JP2001286555A - バイオニック人工膵臓 - Google Patents

バイオニック人工膵臓

Info

Publication number
JP2001286555A
JP2001286555A JP2000104812A JP2000104812A JP2001286555A JP 2001286555 A JP2001286555 A JP 2001286555A JP 2000104812 A JP2000104812 A JP 2000104812A JP 2000104812 A JP2000104812 A JP 2000104812A JP 2001286555 A JP2001286555 A JP 2001286555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulin
patient
artificial pancreas
pancreas
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000104812A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Tsuji
隆之 辻
Hiroo Iwata
博夫 岩田
Ichiro Sakuma
一郎 佐久間
Takesumi Doi
健純 土肥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakuma Ichiro
Original Assignee
Sakuma Ichiro
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakuma Ichiro filed Critical Sakuma Ichiro
Priority to JP2000104812A priority Critical patent/JP2001286555A/ja
Publication of JP2001286555A publication Critical patent/JP2001286555A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者に必要なインスリンの量を適切に制御で
きるとともに、患者の体内に残留するカプセルの量を最
小限に留めることが可能な完全植え込み型の人工膵臓を
提供する。 【解決手段】 患者に必要なインスリン量の大部分を所
定のプログラムに従って患者の体内に供給する機械式イ
ンスリン注入手段2と、残りの少量のインスリンを該患
者の体内に供給するマイクロカプセル化ランゲルハンス
島3からなるバイオニック人工膵臓1。機械式インスリ
ン注入手段1をインスリンリザーバ6と、マイクロポン
プ5と、電源としてのリチャージャブルバッテリ4等で
構成して完全植え込み型人工膵臓とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイオニック人工
膵臓に関し、特に、患者に必要なインスリンの量を適切
に制御でき、患者の体内に残留するカプセルの量を最小
限に留めることができる完全植え込み型のバイオニック
人工膵臓に関する。
【0002】
【従来の技術及び解決すべき課題】我が国では、食生活
の変化と高齢者の激増に伴い糖尿病患者が増加しつつあ
るが、インスリン投与の現状は自己注射療法が主流であ
る。すなわち、患者は毎日血糖を測定し、食事と運動療
法を加味して医師に指示されたようにインスリンを自分
で注射する。例えば、毎月1回程度かかりつけ医師を受
診して適切なインスリン量をチェックし、必要量のイン
スリンと注射器を受け取る方法が行われている。
【0003】小児期に発症する小児糖尿病患者はインス
リン自己注射から一生免れないので、Quality of life
(QOL)が低い。従って、適切なインスリン量を自動
的に注入するシステムを体内に植え込んで患者を自己注
射療法から解放しようとする人工膵臓の試みが真剣に続
けられている。
【0004】人工臓器には、装置を体外に置くタイプと
植え込むタイプとがある。例えば、ペースメーカは、当
初は体外式の大型の装置が開発されたが、すぐにポータ
ブルな装置になり、現在は小型で長寿命のバッテリを内
蔵した植え込み型が完成している。薬物治療に抵抗する
重症不整脈に対する有効な治療法として体外式及び植え
込み式ペースメーカが用いられている。人工膵臓も同様
に据え置き型があり、植え込み型も開発が試みられてい
る。
【0005】膵臓の機能には外分泌と内分泌がある。外
分泌は消化酵素を十二指腸に分泌し、内分泌はいわゆる
ホルモンを血中に放出する。ランゲルハンス島(以下
「ラ島」という)には血糖を低下させるインスリンを分
泌するベータ(βまたはB)細胞と、血糖を上昇させる
グルカゴンを分泌するアルファ(αまたはA)細胞が含
