JPH05500457A - 移植可能な生物学的因子放出システム - Google Patents

移植可能な生物学的因子放出システム

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JPH05500457A
JPH05500457A JP50957889A JP50957889A JPH05500457A JP H05500457 A JPH05500457 A JP H05500457A JP 50957889 A JP50957889 A JP 50957889A JP 50957889 A JP50957889 A JP 50957889A JP H05500457 A JPH05500457 A JP H05500457A
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エービシャー,パトリック
ガレッティ,ピエール エム.
ミラコリ,ルイジ
パノル,ジョージ
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ブラウン ユニバーシティ リサーチ ファウンデイション
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 移植可能な生物学的因子放出システム 支豆立1j この発明の技術分野は、必須の生物学的活性分子の不足又は欠乏を特徴とする病 気の治療に有用な装置及び方法であり、特に、そのような分子の構成的な放出の ための移植可能な又は体外用の装置である。
多(の病気又は身体の状態は、酵素、ホルモン、神経伝達物質、成長因子、及び リンホカインなどの生物学的活性分子又は因子の不足の結果であり、これらの因 子は標的組織又は身体の領域における必要な変化に決定的な影響を与える。その ような病気又は状態は、上皮小体機能減退、免疫不全症候群、真性糖尿病、粘液 水腫、パーキンソン病、及び成長不良(slow bone growth)並 びにそれらの治療を含む。
そのような欠乏による病気の一つの可能な治療は、不足分子の患者への直接投与 である。例えば、真性糖尿病はインシュリンの投与によって治療されてきた。同 様に、パーキンソン病の臨床的症状は神経伝達物質ドーパミンの不足によって特 徴づけられる状態であるが、ドーパミンの先駆物質又はアゴニストの全身投与に よって改善されてきた。Ca i n eら、Lancet、 ii:973− 976(1969)及びCa l neら、Bri、Med、J、 4:442 −444(+974)参照。
更に、後天性免疫不全症候群の患者の合成胸腺ホルモン(TP5)又はチモシン 画分5での治療はTリンパ球の増殖及び機能の回復並びに一過性の臨床的改善へ と導くと報告されてきた。Mascart−Lemoneら、Lancet i iニア35−736(1984)及びRubenste i nら、 J、Pe d、103:422−427(1986)参照。
この種の治療にとって、ポーラス注射(bolus 1njection )に よる全身投与が最も一般的な投与方法である。
他の技術は、米国特許第4.324,683号に開示された因子を含みゆっくり 放出するカプセルの移植及び同4.373,527号、4,360,019号及 び4゜395.259号などに開示されたポンプ機構による連続的投与である。
しかしながら、不足物質及び合成物質の同定又は安定で純粋なかつ生物学的に活 性な形態での因子の単離は、費用と時間がかかり、かつ困難である。更に、他の 問題は適当な薬量及び投与方法を決めることに関係する。又、回復は治療の停止 により衰え、長期の連続的治療が必要である。
