JPH055660A - トルクセンサおよびその製造法 - Google Patents

トルクセンサおよびその製造法

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JPH055660A
JPH055660A JP15646591A JP15646591A JPH055660A JP H055660 A JPH055660 A JP H055660A JP 15646591 A JP15646591 A JP 15646591A JP 15646591 A JP15646591 A JP 15646591A JP H055660 A JPH055660 A JP H055660A
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JP
Japan
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torque
transmission shaft
nickel
torque transmission
sensor
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Pending
Application number
JP15646591A
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English (en)
Inventor
Masayuki Wakamiya
正行 若宮
Hiroyuki Hase
裕之 長谷
Masato Shoji
理人 東海林
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 応用磁気効果を用いたトルクセンサにおい
て、Fe−Ni系合金薄帯をトルク伝達軸表面に接着し
た簡単な構造を有し、安価で、温度変化によるセンサの
特性変化が小さく、かつセンサの出力特性にヒステリシ
スが生じないようにすることを目的とする。 【構成】 チタン合金製のトルク伝達軸1表面に、熱処
理によって内部応力を低減させた磁歪を有するニッケル
−鉄磁性材料薄帯2a,2bを熱膨張差を利用して平面
圧縮応力を印加させた状態で接着し、トルク伝達軸1か
ら磁性材料に伝達された応力による磁性材料の磁気特性
の変化をトルク伝達軸1の同心円状に巻回したコイル3
a,3bのインピーダンス変化によってトルクを検出す
る構成とし、高精度でかつ高温まで使用可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性材料でてきた部材
に応力を外部から印加すると透磁率が変化するいわゆる
応力磁気効果を用いたトルクセンサおよびその製造法に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近、応力磁気効果を用いた力学量のセ
ンサの開発が注目されている。たとえばこの原理を用い
たトルクセンサの一例が緒方、池田:日本応用磁気学会
学術講演概要集(1989)p67などに記載されてい
る。
【0003】以下この種、従来のトルクセンサの構成に
ついて図5を参照しながら説明する。
【0004】図に示すように、トルク伝達軸11にシェ
ブロン状にスパッタ法で作製された磁歪を有するニッケ
ル−鉄磁性合金薄膜12a,12bを形成し、前記トル
ク伝達軸11の外方に、かつ同心円状にコイルを設けて
いる。
【0005】いまトルクがトルク伝達軸11に印加され
ると、ニッケル−鉄磁性合金薄膜12a,12bに歪が
発生する。これによって応力磁気効果により透磁率が変
化し、結果としてコイル13a,13bのインダクタン
スが変化する。たとえば、図のようなトルクTの印加に
対しては13aのインダクタンスは小さくなり、13b
のインダクタンスは大きくなる。この変化を検出回路に
よって検出し、トルクの大きさと方向を同時に検出でき
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のセン
サにおいては、スパッタ法などで薄膜を形成するため、
その後の熱処理によっても薄膜内の応力緩和が十分でな
く、良好な磁気特性を得ることが難しいという課題があ
った。また、薄帯内に複雑な内部応力が残るため、温度
変化によるセンサの特性変化が著しくかつセンサの出力
特性にヒステリシスが生ずる原因となっていた。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、ヒス
テリシスのほとんどない温度特性変化の少ないトルクセ
ンサを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、チタン合金製のトルク伝達軸表面に、熱処
理によって内部応力を低減させた磁歪を有するニッケル
−鉄磁性材料薄帯を平面圧縮応力を印加させた状態で接
着し、トルク伝達軸から磁性材料に伝達された応力によ
る磁性材料の磁気特性の変化をトルク伝達軸の同心円状
に巻回したコイルのインピーダンス変化によってトルク
を検出するようにしたものである。
【0009】
【作用】上記のような構成のトルクセンサとすることに
より、予め熱処理によって薄帯内の応力緩和を十分実施
でき、良好な磁気特性をもつニッケル−鉄磁性薄帯が得
られる。また、この応力緩和されたニッケル−鉄磁性薄
帯をトルク伝達軸に使用温度以上の温度で接着すること
により、トルク伝達軸とニッケル−鉄磁性薄帯との間の
熱膨張係数差により、ニッケル−鉄磁性薄帯に常に平面
圧縮応力を印加する。このことによって、薄帯内に内部
応力による垂直磁気異方性を誘起できる。本発明のセン
サはトルク伝達軸に印加されるトルクにより接着したニ
ッケル−鉄磁性薄帯内に生じる応力変化を薄帯の磁気特
性変化として検出するものであるが、センサ使用温度領
域で常に薄帯内にこの平面圧縮応力が作用するように設
計することにより、温度変化によるセンサの特性変化が
小さく、かつセンサの出力特性にヒステリシスが生じな
いセンサが供給できる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例について図1〜図4を参照
しながら説明する。
【0011】図1に示すように、直径30mmのチタニウ
ム製トルク伝達軸1は−30℃から250℃の温度域で
線膨張率9.4×10ー6(1/℃)、11600(kg
/mm2)のヤング率を有する。45%ニッケル−鉄磁
性合金(45%ニッケル含有残部鉄)薄帯2a,2bは
40mm幅、90mm長の長方形状で50μm厚の線熱
膨張率7.9×10-6(1/℃)、正の飽和磁歪定数を
持ち、斜め±45゜にそれぞれ対称にスリットを形成し
ている。そして線膨張率はトルク伝達軸1の値より1.
