JPH05509333A - 創傷治癒及び修復の修復段階を促進し、かつ感染した創傷及び糖尿病哺乳類の創傷の治癒を促進するためのil−4の用途 - Google Patents

創傷治癒及び修復の修復段階を促進し、かつ感染した創傷及び糖尿病哺乳類の創傷の治癒を促進するためのil−4の用途

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 創傷治癒及び修復の修復段階を促進し、かつ感染した創傷及び糖尿病哺乳類の創 傷の治癒を促進するためのIL−4の用途発明の背景 インターロイキン−4[本明細書中では以後rIL−44とするが、B細胞刺f fi因子1 (BSF−1) としても知られている]は、M、 Elovar d et al、により、J、 Exp、 Wed、 (1982)、 Vol 、 155. I)p、 914−23において初めて、IL−2とは区別され るT細胞由来の増殖因子として記載されている。この因子は、正常なマウス89 28球類の長期組織培養を可能にし、かつ、活性化されたBリンノく球と相互作 用して4か月もの長期間その増殖を維持する。混合したBリンパ球移植体は培養 を開始するために利用されてきたが、未成熟な表現型を有するBリンノく球は、 組織培養中においてはIL−4により特異的に促進させられることが明らかにな った。例として、C,Pe5chel et al、、 J、 Immunol 、 (1989)、 Vol、 142.1558−1568を参照せよ。更に 、G、 Trenn et al、、 J、 IalIlunol、 (198 8) Vol、 140.1101−11O 6は、IL−4が、休止期のマウスニリン3球のLyt−2+亜集団からの細胞 障害性T細胞の発生を刺激化することを開示している。
マウスIL−4遺伝子がクローン化され、CO3−7細胞中で発現させられた[ T、 0tsuka et at、、 Nuc、 Ac1ds Res、 (1 987)、 vol、 15.333−334を参照せよn。
クローン化した因子は、T細胞培養上清から精製した因子について観察された、 組織培養における活性を全て有していた。ヒトIL−4遺伝子のクローニング及 び発現は、N、 Arai et al、、 J、 Immunol、 (19 89)、 Vol、 142.274−282、及び、T。
Yokota et al、、 Proc、 Natl、 Acad、 Sci 、 (1986)、 Vol、 83.5844−5848■L載 されており、CO3−7中に産生される因子は、組織培養中において研究された 天然の分子に類似した活性を有していた。IL−4をヒトとマウスの細胞系の両 方において研究した場合には、以下に示すように、追加的なインビトロ活性がこ の分子により生じた。1)IL−4は、Bリンノく球皿集団が増殖へと誘導され る際に生じる過程であるIgE合成の誘導及び調節における重要な役割を担って LXた[Pene、 J、、 Proc、 Natl、 Acad、 Sci、  (198g)、 Vol、 85.6880−6884を参照■ よ]。1f)IL−4は、組織培養における正常ヒI−Bリンパ球上に、低親和 性のFceレセプター(CD23)を誘導した[:T、 DeFrance e t al、、 J、 Exp、 Med。
(1987)、 Vol。165.1459−1457ヲ参ff1fヨl 、  U I L −4ハ、他ノリンフォカイン類、インターフェロン−γとは特に著 しく相互作用し[R,L、 Coffll1an etal、、 I+u+un ol、 Res、 (1988)、 Vol、 102.5−27、及び、S、  Romagnani et alA (上 述)を参照せよ]、更に、T細胞類とも相互作用して[R,L、 Coffma n et al。
(上述) 、S、 Rogmagnani et al、(上述)、及び、M、  D、 fidmer et al、、 Nature、 (1987)、 V ol、 326.795−98、を参照せよ]、B細胞増殖及び改変を引き起こ した。更に、tv)IL−4は、休止期のB細胞上のMHCクラス■抗原の発現 を増大させた(RNoelle et al、、 PNAS 81.6149− 6153.1984)。
T、 R,Mosmann et al、は、J、 Immunol、、 (1 987) Vol、 138.1813(816において、アミノ酸配列1−9 0及び129−149において50%が相同であるヒトとマウスのIL−4は種 特異的であることを開示した。
創傷治癒及び修復の段階は、3つの重複する段階(これらは、創傷の原因となる 損傷もしくは外科切開の後に起こる)を含むとみなすことができる。段階■は、 A)血液凝固、及び、B)炎症反応段階を含み、段階■は、肉芽組織形成及び創 傷収縮を含み、更に、段階■は、「創傷治癒及び修復の修復段階」と呼ばれ、マ トリックス形成と改造、及び、コラーゲン蓄積を含み、この段階では、肉芽組織 の細胞外マトリックスが形成されて、創傷に対する抗張力が与えられる。R,S 。
Cotran、 V、 Kumar and S、 L、 Robbins、  W、 B、 5aunders Co、 4th Ed 1X89による Robbins Pathologic Ba5is of Disease、  Imp 71−86の「治癒及び修復」と題する節、及び、R1^、F、 C 1arkによる「創傷治癒の概説及び総体的考察」と題する第1章、 l)p  3−33、を参照せよ。
