JPH0555758A - セラミツク多層配線基板およびその製造方法 - Google Patents

セラミツク多層配線基板およびその製造方法

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JPH0555758A
JPH0555758A JP3218336A JP21833691A JPH0555758A JP H0555758 A JPH0555758 A JP H0555758A JP 3218336 A JP3218336 A JP 3218336A JP 21833691 A JP21833691 A JP 21833691A JP H0555758 A JPH0555758 A JP H0555758A
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insulating
wiring board
layer
ceramic multilayer
multilayer wiring
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JP3218336A
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Inventor
Ryo Kimura
涼 木村
Kazuyuki Okano
和之 岡野
Minehiro Itagaki
峰広 板垣
Seigo Shiraishi
誠吾 白石
Mariko Ishikawa
真理子 石川
Hideyuki Okinaka
秀行 沖中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、表面平坦性に優れたセラミック多
層配線基板を生産性良く得ることを目的とする。 【構成】 そこで本発明は、絶縁性基板1上に複数層の
絶縁体層2が積層され、この絶縁体層2の積層体は中部
に凹部を備えるとともにこの凹部の外周部には配線パタ
ーン3が設けられ、前記凹部には電子部品が装着される
とともに絶縁部材が埋め込まれ最外層の絶縁体層2と平
坦化されている構造であることを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミック多層配線基板
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】相互に接続された配線パターン層の3次
元的な配列を内部に有するセラミック多層配線基板は、
以下に述べるような方法によって製造される。第1の方
法は、いわゆるグリーンシート多層法と呼ばれる方法で
あって、セラミックグリーンシート上に導電体パターン
が形成されたものに適当に貫通孔を穿孔し、この孔に導
電体を充填してビア孔としたものを位置合わせして何枚
か重ね、加圧して一体化させた後、脱バインダ,焼成な
どの熱処理を施して緻密化させるというプロセスに従う
製造方法である(特公昭40−8458号公報、特公昭
55−7720号公報、特公昭55−8837号公報、
特公昭61−45876号公報)。この方法では材料の
焼結時に成形体の3次元的な収縮が起こる。第2の方法
は、一般に厚膜印刷法と呼ばれる方法であって、焼結さ
れた基板上に導電体ペーストや絶縁体ペーストを印刷,
乾燥,焼成するというプロセスを繰り返すことによって
多層化を行うというものである(特公昭57−1959
9号公報など)。ビア孔の形成は、絶縁体ペーストのパ
ターン状印刷やフォトプロセス,レーザーの照射などに
よって行われる(特公昭59−29160号公報な
ど)。これらの他、上記2者の組合せによるものなど、
多くの製造方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、グリー
ンシート多層法においては焼成時に2次元的に収縮が起
こるため、意図したパターンの配置を崩すことなく製造
するためには、グリーンシートを作成するためのスラリ
ー組成や粉体の分散状態、あるいはシートの厚み、加圧
条件などが極めて精密に制御されなければならない。こ
れが実現されないと、焼成体にそりやうねりが生じ、製
造不良が起こる。
【0004】厚膜印刷法は、このようなグリーンシート
多層法の問題点を解決することができる。この工法によ