別の治療方法は、組織の欠損又は機能不全の組織を増大させるか、又は必要な因 子を供給出来る成育可能な組織で置換することであった。しかしながら、様々な 欠乏障害におけるこのような従来の試みは、しばしば、免疫応答(外来の組織を 用いた場合)又は微生物の襲撃のために失敗した。例えば、米国特許第4,39 1,909号及び3,093,831号に開示されたこの問題の一つの解決法は 、因子産生細胞を防護膜内にカプセル化することであった。その膜は、導管(p assage )からの有害要素を排除しながら活性因子及び栄養分の自由な拡 散を可能にした。しかしながら、一度体内に置かれると、これらのカプセル化さ れた細胞は限られた期間しか生きられない。置換可能な又は補充可能な細胞培養 の移植可能な人工膝も又この問題を解決するために開発された(米国特許第4, 242.459号、4,402,694号及び4,378,016号に開示)が 、そのような仕組みは必要な生物学的因子の放出においてしばしば緩慢であった ・ 一般的に、活性因子の欠乏により特徴づけられる病気の改良された治療法が必要 であり、特に、機能不全の腺又は身体の組織の機能を増大させるか又は置換出来 るシステムが必要である。より具体的には、活性因子をその因子が欠乏又は必要 である患者の身体の限局した部位に、正しい薬量が時間を追って構成的にかつ迅 速に放出されるように供給する方法が必要である。
故に、因子が欠乏した又は必要とする患者に活性因子を放出するための装置及び 方法を提供すること、及びそのような因子を安全にかつ迅速に患者の体の限局さ れた領域に放出する方法を提供することがこの発明の目的である。活性因子を急 速に、かつ患者の内的環境の要求に構成的に応答する方法で放出するための装置 及び方法を提供することはこの発明の他の目的である。活性因子を患者に供給す ることはこの発明の更に他の目的であり、その源は比較的小さく、コンパクトで 、わずかな外科的メンテナンスしか必要としない。この発明の更なる目的は、そ の内部の細胞を免疫、細菌及びウィルスの襲撃から保護し、その一方で活性因子 をそれから放出させる細胞培養装置である。
l豆二1互 患者に及び幾つかの例では患者の特殊な解1111学的部位に適当な薬量の活性 因子を構成的に放出するための混成のモジュール式システムを提供するための装 置と方法を開示する。このシステムは、活性因子を患者に還流的に輸送する方法 を提供し、それによって、移植された、拡散型の薬剤ディスペンサー及びカプセ ル化された組織移植片に典型的に関係する応答時間の問題を減らす。
このシステムは、この発明に従って、活性因子を分泌することの出来る生細胞を 含む細胞貯蔵器を含む。細胞貯蔵器は、好ましくは、患者の体内の移植に適合さ れ、その細胞はヒト又は動物の細胞であり、更に少なくとも1つの半透膜を含み 、それによって、移植された細胞はその膜を透過した栄養分によって養われ得る が、一方、同時に免疫、細菌及びウィルスの襲撃から保護される。
この発明のシステムは更にポンプ手段を含み、それは移植可能であるか又は体外 用であり、患者から細胞貯蔵器へ体液を吸引し、かつ細胞貯蔵器から分泌された 生物学的因子を患者の選択された領域に積極的に輸送するためのものである。体 液は間質液(interstitial) 、リンパ液、腹水液、脳を髄液、血 漿又は血清であって良い。
“活性因子“という用語は、ここでは、薬剤、酵素、ホルモン、成長因子、神経 伝達物質、リンホカイン、インターフェロン、コロニー刺激因子、プラスミノー ゲンアクチベーター、腫瘍壊死因子又は他のサイトカイン、並びにそれらのフラ グメント、アナログ又は誘導体などの、所望の治療用の、生物学的に活性な分子 を記述するのに用いるが、それらは生細胞により分泌される。
この発明の細胞貯蔵器は、好ましくは、治療されるべき病気及び所望の活性因子 を産生ずる細胞の効率によって、約104〜101細胞から構築される。その細 胞による活性因子の代謝的合成及び分泌は、治療因子の自己補充的な源として働 (のみならず、長期間に及ぶ治療因子で満たされた薬剤放出装置に固有の問題で あった不注意な過剰量の因子放出によるいわゆる“時限爆弾”の危険を避けるの にも役立つ。