まれている。人工膵臓はインスリン分泌を人工的に代替
するもので、それには機械人工膵臓とハイブリッド人工
膵臓がある。機械人工膵臓はインスリンをポンプで注入
する方法である。それには血糖が正常値を維持するよう
に所定量のインスリンを注入するオープンループ型と、
血糖を連続的に計測してポンプ作動にフィードバックし
て必要量のインスリンを注入するクローズドループ型が
ある。ハイブリッド人工膵臓は膵臓から分離したラ島を
拒絶反応から守るために高分子膜(免疫隔離膜)でくる
んで患者に植え込む方法である。
【0006】機械人工膵臓のうちオープンループ型人工
膵臓について説明すると、オープンループ型人工膵臓と
は、自己で注射する代わりにプログラムされたモードで
ポータブルインフューザから皮下留置針を使用してイン
スリンを腹壁に注入する方式(CSII:continuous su
bcutaneous insulin infusion)であり、例えば、株式
会社ニプロ製SP−3HDのCSII装置等として実用
化されている。
【0007】図2に示すように、この装置40は、スタ
ート/ストップスイッチ41と、注入量設定ボタン42
と、バッテリ43と、手送りダイヤル44と、インスリ
ン注射器45等を備え、予め定められたプログラムでス
ライダ45aの動きを制御し、皮下注入針46からイン
スリンを生体内に注入する。そして、この装置40にイ
ンスリンを1回充填すると数日間連続的に患者に注入で
き、患者は日常生活をおくりながら早期に血糖を正常化
できる。
【0008】しかし、オープンループ型人工膵臓では、
予めプログラムされたモードで患者にインスリンを注入
するため、予想されない患者の状態に対応して注入量を
制御することができず、表1に示すように、低血糖を発
症したり、入浴時には針を抜去するが、注射針留置部位
に感染を合併し膿がたまる等の合併症を引き起こすこと
があった。尚、同表において、患者、日とは、例えば、
低血糖は患者1人当たり171日ごとに1回発症するこ
とを意味する。
【0009】
【表1】 次に、クローズドループ型人工膵臓について説明する。
【0010】不十分なインスリン注射や、手術や外傷な
どのストレスで血糖が異常に上昇し昏睡に陥った糖尿病
患者(糖尿性昏睡)に対して、固定化酵素(グルコース
オキシターゼ)膜を用いた、二重内腔カテーテル51及
びヘパリン溶液貯槽52を伴うグルコースセンサ53で
血糖を連続的に計測し、コンピュータ54に記憶したプ
ログラムに従って必要量のインスリンをインスリン貯槽
56からポンプ55で血管内に注入するものをクローズ
ドループ人工膵臓といっている。
【0011】現在のところ市販されているものはベッド
サイドに置く据え置き型装置である。注入インスリンの
血糖制御アルゴリズムについては我が国でよく研究さ
れ、我が国で商品化された装置(STG−22、日機装
株式会社製)が臨床で使用されている。この装置は、セ
ンサを自動校正する機能を持つ完成度の高い装置である
が、採血量が毎日50ml程度必要であり、患者を拘束
するので、長時間の使用には適していない。
【0012】血糖と組織液のグルコースは平衡するの
で、小型の針状グルコースセンサを皮下に刺入し、それ
と小型インスリンポンプとを一体化し、血糖を制御する
ポータブル型装置が開発されている。本法ではセンサ表
面の膜に組織液中の蛋白が付着してバリアを形成するの
で、グルコースの測定が1週間程度で不正確になる。そ
れに対して蛋白吸着が起こりにくいといわれるホスホリ
ルコリン脂質(MPC)をセンサ表面にコーティングす
ると、連続的に1週間以上正確にグルコースを計測でき
ることがわかった。それでも定期的に新しいセンサを刺
入し直さなければならないので、QOLやコストの問題
が大きい。
【0013】血液透析用ホローファイバを皮下組織内に
留置し、ホローファイバ膜を透過する物質をホローファ
イバ内外で平衡させると、ホローファイバ内の溶液には
グルコースや電解質が含まれても蛋白分子のような高分
子は含まれない。そのようなホローファイバ内の溶液を
センサに接触させてグルコースを計測すれば、センサを
長期間使用できる。さらに、ホローファイバにMPCを
コーティングすると蛋白がホローファイバ表面に付着し
ないので、グルコースに対するバリアが形成されず、グ
ルコースが組織からファイバ内に正確に移行すると期待
されている。しかし、本法も皮膚にインタフェースを持
つという意味での感染の可能性はなおあり、QOLは高
いとはいえない。
【0014】次に、ハイブリッド人工膵臓について説明
する。
【0015】ヒトのラ島は一生生き続ける組織であると
考えられている。ラ島を移植するとインスリン注射が不
要となるので、脳死患者から膵臓を摘出してラ島を分離
し、それを糖尿病患者に移植する方法(同種組織移植)
は海外で試みられている。その場合、ドナーとして数人
(2、3人)分の膵臓が必要とされており、レシピエン
