JPH055182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、一般にコンパクトデイスクと称され
るオーデイオ用のデジタル信号を記録した円盤状
のデイスクを収納し、販売するためのケースの改
良に関する。

〔従来の技術〕

従来、前述のようなコンパクトデイスクのケー
スは、一般にプラスチツクの成型品で、コンパク
トデイスクを収納する長方形の箱状の身と、該身
の一辺に開閉自在に蝶着され、身を蓋する蓋とが
一体成型で形成されていた。

そして、このようなコンパクトデイスクケース
は、棚に、その一面が表面となるように、縦列に
並ぶような販売ケースに入れられて陳列されるの
が普通である。

又、歌詞や写真、或いは解説書等が、前記のプ
ラスチツクの蓋の内側に収納されていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の前述のようなコンパクトデイスクケース
は、プラスチツクのインジエクシヨン成型によつ
て一体成型されると共に、該コンパクトデイスク
を固定して収納するためのトレーが必要で、この
トレーがケースの中に収納される。

そのため、プラスチツクの材料コストの高さ、
成型のための工賃、トレー等によつて、高価なコ
ンパクトデイスクケースとなつてしまう。

又、従来の音溝によるアラログレコードのよう
に、厚紙の正方形のケースに入れると、従来の陳
列して販売する販売ケースが、従来の長方形のコ
ンパクトデイスクケースの形状に合わされている
ために、その寸法の差によつて、正方形のコンパ
クトデイスクケースは奥に入りこんで、見えなく
なつてしまう。

同時に、その寸法の違いによる凹凸が、陳列を
不体裁としてしまう欠点もある。

更に、歌詞や写真、或いは解説書等は、蓋の内
側に収納されるため、部厚いものは収納できない
という欠点もあつた。

そして、身と蓋との嵌合を止めておくものがな
いので、あやまつて身と蓋が開いてしまい、コン
パクトデイスクが抜脱して、これを落してしまう
おそれもあつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、従来のコンパクトデイスクケースの
前述の欠点を解消し、従来の陳列ケースに、従来
のコンパクトデイスクと共に陳列しても、凹凸を
生じたり、ガタついたりせず、部厚い解説書等も
コンパクトデイスクとは別の場所に、支障なく収
納でき、蓋と身が不時に開いてコンパクトデイス
クを落すおそれのないコンパクトデイスクケース
を廉価に提供するためのもので、その手段は、表
面部の左右両側に、該表面部上に折返してデイス
ク収容部を形成する折返し片を形成すると共に、
一方の折返し片には、これを折返してデイスクの
抜脱の防止をする防止片を形成し、前記表面部の
前側には挿込片を連設すると共に、後側には裏面
部を連設し、該裏面部の左右両側には、裏面部上
に折返して歌詞等の収納物を収容する収納部とな
る折返し片を形成し、挿込片を前記収納部に挿入
し得べく厚紙で形成したコンパクトデイスクケー
スによつてなされる。

〔作用〕

本考案のコンパクトデイスクケースは、表面部
の左右両側の折返し片を表面部上に折返して、折
返し片同志を貼着することでデイスク収容部を形
成し、一方の折返し片の防止部をデイスク収容部
内に折返すことによつて、デイスクの抜脱を防止
する。

又、表面部の後側に連設した裏面部上に、その
左右両側の折返し片を折返して、折返し片同志を
貼着し、歌詞等の収納物を収納部とする。

そして、表面部の挿込片を収納部に挿込んで、
デイスク収容部と収納部とが開くのを阻止し、デ
イスクや収納物の抜脱、落下を防ぐものである。

〔実施例〕

本考案の実施の一例を、図面について以下に説
明する。

本考案のコンパクトデイスクケースは、厚さ
0.4ミリ程度の厚紙の打抜きと、折曲線の形成、
及び所定場所の接着によつて形成されるもので、
図面において、１は表面部、２は裏面部で、その
間に折曲線３を有する折曲部４を介して連設され
ている。

表面部１の表側には、歌手の写真、題名等のメ
ーンテーマが印刷され、裏面部２の表側には解説
歌詞その他のサブ的な項目が印刷される。

表面部１の左右両側には折曲線３を有する折曲
部５を介して折返し片６ａ，６ｂが連設され、こ
の折返し片６ａ，６ｂには、後述の挿込片７の側
に切欠部８が形成され、一方の折返し片６ｂの反
対側には防止部９が折曲線１０を介して連設され
ている。

