JPH0552094B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明はトランシーバに外付するための受信
用外付コンバータに関し、特にコンバータを内蔵
できないトランシーバに好適な受信用外付コンバ
ータに関する。

（従来技術） 従来のトランシーバ２Ａは第３図に示す如く、
トランシーバ２Ａ内にコンバータ１Ａを設け、バ
ンド“１”用アンテナ３とバンド“１”送受信回
路２７と接続して送信と受信とを選択することに
よつて、送信のときはバンド“１”送受信回路２
７からの送信出力をバンド“１”用アンテナ３か
ら送信し、受信のときはバンド“１”用アンテナ
３からの信号をバンド“１”送受信回路２７で受
信するように構成し、かつバンド“１”用アンテ
ナ３からの信号を送受信切替器１１を介して受信
のときのみ高周波増幅部１２に導いて増幅し、増
幅出力を局部発振器１６Ａの出力とミキサ１３で
混合し、ミキサ１３からの出力およびバンド
“２”用アンテナ４からの出力をアンテナ／コン
バータ切替回路２８に導き、アンテナ／コンバー
タ切替回路２８においてコンバータ１Ａからの出
力またはバンド２用のアンテナ４からの出力の何
れか一方を選択してバンド“２”受信回路２９に
導いて受信するように構成されていた。また、高
周波チヨークコイル３０、コンバータ出力ケーブ
ル２３および高周波チヨークコイル１９を介して
供給された直流電圧をコンバータ１Ａの電源と
し、かつ高周波チヨークコイル３０に供給される
直流電圧を送受信切替器１１に供給し、送信のと
き直流電圧を零にして送受信切替器１１を切替え
てコンバータ１Ａへ送信電力が入力されるのを防
止し、かつコンバータ１Ａへの電源供給を停止し
ている。

（発明が解決しようとする課題） 上記した如き従来のトランシーバにおいては、
トランシーバにコンバータが内蔵されているた
め、トランシーバ内部にコンバータのための空間
を要し、トランシーバが大型化し、トランシーバ
の小型化が困難となる問題点があつた。

また、トランシーバにコンバータを実装すると
きはトランシーバのケースを外し、コンバータを
ねじ等によつて取り付け、配線がなされるもので
あるが、或る程度の技能を有する者でないとトラ
ンシーバにコンバータを実装することができない
という問題点があつた。

さらにまた、トランシーバのコンバータ関係の
動作試験はトランシーバのケースを外さなければ
行なえないため、生産工程、検査工程での作業が
複雑になるという問題点があつた。

この発明は上記の問題点をコンバータ外付とす
ることによつて解消し、かつコンバータとトラン
シーバとの接続ケーブルが少なくてすむ受信用外
付コンバータを提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 同時に異なる周波数帯の２波以上の信号が受信
可能で、かつ前記異なる周波数帯中の一方の周波
数帯の信号と前記異なる周波数帯中の他方の周波
数帯の信号をコンバータにより変化した信号との
一方を選択して受信可能なトランシーバに接続さ
れる受信用外付コンバータであつて、トランシー
バと外付コンバータを接続してトランシーバの送
受信信号を受信用外付コンバータの通過端子に導
いて該通過端子を介してそのまま受信用外付コン
バータのアンテナ端子に導く信号用ケーブルと、
受信用外付コンバータからの出力をトランシーバ
に導くコンバータ出力ケーブルと、トランシーバ
に設けられた直流電圧源から出力される第１およ
び第２受信に対応する直流電圧を、前記出力ケー
ブルを介して受けて一定化しかつ一定化した電圧
を受信用外付コンバータの電源電圧とする、受信
用外付コンバータに設けられた電源装置と、前記
コンバータ出力ケーブルを介して前記直流電圧源
から送信に対応する直流電圧を受けているとき信
号用ケーブルを介して入力された信号の高周波段
への導入を遮断する送受信切替手段と、前記コン
バータ出力ケーブルを介して前記直流電圧源から
第１または第２受信に対応する直流電圧を受けて
現に受けている直流電圧に対応してミキサへ出力
を注入する局部発振器の発振周波数帯域を切替え
る切替手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。