J、 Bancherau et al、、Lymphokine Res、  Vol、 6. No、1: 0135(1987)に記載■ れているように、IL−4は広い領域の免疫細胞刺激を有する。C11nica l IIIlmunology and I+u+unopathology  49: 292−298 (1988)において、Monroe及び共同研究者 らは、C11nical Immunologh and Immunopat hologh 49: 292−298(198g)にお■ て、マウスIL−4は、初代の及び不滅化させたマウスの皮膚線維芽細胞のいず れにおいてもDNA合成を冗進することができるという証拠を提供した。Tho rnton、 S、 C,、et al、、 J、 Leukocyte Bi ology 47:312−320 (1990)は、ヒトの肺及び滑液の繊維 芽細胞に対する細胞増殖亢進活性について、一群のサイトカイン類をテストンた 。検査したサイトカイン類の内、腫瘍壊死因子アルファ(TNF−アルファ)及 び血小板由来増殖因子(PDGF)のみが顕著に細胞増殖を刺激化した。しかし ながら、これらのインビトロにおける実験に関連して、Thorntonet  at、は、インターロイキン類、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、及 び、IL−6は不活性である旨を開示している。
1989年7月28日に出願された、共同譲渡されている米国特許出願第386 ゜937号(1990年7月26日に出願された国際特許出願No PCT/U S90104093)は、(1)IL−4を哺乳類に投与することにより好中球 の数を増大させ、感染に対する宿主耐性を増大させるか、あるいは、非常に初期 の段階で感染を治療することができ、更に(2)IL−4は、局所的に投与して 、創傷部位における好中球及び単球の活性化及び線維芽細胞増殖を刺激すること により、開口している切り傷もしくは火傷等の創傷を治癒するために有効である 旨を開示している。
発明の要約 我々は、驚くべきことに、IL−4が、ヒト皮膚線維芽細胞株におけるDNA合 成を刺激化しうることを発見した。我々は、更に、PDGF及び表皮成長因子( EGF)等の既知の増殖因子類とは異なり、IL−4は、インビトロにおいては 細胞数の顕著な増加を刺激化しないことも発見した。従って、本発明は、創傷治 癒及び修復の修復段階の促進を必要とする哺乳類においてこのような段階を促進 させる方法を提供し、この方法は、このような促進に有効な量のIL−4を、創 傷治癒及び修復の修復段階中に投与することを含む。
本発明は更に、哺乳類、特にヒトの感染した創傷の治癒及び修復を促進させる方 法をも提供し、この方法は、治療に有効な量のIL−4を感染した創傷に対して 投与することを含む。
本発明は更に、真性糖尿病に苦しむ哺乳類の創傷の治癒及び修復を促進させる方 法をも提供し、この方法は、治療に有効な量のIL−4を、真性糖尿病を有する 哺乳類の創傷に対して投与することを含む。
図1は、本発明に従ってIL−4と共にインキュベートしたヒト皮膚線維芽細胞 中におけるDNA合成の用量依存的増大についての、グラフによる説明である。
図2は、本発明に従ってIL−4と共にインキュベートしたヒト皮膚線維芽細胞 におけるコラーゲン合成の用量依存的増大を示す、グラフによる説明である。
図3は、本発明により、IL−4がPDGFに対するヒト皮膚線維芽細胞の走化 性を冗進させたことを示す、グラフによる説明である。
図4は、本発明により、PDGF及びザイモサンに対するヒト皮膚線維芽細胞の IL−1刺激化遊走における減少を引き起こすIL−4の能力を示す結果の、グ ラフによる説明である。
図5は、ヒト皮膚線維芽細胞組繊細胞CCD 19sk、 CCD 27sk、 及びヒト肺の組繊細胞CCD 341uの増殖におけるIL−4の効果の、グラ フによる説明である。
図5bは、ヒト皮肩線維芽細胞及び肺細胞の増殖におけるPDGFの効果の、グ ラフによる説明である。
図5Cは、本発明により、ヒト皮膚(肺ではない)繊維芽細胞の増殖のPDGF による刺激化を、rhlL−4が用量依存的に促進することについての、グラフ による説明である。
図6aは、ヒト皮膚線維芽細胞及び肺組織細胞の増殖におけるEGFの効果の、 グラフによる説明である。
図6bは、本発明により、ヒト皮膚(肺ではない)繊維芽細胞のEGFによる刺 激化を、IL−4が用量依存的に促進することについての、グラフによる説明で ある。
図7は、感染した及び感染していない創傷を示す急性創傷治癒モデルにおける創 傷閉鎖を促進させることに対するIL−4の効果の、グラフによる説明である。
図8は、創傷形成後7日目における、糖尿病でない動物及び糖尿病の動物の創傷 の破壊強度を増大させることについてのIL−4の有効性を証明する、グラフに よる説明である。
図9は、創傷形成後14日目における、糖尿病でない動物及び糖尿病の動物の創 傷の破壊強度を増大させることについてのIL−4の有効性を証明する、グラフ による説明である。
発明の詳細な説明 古典的には、創傷治癒は4つの段階に分けられている。しかしながら、これらの 段階は連続的に起こる傾向にあり、実際の生理学的事項は重複することがある。
