JPH05507208A - 線虫ワクチン - Google Patents

線虫ワクチン

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JPH05507208A
JPH05507208A JP92504107A JP50410792A JPH05507208A JP H05507208 A JPH05507208 A JP H05507208A JP 92504107 A JP92504107 A JP 92504107A JP 50410792 A JP50410792 A JP 50410792A JP H05507208 A JPH05507208 A JP H05507208A
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シャープ,フィリップ ジョン
ワグランド,バリー マックスウェル
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バイオテク オーストラリア プロプライエタリー リミテッド
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 線虫ワクチン 技術分野 本発明は、寄生性線虫による感染に対し防衛的免疫を付与する抗原に関する。
本発明はまた、寄生性線虫による感染に対し防衛的免疫を付与するワクチンおよ び寄生性線虫による感染に対し受動免疫を付与する抗体に関する。
背景技術 線虫(nema−細線; oides−類似の)は、角度で覆われた細長い、紡 錘状のまたはサック様の胴体を有する分節を持たない回虫であり、自然界に実質 的に遍在しており、土壌、水および植物に生息しており、広範囲な動物および植 物の寄生虫病に大きな関わりを持っている。
哺乳類の回虫寄生虫は、線形動物門に属している。回虫には、鉤虫(例えば、N ecator amerjcanusおよびAncylostoIlla du odenale ) 、回虫(例えば、普通の回虫であるAsaaris Iu mbricoides) 、鞭虫(例えば、Trichurls tricbi ura ) 、および蜆虫または線虫(例えば、Enterobius ver wicularus )並びにStrOng3’1OideSstercora lis 5Trichjnella 5pira’lis (ヒトおよびブタ他 の重要な回虫寄生虫には、AnCYIO5tOMa C11nlnurn (ヒ トの感染症) 、StrongyIus vuIgarls (ウマの感染症) 、Haemonchus contortus rrtchostrongy+ usco1ubrlformis 、 Ostertagla cireumc lncta (ヒ1ソジおよびヤギの感染症) 1.ostertagia o stertagt、Haeyionahus placel (ウシの感染症)  、Ascaris 5uua+(ブタの感染症) 、Toxascaris  1eoniaまたはUncjnaria 5tenocephala (イヌの 感染症) 、Toxocara種(ヒトの循環系感染症)およびDirofll aria 1ssitis(ネコおよびイヌの循環系感染症)がある。
症状がない場合でも、寄生虫感染症は宿主動物にとって多くの点で有害であり、 例えば宿主から食物を奪い、器官を傷付けたり導管を塞いだりし、宿主に有害な 物質を合成することがあり、他の生物の侵入路を設けることがある。他の場合に は、宿主が食物のために飼育された種であることがあり、寄生虫は食べられるこ とによって伝染して、接種動物に感染することがある。このような寄生虫は、そ れを見つけたならばできるだけ速やかに除去するのが極めて望ましい。
更に一般的には、このような感染症は無症状ではない。
哺乳類の嬬虫、特に寄生性線虫による感染症は、具体的には家畜やベット、例え ば、ヒツジ、ウシ、ウマ、ブタ、ヤギ、イヌ、ネコおよびトリ、特に家禽の、大 きな経済的損失の一因である。これらの動物は、定期的に駆虫薬で処理してこれ らの感染症を抑制しておかなければならず、さもないとこの病気は貧血、下痢、 脱水、食欲の喪失を引き起こし、死に至らしめることさえある。
嬬虫惑染症の蔓延を防止する現在利用可能な唯一の手段は駆虫薬を使用すること によるものであるが、これらの化合物は処理の時点で存在する寄生虫に対して有 効なだけである。それ故、動物は常に感染に暴露されているので、処理は頻繁で あるかまたは継続的でなければならず、例えばDirofilaria t+n 1tisまたはイヌ糸状虫の増殖を防止するには、−年のほとんど毎日または一 日おきにジエチルカルバマシンによる駆虫薬処理を行う必要がある。。これは経 費が掛かりまた手間の掛かるやり方である。駆虫薬を広範囲に亙って使用するた め、寄生虫が耐性を現わすことがあり、したがって新規で一層強力な種類の薬剤 を開発しなければならない。別の方法が望ましいのは明らかである。
寄生性線虫に対するワクチンが開発されれば、嬬虫感染症の予防または治療のた めの化学的処理に固有の欠点の多くが解決されるであろう。この保護は確かに長 く継続するであろうし、予防接種を受けた動物だけに作用し、残留物の毒性およ び持続性の問題は極めて少なくなりまたは回避されるであろう。
したがって、寄生性線虫を用いてこのようなワクチンを開発する試みがなされた が、不運にもそれらの試みの成功は限定されたものであり、材料利用可能性およ びワクチン安定性のような要因によってその大規模な使用は不可能となっている 。
これらの以前の試みは、国際特許出願第PCT/AU88100239(W08 9100163)号及びPCT/AU89100416 (WO9010343 3号明細書に記載されている。
バイオテクノロジー、特に組換えDNA技術の細菌の進歩により、ヒトおよび家 畜の経済的に重要な寄生虫の範囲に対して商業上実行可能なワクチンを生産する 機会が現実的に提供されている。この方法によれば、粗製の寄生虫製剤を用いて 死ワクチンの効力の欠如を説明するために提起された問題点の多くは解決するこ とになる。
例えば、組換えDNA技術によって生産されたワクチンは、寄生性線虫種の粗製 エキス中に見出される免疫抑制剤または免疫調節剤を含まないであろう。しかし ながら、最初に抗原を同定する必要がある。一旦同定され、特性決定がなされて しまえば、組換えDNA技術を用いて防御用エピトープを含むタンパク質または このタンパク質の一部を合成する微生物を構成し、組換え生物によって合成され る生成物をワクチンに用いて、動物を寄生虫による感染から保護することができ るであろう。
PCT/AU88100239号明細書には、線虫トロボミオシンであることが しめされている組換えDNA由来の抗原は、Haemonchus conto rtusによる攻撃に対してヒツジで50%が保護されることが明らかにされて いる。
PCT/AU89100418号明細書では、成虫のTrlchstrongy luscolubriformlsからの排泄性/分泌性抗原は予防接種したモ ルモットに保護を与えることが示されている。この明細書で後で明らかにされる 理由により、これらの抗原は本明細書で同定された抗原とは異なるものであり、 この新規な抗原は、脱硝(exsheath■ent)及びイン・ビトロでのイ ンキュベーションの後の第三段階の幼虫の排泄/分泌液体中に見出される。
本明細書で用いられるFアジュバント」という用語は、免疫組成物に対する免疫 された宿主の免疫応答を高めるのに用いられる薬剤を表わす。
本明細書で用いられる「非経口」という用語は、皮下注射、腹腔内または筋肉内 注射または輸液技法を包含する。
「相同体」という用語は、タンパク質同士の機能が関係していることが明らかな 程度に第一のタンパク質またはDNA配列に構造が関係しているタンパク質をフ ードするタンパク質またはDNA配列を表わす。本発明の文脈において、本発明 の抗原をコードする11. C0ntOrtuS由来のDNAをDNAのハイブ リダイゼーション実験に用ることができる。これらの関連したDNAセグメント は、アミノ酸配列においてもH,contortusから単離された防御抗原に 関連している寄生性線虫の他の種における抗原をコードする。関連したタンパク 質は、他の種の寄生虫による寄生から動物を保護するのに有効な免疫原として作 用すると主張されている。これらの関連したDNA配列は相同遺伝子と呼ばれ、 関連したタンパク質は相同抗原と呼ばれる。この相同性は、アミノ酸配列水準で は20個のアミノ酸に亙り少なくとも70%であり、DNA水準では60ヌクレ オチドに亙って少なくとも50%である。また、本発明の文脈において、防御抗 原は、「遺伝子類」の−員であって、コード用ポリヌクレオチドおよび遺伝子生 成物は、60個のヌクレオチドについては50%または20個のアミノ酸につい ては70%程度の相同性をそれぞれ本発明のコード遺伝子および防御抗原と分担 することは明らかである。これらの関連した遺伝子および遺伝子生成物も、本発 明の相同体である。本発明の相同体は、以下に記載するようにイン・ビトロで生 成させてもよい。
本発明の抗原の文mける「由来の」という用語は、抗原を発現する寄生性線虫の 生活段階から単離によって得られる抗原並びに寄生性線虫の生活段階から調製さ れる抗原をコードするヌクレオチド配列、例えばゲノムDN A 、 m RN  A Sm RN Aから合成されるcDNA、および抗原コード配列に対応す る配列を有するように作成された合成ヌクレオチドの複製および発現によって得 られる抗原を包含することを意味する。
これは、線虫または抗原の組換え形態を発現するセルラインによって発現される 抗原の既知のアミノ酸配列に基づいて作成される合成ペプチドを包含することも 意味する。
開示 可能ならば、「新規な」または「隠された」抗原、すなわち有効であり且つ防御 用の免疫原として作用することができるが天然に存在する免疫には関与しない寄 生虫の成分を同定することが好ましい。これらの成分を同定するには、宿主を寄 生虫からのエキスで予防接種し、幾らかの防御を示す画分を同定し、タンパク質 化学の手法を用いてこの防御成分を再分画し、これらの小画分を動物に予防接種 し、これらの小画分を同定し、この方法で防御し、純粋な寄生虫成分を用いて動 物に予防接種し防御するまで継続する必要がある。
