JPH0551650A - 線材コイル熱処理装置及び線材コイル熱処理方法 - Google Patents
線材コイル熱処理装置及び線材コイル熱処理方法Info
- Publication number
- JPH0551650A JPH0551650A JP23869791A JP23869791A JPH0551650A JP H0551650 A JPH0551650 A JP H0551650A JP 23869791 A JP23869791 A JP 23869791A JP 23869791 A JP23869791 A JP 23869791A JP H0551650 A JPH0551650 A JP H0551650A
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- JP
- Japan
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- wire rod
- rod coil
- wire
- coil
- gas
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 線材コイルの全体を迅速に且つ均等に熱処理
できるようにする。 【構成】 線材コイルは遮風構造のトレイの上にその軸
線が縦向きとなる状態に乗載される。その状態の線材コ
イルの中空部に熱処理用のガスがトレイ上面に吹き当た
る状態に吹き込まれる。その結果、中空部ではその下部
ほどガスの圧力が高く、上部ほど圧力が低くなる。その
ような圧力状態のガスが、線材コイルの内外周間におけ
る線材相互間のすき間を通って外周側へ透過し、その透
過過程で線材を加熱あるいは冷却する。
できるようにする。 【構成】 線材コイルは遮風構造のトレイの上にその軸
線が縦向きとなる状態に乗載される。その状態の線材コ
イルの中空部に熱処理用のガスがトレイ上面に吹き当た
る状態に吹き込まれる。その結果、中空部ではその下部
ほどガスの圧力が高く、上部ほど圧力が低くなる。その
ような圧力状態のガスが、線材コイルの内外周間におけ
る線材相互間のすき間を通って外周側へ透過し、その透
過過程で線材を加熱あるいは冷却する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は線材コイルに対し加熱あ
るいは冷却等の熱処理を施す線材コイル熱処理装置及び
線材コイル熱処理方法に関する。
るいは冷却等の熱処理を施す線材コイル熱処理装置及び
線材コイル熱処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】遮風構造のトレイの上に線材コイルをそ
の軸線が縦向きとなる状態に乗載させる。そして上記線
材コイルの上に蓋を被せ、線材コイルにおける中空部の
上側を塞ぐ。この状態において上記中空部に熱処理用の
ガスを吹き込む。すると吹き込まれたガスは、中空部か
ら線材コイルの内外周間における線材相互間のすき間を
通って外周側へ透過し、その過程で線材を加熱する。こ
のような手段によると線材コイルの全体を迅速に加熱で
きる。
の軸線が縦向きとなる状態に乗載させる。そして上記線
材コイルの上に蓋を被せ、線材コイルにおける中空部の
上側を塞ぐ。この状態において上記中空部に熱処理用の
ガスを吹き込む。すると吹き込まれたガスは、中空部か
ら線材コイルの内外周間における線材相互間のすき間を
通って外周側へ透過し、その過程で線材を加熱する。こ
のような手段によると線材コイルの全体を迅速に加熱で
きる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のようにト
レイに乗せた線材コイルは、その内外周間においては、
その下部ほど上部からの重量が加わる為に線材の充填率
が高くてガスの透過に対する抵抗が大きく、上部ほど上
記充填率が低くて上記抵抗が小さい。この為、上部ほど
ガスの透過量が多く下部ほど透過量が少なくて上部と下
部とで加熱あるいは冷却にむらが生じ、製品の品質むら
が生ずる問題点があった。
レイに乗せた線材コイルは、その内外周間においては、
その下部ほど上部からの重量が加わる為に線材の充填率
が高くてガスの透過に対する抵抗が大きく、上部ほど上
記充填率が低くて上記抵抗が小さい。この為、上部ほど
ガスの透過量が多く下部ほど透過量が少なくて上部と下
部とで加熱あるいは冷却にむらが生じ、製品の品質むら
が生ずる問題点があった。
【０００４】このような問題点の除去の為に上記蓋を押
し下げることにより線材コイルを圧縮し、上部と下部と
における線材の充填率を均一化する試みがある。しかし