これらの段階は創傷形成時から開始し、以下に示すようになる。
段階 時間 炎症/即時 Oから1時間 炎症/創面切除/初期 1から24時間修復/中間期 1から7日 成熟/後期 7日を上回るB数 修復期の特徴は、脈管形成、繊維芽細胞の局在化、及び、創傷収縮である。繊維 芽細胞はフィブリン束に沿って創傷滲出物内へと遊走しく即ち、最初の24時間 の間に癲皮が定着する)、新生血管構造間で凝集し始める。これらの繊維芽細胞 は、早くも2日目から、プロテオグリカン及び可溶性コラーゲンの分泌を開始す る。これらの物質はマトリックスを形成する。創傷の抗張力の増加はコラーゲン 産生に相関する。開口した創傷及び著しい組織損傷を伴う創傷は、血管床を形成 して創傷中の修復細胞が必要とする酸素及び滋養物を供給する必要がある。内皮 細胞の増殖により毛細血管芽が生じ(脈管形成)、それが伸長して肉芽組織床を 形成し、更に、最終的には、上皮細胞に覆われて創傷を閉鎖する。創傷端の内方 向への遊走(収縮)は、収縮特性を有する一連の繊維芽細胞が創傷中に生じた際 に開始する。
我々は、IL−4が、コラーゲン産生の2倍を上回る増大を誘導することを発見 した。創傷治癒及び修復の修復期においては、新たに合成されたコラーゲンは細 胞外マトリックス中に取り込まれ、それにより、新しい細胞の成長及び増殖の強 力な足場もしくは支持体、及び、創傷の抗張力の増大がもたらされる。我々は更 に、IL−4が修復期の創傷治癒及び修復の間に、創傷治癒及び修復の選択的な 促進及び調節を提供することをも発見した。本発明に従うIL−4の投与が創傷 治癒及び修復を冗進するばかりでなく、IL−4は、化学誘引剤であるPDGF への過剰な皮膚線維芽細胞の走化性により生じる搬痕組織形成及び/又は繊維形 成を最小限にし、かつ、IL−1により誘導される皮膚線維芽細胞組繊細胞の増 殖及び化学誘引剤PDGFへの走化性を制止させるように調節することにより、 創傷部位の炎症を低減させる。本発明に従う、修復期中の、創傷部位もしくはそ の近傍におけるIL−4の投与は、IL−4に適合性である哺乳類で、その免疫 反応が創傷治癒及び修復に効果を有するほど強力もしくは迅速でないものにとっ て有効である。ヒトであることが好ましいこのような哺乳類には、癌治療の放射 線化学療法もしくは器官移植のために免疫反応が低下している免疫緩和宿主、遺 伝的免疫不全の宿主、高齢者、創傷治癒及び修復不全の寝たきりの人、及び糖尿 病患者等がある。
本明細書中において使用する用語「創傷」は、外科手術、外傷、火傷による潰瘍 、もしくは床ずれにより生じる開口した創傷もしくは切り傷を含むが、これらに 限定されるものではない。用語「創傷治癒及び修復の修復期の促進」は、(1) 創傷治癒及び/叉は修復の修復期中に、創傷部位に存在するPDGF等の化学誘 引剤への、ヒト皮膚線維芽細胞組繊細胞の走化性を調節及び/叉は促進し、(2 )創傷治癒及び修復の修復期中に、創傷部位に対して遊走している及び/叉は創 傷部位に存在するヒト皮膚線維芽細胞組繊細胞中のコラーゲン合成を調節及び/ 叉は促進し、(3)修復期中に、創傷部位に存在するPDGF等の化学誘引剤へ の皮膚線維芽細胞組繊細胞の遊走のIL−1による誘導により生じる炎症反応を 阻害もしくは制動し、即ち、制止させるように調節し、更に、(4)創傷治癒及 び修復の修復期中に、創傷部位に存在するヒト皮膚(肺ではない)線維芽細胞組 繊細胞の増殖の、化学誘引剤PDGF及び特にEGFによる刺激化を、調節的方 法で促進することを含む。
我々は、It−4の存在下において増殖させたヒト皮膚線維芽細胞が、改変した ポイデンチェンバーアッセイにおいて化学誘引剤PDGFへの走化性の促進化を 示すことを発見した。この走化性の促進化は、修復期前及び修復期中の、創傷部 位内への線維芽細胞の漸増において、重要なシグナルを提供するものと思われる 。我々は、IL−4が、PDGFへのヒト皮膚線維芽細胞の遊走を刺激化するI L−1の能力を制動し、即ち、制止させるように調節し、それにより、廠痕形成 及び繊維形成を最低限にすることを発見した。従って、我々は、創傷部位もしく はその近傍での、IL−4の投与、好ましくはIL−4の局所投与が、以下に従 って、創傷治癒及び修復の修復期中の創傷治癒及び修復を亢進させることを発見 した: (1)皮膚線維芽細胞増殖を刺激化し、(2)コラーゲン合成を誘導し 、(3)IL−1により誘導されるPDGF及び他の化学誘引剤へのヒト皮膚線 維芽細胞の走化性を阻害し、更に、(4)創傷治癒及び修復の修復期中に、創傷 部位に存在するヒト皮膚線維芽細胞組繊細胞の増殖の、化学誘引剤PDGF及び EGFによる刺激化を調節的方法において促進する。
我々は更に、予期せぬことに、IL−4が、感染性創傷及び真性糖尿病に苦しむ 哺乳類の創傷の治癒を劇的に促進することを発見した。
IL−4は種特異的蛋白質である。本発明に従って治療すべき哺乳類に適合性を 示す任意の適切なIL−4を、本発明において利用することができる。IL−4 に対して相補的なりNA類(cDNA類)が、近年、数々の研究室により、クロ ーン化されかつ配列決定されている[例えば、Yokota et al、、  Proc、 Natl。
Acad、Sci、LIS^、(1986)Vol、83: 5894−589 8 (ヒト) ; Lee et al、、Proc。