可能なかぎり、天然の宿主をこのような実験に用いるべきである。実験室のモデ ル動物は寄生虫の天然の宿主ではないので、これらの動物は天然の宿主では不可 能な機構によって寄生虫を拒絶することができるものと思われる。したがって、 実験室動物を特定の寄生虫から保護する抗原でも寄生虫の天然の宿主では効果が ないことがある可能性がある。天然の宿主が寄生虫に対して非常にゆっくりと免 疫を現わす状況では、これは一層可能性が高い。
本研究において特性決定される抗原は、Haemonchuscontortu s由来のものであるが、ヒトや家畜に感染することが知られている他の種の寄生 性線虫由来の同様なまたは関連の抗原である「相同体jを同定することができ、 これらの関連抗原は線虫の種による寄生に対して有効なワクチンを提供すること が認められている。寄生虫の種およびそれらが感染することがある宿主には、例 えばヒトの丁rjchjnslla 5piralisまたはAncylost oo+a canjnum感染症、ヒツジのTrfchostrongylus  colubrffors+fs感染症、ヤギのHaeIIlonchus c ontortus感染症、ウシのostertagia ostertag+感 染症、ブタのAscaris suumまたはTrichjnella 5pi ralis感染症、ネコのToxascarisIeonjnaまたはunci narta 5tenocephala感染症およびイヌの^ncylosto ma canfnuImまたはTrichuris vulpfs感染症、並び にToxocara種の幼虫によるヒトの循環器系およびDirorilarf a Lmmitisによるイヌの循環器系の感染症或いはこれらの動物および他 の種の動物の循環器系、尿生殖器系、呼吸器系、皮膚および皮下組織の感染症が 挙げられる。このリストは決して完全なものではないことに留意すべきである。
本発明者らは、H,contortusの脱硝した第三段階幼虫を培地中でイン キュベーション行ったときに放出される防御を与えることができるこれらの成分 は精製され、分子レベルで特性決定されている。
本発明者らは、寄生性線虫による感染に対する防御免疫は免疫感作によって誘導 することができることを見出した。
本発明の第一の態様によれば、第一の種の寄生性線虫由来の実質的に精製された 抗原であって、宿主動物に投与すると、第二の寄生性線虫種による侵襲からこの 宿主動物を防御することができるものであって、第−及び第二の寄生性線虫種は 同一または異なるものであってもよく、還元条件下で5DS−PAGEによって 測定した見掛けの分子量が40kDであることを特徴とする、抗原が提供される 。
典型的には、純度は90%を上回る。この準どの水準は、アミノ酸配列決定にお いて用いられる製剤の清浄さに関して説明される。
典型的には、第−及び第二のの寄生性線虫種は、Trichlnella 5A ncylostorAa SStrongylus。
TrlchostrongyIus、 HaeIl+onchus、 Oste rtagja、Ascaris 。
roxascaris、 uncinarta 5Trichurfs 、 D lctycaulus 。
Dirofllaria 、 Toxocara、、Necator 5Ent erobius。
Strongyloides及びvuchereria属、具体的にはTric hostrongylus及びHaemonchus属の種から選択される。
このような種の例には、丁rfchfnel[a 5pfralls。
^ncy+ostosa eanlu1%Strongylus vulgar ls STrlchostrongyluscolubrlformls SH aewonchus contortus、 Ostertagfaoster tagl s^5caris 5uus+、 Dictycaulus viv iparus 。
Toxascarls Ieonina。
Unclnarla 5tenocephala、 Trlchurls vu lpis。
DirofIIarla 11m1tis 、TOXOeara種の幼虫、Ne catorameriaanus、^ncy+osto*a duodenal e 、AscarisIumbricotdes、 Trichuris tr lchiura 、 EnterobtusverIIljcularus 、  Strongyloides 5tercoralisおよびWuchere rja bancrofti、特にTrichostrongy+uscolu briformjs及びHaemonchus contortusがある。
本発明の第二の態様によれば、第一の態様の抗原の相同体であって、これを宿主 動物に投与すると寄生性線虫種による感染から宿主を防御することができること を特徴とする、相同体が提供される。典型的には、この相同体は、本発明の抗原 のアミノ酸配列に対して20アミノ酸に亙って少なくとも70%相同である。
本発明の第三の態様によれば、本発明の抗原または相同体をコードするポリヌク レオチド分子が提供される。
好ましくは、このポリヌクレオチド分子は、DNA分子である。本発明によるD NA分子にはcDNA分子がある。
本発明の第四の態様によれば、第三の態様のDNA分子とベクターDNAとを有 して成る組換えDNA分子が提供される。
典型的には、ベクターDNA分子は、プラスミド、ファージまたはウィルスDN Aから成っている。
本発明による好ましいベクターには、λgtll、pUR290、pUR291 SpUR292、pUK270.pUC8、pUC9、pZipNeosSV4 0を基材とするベクター、λgtlO1EMBLベクター、pBR327、pB R329またはpar遺伝子座を含むpBR329、バキュロウィルス、または ワクシニアウィルスがある。
本発明の第五の態様によれば、第四の態様の少なくとも一つの組換えDNA分子 で形質転換した形質転換宿主が提供される。
典型的には、この宿主は、細菌、酵母、他の黴類、昆虫、植物および噛軌類の細 胞ラインから選択される。
好ましい宿主は、大腸菌に12誘導体である。
本発明の第六の態様によれば、本発明の抗原または相同体を有する第五の態様の 形質転換した宿主の発現生成物が提供される。
この発現生成物は、融合生成物であってもよい。
本発明の第七の態様によれば、本発明の抗原、相同体または発現生成物の総てま たは部分に対応する合成ポリペプチドであって、宿主動物に投与するとき、寄生 性線虫による宿主動物の侵襲に対して防御免疫を誘導することができる合成ポリ ペプチドが提供される。
本発明の合成ポリペプチドは、本発明の抗原、相同体、及び発現生成物の既知の 配列に基づいてペプチド合成の標準的手法によって調製される。
本発明の第への態様によれば1、第一の態様の少なくとも1種類の本発明の抗原 、相同体、発現生成物および/または合成ポリペプチドの有効量を製薬上および /または獣医学上許容可能な担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバント と共に含んで成るワクチンが提供される。本発明のワクチンはまた、本発明の抗 原、相同体、発現生成物および/または合成ポリペプチドを模造することによっ て寄生性線虫による感染から宿主を防御することができる少なくとも1種類の抗 −イディオタイプ抗体を含むこともできる。この活性成分に、製薬上および/ま たは獣医学上許容可能な担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバントを添 加してもよい。
或いはまた、このワクチンは、第五の態様の形質転換した宿主を製薬上および/ または獣医学上許容可能な担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバントと 共に含む全細胞ワクチンであってもよい。この細胞は、生細胞であっても、死細 胞であってもよい。形質転換した細胞には、予防接種を行う宿主の粘膜に投与す る発現生成物を発現することができるもの、例えば細胞表面融合生成物がある。
典型的には、本発明のワクチンは、予防接種した宿主に、Trichinell a 、 Ancylostoma SStrongylus。
Trichostrongy+usSHaemonchus、 osterta gta、 Ascaris 5ToxascarisSUncinaria 5 Trlchuris 5Dictycaulus 。
Dirofllarfa 、 Toxocara、 Necator 5Ent erob1us。
StrOng3’1O1deS及びWuchereria属、具体的にはTri chostrongy[us及びHaemonchus属の種のような寄生性線 虫による感染に対して防御免疫を誘導する。このような種の例には、ヒトのTr ichfnella 5piraIiSまたはAncylostoraa ca niumsウマのStrongylus vulgaris sヒ゛ンジ及びヤ ギの丁rjchostrongylus colubriformis、ヒツジ 及びヤギのHaemonchus eontortus、ウシのOsterta gia ostertagl、ブタのAscaris suumまたはTric hiella 5piralis 、ネコのToxascaris 1eoni naまたToxocara種の幼虫、或いはNecator amerjcan us。
Dictycaulus viviparus 、Ancylostoma d uodenale %^5carfs lumbricoides、 Tric hurls trichiura 。
Enterobius vermicularus 、 Strongylol desStercOral isおよびWuchereria bancrof ti、特にTrlchostrongylus colubrlformls及 びuaesonchuseontortusによる感染がある。