（作用） 上記の如く構成したこの発明の受信用コンバー
タによれば、受信用コンバータはトランシーバ外
に設けられることになり、トランシーバ内に設け
られる直流電圧源から送信に対応させた直流電圧
を出力させたときは送受信切替手段により受信用
外付コンバータへの入力は遮断される。この結
果、受信用外付コンバータは送信出力が入力され
ることはなく、送信出力から保護される。また第
１および第２受信に対応させた直流電圧を直流電
圧源から出力させたときは、電源装置から電源が
供給されて受信用外付コンバータに供給されると
共に、送受信切替手段により入力が導入されるた
め周波数変換作用を行なうことになる。

この場合に直流電圧が第１受信に対応する電圧
のときと第２受信に対応する電圧のときとでは局
部発振器の発振周波数帯が切替えられる。したが
つて受信用外付コンバータの出力を選択したとき
は同一バンド内２波受信が可能となる。

さらに電流電圧源からの直流電圧はコンバータ
出力ケーブルを介して供給されるため、直流電圧
の供給のために新たなケーブルを設ける必要もな
くなる。

（実施例） 以下、本発明を実施例により説明する。

第１図は本発明の一実施例の構成を示すブロツ
ク図である。

バンド“１”用アンテナ３はコンバータ１の入
力端に接続し、送受信ライン１０を通してコンバ
ータ１の通過端子２１に接続し、コンバータ１の
通過端子２１はバンド“１”信号用ケーブル２２
を通してトランシーバ２のバンド“１”アンテナ
端子２４に接続し、バンド“１”アンテナ端子２
４はバンド“１”送受信回路２７に接続してあつ
て、アンテナ３へからの出力はバンド“１”送受
信回路２７に導き、かつバンド“１”送受信回路
２７からの送信信号をアンテナ３に導くように構
成してある。

さらに、トランシーバ２内にはアンテナ／コン
バータ切替回路２８、アンテナ／コンバータ切替
回路２８からの出力を入力とするバンド“２”用
の受信回路２９およびバンド切替指示に対応し
て、零、低、高位の直流電圧の１つを選択して高
周波チヨークコイル３０を介してトランシーバ２
の端子２６に印加するバンド切替指示回路３１を
備えており、バンド“２”用アンテナ４からの出
力はバンド“２”アンテナ端子２５を介して、ア
ンテナ／コンバータ切替回路２８に導くように構
成してある。アンテナ／コンバータ切替回路２８
には図示しない切替信号でアンテナ４からの出力
または後記するコンバータ１のミキサー１３から
の出力が選択的に入力される。

一方、コンバータ１にはリレーからなり、選択
的にアンテナ３からの出力を受信のときにのみ出
力する送受信切替器１１と、送受信切替器１１か
らの出力を増幅する高周波増幅部１２と、局部発
振器１６と、高周波増幅部１２の出力と局部発振
器１６の出力とを混合してコンバータ出力端子２
０、コンバータ出力ケーブル２３、トランシーバ
２の端子２６を介してアンテナ／コンバータ切替
回路２８に供給するミキサー１３を備えている。
さらにコンバータ１には局部発振器１６と協働す
る水晶発振子１４_-aおよび１４_-b、水晶発振子１
４_-aと１４_-bとを切替える水晶発振子切替回路１
５、高周波チヨークコイル１９、コンバータ出力
ケーブル２３およびコンバータ出力端子２０に接
続された高周波チヨークコイル１９を介してバン
ド切替回路３１からの直流電圧を受けて電圧を一
定化し、かつ出力電圧で送受信切替器１１のリレ
ーを切替える電圧一定化回路１８、高周波チヨー
クコイル１９を介して供給されるバンド切替回路
３１からの直流電圧を入力として水晶発振子切替
回路１５に切替信号を出力する切替信号発生器１
７を備えている。