Natl、Acad、 Sci、 USA、 (1986) Mo1.83:  206L−2065(マウス) ; N0m11 et a戟A 。
Nature (1986) Vol、、 319+ 640−646 (マウ ス):及び、Genzyme Corporation。
Boston、 Massachusetts (ヒト及びマウス)コ。更に、 非組換えIL−4が、様々す培養上清から精製されている[例えば、Grabs tein et all、 J、 Exp、 Med、。
(1985) Vol、 163: 1405−013 (マウス):及び、0 hara et al、、 J、 Immunol、。
(1985) Vol、 135: 2518−2523 (7ウスBSF−1 )] 、DNA及びアミノ酸配列、及び本発明における用途のための適切なIL −4物質の取得方法の教示について、上述の論文全ての開示を本明細書の一部と してここに引用する。
好ましくは、治療すべき哺乳類はヒトであり、かつ、本発明において使用される IL−4はヒトのIL−4であり、更に、大腸菌内で発現されそこから単離され た(1987年7月29日に出願された米国特許出願第079.666号、及び 、1988年7月12日に出願された米国特許出願第194.799号) 、Y okota et al。。
Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 USA (1986)、 V ol、 83:5894−5898、及び、1987年5月21に公開されたP CT特許出願No、 87102990において記載されている配列EGFもし くはPDGFと共に投与することにより、ヒト皮膚線維芽細胞組繊細111Hの 調節的刺激化を促進する。ガンマ−インターフェロンは、線維芽細胞における細 胞内粘着性分子(ICAM−I)の発現を増大させることが示されており、一方 、IL−1はコラーゲンの産生を刺激化することが示されている[D、 N、  5auder et al、、 Lymphokine Re5each (1 990)、 VoL 9(4)、 465−473を参照せよ]B これらの成長因子類と組み合わせた場合、IL−4はそれらの活性を増加及び/ 叉は調節するように作用しうる。コラーゲン合成及びGAG合成の調節は、顔面 領域における皮膚創傷の修復において頻繁に生じる問題である搬痕形成を制限す ることを助長しつる。更に、所定の期間にわたるfL−4の塗布は、修復下の創 傷領域内への線維芽細胞類及び他の細胞種の漸増を促進することができる。IL −4は叉、因子レセプターの発現を亢進するように、あるいは、抑制するように 調節することのいずれかにより、他の因子類、特にIL−1に対する線維芽細胞 の反応性を調節するように作用することもできる。
本明細書中において使用する用語「〜と組み合わせて」もしくは「〜と共に」は 、IL−4を、他のサイトカイン類の投与の前、それと同時に、あるいはそのす ぐ後に投与しうることを意味する。
方法 ヒト皮膚線維芽細胞細胞株 ^merican Type Cu1ture Co11ection (AT CC)から入手したヒト皮膚線維芽細胞細胞株(CCD 27sk ATCC# CRL−1475. CCD 19sk ATCC#CRL−1471.及び、 CCD 341uATCC$LCRL 1491)を、ATCCにより推奨され ているように、10%のウシ胎児血清を補充したダルベコ改変培地(DMEM)  、あるいは、改変イーグル培地(MEM)中で継代した。典型的には、線維芽 細胞細胞株培養物を20継代にいたるまで使用するが、この場合1継代は2から 3の細胞倍加率に等しい。CCD 27skは、明らかに正常な個体から皮膚生 検により取得した正常(対照)ヒト胎児線維芽細胞である。
リンフ才力イン類及び成長因子類 CHO由来の組換えヒトインターロイキン−4(rhIL−4)は、Scher ing−Plough Union社、 NJ、から入手した(比活性は、5X 10Tu/ml) 。ヒトPDGF (BBホモダイマー)は、Genzyme  Corporation社、 Boston、 11^、から購入した。表皮 成長因子(EGF)及び血小板由来成長因子(PDGF)は、Ca1labor ative Re5each社、 New Bedford、 M^、から購入 した。
抗体類 組換えヒトIL−4(25D2)に対するモノクローナル抗体類は、確立された 方法により、Schering−Plough Re5earch社、 Blo omfield、 N、 J、 、において調製したが、これは、Genzym e Corporation社からも入手することができる。抗−IL−5(T RFK)モノクローナル抗体類は、Shering−Plough Re5ea rch社。
Bloomfield、から供給された。
本発明に従い、ヒト線維芽細胞を、IL−4の存在下で増殖させる。実験の形式 に依存して、以下に示す項目のうちの1つもしくは複数を測定する。(1)DN A合成、(2)コラーゲン合成、(3)PDGF及び他の化学誘引剤類への走化 性、(4)IL−1により刺激化される走化性の阻害、及び、(5)ヒト皮膚線 維芽細胞組繊細胞類のPDGF/EGFによる刺激化の促進。