上記圧縮が強いと線材が変形したり傷が付いたりして品
質を損なう問題点があり、反対に弱いと充填率が不均一
のままで、上記加熱や冷却のむらが温存されてしまう問
題点があった。
し下げることにより線材コイルを圧縮し、上部と下部と
における線材の充填率を均一化する試みがある。しかし
上記圧縮が強いと線材が変形したり傷が付いたりして品
質を損なう問題点があり、反対に弱いと充填率が不均一
のままで、上記加熱や冷却のむらが温存されてしまう問
題点があった。
【０００５】本願発明は上記従来技術の問題点（技術的
課題）を解決する為になされたもので、線材コイルにお
ける中空部においてはそこに吹き込まれた熱処理用のガ
スの圧力が下部ほど高く上部ほど低くなるようにして、
線材コイルはトレイ上に乗載させたままの状態で、その
内外周間においては上部も下部も上記ガスの透過の状態
を均等化させることができ、線材コイルの線材を傷めた
りすることなく全体を均一に熱処理できるようにした線
材コイル熱処理装置及び線材コイル熱処理方法を提供す
ることを目的としている。
課題）を解決する為になされたもので、線材コイルにお
ける中空部においてはそこに吹き込まれた熱処理用のガ
スの圧力が下部ほど高く上部ほど低くなるようにして、
線材コイルはトレイ上に乗載させたままの状態で、その
内外周間においては上部も下部も上記ガスの透過の状態
を均等化させることができ、線材コイルの線材を傷めた
りすることなく全体を均一に熱処理できるようにした線
材コイル熱処理装置及び線材コイル熱処理方法を提供す
ることを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明における線材コイル熱処理装置は、炉体内
において、線材コイルの存置用空間の下方には、線材コ
イルを乗載させる為の遮風構造のトレイを配設する一
方、上記存置用空間の上方には、上記トレイ上に軸線が
縦向きとなる状態に乗載される線材コイルの中空部に向
けて、上方よりその線材コイル熱処理用のガスを吹き込
む為のノズルを配設したものである。
に、本願発明における線材コイル熱処理装置は、炉体内
において、線材コイルの存置用空間の下方には、線材コ
イルを乗載させる為の遮風構造のトレイを配設する一
方、上記存置用空間の上方には、上記トレイ上に軸線が
縦向きとなる状態に乗載される線材コイルの中空部に向
けて、上方よりその線材コイル熱処理用のガスを吹き込
む為のノズルを配設したものである。
【０００７】又本願発明における線材コイル熱処理方法
は、遮風構造のトレイ上に線材コイルをその軸線が縦向
きとなる状態に乗載させ、次に上記線材コイルの上方の
ノズルから、線材コイル熱処理用のガスを線材コイルに
おける中空部を通して上記トレイの上面に吹き付けるこ
とにより、中空部内においてはその下部ほど上記ガスの
圧力が高く、上部ほど上記ガスの圧力が相対的に低くな
る状態にし、それらの圧力状態のガスを、中空部から線
材コイルの内外周間における線材相互間のすき間を通し
て線材コイルの外周側へ向け夫々放射方向に透過させて
線材コイルを熱処理するものである。
は、遮風構造のトレイ上に線材コイルをその軸線が縦向
きとなる状態に乗載させ、次に上記線材コイルの上方の
ノズルから、線材コイル熱処理用のガスを線材コイルに
おける中空部を通して上記トレイの上面に吹き付けるこ
とにより、中空部内においてはその下部ほど上記ガスの
圧力が高く、上部ほど上記ガスの圧力が相対的に低くな
る状態にし、それらの圧力状態のガスを、中空部から線
材コイルの内外周間における線材相互間のすき間を通し
て線材コイルの外周側へ向け夫々放射方向に透過させて
線材コイルを熱処理するものである。
【０００８】
【作用】トレイ上に線材コイルを乗載させ、線材コイル
の上方から線材コイルにおける中空部を通してトレイ上
面に熱処理用のガスを吹き付ける。すると中空部におい
てはその下部ほどガスの圧力が高く、上部ほどガスの圧
力が低くなる。中空部のガスは線材コイルの内外周間に
おける線材相互間のすき間を通して外周側へ向け透過
し、その透過過程で線材を加熱あるいは冷却する。この
場合、上記のようなガスの圧力の高低がある為、内外周
間における線材の充填率が下部ほど高く上部ほど低くな
っていても、ガスの透過は上部から下部にわたり均一化
される。
の上方から線材コイルにおける中空部を通してトレイ上
面に熱処理用のガスを吹き付ける。すると中空部におい
てはその下部ほどガスの圧力が高く、上部ほどガスの圧
力が低くなる。中空部のガスは線材コイルの内外周間に
おける線材相互間のすき間を通して外周側へ向け透過
し、その透過過程で線材を加熱あるいは冷却する。この
場合、上記のようなガスの圧力の高低がある為、内外周