本発明の第九の態様によれば、本発明の抗原、相同体、発現生成物、合成ポリペ プチドまたはワクチンに対して生じる抗体が提供される。
本発明の抗体には多クローン性及び単クローン性抗体があり、抗体調製の標準的 手法にしたがって調製される。
本発明の策士の態様によれば、第九の態様の少なくとも1種類の抗体と製薬上お よび/または獣医学上許容可能な担体、希釈剤および/または賦形剤とを含んで 成る抗体組成物が提供される。
本発明の策士−の態様によれば、本発明の抗原、相同体、発現生成物または合成 ポリペプチド及び本発明の抗体を含んで成る診断用キットが提供される。
本発明の第十三の態様によれば、第六の態様の発現生成物の生合成法であって、 第五の態様の形質転換宿主を提供し、適当な条件下で宿主を培養して発現生成物 を発現させ、形質転換宿主から発現生成物を収集することから成る方法が提供さ れる。
本発明の第十三の態様によれば、寄生性線虫種による侵襲から宿主を防御する方 法であって、少なくとも1種類の本発明の抗原、相同体、発現生成物、合成ポリ ペプチドおよび/またはワクチンを宿主に予防接種することから成る方法が提供 される。
本発明の第土日の態様によれば、第四の態様の組換えDNA分子の調製法であっ て、第三の態様のDNA分子をベクターDNAに挿入することから成る方法が提 供される。
本発明の第十三の態様によれば、第五の態様の形質転換宿主の調製法であって、 宿主を形質転換に適合させ、コンピテント宿主を提供し、このコンピテント宿主 を第四の態様の組換えDNA分子で形質転換することから成る方法が提供される 。
本発明の策士六の態様によれば、第九の態様の抗体の調製であって、免疫応答性 宿主を、少なくとも1種類の本発明の抗原、相同体、発現生成物、合成ポリペプ チドおよび/またはワクチンで免疫感作することから成る方法が提供される。
本発明の策士七の態様によれば、第への態様のワクチンの調製法であって、少な くとも1種類の本発明の抗原、相同体、発現生成物、合成ポリペプチドおよび/ または形質転換宿主および/またはアンチイディオタイプ抗体の有効量を、製薬 上および/または獣医学上許容可能な担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジ ュバントと混合することから成る方法が提供される。
本発明の策士への態様によれば、策士の態様の抗体組成物の調製法であって、第 九の態様の抗体の有効量を製薬上および/または獣医学上許容可能な担体、希釈 剤、および/または賦形剤と混合することによって提供される。
本発明の策士九の態様によれば、寄生性線虫の種に対して宿主を受動的に予防接 種する方法であって、第九の態様の抗体または策士の態様の抗体組成物を宿主に 投与することから成る方法が提供される。
アミノ酸およびヌクレオチド配列の変化は、特定のタンパク質およびこのタンパ ク質をコードする遺伝子(類)の異なる対立型の間で起こることができることが 認められている。更に、一旦特定の遺伝子またはタンパク質の配列が知られると 、熟練した当事者であれば、利用可能な手法を用いてこれらの配列を操作して、 それらを得られた特異的な配列から変化させて、関連している遺伝子またはタン パク質と同様に機能し続ける遺伝子またはタンパク質を提供することができるで あろう。これらの分子を本明細書では「相同体」と呼び、これも本発明に包含さ れるものとする。
これに関して、「相同体」は、基本的な機能的属性、すなわち本発明の抗原の防 御活性を保持するポリペプチドであり、これは本発明の抗原と相同である。この 説明のために、2つの配列の間の「相同性」は、第一の配列の誘導を第二の配列 から示唆している同一性には及ばなに亙って約70%を上回る同一性を示すとき には、このポリペプチドは本発明や抗原に「相同」である。このような配列の比 較は既知のアルゴリズム、例えばリップマン(Lipman)とピアソン(Pe arson) 、5cience、 227.1435(1985)に記載のア ルゴリズムであって、コンピューターによって容易に実現されるものによって行 うことができる。
相同体は、本発明によれば、従来の特定部位の突然変異誘発によって生産するこ とができ、この方法は、生成するポリペプチドを生物学的に不活性にすることな く修飾することができる分子の残基を日常的に同定する一つの方法である。[1 コ所望なヌクレオチド置換(突然変異)を含む配列を有するオリゴヌクレオチド の合成、[ii]このオリゴヌクレオチドの、本発明の抗原をコードする構造配 列を有する鋳型へのハイブリダイゼーション、および[01] T4DNAポリ メラーゼを使用するオリゴヌクレオチドのプライマーとしての拡張から成るオリ ゴヌクレオチドの突然変異誘発は、特定の変化の抗原構造配列への影響を決定す るのに容易に利用できるので好ましい。
それは相対的に費用が掛かるので、別の既知の直接突然変R誘発法の法が有利に なることがある。
本発明の抗原相同体のもう一つの例は、抗原の一部に対応するまたは天然の分子 と一致することはない抗原の一部からなり且つ本発明の抗原の防御活性を示す分 子である。
本発明の他の相同体は、防御活性を保持する抗原の断片である。同様に、本発明 の範囲内には、(1)抗原のアミノ酸配列の一部に対応し、(11)抗原の活性 を保持する合成ポリペプチドがある。このような合成ポリペプチドは、好ましく は長さが6〜30アミノ残基である。
基準(i)に適合する合成ポリペプチドが基準(if)も満足するかどうかは、 適当な宿主で防御活性を測定することによって日常的に決定することができる。
本発明は、寄生性線虫による侵襲に対して哺乳類の宿主を防御する方法であって 、哺乳類の宿主に、少なくとも1種類の本発明の抗原、相同体、発現生成物、合 成ポリペプチドおよび/またはワクチンを予防接種することから成る方法を提供 するものである。本発明のワクチンは、標準的手法を用いて配合することができ る。
単一投与形態を生成するために担体と結合できる抗原、相同体、発現生成物およ び/または合成ポリペプチドの量は、予防する侵襲、治療を行う宿主及び投与の 特定の様式によって変化するであろう。
任意の特定の宿主に対する特異的な投与量水準も、用いられる特異的な抗原、相 同体、発現生成物および/または合成ポリペプチド、年齢、体重、全般的な健康 、性別、食餌、投与回数、投与経路、排出速度、薬物の併用なとの各種の要因に よって変化する。
本発明のワクチンは、非経口的にまたは粘膜経路により潜在的に、所望により通 常の毒性のない製薬上および/または獣医学上許容可能な担体、希釈剤、アジュ バントおよび/または賦形剤を含む投与単位処方で投与する ′ことかできる。
または湿潤剤および懸濁剤を用いて配合することができる。無菌の注射可能な製 剤は、毒性のない非経口投与可能な希釈剤または溶媒の無菌の注射可能な溶液ま たは懸濁液、例えば1,3−ブタンジオールの溶液であってもよい。用いること ができる許容可能なビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル溶液および等張塩化 ナトリウム溶液がある。更に、無菌の不揮発性油は、溶媒または懸濁い不揮発性 油を用いることができる。更に、オレイン酸のような脂肪酸も、゛注射用製剤に 用いられる。
現在のところ、ミョウバンは、ヒトでの使用に唯一登録されているアジュバント であるが、ヒトでの使用の他のアジュバントについて実験研究が行われており、 これらの他のアジュバントが本発明によるヒト予防接種用の組成物の調製に用い るのに好適であることが期待されている。
動物の予防接種に好適なアジュバントには、フロイントの完全または不完全アジ ュバント(家畜への使用は不適)、マルコール(Marcol) 52 :モン タニド(Montanide)888(マルコールはエツゾ(Esso)の商標 である。モンタニドは5EPPIC,パリの商標である)、スクアランまたはス クアレン、アジュバント(Adjuvant)65 (ビーナツツ油、マンニド モノオレエートおよびモノステアリン酸アルミニウムを含有)のような油性エマ ルジョン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウムおよび ミョウバンのような鉱質ゲル、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、リソ レシチン、ジメチルジオクタデシルアンモニウムプロミド、N、N−ジオクタデ シル−N’ 、N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、メトキ シヘキサデシルグリセロールおよびプルロニックポリオールのような洗浄剤、ピ ラン、デキストランスルフェート、ポリアクリル酸およびカーボボールのような ポリアニオン、ムラミルジペプチド、ジメチルグリジン、タフトシンおよびトレ ハロースジミコレートのようなペプチドおよびアミノ酸が挙げられるか、これら に限定されない。本発明の抗原、前駆体、発現生成物および/または合成ポリペ プチドは、リポソームまたは他の微小担体中に組み入れた後または多糖類、タン パク質またはポリマーに結合させた後またはフィール(Qut l) −Aと配 合して「イスコニス(Iscocns)J (免疫刺激錯体(Imiunost fmulatlng complexes) )を形成して、の一体重な膜タン パク質とから成る抱合体がある。
(PCT/AU87100107を参照されたい)。
投与経路、投与量並びに注射の頻度は総て、当該技術分野における通常の技術を 用いて最適にすることができる因子である。典型的には、最初の予防接種がら数 週間後に1回以上の「ブースターJ予防接種を行い、その真の効果は、細胞およ び体液での強力な免疫応答の生産である。
図面の簡単な説明 図1は、Cf、CfLL−1cfLL+(MM)及びCf LL (SDS/H OAc) 画分の5DS−PAGE分析を示す。
図2は、40kDの抗原をコードするcDNAクローニングpBTA983の配 列を示す。
図3は、サザンプロットが示されており、他の種の線虫に、40kD遺伝子に関 連した遺伝子があることを示している。