実施例1 ヒト皮膚線維芽細胞(C(D 27sk)におけるDNA合成に関連した(3H )−チミジン取り込みの測定は、Monroe et al、、 C11nic al Ima+unology and Immunopatho1ogy49 :292−298 (1988)、及び、Thornton、 S、 C,、e t al、、 J、 Leukocyte@Bi ology 47:312−320 (199(1)の方法を使用して行った。
20、000個のヒト線維芽細胞(CCD 27sk)を24穴の培養皿内に撒 いた。37℃において一晩インキュベーシ町ンした後、非粘着性細胞を除去し、 細胞層を無血清培地で2度洗浄した。その後、細胞培養物を、0.1%、1%、 もしくは、2%のウシ胎児血清(FCS)を含む培地中で48時間維持した。次 に、ヒト組換えインターロイキン−4(rhlL−4)(0,1から100単位 /穴)を添加し、更に72時間インキュベーションを継続した。New Eng land Nuclear社より入手した1μC1の(3H)−チミジンの取り 込みを、Monroe et al、 (上述)の確立された方法により測定し た。
線維芽細胞培養物は1−2%のFCSを含む培地内では飢餓状態にならないこと もあるが、対照実験では一貫してアッセイ培地は10%のFCS及びrhIL− 4を含んでいた。
本実験の結果を図1にグラフで示す。ヒト皮膚線維芽細胞におけるDNA合成を 刺激化するIL−4の能力を、(3H)−チミジンの取り込みにより測定した。
IL−4によるDNA合成の誘導は、アッセイ培地中のウシ胎児血清の濃度に依 存する。このような用量依存的な結果は、EGF及びTGF−β等の他の一般的 な成長因子類に共通である。従って、我々は、hIL−4が、臨床モデルにおい てヒト皮膚線維芽細胞内のDNA合成を刺激化することを予測している。
他の細胞増殖実験を、rh I L −4(25D2)に対するモノクローナル 抗体類を添加した以外は上述の方法に厳密に項似する方法に従って行った。DN A合成は観察されなかった。また、池の細胞増殖実験においては、抗IL−5( TRFK)モノクローナル抗体類を添加したこと以外は上述の方法に従ったが、 IL−4によるDNA合成の制動は観察されなかった。
実施例2 コラーゲン合成の測定は、Monroe et al、、 C11nical  Immunology and Immunopathology (198g )、 Vol 49.229−298(7)方法に従ッテ行イ、CCD 27s kl: ト皮膚Hm芽細胞を24穴のプレート(Primaria社)に撒き、 実施例1について記載したように、0.1から500単位/mLのCHO由来I L−4と共にインキュベートした。細胞単層を10μCiの(3H)−プロリン (New England Nuclear Corp。
社)でパルスした。プレートを氷上に置き、細胞を掻き取って200μLの02 N NaOH内に入れ、ポリプロピレン製試験管に移した。2mLの50%トリ クロロ酢酸(TCA、)15%タンニン酸を添加し、水上で1時間インキュベー ションを継続した。この試験管を、4000gで、4℃で30分間遠心し、ベレ ットを、以前に使用したものと同様のTCA/タンニン酸溶液で3回、次にアセ トンで3回洗浄した。ペレットを、Q、5N NaOH10,5N 酢酸緩衝液 に再懸濁させた。アリコートを、Boehringer Mannheim B iocheIIlicals社、釦dianapo1is、 IN、から入手し たコラゲナーゼを含む、もしくは、含まないこの緩衝液中で、4°Cで90分間 インキュベートした。500μLのTCA/タンニン酸、及び、100μLの1 mg/mL ウシ血清アルブミン(BSA)を添加して、この試験管を4°Cで 30分間インキュベートした。次に、試験管を4000gで30分間遠心した。
上清をシンチレーション計測機で計測した。コラーゲン合成のパーセントは、以 下に示すように決定した。
%コラーゲン合成 = 図2にグラフで示した本実験のデータは、CHO由来のIL−4を添加したヒト 皮膚線維芽細胞(CCD 27sk)のインキュベーションの結果、タイプI及 び/叉はタイプ■のコラーゲン合成が2@を上回って増大することを証明する。
実施例3 Adelman−Grill、 B、 C,、and Cu1ly、 Z、J、 、 Ce1l Physiology 143:172−1V7 (1990)、及び、5enior、 R,M、、 et al、、 J、 C 11n、 Invest、 70:614−618 (19W2) の方法を用いて、以下に示すように改変して、以下に示す走化性実験を行った。
A、CCD 25skヒト皮膚線維芽細胞の遊走に影響を与えるrhlL−4の 能力を、改変型ボイデン走化性チャンバーアッセイを使用して測定した。各穴は 、8μMの孔を有するポリカーボネート膜からなる2重フィルター(Nucle opore Corp1社、 Pleasanton、 CA)によって上部と 下部に分割されている。このフィルターを、Vitrogen (Collag en Corporation社、 Pa1o Alto、 CA)の溶液中に 、室温で4時間浸し、蒸留水で洗浄し、その後、空気乾爆させることにより表面 加工した。
