JPH05509023A - ペルフルオロカーボンを用いる消火法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ペルフルオロカーボンを用いる消火法 本発明は、完全にフッ素化されたＣ２、Ｃ３、及びＣ４飽和分子であるＣ２Ｆ６ 、Ｃ３Ｆ８、及びＣ４Ｆ１０を用いる消火法に関するものである。

従来技術の説明 通常は、消火剤として、臭素、塩素、及びヨウ素を含有しているある種のハロゲ ン化化学薬剤を用いている。一般的に、これらの薬剤は、延焼の原因である標準 連鎖反応（ｎｏｒｍａｌ　ｃｈａｉｎ　ｒｅａｃｔｉｏｎｓ）を阻害するので、 有効であると考えられている。ハロゲンの有効性は、Ｂｒ　＞　ＣＩ　＞　Ｆの 順である、ことが画業においては知られている。それに関する具体的な記述は、 例えば、Ｒ，Ｇ、　Ｇａｎｎ編ＡＣ３Ｓｙｍｐｏｓｉｕｍ　５ｅｒｉｅｓ　１６ のＣ，Ｌ、　Ｆｏｒｄによるハロゲン化燃焼抑制剤（句Ｂ壓四す封Ｆｉｒｅａ匹 民朋肌墾）に見られる。又、この有効順序は、ｄａ　Ｃｒｕｚによる腕上しＳｏ ｃ、　０甲１と４１釘、１０１１　（１９８８）にも記載されており、そこには 、メタン系の阻害特性は、ＣＦ３Ｂｒ　＞　ＣＦＣｌ３　＞　ＣＦ２Ｃｌ２　＞ 　ＣＦ３Ｃｌ　＞　ＣＦ３Ｈ＞　ＣＦ４であると報告されている。ハロゲン、即 ちＣＩ、　Ｂｒ、及びＩ　を含む化合物は、火炎中の遊離基又はイオン種を妨害 することによって作用し、これらのハロゲンの有効性は、Ｉ＞Ｂｒ＞ＣＩ＞Ｆ　 の順である、ことが記載されている。

上記のものとは対照的に、ペルフルオロカーボン（即ち、Ｃ原子とＦ原子のみを 含む化合物）は、燃焼を抑制することにおいてなんらの化学作用も示さない、と 考えられて来たので、これまで消火には用いられて来なかった。従って、消火剤 として有効であるためには、化合物はＣＩ、Ｂｒ、又はＩ　を含んでいなければ ならない、と一般的に教えられている。

主に製造費用の観点から、又は毒性があるという理由から、消火剤として、ヨウ 素含有化合物を利用することは、避けられて来た。現在用いられている３つの消 火剤は、プロモトリフルオロメタン（ＣＦ３Ｂｒ）　、ブロモクロロジフルオロ メタン（ＣＦ２ＢｒＣ１）　、及びジブロモテトラフルオロエタン（ＢｒＣＦ２ ＣＦ２Ｂｒ）というように全て臭素含有化合物である。商業的には用いられてい ないが、例えばＬａｒｓｅｎによる米国特許第３．８４４．３５４号に記載され ているクロロペンタフルオロエタン（ＣＦ３ＣＦ２Ｃ１）のようなある種の塩素 含有化合物も、有効な消火剤として知られている。

上記臭素含有又は塩素含有薬剤は、火を消すのに効果的ではあるが、臭素又は塩 素を含む薬剤は、地球を防護しているオゾン層を破壊することができる、と主張 している人もいる。