“半透性”という用語は、ここでは、高々約100゜OOoダルトンの、好まし くは高々約50,000ダルトンの分子量の溶質に対して透過性である生体適合 性の膜を記述するのに用いる。この発明の細胞貯蔵器の境界を定めて細胞をカプ セル化するのに有用な膜は、円筒形で良く、かつ、例えば、アクリルコポリマー 、ポリウレタンイソシアネート、セルロースアセテート、ポリアルギネート、ポ リスルホン、ポリビニルアルコール、ポリビニリデンフルオライド、ポリアクリ ルニトリル、誘導体及びこれらの混合物からなるグループから選ばれる少なくと も一つの材料から構成され得る。
この発明のポンプ手段は、機械的、電気機械的、圧電気的又は熱力学的であって 良い。一つの説明用の具体例において、ポンプ作用はソレノイド駆動式ピストン によって生じ、体液を細胞貯蔵器内へ吸引し、そこから放出用カテーテルに送り 出すのに役立つ。半透膜を透過する拡散に依存するだけでなく、患者への活性因 子の還流を作り出す活発なポンプ作用により、この発明は、拡散に固有の速度限 界という従来技術の人工器官システムの重大な不便さを克服する。
更に、ポンプ作用は又、少なくとも、移植された細胞が自律的行動を示す場合は 、活性因子の放出速度の即時的な自然の生物的フィードバック制御機構をも提供 する。従って、もし患者がほぼ正常な生理的状態に戻れば、細胞貯蔵器を通る体 液の還流は、移植された細胞にこの状況を感知して活性因子の分泌を減少させる ことが出来、逆に、もし患者の状態が再び不安定になった場合は、細胞貯蔵器に 吸引される体液の組成の変化により明示されるので、細胞は刺激されて一層多量 の活性因子を産生ずる。
更に、この発明のシステムは、活性因子を患者の選ばれた領域に輸送するために ポンプ手段に結合され、流体連絡を保っているカテーテルを含み得る。この特徴 は、薬物及び他の生物学的物質の脳内への放出などの、根本的な生物学的障害を 克服する必要がある状況において特に有利であり、さもなければ、血液脳関門を 超えることは出来ない。この特徴は、パーキンソン病及び類似の疾患の治療のた めのドーパミン又は他の神経伝達物質の脳への放出において特に重要である。カ テーテルは、高密度のターポスドラチックカーボンなどの生体適合性の被覆を含 み得る。
この放出システムは、更に、ポンプを通しての流体輸送を制御するためにポンプ 手段と電気的に結合された制御装置を含むことが出来、かつ又、活性因子を含む バックアップ用の供給カートリッジをも含み得る。一つの具体例において、この バックアップ用供給カートリッジも又ポンプ手段と流体連絡を持ち、細胞貯蔵器 が無能化した場合に応答して上記の患者の選ばれた領域への活性因子の放出を行 う。制御装置及びバックアップ用カートリッジは、共に(又はそれらの一部分は )体外用又は移植することが出来る。
患者の選ばれた領域に活性因子を放出するための方法をも又開示する。その方法 は、協力して活性因子を患者に放出する細胞貯蔵器とポンプ手段を提供するステ ップを含む。この発明の方法において、ポンプ手段は、患者から細胞貯蔵器への 及び患者へ戻る体液の還流を提供するが、戻る際には貯蔵器内の移植された細胞 により分泌された活性因子が補われる。
この発明の方法は、更に、ポンプ手段と電気的に結合され、そこを通る流れを制 御する制御装置を提供するステップを含み得る。この方法は又、生物学的源が無 能化又は枯渇した場合に患者に活性因子を放出するためのバックアップ用供給カ ートリッジを提供するステップをも含み得る。
この発明を、次に、ある説明用の具体例との関連において記述する。しかしなが ら、様々な改変、付加及び削除がこの発明の趣旨又は範囲から離れずに行われ得 ることは明白であろう。
図 の 単な舌日 この発明の前述の及び他の目的、それらの様々な特徴、並びに発明自体は、下記 の記述を随伴する図面と共に読むことにより更に十分に理解出来よう。
図1は、この発明による移植可能な生物学的因子放出システムの全体図である。