ここで水晶発振子切替回路１５は第２図に示す
如くダイオードD₁およびD₂を備えており、ダイ
オードD₁，D₂のオン・オフにより局部発振器１
６を構成するトランジスタTr₁のベースに選択的
に接続されて、受信周波数帯を切替えるように構
成してある。電圧一定化回路１８は第２図に示す
如くトランジスタTr₂とツエナーダイオードD₃と
を備えた電圧安定化回路で構成してある。切替信
号発生器１７はトランジスタTr₃およびTr₄を備
えており、高周波チヨークコイル１９を介して供
給される電圧が高電位のときはトランジスタTr₃
をオン状態に、トランジスタTr₄をオフ状態に制
御して水晶発振子１４_-aをトランジスタTr₁のベ
ースに接続し、高周波チヨークコイル１９を介し
て供給される電圧が低電位のときはトランジスタ
Tr₃をオフ状態にトランジスタTr₄をオン状態に
制御して水晶発振子１４_-bをトランジスタTr₁の
ベースに接続するように構成してある。

上記の如く構成した本発明の一実施例における
作用について説明する。

図示しない送受信切替手段によつて送信指示が
なされているときは、送受信回路２７からの送信
出力は上記と逆の経路を経てアンテナ３から送信
される。同時に送信指示がなされているときはバ
ンド切替回路３１の出力電圧は零電位であつて、
送受信切替器１１は図示の状態から切替えられ
て、送信出力がコンバータ１に供給されることは
なく、コンバータ１を送信出力から保護してい
る。

上記した送受信切替器１１によつてコンバータ
非選択の受信指示がなされているときは、アンテ
ナ３からの出力はバンド“１”送受信ライン１
０、バンド“１”通過端子２１、バンド“１”信
号用ケーブル２２、バンド“１”アンテナ端子２
４を経てバンド“１”送受信回路２７に供給され
て、バンド“１”の受信がなされる。

一方、コンバータ選択の受信指示がなされてい
るときは、バンド切替回路３１は図示しないトラ
ンシーバ２の表面パネルに設けられた図示しない
指示手段からの出力により高電位出力または低電
位出力を出力する。

バンド切替回路３１から高電位出力および低電
位出力が出力されているときは電圧一定化回路１
８の出力によつて送受信切替器１１のリレーは図
の状態に切替えられて、アンテナ３からの出力は
高周波増幅部１２に供給され、かつ電圧一定化回
路１８の出力によつてコンバータ１内の各部が動
作状態に制御される。

いまバンド切替回路３１から高電位出力が出力
されているときは、切替信号発生器１７の出力に
より、水晶発振子切替回路１５にて水晶発振子１
４_-aが局部発振器１６に接続された状態に制御さ
れ、バンド切替回路３１から低電位出力が出力さ
れているときは切替信号発生器１７の出力により
水晶発振子切替回路１５にて水晶発振子１４_-bが
局部発振器１６に接続された状態に制御されて、
コンバータ１内でバンド切替がなされる。

ここで電圧一定化回路１８を設けて電圧を一定
化するようにしたのは、バンド切替回路３１から
供給される電圧が高電位と低電位との２段に切替
えられるため、電圧を一定化しなければ送受信切
替回路１１のリレー駆動、高周波増幅部１２の動
作、ミキサー１３の動作、局部発振器１６の動作
に支障を来たすためである。

上記の如く、前記した送受信切替手段によつて
受信指示されているときにおいてバンド“１”用
アンテナ“３”からの出力バンド“２”の周波数
帯に変換されてトランシーバ２の端子２６に加え
られる。

トランシーバ２側ではバンド“２”用アンテナ
４からの信号とコンバータ１からの出力とをアン
テナ／コンバータ切替回路２８において選択して
何れか一方を受信する。したがつてバンド“２”
用アンテナ４からの信号受信を選択したときは、
バンド“１”用アンテナ３からの信号、バンド
“２”用アンテナ４からの信号が受信できて、複
数の周波数帯の信号を同時受信することができ
る。またコンバータ１からの出力受信を選択した
ときは、同一バンド内での２波受信することがで
きる。