図4は、ウェスターンプロットが示されており、組換え抗原は、元の40kD抗 原の部分に対する抗血清と反応することを示している。
図5は、ウェスターンプロットが示されており、イヌの心糸状虫り、 1gm1 tisにはH,contortus由来の40kI抗原に関連している抗原があ ることを示している。
発明を実施する最良の方法 本発明の組換えDNA分子及び形質転換宿主を分子」物学の標準的な手法を用い て得た。
本発明の発現生成物は、特定の宿主細胞に好適な標埠的条件下で本発明の形質転 換宿主細胞を培養し、標準的手法により培養物から発現生成物を分離することに よって得られる。この発現生成物は、不純な形態で用いてもよく、または発現生 成物を生産するのに好適な標準的手法によって精製してもよい。
好適な場合には、全細胞をワクチンに用いてもよい。
本発明の合成ポリペプチドは、本発明の抗原、相同体または発現生成物の既知の 配列に基づいて化学的ペプチド合成の標準的手法によって調製される。
本発明の相同体、発現生成物、合成ポリペプチド、アンチイディオタイプ抗体及 びワクチンは、例に記載の方法で容易に分析され、本発明の抗原の防御効果を保 持するするかどうかを決定することができる。
組換えDNA手法を用いて、本明細書に記載の防御抗原または相同体を多量に提 供することができる。防御抗原または防御抗原の前駆体または相同体をコードす るDNAセグメントを任意の数の組換えプラスミド系に挿入して、この分子を多 量に合成できるようにすることがD できる。組換え系には、大腸菌、酵母及び バキュロウィルス系及びワクシニアのようなウィルスがある。組換え・ 生物は 、醗酵槽中で多、量に成長させることができ、組換主 え抗原は標準的方法、例 えば、尿素及びDTTまたはメルカプトエタノールのような還元剤を含む溶液中 での可― 溶化、還元し、酸化したグルタチオンのような試薬の存内 右下での 再生、イオン交換、濾過および/またはゲル浸透クロマトグラフィによる精製、 最後に濾過によって殺b 菌し、油状物のような多数のアジュバントの任意のも の1 でアジュバント化によって精製することができる。
本発明のワクチンは、少なくとも1種類の本発明の抗原、相同体、発現生成物、 合成ポリペプチドおよび/まK たは形質転換宿主および/またはアンチイディ オタイプ抗体を、製薬上および/または獣医学上許容可能な担体、賦形剤および /またはアジュバントと、製薬および/または獣医学的調製の標準的方法を用い て混合、好ましくは均質に混合することによって調製される。
単一投与形態を生成するのに要する抗原、相同体、発現生成物、合成ポリペプチ ドおよび/または形質転換宿主および/またはアンチイディオタイプ抗体の量は 、予防接種を行う感染症、治療する宿主、及び投与の特定の様式によって変化す る。任意の特定の宿主に対する特異的な投向量水準は、用いた抗原、相同体、発 現生成物および/または合成ポリペプチドの活性、宿主の年齢、体重、全般的な 健康、性別及び食餌、投与回数、投与経路、排泄速度及び薬物の配合のような各 種の因子によって変化する。
ワクチンは、通常の毒性のない製薬上および/または獣医学上許容可能な担体、 希釈剤、賦形剤および/またはアジュバントを所望により含む単位投与配合物で 非経口的に投与してもよい。
抗体は、適当な宿主において標準的な予防接種法を用いて精製させる。宿主を、 本発明の抗原、相同体、発現生成物、合成ポリペプチドおよび/ま゛たはワクチ ンで予防接種するのである。
アンチイディオタイプは、本発明の抗原、発現生成物、相同体および/または合 成ポリペプチドを適当な宿主に予防接種し、生成する抗体を用いて第一の予防接 種において生じた抗体の抗原結合領域に対して抗体を生じさせることによって生 成される。
抗体組成物は、抗体を、製薬上および/または獣医学上許容可能な担体、希釈剤 および/または賦形剤と、製薬調製の標準的方法を用いて混合、好ましくは均質 に混合することによって調製される。
単一投与形態を生成するのに要する抗体の量は、治療を行う感染症、治療する宿 主、及び投与の特定の様式によって変化する。任意の特定の宿主に対する特異的 な投与量水準は、用いた抗体の活性、患者の年齢、体重、全般的な健康、性別及 び食餌、投与回数、投与経路、排泄速度、薬物の配合及び治療を行う感染症の重 さのような各種の因子によって変化する。
抗体組成物は、通常の毒性のない製薬上および/または獣医学上許容可能な担体 、希釈剤および/または賦形剤を所望により含む単位投与配合物で非経口的に投 与して、宿主を線虫の感染から受動的に防御することができる。
診断キットは、発現生成物、抗体、抗原、合成ポリペプチドまたは相同体を、検 出を行う物質(類)に対して好適な濃度で、製薬上および/または獣医学上許容 可能な担体、希釈剤および/または賦形剤と配合することによって調製される。
検出を行う物質の既知の濃度の陽性のコントロール標準も同様に調製される。陰 性の標準は、担体、希釈剤および/または賦形剤のみから成っている。
本発明を下記の例に関して更に説明するが、これらの例は本発明の範囲を制限す るものではない。
例1 感染力を有するH、 contortusの幼虫から培養液の調製JJ、 co ntortusに感染したヒツジの糞便から幼虫を培養し、使用前10℃で2週 間保管した。この時点で、25マイクロmのメツシュの篩を通して移した約2× 107の幼虫を集め、洗浄した。次に幼虫を201ホウ酸緩衝液中で懸濁させて 脱硝し、40%CO2−60%N2を40℃で通気した。脱硝液は、グツフナ− 漏斗上で洗浄して除去し、幼虫をベルマナイズ(Baer層anlzed) し て鞘を除去した。虫を、ペニシリン(200単位/1)及びストレプトマイシン (200マイクロg/観1)を服務GKN培地(GIBCO)で洗浄し、同じ培 地で、ローラーボトル培養中に(約200,000個の虫/m1)37℃で72 〜144時間インキユベーシッンした。虫の生命力を目視で観察したところ、大 まかには〉95%が生きており、30〜40%は第四段階へと成長していた。
幼虫を遠心分離により除去し、上澄液をアミコンYM−10メンプランを用いて 限外濾過により10倍に濃縮した。保持物(retentate)を「培養液」 呼ぶ。
例2 培養液によるモルモットの予防接種 培養液を、例1に記載したのと同じ感染性の幼虫から調製した。この物質を用い て、オドンネル(0°Donnel l)ら(1985年)の方法を用いて、モ ルモットの腹腔内に接種した。21日後にモルモットに1000匹のH,con tortusL 3幼虫(脱硝)を感染させ、攻撃開始から5日後に層殺して虫 の数を数えた。培養液はそれぞれの実験では、実験番号277の72〜144時 間の培養液の場合を除き、極めて有意に防御された(寄生の64〜90%の減少 )0〜72時間培養時間が最適であったので、それぞれの次の実験で用いた。
表1 HcL3培養液によるモルモットの防御実験 群 培養時間 注入量 n 虫数  防御番号 (時間) (μg)、 (1) 273 フントトル −8717±276 −接種物 0−72 50 8 1 24±7883277 コントロール −8849±192 −接種物 0−7 2 50 8 303±197 64接種物 72−144 50 5 808 ±1395279 プツトロール − 10 1.037±103 −接種物  0−48 50 5 244±138 77接種物 4g−120505129 ±4588285 コントクール −5612±264 −接種物 0−72  50 5 83±3790表1の脚注 接種物は培養液と共に腹腔内に注入した。動物を、21日目に1000匹の幼虫 で攻撃し、攻撃開始から5日目に層殺して虫の数を数えた。
培養液を、アミコンYM−30メンプラン上で限外濾過により20倍に濃縮し、 保持物をトリス−緩衝食塩水(TB S ; 20wMトリス、1501MNa CI、pH7,2)に対して透析した。濃縮培養液を、予めグルタルアルデヒド で架橋しておいたレンチルレクチンセファロース−4B(ファルマシア)でイン キュベーションした。
(シーア(Scher)ら、1989年)。スラッジを4℃で一晩混合した後、 遠心分離を行いビーズ除去し、3×15gtT B Sで洗浄した。特異的に結 合した糖タンパク質を、TBS中0.2Mメチル−D−マンノシドでビーズを室 温で2時間インキュベーションすることによって溶出し、LL+(MM)と表わ す。更に強力に結合している物質は、次に0,2%5DS10.1M酢酸で溶出 し、2MトリスpH8,8で中和し、これをLL (SDS/ HOA c ) と表わした。還元条件で5DS−PAGEによって分析したところ(図1)、L L 画分はいずれも見掛けの分量が約40kDの主バンドを含んでいた。
例4 レンチルレクチンで分画した培養液によるモルモットの予防接種 レンチルレクチン吸収による培養液から調製した物質を用いて、モルモットの腹 腔内に接種した。種として40kD抗原を含むLL (MM)及びLL (SD S/HOAc)画分は、続いてモルモットをIl、 contortusで攻撃 したところ極めて有意な防御を生じた(表2)。しを引き出すことができること は明らかである。非結合(LL−)画分も防御性であったが、これはレンチルレ クチンビーズに結合していない幾らかの40kD物質の存在によるものと思われ る。
表2 モルモット(7)YM−30m縮培養液(Cf (Y’M−30)]及びこれか らレンチルレクチン吸収により誘導される画分の防御性 実験 群 抗原 注」 n 虫数 防御番号 (μg) (U 301 コントロール −5311±142 −接種物 Cf(YM−30>  250 5 49±6084接種物 Ll、”−200596±8872接種物  LL”(MM) 50 5 50±488531.8 フントロール −64 68±129 −接種物 Cr140 5 13B+115 71接種物 LL −100582±3882接種物 しL電MM) 5(1572±6685接種 物 Ll、” 50 5 21±1096(SDS / HOAc) 表2の脚注 接種物は関連抗原と共に腹腔内に注入した。動物を、211日目1000匹の幼 虫で攻撃し、攻撃開始から5日目に屠殺して虫の数を数えた。