図2は、図1の移植可能な放出システムのより詳細な図である。
図3A及び3Bは、図2の生物学的供給用カートリッジの選択的な具体例の断面 図である。
図4は、図2のポンプ要素の断面図である。そして、図5は、図2のバックアッ プ用の生体工学的供給カートリッジの断面図である。
1鼠立盈朋 図1は、この発明による放出システム10の全体図を与えるが、生体内ポンプ( biopump ) 20及び生体適合性の放出用カテーテル22を含み、両者 は患者2の内部に配置する。生体内ポンプ20及び放出用カテーテル22は協力 してイン・ビボで、薬剤、ホルモン、神経伝達物質、リンホカインなどの所望の 治療のための生物学的に活性な因子を生成し、患者2内の標的領域へそのような 治療因子を放出する。標的領域は、患者の活性因子に応答するか又は正常に機能 するためにその因子を必要とする任意の解剖学上の部分が可能である。生体内ポ ンプ20は、遠隔制御装置24により伝えられる信号によって外部のコンピュー ター26により制御可能である。示されているように、生体内ポンプ20は又、 遠隔電池充電システム28により定期的に充電される再充電可能な電池をも含み 得る。
図2において、生体内ポンプ20をより詳細に示しであるが、生物学的供給用カ ートリッジ30、ポンプ50、内部制御装置70(予めプログラムされたマイク ロプロセッサ−を含み得る)及び電池72を含んでいる。示されているように、 制御装置は又、適宜、遠隔受信機74をも含み、遠隔制御を受信する(図1に示 された通り)。更に、生体内ポンプ20は、バックアップ用の生体工学的供給用 カートリッジ80及びチェックバルブ82を含み得るが、生物学的供給用カート リッジ30が枯渇又は無能化した場合に制御装置70によって作動させることが 出来る。
通常の動作条件下では、生物学的供給用カートリッジ30は活性因子を分泌し得 る細胞が生存している。ポンプ50はカートリッジ30と協力してそのような因 子を患者へ輸送する。生体内ポンプ20は、好ましくは、移植用に組み立てるの が良いが、その場合、少な(とも生物学的供給用カートリッジ(又はその一部) は、このシステムの動作中、体液を抽出するために患者の組織にさらされる。別 法として、生体内ポンプ20の少なくとも一部を体の外に身につけて、体液を抽 出して戻すために患者と結合することが可能である。いずれの場合も、患者から の体液はカートリッジ30に吸引されて通過し、カートリッジ内の細胞によって 分泌された活性因子を体液と共に運ぶ。因子を含んだ液は、次いでポンプ50に より患者の標的領域に放出するためにカテーテル22に送り込まれる。カテーテ ル22は、ターポスドラチックカーボンなどの材料で被覆して、患者に対して生 体適合性にすることが出来る。
図3Aにおいで、図2の生物学的供給用カートリッジ30Aの一つの具体例のよ り詳細な図解を示すが、外被31 (これは生物学的供給用カートリッジを図2 に示した外被18に装備するのにも又利用可能である)、患者と流体連結してい る内腔47、部分的に腔47を囲む内側の円筒状半透膜38、及び外側の円筒状 半透膜36を含んでいる。膜36及び38は、末端キャップ32と外被31の末 端壁33により同軸的構成にしっかりと締められる。
内側及び外側の膜36及び38ば、細胞42が生存している細胞貯蔵器40の境 界を定めている。カートリッジ30Aは隔壁46で密閉された細胞播種用ボート 44を含むが、それは細胞貯蔵器40に最初に細胞を播種し及び必要ならば続い て補充するためのものである。出口49でポンプ50に結合している採取用チャ ンバー35は外側の膜38の外側にあり、細胞貯蔵器40を囲んでいる。作動中 、体液は内腔47に吸引され、内側の半透膜36を透過して貯蔵器40へ入る。
この液体及び細胞により分泌された活性因子は、次いで更に、貯蔵器40から外 側の半透膜36を透過して採取用チャンバー34へ、そして細胞容器30からボ ート49を通ってポンプ50へと吸引される。