従って、現在用いられている薬剤と同様に迅速に且つ効果的に消火し、更にオゾ ンの減損に関して環境的に安全な方法を提供することは、本発明の目的である。

発明の概要 本発明の上記の及び他の目的、利点、及び特徴は、ペルフッ化化合物（ｐｅｒｆ ｌｕｏｒｉｎａｔｅｄ　ｃｏｍｐｏｕｎｄｓ）　、及び他の化合物と前記ペルフ ッ化化合物との配合物を、消火法及び消火装置において消火剤として用いること によって達成することができる。更に詳しくは、本発明は、飽和Ｃ２、Ｃ３、又 はα完全フッ化化合物を消火濃度で火炎の中に投入する工程、及び消火するまで 前記濃度を維持する工程、を含む。本発明の飽和ペルフルオロカーボンは、式Ｃ ｘＦ２ｘ＋２　（式中、Ｘ＝２−４である）で表される化合物を含む。本発明に 有用である特有なペルフルオロカーボンとしては、ヘキサフルオロエタン（Ｃ２ Ｆ６）　、オクタフルオロプロパン（Ｃ３Ｆ８）　、及びデカフルオロブタン（ Ｃ４Ｆ１０）が挙げられる。これらのペルフルオロカーボンは、単独で、又は互 いに混合して、又は他の消火剤と配合物にして、任意に不活性噴射剤の存在下に おいて、用いることができる。一般的に、該薬剤は、容積を基準として（Ｖ／Ｖ ）　、約２−１５容量％、好ましくは４−１０容量％で用いる。

特表千５−５０９０２３　（２） 本発明に従って、飽和Ｃ２−Ｃ４ペルフルオロカーボンは、用いるのに安全な濃 度において、効果的な消火剤である、ことを見出した。しかしながら、前記化合 物は、Ｂｒ又はＣ１を含んでいないので、該化合物によるオゾン減損はゼロであ る。従って、地球の防護オゾン層を破壊する危険性はない。

本発明に有用な特有なペルフルオロカーボンは、式ＣｘＦ２Ｘ＋２　（式中、Ｘ ＝２−４である）で表される化合物である。本発明に有用な特有なペルフルオロ カーボンとしては、ヘキサフルオロエタンＣＣ２Ｆ６）　、オクタフルオロプロ パン（Ｃ３Ｆ８）、及びデカフルオロブタン（Ｃ４Ｆ１０）が挙げられる。

該化合物は、単独で、又は互いに混合して、又は他の消火剤と配合物にして、任 意に不活性噴射剤の存在下において、用いることができる。本発明のペルフルオ ロカーボンを配合することができる他の材料としては、ＣＦ３Ｂｒ、　ＣＦ２Ｂ ｒＣ１、ＣＦ３ＣＦ２Ｃｌ及びＢｒＣＦ２ＣＦ２Ｂｒのような塩素含有及び／又 は臭素含有化合物がある。本発明の材料と有用な配合物を形成する他の化合物と しては、ＣＦ２ＨＢｒ、　ＣＦ３ＣＨＦＢｒ。

ＣＦ３ＣＦ２Ｈ１ＣＦ３ＣＨＦＣＦ３、ＣＦ３ＣＨＦＣ１、ＣＦ３Ｃｌ１［Ｃ１ ２、及び同様なブロモ又はクロロフルオロカーボンが挙げられる。又、本発明の 材料は、ＣＦ４、ＣＦ３Ｈ、Ｎ２、ＣＯ２、又はＡｒのような噴射剤の存在下で 用いることもできる。

本発明のペルフルオロカーボンを配合物において用いる場合、ペルフルオロカー ボンの濃度は、好ましくは、配合物の重量を基準として、少なくとも約５重量％ である。ペルフルオロカーボンを、好ましくは、該配合物において十分に高い濃 度で用いることによって、塩素含有及び臭素含有薬剤の環境に対する悪影響を最 小化する。

本発明のペルフルオロカーボンは、毒性が無（、火を消すことができる実買的に いかなる最小濃度においてでも、効果的に用いることができる。正確な最小濃度 は、特有な可燃材料、特有なペルフルオロカーボン、及び燃焼条件に左右される 。一般的に、最良の結果は、ペルフルオロカーボン又は混合物又は配合物を約４ 容量％（ｖ／ｖ）の濃度で用いる場合に、達成される。又同様に、用いる最大量 は、経済的問題、及び生物に対する潜在毒性の問題によって左右される。温度約 １５％は、密閉頭載（ｏｃｃｕｐｉｅｄ　ａｒｅａｓ）において、ペルフルオロ カーボン及びそれらの混合物を利用するのに最も都合が良い。１５％を超える濃 度は、非密閉領域（ｎｏｎ−ｏｃｃｕｐｉｅｄ　ａｒｅａｓ）で用いることがで きる。その正確な濃度は、用いられる特有な可燃材料、ペルフルオロカーボン、 又はそれらの配合物、及び燃焼条件によって、決定される。