例5 40kD抗原のエンドプロテイナーゼIys−Cによる消化、ペプチドの分離及 びペプチドのアミノ酸配列の決定 例3に記載の方法で精製した40kDの抗原的25μgを、5−Nジチオスレイ トール及び8M尿素を含む0.2M)リス−HCl緩衝液、pH8,53と混合 した後、42℃で30分間インキユベーシッンした。次いで、溶液を室温まで冷 却し、ヨード酢酸ナトリウムを最終濃度15−Hまで加えた。暗所で35分間放 置した後、冷メタノールを9:1(メタノール:試料、容量/容量)の比率で加 えた。試料を一20℃に一晩保存し、遠心分離し、上澄液を吸引して、沈澱を乾 燥した。
沈澱を2M尿素pH8,5を含む0. IM トリス−HCl緩衝液45μlに 溶解した後エンドLys−C(100μg/m1)4μmを加えた。37℃で5 時間後、更に酵素を4μlを加え、消化を更に15時間継続した。
消化物にトリフルオロ酢酸を最終濃度1%まで加えて酸性にし、バイダック(V ydac) C−4カラムに0.1%トリフルオロ酢酸中でただちに加えた。ペ プチドは0.1%トリフルオロ酢酸中5〜60%(V/V)アセトニトリル/水 の線形グラディエンドで溶出した。必要であれば、ペプチドは同じ溶媒系でアク アボア(^quapore) RP−300C−8カートリツジを用いて再クロ マトグラフィを行った。ペプチドを集めてアプライド・バイオシステニス470 Aアミノ酸シーケンサ−に直ちに入れた。
得られたペプチド配列を表3に示す。
表3 4QkD抗原から誘導されるアミノ酸配列IK+ ’ (012P N T P  L G P K(Kl’ (L)2S LM、G NAYRTLA (D)2 (X)5(G)’ V F (X)5Y IPl’P(v)3 (KI”EN)2 f刈5 ETSEPPPDEF (X)’ (G)’Q)  (X)5 (Gl’更に、未消化の4QkD抗原[LL (MM)]を配列決定 して、アミノ末端配列を決定した。
A K KNYE?SEPPPDEFM fXl’QrXG丁丁!((X15P EK(Dl 3(Tl ’ [1’ (Kl ’注: ペプチドの評価に当たっては次の仮定を行った。番号1〜5は前記の配列におけ る肩数字を表わす。
1、リジン(K)はEndoLys−Cの特異性に基づいてそれぞれのペプチド について決定された最初のアミノ酸に優先するものと仮定した。
2、この位置は多数のアミノ酸を含んでいたが、最もモル比が高いものを挙げた 。不確定性は括弧に示した。
3、 2μ以上のアミノ酸が検出された。
4、これらのアミノ酸は、予想よりも低いモル比で検出されたが正しいものと考 えた。
5、Xで示された位置に確信を持って帰結し得るアミノ酸を見出すことができな かった。
(a) オリゴヌクレオチドの合成 例5に記載のアミノ酸配列から、40kDの抗原をコードする遺伝子(類)を同 定するためのcDNA及びゲノムDNAライブラリーのスクリーニングに用いる ことができるオリゴヌクレオチドを設計することができた。
更に、このオリゴヌクレオチドはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(サイキ(S aiki)ら、1988年)におけるオリゴ(dT)と共に用いて、40kDタ ンパク質をコ−ドするDNAを特異的に増幅することができた。
下記の多縮重ブライ? −(multiply−degenerateprig +ers) (A 140/ 301、A140/302及びA 140/30 3)を、アプライド・ノ(イオシステム・モデル380A自動化DNA合成装置 で設計して合成した。必要なアミノ酸配列をコードするのに必要なヌクレオチド に追加のヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの5′末端上に含まれた。これら の配列は、制限酵素EcoRI及びSmalの部位をコードして、PCRで増幅 したDNAの適当なベクターへのクローニングたすける。PCRで用いられるた め、EcoRI及びSmaI制限部位を含むオリゴ(dT)プライマーも合成し た。
(1)) RNA単離及びcDNAライブラリーの構築総RNAを、ファルマシ アから購入したRNA抽出キット(カタログ番号XY−016−00−01)を 用0てH,contortusl g (湿重量)から単離した。脱硝した(e xsheathed) L 3ステージの寄生虫を感染させて力1ら15日後に 、ヒツジの皺胃から幼虫を得て、液体窒素中で手早く凍結した後−70℃で保存 した。RNAを抽出するため、凍結した虫を液体窒素下で微粉砕し、7+glの 抽出溶液(グアニジンチオシアネート、N−ラウリルザルコシン及びEDTAを 含む緩衝した水性溶液;25℃における密度−1,15g/it)に加え、13 X51mmのポリアロマ−チューブ中2X1.25m1のC5TFA(CsTF Aを含む緩衝した水性溶液;25℃における密度−1,51g/ml)のクッシ ョンに重層した。このクラティエントラ、L8−70べ・ツクマン(Beckm an)超遠心機で5W50.10−ターを用いて31.00Orpmで、15℃ で16時間遠心分離した。遠心分離の後、RNAのベレットをTE緩衝液(10 mM)リス−HCl、pH7,5,1mMEDTA)に溶解し、−25℃でエタ ノールから再沈澱した。次に、沈降したRNAを再度TEに溶解し、オリゴ−( dT)−セルロースカラム(ファルマシアm RN A精製キ・ット、カタログ 番号XY−012−00−02)中で、製造業老によって露己載された方法で遠 心分離することによって更1こ精製した。
得られる精製したポリ(A) +RNAを、フアルマシアcDNA合成キット( カタログ番号XY−003−00−03)を用いてcDNAライブラリーを構築 するのに用いた。簡単に説明すれば、325mgの総RNAから精製したポリア デニル化RNAを、オリゴ(dT)プライムドcDNA合成のための鋳型として 用い、モロニーのネズミ白血病ウィルス逆転写酵素(MoloneyMurin e LeukaeIIIa Virus Reverse Transcrip tase)テ処理した。第二の鎖cDNAの合成は、RNアーゼHおよび大腸菌 DNAポリメラーゼIを用いて行った。次に、2水路cDNAをDNAポリメラ ーゼのフレノウフラグメントで処理し、):coRI/No t Iアダプター に連結した。次いで、cDNAをT4ポリヌクレオチドキナーゼでインキュベー ションして、これをホスホリル化して、EcoRIで消化して脱ホスホリル化し たラムダgtlOアームに連結し、イン・ビトロで感染性のバクテリオファージ 粒子中に包装した。ラムダgtlOアーム及び包装ミックスは、プロメガ(Pr oIlega) (プロトクローン・ラムダgtloシステム及びバッカジーン ・システム)から得た。用いた方法は製造業者によって指示された通りであった 。包装されたcDNAを大腸菌C600Hflに移し、10 mMM g S  04を含むルリア(Luria)トップ寒天を用いてルリア寒天プレート上で培 養した。
総数で6X1071)ruが得られ、その内の98%が組換体であった。平均イ ンサートの大きさは2.0kbpであった。
(C) 組換えライブラリーのスクリーニング用のDNAプローブの調製 40kDの抗原特異性の二本鎖DNAプローブを、PCRを用いて調製した。用 いた方法はサイキ(Saikl)ら簿たクローン化した形態のTaqポリメラー ゼを用いた。2mgの総RNAを、6μmの水中で1100nのオリゴ(d、T )PCRプライマーに、70℃で5分間加熱した後、室温まで放冷することによ ってアニールした。
アニールしたRNA−オリゴ(dT)を、次に50ff1MトリスーHCl ( pH8,3) 、75s+MKCL 10mMMgC12,5dスペルミジン、 10■MDTT、1単位のRNアシンの存在下にて、最終容積が25μlて20 0単位の逆転写酵素(BRL)と共に、37℃で1時間インキュベーションした 。逆転写酵素を省いた同様な反応を、PCRのネガティブコントロールとして用 いた。
PCRは、前記のようにして製造したcDNA上で行った。反応混合物は、1m gの総RNA5A140/301、A140/302またはA140/30Bの 一方をそれぞれ1μM及びlμMオリゴ(dT)PCRプライマー、それぞれの dNTPを200czM、505MKCl、105Mトリス−HC1(pH9, 0) 、2mNMgCI 2.0.01%ゼラチン、0.01%トライトンX− 100及びTaqポリメラーゼ2単位として総容量を100μmとしてものから 合成された第一の鎖状cDNAを含んでいた。増幅は25サイクルに亙って行い 、それぞれのサイクルは94℃での1分間の変性、40℃での2分間のアニーリ ング、及び72℃での3分間の拡張から成っていた。
それぞれのPCR反応の試料を、反応終了時に0.8%アガロースゲル上で分析 した。
プライマーA 140/301とオリゴ(dT)を含む反応では、約700bp の独特なバンドが観察された。
数個の他のバンドが存在したが、これらのバンドはオリゴ(dT)のみを用いた 反応でも見られた。プライマーA112/302を用いたときには、約700b pのバンドは見られなかった。逆転写酵素を省いたネガティブコントロール反応 では、バンドは見られなかった。
特異的な700bpPCR生成物をEcoRIで消化し、アガロースゲル上で精 製し、通常の手法(マニアチス(Maniatis)ら、1982年)を用いて pUc19に連結し、ジデオキシ連鎖停止法(アメルシャム・マイクロタイター ・プレート・シーフェンシング・キット(^mersham Microtit re Plate Sequencrng Kjt)、カタログ番号RPN15 90)を用いて配列決定した。クローンの両端の配列分析から、5′末端にはプ ライマーA 140/303及び3′末端にはポリ(A)ストレ・ソチの配列が 含まれていることが確かめられた。5′末端からのクローニングへのDNA配列 の翻訳は。前に得られており且つ例5に記載した成熟タンパク質のアミノ末端配 列との相同性を示していた。このクローンの配列から、40kD抗原をコードす る配列を含むことが判ったので、DNAを単離し、EcoRIで消化し、インサ ートを精製して(b)に記載したcDNAライブラリーに11イブリダイゼーシ ヨンさせるのに用いた。