トには免疫抑制剤を使用する。それでも、血糖正常化は
拒絶反応のために数ヶ月程度(最長6ヶ月)しか持続し
ない。脳死患者の確保が困難な我が国では、ヒトからの
ラ島移植は実際的には不可能な治療法である。
【0016】最近は大腸菌を用いた遺伝子組換え法でヒ
トインスリンが生産されて使用されているが、ブタのイ
ンスリンはヒトのそれとアミノ酸が1つしか異ならない
ので、ブタのインスリンがヒトに使用された時代があ
る。従って、ブタのラ島をヒトに移植することが考えら
れているが、その場合には異種動物間の移植で起こる超
急性拒絶反応が避けられないので、ブタ・ラ島をヒトの
免疫攻撃から免疫隔離膜を用いて守らなければならな
い。図4に示すように異種動物のラ島をマイクロカプセ
ルでくるんだり、ホローファイバやチャンバ内に入れて
それを他種動物の体内に植え込み、インスリンを分泌さ
せる方法をハイブリッド人工膵臓という。
【0017】マイクロカプセル化したハムスターのラ島
を糖尿病マウスに移植すると、カプセル材料としてアガ
ロースを使用した場合と、さらにマイクロカプセルにポ
リスチレンスルホン酸を添加した場合とでは、後者の方
が拒絶反応に抵抗性を示し、血糖値正常化期間が長かっ
た。液性因子である活性な補体を後者の膜が通さなかっ
たからである。膵臓を外科的に摘出された糖尿病イヌの
腹腔内にマイクロカプセル化イヌ・ラ島を注入すると、
マイクロカプセル表面を微小血管が覆うのが観察され
る。血糖は正常化するが、数ヶ月でラ島は結局死滅して
再び血糖が上昇する。しかし血糖がコントロールされて
いる期間、その膵摘イヌはインスリン注射だけで血糖を
コントロールされている膵摘イヌよりも一般状態が良好
であった。低血糖の場合には、ラ島からグルカゴンが分
泌されるので、インスリンの単独投与よりも血糖調節が
安定していると考えられる。
【0018】しかし、体内移植マイクロカプセル化ラ島
だけで必要インスリン量を補おうとすると大量のラ島を
必要とするにもかかわらずラ島は結局死滅する。免疫反
応による攻撃や、カプセル表面に蛋白付着が起こって結
合組織にくるまれるためにラ島に代謝障害が起こるから
であろう。アルギン酸やアガロースは体内で容易に分解
されず、すべて異物として体内に残留する。直径500
μm程度の微少なカプセルでも大量に長期間にわたって
体内に注入され続ければ、そのために何らかの機能障害
が起こる可能性がある。
【0019】そこで、本発明は上記従来の人工膵臓にお
ける問題点に鑑みてなされたものであって、患者に必要
なインスリンの量を適切に制御できるとともに、患者の
体内に残留するカプセルの量を最小限に留めることが可
能な完全植え込み型の人工膵臓を提供することを目的と
する。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、バイオニック人工膵臓であ
って、患者に必要なインスリン量の大部分を所定のプロ
グラムに従って患者の体内に供給する機械式インスリン
注入手段と、残りの少量のインスリンを該患者の体内に
供給するマイクロカプセル化ラ島からなることを特徴と
する。
【0021】そして、請求項1記載の発明によれば、患
者に必要なインスリンの大部分を患者ごとに予め定めら
れたプログラムに従って供給し、残りをフィードバック
可能なマイクロカプセル化ラ島を利用して供給すること
により、患者に必要なインスリンの量を適切に制御でき
るとともに、患者の体内に残留するカプセルの量を最小
限に留めることができる。
【0022】請求項2記載の発明は、上記バイオニック
人工膵臓の好ましい一つの形態として、前記機械式イン
スリン注入手段が、インスリンを貯蔵するインスリンリ
ザーバと、該インスリンリザーバ内のインスリンを前記
患者の腹腔内に送り込むマイクロポンプと、該マイクロ
ポンプの電源としてのリチャージャブルバッテリとを備
えることを特徴とする。
【0023】そして、この機械式インスリン注入手段を
患者の体内に植え込むことにより、完全植え込み型人工
膵臓を実現することができる。
【0024】請求項3記載の発明は、前記マイクロカプ
セル化ラ島を、ヒト遺伝子組換えをした動物の膵臓から
分離したラ島で構成したことを特徴とする。
【0025】そして、請求項3記載の発明によれば、ヒ
ト遺伝子組換えをした動物の膵臓から分離したラ島はヒ
トからの免疫攻撃が従来の動物より少ないので、従来の
ような強力な免疫隔離カプセルを用いなくてすみ、カプ
セルの厚さが薄くなれば酸素の拡散などラ島と外界との
物質交換も向上する。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかるバイオニッ
ク人工膵臓の実施の形態の具体例を図面を参照しながら
説明する。
【0027】図1は、本発明にかかるバイオニック人工
膵臓の一実施例を示し、このバイオニック人工膵臓1
は、患者に必要なインスリン量の大部分を所定のプログ
