JPH0551578U - リムーバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、綴られたステープルクラウン部の下
面に挿入し易く且つステープル引き抜き時にステープル
の切断が発生しないリムーバーを提供することである。 【構成】一対のハンドルを枢着し、両者間に各先端部を
常時離反させるバネを配すると共に何れか一方のハンド
ルを用紙上に置かれるベースにリンク結合し、各ハンド
ル先端に配した挿入片の一方の先端には凸部を他方の先
端には前記凸部を受け入れる凹部を設けてなるペンチタ
イプのリムーバー。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はステープルの引き抜きに関し、特には、ステープルクラウン部に先端 を挿入してテコの作用によりステープルを被綴り材から取り外すためのリムーバ ーに関する。

【０００２】

【従来技術】

ステープルを引き抜くペンチタイプのリムーバーとしては、綴り留められたス テープルのクラウン部と用紙上面との間にリムーバーの両先端を各々挿入し、こ の挿入された部材を上方に引き上げることにより綴られた用紙からステープルを 抜き取るものが知られている。図３に示された様に係るリムーバー１０１は、用 紙１０２とステープル１０３間に挿入される一対の挿入片１０４，１０５は、挿 入を容易とするため頂部に向い漸減する舌状１０４ａ，１０５ａを備えている。 このため、両挿入片は容易に用紙１０２とステープル１０３間に挿入することが できる。しかしながら、図３（ａ）に示すごとく挿入片１０４，１０５のステー プル１０３のクラウン部１０６との当接部分がクラウン部１０６下面全領域に比 較して少ないため、上方に両挿入片１０４，１０５を引き上げる際、図３（ｂ） に示すごとく挿入片１０４，１０５により支持されないクラウン部１０６ａがス テープル脚１０７の貫通方向に起こされ、ステープル脚１０７との境界部１０８ で切断されてステープル脚１０７が用紙１０２中に残ってしまうという問題があ った。

【０００３】 また、図４の別の従来例に示したごとく、ステープル１０３の引き抜き時クラ ウン部１０６の両端近傍を挿入片１０９，１１０が支持することによりステープ ル脚１０７，１０７には垂直に引き抜く力が作用し、境界部１０８，１０８でス テープル１０３が切断されることがない。しかしながら、引き抜き時におけるク ラウン部１０６下面への挿入時において挿入片１０９，１１０を境界部１０８， １０８の近傍に挿入することが必要で挿入時に大きな操作力を要した。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

図３に示した様に挿入片の先端の曲率が小さいと用紙とクラウン部への挿入は 容易であるが引き抜き時にステープル折れ等の問題が発生し、引き抜き時のステ ープル折れの発生を防ぐため図４に示したようなクラウン部両端部へ挿入片を挿 入するタイプでは大きな操作力を要求されるという問題があった。

【０００５】 このため、本考案は用紙とステープルクラウン部の下面との間に挿入し易く且 つステープル引き抜き時にステープルの切断が発生しないリムーバーを提供する ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案のリムーバーは、先端にステープル引き抜き 片を具備し、上部にグリップを配してなる一対のハンドルの中途部を枢着し、何 れか一方のハンドルを被綴り材の表面に当接する当接面を備えたベースにリンク 結合し、常時は前記ハンドルの先端を離間させるよう両ハンドル間にバネを配し 、両引き抜き片の挿入部先端に当接時に互いに合致する凹部と凸部とを設けてな ることを特徴とする。

【０００７】

【実施例】

図１及び図２により本考案を詳述する。１は本考案に係るリムーバーであり、 一対のハンドル２，３をその下端部にてピン４にて枢着している。 上部には各々グリップ５，６が装着され、下端部にはステープル７の引き抜き片 ８，９が設けられ、その各先端には挿入部１０，１１が形成されている。ハンド ルの中央部には常時前記挿入部１０，１１を離反させるバネ１２が配置されてい る。ハンドル３はリンク１３の一端とピン１４により連結されており、リンク１ ３の他端はピン１５により断面Ｕ字形のベース１６に枢着されており、ベース１ ６はその底面１６ａにて引き抜くステープル７が綴られた被綴り材である用紙１ ７上面に当接している。 図２はリムーバーの挿入部１０，１１の拡大図であり、挿入部１１の先端は凸 部１９をなすとともに、先端に向いその厚さを漸減している。挿入部１０の先端 は前記凸部１９と当接時に合致する凹部１８に形成され、挿入部１１同様その厚 さを先端に向い漸減させている。

【０００８】 前記構造を備えたリムーバーの操作について説明すると、まず、ベース１６を 用紙１７上に乗せ、ハンドル３のグリップ６を把持してその先端の凸部１９を引 き抜くステープル７のクラウン部７ａ下面に押し当てる。この状態でハンドル２ ，３を握ることにより、その先端の凹部１８と凸部１９とをクラウン部７ａと用 紙１７間に容易に挿入することができる。次に、ハンドル２のグリップ５とハン ドル３のグリップ６とをバネ１２力に抗して更に近接動作させることにより、挿 入部１０と挿入部１１とは漸減された先端によりクラウン部７ａと用紙１７間に 挿入され、両先端が合致した状態で停止する。係る状態で、ハンドル２，３を図 １中ピン１５を中心に時計方向に回転することで、ステープル７を用紙１７から 容易に引き抜くことができる。

【０００９】

【作用】

ステープル７のクラウン部７ａ下面において、挿入部１１の先端の凸部１９は 、クラウン部７ａ下面を横切って挿入されており、それを受ける形で挿入部１０ の凹部１８があり、図３（ａ）に示した、両挿入部が凸状をなしている場合に比 べそのクラウン部７ａの支持部を両脚側に近接させることができる。

【００１０】

【考案の効果】

一方の挿入部の先端には曲率の小さい凸部を設けることにより、引き抜くステ ープルのクラウン部下面への挿入を容易とし、他方の挿入部先端には前記の凸部 を受け入れる凸部に合致した凹部を設けることで、両挿入部のクラウン下面支持 部をステープルの両脚側に近接して位置付けることができる。これにより挿入部 の引き抜き操作時において、支持されていないクラウン部をステープルの脚の貫 通方向に変位させることが少なくなり、引き抜き時におけるクラウン部とステー プルの脚との境界部でのステープルの切断を減らすことができ、引き抜き時の作 業効率を向上できるものである。

【００１１】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るリムーバーの側面図。

【図２】リムーバーの挿入片の拡大図。

【図３】先端の曲率が小さい挿入部を持った従来のリム
ーバーの説明図であって、（ａ）は挿入状態図、（ｂ）
は引抜状態図。

【図４】挿入部がステープルの脚部近傍に位置する従来
のリムーバーの説明図。

【符号の説明】

１ リムーバー ２，３ ハンドル ５，６ グリップ ８，９ ステープル引き抜き片 １０，１１ 挿入部 １２ バネ １６ ベース １６ａ 当接面 １７ 被綴り材 １８ 凹部 １９ 凸部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】先端にステープル引き抜き片８，９を具備
   し、上部にグリップ５，６を配してなる一対のハンドル
   ２，３の中途部を枢着し、何れか一方のハンドル２
   （３）を被綴り材１７の表面に当接する当接面１６ａを
   備えたベース１６にリンク結合し、常時は前記ハンドル
   ２，３の先端を離反させるよう両ハンドル２，３間にバ
   ネ１２を配し、両引き抜き片８，９の挿入部１０，１１
   先端に当接時に互いに合致する凹部１８と凸部１９とを
   設けてなることを特徴とするリムーバー。