この発明による他の具体例の生物学的供給用カートリッジ30Bを図3Bに記述 した。それは、第一の及び第二の末端キャップ32と33(生物学的供給用カー トリッジを図2に示したポンプの外被18に装備するのに再び利用出来る)、外 側の円筒状半透膜36及び内側の円筒状半透膜38を含む。図3Aの通り、内側 及び外側の膜36.38は、細胞42が生存する細胞貯蔵器40の−境界を定め る。カートリッジ40は又、隔壁46で密閉された細胞播種用ボート44を含む が、それは細胞貯蔵器40に最初に細胞を播種し及び必要ならば続いて補充する ためのものである。
図3Bの生物学的供給用カートリッジ30Bは、出口49でポンプ50に結合し ている内腔48を含む。この具体例において、患者の体液は外側の半透膜36を 透過して貯蔵器40内へ吸引される。それが貯蔵器40内を通るとき、その液体 は活性因子に接触し、それを伴出するが、その液体はその因子を伴って内側の半 透膜38を透過し、ポンプ50の作用に応じて内腔48へと通過する。
図3A及び3Bの生物学的供給用カートリッジは、所望の治療のための又は活性 な因子によって、様々な細胞ッジ内の細胞ポピユレーションの大きさは約104 〜】09細胞の範囲になるであろう。それらは、胎児細胞、樹立細胞系統又は同 種のドナー由来の細胞を含む同種移植片又は異系移植片であるか、又は他種由来 の異種移植片であって良い。それらは、特定の活性因子をイン・ヒニポで普通に 分泌する体の器官に由来するか、或はもつと一般的に、神経伝達物質、酵素、ホ ルモン、並びに類似の活性を有するそれらの先駆物質、アナログ、アゴニスト又 はフラグメントなどの活性因子を分泌する任意の細胞を用い得る。
更に、活性因子又は類似の活性を有するそれらの先駆物質、誘導体、アナログ又 はフラグメントを発現するように遺伝的に処理された細胞も又この発明の実施に おいて有用である。手短に言えば、そのようなアプローチにおいては、治療因子 並びにその誘導体、アナログ又は先駆物質をコードしている遺伝子を細胞系統か ら単離するか又はDNA操作によって構築する。
その遺伝子を、次いで、プラスミツドに取り込ませ、更に、−組の発現用の細胞 にトランスフェクトする。活性因子を発現する細胞は、イン・ビトロで、適当な 密度に達するまで成長させ得る。培養の一部を、次いで、移植用デバイスに播種 するために用いることが出来る(例えば、M a n i a t i sら、 Mo1ecular C1onin (1982)参照。そこには、クローニン グ用ビヒクル及び遺伝子操作法の更なる議論が引用されている。)。
貯蔵器40の境界を定める半透膜36及び38は細胞を、ウィルス及び患者の免 疫系の成分との有害な遭遇から保護するのに役立つ。そのような保護は、身体に とって異物である異系移植片又は異種移植片を保存するために特に重要であり、 さもなければ免疫応答を誘導するであろう。好ましくは、この膜はウィルス、マ クロファージ、補体、リンパ球及び抗体の通過を排除し、その一方で栄養分、ガ ス、代謝分解物、その他の溶質及び活性因子の拡散を許すべきである。従って、 任意の生体適合性でかつ不溶性の、高々50.000ダルトンの分子量の分子を 拡散させる孔を有する材料は、この発明の実施において有用であるが、アクリル コポリマー、ポリビニリデンフルオライド、ポリウレタンイソシアネート、ポリ アルギネート、セルロースアセテート、ポリスルホン、ポリビニルアルコール、 ポリアクリロニトリル、誘導体及びこれらの混合物が最も好ましい。