ラムに従って患者の体内に供給する機械式インスリン注
入手段としてのインスリンインフューザ2と、残りの少
量のインスリン量を該患者の体内に供給するマイクロカ
プセル化ラ島3からなる。
【0028】インスリンインフューザ2は、電源として
のリチャージャブルバッテリ4と、インスリンを腹腔内
に送り込むマイクロポンプ5と、インスリンを貯蔵する
インスリンリザーバ6と、インスリン注入モードのプロ
グラムとで構成され、患者に植え込まれる。そして、医
師が体外から現在の植え込み型ペースメーカに信号を送
って刺激回数や刺激時間などを変えるように、医師が体
外から信号を送って投与インスリン量を変えられる機能
を付加する。CSII法のように医師が決める注入モー
ドに設定できる。また患者が図示しない送信機をインス
リンインフューザ2の直上の体表に置いて食事前に体表
から皮下の受信部に自分で注入開始信号を送ることがで
きるし、一定時間以上たたないと再度インスリンを注入
できないようにプラグラムすることもできる。毎月1回
を目途に1ヶ月分のインスリンを経皮的に穿刺して皮下
のリザーバに注入する。インスリンは本装置専用に濃度
の高いものを使用し、リザーバ内へのインスリン注入回
数を減らす。また1回の注入量が少なくなればリチャー
ジャブルバッテリ4の消耗を防ぐことができる。
【0029】カプセル化ラ島が死滅するのであれば、カ
プセルにはむしろ一定期間後に分解して吸収されるバイ
オデグレイダブルな材料が適している。なぜならカプセ
ル表面が分解し続ければ細胞は付着しにくいであろう
し、カプセル表面が常に新しければ物質透過能は劣化し
ないからである。しかし、カプセルの厚みが一定値以下
になれば免疫反応の攻撃を受けてラ島はやはり死滅する
が、すべて生体に吸収されると考えられる。
【0030】マイクロカプセル化ラ島3はヒト遺伝子組
換えミニブタから分離したものが好適である。ヒト遺伝
子組換えをした動物の膵臓から分離したラ島では、ヒト
からの免疫攻撃が従来の動物より少ないので、現状のよ
うな強力な免疫隔離カプセルを用いなくてすむ。カプセ
ルの厚さが減れば酸素の拡散などラ島と外界との物質交
換も向上する。そのようになれば定期的に腹腔内に注入
されるヒト遺伝子換えミニブタのバイオデグレイダブル
・マイクロカプセル化ラ島は従来よりも長期間ヒト腹腔
内でインスリンを分泌し続けると考えられる。
【0031】本システムと生体とのインタフェース、す
なわち、インスリン注入部が重要である。消化管からグ
ルコースが吸収され、肝内でグルコースが解糖されるの
で、分離ヒト・ラ島の場合には門脈内注入が試みられ
た。しかし、カテーテルのような注入インタフェースを
門脈系血管に留置するには外科手術が必要であり、現状
のカテーテルでは血液に永続的に接触する場合、血栓形
成が避けられない。腹腔は体表面積に相当する腹膜に覆
われており、インスリンを腹腔内に注入すると、インス
リンは腹膜から吸収されて門脈に入る。しかし、先端が
開口する通常のカテーテルを腹腔内に長期間留置する
と、カテーテル周辺やその先端が結合組織に覆われてカ
プセル化され、高い注入圧が必要になり、かつインスリ
ンの吸収が悪くなる場合が起こりうる。
【0032】ホローファイバ壁に0.4μm程度のマイ
クロポアを有するポリビニールアルコール(PVA)ホ
ローファイバの先端を盲端にして、内腔に溶液を注入す
ると、壁のマイクロポアを介してファイバ表面に溶液が
漏出する。我々はそのときのホローファイバ壁を介する
圧力損失と流量の関係が直線的になることを発見した。
すなわち、本法で溶液の粘度を精密に決めることができ
るし、また、注入する溶液の粘度が分かれば、必要な溶
液量を注入するのに必要な圧力も正確に予測できる。
【0033】本カテーテルをイヌ大静脈内に留置して高
張糖液を注入すると、ファイバ表面に高張糖液の薄層が
形成され血小板が粘着しないので、血栓が本カテーテル
表面に観察されなかったことを我々は動物実験で確認し
ている。同時に溶液中に細菌混入があってもマイクロポ
アでろ過されてファイバ外には漏れ出てこないので細菌
感染を阻止できる。図1に示すように、我々はこのカテ
ーテル7をインスリン注入用に使用する。腹腔内に本カ
テーテル7を留置し、その表面からインスリンを分泌さ
せる。本方式では繊維芽細胞のカテーテル表面への付着
が阻止されてマイクロポアは閉塞されず、マイクロポン
プ5の後負荷は一定に維持できるので、腹腔内に長期間
留置しても正確量を注入できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、患者に必要なインスリンの量を適切に制御
できるとともに、患者の体内に残留するカプセルの量を
最小限に留めることが可能なバイオニック人工膵臓を提
供することができる。
【0035】請求項2記載の発明によれば、機械式イン
スリン注入手段を患者の体内に植え込むことにより、完