下部を、240μLのPDGF含有対照培地で満たし、膜を被せ、更に、350 μLの細胞懸濁液を添加した(1.5−3X10’)。線維芽細胞の懸濁液は、 様々な濃度のrhIL4 (0,1−100μ/ m L )と共にアッセイの 前に予め3日間インキュベートした集密単層細胞をトリプシン処理することによ り調製した。組み立てた改変型ポイデン走化性装置を、給温化しているインキュ ベーター内に、37°Cで4時間放置し、その後、膜を除去し、95%のエタノ ールで固定化し、裏返し、ヘモトキンリンで染色した。細胞遁走は、高出力顕微 鏡下において(X400)、下部膜の細胞核を計数して決定した。通常、膜1枚 当たり3−4ケ所の視野を計測した。細胞遁走は、3点決定した視野光たりの細 胞数の平均として表した。
B、 PDGF及びザイモサンへのヒト皮膚線維芽細胞の走化性についてのIL  −4の効果を、4ugのPDGF及びザイモサンの存在下において実施例3A の方法を使用して決定した。
図3において示した実験においては、r h、 I L −4の存在下において 増殖したヒト皮膚線維芽細胞(CCD 27sk)について、血小板由来成長因 子(PDGF : 4ナノグラム)へ遊走する能力を試験した。この結果は、I L−4により誘導されるPDGFへの遊走の濃度依存的増大を示している。それ とは対照的に、ザイモサンで活性化させたヒト血清への走化性は減少している。
我々は、様々な化学誘引剤類への走化性を調節するIL−4のこの新しい活性が 、修復段階における創傷の治療及び修復の臨床療法に有効であることを期待して いる。
実施例4 IL−1で処理したCCD 27skヒト皮膚線維芽細胞のPDGFへの走化性 についでのIL−4の効果を、実施例3の方法に従い、以下に示すように改変し て測定した。
ヒト皮膚線維芽細胞(CC027sk)をr h I L −1(Genzym e社)(10もしくは100単位/ m L )で24時間予め処理し、その後 、rhIL−4の非存在下及び存在下で増殖させた。IL−4に対するIL−1 の比率は、以下に示す範囲にわたり変化させた。110.1/10.1/100 .1010.10/10、及び、10/10帆その後、この方法で処理した細胞 について、血小板由来増殖因子(PDGF : 4ug)への遊走能力を試験し た。図4にグラフで示した結果は、IL−4により生じるPDGFへの遁走の濃 度依存的減少を証明している。
図4の結果に表されるように、IL−1により誘導される走化性の調節における IL−4のこの新しい活性は、修復期の創傷治癒及び修復の臨床療法、並びに、 IL−1により誘導される炎症の治療において有効であると思われる。
実施例5 ヒト皮膚線維芽細胞組繊細胞の増殖の、PDGFによる刺激化を促進するrhI L−4の可能性を、R,Margis et al、^nalytical B iochemistry (1989)、 Vo1181、、209−211の 方法に従って決定した。
A ヒト皮膚線維芽細胞、CCD 19sk、 CCD 27sk、及び、CC D 341u (穴当たり、3.000から5.000細胞)を、96穴プレー ト(Primaria−Falcon社)内に撒いた。rhIL−4の一連の2 倍希釈液(1000,500,250,125,62,5,31,25,156 ,78,3,9)を、10%FC3を補充したD M E Mに添加した。72 時間の培養後、用いた培地を除去し、以下に示す分光高度測定アッセイを使用し て細胞数を決定した。培地を除去した後、細胞層を、リン酸緩衝化生理食塩水( PBS)(pH7,2)で洗浄した。この細胞を、PBS中40%フォルマリン で固定した。細胞を、llargis et al、 (上述)の方法に従って 、10%酢酸及び40%メタノール中の0. 2%クマシー(BioRad社) の溶液で染色した(穴当たり50μl)。60分後、染色液を除去した。次に、 各穴を蒸留水で洗浄し、50%メタノール中(50μl)のO,IN NaOH を添加して染料を溶出させた。Dynatech Labs社、 Chanti lly Va、から入手可能なTitertek Multiscan MC上 で、各穴の吸光度を595nmにおいて読み取った。
細胞数決定についての本アッセイの精度は、予め、血球系計数により測定した既 知の細胞数と、595nmにおける吸光度との比較により評価した。ヒト線維芽 細胞の刺激化に対するIL−4の効果の結果を、図5にグラフで示す。
B ヒトの皮膚及び肺の線維芽細胞組繊細胞の増殖についてのPDGFの効果を 、PDGFを一連の2倍希釈法(2,1,0,5,0,25,0,125、領  0625.0.0313.0.0156、領 0078ナノグラム/穴)により 各穴に添加したことを除いては、実施例5aの方法に従って決定した。PDGF によるヒト皮膚組繊細胞の用量依存的刺激化を、図5bにグラフで示す。
C1ヒトの、肺以外の皮膚組繊細胞の刺激化におけるIL−4による用量依存的 促進化を、IL−4およびPDGFを各穴に添加したことを除いては、実施例5 Aの方法に従って決定した。
ヒト皮膚線維芽細胞組繊細胞株の増殖の、PDGFによる刺激化に対するIL− 4の用量依存的促進化を、図50にグラフで示す。
実施例6 ヒト皮膚線維芽細胞組繊細胞の刺激化に対する、rhIL−4の用量依存的促進 効果を、PDGFの代わりにEGFを使用したことを除いては、実施例5Aの方 法に従って決定した。
ヒト線維芽細胞皮膚組繊細胞の増殖に対するEGFの用量依存的効果を図6a中 に示し、ヒト皮膚(肺ではない)の線維芽細胞組繊細胞増殖のEGFによる刺激 化に対する、rhIL−4による用量依存的促進効果を図6bに示す。図6bの 結果から、創傷部位もしくはその近傍におけるIL−4の投与は、創傷部位もし くはその近傍において既に存在するもしくは放出されたEGFによるヒト皮膚線 維芽細胞の刺激化の促進により、創傷治癒及び修復を促進することが予測される 。ヒトの肺組織細胞の増殖における刺激化は観察されなかった。