間における線材の充填率が下部ほど高く上部ほど低くな
っていても、ガスの透過は上部から下部にわたり均一化
される。
【０００９】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。図１における１は熱処理炉の一例として連続焼鈍炉
を示し、図ではその一部を示す。２は連続焼鈍炉におけ
る周知の前室で、入口扉３と出口扉４を有しておりそれ
らは開閉装置５，６により上下方向に開閉されるように
なっている。７は熱処理装置の一例として加熱室を示
す。８は加熱室７の炉体、９は炉体８の側方の一端に設
けられた入口で、扉10を備える。扉10は開閉装置11によ
り上下方向に開閉されるようになっている。12は前室２
と加熱室７との間を覆う覆いである。尚図示はしないが
加熱室７の炉体８において入口９とは反対側の端には出
口が設けられ、そこには周知のように冷却室が接続され
ている。次に13は被処理物である線材コイルを搬送する
為のローラで、前室２、加熱室７、及びそれに続く冷却
室の全域にわたって多数が並設してある。14, 14は加熱
室７内における線材コイルの熱処理の為の存置用空間を
示し、上記搬送用のローラ13の上側において複数箇所本
例では２箇所（１箇所でもよい）に定めてある。該空間
にはトレイ15に乗せた状態の線材コイル16が存置され
て、後述のようにその熱処理例えば加熱が行われる。上
記トレイ15は遮風構造のものが用いられる。例えば上面
と下面との間での通気性のない板材をもって構成された
ものが用いられる。17は各存置用空間14の下方に設けら
れたリフターで、線材コイル16をトレイ15と共にローラ
13から持ち上げる為のものである。次に20は線材コイル
の熱処理用のガス例えば加熱用ガスの循環設備を示す。
21は該設備における加熱用ガス吹き出し用のノズルで、
上記存置用空間14を避けた上側の位置に、下へ向けてガ
スを吹き出す状態に配設してある。22は循環ファン、23
はその吸込口、24は吐出口を夫々示す。25はノズル21と
循環ファン22の吐出口24とを接続するダクトである。26
はガス加熱用の熱源で、例えばラジアントチューブが用
いられる。27はノズル21に取付けた仕切板で、ノズル21
の周囲においてその下に位置される線材コイル16の上側
を充分に覆い尽くす大きさに形成してある。
る。図１における１は熱処理炉の一例として連続焼鈍炉
を示し、図ではその一部を示す。２は連続焼鈍炉におけ
る周知の前室で、入口扉３と出口扉４を有しておりそれ
らは開閉装置５，６により上下方向に開閉されるように
なっている。７は熱処理装置の一例として加熱室を示
す。８は加熱室７の炉体、９は炉体８の側方の一端に設
けられた入口で、扉10を備える。扉10は開閉装置11によ
り上下方向に開閉されるようになっている。12は前室２
と加熱室７との間を覆う覆いである。尚図示はしないが
加熱室７の炉体８において入口９とは反対側の端には出
口が設けられ、そこには周知のように冷却室が接続され
ている。次に13は被処理物である線材コイルを搬送する
為のローラで、前室２、加熱室７、及びそれに続く冷却
室の全域にわたって多数が並設してある。14, 14は加熱
室７内における線材コイルの熱処理の為の存置用空間を
示し、上記搬送用のローラ13の上側において複数箇所本
例では２箇所（１箇所でもよい）に定めてある。該空間
にはトレイ15に乗せた状態の線材コイル16が存置され
て、後述のようにその熱処理例えば加熱が行われる。上
記トレイ15は遮風構造のものが用いられる。例えば上面
と下面との間での通気性のない板材をもって構成された
ものが用いられる。17は各存置用空間14の下方に設けら
れたリフターで、線材コイル16をトレイ15と共にローラ
13から持ち上げる為のものである。次に20は線材コイル
の熱処理用のガス例えば加熱用ガスの循環設備を示す。
21は該設備における加熱用ガス吹き出し用のノズルで、
上記存置用空間14を避けた上側の位置に、下へ向けてガ
スを吹き出す状態に配設してある。22は循環ファン、23
はその吸込口、24は吐出口を夫々示す。25はノズル21と
循環ファン22の吐出口24とを接続するダクトである。26
はガス加熱用の熱源で、例えばラジアントチューブが用
いられる。27はノズル21に取付けた仕切板で、ノズル21
の周囲においてその下に位置される線材コイル16の上側
を充分に覆い尽くす大きさに形成してある。
【００１０】次に上記焼鈍炉による線材コイル16の焼鈍
について説明する。線材コイル16はトレイ15の上にその
軸線が縦向きとなる状態に乗載される。その状態におい
て線材コイル16はローラ13上を搬送される。搬送は例え