全植え込み型人工膵臓を実現することができる。
【0036】請求項3記載の発明によれば、従来のよう
な強力な免疫隔離カプセルを用いなくてすみ、ラ島と外
界との物質交換を向上させることが可能なバイオニック
人工膵臓を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるバイオニック人工膵臓の一実施
例を示す概念図である。
【図2】従来のオープンループ型人工膵臓の一例を示す
概略斜視図である。
【図3】従来のクローズドループ型人工膵臓の一例を示
す概念図である。
【図4】従来のマイクロカプセルの概念図である。
【符号の説明】
1 バイオニック人工膵臓 2 インスリンインフューザ 3 マイクロカプセル化ラ島 4 リチャージャブルバッテリ 5 マイクロポンプ 6 インスリンリザーバ 7 カテーテル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595046469 土肥 健純 東京都世田谷区中町2−6−30 (72)発明者 辻 隆之 東京都狛江市東野川3−1−21 (72)発明者 岩田 博夫 大阪府三島郡島本町若山台1−5−8− 203 (72)発明者 佐久間 一郎 神奈川県横浜市保土ヶ谷区川島町719−24 (72)発明者 土肥 健純 東京都世田谷区中町2−6−30 Fターム(参考) 4C077 AA08 BB10 DD10 DD12 EE02 FF04 JJ04 JJ07 JJ16 JJ27 KK01 KK25 4C097 AA30 BB01 CC01 DD15 MM07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者に必要なインスリン量の大部分を所
    定のプログラムに従って患者の体内に供給する機械式イ
    ンスリン注入手段と、 残りの少量のインスリンを該患者の体内に供給するマイ
    クロカプセル化ランゲルハンス島を備えることを特徴と
    するバイオニック人工膵臓。
  2. 【請求項2】 前記機械式インスリン注入手段は、 インスリンを貯蔵するインスリンリザーバと、 該インスリンリザーバ内のインスリンを前記患者の腹腔
    内に送り込むマイクロポンプと、 該マイクロポンプの電源としてのリチャージャブルバッ
    テリとを備えることを特徴とする請求項1記載のバイオ
    ニック人工膵臓。
  3. 【請求項3】 前記マイクロカプセル化ランゲルハンス
    島を、ヒト遺伝子組換えをした動物の膵臓から分離した
    ランゲルハンス島で構成したことを特徴とする請求項1
    または2記載のバイオニック人工膵臓。
JP2000104812A 2000-04-06 2000-04-06 バイオニック人工膵臓 Withdrawn JP2001286555A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000104812A JP2001286555A (ja) 2000-04-06 2000-04-06 バイオニック人工膵臓

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000104812A JP2001286555A (ja) 2000-04-06 2000-04-06 バイオニック人工膵臓

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001286555A true JP2001286555A (ja) 2001-10-16

Family

ID=18618295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000104812A Withdrawn JP2001286555A (ja) 2000-04-06 2000-04-06 バイオニック人工膵臓

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001286555A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004014254A1 (en) * 2002-08-07 2004-02-19 Memry Corporation Implantable artifical pancreas
JP2008259518A (ja) * 2005-11-17 2008-10-30 Seiko Epson Corp 流体輸送装置
WO2014132576A1 (ja) 2013-02-26 2014-09-04 プライムテック株式会社 流体輸送装置
KR102068158B1 (ko) * 2018-09-17 2020-01-20 사회복지법인 삼성생명공익재단 사용자 맞춤형 약물 주입 시스템