折返し片６ｂには、第１図の２点鎖線で示した
糊付部１１に糊付けされ、防止部９を折曲線１０
から折返した後に、折返し片６ｂは表面部１の裏
側に折返され、更にその上に折返し片６ａが折返
されて、折返し片６ａ，６ｂは糊付部１１で貼着
され、防止部９は折返し片６ｂと表面部１とで形
成されたデイスク収容部Ａ内に折返されているこ
とゝなる。

従つて、このデイスク収容部Ａには、切欠部８
の側からコンパクトデイスクを挿入することがで
き、その収容時に、防止部９がデイスク収容部Ａ
の奥に位置して、デイスク収容部Ａの奥からデイ
スクの抜脱するのを防止し、且つデイスクの挿入
位置を位置決めする。

裏面部２の左右両側には、折返し片１２ａ，１
２ｂが、折曲線３を有する折曲部５を介して連設
され、折返し片１２ａには、表面部１側に切欠部
１３を、その反対側には折曲線１４を介して防止
部１５を連設する。

折返し片１２ｂ上には、第１図２点鎖線で示し
た糊付部１６を設けて、これを裏面部２の裏側に
折返した後、防止部１５を折返し片１２ａ上に折
返し、折返し片１２ａを折返し片１２ｂ上に折返
し、糊付部１６によつて折返し片１２ａ，１２ｂ
を貼着する。

これにより、裏面部２と折返し片１２ａ，１２
ｂの間に、歌詞、解説等の収納物を収容する収納
部Ｂが形成され、且つ防止部１５は、この収納部
Ｂ内に折返されているので、収納部Ｂに収納され
ている収納物が抜脱するのを防止する。

そして、切欠部１３は、収納物を収納物Ｂから
取り出す際の指掛けの役割を果す。

更に、表面部１の前側には、折曲線３を有する
折曲部４を介して挿込片７が連設されている。

この挿込片７は、折曲部４から折返して裏面部
２に形成された収納部Ｂと、表面部１によつて形
成されたデイスク収容部Ａを重ねた後に、これを
収納部Ｂ内に挿込めば、収納部Ｂとデイスク収容
部Ａの折畳み、重合が不時に開くのを防止でき
る。

そのため、不時にこれ等が開いて、デイスクを
落し、これを損傷するのを未然に防止できるもの
である。

上記実施例におけるデイスク収容部Ａの切欠部
８と防止片９、及び収納部Ｂの切欠部１３と防止
部１５は、図示の側と反対側に形成しても差支え
はない。

尚、収納部に対する防止片を、裏面部の端面側
に設ければ、防止片が挿込片を挿込むガイドとな
るので、挿込片が挿し込み易くなるものである。

〔考案の効果〕

本考案のコンパクトデイスクケースは、叙上の
ように、一枚の厚紙の裁断と折曲線の形成、及び
貼り付けによつて形成され、しかも展開形状は略
長方形なので、裁断の無駄が少く、従来のプラス
チツクのケースに比して安価に製作できる。

又、デイスク収容部には、デイスクの抜脱を防
止する防止片がその内部に折返され、且つ挿込片
を収納部に挿込むことで、デイスク収容部と収納
部とが開き、デイスクや収納物を落し、紛失した
り、損傷したりするのを、未然に防止できる。

又、折畳み形態も、前記の防止片によつて内容
物の移動が防止できるので、全体形状を長方形と
することも可能で、従来から使用されている陳列
棚に収容しても、従来からの細長形のコンパクト
デイスクケースと凹凸となることがなく、見ぐる
しくならず、背表示も見易いものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は展開図、第２図は貼付状態の拡開斜面図であ
る。 １……表面部、２……裏面部、３……折曲線、
６ａ，６ｂ，１２ａ，１２ｂ……折返し片、９，
１５……防止部、１１，１６……糊付部、Ａ……
デイスク収容部、Ｂ……収納部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面部の左右両側に、該表面部上に折返してデ
   イスク収容部を形成する折返し片を形成すると共
   に、一方の折返し片には、これを折返してデイス
   クの抜脱の防止をする防止片を形成し、前記表面
   部の前側には挿込片を連設すると共に、後側には
   裏面部を連設し、該裏面部の左右両側には、裏面
   部上に折返して歌詞等の収納物を収容する収納部
   となる折返し片を形成し、挿込片を前記収納部に
   挿入し得べく厚紙で形成したことを特徴とするコ
   ンパクトデイスクケース。