ば間欠的に行われる。その搬送により線材コイル16は先
ず前室２に入れられて周知の処理がなされ、次に加熱室
７の各存置用空間14にもたらされる。存置用空間14にも
たらされた線材コイル16はリフター17によってローラ13
から持ち上げられる。この持ち上げは線材コイル16を加
熱処理する過程において線材コイル16の大きな荷重がロ
ーラ13に加わった状態でローラ13が高温化してそれが曲
がるのを防ぐ為である。そのようなローラ13の曲がりの
防止の為には、線材コイル16の加熱の過程においてロー
ラ13を僅かに往復回動（オッシレーションと呼ばれる）
させてもよい。上記のようにして線材コイル16が存置用
空間14に位置された状態において、ラジアントチューブ
26により加熱された加熱用のガスは、循環ファン22の作
動によりノズル21から下向きに吹き出される。その温度
は線材の寸法、材質、熱処理の種類により異なるが、例
えば３００〜８５０℃である。吹き出されたガスは線材
コイル16の中空部18に入り、そこを通してトレイ15の上
面に吹き付けられる。この吹き付けにより、中空部18に
おいてはその下部18ａほど上記加熱用ガスの圧力が高
く、上部18ｂほど圧力が相対的に低くなる。このような
状態の中空部18のガスは、中空部18から、線材コイル16
における内外周間19即ち線材コイルの内周面と外周面と
の間の部分の線材相互間のすき間を通って、線材コイル
16の外周側へ向け夫々放射方向に透過し、その透過過程
において線材を加熱する。この場合線材コイル16の内外
周間19においては、その下部19ａほど上部からの線材の
重量が加わる為に線材の充填率が高く、その結果ガスの
透過に対する抵抗が大きくなっており、一方上部ほど上
記充填率が低く、上記抵抗が小さくなっている。この為
ノズル21からのガスの吹き出し圧力を適切に選定するこ
とにより、上記内外周間19においては、その下部19ａに
おける線材相互間でのガスの透過の状態と、上部19ｂに
おける線材相互間でのガスの透過の状態とを均等化させ
ることができる。その結果、線材コイル16はその上部も
又下部も均等に加熱することができる。尚上記のような
作用を得る為のノズル21からのガスの吹き出し圧力は例
えば１４０ｍｍＡｑである。上記のようにして存置用空
間14での線材コイル16の加熱が済むと、リフター17の作
動により線材コイル16がローラ13上に下降され、再びロ
ーラ13により搬送されて次の冷却室に送られる。
について説明する。線材コイル16はトレイ15の上にその
軸線が縦向きとなる状態に乗載される。その状態におい
て線材コイル16はローラ13上を搬送される。搬送は例え
ば間欠的に行われる。その搬送により線材コイル16は先
ず前室２に入れられて周知の処理がなされ、次に加熱室
７の各存置用空間14にもたらされる。存置用空間14にも
たらされた線材コイル16はリフター17によってローラ13
から持ち上げられる。この持ち上げは線材コイル16を加
熱処理する過程において線材コイル16の大きな荷重がロ
ーラ13に加わった状態でローラ13が高温化してそれが曲
がるのを防ぐ為である。そのようなローラ13の曲がりの
防止の為には、線材コイル16の加熱の過程においてロー
ラ13を僅かに往復回動（オッシレーションと呼ばれる）
させてもよい。上記のようにして線材コイル16が存置用
空間14に位置された状態において、ラジアントチューブ
26により加熱された加熱用のガスは、循環ファン22の作
動によりノズル21から下向きに吹き出される。その温度
は線材の寸法、材質、熱処理の種類により異なるが、例
えば３００〜８５０℃である。吹き出されたガスは線材
コイル16の中空部18に入り、そこを通してトレイ15の上
面に吹き付けられる。この吹き付けにより、中空部18に
おいてはその下部18ａほど上記加熱用ガスの圧力が高
く、上部18ｂほど圧力が相対的に低くなる。このような
状態の中空部18のガスは、中空部18から、線材コイル16
における内外周間19即ち線材コイルの内周面と外周面と
の間の部分の線材相互間のすき間を通って、線材コイル
16の外周側へ向け夫々放射方向に透過し、その透過過程
において線材を加熱する。この場合線材コイル16の内外
周間19においては、その下部19ａほど上部からの線材の
重量が加わる為に線材の充填率が高く、その結果ガスの
透過に対する抵抗が大きくなっており、一方上部ほど上
記充填率が低く、上記抵抗が小さくなっている。この為
ノズル21からのガスの吹き出し圧力を適切に選定するこ
とにより、上記内外周間19においては、その下部19ａに
おける線材相互間でのガスの透過の状態と、上部19ｂに
