とほぼ同径に形成されている。この第2の保持
リング57は、上記第2の筒状体44の上端面に設けら
れたN極に磁化された第2の反発リング59との間に発
生する磁気反発力によって浮遊状態に保持されている。
【0047】上記第2の内定盤54の外周部上端縁と上
記第2の外定盤56の内周部上端縁とは、それぞれ所定
の角度で傾斜した斜面54a、56aに形成され、これ
ら斜面54a、56aによって球体29を転動自在に保
持するリング状の第2の保持部61を形成している。
【0048】上記第1の筒状体41の内周面の上部の上
記第2の保持リング57と第2の従動リング58とに対
応する箇所には、上記第2の従動リング58のN極部位
とS極部位に異極同志が対向してマグネットカップリン
グを形成するように、S極およびN極に交互に磁化され
た第2の駆動リング62が設けられている。この第2の
駆動リング62と上記第2の保持リング57および第2
の従動リング58との間には磁気吸引力が発生する。し
たがって、上記第1の筒状体41が回転駆動されれば、
この回転に上記第2の保持リング57が磁気吸引力によ
って連動するようになっている。
【0049】上記第2の内定盤54の上方には第3の内
定盤63が下面を上記第2の内定盤54の上面に対して
平行に離間させて配設されている。この第3の内定盤6
3は、上記第2の保持部61よりも大径な円盤状に形成
され、その上面側には第3の中空軸64が突設されてい
る。この第3の中空軸64には上記第2の駆動軸55が
挿通されている。
【0050】上記第3の中空軸64は図示しない第4の
駆動源に連結されている。この第4の駆動源は上記第3
の内定盤63を上記第2の内定盤54と逆方向に回転駆
動するようになっている。なお、上記第2、第3の内定
盤54、63は、それぞれ図示しない上下駆動機構によ
って上下方向の位置決めができるようになっている。
【0051】このように構成された研磨装置によれば、
第1の保持部52に保持された球体29は第2の内定盤
54によって与えられる加工荷重により研磨加工され、
第2の保持部61に保持された球体29は第3の内定盤
63から与えられる加工荷重によって研磨加工されるこ
とになる。
【0052】各保持部52、61に保持された球体29
に相互差、直径不同などがあると、その相互差、直径不
同に応じて各保持部を形成する第1の外定盤47と第2
の外定盤56とがそれぞれ第1、第2の反発リング5
1、59との間の磁気反発力に抗して変位する。そのた
め、各保持部52、61の球体29に過大な研磨力が加
わるのが避けられるから、各内定盤54、63との間に
かじりが生じるようなことがない。
【0053】また、第1、第2の外定盤47、56が各
反発リング51、59との磁気反発力によって所定の浮
揚状態となるまで研磨加工を継続すれば、各保持部5
2、61に保持された球体29を相互差がなく、しかも
均一かつ精度の高い球形に研磨加工することができる。
【0054】また、第1の保持部52と第2の保持部6
1とが上下方向に形成されているから、1回の加工で2
種類の球体29を研磨加工したり、同じ種類の場合には
加工量を倍以上に増大させ、生産性の向上を計ることが
できる。
【0055】なお、この第2の実施例においては、上下
方向に2つの保持部を設けるようにしたが、内定盤およ
び外定盤をさらに積層すれば、3つ以上の保持部を形成
することもできること明らかである。
【0056】また、この第2の実施例においても、最上
段の第3の内定盤63に上記第1の実施例と同様に4つ
の歪みゲ−ジ95(2つだけ図示)を設け、これら歪み
ゲ−ジ95によって上記第3の内定盤63に加わる加工
荷重を検出し、その加工荷重をコントロ−ラ94に設定
された設定値に対して一定になるよう、上記第3の内定
盤63を上下方向に駆動制御すれば、第2、第3の内定
盤54、63が球体29に与える加工荷重を常に一定に
維持することできる。
【0057】最上段の第3の内定盤63を上下駆動すれ
ば、その動きにその下側の第2、第1の内定盤54、4
6が連動するから、第1の保持部52と第2の保持部6
1に保持されたそれぞれの球体29に与える加工荷重を
一定に維持することができる。
【0058】図6はこの発明の第3の実施例を示す。同
図において71は下定盤である。この下定盤71の下面
側の中心部には支軸72が垂設されている。また、周辺
部には下面側がN極になるよう磁化された第1のリング
73が接合固定されている。この第1のリング73の下
方には対向面側を同じくN極に磁化された第2のリング
74が配設されている。この第2のリング74と上記第
1のリング73との間には磁気反発力が発生し、その磁
気反発力によって上記下定盤71は浮揚状態で保持され
ている。
【0059】上記支軸72の下端には径方向に貫通した