細胞のカプセル化のための膜材料並びに細胞培養及び移植技術の更なる記述は、 この出願人が所有しているものであるが、Aebischerらにより、198 7年8月28日に出願された係属中の米国特許出願第090.448号“カプセ ル化された胸腺細胞を用いた免疫療法の器具と方法”及びA e b 3. s  c h e rらにより、1987年11月り7日に出願された同121.6 26号“移植されたカプセル化細胞による神経伝達物質の土2図4は、ポンプ5 0の更に詳細な図解であるが、普通は入口チェックバルブ56(例えば、スプリ ング式ボールバルブ)により閉じた状態に保たれる入口54を有するポンプケー ス52、内部チャンバー58及び普通はやはり出口チェックバルブ62により閉 じている出口60を含んでいる。円筒状ソレノイド66及び往復するピストン6 4も又ケース52内に配置する。ソレノイド66の活性化により、ピストン64 は末端板68へ引かれ、入口バルブ56は開かれる。永久磁石76も又ケース内 に配置し、ソレノイド66が活性化されておらずそのためにバルブ56が閉じて いるときピストン64を引きつける。シャフトスチール78を配置してピストン をポンプチャンバー58から離すことが出来る。作動中、ピストン64の往復運 動はポンプチャンバー内に陽圧を生じ、入口及び出口のバルブ56.62の両者 を開き、それにより液体を入口54から出口60へ輸送する。
図5は、バックアップ用の生体工学的供給カートリッジ80及びチェックバルブ 82の更に詳細な図解である。供給用カートリッジ80は、ケース84及び内部 薬剤供給用チャンバー86を含むが、これは隔壁で密閉された人口88により充 填し、補充することが出来る。チェックバルブは、円筒状ソレノイド94及びソ レノイドコアの中と外を往復運動するためのピストン92を含む。
ピストン92はチャンバー86から出口90への液体の通過を制御するボールバ ルブに結合している。使用しないときは、ピストン92が永久磁石96に引かれ てボールバルブは閉じている。ボールバルブを開くためにソレノイドコイル94 を活性化すると、ピストン92がソレノイド94のコア内に引かれてバルブが開 く。薬剤供給用チャンバー内に薬剤の使用により生じる陽圧を償うために、補償 用チャンバー100も又ケース84内に配置する。補償用チャンバーの体積は蛇 腹102の運動及び間質液のチェックバルブ104を通しての流入により膨張す ることが出来る。
図1に示したデバイス20は、全体又は一部を、腹膜腔又は任意の収容可能な体 腔に外科的に移植出来る。例久ば、細胞カートリッジ30は、まず、分泌される 正しい治療に必要な活性因子の量を決定するために移植することが出来る。何ら かの理由により細胞カートリッジ30に問題が生じたときには、バックアップ用 の供給カートリッジ80を結合することが出来る。この方法で、この放出システ ムは順調に維持することが出来る。
この発明の放出システム(又は様々な要素)は、乙λ・ビトロで及び動物モデル において試験した。特に、様々な半透膜材料を用いて細胞を培養したが、それは 様々なリンパ球成熟因子を分泌する胸腺細胞及びドーパミン又は他の神経伝達物 質を分泌する副腎細胞を含む。ローラーポンプ及び栄養培地中に漬けた二重壁細 胞コンパートメントを用いたイン・ビトロでの研究は、培養液をポンプにより細 胞貯蔵器を通して、細胞により分泌された生物学的因子を抽出させることが出来 ることを示した(即ち、カプセル化された胸腺上皮細胞により分泌されるT細胞 成長因子)。
マウスでのイン・ビボの研究において、腎臓上皮細胞を二重壁構造の半透性アク リルコポリマーチューブを有する生物学的供給用カートリッジ中に播種した。細 胞をコンフルエントになるまで成長させ、次いでカートリッジを動物の腹腔内に 移植した。輸動式ポンプ(IsmatekModel 7619−40 )をも 移植し、シリコンチューブにより細胞貯蔵器と結合して動物の体液を細胞貯蔵器 を通して吸引した。流速0.01m1/分において、この移植物は良好な開通性 を示した。ポンプで吸引された液体を分析したところ、移植された腎臓細胞によ り分泌された様々な因子を含むことが見出された。
国際調査報告