5×10ー6(1/℃)小さい。
【0012】長方形状の45%ニッケル−鉄磁性合金薄
帯2a,2bを900℃で真空中で2時間、長辺をトル
ク伝達軸1の周方向と平行に巻回アニールして、図2に
示すようにトルク伝達軸1の表面曲率と同じく30mm
φの円筒形状とした。
【0013】その後、この磁性合金薄帯2a,2bをト
ルク伝達軸1とは付加重合型ポリイミド系接着剤で接着
した。接着剤として付加重合型ビスマレイミドトリアジ
ン樹脂(三菱ガス化学製BT2164)を用いた。接着
はトルクセンサの使用温度150℃より100℃高い温
度250℃に急速昇温しこの温度で2時間保持して行な
った。こうすることによってトルクセンサの使用温度領
域−50℃〜+150℃で、磁性合金薄帯2a,2b内
に常に印加される面内圧縮応力がトルクによって印加さ
れる面内応力以上となるように設計した。コイルで3
a,3bはコイル巻回用ボビン4a,4bに巻回し、その
コイル巻回数はそれぞれ100であった。5は高透磁率
な45%ニッケル−鉄合金のヨークである。
【0014】トルク伝達軸1から斜め±45゜にそれぞ
れ対称にスリットを設けた長方形状45%ニッケル−鉄
磁性合金薄帯2a,2bに伝達された応力(歪)による
磁気特性の変化すなわち透磁率の変化をトルク伝達軸1
の同心円状にテフロン製のボビン4a,4bに巻回した
コイル3a,3bのインダクタンス変化をトルクの検出
回路を含む電気回路6によってトルクを検出する。7は
コイルとトルク検出回路6とを結ぶ導線である。トルク
検出のためコイル3a,3bに30kHzで交流電流を
流し、1Oe(エルシュテッド)の交番磁界を生じさせ
た。長方形状45%ニッケル−鉄磁性合金薄帯2a,2
bにそれぞれ対称に設けたスリットにより、斜め±45
゜に形状異方性をもたせ、図3に示すように差動回路に
より、トルクの大きさと同時にトルクの方向も検出でき
る。
【0015】図4にその出力特性を示した。−30〜+
150℃の温度域でヒステリシスのほとんどない温度特
性変化の少ないトルクセンサが提供できる。
【0016】本発明ではニッケル−鉄磁性合金薄帯2
a,2bをトルク伝達軸1に接着する前に、熱処理によ
って内部応力を低減する。このとき、トルク伝達軸1の
外径と同じ内径を有するように熱処理によってニッケル
−鉄磁性合金薄帯2a,2bに巻癖をつけ、その後セン
サ使用温度の上限以上の温度で接着することによって、
トルク伝達軸1にニッケル−鉄磁性合金薄帯2a,2b
の熱膨張率の差によって使用温度領域でニッケル−鉄磁
性合金薄帯2a,2bに常に面内圧縮応力を印加するよ
うにすると、特にヒステリシスのほとんどない温度特性
変化の少ない良好なトルクセンサが得られた。巻癖径が
異なったり、熱処理が不十分な場合ニッケル−鉄磁性合
金薄帯2a,2b内に曲げ応力が発生したり、残留応力
が生ずるため、出力特性にヒステリシスが生じたり、温
度特性変化が大きくなる。
【0017】また、ニッケル−鉄磁性合金薄帯2a,2
bに常に印加する面内圧縮応力がトルクによって印加さ
れる面内応力以上である場合使用温度全領域において特
に上記の良好なトルクセンサが得られる。本実施例では
この面内圧縮応力が接着条件により制御でき、センサ使
用温度上限150℃で面内圧縮歪が約150×10ー6
なる。故に、計測トルク上限値が印加された場合、最大
面内引張応力による表面歪値がこの値以下となるように
するのが望ましく、本実施例では10kgf・mを計測
トルク上限に選んだ。このような条件が満たされない場
合、出力特性にヒステリシスが生じたり、温度特性変化
が大きくなる。また、接着による過度な圧縮応力印加は
センサ出力を大幅に低下させ、好ましくない。
【0018】また、本実施例では使用上限温度を150