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004014254A1 (en) * 2002-08-07 2004-02-19 Memry Corporation Implantable artifical pancreas
JP2008259518A (ja) * 2005-11-17 2008-10-30 Seiko Epson Corp 流体輸送装置
WO2014132576A1 (ja) 2013-02-26 2014-09-04 プライムテック株式会社 流体輸送装置
US9439743B2 (en) 2013-02-26 2016-09-13 Primetech Corporation Fluid delivery device
EP2962713A4 (en) * 2013-02-26 2016-11-16 Primetech Corp LIQUID DISPENSER
KR102068158B1 (ko) * 2018-09-17 2020-01-20 사회복지법인 삼성생명공익재단 사용자 맞춤형 약물 주입 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4911717A (en) Intravasular artificial organ
US5324518A (en) Implantable structure for containing substances for delivery to a body
Blackshear Implantable drug-delivery systems
CA1332333C (en) Implantable delivery system for biological factors
US8012500B2 (en) Implantable device
Altman et al. Long-term plasma glucose normalization in experimental diabetic rats with macroencapsulated implants of benign human insulinomas
US6471689B1 (en) Implantable drug delivery catheter system with capillary interface
Domingo-Lopez et al. Medical devices, smart drug delivery, wearables and technology for the treatment of Diabetes Mellitus
JP3291297B2 (ja) 生物人工内分泌装置
WO1991000119A1 (en) Implantable device
Trehan et al. Recent approaches in insulin delivery
BR112012004385B1 (pt) Dispositivo para transplante celular
JPH062663B2 (ja) 活性物質の持続放出用装置
Lysaght et al. Encapsulated cells as therapy
Blackshear et al. Control of blood glucose in experimental diabetes by means of a totally implantable insulin infusion device
WO2005089671A1 (en) Implantable intravascular delivery device
CN102039000A (zh) 一种透皮给药试剂盒
US5508030A (en) Creating new capillary blood pools for practicing bidirectional medicine
JP2001286555A (ja) バイオニック人工膵臓
Buckles Biomaterials for drug delivery systems
Tyagi Insulin delivery systems: Present trends and the future direction
Uchiyama et al. Implantable polymeric artificial pancreas
US7259139B1 (en) Means for maintenance and/or correction of glucose concentration in blood
Renard Implantable insulin delivery pumps
CN117414521A (zh) 留置装置、留置囊以及留置装置的使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070703