約105のプラーク形成単位を、2 X 105epm /mlのプローブ、5 XSSPE、5xデンノ翫−ト溶液、0、 5%(重量/容量’)SDS及び2 0μg/mlの剪断し、変性したサケ精子DNAを含む溶液中で55℃でライブ ラリーのニトロセルロースフィルター複製のハイブリダイゼーシヨンによってス クリーニングした。フィルターを60℃で0.5XSSCで洗浄した後、0,1 %SDS及びオートラジオグラフィ処理を行ったところ、23個の陽性プラーク が同定された。これらのうち、19個を次の精製及び分析に用いた。NotIイ ンサートを精製したファージDNAから単離し、p G E M 5 Z(+) (プロメガ)にサブクローンして更に分析をiテつた。これらのクローンの一つ pBTA983の配列を、図2に示す。657個のヌクレオチドとその後の翻訳 終止コドンTAAの連続的な転写読み取り枠がある。
この転写読取り枠は5′末端にメチオニン開始コドンを持たないので、このクロ ーンは完全なコドン領域を表わすものではない。しかしながら、ヌクレオチド配 列から予測されるアミノ末端配列は精製した培養液抗原から得たアミノ酸配列と 相同であることは明らかである。更に、この配列のアミノ酸N−末端は疎水性で あり、これはリーダー配列に特徴的なものであり、またその様なリーダー配列を 有するシグナルペプチダーゼの潜在的開裂認識部位がある。それ故、cDNAク ローンは抗原の多くをコードするものと思われる。
数種類の他のcDNAクローンに就いてのDNA配列も決定され、関連した遺伝 子の群があるのは明らかである。同じcDNAライブラリーから単離された他の cDNAクローンから予測されたアミノ末端配列は元のタンパク質から得られる 配列及びクローンpBTA983のcDNA配列から分岐する。DNA配列の残 りの多くはこれらのクローンの中に保存されて、アミノ酸水準で約20%の変動 である。この抗原のN−末端は超可変であり、cDNA分子は遺伝子群に属する ものと思われる。
これは、図3に示されるサザンプロットによっても支持される。レーン2は、p BTA983由来のNotlフラグメントを有するIl、 contortus D N Aプローブで得られるハイブリダイゼーションパターンを示している。
約1070bpのバンドは強くハイブリダイゼーシヨンを行っていると同時に、 低い強度でハイブリダイゼーションしている数本の他のバンドがあり、多くの関 連した遺伝子の存在を示唆している。
例7 大腸菌における40kD抗原の発現 多くの系を用いて組換え40kD抗原、例えば、哺乳類細胞、バキュロウィルス 感染の昆虫細胞、酵母または細菌を発現させることができる。例えば、遺伝子は 、大腸菌で発現した。pBTA983からのcDNAフラグメントを700bp BamHI/Sa l Iフラグメントとして(疎水性シグナル配列をコードす るセグメントなしで)単離され、大腸菌発現ベクターpBTA721にサブクロ ーニングした。42℃での熱衝撃で発現を誘導したところ、ベクターによってコ ードされるN−末端アミノ酸を有する40kDタンパク質に融合したものが生成 した。融合タンパク質の見掛けの分子量は約29kDであって、大腸菌によって グリコジル化されないことから予測された通りであった。この融合タンパク質は 、ウェスターンプロットでの培養液に対して生じたウサギ血清と反応した(図4 )。
このような融合タンパク質は当業界に知られている標準的なによって細菌細胞か ら精製することができ、(スルフィドリル結合交換を促進する)還元型及び酸化 型グルタチオンのような試薬の存在下での再生段階に続くものと思われ、組換え 抗原は好適なアジュバント注で配合′され、も散られて、ヒツジのような標的動 物での防御免疫応答を刺激した。
バキュロウィルスの発現系によって、昆虫細胞中に真核タンパク質を元の形に近 い形態で産生させることができる(ルッコウ(Luckow)及びサマース(S ummers)、1988年)。このようなタンパク質が培養上澄液に分泌され ると、その精製は促進されることがある。この例では、40kD抗原をコードす るcDNAを40kD抗原の産生と組換えバキュロウィルスで感染した昆虫細胞 の培養上澄液にそれを分泌することができるやり方で操作することができる手段 を説明する。
下記の特徴を有するオリゴヌクレオチド(5’ −CAAAT GGATCCT ATAAAT ATG CGT GGCATCGCT TTG TTCGTAC TA ACG ATT CTG−3’)を作成した。
BamHI制限部位、バキュロウィルス由来のポリヘトリン遺伝子の開始メチオ ニンの直ぐ上流に見られる7ヌクレオチド(サマース(Summers)及びス ミス(Swith)、1987年)、ダニBoophflus m1cropl usからの8m86遺伝子からのリーダー配列の最初6個の疎水性アミノ酸をコ ードする18個のヌクレオチド、及びpBTA983のcDNAクローンの最初 の6個のアミノ酸をコードする18個のヌクレオチド(図2)。
市販のプライマー(Sp6、プロメガ)と共に、このオリゴヌクレオチドPCR 反応に用いて、ハイブリッドB m 86 / 40 k D分泌シグナルを含 む40kD物質をコードするDNA分子を生成させた。PCR反応に用いたプラ スミドはpGEM5Zf (+)(プロメガ)のNot1部位に挿入された40 kDのcDNAフラグメントを有し、5′末端はT7プロモーターに隣接する4 0kDコード鎮を有している。
PCR生成物をBamHI及びEcoRI (40kDコード領域では位置83 で切断)で消化した(図2参照)。104bpフラグメントを、低融点アガロー スゲルから精製し、BamHI及びPstIで切断したpSp72(プロメガ) 中にヌクレオチド位置83以降からの40kD抗原をコードする695bpEc oRI/’Ps tIフラグメントを用いて3方連結でサブクローニングした。
適当な大腸菌宿主を形質転換した後、数種類のクローンからのプラスミドDNA を単離し、PCR増幅中に導入される任意の誤差について配列決定を行うことに よってスクリーニングした。精確な配列を有するクローンを選択し、ハイブリッ ド8m86/40kD分泌シグナルを有する40kD抗原をコードするBarr +HI/Pstrフラグメントを単離し、バキュロウィルストランスファーベク ターにサブクローニングした(ルックナラとサマース、1988年)。
組換えバキュロウィルスを、プラークハイブリダイゼーション及び目視スクリー ニング法の組み合わせを用いてプラーク精製し、昆虫細胞を感染させるのに用い た(サマースとスミス、1987年)。40kD抗原は培養上澄液から精製した 。
亘ユ バキュロウィルス/Sf9細胞によって発現される組換え40kDの精製 分泌した40kD抗原を含むSf9細胞の培地を、アミコン5IY30スパイラ ルカートリツジを用いて10倍に濃縮した。保持物をレンチルレクチン−セファ ロース4B、4℃で一晩インキユベーションした。結合物質は0.2Mメチル− D−マンノシドで特異的に溶出した。
非結合物質をカラムを通してリサイクルし、纏めた結合画分を2倍に濃縮し、セ ファクリルS−300HRカラム上でゲル濾過に付した。分泌した40kD抗原 を含む画分を透析し、Q−セファロース高流速カラムを通過させ、これを線形グ ラディエンド0=0.3M NaClグラディエンドで再溶解した。精製した4 0kDは、5DS−PAGE及びrマシフル−R−250染色により、少なくと も90%の純度であると判断した。
fllo 精製した組換え40kDによるモルモットの予防接種バキュロウィルス/Sf9 培地から精製した組換え40 k、 D抗原を用いて、例2に記載したのと同様 にしてモルモットを予防接種した。組換え40kD抗原は、元の40kD抗原を 用いる実験に使用したのと同じ両を注入すると有意な防御を与えた(例4)。
実験 群 注入量 n 虫の数 保護(%)番号 (jg) 357 コントロール −−12701±208 −−[1! 40 8 3g s+tsz 45接種物を抗原と共に腹腔内に注入した。28日後に動物に線虫 の攻撃を加えさせ、攻撃から5日目に屠殺した虫の数を数えた。
例11 他の種の寄生性線虫に存在する防御抗原の遺伝子に関連した相同遺伝子 DNAハイブリダイゼーション(またはサザンプロット分析)を標準的な手法を 用いて行い(マニアチスら、1982年)寄生性線虫の他の種がH,conto rtus防御抗原をコードする「相同な」遺伝子を有するかどうかを決定した( 図3)。例6に記載したcDNAクローンpBTA983のEcoRIイノサー トを他の多数の種の寄生性線虫から単離されたDNAに対するハイブリダイゼー ションプローブとして用いた。相同の種、すなわちH,contortusから 単離したDNAにおける数個の制限フラグメントに強くハイブリダイゼーション すると同時に、このプローブはDirofilaria famitis及びT rlchostrongylus colubrltormisから単離したD NAにおける特異的な制限フラグメントにもハイブリダイゼーションした。
これらのプロットを緊縮(at a stringency)洗浄したところ、 相同性の水準は少なくとも50%であった。
これは、これらの他の種の寄生性線虫の防御抗原、数行すれば総ての種の寄生性 線虫の防御抗原をコードする遺伝子と密接に関係した遺伝子があることを示して いる。
これらの遺伝子は、標準的な分子生物学的手法を用いて単離することができ、他 の種の寄生性線虫からの関連したまたは相同の抗原を合成する組換え生物を作成 することができた。本発明者らは、これらの関連した抗原は他の種の寄生虫によ る感染に対して予防接種した動物に防御を与える有効な免疫原として働くものと 考えている。
更に、広範囲の寄生性線虫から単離した関連した抗原を単離し、広範囲なこれら の線虫の侵襲に対して動物を有効な防御免疫原を与えて防御することができた。
この方法がうまくゆくことは既に示されている(国際出願第PCT/A0881 00239号明細書)。この特許出願明細書には、モルモットをT、 Colu brlformisによる攻撃感染から防御する抗原の能力に基づいてT、 C 01tJbrif’0rlfSのホモゲネートからこの抗原を精製する方法が記 載されている。この抗原に就いてのアミノ酸配列情報が決定され、この遺伝子に より組換えDNAライブラリーから単離される抗原をコードすることができる。