れば焼成時の2次元方向における成形体の寸法変化がな
く、パターンの配置やビア孔の位置がずれることがない
からである。この方法では導電体パターンの逆パターン
を絶縁体ペーストで形成するという方法(特公昭57−
54956号公報、特公昭58−26680号公報)を
行った上で、さらに導電体パターン上に絶縁層を複数回
印刷しなければ、表面が平坦で信頼性のある多層配線基
板は得られない。
【0005】これに対して厚膜印刷法の利点、つまりパ
ターンのずれが起こらないということを生かしながら、
その欠点を改善する方法として、焼結基板上に導電体パ
ターンを形成した後に絶縁体グリーンシートを重ねて圧
着し、さらに導電体パターンを印刷した後、前記絶縁体
グリーンシートを重ねて圧着するという工程を繰り返し
て積層体を形成し、その後熱処理を行うというプロセス
が、特開平1−100997号公報に示されている。し
かしながら、この方法には、導電体パターン層によって
生じる絶縁体層上の段差をなくすことができず、積層数
が多くなったときに導電体パターンの印刷に支障をきた
すだけでなく、例えば、非常に平滑な表面が要求される
セラミック多層配線基板を製造することができないとい
う問題点がある。
【0006】さらに、電子機器の高機能化,小型化方向
から種々のパッケージ形状を実装技術に要求されてい
る。実装部品の高さに対する寸法形状は各搭載部品によ
って異なっており、高密度実装という観点からは同一高
さ寸法が望ましい。すなわち各種電子回路のカード化技
術の実現が望まれている。これらの要求に対して従来の
セラミック多層配線基板およびその製造方法では実現す
ることはできなかった。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決し、表面
の平坦性に優れたセラミック多層配線基板を、生産性良
く提供することおよび、表面実装部品を基板の中に埋め
込むことのできるセラミック多層配線基板を作成できる
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、絶縁性基板上に複数層の絶縁体層が積層形成
され、かつこの絶縁体層の積層体の内側部分に凹部を備
えるとともにこの凹部の外周部に配線パターンを設け、
前記凹部には電子部品を装着するとともに絶縁部材で埋
め込み、最外層の絶縁体層と平坦化したことを特徴とす
るものである。
【0009】また本発明の製造方法は、ベースフィルム
上に導電体ペーストを配線パターン状に印刷し、さらに
乾燥した後、この配線パターンを覆うようにかつベース
フィルムの一部を除いて絶縁体ペーストを印刷または塗
布し、さらに乾燥することで絶縁体層を形成して転写シ
ートを構成し、この転写シートを絶縁性基板上に重ね熱
圧着することで前記絶縁体層を転写した後に、前記ベー
スフィルムを剥離する工程を順次繰り返して絶縁体層の
積層体を絶縁性基板上に形成し、さらにこの絶縁体層の
積層体の内側部分に設けられた凹部に電子部品を装着し
た後に絶縁部材を凹部に埋め込み最外層の絶縁体層と平
坦化することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、転写シートを製造する際に配
線パターンを絶縁体層が覆うように形成されるため、絶
縁体ペーストの流動によって配線パターンの凹凸が平滑
化され、さらにこれを絶縁性基板上に熱転写してベース
フィルムを剥離した面が積層体の表面を構成するため、
得られるセラミック多層配線基板の表面平坦性が極めて
向上するとともに部分積層が何層でも可能となる。
【0011】また、積層体に形成された凹部に半導体部
品,チップ部品などの電子部品が装着される構造である
ため、熱伝導性の高い絶縁体基板を用いればその熱伝導
性を100%利用することができる。そして、電子部品
を搭載した後に、凹部に絶縁部材を埋め込むことによっ
て表面がフラットなカード型のセラミック多層配線基板
を実現することができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の一実施例によるセラミック多
層配線基板について説明する。
【0013】(実施例1)図1(a),(b)は、本実
施例のセラミック多層配線基板の断面図を示す。図1に