ピン75が設けられ、このピン75を介して支軸72は
図示しない駆動源によって回転駆動される駆動軸76の
上端部に形成された連結部77に連結されている。この
連結部77は、駆動軸76の上端面に開放して形成され
た上記支軸72に比べて十分に大径な挿入孔78と、こ
の挿入孔78と交差するとともに駆動軸76の径方向に
貫通して形成された係合溝79とからなる。そして、上
記支軸72は、下端部に設けられたピン75を上記溝7
9に係合させて上記挿入孔78に挿入されている。それ
によって、上記支軸72はピン75を介して駆動軸76
の回転に連動するとともに、この駆動軸76に対して揺
動および上下動自在になっている。
【0060】上記下定盤71の上面には断面がV字状の
溝からなる保持部81が形成され、この保持部81には
ワ−クとしてのセラミックス製の多数の球体29が転動
自在に保持されている。
【0061】上記下定盤71の上方には、この上面に下
面を平行に離間対向させた上定盤82が設けられてい
る。この上定盤82の上面には駆動軸83が突設されて
いる。この駆動軸83は図示しない駆動源によって回転
駆動されるようになっている。また、上記駆動源は同じ
く図示しない上下駆動機構によって上下方向に駆動され
るようになっている。つまり、上定盤82は回転駆動お
よび上下駆動されるようになっている。
【0062】このような構成の研磨加工装置において、
球体29を研磨加工する場合には、保持部81に多数の
球体29を保持したならば、上定盤82を下降させ、そ
の下面を上記球体29に所定の圧力で接触させる。つま
り、球体29に所定の加工荷重を加える。ついで、駆動
軸83と上定盤82とを逆方向に回転させれば、保持部
81に保持された球体29は自転しながら公転するか
ら、これら定盤71、82によって研磨加工されること
になる。また、ラップ剤は図示しないノズルより供給さ
れる。
【0063】保持部81に保持された球体29に相互
差、直径不同などがあると、その相互差、直径不同に応
じて上記下定盤71が第1のリング73と第2のリング
74との磁気反発力に抗して変位する。そのため、保持
部81に過大な研磨力が加わるのが避けられるから、球
体29と各内定盤71、82との間にかじりが生じるよ
うなことがない。
【0064】また、下定盤71が第1のリング73と第
2のリング74との磁気反発力によって所定の浮揚状態
となるまで研磨加工を継続すれば、保持部81に保持さ
れた球体29を相互差のない均一かつ高い形状精度の球
形に研磨加工することができる。
【0065】また、この第3の実施例においては、上記
上定盤82の上面に周方向に90度間隔で4つの歪みゲ
−ジ95(2つだけ図示)が取付けられている。これら
歪みゲ−ジ95からの検出信号はコントロ−ラ94に入
力され、このコントロ−ラ94からの駆動信号によって
上記上定盤82が上記第1の実施例と同様、上下方向に
駆動されるようになっている。それによって、上定盤8
2と下定盤71との間隔、つまり球体29に与える加工
荷重が一定に維持されるようになっている。
【0066】なお、上記各実施例では永久磁石からなる
リングを用いた場合について説明したが、各リングを電
磁石で形成してもよい。電磁石であれば、磁気力の制御
が容易に可能となるから、それによって球体に与える加
工荷重を変えることができる。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように第1の発明によれば、
下定盤を内輪と外輪とに分割し、これらの境界部分に球
体を保持する保持部を形成するとともに、上記外輪を磁
気力によって浮揚状態に保持するようにした。
【0068】そのため、保持部に保持された多数の球体
に相互差などがあると、それに応じて下定盤の外輪が磁
気力に抗して変位し、上記球体が各定盤に対して過大な
加圧力を与えるのが避けられるから、かじりを生じるよ
うなことなく研磨加工することができる。また、上記外
輪が所定の浮揚状態となるまで研磨加工を継続すれば、
保持部に保持された球体を均一な形状精度に加工するこ
とができる。
【0069】また、第2の発明によれば、複数の内定盤
を上下方向に配置するとともに、各内定盤の外周部に、
それぞれ磁気力によって所定の浮揚状態で保持される外
定盤を設け、上記内定盤と外定盤との境界部に球体を保
持する保持部を形成するようにした。
【0070】そのため、保持部に保持された多数の球体
に相互差などがあると、それに応じて外輪が磁気力に抗
して変位するから、上記球体が各定盤に対してかじりを
生じるようなことなく研磨加工することができる。ま
た、球体を保持する保持部を上下方向に複数形成するこ
とができるから、一度の研磨加工で複数種の球体を同時