次に、T、 colubriformisをコードするDNAをハイブリダイゼ ーションプローブとして用いて、H,contortusからの「相同」遺伝子 をコードする組換え生物を同定した。次に、H,contortus抗原を合成 する組換え生物を構築し、この抗原を用いてヒツジ及びモルモットの予防接種及 び攻撃試験を行った。tL contortus組換え抗原は旧contort usによる感染から予防接種したヒツジを防御し、T、 colubrifor s+isによる攻撃感染からモルモットを防御した。
このことは、前記のハイブリダイゼーション実験において示されたDNA配列の 相同性を仮定すると、ある種の寄生性線虫由来の防御抗原をコードするクローン 化したDNA配列を用いて、他の種の寄生性線虫由来の相同遺伝子生成物をコー ドするクローンを同定し、相同遺伝子を発現する組換え生物を設計し、これをワ クチンに使用して、寄生性線虫の他の種から防御することが可能であることを示 している。ここに提供された結果の自然な拡張は本発明のDNA配列でこれを行 うことであると考えられる。
相同遺伝子のヌクレオチド配列及び相同抗原のアミノ酸配列は、第一の標的種の 物と同一でないことがあるが、少なくとも60塩基対の長さに亙って少なくとも 50%だけ関連付けられ、好ましくはこの関係はこの同じ領域に亙って70%以 上であり、アミノ酸水準では20個のアミノ酸に亙って少なくとも70%が相同 であることを理解すべきである。大抵の場合には、この相同性の程度は、2つの 遺伝子またはタンパク質の関連性を明確に同定するのに十分である。
例12 40kD抗原及びDirof’flarfa f@m1tisタンパク質に対す る抗体の間の免疫学的交差反応性 40kDで予防接種したヒツジの抗血清を用いて、D。
1+u+1tisの成虫及び感染性のH,contortusの幼虫からの抽出 物(レンチルレクチンセファ0−ス4Bからの結合及び特異性溶出によって予め 濃度を高めておく)のウェスターンプロットを用いてプローブした。セイヨウワ サビ−ペルオキシダーゼに抱合した第二の抗体で展開したところ、それぞれの種 からの2種の抗原は反応性であった。40kDの主バンドは両方で検出され、小 さなバンドは55〜68kDの範囲にあった。分子量が極めて似ている抗原も、 同じウェスターンプロット上で行った培の種由来の2種類の抗原は反応性である ことを示した。
この結果は、DNAハイブリダイゼーション手法を用いて、40kD抗原に関連 したタンパク質はり、 l園a+1tis中に存在し、発現するという他の観察 を支持する。
これまでに記載された製造及び精製技法は、実験室規模で行われる。本発明の抗 原の商業的生産のために、形質転換宿主の大規模な醗酵が必要である。
大規模醗酵は標準的な手法によって行われ、選択される特定の手法は、抗原の生 産に用いられる形質転換宿主に好適である。
微生物の寄託 プラスミドpBTA983を含む大腸菌JM109であるBTA2147株を、 1992年1月29日にブダペスト条約の規定によりオーストラリアン・ガバメ ント・アナリティカル・ラボラトリーズ(^ustrali2HGovernm ent Analytjcal Laboratorfes) 1、スアキン書 ストリート、ビンプル2073、ニュー・サウス・ウェールズ、オーストラリア に、登録番号N92/4389で寄託した。
大腸菌JM109、BTA2147株の遺伝子型は:JM109株、遺伝子型: endAl、recAl、gy rA96、th i、bsdR17(rk 、 mk+)telAl、5upE44S λ−− Δ (lac−proAB)、 [F’ 、t raD36、proABS 1 acl 26M15]。
pBTA983はpGEM5Z f (+)m (プロメガ、マジソン、ライス コンシン、米国)であり、胃腸線虫Haemonchus contortus からの抗原性タンパク質の一部をコードする776塩基対のNotlインサート を含む。
産業上の利用 本発明は寄生性線虫による侵襲から哺乳類宿主を防御するのに好適な抗原、ワク チン及び抗体を提供するのに有用である。
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旦ヱ 禦カZジZ五で釈Z漕3次テζZ復Iジ1応疋シ面仄ひで五Z刀Z5I乙ズLI I%I MrITyt jar (7sシ+u kLa Glu zym ty r ass NJゴVan L瞳u eyi AJII@Gln GLa 28021919@J07316!25ば仄7:eXFで凋ズこテ硲仄WWX) ご已〒賀テにでζズFrζグζズでズ人工aProCvuムy8PeaValG lyFytAJIILau、5etSatusPeaLau^ユ1講」1^ユ1 33434コ35236Lコア0コア9デてクズデ3賀3賀Zまフごコ2;うζ が改=ド〒1で刀ご:ズで汝仄Ph* Glu Lauτ:;’ ?i Gly  As+s lie Jup the Gly Ala Pha !λ−んta  Giuτ■窒f工Y 38@ 3タフ 406 415 424 433ごでジで双2で凋Z;ツクご 1J双=m 票xmつ仄に阿でビ賀=侃が5でvaL Tyt jeHlto  AJII Ph@jup Tyt Thr val F−τhrG工n Km  val Sat Gly syt にηで双汀FKを=R2で豪ア=呪Zジ1ヌに刀1つ;工に5ご七Zに、a v aL Sat l1e Qly Cymτhr Jupデh= Cys T7t  G工YムysG↓n Gin uh Tyt ■凾■ 侃スデで′cxx引テ賀に巧に扁双テ57禦次ZTf?Z巧でμにVクズ渉ズ; =Aia )he Glu VAl)1τbt A11l luゴ〒he ty t Pha GLy N! !1豐qc Giu ju1Gl■ 560559568Sフ7586595資=次汗で仄セが蔦に面1ご面Z責Zで 双351で盃2釈=双石RZS@rG↓yPtoCys141フ^工11A1p SEEJupCysτheτhe〒ytPτoGlymar丁hrCys604 6136ス!63L640649フチTf67f2ズフ1ζ仄5W汀艶で刀=工 でズ万Z疋テでで=資だξて刀ゴ入JnM!:フ Aia Ain Gly L au Cys VAl LYS Gin Pro Aia Thr Pta L au Cyx@pro L、ys サザンブロゾト pBTA983のNotlインサートでプローブしたサザンブσットであり、l 1ae*onchus contortusのHc40kDa遺伝子及び他の2 種類の寄生性線虫の相同遺伝子のゲノム構造を示している。
レーン1.1lae@onchus contortusD N A% Hi  n f I消化物; 2、 Trlchostrongylus coloubr14ormis D NA。
Hinfl消化物: 3、 Dirof!1arla l5m1tls DNA、 Hi n f I 消化物; 4、pBTA、983プラスミドDNA。
Hinf I消化物。
図4 大腸菌に発現した4QkDaの抗原のウェスターンプロット 試料は12.5%SDSポリアクリルアミドゲル上で電気泳動を行った後、ニト ロセルロースフィルター上で電気泳動的にプロットした。このフィルターをH, contortus培養液に対して生じたウサギ血清でプローブした。発色には プロメガ・プロトプロット・アルカリホスファターゼ系(製品番号W3930) を用いた。
レーン1 未誘導コントロール、不溶性画分レーン217時間後誘導、不溶性画 分 レーン3 未誘導コントロール、可溶性画分レーン417時間後誘導、可溶性画 分 レーン5 予め染色したバイオラド製5DSPAGE標準 図5: Hc40kDの抗原とり、 i+nmtLtsからの抽出物に対する抗 血清間の交差反応性を示すウェスターンプロット レーンS BRL製高分子量標準 レーしI D、 1mm1tis抽出物レーン2 Fl、 eontortus 抽出物特表千5−507208 (1B) 要約書 第−の種の寄生性線虫由来の実質的に精製された抗原であって、宿主動物に投与 すると、第二の種の寄生性線虫による侵襲からこの宿主動物を防御することがで きるものであって、第−及び第二の種の寄生性線虫は同一または異なるものであ ってもよく、還元条件下で5DS−PAGEによって測定した見掛けの分子量が 40kDであることを特徴とする、抗原。
補正書の写しく翻訳文)提出書(曲法第184条の71111項)

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.第一の種の寄生性線虫由来の実質的に精製された抗原であって、宿主動物に 投与すると、第二の種の寄生性線虫による侵襲からこの宿主動物を防御すること ができるものであって、第一及び第二の種の寄生性線虫は同一または異なるもの であってもよく、還元条件下でSDS−PAGEによって測定した見掛けの分子 量が40kDであることを特徴とする、抗原。
  2. 2.純度が90%を上回る、請求の範囲第1項に記載の抗原。
  3. 3.第一及び第二の種の寄生性線虫は、Trichinella、Ancylo stoma、Strongylus、Trichostrongylus、Ha emonchus、Ostertagia、Asoaris、Toxascar is、Uncinaria、Trichuris、Dictycau1us、D irofilaria、Toxocara、Necator、Enterobi us、Strongyloides及びWuchereria属から選択される 、請求の範囲第1または2項に記載の抗原。