おいて、1は絶縁性基板、2は絶縁体層、3は配線パタ
ーン、4は半導体部品、2aは絶縁樹脂を示す。
【0014】まず本発明によるセラミック多層配線基板
の構造について図1を参照して説明する。焼成済みの耐
熱性を有する絶縁性基板1の表面にあらかじめ設計され
た部分に配線パターン3が埋め込まれた絶縁体層2が複
数層重ねて積層している(ここでは層間の接続について
は省略しているが、ビアスルーが形成されている。)。
この高さは絶縁体層2の厚みを任意の寸法とすることに
よって設計することができる。あるいは複雑な配線を必
要とする場合には、さらに積層数を重ねることによって
実現することができる。そして、この絶縁体層2の積層
体は中部に凹部が形成され、この凹部に半導体部品4を
実装した構造が実現できる。凹部の形状は図1(a)に
示すように各層の寸法が同一である場合と、図1(b)
に示すように各層ごとに順次段差を設けて積層する場合
とがある。そして凹部には絶縁樹脂2aが埋め込まれ、
最外層の絶縁体層2と平坦化した構成となっている。
【0015】つぎに図2(a),(b),(c)を用い
て本実施例によるセラミック多層配線基板の製造方法に
ついて詳述する。まず図2(a)では絶縁性基板1とし
て100×100mm,厚さ0.64mmの96%アルミナ
基板上に、ベースフィルム5に配線パターン3、および
絶縁体層2を形成し、これにビアスルーのための貫通孔
を形成した転写シート6を重ね、転写圧力40kg/c
m2,転写温度100℃,保持時間10秒の転写条件で熱
圧着する。絶縁体層2の大きさは外枠寸法98×98m
m,内枠寸法38×38mm,厚み100μmであった。
本実施例では、電極として市販の銀ペースト(昭栄化学
製、H−4566)、絶縁体ペーストとしてアルミナを
主成分とするガラス−セラミック粉末を、ブチラール樹
脂とフタル酸ジオクチルおよびブチルカルビトールを相
溶させたビヒクルに分散させたものを用いた。なお転写
シート6の製造法の詳細については後述する。このよう
な転写条件にて転写された転写シート6のシートに穿っ
てあった貫通孔に前述と同様な銀ペーストを用いてベー
スフィルム5の上からスクリーン印刷と同じ要領でスキ
ージによって充填する。この後、ベースフィルム5を剥
離した状態が図2(b)である。すなわち、この際にベ
ースフィルム5がマスクの代用としての働きを行うわけ
である。このようにしてさらに、転写、ビアの充填およ
びベースフィルム5の剥離を前述と同様に再度繰り返す
ことによって、図2(c)に示すような絶縁体層2の積
層体が得られた。この状態での積層体表面の平坦性は±
5μmであった。このようにこの操作をn回繰り返すこ
とによってn層の多層配線基板を得ることができる。こ
れを大気中で、常温から100℃まで約15分、その後
昇温速度30℃/hで520℃まで昇温、その温度で3
時間保持した後放冷するというプロファイルで脱バイン
ダを行った後、大気中、ベルト炉でピーク温度890
℃,保持時間10分の熱処理を施した。これらの熱処理
により得られたセラミック多層配線基板の表面平坦性は
±3μmであって絶縁体層2の亀裂や配線パターン3の
断線および配線層間の導通不良などは認められなかっ
た。
【0016】次に、転写シート6の製造について、図2
(a)を参照しながら述べる。まず、ベースフィルム5
上に銀ペーストをパターン状にスクリーン印刷し、乾燥
して膜厚15〜20μmの配線パターン3を形成する。
本実施例ではベースフィルム5として、寸法精度がよく
安価なPETフィルム(東レ製、厚み75μm)を用い
た。この配線パターン3を覆うように外枠寸法98×9
8mm,内枠寸法38×38mmの大きさで前述の絶縁体ペ
ーストをスクリーン印刷し、乾燥を行って絶縁体層2を
形成する。絶縁体層2の膜厚における配線パターン3の
ある部分とない部分の段差は、絶縁体ペーストの粘度や
印刷条件に依存するが、本実施例ではスクリーン印刷
版,スキージ形状および硬度,スキージ速度などを調節
することにより、一回の印刷でそれぞれ約50μmとな
るようにした。ピンホールの発生による絶縁体の絶縁劣
化を避けるために印刷,乾燥は二回行った。このように
して絶縁体層2の厚み約100μm、前述の段差が約3
μmの図2(a)に示す転写シート6が得られた。さら
にこの転写シート6の配線パターンのランド部分に、炭