に研磨加工したり、1回当たりの研磨加工によって加工
することができる球体の量を増大させることができるな
どのことがある。
【0071】また、第3の発明によれば、駆動軸の回転
に連動する下定盤を、上記駆動軸に揺動および軸方向に
変位自在に連結するとともに、この下定盤を磁気力によ
って所定の浮揚状態で保持するようにした。
【0072】そのため、下定盤に形成された保持部に保
持された多数の球体に相互差などがあると、それに応じ
て下定盤が磁気力に抗して変位するから、上記球体が各
定盤に対してかじりを生じるようなことなく研磨加工す
ることができる。また、下定盤が所定の浮揚状態となる
まで研磨加工を継続すれば、その保持部に保持された球
体を相互差なく、同じ形状精度に加工することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の全体構成を示す概略
図。
【図2】同じく従動リングと駆動リングの磁化状態を示
す平面図。
【図3】同じく上定盤の部分の拡大断面図。
【図4】同じく上定盤の平面図。
【図5】この発明の第2の実施例の全体構成を示す概略
図。
【図6】この発明の第3の実施例の全体構成を示す概略
図。
【図7】従来の研磨装置の構成図。
【符号の説明】
16…内輪、17…外輪、18…下定盤、19…保持リ
ング(磁気保持手段)、22…反発リング(磁気保持手
段)、28…保持部、29…球体、31…上定盤。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と外輪とに分割されこれらの境界部
    分に球体を転動自在に保持する保持部が形成された下定
    盤と、上記外輪を上記内輪に対して所定の位置関係とな
    るよう磁気力によって浮揚状態で保持した磁気保持手段
    と、上記下定盤に対向して配置され上記保持部に保持さ
    れた球体を押圧する上定盤とを具備したことを特徴とす
    る球体研磨加工装置。
  2. 【請求項2】 上下方向に所定間隔で離間対向して配置
    されているとともに上方向にゆくにしたがい順次大径に
    形成された複数の内定盤と、各内定盤の外周部に配置さ
    れ上記内定盤との境界部分に球体を保持する保持部を形
    成したリング状の外定盤と、各外定盤を上記内定盤に対
    して所定の位置関係となるよう磁気力によって浮揚状態
    で保持した磁気保持手段とを具備したことを特徴とする
    球体研磨加工装置。
  3. 【請求項3】 駆動軸と、この駆動軸の回転に連動する
    とともに駆動軸に対して揺動および軸方向に変位自在に
    連結された下定盤と、この下定盤を磁気力によって所定
    の浮揚状態で保持した磁気保持手段と、上記下定盤の上
    面に形成された球体を転動自在に保持する保持部と、上
    記下定盤に対向して設けられこの下定盤の保持部に保持
    された球体を押圧する上定盤とを具備したことを特徴と
    する球体研磨加工装置。
  4. 【請求項4】 上記上定盤が上記球体に加える加工荷重
    を検出する検出手段と、この検出手段からの検出信号に
    よって上記上定盤を駆動してこの上定盤が上記球体に加
    える加工荷重を制御する荷重制御手段とを具備したこと
    を特徴とする[請求項1]または[請求項3]に記載の
    球体研磨加工装置。
  5. 【請求項5】 最上段の内定盤がその下面側に位置する
    上記球体に加える加工荷重を検出する検出手段と、この
    検出手段からの検出信号によって上記内定盤を駆動して
    それぞれの内定盤が各内定盤の下面側に位置する球体に
    加える加工荷重を制御する荷重制御手段とを具備したこ
    とを特徴とする[請求項2]に記載の球体研磨加工装
    置。
JP3334966A 1991-04-23 1991-12-18 球体研磨加工装置 Pending JPH0557603A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/872,343 US5214884A (en) 1991-04-23 1992-04-23 Ball polishing apparatus and method for the same

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-156445 1991-06-27
JP15644591 1991-06-27

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0557603A true JPH0557603A (ja) 1993-03-09

Family