実施例7 IL−4を用いた創傷治癒のインビトロにおける促進化体重250−300グラ ムのSprague−Dawley種のオスのラット72匹を、35mg/kg のベントバルビッールを腹腔内注射することにより麻酔した。4つの1.5cm ”の穴を有するように設計された銅の鋳型を各うyhの背中の湾曲部にあてがっ た。この鋳型を使用して、各ラットの正中線上に、4ケ所の、筋肉層を含む最大 肥厚切除傷を作成した。
このラットを8つの群に分けた。最初の4つの群の創傷は感染させず、後の4つ の群には意図的に、5X10’の大腸菌を混入させた。
対照群1は10匹のラットを含んでいた。各ラットの創傷に、−日一回5日間、 0.1mlの食塩水賦形剤を注射した。
群2は10匹のラットを含んでいた。各ラットの創傷に、−日一回5日間、創傷 の平方センチメートル面積当たり0. 1μgのマウスIL−4を注射した。
群3は10匹のラットを含んでいた。各ラットの創傷に、−日一回5日間、創傷 の平方センナメートル面積当たり1.0ugのマウスIL−4を注射した。
群4は9匹のラットを含んでいた。各ラットの創傷に、−日一回5日間、創傷の 平方センナメートル面積当たり100ugのマウスIL−4を注射した。
群5の感染対照群は9匹のラットを含んでいた。各ラットの創傷に5X10’の 大腸菌を混入させ、かつ、0,1mlの食塩水賦形剤を5日間毎日創傷内に注射 した。
群6は、感染させた創傷を有する8匹のラットを含んでいた。各ラットの創傷に 5X105の大腸菌を混入させた。各ラットの創傷に、−日一回5日間、創傷の 平方センナメートル面積当たり0.1μgのマウスIL−4を注射した。
群7は、感染させた創傷を有する7匹のラットを含んでいた。各ラットの創傷に 5X10’の大腸菌を混入させた。各ラットの創傷に、−日一回5日間、創傷の 平方センナメートル面積当たり1.0ugのマウスIL−4を注射した。
群8は、感染させた創傷を有する9匹のラットを含んでいた。各ラットの創傷に 5X10Sの大腸菌を混入させた。各ラットの創傷に、−日一回5日間、創傷の 平方センチメートル面積当たり10.0ugのマウスIL−4を注射した。
この「混入させた」創傷には、新鮮な18時間のブイヨン培養物から取得した5 X105の大腸菌ATCC#25922を接種した。これにより、急性の混入化 創傷を作成した。手術後、ラットをケージに戻し、食料と水とを随意に与えた。
IL−4もしくは賦形剤を創傷端に注射した。創傷が完全に閉鎖したとき、超過 用量のベントバルビッールを腹腔内注射することによりラットを屠殺した。各ラ ットの各創傷から生じた廠痕部分を、筋肉層を含む背面組織の8mmの細長い切 片の一部分として切除した。切片は、殿痕部分に対して垂直に採取した。その後 、中心に搬痕を有するこれらの切片を、lN5TI?ON圧力機を使用して、5 kgの負荷圧力と1分光たり10mmのクロスヘッドスピードで破砕した。得ら れた創傷の破壊強度を、搬痕粉砕に必要なピーク負荷として定義し、キログラム で表す。
結果を、図1、及び、以下の表1及び2に示す。
表1 非感染群 ラット数 処 置 平均値(kg) 標準偏差10 対照 1.109 0.0 44 10 IL−4(0,bzg/am2) 0.903 0.04410 IL− 4(1,0ug/cm2) 0.944 0.0669 1L−4(10,0u g/cm2) 0.981 0.023対照と比較して、p<Q、05であった 。
表2 大腸菌感染群 ラット数 処 置 平均値(kg) !準偏差9 感染(INF)対照 0.9 31 0.043S INF+IL−4(0,1μg/am”) 0.955  0.0447 INF+IL−4(1,0μg/cm”) 1.111 0.0 639 IN’F+IL−4(10,0μg/am2) 0.994 0.05 1感染対照と比較して、p<0.005であった。
図7は、感染させた急性の創傷治癒モデルlこおける、創傷閉鎖の促進に対する IL−4治療の有効性を立証している。全ての時点において、IL−4は、感染 対照と比較して、開口したままの創傷の割合を低下させることができた。実際に 、IL−4治療は、処置されていない非感染性創傷に通常観察される比率での感 染性創傷の治癒を可能にした。表2のデータは、IL−4が、感染させた最大肥 厚切除創傷治癒の破壊強度を増大させることを示している。
実施例8 本実験の主題は、糖尿病ラットにおける創傷治癒を誘導するIL−4の能力の、 インビボにおける研究を提示することである。
45mg/kgのストレプトシトキシンを筋内向注射することにより、32匹の ラットに真性糖尿病を誘導した。これらのラットを個別の代謝ケージで飼育し、 ラットの尿を、標準的な尿検査用細片技術により毎日テストして、糖尿とケトン 尿とを決定した。3日間連続して糖尿病が確認された後、動物をネンブタール全 身麻酔法を使用して麻酔した。上述の実施例7に記載した無菌技術を使用して、 最大肥厚の皮膚及び筋肉層にわたる5cmの創傷を各ラットの背中に作成した。