酸ガスレーザーを用いて貫通孔をあけた。本実施例では
レーザーのパワーと照射条件を適当に調節して貫通孔径
を約0.2mmとしたが、本発明者等の実験によれば約
0.05mm程度の大きさの孔径を得ることも可能であっ
た。言うまでもなく、貫通孔をあけるにはその他の種々
な穿孔方法、例えばパンチング,ドリルなどを利用して
もよい。
【0017】以上のように本実施例によれば96%アル
ミナ基板の片方の面に、表面平滑性に優れた内層導体4
層,表層導体1層のセラミック多層配線基板を形成する
ことができる。そしてこのセラミック多層配線基板は中
部に凹部を有し、この凹部には半導体部品のベアチップ
をワイヤボンディングにて接続し、半導体を保護する目
的からエポキシ樹脂などの絶縁樹脂を最外層の絶縁体層
2とほぼ同じ高さまで充填してチップを内蔵化すること
ができた。さらに、従来の厚膜多層法によるセラミック
多層配線基板と同様な特性、すなわち高強度,高放熱
性、などを有していることは言うまでもない。また、容
易に類推できるように、より高密度の実装という要請か
ら導体層数を増加させることは、絶縁体ペーストおよび
導電体ペースト中の無機粉体の性質や有機バインダおよ
び可塑剤の性質、それらの配合比を考慮することにより
行うことができる。本実施例で作成した導電体パターン
は最小線幅が100μm、線間が125μmであったの
で前述のようにスクリーン印刷を適用したが、さらに精
密なパターンが必要な場合にはオフセット印刷やフォト
リソグラフィーの技術が適用できる。
【0018】また、図では凹部を1つだけ形成する方法
について説明したが、複数個の場合についても同様であ
る。
【0019】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図2(a),(b),(c)を参照しながら説
明する。まず絶縁性基板1として100×100mm,厚
さ0.8mmの石英基板を用い、この上に石英粉末を主成
分とするガラス−セラミック粉末をブチラール樹脂とア
ジピン酸ジオクチルおよびブチルカルビトールを相溶さ
せたビヒクルに分散させた絶縁体ペーストを98×98
mmの大きさにスクリーン印刷して乾燥し、膜厚30μm
の絶縁体層2を設けた。この上に絶縁体層2の大きさが
98×98mmの転写シート6を40kg/cm2,100
℃,3秒の条件で熱圧着する。本実施例の転写シート6
では、電極ペーストとして酸化銅粉末(試薬、半井化学
製)を前述と同様のビヒクルに分散させたものを用い
た。なお転写シート6の製造法については後述する。次
に、転写シート6に穿ってあった貫通孔に前述と同じ酸
化銅ペーストを用いて実施例1と同じ要領で充填する。
このようにしてビア導体の充填を行った後、ベースフィ
ルム5を剥離した状態が図2(b)に示されている。さ
らに、熱圧着、ビアの充填およびベースフィルム5の剥
離を前述と同様に再度繰り返すことによって、積層体が
得られた。この状態での積層体表面の平坦性は±3μm
であった。これを実施例1と同様なプロファイルで脱バ
インダを行った後、水素気流中350℃で3時間の還元
を行って酸化銅を銅に変化させた。この後、窒素中、ベ
ルト炉でピーク温度890℃,保持時間10分の熱処理
を施した。これらの熱処理により得られたセラミック多
層配線基板の表面平坦性は±1.5μmであって絶縁体
層2の亀裂や配線パターン3の断線および配線層間の導
通不良などは認められなかった。
【0020】次に、転写シート6の製造について述べ
る。本実施例の導電体が酸化銅ペーストであって、実施
例1で使用した銀と同程度の抵抗値(2〜3mΩ/□)
を得るためには乾燥膜厚を40μmと厚くしなければな
らないため、転写シート6を作るために次のような方法
を用いた。つまり、膜厚40μmの配線パターン3を形
成した後、このパターンの逆パターンのスクリーン印刷
版で絶縁体ペーストを印刷して、その後実施例1と同様
に絶縁体ペーストの印刷を行い、絶縁体層2の厚み約1
30μm、そして配線パターン3のある部分とない部分
の段差が約3μmの転写シート6を得た。次に、この転
写シート6の配線パターン3のランド部分に、実施例1
と同様の方法で貫通孔をあけ、転写シート6を得た。
【0021】以上のように、本実施例によれば、配線パ