ID=15627906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3334966A Pending JPH0557603A (ja) 1991-04-23 1991-12-18 球体研磨加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0557603A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7967665B2 (en) 2006-03-31 2011-06-28 Ebara Corporation Substrate holding apparatus, polishing apparatus, and polishing method
CN117124216A (zh) * 2023-10-23 2023-11-28 合肥中航天成电子科技有限公司 一种非制冷型红外探测器封壳加工装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7967665B2 (en) 2006-03-31 2011-06-28 Ebara Corporation Substrate holding apparatus, polishing apparatus, and polishing method
CN117124216A (zh) * 2023-10-23 2023-11-28 合肥中航天成电子科技有限公司 一种非制冷型红外探测器封壳加工装置
CN117124216B (zh) * 2023-10-23 2024-01-05 合肥中航天成电子科技有限公司 一种非制冷型红外探测器封壳加工装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6354907B1 (en) Polishing apparatus including attitude controller for turntable and/or wafer carrier
JP6878605B2 (ja) 加工装置
US6059638A (en) Magnetic force carrier and ring for a polishing apparatus
US5957763A (en) Polishing apparatus with support columns supporting multiple platform members
US5214884A (en) Ball polishing apparatus and method for the same
CN104465359A (zh) 自旋处理装置
JP2000005988A (ja) 研磨装置
KR950004923B1 (ko) 미소연마방법 및 미소연마공구
CN108544305A (zh) 一种集群磁流变辅助v型槽高效高精度抛光陶瓷球的装置
WO2002078900A3 (en) Apparatus and methods for aligning a surface of an active retainer ring with a wafer surface for chemical mechanical polishing
US6688949B2 (en) Method and apparatus for surface treatment of inner surface of member
JPH0557603A (ja) 球体研磨加工装置
JPH0584656A (ja) 磁性流体研磨方法
US3383806A (en) Motion control device for grinding tool
JP3228528B2 (ja) ワーク保持装置
JP2510560B2 (ja) 非球面形状を有した加工物の加工装置
US3828483A (en) Optical lens generating machine having spherical bearing workpiece holder
US5239752A (en) Apparatus and technique for assembling an anti-friction bearing
JPS63221958A (ja) 円柱部材の球面研磨装置
JPH0441175A (ja) 微小研磨方法および微小研磨工具
CN111872828A (zh) 一种磁悬浮抛光装置及其操作方法
CN115781496A (zh) 一种用于微小球体加工的加工装置及加工方法
JPH0441174A (ja) 微小研磨方法および微小研磨工具
JPH04322963A (ja) 球体ラッピング装置
JPH05337800A (ja) 球面研磨装置