ＣＦ３Ｂｒ及びＣＦ２ＢｒＣ１のような薬剤に対して用いられる従来の適用技術 及び適用方法を用いて、ペルフルオロカーボンを適用することができる。従って 、薬剤を、縮流しシステム（ｔｏｔａｌ　ｆｌｏｏｄｉｎｇ　ｓｙｓｔｅｍｓ） 　、携帯システム（ｐｏｒｔａｂｌｅ　５ｙｓｔｅｌｌｓ）　、又は特殊化シス テム（ｓｐｅｃｉａｌｉｚｅｄ　ｓｔｓｔｅｍｓ）において、用いることができ る。故に、当業者に公知であるように、周囲条件で、最大量６００　ｐｓｉｇま で、ペルフルオロカーボンを、窒素又は他の不活性ガスで加圧することができる 。

以下、実施例を掲げて、本発明の詳細な説明するが、該実施例は、本発明を説ｎ −へブタンの拡散炎を消火するのに必要な薬剤濃度を、カップバーナー法（ｃｕ ｐ　ｂｕｒｎｅｒ　ｍｅｔｈｏｄ）を用いて、測定した。薬剤蒸気を空気と混合 し、その流れが火炎を消すのにちょうど十分な濃度になるまで、ゆっくりと薬剤 濃度を増加させながら、火炎に投入した。そのデータを表１に掲げる。該データ は、本発明薬剤の有効性を示している。対照のために、表１には、ＣＦ３Ｂｒ及 びＣＦ２ＢｒＣ１の値もＥＣ！戯している。

薬剤　空気流　要した薬剤量　消火濃度ｃｃ／分　ｃｃ／分　％　ｖ／ｖ　ｍｇ ／ＬＣＦ３ＣＦ３　１６．２００　１３４５　７．７　４３４Ｃ３Ｆ８　１６． ２００　１００６　５．８　４４５ｎ−Ｃ４Ｆ１０　１６，２００　６９７　４ ．１　３９８ＣＦ２ＢｒＣＩ　１６．２００　５４６　３．３　２２２ＣＦ３Ｂ ｒ　１６．２００　５１０　３．１　１８９実施例２ 燃料としてｎ−ブタンを用いて、実施例１の手順を繰り返した。その結果を表２ に掲げる。該結果は、消火に対する本発明薬剤の効果を示している。

薬剤　空気流　要した薬剤量　消火濃度ｃｃ／分　ＣＣ／分　％　ｖノｖ　ｌｌ １ｇ／ＬＣ２Ｆ６　．１４，５００　１０６７　６．９　３８９Ｃ３Ｆ８　１６ ．２００　８５９　５．０　３８４ＣＦ２ＢｒＣ１１６，２００４２０２，５１ ６８ＣＦ３Ｂｒ　１６，２００　３９６　’　２．４　１４６実施例３ 外炎の消火試験のために、２８．３リツトルの試験用閉鎖容器を作った（縮流い 。該閉鎖容器は、プレキシグラスのぞき窓、試験薬剤用の上部入口、及び空気を 入れる底部近傍入口を備えていた。薬剤を試験するために、該閉鎖容器の中心に 、９０　ｘ　５０　ＩＩｍガラス皿を置き、それをｎ−へブタン１０ｇで満たし た。燃料を発火させ、薬剤を投入する前に、１５秒間予備燃焼させた。予備燃焼 中に、空気を下部入口から閉鎖容器へと入れた。１５秒後、空気入口を閉じ、消 火剤を閉鎖容器へ入れた。薬剤濃度４，９％ｖ／ｖを提供するのに十分な薬剤の 予定量を送出した。消火時間を、薬剤投入と火炎消失との間の時間として、測定 した。薬剤濃度が４．９％ｖ／ｖの時の平均消火時間を、表３に掲げるっ嚢】− 薬剤濃度４．９％ｖ／ｖの時の消火時間薬剤　消火時間（秒） 表３から、ｎ−へブタン燃料に対する、Ｃ３Ｆ８及びＣＦ２ＢｒＣ１の薬剤濃度 ４゜９％ｖ／ｖの時における消火時間が分かる。前記濃度において、Ｃ３Ｆ８は 、火炎を消失させることに関しては、ＣＦ２ＢｒＣ１と同様に有効であるが、Ｃ ３Ｆ８は、オゾンを減損させる可能性がゼロであるので、Ｃ３Ｆ８によってオゾ ン層が破壊されるおそれはない。