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.生物学的に活性な因子を患者に放出するための放出用装置であって、その装 置が; 少なくとも一種類の活性な因子分泌細胞を収容するために適合された少なくとも 一つの半透膜を有するチャンバーを含む細胞貯蔵器; 及び 上記の貯蔵器から分泌された活性因子を患者の選ばれた領域に輸送するためのポ ンプ手段 を含む放出用装置。 2.装置の少なくとも一部が患者への移植に適合され、そのポンプ手段が、更に 、体液を患者から細胞貯蔵器へ吸引する手段を含む、請求項1に記載の装置。 3.上記の細胞貯蔵器の上記の半透膜が円筒状の膜である、請求項1に記載の装 置。 4,上記の細胞貯蔵器の上記の半透膜が、アクリルコポリマー、ポリウレタンイ ソシアネート、セルロースアセテート、ポリアルギネート、ポリスルホン、ポリ ビニルアルコール、ポリビニリデンフルオライド、ポリアクリルニトリル、誘導 体及びこれらの混合物からなるグルーブから選ばれる材料である、請求項1に記 載の装置。 5.上記の細胞貯蔵器の上記の半透膜が高々100,000ダルトンの分子量の 分子を透過させる、請求項1に記載の装置。 6.上記の細胞貯蔵器の上記の半透膜が高々50,000ダルトンの分子量の分 子を透過させる、請求項1に記載の装置。 7.更に、上記のポンプ手段に結合してそれと流体連結しているカテーテルを含 み、上記の活性因子を上記の患者の上記の選ばれた領域に輸送する、請求項1に 記載の装置。 8.カテーテルが、更に、生体適合性の被覆を含む、請求項7に記載の装置。 9.カテーテルが、更に、生体適合性のターボストラチックカーボンの被覆を含 む、請求項8に記載の装置。 10.装置が、更に、上記のポンプ手段を通る液体輸送を制御するために上記の ポンプ手段に電気的に結合している制御装置を含む、請求項1に記載の装置。 11.上記の装置が、更に、上記の活性因子を含むバックアップ用供給カートリ ッジを含み、 上記のバックアップ用供給カートリッジが上記のポンプ手段と流体連結を持ち、 それに応答して上記の活性因子を上記の患者の上記の選ばれた領域に放出する、 請求項1に記載の装置。 12.生物学的に活性な因子を患者に放出するための方法であって、その方法が 下記のステップ;少なくとも一つの半透膜と上記のチャンバー中に配置された少 なくとも一種類の活性因子を分泌する細胞を有し、上記の半透膜が患者の体液と 接触しているチャンバーを含む細胞貯蔵器を提供すること;及び上記の細胞貯蔵 器と流体連結を持ち、上記の活性因子を上記の患者の選ばれた領域に輸送するた めのポンプ手段を提供することを含む方法。 13.細胞貯蔵器を提供するステップが、更に、細胞貯蔵器の少なくとも一部を 上記の患者に移植することを含む、請求項12に記載の方法。 14.ポンプ手段を提供するステップが、更に、ポンプ手段の少なくとも一部を 上記の患者に移植することを含む、請求項12に記載の方法。 15.ポンプ手段を提供するステップが、更に、体液を患者から細胞貯蔵器へ吸 引することを含み、それに伴って活性因子が流入し得て、次いで、活性因子を伴 って体液を患者の選ばれた領域に輸送する、請求項12に記載の方法。 16.上記のポンプ手段に電気的に結合して上記のポンプ手段を通る液体の輸送 を制御する制御装置を含む、請求項12に記載の方法。 17.更に、上記の活性因子を含むバックアップ供給カートリッジを提供するス テップを含み、上記のバックアップ用カートリッジが上記のポンプ手段に流体連 結しており、それに応答して上記の活性因子を上記の患者の上記の選ばれた領域 に放出する、請求項12に記載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014221412A (ja) * 2008-08-13 2014-11-27 スメド−ティーエイ/ティーディー・エルエルシー 整形外科インプラントシステム

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