その後、ラットを4つの群、即ち、0,1μgのIL−4を創傷端内に注射した 群、1.0μgのIL−4を創傷端内に注射した群、10.0μgのIL−4を 創傷端内に注射した群、及び、食塩水賦形剤を創傷端内に注射した群に分けた。
損失を回避するために、動物が麻酔から覚醒し、興奮し始めたときにIL−4を 注射した。その後、創傷を、5−0ナイロンの2本の単純縫合糸で閉鎖した。動 物を麻酔から回復させ、それぞれのケージに戻した。半数のラットを7日目に屠 殺し、残りの半数を創傷形成後14日目に屠殺して、創傷の破壊強度によってコ ラーゲン成熟の初期及び後期変異を調べた。
各創傷の破壌強度を決定するために、皮膚及び皮下組織の1平方センチメートル の細片を創傷に対して垂直に採取した。破壊強度は、rNsTRON Tens iometer 4205を用い、5kgの負荷及び10mm/分のクロスへソ ドスピードで決定した。
破壊強度の増大は、創傷内のコラーゲンの沈着及び成熟に良く相関することが示 されている。この結果を図8及び9に示す。
図8及び9は、創傷形成後それぞれ7日及び14日目における、非糖尿病及び糖 尿病ラットの創傷の破壊強度の増大に対するIL−4の有効性を証明している。
左側の対照用グラフに見られるように、糖尿病の動物は治癒不全を示し、その結 果創傷の破壊強度が低くなる。IL−4による治療は、糖尿病の動物における破 壊強度を、非感染性の最高肥厚切除創傷治癒の破壊強度近くにまで増大させる。
IL4(単位/穴) 図1 1L4(単位/m1) 自1°Vo −〉10’/a FCS ロ2610−〉10%FC5 図2 IL4(単位) 口PDGF (4ng) ロザイモサン 110 1/10 1/joo 4010 10/10 fo/100ILL  (単位)予備処理/IL4(単位)図4 0 3.9 7,8 15.6 31.25 62.5 j25 250 50 0 1000日CCD34 図5a 図5b !L4 (単位/穴)/PDGF (n g/穴)EGF (ng/穴) rL4(単位/穴)/ EGF (ng/穴)図6b 開口創傷のパーセントi(X100) 図8 7日後の創傷強度 図9 請求の範囲 1. 創傷治癒及び修復の修復期の促進の必要とする哺乳類における創傷治癒及 び修復の修復期を促進させる方法であって、このような目的に有効な量のインタ ーロイキン−4(IL−4)を該修復期中に投与することを含む方法。
2、 真性糖尿病に苦しむ哺乳類の創傷の治癒及び修復を促進させる方法であっ て、このような目的に有効な量のIL−4をその哺乳類の創傷に投与することを 含む方法。
3、 哺乳類の感染性創傷の治癒及び修復を促進させる方法であって、このよう な目的に有効な量のIL−4をその哺乳類の感染性創傷に投与することを含む方 法。
国際調査報告 1酎1−−−^−紬−−陶 PCT l、 0JjSfflCAnDN OF Sl;IJEcT MA r1裏11 1−噌蝙−−−禦−リー―apply、 −輪画all”Int、C1,S ^ 61に 37102 C07に l5100Int、C1,S ^61 K C 07K1w+mtmmlka+Mkmm11−ローーーーーー1m+ba1コー ー−一ト膠Si−−−デ嘴−−喝輪画”CA1吋−1Cmme d −ロー−、 ” whh l−一+1x 吟−輪重−wm d +ke−−替り輪画一” − l。m Cl−H・f す、^、9114450 (SCHERINGCORPORATTON) 6− 930ctober 1991. s@IIpag@3; see page  7.0nes20−28 ” εP、^、0410750 (SC)IERING CORρ0RATION)  6−9in 、’1nAI+arv nq+ <me fIaae ’)−’ NII* 4’l −Daae 3゜PMm PCTR詰n+Ol期中−室蘭l  1噛猷+2n・PI412m 鵠中国際調査報告

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.創傷治癒及び修復の修復期の促進の必要とする哺乳類における創傷治癒及び 修復の修復期を促進させる方法であって、このような目的に有効な量のインター ロイキン−4(IL−4)を該修復期中に投与することを含む方法。
  2. 2.IL−4を創傷部位もしくはその近傍に局所的に投与する、請求項1の方法 。
  3. 3.真性糖尿病に苦しむ哺乳類の創傷の治癒及び修復を促進させる方法であって 、このような目的に有効な量のIL−4をその哺乳類の創傷に投与することを含 む方法。
  4. 4.哺乳類の感染性創傷の治癒及び修復を促進させる方法であって、このような 目的に有効な量のIL−4をその哺乳類の感染性創傷に投与することを含む方法 。
  5. 5.免疫緩和している哺乳類の創傷の治癒及び修復を促進させる方法であって、 このような目的に有効な量のIL−4をその哺乳類の創傷に投与することを含む 方法。
  6. 6.真性糖尿病に苦しむ哺乳類の創傷を治療するための薬剤学的組成物の製造に おけるIL−4の用途。
  7. 7.哺乳類の感染性創傷を治療するための薬剤学的組成物の製造におけるIL− 4の用途。
  8. 8.創傷治癒の修復期中に哺乳類の創傷を治療するための薬剤学的組成物の製造 におけるIL−4の用途。
  9. 9.免疫緩和させた哺乳類の創傷を治療するための薬剤学的組成物の製造におけ るIL−4の用途。
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