以上説明した本発明の一実施例においてトラン
シーバ２は２バンドとして説明したが３バンド以
上にも拡張することができ、この場合にコンバー
タ１は変更を要しない。

またコンバータ１内のバンド切替は３バンド以
上としても同様に構成することができる。さらに
電圧一定化回路１８はDC−DCコンバータであつ
ても同様である。

また、第３図の従来例と本実施例と比較すれば
明らかな如く、バンド“１”信号用ケーブル２２
が必要となるが、バンド“１”信号ケーブル２２
はコンバータ１からピツグテイル方式のケーブル
を出しておけば、コンバータ１をトランシーバ２
に接続するときの負担も少なくてすむ。

（発明の効果） 以上説明した如くこの発明によればトランシー
バ内に設けた直流電圧源からの出力電圧を送信と
第１受信と第２受信のそれぞれに対応する電圧値
に制御することにより、送信時における送信出力
が送受信切替手段によつて受信用外付コンバータ
の高周波段への導入が遮断でき、受信時における
第１受信と第２受信とに対応して切替手段によつ
て局部発振器の発振周波数帯の切替えが制御でき
る。さらにこれらの制御はトランシーバ側から行
える。またさらに、直流電圧はコンバータ出力ケ
ーブルを介して供給されるため、直流電圧を供給
するために独立したケーブルを必要としない。

また、トランシーバから受信用外付コンバータ
を独立させたため、トランシーバ自体は小型に形
成でき、安価となる。コンバータ本体を内蔵とし
た場合に比較して生産工程、検査工程が簡略化す
ることができる。さらにトランシーバ内部構造を
変更してもコンバータ端子規格を標準化すること
により、同一の受信用外付コンバータを接続する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の構成を示すブロ
ツク図。第２図はこの発明の一実施例一部の具体
的回路図。第３図は従来のトランシーバのブロツ
ク図。 １……コンバータ、２……トランシーバ、３お
よび４……アンテナ、１１……送受信切替器、１
２……高周波増幅部、１３……ミキサー、１４_-a
および１４_-b……水晶発振子、１５……水晶発振
子切替回路、１６……局部発振器、１７……切替
信号発生器、１８……電圧一定化回路、１９およ
び３０……高周波チヨークコイル、２３……コン
バータ出力ケーブル、３１……バンド切替回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 同時に異なる周波数帯の２波以上の信号が受
   信可能で、かつ前記異なる周波数帯中の一方の周
   波数帯の信号と前記異なる周波数帯中の他方の周
   波数帯の信号をコンバータにより変換した信号と
   の一方を選択して受信可能なトランシーバに接続
   される受信用外付コンバータであつて、 トランシーバと外付コンバータを接続してトラ
   ンシーバの送受信信号を受信用外付コンバータの
   通過端子に導いて該通過端子を介してそのまま受
   信用外付コンバータのアンテナ端子に導く信号用
   ケーブルと、 受信用外付コンバータからの出力をトランシー
   バに導くコンバータ出力ケーブルと、 トランシーバに設けられた直流電圧源から出力
   される第１および第２受信に対応する直流電圧
   を、前記出力ケーブルを介して受けて一定化しか
   つ一定化した電圧を受信用外付コンバータの電源
   電圧とする、受信用外付コンバータに設けられた
   電源装置と、 前記コンバータ出力ケーブルを介して前記直流
   電圧源から送信に対応する直流電圧を受けている
   とき信号用ケーブルを介して入力された信号の高
   周波段への導入を遮断する送受信切替手段と、 前記コンバータ出力ケーブルを介して前記直流
   電圧源から第１または第２受信に対応する直流電
   圧を受けて現に受けている直流電圧に対応してミ
   キサへ出力を注入する局部発振器の発振周波数帯
   域を切替える切替手段と、 を備えたことを特徴とする受信用外付コンバー
   タ。