℃としたが、この温度に限定されるものではなく、より
高温での使用が可能である。なぜなら、センサに使用す
る磁性材料は結晶質材料であり、結晶化温度を有するア
モルファス磁性合金などを用いるセンサに比べ、200
℃以上の環境温度でも長時間使用できる。故に、高温で
の使用が可能で簡単な構造の安価なトルクセンサが実現
できる。
【0019】本実施例では45%ニッケル−鉄磁性合金
について述べたがNi含有率が異なる同ニッケル−鉄合
金でも同様のことが期待できる。特に、ニッケル−鉄合
金ではニッケル濃度によりその熱膨張係数の調整が可能
であり、所望のセンサ仕様を満足させるため、適当な材
料選択にも適している。
【0020】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明によれば、温度変化によるセンサの特性変化
が小さく、かつセンサの出力特性にヒステリシスが生じ
ない高精度な高温まで使用可能な、簡単な構造で安価な
トルクセンサが実現できる。
【0021】これらのセンサは今後、自動車、ロボット
などの制御に大きく貢献することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例のトルクセンサの部
分断面正面図 (b)は同、A−A断面図
【図2】同、接着前、熱処理後の円筒状、長方形状45
%ニッケル−鉄磁性合金薄帯の斜視図
【図3】トルク出力検出用差動回路図
【図4】トルク出力特性図
【図5】従来例のトルクセンサの部分断面正面図
【符号の説明】
1 トルク伝達軸 2a,2b 45%ニッケル−鉄磁性合金薄帯 3a,3b コイル

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】表面に磁性材料を有するチタン合金製トル
    ク伝達軸と、前記トルク伝達軸の外側に配したコイル
    と、前記コイルのインピーダンス変化を検出する検出回
    路を備え、前記トルク伝達軸表面に、磁歪を有するニッ
    ケル−鉄磁性材料薄帯を平面圧縮応力を印加させた状態
    で接着してなるトルクセンサ。 【請求項2】ニッケル−鉄磁性材料薄帯をトルク伝達軸
    の外径と同じ内径を有するように熱処理によって内部応
    力低減するとともに巻癖をつけ、センサ使用温度の上限
    以上の温度で接着することによって、トルク伝達軸にニ
    ッケル−鉄磁性材料薄帯の熱膨張率の差によって使用温
    度領域でニッケル−鉄磁性材料薄帯に常に面内圧縮応力
    を印加するようにしたトルクセンサの製造法。 【請求項3】ニッケル−鉄磁性材料薄帯に常に印加する
    面内圧縮応力がトルクによって印加される面内応力以上
    である請求項1記載のトルクセンサ。
JP15646591A 1991-06-27 1991-06-27 トルクセンサおよびその製造法 Pending JPH055660A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5585574A (en) * 1993-02-02 1996-12-17 Mitsubishi Materials Corporation Shaft having a magnetostrictive torque sensor and a method for making same
US7225686B2 (en) 2004-03-22 2007-06-05 Tdk Corporation Torque sensing apparatus

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