臭素含有又は塩素含有薬剤ＣＦ３Ｂｒ及びＣＦ２Ｃｌ２　Ｉは、本発明の薬剤に 比べて、幾分効果的であるが、本発明による薬剤を用いても極めて十分に効果的 であり、且つそれらを用いれば、臭素含有又は塩素含有薬剤を用いる場合に直面 する重大な環境的不利益を回避することができる。

！杓！ 完全にフッ化された飽和Ｃ２、Ｃ３、及びＣ４化合物は、総流しシステム及び携 帯システムにおいて、単独で、又は他の化合物と配合して用いられる有効なオゾ ンを減損させない消火剤である。

補正書の翻訳文提出書 （特許法第１８４条の８）　ヒ。

平成　５年　１月２６日

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. １．消火濃度の、式Ｃ×Ｆ２Ｘ＋２（式中、ｘ＝２−４である）で表される１つ 又はそれ以上の化合物を火炎中に投入する工程、及び火炎が消失するまで該化合 物の濃度を維持する工程を含む消火方法。
2. ２．該化合物を、約１５％（ｖ／ｖ）未満の濃度で用いる請求項１記載の方法。
3. ３．該化合物の消火濃度が、約３−１０％（ｖ／ｖ）である請求項１記載の方法 。
4. ４．該化合物を、総流しシステムで用いる請求項１記載の方法。
5. ５．該化合物を、携帯消火システムで用いる請求項１記載の方法。
6. ６．該化合物を、Ｃ２Ｆ６、Ｃ３Ｆ８、及びＣ４Ｆ１０から成る群より選択する 請求項１記載の方法。
7. ７．以下の工程：即ち、 式Ｃ×Ｆ２Ｘ＋２（式中、Ｘ＝２−４である）で表される１つ又はそれ以上の化 合物と、ＣＦ３Ｂｒ、ＣＦ２ＣｒＣｌ、ＢｒＣＦ２ＣＦ２Ｂｒ、ＣＦ３ＣＨＦＢ ｒ、ＣＦ３ＣＨＣ１２、ＣＦ３ＣＨＦＣｌ、ＣＦ３ＣＦ２ＣＬ、ＣＦ３ＣＦ２Ｈ 、ＣＦ３ＣＨＦＣＦ３、ＣＦ２ＨＣｌ、ＣＦ３Ｈ、及びＣＦ４から成る群より選 択される１つ又はそれ以上の化合物とを含む混合物を、本発明の薬剤が混合物の 重量を基準として少なくとも約１重量％のレベルであるような消火濃度で、火炎 中に投入する工程、及び 火炎が消失するまで、該混合物の濃度を維持する工程を含む消火方法。
8. ８．窒素、ＣＯ２、又はアルゴンから成る群より選択される化合物を、噴射剤と して用いる請求項１記載の方法。
9. ９．窒素、ＣＯ２、及びアルゴンから成る群より選択される化合物を、噴射剤と して用いる請求項７記載の方法。