おける線材相互間でのガスの透過の状態とを均等化させ
ることができる。その結果、線材コイル16はその上部も
又下部も均等に加熱することができる。尚上記のような
作用を得る為のノズル21からのガスの吹き出し圧力は例
えば１４０ｍｍＡｑである。上記のようにして存置用空
間14での線材コイル16の加熱が済むと、リフター17の作
動により線材コイル16がローラ13上に下降され、再びロ
ーラ13により搬送されて次の冷却室に送られる。
【００１１】上記実施例では線材コイル16の熱処理の一
例としてその加熱を示したが、他の例としては熱処理が
線材コイルの冷却であっても良い。その場合においても
同様の構造及び方法でその冷却を行うことが出来る。熱
処理装置としては、線材コイル16が順次送られていく過
程でそれに熱処理を施す連続炉を例にとって説明した
が、一つの線材コイルを炉内に入れてその熱処理を行う
所謂バッチ炉であっても良い。トレイ15の遮風構造は、
線材コイルの中空部において前述の如く吹き込まれたガ
スの圧力差を生ぜしめる程度にガスの通過を遮る構造で
あれば良く、中空部に吹き込まれたガスの一部がトレイ
の上面から下面に通り抜けるものであっても良い。
例としてその加熱を示したが、他の例としては熱処理が
線材コイルの冷却であっても良い。その場合においても
同様の構造及び方法でその冷却を行うことが出来る。熱
処理装置としては、線材コイル16が順次送られていく過
程でそれに熱処理を施す連続炉を例にとって説明した
が、一つの線材コイルを炉内に入れてその熱処理を行う
所謂バッチ炉であっても良い。トレイ15の遮風構造は、
線材コイルの中空部において前述の如く吹き込まれたガ
スの圧力差を生ぜしめる程度にガスの通過を遮る構造で
あれば良く、中空部に吹き込まれたガスの一部がトレイ
の上面から下面に通り抜けるものであっても良い。
【００１２】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、線材
コイル16を熱処理する場合、熱処理用のガスを線材コイ
ル16の中空部18から内外周間19の線材相互間のすき間を
通して外周側に透過させられるから、線材コイル16の全
体を迅速に熱処理できる効果があるは勿論のこと、
コイル16を熱処理する場合、熱処理用のガスを線材コイ
ル16の中空部18から内外周間19の線材相互間のすき間を
通して外周側に透過させられるから、線材コイル16の全
体を迅速に熱処理できる効果があるは勿論のこと、
【００１３】上記の場合、熱処理用のガスは線材コイル
16の中空部18においてその下のトレイ15の上面に向けて
吹き付けることによって、中空部18ではその下部18ａほ
どガスの圧力が高く、上部18ｂほど圧力を相対的に低く
できる特長がある。このことは、線材コイル16の内外周
間19においては、その下部19ａほど上部からの重量が加
わる為に線材の充填率が高くてガスの透過に対する抵抗
が大きく、上部19ｂほど上記充填率が低くて上記抵抗が
小さくても、上記中空部18におけるガスの圧力の高低の
相違によって、上記内外周間19においては、その上部19
ｂも下部19ａもガスの透過の状態を均等化させることが
でき、上部の線材から下部の線材まで均一に熱処理でき
る効果がある。
16の中空部18においてその下のトレイ15の上面に向けて
吹き付けることによって、中空部18ではその下部18ａほ
どガスの圧力が高く、上部18ｂほど圧力を相対的に低く
できる特長がある。このことは、線材コイル16の内外周
間19においては、その下部19ａほど上部からの重量が加
わる為に線材の充填率が高くてガスの透過に対する抵抗
が大きく、上部19ｂほど上記充填率が低くて上記抵抗が
小さくても、上記中空部18におけるガスの圧力の高低の
相違によって、上記内外周間19においては、その上部19
ｂも下部19ａもガスの透過の状態を均等化させることが
でき、上部の線材から下部の線材まで均一に熱処理でき
る効果がある。
【００１４】しかも上記のように上部の線材から下部の
線材までを均一に熱処理できるようにしたものであって
も、本願発明は中空部18を通してトレイ15の上面にガス
を吹き付けることによって生ずる上記の如きガスの圧力
差を利用するものであるから、トレイ15上の線材コイル
16はそこに乗載させたままの状態で上記の如き均一な熱
処理を施し得る特長がある。このことは、前記従来技術
の如く線材コイルの形崩れを防止する為にその上側から
線材コイルに外力を加える手段が全く不要なことであっ
て、線材の変形や傷の発生から全く解放された状態で線
材コイルの熱処理ができ、良品質の処理品を提供できる
有用性がある。
線材までを均一に熱処理できるようにしたものであって