  4. 4.第一及び第二の種の線虫がTrichinellaspiralis、An cylostoma canium、Strongylus vulgaris 、Trichostrongylus colubrirormjs、Haem onchuscontortus、Ostertagia ostertagi 、Ascaris suum、Dictycau1us viviparus、 Toxascaris leonina、Uncinaria stenoce phaia、Trichuris vulpis、Dirofilaria i mmitis、Toxocara種の幼虫、Necatoramericanu s、Ancyiostoma duodenale、Ascarislumbr icoides、Trichuris trichiura、Enterobi usvermicuiarus、Strongyloides stercor alisおよびWuchereria bancroftlから選択される、請 求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の抗原。
  5. 5.第一及び第二の種の線虫がHaemonchuscontortusである 、請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の抗原。
  6. 6.実質的に天然に存在するままの抗原を除外する抗原であって、図2に示され るアミノ酸配列または図2に示されるアミノ酸配列のアミノ酸13〜219をグ リコシル化または非グリコシル化した形で有することを特徴とする、抗原。
  7. 7.実質的にN末端配列 【配列があります】 を有する、請求の範囲第6項に記載の抗原。
  8. 8.宿主動物に投与することにより、この宿主動物を寄生性の線虫の種による侵 襲から防御することができる、請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗 原の相同体。
  9. 9.請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原または請求の範囲第8項 に記載の相同体をコードするポリヌクレオチド分子。
  10. 10.ポリヌクレオチド分子がDNA分子である、請求の範囲第9項に記載のポ リヌクレオチド分子。
  11. 11.ポリヌクレオチド分子がcDNA分子である、請求の範囲第10項に記載 のポリヌクレオチド分子。
  12. 12.天然に存在するままのDNA分子を除くDNA分子であり、実質的に図2 に示されるヌクレオチド配列または図2に示される配列の塩基8〜667または 図2に示される配列の塩基44〜664を含んで成るDNA分子。
  13. 13.請求の範囲第10または11項に記載のDNA分子及びベクターDNAを 含んで成る組換えDNA分子。
  14. 14.ベクターDNAがプラスミド、ウイルス性およびコスミドDNAから選択 される、請求の範囲第13項に記載の組換えDNA分子。
  15. 15.ベクターDNAが、pGEM5Zf(+)、pBTA721、λgt11 、pUR290、pUR291、pUR292、pUK270、pUC8、pU C9、pZipNeo、SV40を基材としたベクター、λgt10、EMBL ベクター、pBR327、pBR329、またはpar遺伝 子座を含むpBR329、バキュロウイルス、またはワタシニアウイルスから選 択される、請求の範囲第13項または14項に記載の組換えDNA分子。
  16. 16.前記に定義のpBTA983。
  17. 17.請求の範囲第13〜16項のいずれか1項に記載の少なくとも1つの組換 えDNA分子で形質転換した、形質転換宿主。
  18. 18.宿主が、細菌、酵母、他の微、昆虫、植物及び哺乳類細胞ラインから選択 される、請求の範囲第17項に記載の形質転換宿主。
  19. 19.宿主が大腸菌K12誘導体である、請求の範囲第17または18項に記載 の形質転換宿主。
  20. 20.前記定義のBTA2147。
  21. 21.発現生成物が、請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原または 請求の範囲第8項に記載の相同体を含んで成る、請求の範囲第17〜20項のい ずれか1項に記載の形質転換宿主の発現生成物。
  22. 22.前記の発現生成物が融合生成物である、請求の範囲第21項に記載の発現 生成物。
  23. 23.請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原、請求の範囲第8項に 記載の相同体または請求の範囲第21項または第22項に記載の発現生成物の総 てまたは一部に対応する合成ポリペプチドであって、宿主動物に投与するとき、 寄生性線虫種による侵襲に対して宿主動物を防御することができる、合成ポリペ プチド。
  24. 24.請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原、 請求の範囲第8項に記載の相同体、請求の範囲第21項または22項に記載の発 現生成物、 請求の範囲第23項に記載の合成ポリペプチド、請求の範囲第17〜20項のい ずれか1項に記載の形質転換宿主、および/または 請求の範囲第39項に記載のアンチイディオタイプ抗体の少なくとも一つと、 製薬上および/または獣医学上許容可能な担体、希釈剤、賦形剤および/または アジュバントとを、含んで成るワクチン組成物。
  25. 25.請求の範囲第17〜20項のいずれか1項に記載の少なくとも1つの生き ているまたは死んだ形質転換宿主を含んで成る、請求の範囲第24項に記載のワ クチン。
  26. 26.少なくとも1種類の、請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原 、請求の範囲第8項に記載の相同体、請求の範囲第21項または22項に記載の 発現生成物、請求の範囲第23項に記載の合成ポリペプチド、および/または請 求の範囲第24または25項に記載のワクチンに対して生じる抗体。
  27. 27.前記の抗体が多クローン性抗体である、請求の範囲第26項に記載の抗体 。
  28. 28.前記の抗体が単クローン性抗体である、請求の範囲第26項に記載の抗体 。
  29. 29.少なくとも1種類の請求の範囲第26〜28項のいずれか1項に記載の抗 体と、製薬上および/または獣医学上許容可能な担体、希釈剤および/または賦 形剤とを含んで成る抗体組成物。
  30. 30.請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原、 請求の範囲第8項に記載の相同体、 請求の範囲第21または22項に記載の発現生成物または 請求の範囲第23項に記載の合成ポリペプチド、および/または 請求の範囲第26〜28項のいずれか1項に記載の抗体の試料を含んで成る、診 断用キット。
  31. 31.請求の範囲第21項または22項に記載の発現生成物の生合成法であり、 請求の範囲第17〜20項のいずれか1項に記載の形質転換宿主を提供し、発現 生成物を発現させるのに好適な条件下で形質転換宿主を培養し、形質転換宿主か らの発現生成物を集めることを特徴とする方法。
  32. 32.寄生性の線虫種による侵襲から宿主を防御する方法であって、少なくとも 1種類の 請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原、請求の範囲第8項に記載の 相同体、請求の範囲第21項または22項に記載の発現生成物、 請求の範囲第23項に記載の合成ポリペプチド、および/または 請求の範囲第24項または25項に記載のワクチンを借主に予防接種することを 特徴とする方法。
  33. 33.請求の範囲第13〜16項のいずれか1項に記載の組換えDNA分子を調 製する方法であって、請求の範囲第10項または11項に記載のDNAをベクタ ーDNAに挿入することを特徴とする、方法。
  34. 34.請求の範囲第17〜20項のいずれか1項に記載の形質転換宿主を調製す る方法であって、宿主を形質転換に適うようにしてコンピテント宿主を設け、こ のコンピテント宿主を請求の範囲第13〜16項のいずれか1項に記載の組換え DNA分子で形質転換することを特徴とする方法。
  35. 35.請求の範囲第26項または27項に記載の抗体を調製する方法であって、 免疫応答性宿主を、少なくとも1種類の 請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原、請求の範囲第8項に記載の 相同体、 請求の範囲第21項または22項に記載の発現生成物、請求の範囲第23項に記 載の合成ポリペプチド、および/または 請求の範囲第24項または25項に記載のワクチン、を用いて免疫感作すること を特徴とする、方法。
  36. 36.請求の範囲第24または25項に記載のワクチンを調製する方法であって 、少なくとも1種類の請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原、請求 の範囲第8項に記載の相同体、 請求の範囲第21項または22項に記載の発現生成物、請求の範囲第23項に記 載の合成ポリペプチド、請求の範囲第17〜20項のいずれか1項に記載の形質 転換宿主、および/または 請求の範囲第39項に記載のワクチンの有効量を、製薬上および/または獣医学 上許容可能な担体、希釈剤、賦形剤および/またはアジュバントと混合すること を特徴とする、方法。
  37. 37.請求の範囲第29項に記載の抗体組成物を調製する方法であって、少なく とも1種類の請求の範囲第26〜28項のいずれか1項に記載の抗体の有効量を 、製薬上および/または獣医学上許容可能な担体、希釈剤および/または賦形剤 と混合することを特徴とする、方法。
  38. 38.寄生性線虫の種に対して宿主を受動的に予防接種する方法であって、少な くとも1種類の請求の範囲第26〜28項のいずれか1項に記載の抗体および/ または請求の範囲第29項に記載の抗体組成物を宿主に投与することを特徴とす る、方法。
  39. 39.請求の範囲第1〜7項のいずれか1項に記載の抗原の一部に対応し、寄生 性線虫の種による侵襲に対してアンチイディオタイプ抗体で免疫した宿主を防御 することができるアンチイディオタイプ抗体。
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