ターンの膜厚が大きい場合においても、実施例1と同
様、表面の平坦性に優れたセラミック多層配線基板を製
造できることがわかる。このセラミック多層配線基板も
また従来の厚膜多層法によるセラミック多層配線基板と
同様な特性、すなわち高強度,高放熱性、などを有して
いることは言うまでもない。また、容易に類推できるよ
うに、より高密度の実装という要請から導体層数を増加
させることは、絶縁体ペーストおよび電極ペースト中の
無機粉体の性質や有機バインダおよび可塑剤の性質、そ
れらの配合比を考慮することにより行うことができる。
本実施例で作成した配線パターン3は最小線幅が100
μm、線間が125μmであったので前述のようにスク
リーン印刷を適用したが、さらに精密なパターンが必要
な場合にはオフセット印刷やフォトリソグラフィーの技
術が適用できる。
【0022】(実施例3)さらに本発明の第3の実施例
を説明する。まず絶縁性基板1として100×100m
m,厚さ0.8mmのステアタイト基板を用い、この上に
実施例2と同じ絶縁体ペーストで同様な絶縁体層2を形
成した。次に、絶縁性基板1および絶縁体層2を貫通す
る孔を炭酸ガスレーザーを用いて穿孔した後、従来の真
空吸着を利用したビア充填装置(岩谷産業(株))を用
いて実施例2に示した酸化銅ペーストを充填し、ビア導
体とした。このビア径は0.3mmとなるようにレーザー
の条件を設定した。充填された酸化銅ペーストを乾燥し
た後、実施例2と同様な転写シート6を同様の条件で熱
転写した。その後、実施例2と同じプロセスを経て片面
の積層体を得た。次に、絶縁性基板1の裏面に位置合わ
せして実施例2と同様な転写シート6を同様の条件で熱
転写した。このようにしてステアタイト基板の両面に図
1に示す断面構造の積層体を絶縁性基板1の表裏にて構
成したものである。この後、実施例2と同じプロセスで
熱処理を行い、前記二つの実施例と同様表面平坦性に優
れたセラミック多層配線基板が得られた。言うまでもな
く、本実施例のセラミック多層配線基板も、絶縁体層2
の亀裂,欠陥、あるいは導体層間の導通不良などは全く
認められなかった。
【0023】以上のように本実施例によればステアタイ
ト基板の両方の面に表面平滑性に優れた内層導体4層,
表層導体2層のセラミック多層配線基板を形成すること
ができ、従来の厚膜多層法によるセラミック多層配線基
板と同様な特性、すなわち高強度,高放熱性、などを有
していることは言うまでもない。より高密度の実装とい
う要請から導体層数を増加させることは、絶縁体ペース
トおよび電極ペースト中の無機粉体の性質や有機バイン
ダおよび可塑剤の性質、それらの配合比を考慮すること
により行うことができる。なお本実施例で作成した配線
パターン3は最小線幅が100μm、線間が125μm
であったので前述のようにスクリーン印刷を適用した
が、さらに精密なパターンが必要な場合にはオフセット
印刷やフォトリソグラフィーの技術が適用できる。
【0024】以上の実施例に対する比較として、図1
(a)に示した構造のものを実施例1で使用したペース
トを用いてアルミナ基板の上にスクリーン印刷法で形成
した。まず、積層数が増えるにつれ内部導体のある部分
とない部分の段差が非常に大きくなり、4層目の配線パ
ターンを印刷する際にはこの段差による印刷障害のため
かすれや断線が発生した。また印刷されない端面部では
層数が増えるに従ってスクリーン版のダメージが大きく
なる。そして、熱処理を行ったものについては、段差の
ある部分での絶縁体層2や配線パターン3の裂断が多
く、ビア導体の導通不良も多発していた。
【0025】なお本発明で使用できる各種の材料につい
て、上記実施例中に示されたものはほんの一例に過ぎな
いことを明記する必要がある。例えば、転写シート6の
ベースフィルム5としては、寸法精度や表面の平滑さな
どの観点からPET以外にもポリイミドやその他の有機
フィルムが支障なく利用できる。絶縁体としては、通常
市販されているガラスセラミックや、従来絶縁物として
多用されるフォルステライト,エンスタタイト,ドロマ
イトなどの粉末を使用することができる。また、ペース
トを作るためのビヒクル成分は、熱転写性を損なわない
限り通常のセラミック粉末のプロセッシングや厚膜印刷
ペーストで多用される樹脂、可塑剤および溶剤を使用し