も、本願発明は中空部18を通してトレイ15の上面にガス
を吹き付けることによって生ずる上記の如きガスの圧力
差を利用するものであるから、トレイ15上の線材コイル
16はそこに乗載させたままの状態で上記の如き均一な熱
処理を施し得る特長がある。このことは、前記従来技術
の如く線材コイルの形崩れを防止する為にその上側から
線材コイルに外力を加える手段が全く不要なことであっ
て、線材の変形や傷の発生から全く解放された状態で線
材コイルの熱処理ができ、良品質の処理品を提供できる
有用性がある。
【図１】連続焼鈍炉の一部を示す縦断面図。
15 トレイ 16 線材コイル 18 中空部 19 内外周間
Claims (2)
- 【請求項１】 炉体内において、線材コイルの存置用空
間の下方には、線材コイルを乗載させる為の遮風構造の
トレイを配設する一方、上記存置用空間の上方には、上
記トレイ上に軸線が縦向きとなる状態に乗載される線材
コイルの中空部に向けて、上方よりその線材コイル熱処
理用のガスを吹き込む為のノズルを配設したことを特徴
とする線材コイル熱処理装置。 - 【請求項２】 遮風構造のトレイ上に線材コイルをその
軸線が縦向きとなる状態に乗載させ、次に上記線材コイ
ルの上方のノズルから、線材コイル熱処理用のガスを線
材コイルにおける中空部を通して上記トレイの上面に吹
き付けることにより、中空部内においてはその下部ほど
上記ガスの圧力が高く、上部ほど上記ガスの圧力が相対
的に低くなる状態にし、それらの圧力状態のガスを、中
空部から線材コイルの内外周間における線材相互間のす
き間を通して線材コイルの外周側へ向け夫々放射方向に
透過させて線材コイルを熱処理することを特徴とする線
材コイル熱処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23869791A JPH0551650A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 線材コイル熱処理装置及び線材コイル熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23869791A JPH0551650A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 線材コイル熱処理装置及び線材コイル熱処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0551650A true JPH0551650A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=17033957
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23869791A Pending JPH0551650A (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 線材コイル熱処理装置及び線材コイル熱処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0551650A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20150332815A1 (en) * | 2012-12-11 | 2015-11-19 | Abb Technology Ltd | A method and an apparatus for heat treatment of an electric power cable |
-
1991
- 1991-08-26 JP JP23869791A patent/JPH0551650A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20150332815A1 (en) * | 2012-12-11 | 2015-11-19 | Abb Technology Ltd | A method and an apparatus for heat treatment of an electric power cable |
| US9799430B2 (en) * | 2012-12-11 | 2017-10-24 | Abb Hv Cables (Switzerland) Gmbh | Method for heat treatment of an electric power cable |
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