て差し支えない。絶縁性基板1は上記実施例中では96
%アルミナ基板,石英基板,ステアタイト基板を用いた
が、積層体部分を構成する材料の熱処理条件などによっ
てこの他にも炭化ケイ素基板,フォルステライト基板,
窒化アルミニウム板およびホーロー鋼板など広汎な耐熱
性基板を使用することができる。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、転写
シートを製造する際に配線パターンを絶縁体層が覆うよ
うに形成されるため、絶縁体ペーストの流動によって配
線パターンの凹凸が平滑化され、さらにこれを絶縁体基
板上に熱転写してベースフィルムを剥離した面が積層体
の表面を構成するため、得られるセラミック多層配線基
板の表面平坦性が極めて向上するとともに部分積層が何
層でも可能となる。
【0027】また、積層体に形成された凹部に半導体部
品,チップ部品などの電子部品が装着される構造である
ため、熱伝導性の高い絶縁性基板を用いればその熱伝導
性を100%利用することができる。そして、電子部品
を搭載した後に、凹部に絶縁部材を埋め込むことによっ
て表面がフラットなカード型のセラミック多層配線基板
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)はそれぞれ本発明の一実施例に
おけるセラミック多層配線基板の断面図
【図2】(a),(b),(c)はそれぞれ本発明の一
実施例におけるセラミック多層配線基板の製造方法を示
す断面図
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2 絶縁体層 2a 絶縁樹脂 3 配線パターン 4 半導体部品 5 ベースフィルム 6 転写シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/46 C 6921−4E Q 6921−4E (72)発明者 白石 誠吾 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石川 真理子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 沖中 秀行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板上に複数層の絶縁体層が積層形
    成され、かつこの絶縁体層の積層体の内側部分に凹部を
    備えるとともに、この凹部の外周部に配線パターンを設
    け、前記凹部には電子部品を装着するとともに絶縁部材
    で埋め込み、最外層の絶縁体層と平坦化したことを特徴
    とするセラミック多層配線基板。
  2. 【請求項2】ベースフィルム上に導電体ペーストを配線
    パターン状に印刷し、さらに乾燥した後この配線パター
    ンを覆うようにかつベースフィルムの一部を除いて絶縁
    体ペーストを印刷または塗布し、さらに乾燥することで
    絶縁体層を形成して転写シートを構成し、この転写シー
    トを絶縁性基板上に重ね熱圧着することで前記絶縁体層
    を転写した後に、前記ベースフィルムを剥離する工程を
    順次繰り返して絶縁体層の積層体を絶縁性基板上に形成
    し、さらにこの絶縁体層の積層体の内側部分に設けられ
    た凹部に電子部品を装着した後に絶縁部材を凹部に埋め
    込み最外層の絶縁体層と平坦化することを特徴とするセ
    ラミック多層配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】絶縁体層の積層体の凹部の内壁は階段状で
    あることを特徴とする請求項2記載のセラミック多層配
    線基板の製造方法。
  4. 【請求項4】絶縁性基板上にあらかじめ絶縁体ペースト
    または導電体ペーストを印刷または塗布して乾燥した厚
    膜層を形成することを特徴とする請求項2記載のセラミ
    ック多層配線基板の製造方法。
JP3218336A 1991-08-29 1991-08-29 セラミツク多層配線基板およびその製造方法 Pending JPH0555758A (ja)

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